JP2005299080A - 耐震橋脚 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 基礎である鋼管杭Kは、地面に対して多角形を形成する各頂点上に配置されており、柱材11は、鋼管杭Kの上端部に接合されている。隣り合う柱材11,11を連結するつなぎ部材12は、柱材11に接合される両端部が取付用鋼材121間に低降伏点鋼材122が設けられ、取付用鋼材121の降伏点よりも低い降伏点を有する板状の鋼材が溶接により接合されている。そして、このように、地面Gに対して正四角形の各頂点に配置したそれぞれの柱材11,11・・・に、正四角形の4辺を形成するようにつなぎ部材12を隣り合う柱材11,11に接合して、4本の柱材11,11・・・を束ねることにより、1基の耐震橋脚10を形成する。
【選択図】 図1
Description
例えば、図8(a)に示すような鋼製橋脚300の場合は、コンクリートにより製作されたフーチング330上に鋼板により箱状または円筒状に製作された柱部分320が設けられ、この柱部分320の下端部にベースプレート340が設けられ、アンカーフレーム370がフーチング330に埋設され、これらのベースプレート340とアンカーフレーム370とがアンカーボルト350及びナット360,360により締め付けられて、柱部分320とフーチング330とが連結されている。このように構成される鋼製橋脚300は、柱部分320が降伏、損傷するまでの間、地震力に耐えられるようになっている。したがって、柱部分320が降伏、損傷してしまうと、橋脚のみならず高架橋全体の大規模な改修等が必要となるため、橋脚の構造を頑丈なものとする必要があった。
そこで、橋脚の柱部分320が降伏、損傷しないように、例えば、特許文献1及び特許文献2に示すような耐震構造を有する耐震橋脚が提案されている。
しかしながら、このような、耐震橋脚300aでは、棒部材310が地震の振動によって大きく揺れてしまった場合は、この棒部材310の振動が地震の振動に付加された状態で制震部材390に作用する恐れがあり、地震発生後、地震力の小さい早い時期に制震部材390が降伏する危険性がある。この場合、早い時期に制震部材が降伏すると、地震の振動が耐震橋脚300aの柱部分320に負荷をかけて、柱部分320を降伏、損傷させる危険性がある。また、下部の制震部材390が降伏した場合、棒部材310が揺れて柱部分320に損傷を与える恐れや、上部の制震部材390が降伏した場合、棒部材310の重みで下部の制震部材390が降伏して、道路周辺に棒部材310が倒壊する恐れもある。
さらに、フーチング330に埋設されるアンカーフレーム370は高価であって、耐震橋脚300aのコスト増加の原因の一つにあげられる。このような高価な耐震橋脚300aは、公共事業削減の中、道路建設の予算削減に対応しにくいため、従来の耐震性を確保しつつ安価な耐震構造の耐震橋脚が望まれている。
しかしながら、このような耐震橋脚400は、地震による揺れがどの方向に作用するか不確定であるため、一方向にしか設けられていない耐震梁420では不確定な方向に揺れる地震の揺れに対応できない恐れがあった。
また、この耐震橋脚400(ラーメン橋脚)の場合、脚部410と脚部410との間隔が広いため、この間隔に耐震梁420を設けると、耐震梁420の大型化、高性能化が要求され、耐震梁420の製造コストが増大するという問題もある。
また、このような耐震梁420は、ラーメン橋脚形式にしか適応することができないため、汎用性が低いという問題もあった。
また、柱材に鋼管材を用いて、耐震橋脚を構成した。
これにより、地震力により各柱材が揺れた場合、つなぎ部材を取り付けた位置において、各柱材の相対変位によりつなぎ部材にせん断力が作用し、つなぎ部材の低降伏点鋼材が、取付用鋼材及び柱材よりも先に降伏する。
このように、柱材につなぎ部材を取り付けることにより、柱材が降伏する前に低降伏点鋼材が先に降伏するので、柱材を降伏または損傷させずに地震力から保護することができるようになっている。また、つなぎ部材が隣り合う柱材を連結するので、不確定な地震の揺れの方向に対応してつなぎ部材を降伏させることができるようになっている。
