JP2005299253A - 隠し丁番 - Google Patents

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【課題】 扉が閉じた状態では軸心を含む丁番全体が全く外部に突出せず、開放時には最大開口寸法を狭くすることも無く、扉重量に応じた十分な強度を有し、掘り込みも縦枠もしくは扉側のどちらか片方のみにて可能とする単純な構成の隠し丁番を提供する。
【解決手段】 縦枠の扉の戸尻面に面対する位置を掘り込み、箱状若しくはハット形状の取り付けケースを前記掘り込み部分に装着する。取り付けケースの手前側の深い位置に回転の中心である軸心を配置する。丁番の羽根の形状を軸心位置から取り付けケース内で奥側に伸ばし、次に扉の戸尻面側に曲げるか若しくは湾曲させ、さらに扉の戸尻面に沿って再度曲げ込んだコの字形状若しくは湾曲形状にて形成する。扉の開閉時に羽根のコの字の中央部分が縦枠手前コーナーを回り込むようにして回転する動作により扉の135度程度までの回転と最大開口寸法の確保を可能にする。
【選択図】 図1

Description

本発明は扉用の隠し丁番に関するものである。
従来から丁番は枠体に扉を吊り込んで回転自在に保持するためのものであり、図7に示すように2枚の板状の羽根3の端部を管状に巻き込み、軸心2を管部分4に通して両者を回転自在に連結して構成され、扉9と縦枠8に両方の羽根3を別々に固定することにより、縦枠8に対して扉9を開閉可能にしている。この丁番の縦枠8と扉9に対する取り付け状態は、軸心2部分が持ち出されて扉面から突出していることが特徴とされ、この軸心2を持ち出したことにより扉9を180度回転させることが可能になる。また図7に示す90度開放した状態では扉9の厚み部分が開口側に寄った状態になっている。したがって90度の開放では最大開口寸法を狭めることになり、この傾向は扉9の厚みが厚いほど、さらには持ち出し寸法が大きいほど顕著になる。
ここで、縦枠8の左右両戸当たり13間の距離である最大開口寸法を確保できる開放位置は、図7に示す扉9をさらに165度程度にまで大きく開放した、戸尻側のコーナーが戸当たり13の開口側の出っ張った面を越えた位置になる。したがって軸心2を持ち出していることの要因のひとつとしては、最大開口寸法を得るために180度にまで開放できる手段を用いていると考えられ、この開口寸法の条件が満たされるのであれば、扉の開放角度が180度以下であってもそれほど問題にはされないと判断できる。
また、この持ち出されている軸心2は、比較的平坦な面で構成されている扉面から突出した状態になり、この軸心2部分の出っ張りはデザイン面においては好ましく無い。さらには、通常丁番は扉の上下2箇所か若しくは3箇所に配置されるため、最下部の丁番の軸心2位置が幼児等の頭部くらいの高さに配置されることがほとんどで、よちよち歩きの際に頭部をぶつけてしまう危険性も有している。したがって、軸心2部分は扉面から突出すること無く、かつ扉9を90度以上なるべく大きく開放することができ、さらにはその段階で最大開口寸法が確保できる丁番が望まれている。
ここで、軸心2が扉面から突出しない構成の吊り込み部材としては、ピボットヒンジタイプで図8に示すように扉9の厚み部分の中央位置に軸心2を配置した中心吊ピボットヒンジがある。しかしこの構成では戸尻面12と縦枠8が近接していると、開閉時に扉手前コーナー14が縦枠8に当接してしまうため両者の隙間を大きく取る必要が生じる。さらには、90度を少し越えた位置で扉面が縦枠8と当接してしまうことになり、それ以上さらに大きくは開放することができない。そこで、このピボットタイプで軸心2が扉面から突出せず、かつ180度程度にまで開放可能なものが実開平2−11983や実開平5−71382等に開示されている。これらの基本機構としては、通常のピボットヒンジの2枚の扉側プレートと枠側プレートの間にさらにもう一枚中間プレートを追加し、複数の軸心2を設けて3枚のプレートが連動する機構のものが多く、共に上枠と下枠に中間プレートを組み付けた状態の枠側プレートを取り付け、その間に扉側プレートを装着した扉の上下面を嵌め込むようにして吊り込む構成になっている。
