JP2005303826A - 無線伝送システム、無線中継システム、及び通信装置 - Google Patents

無線伝送システム、無線中継システム、及び通信装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明の課題は、複数の送信装置から同一の送信信号が送信される場合に生じる受信特性の劣化及びある送信装置からの信号送信停止時に生じる伝送効率の低下を防ぐことのできる無線伝送システムを提供することである。
【解決手段】 上記課題は、複数の送信装置から送信される同一の送信信号を受信装置で受信する無線伝送システムにおいて、前記各送信装置と受信装置は、送信装置によるデータの送信開始及び停止を検出する検出手段と、前記検出手段での検出結果に基づいて、ガードインターバル長を制御するガードインターバル長制御手段と、を備えることを特徴とする無線伝送システムにて達成される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、2つ以上の複数の通信装置を用いて同一のOFDM信号を送受信する無線伝送システム、無線中継システム、及び通信装置に関する。
移動通信において、遅延波の影響による特性劣化を軽減できる技術としてOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重)伝送方式が検討されている。OFDM伝送方式は多数のサブキャリアを用いてデータを伝送することにより、1サブキャリアあたりのシンボル長を長くすることができるため、遅延波の影響による特性劣化を軽減することができる。
また、OFDM変調された信号の一部をコピーしてデータシンボルに付加するガードインターバルを用いることにより、遅延波の影響による特性劣化をさらに軽減することができる。
図24は、従来のOFDM伝送方式の送受信装置構成を示す図である。
同図に示されるように、送信装置101では、変調後の送信データを直並列変換部111により、サブキャリア数分の並列データに変換を行った後に、逆フーリエ変換部112により逆フーリエ変換を行う。逆フーリエ変換部112の出力信号は、並直列変換部113に入力されて直列データに変換され、ガードインターバル挿入部114においてガードインターバルが挿入される。その後、D/A(Digital to Analog)変換部、帯域制限フィルタ、周波数変換部、増幅部等を介して送信される(図示省略)。
一方で、受信装置102で受信された信号は、増幅部、帯域制限フィルタ、周波数変換部等を介した後に、A/D(Analog to Digital)変換部によりデジタル信号に変換される。その後、同図に示すように、ガードインターバル除去部121においてガードインターバル部分の信号が除去され、直並列変換部122によりサブキャリア数分の並列データに変換される。そして、フーリエ変換部123により、フーリエ変換が行われた後、並直列変換部124により直列データに変換され、復調処理が施されて送信データの復元がなされる(図24の受信装置102では、送信装置101と同様、A/D変換部までの機能ブロックの図示は省略している)。
ところで、上記のようなOFDM方式は地上波デジタルテレビ放送に用いられており、また、移動通信においてもOFDM方式の適用が検討されている。
上述のように、OFDM方式では遅延波の影響による特性劣化を低減するためにガードインターバルが用いられる。このガードインターバルについて、図25に、ガードインターバルを用いない場合の受信信号、図26にガードインターバルを用いた場合の受信信号を示し、ガードインターバルによる効果について説明する。
図25及び図26では、縦軸に、最初に受信装置に到来する送信信号を先行波として、土地・建物等の反射により遅れて到来する遅延波の2波が受信装置に到来した場合の受信信号を示し、横軸に、時間(t)を示す。
まず、図25について説明する。同図の例では、ガードインターバルが用いられていないために、例えば、2番目のシンボルは1番目のシンボルと足し合わされてしまうために、干渉(シンボル間干渉)が生じてしまい受信特性が劣化してしまう。それに対して、ガードインターバルを用いた図26の場合は、例えば2番目のシンボルに着目した場合、ガードインターバルを用いているために、シンボル1と干渉を生じることなく復調を行うことができる。
このように遅延波の遅延時間が、ガードインターバル長以下の場合、受信特性を劣化することなく復調を行うことができる。また、ガードインターバル長を長く設定することで、長遅延を有する遅延波により生じる特性劣化を低減することができるが冗長部分が増え伝送効率が低下してしまう。
一般に遅延波の遅延時間は伝搬路の状態に応じて変化するため、遅延時間に応じてガードインターバル長を制御することにより伝送効率を向上させることができる。そこで、複数到来する遅延波の最大遅延時間に応じてガードインターバル長を制御する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この文献に開示されている方法では、受信装置において遅延波の遅延時間を測定して、送信装置にフィードバックを行い、遅延波の最大遅延時間より長いガードインターバル長を設定する。これにより、伝送効率の向上を可能にするものである。
特開2003−374233号公報
しかしながら、従来の技術には下記のような2つの問題点がある。まず、第1
の問題点について説明する。
上記した従来技術(特許文献1参照)では、受信装置において遅延プロファイルを測定して、その結果を送信装置にフィードバックしてガードインターバル長を制御するために、伝搬路において生じる遅延波に応じてガードインターバル長を制御できることに加えて、例えば、2つ以上の送信装置から同一の信号を送信する場合においても、適応的にガードインターバル長を制御することができる。ここで、2つ以上の送信装置から同一の信号が送信される例としては、図27に示されるように、セルラー方式を用いた移動体通信において基地局210と基地局220が形成するセルの境界に移動局230が位置する場合、複数の基地局210、220から同一の信号を送信するソフトハンドオーバがある。
また、図28に示されるように、送信装置310で受信した信号を増幅して、受信装置330に再送信を行う無線中継装置320を介した通信などがある。
上記の場合においては、受信装置(受信装置330、あるいは移動局230)では、複数の送信装置(送信装置310と無線中継装置320、あるいは複数の基地局210、220)から送信された信号が足し合わされて受信されるために、上記従来法では、特に送信装置が複数あることを考慮する必要はなく、遅延プロファイルを測定して送信装置にフィードバックしてガードインターバル長を制御することが可能である。しかし、ガードインターバル長が変更されるまでの間は、受信装置において正しく復調できない場合がある。以下、この問題点について、図29を用いて説明する。
図29は、複数の送信装置(ここでは、送信装置1、送信装置2)から受信装置に送信を行う場合に従来法を用いた場合の受信信号を示す図である。同図では、
シンボル1までは1つの送信装置(送信装置1)と受信装置が通信を行っていた場合において、シンボル2からは2つ目の送信装置(送信装置2)から同一の送信信号の送信が開始された場合の受信装置における受信信号について示している。ここで、送信装置2からの送信信号は、送信装置1からの送信信号に対して、遅延時間τだけ遅延して受信されるとする。この遅延時間τは、例えば、送信装置2と受信装置の距離が、送信装置1と受信装置の距離より大きい場合や、送信装置2において送信に要する処理遅延により生じる処理遅延時間に相当する。
受信装置では、時刻tにおいてシンボル2を受信した後に、遅延プロファイルを測定することにより、ガードインターバル長より長い遅延時間τを有する遅延波が到来したことを認識し、ガードインターバル長を遅延時間τより長く設定するという要求を送信装置1、2にフィードバックする。送信装置1、2では、受信装置から送信されてきたフィードバック信号に基づいて、ガードインターバル長を長く設定してデータの送信を行う。
すなわち、従来法では、受信装置から送信装置にフィードバックを行い、ガードインターバル長を再設定して送信するまでには処理遅延が生じてしまう。図29の例では、シンボル5よりガードインターバル長を長くして送信を行った場合を示している。ここで、例えば、ガードインターバル長を再設定する前に送信されたシンボル3は、送信装置2から送信されたシンボル2と足し合わされて受信されるために、シンボル間干渉が生じて受信特性が劣化してしまう。
一方、時刻t以降に受信されるシンボル5より後のシンボルについては、遅延時間τよりも長いガードインターバル長が設定されるために、シンボル間干渉を生じることなく復調が可能となる。
