JP2005304150A - 回転電機 - Google Patents

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Akihiro Daikoku
晃裕 大穀
Shinichi Yamaguchi
信一 山口
Yukari Tode
結花利 都出
Masatsugu Nakano
正嗣 中野
Hideaki Arita
秀哲 有田
Yoshihiro Tani
良浩 谷
Takashi Yoshioka
孝 吉岡
Chiyo Fujino
千代 藤野
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Abstract

【課題】
固定子鉄心の応力分布の不均一性に起因して発生するコギングトルクを簡便な手段で低減する。また、フレームの剛性を保持しつつコギングトルクを低減すると共にコギングトルクの大きさのばらつきを改善し、量産時の製品の歩留まりを向上する。
【解決手段】
周方向機械角度q におけるフレームの厚さをT(q )とし、
T(q )を周方向にフーリエ級数展開して、
【数1】
Figure 2005304150

(但し、n=0,1,2,3・・・、Tnはフレーム厚さn次成分の大きさであってnは周方向への厚みの変動回数、f nは位相とする)
としたとき、フーリエ級数展開したあとの各次数成分のうち、零でない振幅を持つ成分がn=0以外にも存在し、上記零でない振幅を持つn=0以外の成分のうち、最大振幅の成分の次数をn_maxとし、固定子スロット数Nsと回転子磁極数Npの差をkとしたとき、
n_maxとkとが等しくないようにしたものである。
【選択図】図1

Description

この発明は、コギングトルクの低減を目的とした回転電機に関するものである。
現在使用されている殆どのモータにはトルクムラと呼ばれる問題があり、これがモータの振動・騒音を発生させる原因の一つとなっている。そしてこの問題の発生要因の一つとしてコギングトルクがある。コギングトルクとは、モータの構成部品である永久磁石と鉄心の相互作用によって発生するトルクのことであり、回転子を回転させたときに、トルクの脈動成分として現れる。このコギングトルクを減らすことによって、モータの位置決め精度向上や騒音・振動の低減を図ることができるため、近年、モータ性能をはかる重要なファクターとなっている。
従来の、例えば同期型ACサーボモータは、図32及び図33に示すように構成されている。図において、1はサーボモータで、固定子2と、この固定子2の内部空間に配置される回転子3と、この回転子3を軸方向の両側から回転自在に支持する負荷側および反負荷側ハウジング4、5とで構成されている。前記固定子2は、例えばアルミニュウム合金などでできた金属製フレーム6と、この金属製フレーム6の内周面に焼きばめ等により固定された固定子鉄心7と、この固定子鉄心7に巻上げられる図示しない固定子巻線とで構成されている。
また、前記両ハウジング4、5は、前記固定子2に図示しないボルト等で固定されるため、金属製フレーム6には複数個所にネジ穴8が設けられている。そのため、金属製フレーム6は、図33に示すように、肉厚が周方向で不均一な形状をしている。前記固定子2の組立にあたっては、加熱した金属製フレーム6に鉄心7を挿入する焼きばめ固定、あるいは金属製フレーム6と鉄心7を加熱硬化型接着剤で固定する製法などがとられている。
このような従来のサーボモータにおいては、金属製フレーム6の肉厚が周方向で不均一な形状をしているため、焼きばめ後の冷却収縮時に、厚肉部と薄肉部とで鉄心に対して発生する応力に差が生じ、鉄心7の磁気回路に歪みを与えコギングトルクを悪化させるという問題があった。
このような場合の対策として、特許文献1に開示されている発明がある。この発明では、図34に示すように、方形フレーム全周にフィン9を形成し、フィン底部のフレーム6本体の肉厚を略均一化することにより、固定子2をフレーム6で固定する際の固定子にかかる応力を均一化している。
しかし、上記特許文献1に示されている方法では、ボルト穴8等の存在によりフレーム肉厚を略均一にすることが困難となるケースもあり、また、フィン9の製造工程が必要になること、フィンを除いた実効的なフレーム厚が著しく小さくなり、フレーム強度が低下すること、などの問題が生じていた。