また縦枠8と扉9の戸尻面12の両方に掘り込んだ状態で配置し、軸心2を持ち出さずに180度にまで扉9を開放することができる隠し丁番があり、複数の略三角形状の連結板を重ね合わせた連結部材を組み込んで、互いにスライドさせながら折りたたむ構成になっている。この基本構成を有する隠し丁番は既に公知とされており、その改良品が特開平06−185252や特開平06−288139や特開2002−121955等に多数開示されている。
実開平05−71382 実開平02−11983 特開平06−185252 特開平06−288139 特開2002−121955
しかしながら、実開平2−11983や実開平5−71382等に開示されているピボットヒンジタイプで180度の開放を可能とするものは、3枚のプレートを複数の軸心で連結したまま順序良く開閉させる必要があり、特に閉鎖する段階で中間プレートが逆折れすること無く適切に連動させる必要があり、そのための部品等が別途に多数必要で組み立ても多工数になり、全体としては複雑な構成になってしまい、結果としてどうしても高価になることが問題とされている。
また特開平06−288139等の隠し丁番も部品点数が非常に多く、ピボットヒンジタイプと同様にコストの面で非常に高価になってしまうことが最大の欠点である。さらには複数の軸心を兼ねた連動ピンが溝を同時に移動する独特の動作自体に特徴があるため、簡素化することが非常に困難な構成になっている。また多数の部品を複数箇所で連結しており、扉の垂れ下がりを無くそうと組立公差を小さくすると各連結箇所に摩擦が発生して開閉動作がどうしても重くなり、逆に組立公差を大きくするとがたつきが生じて動作に支障をきたすことが問題とされている。また扉の厚み部分に掘り込んだ状態で内蔵しなければならないため、どうしても個々の部品を小さくする必要が生じ、強度を確保しにくいことも解決しきれない問題点として以前残っている。さらには扉の戸尻面と縦枠面の両方を大きく掘り込む必要があり、施工面でもあまり優れてはいないと考えられる。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、単純な構成で比較的安価に製作できることを前提条件とし、扉が閉じた状態では軸心を含む丁番全体が全く外部に突出せず、最大開放時には開口寸法を狭くすることも無く、扉重量に応じた十分な強度を保有し、機構部分を内蔵させるための掘り込みも縦枠若しくは扉側のどちらか片方のみにて可能とする隠し丁番を提供することを目的とする。
まず箱状の取り付けケースを設け、縦枠の扉の戸尻面に面対する位置を掘り込んで取り付けケースを内蔵させる。丁番の羽根は1枚でよく、形状は上面視コの字形状で片端部を管状に巻き、他端部面を扉の取り付け面とする。そして取り付けケースの深い位置での手前側に、軸心を羽根の管部分に差し込んだ状態で装着する。したがって扉が閉じた状態での羽根の配置は、軸心位置から取り付けケース内で戸当たり方向に伸び、次に扉の戸尻面側に曲げるか若しくは湾曲させ、さらに扉の戸尻面に沿って再度曲げ込んだコの字形状若しくは湾曲形状になる。そして戸尻面に沿って曲げ込んだ面を扉との取り付け面にし、取り付け孔を適宜配置しておく。