このように複数の送信装置から同一の送信信号が送信される場合に、上記従来技術を適用しても、ガードインターバル長を再設定するまでに送信されたシンボルが、シンボル間干渉の影響を受けてしまい、受信特性が劣化してしまうという問題があった。
次に、第2の問題点について図30を用いて説明する。図30は、2つの送信装置(ここでは、送信装置1、送信装置2)との通信から1つの送信装置との通信に切換る時の受信信号について示している。ここで、送信装置2はシンボル2までデータ送信を行った後に、データ送信を停止することとする。送信装置2からのデータ送信が行われている間は、送信装置1に対する送信装置2からの送信信号の処理遅延τを考慮したガードインターバル長が設定されている。ここで、受信装置は時刻t´において、シンボル3を受信した後に、遅延プロファイルを測定した結果、送信装置2からの送信信号に該当する長遅延波がなくなったことを認識し、ガードインターバル長を短く設定するという要求を、送信装置1にフィードバックする。
送信装置1では、受信装置から送信されてきたフィードバック信号を受信して、ガードインターバル長を短く再設定してデータ送信を行う。すなわち、送信装置1ではフィードバック信号を受信して、ガードインターバル長を再設定してデータ送信を行うまでに処理遅延が生じるが、同図例では、処理遅延を2シンボルとしている。送信装置1では、短く再設定されたガードインターバル長を用いてシンボル6より送信が行われる。
よって、ある送信装置からの信号送信が停止される場合に、上記従来技術を適用しても、シンボル4、5においては長遅延波に相当する送信装置2からの送信信号が存在しないにも関わらず、ガードインターバル長が長く設定されるため、冗長が増えて伝送効率が低下してしまうという問題があった。
同様にして、無線中継装置を用いた通信においても、無線中継装置において再送信を行うまでに処理遅延が生じるために、受信装置で受信される無線中継装置からの再送信信号は、無線中継装置を介することなく受信装置において直接受信される送信装置からの信号に比較して、大きな遅延時間を持って受信される。
したがって、無線中継装置からの再送信信号の送信が開始される時に、ガードインターバル長が再設定されるまでに送信されたシンボルは受信特性が大幅に劣化する。
また、無線中継装置からの送信を停止した時には、ガードインターバル長が再設定されるまでに、必要以上に長いガードインターバルを用いてデータ送信を行ってしまうために、伝送効率が低下してしまう。
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたもので、その課題とするところは、複数の送信装置から同一の送信信号が送信される場合に生じる受信特性の劣化を防ぎ、かつある送信装置からの信号送信停止時に生じる伝送効率の低下を防ぐことのできる無線伝送システム、無線中継システム、及び通信装置を提供することである。
上記課題を解決するため、本発明は、請求項1に記載されるように、複数の送信装置から送信される同一の送信信号を受信装置で受信する無線伝送システムにおいて、前記各送信装置と受信装置は、送信装置によるデータの送信開始及び停止を検出する検出手段と、前記検出手段での検出結果に基づいて、ガードインターバル長を制御するガードインターバル長制御手段と、を備えることを特徴としている。
また、本発明の請求項2によれば、送信装置からの送信信号を、無線中継装置により中継して受信装置に送信する無線中継システムにおいて、前記送信装置と受信装置は、前記無線中継装置によるデータの中継開始及び停止を検出する中継検出手段と、前記中継検出手段での検出結果に基づいて、ガードインターバル長を制御する中継ガードインターバル長制御手段と、を備えることを特徴としている。
また、本発明の請求項3によれば、所定の方式で変調された信号を送受信する通信装置において、通信するデータの送信開始及び停止を検出する検出手段と、 前記検出手段での検出結果に基づいて、ガードインターバル長を制御するガードインターバル長制御手段と、を備えることを特徴としている。
また、本発明の請求項6によれば、所定の方式で変調された信号を、無線中継装置により中継して送受信する通信装置において、前記無線中継装置によるデータの中継開始及び停止を検出する中継検出手段と、前記中継検出手段での検出結果に基づいて、ガードインターバル長を制御する中継ガードインターバル長制御手段と、を備えることを特徴としている。
上記のような本発明によれば、複数存在する送信装置のうち、ある送信装置からのデータの送信開始を検出し、この検出結果に応じて送受信装置のガードインターバル長が制御されるため、新たに別の送信装置から送信を開始する際に、復調特性を劣化させることなく受信装置において受信が可能となる。また、ある送信装置からのデータの送信停止を検出してガードインターバル長を制御するので、
伝送効率の低下を防ぐことができる。
本願発明によれば、複数の送信側の通信装置から同一の送信信号が送信される場合の受信側の通信装置における受信特性の劣化及び伝送効率の低下を防ぐことができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係る無線伝送システムは、例えば、図1に示すように構成される。同図に示すように、この無線伝送システムは、複数の送信装置(送信装置1、送信装置2)と、受信装置3と、から構成される。本実施形態における無線伝送システムでは、マルチキャリア方式の1つであるOFDM (Orthogonal Frequency Division Multiplexing )方式による信号伝送が行われ、送信装置1及び送信装置2からは同一の送信信号(OFDM信号)が受信装置3に対して送信される。本実施形態において、送信装置1、2と受信装置3は、所定の回線に接続してデータを送受信する通信装置に対応する。なお、以下では、説明を平易にするため、「送信装置」、「受信装置」を用いて説明する。
図2は、本実施形態に係る送信装置及び受信装置の構成を示すブロック図である。なお、送信装置1及び送信装置2は同一構成であるので、ここでは、送信装置1を例にとって説明する。
同図において、この送信装置1には、直並列変換部11と、逆フーリエ変換部12と、並直列変換部13と、ガードインターバル長制御部14と、ガードインターバル挿入部15と、が備えられている。
一方、受信装置3には、ガードインターバル除去部21と、ガードインターバル長制御部22と、直並列変換部23と、フーリエ変換部24と、並直列変換部25と、が備えられている。
次に、上記のように構成された送信装置及び受信装置の動作を図3のシーケンス図を用いて説明する。今、送信装置1と受信装置3が通信中(ステップS1)であるものとする。このような前提において、新たに送信装置2が、送信装置1と同一の送信信号の送信を開始する場合、送信装置2よりデータの送信開始を示す送信開始信号(以下、「新規送信装置適用通知信号」という)が送信装置1及び受信装置3に通知(ステップS2、ステップS3)される。この新規送信装置適用通知信号は、送信装置2と送信装置1間であれば有線回線もしくは無線回線を介して、送信装置2と受信装置3間であれば無線回線を介して通知される。ここでの通知方法の詳細については後述する。
送信装置1のガードインターバル長制御部14は、送信装置2より通知された新規送信装置適用通知信号を受信することにより、送信装置2からデータの送信が開始されることを検出する。
送信装置1のガードインターバル長制御部14は、送信装置2からのデータの送信開始を検出した後、予め定められた遅延時間(以下、「規定遅延時間」という)を考慮してガードインターバル長を変更(ステップS4)する。この規定遅延時間は、送信装置2と受信装置3の距離が、送信装置1と受信装置3の距離より大きい場合や、送信装置2において送信に要する処理遅延により生じるものであり、送信装置2からの送信信号が受信装置3に到来する際に生じる遅延時間に相当する。
次に、送信装置1のガードインターバル長制御部14の動作について説明する。図4は、送信装置1のガードインターバル長制御部14の構成を示すブロック図である。
同図において、このガードインターバル長制御部14は、GI(Guard Interval:ガードインターバル)制御処理部31とメモリ32と、を備える。GI制御処理部31は、新規送信装置適用通知信号と作動中送信装置停止通知信号のいずれを検出し、検出結果に応じてメモリ32に蓄積されている規定遅延時間の情報を読み出し、該規定遅延時間に基づいてガードインターバル長を変更する。上記メモリ14には、例えば、図5の管理テーブルに示されるように、規定遅延時間の情報が、新規送信装置適用通知信号と作動中送信装置停止通知信号に対応付けられて蓄積されている。GI制御処理部31において、新規送信装置適用通知信号が検出された場合、図5に示す管理テーブルの参照により、新規送信装置適用通知信号と対応付けられている規定遅延時間の情報が読み出され(ここでは、「xxxμs」と仮定)、この規定遅延時間に応じてガードインターバル長が変更される。なお、受信装置3のガードインターバル長制御部22も上記した送信装置1のガードインターバル長制御部と同様に構成される。