一方、直流モータにおけるコギングトルクの発生機構については、非特許文献1(電気学会論文誌B、Vol.103−B,p711−718,1983)により解析されており、以下これを参照しながら説明する。非特許文献1では、電機子関数(固定子パーミアンス)が均一な場合の分析がなされており、この場合、極数とスロット数の最小公倍数に対応した成分のコギングトルクが発生する旨記述している。そこで、本件発明者等はフレーム厚さの不均一に起因して電機子関数(固定子パーミアンス)に変動が生じた場合について分析を行った。
まず、界磁関数については非特許文献1と同様に
Figure 2005304150
(3)式の第1項、第2項は非特許文献1の(14)式と同様の形であり、この項と(1)式および次式のトルク算出式
Figure 2005304150
Figure 2005304150
Figure 2005304150
により、工作誤差が無い状態においては、最小公倍数を基本波とするコギングトルクが発生することとなる。なお、詳細の計算方法は非特許文献1に記載されているが、nP 1 mSの場合には(4)式が0となり、コギングトルクは発生しない。一方、nP = mSの場合には,(4)式は値を持ちコギングトルクが発生する。なお,nP = mSの場合とは、極数とスロット数の最小公倍数を基本波成分とするコギングトルクのことである。
同様に考えると、
ア) (3)式の第3項と(1)式および(4)式から、k=nPの場合に、nP次成分のコギングトルクが発生する。
イ) また,(3)式の第4項に関しては、Ekはフレーム厚の不均一さにより生じる電機子関数(パーミアンス)の脈動は、電機子関数の基本波成分(E1)等よりも小さいと仮定すると、無視できるものとする。
ウ) (3)式の第5項と(1)および(4)式により、
nP=mS + k もしくは nP=|mS − k| の場合、すなわち、
k=|nP − mS| およびk=nP + mSの場合に、nP次成分のコギングトルクが発生することとなる。
基本波成分(n=m=1)が主成分であることを考慮すると、ア)およびウ)より、P次成分のコギングトルクに起因するフレーム厚さの成分とは、極数成分もしくは極数とスロット数の差および和となることが分かる。
つまり、極数が8、スロット数が12であるモータの場合,1回転当たり8山の振動成分(極成分)のコギングトルクと関係のあるフレーム厚さ成分とは、フレーム厚さの4次成分・8次成分・20次成分などとなる。
一方、本件出願の発明者等は、フレーム厚さの不均一により生じる成分としては、低次成分の方が大きいと推測されるため、極数とスロット数の差の成分と極数成分(4次成分および8次成分)の2つの成分に着目した。
特開2001―95199号公報 電気学会論文誌B、Vol.103−B,p711−718,1983
この発明は、固定子鉄心の応力分布の不均一性に起因して発生するコギングトルクを簡便な手段で低減することを目的とするものである。
また、この発明は、フレームの剛性を保持しつつ、コギングトルクを低減すると共に、コギングトルクの大きさのばらつきを改善し、量産時の製品の歩留まりを向上することを目的とするものである。
この発明になる回転電機は、フレームと、このフレームにより保持された固定子コアとを有する固定子と、固定子の内部空間に設定された回転子と、回転子を軸方向の両側から回転自在に支持する負荷側および反負荷側ハウジングとを有する回転電機において、
周方向機械角度q におけるフレームの厚さをT(q )とし、
T(q )を周方向にフーリエ級数展開して、
Figure 2005304150
(但し、n=0,1,2,3・・・、Tnはフレーム厚さn次成分の大きさであってnは周方向への厚みの変動回数、f nは位相とする)
としたとき、フーリエ級数展開したあとの各次数成分のうち、零でない振幅を持つ成分がn=0以外にも存在し、上記零でない振幅を持つn=0以外の成分のうち、最大振幅の成分の次数をn_maxとし、固定子スロット数Nsと回転子磁極数Npの差をkとしたとき、
n_maxとkとが等しくないようにしたことを特徴とするものである。
この発明によれば、上記のように構成したので、フレーム厚さの不均一に起因して発生するコギングトルクを低減することができる。 また、必要以上にフレーム肉厚を増すことなくフレームにハウジング固定用のボルト穴を設けることが可能となり、更には、フレームに底面Sを設けることができるので、モータを設置台に対して安定な状態で設置することができる効果を有する。
実施の形態1