また、柱材を鋼管材とすることにより、柱材(鋼管材)の架設期間が短縮されるため、耐震橋脚の建設コストを低くすることができる。
なお、建設コストとは、製作コストと施工コストとを合計させたコストをいう。
なお、説明において、同一要素には同一符号を用い、重複する説明を省略する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る耐震橋脚の一例を示す斜視図である。図2は、図1のA部拡大図である。図3は、つなぎ部材の一例を示す斜視図である。図4は、本発明の第1実施形態に係る耐震橋脚の一例を示す平面図である。
なお、本実施形態において、耐震橋脚10を構成する柱材11を4本用いた単橋脚形式の場合について説明する。
したがって、各鋼管杭K,K・・・の上端部に立設される柱材11,11・・・も、地面に対して正四角形を形成する各頂点上に位置することとなる。
ここで、鋼管杭Kと接合している柱材11の下端部(基部)に、コンクリートを充填(合成構造)することができる(図示せず)。これにより、各柱材11の耐震性を向上させることができる。
なお、この各柱材11の上部には梁材Hが設けられ、その梁材Hに橋桁材(図示せず)を架設することができるようになっている。
なお、方向を示す東,西,南,北は、図5の紙面上において、上方向を北、下方向を南、左方向を西、右方向を東、とする。
したがって、つなぎ部材12の低降伏点鋼材122が地震力(地震エネルギ)を吸収することにより、低降伏点鋼材122が損傷することなく各柱材11及び取付用鋼材121よりも早く降伏し、各柱材11の倒壊を防ぐことができる。つまり、つなぎ部材12の低降伏点鋼材122が各柱材11の身代わりとなって降伏することで、各柱材11を保護することができる。
ここで、降伏とは、鋼材としての機能を有しつつ鋼材が塑性域に入った状態を示している。また、損傷とは、鋼材がその機能を果たせない状態となっていることを示している。
これらつなぎ部材12,12・・・は、せん断力を受けると、降伏点を超えない範囲で弾性変形するが、降伏点を超えると取付用鋼材121及びフランジF,柱材11よりも早く低降伏点鋼材122,122・・・が降伏して、柱材11,11・・・の倒壊を防ぐ。
次に、本発明の耐震橋脚10をラーメン構造の橋脚の脚部として用いた場合について説明する。図7は、ラーメン構造の耐震橋脚の一例を示す斜視図である。
したがって、柱材を支持する基礎の種類に制限されることなく、柱材を基礎に立設することができる。
なお、柱材11,11・・・は、その下端部をフーチング内に埋設させて立設してもよい。この場合、柱材11の下端部には、外周面に沿ってスタッドを取り付けておく。これにより、スタッドが硬化したコンクリートに引っかかるので柱材11がフーチングから抜け出るのを防止することができる。
このようにして設ける耐震橋脚は、例えば、法面に脚部を設置する高速道路等に架けられるラーメン橋脚の脚部として用いることができる。
11 柱材
12,12A,12B,12C つなぎ部材
121 取付用鋼材
122 低降伏点鋼材
F フランジ
G 地面
K 鋼管杭(基礎)
Claims (3)
- 基礎に立設される複数の柱材と、隣り合う前記柱材を連結するつなぎ部材と、を備え、
前記つなぎ部材が、前記柱材に取り付けられる両端部の取付用鋼材の間に低降伏点鋼材を備え、
前記柱材が鋼管材であり、
前記低降伏点鋼材の降伏点が前記取付用鋼材及び前記柱材の降伏点よりも低く設定されて構成されることを特徴とする耐震橋脚。 - 前記複数の柱材が、多角形を形成する頂点上に各々配置されていることを特徴とする請求項1に記載の耐震橋脚。
- 前記つなぎ部材が交換可能に設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の耐震橋脚。
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