図3のシーケンスに戻り、説明を続ける。受信装置3のガードインターバル長制御部22も、上記送信装置1と同様、新規送信装置適用通知信号を受信することにより、送信装置2からのデータの送信開始を検出し、送信装置1で設定されたガードインターバル長と同一のガードインターバル長を設定(ステップS6)する。
また、送信装置2においても、送信装置1で設定されたガードインターバル長と同一のガードインターバル長が設定されるが、送信装置2は、新規送信装置適用通知信号の送信元であるため、新規送信装置適用通知信号を受信しない。この場合、送信装置2は、上記新規送信装置適用通知信号を送信装置1、受信装置3に通知する過程で、自装置が新たにデータの送信を開始しようとしている送信装置であることを検出(認識)し、検出結果に基づいて得られる規定遅延時間の情報に応じてガードインターバル長を変更(ステップS5)すればよい。
以下、送信装置2におけるガードインターバル長の変更方法について図6を用いて説明する。図6は、送信装置の通知処理部40の構成を示すブロック図である。
新規送信装置適用通知信号/作動中送信装置停止通知信号生成部41は、送信装置1及び受信装置3に対して、新規送信装置適用通知信号及び作動中送信装置停止通知信号を生成する機能を備える。これら新規送信装置適用通知信号及び作動中送信装置停止通知信号は、送信装置2と送信装置1が有線接続される場合は有線処理部42と、受信装置3との無線接続に使われる無線処理部43に、送信装置2と送信装置1が無線接続される場合は無線処理部43にそれぞれ入力されて有線信号、無線信号に変換され、有線ネットワークもしくは無線ネットワークを介して送信装置1、受信装置3に通知される。
制御部44は、新規送信装置適用通知信号/作動中送信装置停止通知信号生成部41において新規送信装置適用通知信号あるいは作動中送信装置停止通知信号が生成されたことを検出し、その後、メモリ45にアクセスし、検出した通知信号と対応付けられて蓄積されている規定遅延時間の情報を読み出し、その情報をガードインターバル長情報としてガードインターバル長制御部14に出力する。ガードインターバル長制御部14は、制御部44から受けとったガードインターバル長の情報に基づいて、ガードインターバル長を変更する。なお、上記メモリ45には、図5に示す情報と同一のものが蓄積されている。
図3のシーケンスに戻って説明を続ける。上記のようにして送信装置1、送信装置2、受信装置3の各々でガードインターバル長が変更(ステップS4〜ステップS6)された後、送信装置1、送信装置2では、ガードインターバル挿入部において変更後のガードインターバルが挿入されて送信信号が生成され、受信装置3に送信(ステップS7、ステップS8)される。
なお、本実施形態では、好ましい態様として、上記規定遅延時間を蓄積するメモリが、ガードインターバル長制御部14、通知処理部40に各々設けられる場合を例示したが、ガードインターバル長制御部14、通知処理部40のいずれかに両部からのアクセスが可能な共有メモリを備えるような態様であってもよい。
次に、上記のようにして各送受信装置でガードインターバル長が変更された場合の、受信信号について、図7を用いて説明する。図7は、複数の送信装置(本例では、送信装置1、送信装置2)から送信を行う場合に本発明の第1の実施形態を用いた場合の受信信号を示す図である。
同図では、シンボル1までは1つの送信装置(送信装置1)と受信装置3が通信を行っていた場合において、シンボル2からは2つ目の送信装置(送信装置2)から同一の送信信号の送信が開始された場合の受信装置3での受信信号について示している。ここで、送信装置2からの送信信号は、送信装置1からの送信信号に対して、遅延時間τだけ遅延して受信されるとする。この遅延時間τは、上記した規定遅延時間に相当するものである。本実施形態では、送信装置2からのデータの送信が開始される前に、送信装置1は新規送信装置適用通知信号により送信装置2からのデータ送信開始を認識し、ガードインターバル長を変更(ここでは、ガードインターバル長を長くする変更)して送信を行うため、従来の技術を用いた図29の場合と比して、シンボル2以降を受信する上で、シンボル間干渉を生じることなく受信することが可能となり、受信特性の劣化を防ぐことができる。
以上説明したように、本実施形態では、新たに別の送信装置から送信を開始する際に、新規送信装置適用通知信号が各送受信装置に通知される。各送受信装置のガードインターバル長制御部は、新規送信装置適用通知信号に基づいて、ガードインターバル長を制御する。したがって、新たに送信を別の送信装置から送信を開始するタイミングで、各送受信装置のガードインターバル長を制御することが可能となり、本発明の目的である複数の送信装置から同一の送信信号が送信開始される場合に生じる受信特性劣化を防ぐことができる。
次に、2つの送信装置との通信から、1つの送信装置との通信に切換るときの送信装置及び受信装置の動作を図8のシーケンス図を用いて説明する。今、送信装置1と受信装置3が通信中(ステップS11)であり、かつ送信装置2と受信装置3が通信中(ステップS12)であるものとする。このような状態で、送信装置2がデータの送信を停止(ステップS13)すると、送信装置2よりデータの送信停止を示す送信停止信号(以下、「作動中送信装置停止通知信号」という)が送信装置1及び受信装置3に通知(ステップS14、ステップS15)される。この作動中送信装置停止通知信号は、上述した新規送信装置適用通知信号と同様、送信装置2と送信装置1間であれば有線ネットワークもしくは無線ネットワークで、送信装置2と受信装置3間であれば無線ネットワークを介して通知される。
送信装置1及び受信装置3におけるガードインターバル長の変更は、上述した
新規送信装置適用通知信号の場合と同様の手順にてなされる。すなわち、送信装置1及び受信装置3のガードインターバル長制御部14、22は、送信装置2から通知された作動中送信装置停止通知信号を受信することにより、送信装置2からのデータ送信が停止(終了)されることを検出し、作動中送信装置停止通知信号と対応付けられている規定遅延時間の情報をメモリから読み出して、ガードインターバル長を変更(ガードインターバル長の再設定)する(ステップS16、ステップS17)。
その後、送信装置1のガードインターバル挿入部15では、変更後のガードインターバルが挿入されて送信信号が生成され、受信装置3に送信される。
なお、本実施形態では、送信装置2は、データの送信が停止されることから、ガードインターバル長は変更されない。
次に、上記のようにして送信装置1及び受信装置3でガードインターバル長が変更される場合の、受信信号について、図9を用いて説明する。図9は、2つの送信装置(送信装置1、送信装置2)から1つの送信装置(送信装置1)との通信に切換るとき、本発明の第1の実施形態を用いた場合の受信信号を示す図である。ここでは、送信装置2はシンボル2までデータ送信を行った後に、データ送信を停止することとする。送信装置2からのデータ送信が行われている間は、遅延時間τを考慮したガードインターバル長が設定される。本例における遅延時間τは、上述した新規送信装置適用通知信号の場合と異なる。すなわち、送信装置2からの送信が途中で停止されることから送信装置2と受信装置3間の伝播遅延時間は考慮しなくてもよく、送信装置1に対する送信装置2の送信に関する処理遅延時間のみを考慮して定めればよい。
送信装置1は、作動中送信装置停止通知信号により、送信装置2がシンボル2でデータ通信を停止することを認識しているため、送信装置1のガードインターバル長制御部14は、シンボル4以降においてはガードインターバル長を短くする変更を行う。その後、ガードインターバル挿入部15において変更後のガードインターバルが挿入されて送信信号が生成されて送信される。
以上説明したように、本実施形態では、ある送信装置からのデータの送信を停止するとき、作動中送信装置停止通知信号が各送受信装置に通知される。各送受信装置のガードインターバル長制御部は、作動中送信装置停止通知信号信号に基づいて、ガードインターバル長を制御する。これにより、ある送信装置からのデータ送信を停止するタイミングで、各送受信装置のガードインターバル長を制御することが可能となり、伝送効率の低下を防ぐことができる。
上記実施形態では、送信装置2が自律的にデータの送信開始/停止を決定し、新規送信装置適用通知信号/作動中送信装置停止通知信号を、送信装置1及び受信装置3に通知してガードインターバル長を変更させる態様について説明したが、