上記のような構成から扉を開けると、45度付近までは扉手前コーナーが縦枠手前コーナーに接近するのであるが、軸心が取り付けケースの手前側でかつ深い位置に配置されているため両者は当たることなくそのまま回転し、90度回転した状態では扉の戸尻面と縦枠手前面との間隔はある程度離れた状態になる。そしてこの90度開放した状態では扉自体が縦枠側に引寄せられた位置に移動しており、最大開口寸法とほぼ同等の開口寸法が既に確保されている。そしてさらに扉を開放すると約135度程度位置まで回転し、このとき初めて取り付けケースの手前内側の端部に羽根が当接して停止し、同時に扉手前コーナーは縦枠手前面に近接している状態になる。この最大開放位置ではさらに扉が縦枠側に移動しており、完全に最大開口寸法を確保することが可能になる。
つまり縦枠に対する軸心の位置とコの字形状の羽根により、羽根のコの字の中央部分が縦枠手前コーナーを回り込むようにして回転する動作が得られ、135度程度までの開放においても扉と縦枠が干渉することを排除することができる。また扉の開放動作においては、より大きく扉を縦枠側に移動させる固有の回転軌跡を得ることが可能であり、90度を少し過ぎた開放位置で最大開口寸法が確保できることになる。
軸心を含む丁番全体を縦枠と扉に内蔵したためデザイン性を向上することができ、同時に扉面から出っ張った軸心による突起をも排除できることになり、安全性を高めることが可能になる。また、単純な箱形状の取り付けケースとコの字形状の羽根を軸心で連結するだけでよく、部品点数も少なく非常に簡単な構成であり、組み付けも容易で非常に安価に製作することが可能である。
扉の開放動作においては、より大きく扉を縦枠側に移動させる固有の回転軌跡を得ることが可能であり、90度を少し過ぎた開放位置で最大開口寸法が既に確保でき、側壁のある廊下等の必然的に90度を少し超える程度しか開放できない納まりのドア等においては非常に有効である。
従来の丁番と同様に板状の羽根で荷重を受けるため強度を確保し易く、羽根の板厚を増すか、若しくは羽根の上下方向の長さを伸ばすことでさらに強度を上げることが簡単であり、さらには羽根自体がコの字形状に曲がっているため捻じれ等の荷重に対しても強い構成になっている。
以下図面に基づいて本発明の隠し丁番に関する実施の形態を説明する。図1は本発明の隠し丁番の分解斜視図であり、図2は扉9が閉じた状態の納まり上面図である。図1や図2では室内ドア用としての構成で表記しているが、家具用等他のどのような扉9に用いてもよい。まず図1に示すようにハット型若しくは片面が開放された箱状の取り付けケース1を設け、縦枠8の扉9の戸尻面12に面対する位置を掘り込んで取り付けケース1を内蔵させる。次に上面視コの字形状で片端部を管状に巻き、他端部面を扉9の取り付け面とした羽根3を設ける。このとき管部分4から連続している面を第一辺5、コの字の奥面に相当する面を第二辺6、そして再度曲げ込んだ扉9を装着する面を第三辺7とする。次に図1に示すように、取り付けケース1に軸心2を管部分4に差し込んだ状態の羽根3を挿入し、軸心2を取り付けケース1の上下面に固定する。このとき軸心2と羽根3の管部分4はがたつき無く円滑に回転できるように設定しておく。
また本発明の隠し丁番の構成では、取り付けケース1に羽根3を回転自在に装着する軸心2の位置が非常に重要である。そこで以下の説明で軸心2の位置をより明確にするために、図2の状態での前後方向に関しては扉9が開く側を手前側、そして逆方向を奥側とし、また取り付けケース1内での横方向に関しては、戸尻面12に近い側を浅い位置、逆方向を深い位置とすると、軸心2の位置は取り付けケース1の最も手前側の深い位置に設定することが必要不可欠である。したがって扉9が閉じた状態での羽根3の配置は、軸心2位置から取り付けケース1内で奥側に第一辺5が伸び、次に扉9の戸尻面12側に曲げるか若しくは湾曲させて第二辺6につながり、さらに扉9の戸尻面12に沿って手前側に再度曲げ込んだ第三辺へと連続し、全体としてはコの字形状若しくは湾曲形状になる。そして戸尻面12に沿って曲げ込んだ第三辺を扉9との取り付け面として設定し、取り付け孔を適宜配置しておく。