本実施の形態による回転電機のフレームを、図1〜図3に基づいて説明する。図1は固定子10を回転軸21に垂直な平面で切った断面図である。ティース22、スロット23、固定子コアバック24よりなる固定子コア25が、フレーム26の内側に配置されて固定子10を構成している。固定子10の内側には、永久磁石20、回転子コア27及び回転軸21から成る回転子28が配設されている。回転子28に設けられた永久磁石20による界磁磁極は全周に8つ配置されている。また固定子ティース22及び固定子スロット23の数は12個である。すなわち、固定子スロット数12と回転子極数8との差kは4である。なお、この実施の形態1では、フレーム26を五角形で形成した場合を示している。
このとき、図1に示した基準線Lを基準とし、回転方向位置θに対してフレームの肉厚T(θ)をプロットすると図2のような分布となる。図2において、横軸は周方向位置[deg]を、縦軸は厚み関数T(θ)を表している。図2より、五角形のフレームの頂点で厚み関数は極大になるが、頂点近傍ではその変化率が急峻となるのに対し、各頂点間においては比較的緩やかなカーブとなっている。図3はこれをθ=360°分を基準としてフーリエ級数展開したものである。図3において、横軸は厚み関数の次数(1周あたりの厚みの変動回数)を、縦軸は厚み関数T(θ)の各成分の振幅を表している。なお、横軸の0次はフレームの「平均肉厚」を示しており、また、それ以外の成分の次数は、「フレームの肉厚が1周あたり何回変動するか」を示している。図3から、本実施の形態によるフレーム肉厚は周方向に5回ないしその整数倍の変動成分を持っていることが分かる。
本実施の形態においては、フレーム肉厚の変動回数、即ちフレーム肉厚のフーリエ級数展開結果のうち0次以外のいずれの成分も、スロット数と極数の差k=4と一致していない。この結果、低次のコギングトルクの発生を防止しつつ、必要以上にフレーム肉厚を増すことなくフレームにハウジング固定用のボルト穴を設けることが可能となる。また、フレームに底面Sを設けることができるので、モータを設置台に対して安定な状態で設置することができる。
実施の形態2
実施の形態2によるモータの断面図を図4に示す。本実施の形態2では実施の形態1と同様の五角形状フレームを用い、外周側にスリット(溝)29を設けたものである。その他の構成は実施の形態1と同様であり説明を省略する。このとき、実施の形態1と同様にして回転方向位置θに対しフレームの肉厚T(θ)をプロットすると図5のようになり、これをθ=360°分を基準としてフーリエ級数展開すると図6のようになる。図6から分かるように、スリットを設けた場合であっても、フレーム肉厚は周方向に5回ないしその整数倍の変動成分を持つ。よって、本実施の形態においても実施の形態1と同様に、フレーム肉厚の変動回数、即ちフレーム肉厚のフーリエ級数展開結果のうち0次以外のいずれの成分も、スロット数と極数の差k=4と一致していない。この結果、低次のコギングトルクの発生を防止しつつ、必要以上にフレーム肉厚を増すことなくフレームにハウジング固定用のボルト穴を設けることが可能となる。また、フレームに底面Sを設けることができるので、モータを設置台に対して安定して設置することができる。さらに、このようなスリット(溝)を設けることで放熱性が向上する等の効果がある。
実施の形態3
実施の形態3による実施例を図7に示す。実施の形態1及び2では,フレーム断面形状を概略五角形としたものを示したが、本実施の形態ではフレーム断面形状を概略三角形としている。それ以外の構成については実施の形態1と同様である。このとき、実施の形態1と同様にして回転方向位置θに対しフレームの肉厚T(θ)をプロットすると図8のようになり、これをθ=360°分を基準としてフーリエ級数展開すると図9のようになる。フレーム断面形状を概略三角形に構成した場合でも、図9からわかるように、実施の形態1と同様、フレーム厚みの変動数n=3と、スロット数と極数の差k=4とは一致していない。この結果、低次のコギングトルクの発生を防止しつつ、必要以上にフレーム肉厚を増すことなくフレームにハウジング固定用のボルト穴を設けることが可能となる。
実施の形態4
実施の形態4による実施例を図10に示す。本実施例ではフレーム断面形状を概略六角形としている。それ以外の構成については実施の形態1と同様である。このとき、実施の形態1と同様にして回転方向位置θに対しフレームの肉厚T(θ)をプロットすると図11のようになり、これをθ=360°分を基準としてフーリエ級数展開すると図12のようになる。このように構成した場合でも、図12から分かるように、実施の形態1と同様、フレーム厚みの変動数n=6と、スロット数と極数の差k=4とは一致していない。この結果、低次のコギングトルクの発生を防止しつつ、必要以上にフレーム肉厚を増すことなくフレームにハウジング固定用のボルト穴を設けることが可能となる。
実施の形態5