本発明はこのような態様に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で適宜変更できる。以下、変形例について説明する。
(変形例1)
変形例1は、送信装置2によるデータの送信開始の決定を受信装置3において決定する態様である。この場合、送信装置1から送信される信号の受信信号電力に応じて、送信装置2におけるデータの送信開始を決定し、新規送信装置適用通知信号を送信装置1と送信装置2に通知すればよい。
(変形例2)
変形例2は、送信装置1で送信装置2によるデータの送信開始を決定する態様である。この場合、送信装置1は受信装置3から受信信号電力の情報をフィードバックしてもらい、そのフィードバックされた受信信号電力に応じて、送信装置2におけるデータの送信開始を決定し、新規送信装置適用通知信号を送信装置2と受信装置3に通知すればよい。
なお、上記変形例1及び2は、同様の原理で作動中送信装置停止通知信号の実施例に適用することが可能である。
また、上記実施形態では、各送受信装置は、データの送信開始/停止を示す新規送信装置適用通知信号/作動中送信装置停止通知信号に基づいて、ガードインターバル長の変更を行う態様であったが、より好ましくは、上記新規送信装置適用通知信号/作動中送信装置停止通知信号に送信タイミングの情報を含めることが望ましい。図7に示す本例でいえば、送信タイミングの情報を用いることで、送信装置1及び受信装置3は、送信装置2から新たに送信されるシンボル2の送信タイミングで、シンボル間干渉を生じさせないようなガードインターバル長の制御をより高精度に行えるので、この点において有利である。
(第2の実施形態)
次に、2つ以上の複数の送信装置(以下、ここでは、基地局という)から同一の送信信号を受信装置(以下、ここでは、移動局という)送信する場合として、図27で示したセルラー方式を適用した移動通信におけるソフトハンドオーバ時に、本発明を適用する場合の実施例について説明する。
セルの境界におけるハンドオーバ領域では、複数の基地局から同一の送信信号が移動局に対して送信される。しかしながら、各基地局と移動局間の距離が異なるために、各基地局から同一時刻に信号を送信しても、移動局においては異なった時刻で受信される。
また、各基地局が正確な同期をとらない場合には、各基地局から異なる時刻でデータ送信が行われるため、移動局において異なった時刻で、各基地局からの送信信号が受信される。このとき、最初に移動局に到来する送信信号と、最後に到来する送信信号の遅延時間差がガードインターバルを越える場合、受信特性が劣化する。そこで、本実施形態では、ハンドオーバ時に生じる各基地局と移動局間の遅延時間差と、各基地局からの送信タイミングのずれから生じる時間を考慮して、ガードインターバル長を制御する。これにより、セルラー方式におけるソフトハンドオーバ時の受信特性の劣化を防ぐことができる。
(第3の実施形態)
上記第2の実施形態では、セルラー方式を適用した移動通信におけるソフトハンドオーバ時に、本発明を適用した場合の実施例について説明したが、本実施形態は、送信装置からの送信信号を、無線中継装置により中継して受信装置に送信する無線中継システムに本発明を適用した場合の一態様である。本実施形態の無線中継システムは、上述の従来技術の説明で用いた図28と同様に構成される。したがって、従来と同様の構成要素である送信装置、無線中継装置、受信装置には、それぞれ従来と同様の符号、310、320、330を付している。また、本実施形態における送信装置及び受信装置は、第1の実施形態における送信装置及び受信装置と同様に構成される。よって、その説明は省略する。
図10は、本実施形態における無線中継装置の構成を示すブロック図である。
図10において、本実施形態における無線中継装置は、中継信号生成部51と、切替部52と、から構成される。中継信号生成部51は、受信信号を用いて再送信信号を生成する。切替部52は、無線中継装置からの再送信信号の送信開始を示す信号(以下、「新規無線中継装置適用通知信号」という)又は無線中継装置からの再送信信号の送信停止を示す信号(以下、「作動中無線中継装置停止通知信号」という)に基づいて、再送信信号の送信/停止を切替える。なお、新規無線中継装置適用通知信号は、図2における新規送信装置適用通知信号として用いられ、作動中無線中継装置停止通知信号は、図2における作動中送信装置停止通知信号として用いられる。
次に、上記のように構成された無線中継システムの動作を図11のシーケンス図を用いて説明する。今、送信装置310からの送信信号が受信装置330に対して送信(ステップS21)されており、無線中継装置320からの送信は停止しているものとする。このような前提において、送信装置310が無線中継装置320に対して送信信号の中継を開始させるための新規無線中継装置適用通知信号を、無線中継装置320及び受信装置330に通知(ステップS22、ステップS23)する。ここで、送信装置310は、新規無線中継装置適用通知信号の送信元であるため、新規無線中継装置適用通知信号を受信しない。よって、送信装置310におけるガードインターバル長の変更は、第1の実施形態と同様な手順にて行われる。すなわち、送信装置310は、新規無線中継装置適用通知信号を、無線中継装置320及び受信装置330に通知するとき、規定遅延時間の情報を保持しているメモリから該規定遅延時間の情報を読み出し、規定遅延時間に応じてガードインターバル長を変更(ステップS24)する。ここで、上記規定遅延時間について説明する。無線中継装置320では、中継信号生成部51において受信信号を用いて再送信信号を生成するまでに処理遅延を有する。本実施形態では、この処理遅延時間を、上記規定遅延時間として定め、送信装置310では、無線中継装置320における処理遅延を考慮してガードインターバルが長く設定されるように制御される。
また、受信装置330においても、第1の実施形態と同様、新規無線中継装置適用通知信号を受信することにより、無線中継システム320におけるデータの中継開始が検出され、この検出結果に基づき送信装置310と同一のガードインターバル長が設定(ステップS25)される。
一方、無線中継装置320では、送信装置310より通知された新規無線中継装置適用通知信号に基づいて、切替部により再送信信号を送信する接点にスイッチが切替えられて、再送信信号の送信が開始(ステップS26)される。
上記態様は、無線中継装置320からの再送信信号が受信装置330に送信されていない場合を例示したが、無線中継装置320からの再送信信号が受信装置330に送信されている状態においては、送信装置310は、作動中無線中継装置停止通知信号を無線中継装置320と受信装置330に通知する。
送信装置310および受信装置330では、作動中無線中継装置停止通知信号に基づき、上記同様の手順でガードインターバル長の変更が行われる。一方で、無線中継装置320は、作動中無線中継装置停止通知信号受信後、再送信信号の送信を停止する。
なお、本態様の場合、無線中継装置320からのデータ送信が途中で停止するため、送信停止後は無線中継装置320における処理遅延を考慮する必要がない。よって、送信装置10及び受信装置330のガードインターバル長制御部では、ガードインターバル長を短く設定する制御が行われる。
(第4の実施形態)
次に、ガードインターバル区間とデータ区間により構成されるOFDMシンボル長を一定として、無線中継装置の再送信に要する処理遅延時間に応じて、適応的にガードインターバル長を制御する場合の実施形態について、図12を用いて説明する。同図(a)は無線中継装置非適用時(無線中継装置からデータ送信を行っていないとき)の送信フレームの構成を示し、同図(b)は無線中継装置適用時の送信フレームの構成を示している。なお、図中、縦軸は周波数fを表し、横軸は時間tを表している。
同図(a)において、無線中継装置非適用時に、信号の時間領域と周波数領域の変換に8ポイントのFFTを用いてOFDM変調を行い、2ポイントのガードインターバルを用いて送信フレームを構成していたとする。このような前提において、新規無線中継装置適用通知信号に基づいて、ガードインターバル長を変更する場合について、以下説明する。ここで、無線中継装置における処理遅延を、予め送信装置および受信装置のメモリ(例えば、図4、図6に記載のメモリ)に記憶しておき、その処理遅延が4ポイント分に相当していたとすると、本実施形態では、ガードインターバル長を2ポイントから4ポイント増やして6ポイントにする。
このようにしてガードインターバル長を長く設定する一方で、OFDMシンボル長を一定とするためにデータ長を短くして、4ポイントのFFTを用いてOFDM変調を行う。このような操作を行うことにより、OFDMシンボル長を一定として、ガードインターバル長を長くすることができる(同図(a)参照)。その結果、送信装置から受信装置に直接受信される信号と、無線中継装置からの再送信信号が、ガードインターバル長を越えることなく受信可能となり、復調特性を劣化することなく受信することが可能となる。