図3は閉鎖状態から扉9を開放したときの軌跡を順に示した上面模式図であり、図3(a)は図2と同様の閉鎖状態を示している。図3(a)から扉を開放すると、図3(b)のように扉手前コーナー14が縦枠手前コーナー11に接近しながら移動する軌跡になる。この扉手前コーナー14の軌跡は当然軸心2を中心とした円弧になり、図3(c)に示す45度程度開放した段階で最も縦枠手前コーナー11に接近することになる。したがって軸心2から扉手前コーナー14までの距離を横方向に大きく離すほど開放角度あたりの縦枠8方向に移動する距離が小さくなり、この接近する度合いを少なくできることになる。つまり図3(c)での両コーナーの接触を回避する点に関しては、軸心2を取り付けケース1内でなるべく深い位置に設定するとよいことになる。
また同時に取り付けケース1内での軸心2の前後方向の位置も重要であり、縦枠手前面10と軸心2の前後位置が離れるほど縦枠手前コーナー11と扉手前コーナー14が接近しやすく条件が悪くなる。したがって前後方向に関してはなるべく縦枠8内での手前側位置に軸心2を配置することが必要である。その結果上記の条件をなるべく満たすように、図3では取り付けケース1の最も手前位置で、かつ深い位置に軸心2を配置し、取り付けケース1自体も極力縦枠8の手前側に装着している。
すると、図3(c)に示すように縦枠手前コーナー11と扉手前コーナー14が接触することなく扉9が回転し、最も両コーナーが接近する45度開放位置を越えると、今度は扉9の戸尻面12が縦枠手前面10から離れていく軌跡になり、図3(d)のように90度まで開放することが可能になる。この図3(d)の状態での特徴としては、軸心2が深い位置に配置されているため、扉9が開放されると共に扉9全体が縦枠8側に寄った状態になっていることが挙げられる。その結果図3(d)の段階で、扉9の開口側に位置する面と戸当たり13の開口部側に出っ張った面はほとんど同位置にまで近づいており、ほぼ最大開口寸法が得られた状態になっている。このことは図7に示す従来の丁番での90度開放位置での扉9の同じ面と比較すると顕著であり、軸心2を取り付けケース1の深い位置に配置したことによる効果であり、扉9の開放条件としては非常に優れていると考えられる。
そして図3(d)の状態では縦枠手前面10と扉手前コーナー14はかなり離れているため、引き続き扉9を開放することができ、図3(e)に示す最大開口寸法をちょうど確保できる位置を越えて、図3(f)に示す約135度程度の位置まで扉を開放することができる。また、この図3(e)に示す扉9の角度は90度をごく僅かに超えた位置であり、図7に示す従来の丁番での最大開口寸法を確保できる開放角度とでは大きな違いがある。本発明の隠し丁番ではこのことが非常に重要とされ、例えば廊下等に側壁があり、必然的に90度を僅かに超える程度にまでしか扉9を開放できないような納まりのときは、従来の丁番では最大開口寸法を犠牲にしたまま使用していることになり、この点において本発明の隠し丁番は非常に有効であると判断できる。
さらには羽根3をコの字形状にて形成したことも上記の軌跡を得る上で不可欠なものである。つまり、扉9を大きく開放するまでは羽根3が取り付けケース1に干渉してはいけないため、羽根3の軸心2から連続する第一辺5の位置と方向が重要であり、まず軸心2に挿入された管部分4のもっとも深い位置から真っ直ぐに取り付けケース1内で奥側に伸ばす必要がある。例えばこの第一辺5が浅い位置に向かって斜めに伸びた形状だとすると、開放動作での早い段階で第一辺5の内面と取り付けケース1が当接してしまい、図3(f)の状態にまでは回転できないことになる。そして羽根3の扉9への取り付け面は戸尻面12であるため、その後取り付けケース1の奥側に沿った扉9の戸尻面12に迂回させるための第二辺6が必要になり、その次は必然的に第三辺7として再度戸尻面12に沿って曲げ込むことになり、したがって全体としての羽根3の形状は必然的にコの字になる。