実施の形態5による実施例を図13に示す。実施の形態1では,フレーム断面形状を概略五角形としていたが、本実施例ではフレーム断面形状を概略四角形としている。ただしその厚みの変動周期が一定ではない。それ以外の構成については実施の形態1と同様である。このとき、実施の形態1と同様にして回転方向位置θに対しフレームの肉厚T(θ)をプロットすると図14のようになり、これをθ=360°分を基準としてフーリエ級数展開すると図15のようになる。このように構成した場合には、実施の形態1乃至4と異なり、スロット数と極数の差k=4と一致するフレーム厚みの変動数n=4が存在するが、最大振幅の成分の次数はn=3であり、スロット数と極数の差kが最大振幅を持つフレーム厚みの変動数n_maxに一致しなければ、その変動周期が一定ではないため、コギングトルクは緩和される。
実施の形態6
実施の形態6による実施例を図16に示す。この例では、フレーム断面形状を概略台形状としているが、その一部に厚み一定の部分を有する。それ以外の構成については実施の形態1と同様である。このとき、実施の形態1と同様にして回転方向位置θに対しフレームの肉厚T(θ)をプロットすると図17のようになり、これをθ=360°分を基準としてフーリエ級数展開すると図18のようになる。このように構成した場合にも、図13〜図15の場合と同様に、スロット数と極数の差k=4と一致するフレーム厚みの変動数n=4が存在するが、最大振幅の成分の次数はn=5であり、上記k=4とは一致していないため、コギングトルクは緩和される。
実施の形態7
実施の形態7による実施例を図19に示す。実施の形態1〜6では,フレーム内周面は概略円筒状に形成されており、この内周面がほぼ全面にわたりコアと接触していた。即ち、応力分布を形成するための肉厚分布は、フレームの外周側の形状を工夫することで実現していた。それに対し本実施例では、フレーム外周面を概略円筒形状としている一方、内周面に突起30及び溝31を設けることで肉厚分布を実現している。その結果、フレーム内周面のうち、コアに接触するのは突起30部分のみであり、フレームとコアとは周方向に部分的にしか当たっていない。なお、それ以外の構成については実施の形態1と同様である。
このとき、実施の形態1と同様にして回転方向位置θに対しフレームの肉厚T(θ)をプロットすると図20のようになり、これをθ=360°分を基準としてフーリエ級数展開すると図21のようになる。このように構成した場合でも、図21から分かるように、実施の形態1と同様、フレーム厚みの変動数n=3と、スロット数と極数の差k=4とは一致していない。この結果、低次のコギングトルクの発生を防止しつつ、必要以上にフレーム肉厚を増すことなくフレームにハウジング固定用のボルト穴を設けることが可能となる。
実施の形態8
実施の形態8による実施例を図22に示す。実施の形態7では突起部30の方が溝部31よりも狭い場合について記したが、実施の形態8では、これとは反対に突起部30の方が溝部31よりも広く形成した場合を示している。 このとき、実施の形態1と同様にして回転方向位置θに対しフレームの肉厚T(θ)をプロットすると図23のようになり、これをθ=360°分を基準としてフーリエ級数展開すると図24のようになる。
このように構成した場合でも、図24から分かるように、実施の形態1と同様、フレーム厚みの変動数n=3と、スロット数と極数の差k=4とは一致していない。この結果、低次のコギングトルクの発生を防止しつつ、必要以上にフレーム肉厚を増すことなくフレームにハウジング固定用のボルト穴を設けることが可能となる。
なお、また、図19や図22では、フレームに設けた突起30の中心線とコア22のティース中心線とが一致する例について示したが、これに限られるものではなく、図25に示したように、突起30の中心線とスロット23の中心線とが一致するように配置しても良い。
実施の形態9
実施の形態9による実施例を図26に示す。実施の形態1〜8では,回転子に設けられた永久磁石20による界磁磁極は全周に8つ配置され、また固定子ティースは12個である場合、すなわち、固定子スロット数12と回転子極数8との差kが4である場合について説明した。これに対し図26では、回転子に設けられた永久磁石20による界磁磁極は全周に10個配置されている。固定子ティース22は実施の形態1〜8と同様に12個である。このとき、固定子スロット数12と回転子極数10との差kは2である。フレームは五角形で形成されており、その形状は図1に示したものと同じである。このとき、実施の形態1と同様に、回転方向位置θに対してフレームの肉厚T(θ)をプロットすると図2のようになり、これをθ=360°分を基準としてフーリエ級数展開すると図3のようになる。