(第5の実施形態)
次に、データ長を一定として、無線中継装置の再送信に要する処理遅延時間に応じて、適応的にガードインターバル長を制御する場合の実施形態について、図13を用いて説明する。同図(a)は無線中継装置非適用時の送信フレームの構成を示し、同図(b)は無線中継装置適用時の送信フレームの構成を示している。なお、図中、縦軸は周波数fを表し、横軸は時間tを表している。
同図(a)において、無線中継装置非適用時に、8ポイントのFFTを用いてOFDM変調を行い、2ポイントのガードインターバルを用いて送信フレームを構成していたとする。このような前提において、新規無線中継装置適用通知信号に基づいて、ガードインターバル長を変更する場合について、以下説明する。
無線中継装置における処理遅延を、予め送信装置および受信装置のメモリ(例えば、図4、図6に記載のメモリ)に記憶しておき、その処理遅延が2ポイント分に相当していたとすると、本実施形態では、ガードインターバル長を2ポイントから2ポイント増やして4ポイントにする。
本実施形態では、データ長は一定としているため、上記のような操作を行うことにより、FFTのポイント数を変更することなくOFDM変調を行うことができる。すなわち、本実施形態によれば、データ長を一定として、ガードインターバル長を長くすることができるので、送信装置から受信装置に直接受信される信号と、無線中継装置からの再送信信号が、ガードインターバル長を越えることなく受信可能となり、復調特性を劣化することなく受信を行うこと可能となる。
(第6の実施形態)
次に、OFDMシンボルにおけるデータ区間長に対するガードインターバル長の割合を一定として、無線中継装置の再送信に要する処理遅延時間に応じて、適応的にガードインターバル長を制御する場合の実施形態について、図14を用いて説明する。同図(a)は無線中継装置非適用時の送信フレームの構成を示し、同図(b)は無線中継装置適用時の送信フレームの構成を示している。なお、図中、縦軸は周波数fを表し、横軸は時間tを表している。
同図(a)において、無線中継装置非適用時に、8ポイントのFFTを用いてOFDM変調を行い、2ポイントのガードインターバルを用いて送信フレームを構成していたとする。このような前提において、新規無線中継装置適用通知信号に基づいて、ガードインターバル長を変更する場合について、以下説明する。ここで、無線中継装置における処理遅延を、予め送信装置および受信装置のメモリ(例えば、図4、図6に記載のメモリ)に記憶しておき、その処理遅延が2ポイント分に相当していたとすると、本実施形態では、ガードインターバル長を2ポイントから2ポイント増やして4ポイントにする。
本実施形態では、データ区間長に対するガードインターバル長の割合を一定とするためにFFTのポイント数が8から16に変更される。これにより、データ区間長に対するガードインターバル長の割合を一定としたまま、ガードインターバル長を長くすることができるため、伝送効率を劣化させることなくガードインターバル長を長くすることができる。
したがって、本実施形態によれば、送信装置から受信装置に直接受信される信号と、無線中継装置からの再送信信号が、ガードインターバル長を越えることなく受信可能となり、復調特性を劣化することなく受信を行うことが可能となる。
(第7の実施形態)
次に、無線中継装置が、受信信号を用いて無線中継装置からの再送信信号の送信/停止を決定し、その結果を送信装置および受信装置に通知する場合の実施形態ついて、図15及び図16を用いて説明する。図15は、本実施形態における無線中継装置の構成を示すブロック図である。図16は、本実施形態の動作を示すシーケンス図である。
図15において、本実施形態における無線中継装置は、図10に示す無線中継装置と比較して新規無線中継装置適用/作動中無線中継装置停止決定部61を新たに備える。よって、ここでは、同機能の部分については説明を省略すると共に、図10に示す無線中継装置との差異についてのみ詳述する。また、図10に示す無線中継装置と同機能をもつ同様の構成要素については同一の符号を付す。
続いて、図16を用いて本実施形態の動作について説明する。今、送信装置310からの送信信号が受信装置330に対して送信(ステップS30)されており、無線中継装置320からの送信は停止しているものとする。
このような前提において、無線中継装置320は、送信装置310から送信された送信信号を受信(ステップS31)すると、受信信号を用いて新規無線中継装置適用/作動中無線中継装置停止決定部61により、無線中継装置320からの再送信信号の送信/停止を決定(ステップS32)する。具体的には、新規無線中継装置適用/作動中無線中継装置停止決定部61は、受信信号を用いて受信信号品質(巡回冗長検査(CRC:Cyclic Redundancy Check)結果やC/N特性)や遅延時間等を求め、それにより、無線中継装置320からの再送信信号の送信/停止を決定する。
なお、ここでは、無線中継装置320からは再送信信号は送信されていないので、ステップS32では、再送信信号の送信を開始するかどうかが決定される。このステップS32で、再送信信号の送信を開始すると決定されたときは、その結果を表す新規無線中継装置適用通知信号が有線もしくは無線により送信装置310及び受信装置330に通知(ステップS33、ステップS34)される。
送信装置310及び受信装置330では、受信した新規無線中継装置適用通知信号に基づき、無線中継装置320の処理遅延時間を考慮してガードインターバル長を変更(ステップS35、ステップS36)する。
一方、無線中継装置320では、受信装置330より通知された新規無線中継装置適用通知信号に基づき、切替部により再送信信号を送信する接点にスイッチが切替えられて、再送信信号の送信が開始(ステップS37)される。
上記態様は、無線中継装置自身が、再送信信号の送信開始を決定し、その決定結果を表す新規無線中継装置適用通知信号を送信装置と受信装置に通知する場合を例示したが、無線中継装置からの再送信信号が受信装置に送信されている状態においては、無線中継装置は送信装置から受信した受信信号を用いて再送信信号の送信停止を決定(ステップS32)し、その決定結果を表す作動中無線中継装置停止通知信号を送信装置と受信装置に通知(ステップS33、S34)する。その後、送信装置および受信装置では、新規無線中継装置適用通知信号を受信したときと同様の手順でガードインターバル長の変更が行われる。一方、無線中継装置は、ステップS32において送信停止が決定された後、再送信信号の送信を停止する。なお、上記新規無線中継装置適用/作動中無線中継装置停止通知信号の通知は有線回線あるいは、無線回線のいずれにてなされる。
このように本実施形態では、無線中継装置が、送信装置から送信される送信信号(中継信号)を用いて自身で再送信信号の送信/停止を決定し、新規無線中継装置適用/作動中無線中継装置停止通知信号を各送受信装置に通知してガードインターバル長を変更させる。これにより、中継信号の状態(例えば、中継信号の品質や遅延時間等)に応じてガードインターバル長を制御することが可能となる。
(第8の実施形態)
上記第7の実施形態では、無線中継装置が受信信号を用いて再送信信号の送信/停止決定をする場合の態様を例示したが、本実施形態では、受信装置が、受信信号を用いて無線中継装置からの再送信信号の送信/停止を決定し、その結果を送信装置および無線中継装置に通知する機能を備える。以下、本実施形態について図17及び図18を用いて説明する。図17は、本実施形態における受信装置の構成を示すブロック図である。図18は、本実施形態の動作を示すシーケンス図である。
図17において、本実施形態における受信装置は、図2に示す受信装置と比較して新規無線中継装置適用/作動中無線中継装置停止決定部71を新たに備える。よって、ここでは、図2に示す受信装置と同機能の部分については説明を省略すると共に、図2に示す受信装置との差異についてのみ詳述する。また、図2に示す受信装置と同機能をもつ同様の構成要素については同一の符号を付す。
続いて、図18を用いて本実施形態の動作について説明する。今、送信装置310からの送信信号が受信装置330に対して送信されており、無線中継装置320からの送信は停止しているものとする。このような前提において、受信装置330は、送信装置310から送信されてきた送信信号を受信(ステップS41)し、受信した受信信号を用いて新規無線中継装置適用/作動中無線中継装置停止決定部71により、無線中継装置320からの再送信信号の送信/停止を決定(ステップS42)する。具体的には、新規無線中継装置適用/作動中無線中継装置停止決定部61は、第7の実施形態と同様に、受信信号を用いて受信信号品質(巡回冗長検査(CRC:Cyclic Redundancy Check)結果やC/N特性)や遅延時間等を求め、それにより、無線中継装置320からの再送信信号の送信/停止を決定する。