また、羽根3の第一辺5内側が最終的に取り付けケース1の手前内側の端部に当接した段階で羽根3の回転が停止し、扉9の最大開放位置になるようにしておくとよい。その状態が図3(f)であり、このとき扉手前コーナー14は縦枠手前面10にはぎりぎり当接しないように設定しておく。ここで通常のドアでは、別途戸当たり(床面や壁面から持ち出し、先端にゴム等の衝撃吸収部材を取り付けて扉の最大開放位置を制限するもの)を装着し、最大開放時の扉9の停止位置を決定するのであるが、上記戸当たりは絶対に装備されているとは限らないため、図3(f)の状態で羽根3の第一辺5内面が取り付けケース1に当接したときにある程度の力で停止保持できることが必要になる。
そこで図1に示すように、取り付けケース1の上下面両方から係止片15を曲げ込んで設けておくとよい。すると図3(f)の状態で羽根3の第一辺5の中央部分上下端が係止片15に当たり、扉9をこの位置で停止させることが可能になる。しかし、扉9の幅に比して軸心2から非常に近い距離に係止片15である当接点が位置するため、この停止時には大きな荷重がかかることが予想される。そこで取り付けケース1の板厚を増しておくと共に、係止片15の曲げ部分をなるべく長くし、さらに第一辺5の上下端が係止片15の曲げの根元に当たるように設定しておくとよく、このように構成することにより必要とされる程度の強度が得られ、停止時にかかる荷重に対しても十分対応できると考えられる。また同時に掘り込んだ後の残った薄い縦枠手前面10を保護する役割をも兼ね備えることが可能になる。
また、係止片15に当接するのは第一辺5の中央位置付近であるため、第一辺5と第二辺6とのコーナー部分は直角にする必要は無く、図のような大きなR形状にて湾曲させるか、もしくは斜めに面取りしたような形状で第二辺6に連続させてもよい。このように形成させた方が図3(e)や図3(f)の状態でコーナー部分が鋭角にならず、見た目も柔らかで、かつ衣服を引っ掛けたりする危険性をも排除することができる。さらには、この羽根3自体を複数箇所曲げ込むことにより羽根3自体が捻じれにも強くなり、強度面においてもより優れた形状になると考えられる。
以上全体の開放動作をまとめると、縦枠8に対する軸心2の位置を極力手前側の深い位置に設定し、取り付けケース1内を大きく迂回して扉9の戸尻面12に連結するコの字形状の羽根3を使用することにより、扉9の開閉時に羽根3のコの字の中央部分が縦枠手前コーナー11を回り込むようにして回転する動作になり、135度程度までの開放においても扉9と縦枠8が干渉することを排除でき、同時により大きく扉9を縦枠8側に移動させる固有の回転軌跡を得ることが可能になる。そして135度程度にまで開放した段階で羽根3が取り付けケース1に当接してその位置で停止させることができる。
図4は扉9の各コーナー部分や縦枠手前コーナー11に面取りを施し、45度程度開放した状態を示す上面図である。図4のように縦枠手前コーナー11に面取りを付けると、両コーナーが最も接近する45度程度開放した段階での接触条件が非常に楽になり、したがってその分軸心2位置を若干奥側に配置できることになる。すると羽根3の第一辺5内側と取り付けケース1の係止片15が当接するまでの回転角度が大きくなり、さらに大きく扉9を開放することができることになる。ところが同じ軌跡で縦枠手前コーナー11にのみ面取りを施すと、今度は扉手前コーナー14が先に縦枠手前面10に当たってしまうことになり、したがってこの扉手前コーナー14も同様に面取りしておくとよい。また通常のドアでは縦枠8や扉9の各コーナーには最初からある程度のR面や面取りが施されているものがほとんどであり、上記の開放の軌跡と実際のドアの各コーナーの状態を併せた条件にて軸心2位置や羽根3の形状を適宜設定してやるとよい。