本実施の形態においては、フレーム肉厚の変動回数、即ちフレーム肉厚のフーリエ級数展開結果のうち0次以外のいずれの成分も、スロット数と極数の差k=2と一致していない。この結果、低次のコギングトルクの発生を防止しつつ、必要以上にフレーム肉厚を増すことなくフレームにハウジング固定用のボルト穴を設けることが可能となる。また、フレームに底面を設けることができるので、モータを設置台に対して安定して設置することができる。
実施の形態10
また、実施の形態10による他の実施例を図27に示す。この例では、回転子に設けられた永久磁石20による界磁磁極は全周に60個配置され、固定子ティースは54個配置されている。このとき、固定子スロット数54と回転子極数60との差kは6である。フレームは九角形で形成されている。このとき、回転方向位置θに対してフレームの肉厚T(θ)をプロットすると図28のようになり、これをθ=360°分を基準としてフーリエ級数展開すると図29のようになる。この例においても、フレーム肉厚の変動回数、即ちフレーム肉厚のフーリエ級数展開結果のうち0次以外のいずれの成分も、スロット数と極数の差k=6と一致していない。この結果、低次のコギングトルクの発生を防止しつつ、必要以上にフレーム肉厚を増すことなくフレームにハウジング固定用のボルト穴を設けることが可能となる。また、フレームに底面を設けることができるので、モータを設置台に対して安定して設置することができる。
最後に、五角形フレームを用いた実施の形態1におけるコギングトルクの解析結果を図30及び図31に示している。図30は横軸に回転子位置(機械角)、縦軸にコギングトルク(Nm)を取り、フレームの焼きばめの影響を無視した場合と考慮した場合についてプロットした波形である。これから、実施の形態1では、コアを固定するに足る量の焼きばめを行った場合(点線)でも、コギングトルクの振幅(片振幅)は高々2mNm程度であることが分かった。
また図31はこれを成分分析した結果を示したもので、成分分析をして非対称性に起因する2次成分だけを取り出した結果、その振幅はせいぜい0.8mNm程度であることが分かった。一方、正四角形フレームについて同様の分析を行った結果(同一の焼きばめ力とした)、コギングトルクの2次成分が約13倍に増大することが分かった。これにより本発明の構成によれば、フレーム厚さの不均一に起因して発生するコギングトルクを低減することが確認できる。
なお、図1では、固定子コアが、軸に垂直な断面内において分割されておらず、一体にて形成されている場合について説明したが、固定子コアを例えば図27に示したように、各ティース単位で分割可能に形成された、いわゆる分割コアで構成したものを用いても図1と同様の効果が得られる。
また、上記実施の形態においては、フレームと固定子鉄心の固定は、焼きばめにより行った場合を説明したが、圧入方式でも接着剤による固定でもよく、特に固定の方法を限定するものではない。更に、上記実施の形態においては、12スロットで8極もしくは10極の場合、あるいは54スロットで60極の場合を例示したが、ほかの極数ないしスロット数の組み合わせの場合でもよく、これを限定するものではない。
本発明に係る実施の形態1における回転電機の断面図である。 上記実施の形態1における回転電機において、回転方向位置θに対するフレームの肉厚T(θ)の分布図である。 上記フレームの肉厚T(θ)をフーリエ級数展開した図である。 本発明に係る実施の形態2における回転電機の断面図である。 上記実施の形態2における回転電機において、回転方向位置θに対するフレームの肉厚T(θ)の分布図である。 上記フレームの肉厚T(θ)をフーリエ級数展開した図である。 本発明に係る実施の形態3における回転電機の断面図である。 上記実施の形態3における回転電機において、回転方向位置θに対するフレームの肉厚T(θ)の分布図である。 上記フレームの肉厚T(θ)をフーリエ級数展開した図である。 本発明に係る実施の形態4における回転電機の断面図である。 上記実施の形態4における回転電機において、回転方向位置θに対するフレームの肉厚T(θ)の分布図である。 上記フレームの肉厚T(θ)をフーリエ級数展開した図である。 本発明に係る実施の形態5における回転電機の断面図である。 上記実施の形態5における回転電機において、回転方向位置θに対するフレームの肉厚T(θ)の分布図である。 上記フレームの肉厚T(θ)をフーリエ級数展開した図である。 本発明に係る実施の形態6における回転電機の断面図である。 上記実施の形態6における回転電機において、回転方向位置θに対するフレームの肉厚T(θ)の分布図である。 