なお、ここでは、無線中継装置320からは再送信信号は送信されていないので、ステップS42では、受信信号を用いて再送信信号の送信を開始するかどうかが決定される。このステップS42で、再送信信号の送信を開始すると決定されたときは、その結果を表す新規無線中継装置適用通知信号が、有線もしくは無線により送信装置310および無線中継装置320に通知(ステップS43、ステップS44)される。
送信装置310及び受信装置330は、受信した新規無線中継装置適用通知信号に基づき、無線中継装置320の処理遅延時間を考慮してガードインターバル長を変更(ステップS45、ステップS46)する。
一方、無線中継装置320では、受信装置330より通知された新規無線中継装置適用通知信号に基づいて、切替部により再送信信号を送信する接点にスイッチが切替えられて、再送信信号の送信が開始(ステップS47)される。
上記態様は、受信装置が、無線中継装置からの再送信信号の送信開始を決定し、その決定結果を表す新規無線中継装置適用通知信号を無線中継装置と送信装置に通知する場合を例示したが、無線中継装置からの再送信信号が受信装置に送信されている状態においては、受信装置は送信装置から受信した受信信号を用いて無線中継装置からの再送信信号の送信停止を決定(ステップS42)し、その決定結果を表す作動中無線中継装置停止通知信号を無線中継装置と送信装置に通知(ステップS43、S44)する。その後、送信装置および受信装置では、上記と同様の手順でガードインターバル長の変更が行われ、無線中継装置は、作動中無線中継装置停止通知信号受信後、再送信信号の送信を停止する。なお、上記新規無線中継装置適用/作動中無線中継装置停止通知信号の通知は有線回線あるいは、無線回線のいずれにてなされる。
このように本実施形態では、受信装置が、送信装置から送信される送信信号を用いて自身で再送信信号の送信/停止を決定し、新規無線中継装置適用/作動中無線中継装置停止通知信号を送信装置に通知してガードインターバル長を変更させる。これにより、無線中継装置による中継を介さないで受信した受信信号の状態(例えば、受信信号の品質や遅延時間等)に応じて、無線中継装置における再送信信号の送信/停止が決定されるので、その結果に基づいてガードインターバル長を制御することが可能となる。
(第9の実施形態)
上記第8の実施形態では、受信装置が受信信号を用いて再送信信号の送信/停止決定をする場合の態様を例示したが、本実施形態では、受信装置は、受信した受信信号の受信電力に応じて無線中継装置からの再送信信号の送信/停止を決定し、その結果を送信装置および無線中継装置に通知する機能を備える。以下、本実施形態について、図19及び図20を用いて説明する。図19は、本実施形態における受信装置の構成を示すブロック図である。図20は、本実施形態の動作を示すシーケンス図である。
図19において、本実施形態における受信装置は、図17に示す第8の実施形態における受信装置と比較して受信電力測定部81を新たに備える。よって、ここでは、同機能の部分については説明を省略すると共に、図17に示す受信装置との差異についてのみ詳述する。また、図17に示す受信装置と同機能をもつ同様の構成要素については同一の符号を付す。
続いて、図20を用いて本実施形態の動作について説明する。今、送信装置310からの送信信号が受信装置330に対して送信されており、無線中継装置320からの送信は停止しているものとする。
このような前提において、受信装置330は、送信装置310から送信されてきた送信信号を受信(ステップS51)し、受信電力測定部81により受信信号電力の測定(ステップS52)が行われる。そして、その受信信号電力の測定結果が新規無線中継装置適用/作動中無線中継装置停止決定部71に入力される。新規無線中継装置適用/作動中無線中継装置停止決定部71は、受信電力測定部81で測定された受信信号電力を基に無線中継装置からの再送信信号の送信/停止を決定(ステップS53)する。例えば、受信信号電力が低い場合には、無線中継装置320からの再送信を行うことを決定し、受信電力が高い場合には、無線中継装置320からの再送信の停止を決定する。ここで、受信信号の信号電力が低く、無線中継装置320からの再送信の開始が決定された場合、受信装置330より新規無線中継装置適用通知信号が、送信装置310及び無線中継装置320に通知(ステップS54、ステップS55)される。ここでは、無線中継装置320から再送信信号が送信されていないことを想定しているので、仮に上記ステップS53で受信信号の信号電力が高く、無線中継装置320からの再送信の停止が決定された場合であっても、新規無線中継装置適用通知信号は通知されない。
送信装置310および受信装置320では、新規無線中継装置適用通知信号に基づき、無線中継装置320の処理遅延時間を考慮してガードインターバル長を変更(ステップS56、ステップS57)する。
一方、無線中継装置320では、受信装置330より通知された新規無線中継装置適用通知信号に基づき、切替部により再送信信号を送信する接点にスイッチが切替えられて、再送信信号の送信が開始(ステップS58)される。
上記態様は、受信装置が、受信信号電力に基づいて、無線中継装置からの再送信信号の送信開始を決定し、その決定結果を表す新規無線中継装置適用通知信号を無線中継装置と送信装置に通知する場合を例示したが、無線中継装置からの再送信信号が受信装置に送信されている状態においては、受信装置は送信装置から受信した受信信号の受信信号電力が高いと判断した場合にのみ無線中継装置からの再送信信号の送信停止を決定(ステップS53)し、その決定結果を表す作動中無線中継装置停止通知信号を無線中継装置と送信装置に通知(ステップS54、S55)する。その後、送信装置および受信装置では、上記と同様の手順でガードインターバル長の変更が行われ、無線中継装置は、作動中無線中継装置停止通知信号受信後、再送信信号の送信を停止する。なお、上記新規無線中継装置適用/作動中無線中継装置停止通知信号の通知は有線回線あるいは、無線回線のいずれにてなされる。
このように本実施形態によれば、無線中継装置による中継を介さないで受信した受信信号の受信電力に応じてガードインターバル長を制御することが可能となる。
(第10の実施形態)
次に、複数の送信アンテナおよび受信アンテナを用いる通信方法において、受信装置は受信信号のフェージング相関値に基づいて、無線中継装置からの再送信信号の送信/停止を決定する場合の実施形態について、図21及び図22を用いて説明する。
図21は、M本の送信アンテナを用いて、送信信号を送信する送信装置の構成を示す図である。本実施形態では、送信アンテナ毎に送信装置が備えられる。ここでは、送信アンテナ1用の送信装置を例にとり説明する。本実施形態における送信装置の基本構成は図2と同一である。したがって、図2に示す送信装置と同機能の部分については説明を省略すると共に、同機能をもつ同様の構成要素については同一の符号を付す。
本実施形態における送信装置は、図2に示す送信装置と同様、新規無線中継装置適用/作動中無線中継装置停止通知信号に基づいて、ガードインターバル長制御部14により、無線中継装置の処理遅延時間に応じてガードインターバル長の制御を行う。
図22は、N本の受信アンテナを用いて、上記送信装置より送信される送信信号を受信する受信装置の構成を示す図である。本実施形態における受信装置は、例えば、図17に示す受信装置と比較してアンテナ間のフェージング相関を計算するアンテナ間フェージング相関計算部91が新たに備えられる。よって、ここでは、図17に示す受信装置と同機能の部分については説明を省略すると共に、図17に示す受信装置との差異についてのみ詳述する。また、図17に示す受信装置と同機能をもつ同様の構成要素については同一の符号を付す。
同図において、アンテナ間フェージング相関計算部91は、各受信アンテナ(受信アンテナ1〜N)における受信信号を入力とし、各送受信アンテナ間のフェージング相関値の計算を行う。一般に、複数の送信アンテナ、受信アンテナを用いて通信を行う方法では、アンテナ間フェージング相関値が高い場合は伝送特性が劣化する。そこで、本実施形態における新規無線中継装置適用/作動中無線中継装置停止決定部71は、アンテナ間フェージング相関計算部91より、アンテナ間フェージング相関値の計算結果に基づき、新規無線中継装置の適用/作動中無線中継装置の停止を決定する。例えば、アンテナ間フェージング相関値が高い場合には、新規無線中継装置を適用することを決定し、アンテナ間フェージング相関値が低い場合は作動中無線中継装置を停止することを決定する。