以上では取り付けケース1を設け、その内部に軸心2とコの字形状の羽根3を装着する構成にて説明してきたが、通常の丁番のように2枚の羽根3を軸心2で連結したような構成も可能である。図5はこの構成の納まり上面図であり、2枚の丁番の片方の羽根3を前述のコの字形状にて形成し、取り付けケース1の代わりにもう1枚の羽根3を掘り込み部分の最も深い面に装着する。したがって管部分4は3管丁番や5管丁番のような連結機構になり、扉9が閉じた状態では羽根3同士が面対して干渉するため、縦枠8に固定する羽根3をL型に曲げ込んでおくとよい。
図6は本発明の隠し丁番をアルミ型材で構成したドアに装着した状態の納まり上面図である。この場合では前述での縦枠8の掘り込み部分に相当する位置が最初から中空になっており、深い位置にまで十分に軸心2を配置でき、同時に軸心2を手前側にも配置しやすい構成になっている。さらには扉9や縦枠8の各コーナーも大きな面取りやR面が設けられている場合が多く、全体的に非常に適した開放条件が得られると想定される。また、玄関ドアなどでは比較的扉9が重く、したがって高強度な丁番が必要とされているが、本発明の隠し丁番では取り付けケース1に完全に固定された状態の軸心2にがたつき無く羽根3が回転支持されており、上下方向に羽根の長さを延長することも任意であり、羽根3自体もコの字形状に曲げ込んであるため非常に高強度な構成になっており、重量扉にも十分対応させることが可能である。
また図には表記していないが、取り付けケース1と羽根3の管部分4との上下接触位置に樹脂や耐摩耗性のよい材質のワッシャ等を挿入し、回転時の作動音やきしみ音を低減させるとよい。また、このワッシャにより羽根3の第一辺が取り付けケース1の上下内面と擦れることも同時に排除することができる。
本発明の隠し丁番の分解斜視図である。 本発明の隠し丁番の、扉を閉じた状態の納まり上面図である。 本発明の隠し丁番の、開閉の軌跡を順に示す上面模式図である。 本発明の隠し丁番の、扉や縦枠の各コーナーに面取りを施した更に大きく開放可能とした構成の納まり上面図である。 本発明の隠し丁番の、取り付けケースの代わりに丁番の羽根を用いた構成の納まり上面図である。 本発明の隠し丁番をアルミ框ドアに装着した状態の納まり上面図である。 従来の持ち出し吊の丁番による扉の軌跡を示す上面図である。 従来の中心吊のピボットヒンジによる扉の軌跡を示す上面図である。
符号の説明
1 取り付けケース
2 軸心
3 羽根
4 管部分
5 第一辺
6 第二辺
7 第三辺
8 縦枠
9 扉
10 縦枠手前面
11 縦枠手前コーナー
12 戸尻面
13 戸当たり
14 扉手前コーナー
15 係止片

Claims (3)

  1. 枠体に対して扉を回転自在に吊り込むことができ、かつ扉を閉じた状態では軸心部分を含む丁番全体が枠体若しくは扉から突出しない構成の隠し丁番であって、縦枠内の手前側でかつ深い位置に回転の中心である軸心を配置し、丁番の羽根の形状を、軸心位置から縦枠内で戸当たり方向である奥側に伸ばし、次に扉の戸尻面方向に曲げるか若しくは湾曲させ、さらに扉の戸尻面に沿って再度曲げ込んだコの字形状か若しくは湾曲形状にて形成したことを特徴とする隠し丁番。
  2. 箱状若しくはハット形状の取り付けケースを設け、縦枠内の扉の戸尻面に面対する位置に内蔵させて装着し、コの字形状の羽根の片端部を管状に巻き、取り付けケースの手前側の深い位置に、軸心を管部分に差し込んだ状態の羽根を挿入して回転自在に組み付け、さらに戸尻面に沿って曲げ込んだ面を扉との取り付け面として構成したことを特徴とする請求項1に記載の隠し丁番。
  3. 扉の開閉にしたがって、コの字形状の羽根の中央部分が縦枠手前コーナーを回り込むようにして回転移動し、扉手前コーナーが縦枠手前コーナーや縦枠手前面と干渉すること無く扉を135度程度にまで開放することができ、同時に扉全体を縦枠方向に寄せる動作を得ることを特徴とする請求項1または2に記載の隠し丁番。
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