上記フレームの肉厚T(θ)をフーリエ級数展開した図である。 本発明に係る実施の形態7における回転電機の断面図である。 上記実施の形態7における回転電機において、回転方向位置θに対するフレームの肉厚T(θ)の分布図である。 上記フレームの肉厚T(θ)をフーリエ級数展開した図である。 本発明に係る実施の形態8における回転電機の断面図である。 上記実施の形態8における回転電機において、回転方向位置θに対するフレームの肉厚T(θ)の分布図である。 上記フレームの肉厚T(θ)をフーリエ級数展開した図である。 本発明に係る実施の形態8の他の実施形態を示す回転電機の断面図である。 本発明に係る実施の形態9における回転電機の断面図である。 本発明に係る実施の形態10における回転電機の断面図である。 上記実施の形態10における回転電機において、回転方向位置θに対するフレームの肉厚T(θ)の分布図である。 上記フレームの肉厚T(θ)をフーリエ級数展開した図である。 五角形フレームのコギングトルクの解析結果を示す図である。 図30の成分分析結果を示すずである。 従来のサーボモータの構成を示す分解斜視図である。 上記分解斜視図における固定子構造を示す正面図である。 上記分解斜視図における他の固定子構造を示す正面図である。
符号の説明
1 サーボモータ 2、10 固定子
3、28 回転子、 4、5 ハウジング
6、26 フレーム 20 永久磁石
21 回転子軸、 25 固定子コア

Claims (7)

  1. フレームと、このフレームにより保持された固定子コアとを有する固定子と、固定子の内部空間に設定された回転子と、回転子を軸方向の両側から回転自在に支持する負荷側および反負荷側ハウジングとを有する永久磁石式回転電機において、
    周方向機械角度q におけるフレームの厚さをT(q )とし、T(q )を周方向にフーリエ級数展開して
    Figure 2005304150
    (但し、n=0,1,2,3・・・、Tnはフレーム厚さn次成分の大きさであってnは周方向への厚みの変動回数、f nは位相とする)
    としたとき、フーリエ級数展開したあとの各次数成分のうち、零でない振幅を持つ成分がn=0以外にも存在し、上記、零でない振幅を持つn=0以外の成分のうち、最大振幅の成分の次数をn_maxとし、固定子スロット数Nsと回転子磁極数Npの差をkとしたとき、
    n_maxとkとが等しくないようにしたことを特徴とする回転電機。
  2. フレームと、このフレームにより保持された固定子コアとを有する固定子と、固定子の内部空間に設定された回転子と、回転子を軸方向の両側から回転自在に支持する負荷側および反負荷側ハウジングとを有する永久磁石式回転電機において、
    周方向機械角度q におけるフレームの厚さをT(q )とし、T(q )を周方向にフーリエ級数展開して
    Figure 2005304150
    (但し、n=0,1,2,3・・・、Tnはフレーム厚さn次成分の大きさであってnは周方向への厚みの変動回数、f nは位相とする)
    としたとき、フーリエ級数展開したあとの各次数成分のうち、零でない振幅を持つ成分がn=0以外にも存在し、上記、零でない振幅を持つ成分の次数をnとし、固定子スロット数Nsと回転子磁極数Npの差をkとしたとき、nとkとが等しくないようにしたことを特徴とする回転電機。
  3. 厚み関数をフーリエ級数展開したとき、k次成分の振幅が零あるいは零に近いことを特徴とする請求項1あるいは2に記載の回転電機。
  4. 前記フレームの外周面を円筒以外の形状とすると共に、前記フレームの内周面および前記コアの外周面の形状を実質的に円筒形状とし、フレームとコアとがほぼ全面にわたって接触していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の回転電機。
  5. 前記コアの外周面の形状を実質的に円筒形状とし、かつ前記フレームの内周面に複数の突起部を設け、フレームとコアとが部分的に接触していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の回転電機。
  6. 前記突起部の幅を、ティースの周方向間隔よりも広くしたことを特徴とする請求項5に記載の回転電機。
  7. 前記固定子コアは、ティース毎に分割可能な分割コアであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の回転電機。
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