受信装置は、上記のようにして再送信信号の送信/停止を決定した後、新規無線中継装置適用/作動中無線中継装置停止通知信号を、送信装置及び無線中継装置に通知する。送信装置及び無線中継装置は、受信した上記新規無線中継装置適用/作動中無線中継装置停止通知信号に応じて、無線中継装置の処理遅延時間に基づくガードインターバル長の変更を行う。
一方で、無線中継装置は、新規無線中継装置適用/作動中無線中継装置停止通知信号に応じて、再送信信号の送信および停止を行う。なお、上記新規無線中継装置適用/作動中無線中継装置停止通知信号の通知は有線回線あるいは、無線回線のいずれにてなされる。
このように本実施形態によれば、アンテナ間フェージング相関値に応じてガードインターバル長を制御することが可能となる。
(第11の実施形態)
上記実施形態では、無線中継装置の処理遅延時間に基づいて、ガードインターバル長を制御する場合の態様について例示したが、本発明はこのような態様に限らない。以下では、無線中継装置における処理遅延時間に加えて、無線中継装置と受信装置間の遅延波の最大遅延時間に応じて、ガードインターバル長を制御する場合の態様について図23を用いて説明する。図23は、本実施形態の動作を示すシーケンス図である。
同図において、無線中継装置320は、受信装置330より新規無線中継装置適用通知信号を受信(ステップS61)したとき、再送信信号の送信を開始する前に、受信装置330に対して既知信号(パイロット信号)を送信(ステップS62)する。また、このとき、無線中継装置320はパイロット信号を受信装置330に送信したことを送信装置310に通知(ステップS63)する。
送信装置310は、上記パイロット信号の通知を受けると受信装置330に対して送信していたデータの送信を停止(ステップS64)する。すなわち、パイロット信号が受信装置330において受信されている間は、送信装置310からのデータ送信は一時的に停止させられる。
受信装置330は、無線中継装置320から送信されたパイロット信号を用いて、遅延波の最大遅延時間を測定(ステップS65)する。そして、その測定された最大遅延時間と、無線中継装置320における処理遅延時間を考慮してガードインターバル長を変更(ステップS66)する。例えば、上記最大遅延時間と、上記処理遅延時間を比較し、長い方の遅延時間に基づいてガードインターバル長を変更する。あるいは、これらを合算した時間に基づいてガードインターバル長を変更する。
上記のようにして設定されたガードインターバル長は、受信装置330から送信装置310に通知(ステップS67)され、送信装置310では、受信装置330において設定されたガードインターバル長と同一のガードインターバル長が設定(ステップS68)される。その後、無線中継装置320から再送信信号の送信が開始(ステップS69)され、かつ停止していた送信装置310からの送信信号の送信も開始(ステップS70)される。
このように本実施形態によれば、パイロット信号を用いて測定される遅延時間を考慮してガードインターバル長を制御することが可能となり、送信装置からの送信信号及び無線中継装置からの送信信号を、ガードインターバルを越えることなく受信することができ、受信特性の劣化を防ぐことができる。
また、上記実施形態では、1つの無線中継装置により送信信号を中継する場合について例示したが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。複数の無線中継装置を用いて送信信号を中継する場合にも本発明を適用することができる。その場合、受信装置において、各無線中継装置と受信装置における遅延波の最大遅延時間を測定し、測定した最大遅延時間と無線中継装置の再送信に要する処理遅延時間を考慮してガードインターバル長を制御すればよい。
(第12の実施形態)
次に、送信装置から受信装置に無線中継装置を介することなく直接受信される受信信号の遅延波の最大遅延時間と、送信装置から無線中継装置を介して受信される遅延波の最大遅延時間と、無線中継装置における処理遅延時間を足し合わせた時間を比較し、より長い最大遅延時間に応じてガードインターバル長を制御する場合の態様について説明する。
本実施形態では、受信装置は、新規無線中継装置適用通知信号を受信した後に、送信装置から受信装置に無線中継装置を介することなく直接受信される受信信号の遅延波の最大遅延時間と、送信装置から無線中継装置を介して受信される遅延波の最大遅延時間と無線中継装置における処理遅延時間を足し合わせた時間の比較を行う。ここでは、送信装置から無線中継装置を介して受信される遅延波の最大遅延時間を測定するために、上記した第11の実施形態の方法を用いることができる。
受信装置では上記比較結果に基づき、より長い時間に合わせてガードインターバル長が決定される。このようにして決定されたガードインターバル長は、受信装置から送信装置に通知され、送信装置は、その通知されたガードインターバル長を用いて、ガードインターバル長の変更を行い、データの送信を行う。
このように本実施形態によれば、得られる複数の遅延時間を考慮してガードインターバル長を制御することが可能となる。
(第13の実施形態)
上記実施形態では、無線中継装置が固定されている場合を想定し説明してきたが、以下では、無線中継装置が移動する場合の一態様について説明する。ここでは、無線中継装置が移動する場合において、無線中継装置の再送信に要する処理遅延時間に、一定の固定値を加えた値をガードインターバル長と設定する場合について説明する。
無線中継装置が移動する場合には、無線中継装置からの再送信信号の遅延波の遅延時間が時間変動する。そこで、本実施形態では、無線中継装置が移動する場合には、再送信信号の遅延波の遅延時間の変動を考慮して、無線中継装置の再送信に要する処理遅延時間に、一定の固定値を加えた値をガードインターバル長として設定する。
このように本実施形態によれば、無線中継装置が移動した場合に、無線中継装置の再送信信号の遅延波の遅延時間が時間変動により生じる長遅延波に起因する受信特性の劣化を防ぐことができる。
(第14の実施形態)
次に、複数の無線中継装置から再送信信号を送信する場合において、受信装置において各中継装置と受信装置における遅延波の最大遅延時間を測定し、最大遅延時間と無線中継装置の再送信に要する処理遅延時間に応じて、適応的にガードインターバル長を制御する場合の一態様について説明する。
同時に複数の無線中継装置から再送信信号を送信する場合、各無線中継装置と受信装置間の伝搬路の状態が異なるために、再送信信号により生じる遅延波の最大遅延時間が異なる。そこで、本実施形態における受信装置では、各無線中継装置と受信装置間の、再送信信号により生じる遅延波の遅延時間を比較して、最大遅延時間に応じてガードインターバル長を決定する。
このように本実施形態によれば、受信装置において、いずれの無線中継装置からの再送信信号もガードインターバル長を越えることなく受信可能となるため、復調特性を劣化することなく受信を行うことが可能である。
上記実施形態において、送受信装置におけるGI制御処理部の通知信号検出機能が、検出手段及び中継検出手段に対応し、同部のガードインターバル長変更機能がガードインターバル長制御手段及び中継ガードインターバル長制御手段に対応する。また、送信装置、受信装置が請求項3〜17に記載の通信装置に対応する。
本発明の第1の実施形態に係る無線伝送システムの構成を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る送信装置及び受信装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態における動作(その1)を示すシーケンス図である。 送信装置のガードインターバル長制御部の構成を示すブロック図である。 メモリで管理される規定遅延時間管理デーブルの一例を示す図である。 送信装置の通知処理部の構成を示すブロック図である。 複数の送信装置から送信を行う場合に本発明の第1の実施形態を用いた場合の受信信号を示す図である。 本発明の第1の実施形態における動作(その2)を示すシーケンス図である。 2つの送信装置から1つの送信装置との通信に切換るとき、本発明の第1の実施形態を用いた場合の受信信号を示す図である。 本発明の第3の実施形態における無線中継装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第3の実施形態における動作を示すシーケンス図である。 本発明の第4の実施形態におけるOFDMシンボル長を一定として、ガードインターバル長を制御した場合の送信フレームの構成例を示す図である。 本発明の第5の実施形態におけるデータ長を一定として、ガードインターバル長を制御した場合の送信フレームの構成例を示す図である。 本発明の第6の実施形態における OFDMシンボルにおけるデータ区間長に対するガードインターバル長の割合を一定として、ガードインターバル長を制御した場合の送信フレームの構成例を示す図である。 本発明の第7の実施形態における無線中継装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第7の実施形態における動作を示すシーケンス図である。 本発明の第8の実施形態における受信装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第8の実施形態における動作を示すシーケンス図である。 本発明の第9の実施形態における受信装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第9の実施形態における動作を示すシーケンス図である。 本発明の第10の実施形態における送信装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第10の実施形態における受信装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第11の実施形態における動作を示すシーケンス図である。 従来のOFDM伝送方式の送受信装置構成を示す図である。 従来のOFDM伝送において、ガードインターバルを用いない場合の先行波と遅延波より成る受信信号を示す図である。 従来のOFDM伝送において、ガードインターバルを用いる場合の先行波と遅延波より成る受信信号を示す図である。 2つ以上の基地局から同一の送信信号が送信されるセルラー方式におけるソフトハンドオーバを示す図である。 2つ以上の送信装置から同一の送信信号が送信される、無線中継装置を介した通信を示す図である。 複数の送信装置から送信を行う場合に従来技術を用いた場合の受信信号を示す図である。 2つの送信装置から1つの送信装置との通信に切換るときに、従来技術を用いた場合の受信信号を示す図である。
符号の説明
1、2、310 送信装置
3、330 受信装置
11、23、111、122 直並列変換部
12、112 逆フーリエ変換部
13、25、113、124 並直列変換部
14、24 ガードインターバル長制御部
15、114 ガードインターバル挿入部
21、121 ガードインターバル除去部
24、123 フーリエ変換部
31 GI制御処理部
32、45 メモリ
40 通知処理部
41 新規送信装置適用通知信号/作動中送信装置停止通知信号生成部
42 有線処理部
43 無線処理部
44 制御部
51 中継信号生成部
52 切替部
61、71 新規無線中継装置適用/作動中無線中継装置停止決定部
81 受信電力測定部
91 アンテナ間フェ−ジング相関計算部
210、220 基地局
230 移動局
320 無線中継装置

Claims (17)

  1. 複数の送信装置から送信される同一の送信信号を受信装置で受信する無線伝送システムにおいて、
    前記各送信装置と受信装置は、
    送信装置によるデータの送信開始及び停止を検出する検出手段と、
    前記検出手段での検出結果に基づいて、ガードインターバル長を制御するガードインターバル長制御手段と、
    を備えることを特徴とする無線伝送システム。
  2. 送信装置からの送信信号を、無線中継装置により中継して受信装置に送信する無線中継システムにおいて、
    前記送信装置と受信装置は、
    前記無線中継装置によるデータの中継開始及び停止を検出する中継検出手段と、
    前記中継検出手段での検出結果に基づいて、ガードインターバル長を制御する中継ガードインターバル長制御手段と、
    を備えることを特徴とする無線中継システム。
  3. 所定の方式で変調された信号を送受信する通信装置において、
    通信するデータの送信開始及び停止を検出する検出手段と、
    前記検出手段での検出結果に基づいて、ガードインターバル長を制御するガードインターバル長制御手段と、
    を備えることを特徴とする通信装置。
  4. 請求項3に記載の通信装置において、
    前記検出手段は、
    新たに他の通信装置からデータの送信が開始されること及び既にデータの送信を行っている他の通信装置がデータの送信を停止することを示す信号を受信することにより、前記通信するデータの送信開始及び停止を検出することを特徴とする通信装置。
  5. 請求項3に記載の通信装置において、
    前記ガードインターバル長制御手段は、送信された信号が、ガードインターバル長を越えないように受信されるように、ガードインターバル長を制御することを特徴とする通信装置。
  6. 所定の方式で変調された信号を、無線中継装置により中継して送受信する通信装置において、
    前記無線中継装置によるデータの中継開始及び停止を検出する中継検出手段と、
    前記中継検出手段での検出結果に基づいて、ガードインターバル長を制御する中継ガードインターバル長制御手段と、
    を備えることを特徴とする通信装置。
  7. 請求項6に記載の通信装置において、
    前記中継ガードインターバル長制御手段は、前記ガードインターバル長を、無線中継装置での処理遅延時間に基づいて制御することを特徴とする通信装置。
  8. 請求項6に記載の通信装置において、
    前記中継ガードインターバル長制御手段は、前記ガードインターバル長を、ガードインターバル区間とデータ区間により構成されるOFDMシンボル長を一定として、無線中継装置での処理遅延時間に基づいて制御することを特徴とする通信装置。
  9. 請求項6に記載の通信装置において、
    前記中継ガードインターバル長制御手段は、前記ガードインターバル長を、OFDMシンボル内のデータ区間長を一定として、無線中継装置での処理遅延時間に基づいて制御することを特徴とする通信装置。
  10. 請求項6に記載の通信装置において、
    前記中継ガードインターバル長制御手段は、前記ガードインターバル長を、OFDMシンボルにおけるデータ区間長に対するガードインターバル長の割合を一定として、 無線中継装置での処理遅延時間に基づいて制御することを特徴とする通信装置。
  11. 請求項8乃至10いずれかに記載の通信装置において、
    受信信号から得られる情報に基づいて、無線中継装置から送信される再送信信号の送信及び停止を決定する再送信信号送信/停止決定手段と、
    前記決定結果を、所定の相手に通知する決定結果通知手段と、
    を備えることを特徴とする通信装置。
  12. 請求項8乃至10いずれかに記載の通信装置において、
    前記中継ガードインターバル長制御手段は、
    既知信号を用いて受信装置で測定される遅延波の最大遅延時間と、無線中継装置での処理遅延時間に基づいて、前記ガードインターバル長を制御することを特徴とする通信装置。
  13. 請求項12に記載の通信装置において、
    前記中継ガードインターバル長制御手段は、
    送信側の通信装置から受信側の通信装置に無線中継装置を介することなく直接受信される受信信号の遅延波の最大遅延時間と、前記送信側の通信装置から無線中継装置を介して受信される受信信号の遅延波の最大遅延時間と、無線中継装置における処理遅延時間を足し合わせた時間と、を比較し、比較結果に応じてガードインターバル長を制御することを特徴とする通信装置。
  14. 請求項8乃至10いずれかに記載の通信装置において、
    前記中継ガードインターバル長制御手段は、
    無線中継装置が移動する場合、該無線中継装置での処理遅延時間に、一定の固定値を加えた値をガードインターバル長として設定することを特徴とする通信装置。
  15. 請求項8乃至10いずれかに記載の通信装置において、
    前記中継ガードインターバル長制御手段は、
    複数の無線中継装置から再送信信号を送信する場合、受信側の通信装置において各無線中継装置と前記受信側の通信装置における遅延波の最大遅延時間を測定し、その測定した最大遅延時間と、無線中継装置の再送信に要する処理遅延時間に基づいて、ガードインターバル長を制御することを特徴とする通信装置。
  16. 請求項11に記載の通信装置において、
    受信電力を測定する受信電力測定手段を備え、
    前記再送信信号送信/停止決定手段は、前記受信電力測定手段により測定される受信電力に基づいて、無線中継装置から送信される再送信信号の送信及び停止を決定することを特徴とする通信装置。
  17. 請求項11に記載の通信装置において、
    送信側の通信装置及び受信側の通信装置に複数のアンテナが備えられ、
    受信信号のフェージング相関値を測定するフェ−ジング相関値測定手段を備え、
    前記再送信信号送信/停止決定手段は、前記フェ−ジング相関値測定手段により測定されるフェージング相関値に基づいて、無線中継装置からの再送信信号の送信あるいは停止を決定することを特徴とする通信装置。
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