JP2004232205A - 建物支持構造物 - Google Patents
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Abstract
【課題】建物を強固に支持でき、地盤沈下等による建物の傾き修正や道路拡張等に伴う建物の移動の際に、建物に歪みを生じさせることなく容易にかつ迅速に傾き修正や移動を行えるようにすることにある。
【解決手段】地盤2に設けた基礎7と、この基礎7の上方に構築される建物1との間に設けて前記建物1を支持するものであって、金属部材又は/及び硬質の合成樹脂部材で所望の構造形状に構築して建物1を支持する。また、前記のように金属部材等で所望の構造形状に構築してその所定箇所にジャッキ上端当接部材34を設ける。
【選択図】 図1
【解決手段】地盤2に設けた基礎7と、この基礎7の上方に構築される建物1との間に設けて前記建物1を支持するものであって、金属部材又は/及び硬質の合成樹脂部材で所望の構造形状に構築して建物1を支持する。また、前記のように金属部材等で所望の構造形状に構築してその所定箇所にジャッキ上端当接部材34を設ける。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、地盤に設けた基礎の上に構築して建物を支持する建物支持構造物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に木造の家屋をはじめ各種の建物は、布基礎やベタ基礎や独立基礎等の基礎構造物の上に構築されている。例えば図14に示すように建物101の基礎として布基礎103を地盤102に設けた場合、この布基礎103の凸部103aの上に建物1の土台104を載置し、土台104に開けた穴(図示せず)を介して凸部103aから突出しているアンカーボルト105にナット106を取り付け、土台104を凸部103aに固定している。
【0003】
また、建物の基礎分の構造を開示した先行文献としては、特開2001−295398号公報等に開示のものが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記した従来のような建物101の支持構造では、建物101の土台104をコンクリートで構築した凸部103aに直接載せて固定しているため、地盤沈下によって建物101が傾いたり、道路拡張等に伴って建物1を移動させねばなくなった場合、土台104と凸部103aとの固定状態をナット106を外して解除しても、容易に建物101を押し上げて移動させることができなかった。
【0005】
なぜならば、建物101を押し上げるためには、土台104と凸部103aとの間にジャッキ(図示せず)を入れて建物1を押し上げねばならないが、土台104と凸部103aとの間にジャッキ(図示せず)を設置する隙間がなく、土台104と凸部103aとの間にジャッキ(図示せず)を設置できるようにするにはその作業が大変であった。そのため、建物101の傾きの修正や移動には、多大の労力と時間を要していた。
【0006】
また、建物101を移動させる場合、ジャッキで建物101を土台104等から押し上げて、土台104の下にコロ等を設置し、移動手段(図示せず)で建物101を直接引っ張るため、移動作業中に建物101を歪ませて変形させてしまうといった問題があった。
【0007】
本発明は前記のような点に鑑みて開発されたものであって、その目的とするところは、建物と基礎(建物荷重支持部)の間で建物(柱、壁、土台等)を強固に支持して基礎に建物の荷重を伝達でき、また、地盤沈下等による建物の傾きの修正や道路拡張等に伴う建物の移動工事を、建物を変形させることなく容易に行うことができ、また、建物の下の通気性が良く優れた強度で建物を支持できる建物支持構造物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記した目的を有効に達成するために、次のような構成にしてある。すなわち、請求項1に記載の本発明の建物支持構造物は、地盤に設けた基礎と、この基礎の上方に構築される建物との間に設けて前記建物を支持するものであって、金属部材又は/及び硬質の合成樹脂部材によって所望の構造形状に構築した構成である。なお、本発明における前記所望の構造形状は、建物を支持できて前記基礎に設けることができる形状であれば、特に限定される形状ではなく、如何なる構造の形状であってもよい。
【0009】
前記請求項1に記載の構成により、建物を直接ではなく建物支持構造物を介して基礎に固定するため、建物の傾き修正や移動の時にも、直接建物を押し上げたり引いたりすることなく、建物支持構造物を介して押し上げ、また建物支持構造物を引いて建物を移動させることができるので、これらの作業時に建物を変形させたりすることなく、建物の傾き修正や移動を確実にかつ従来に比べ安全にかつ容易に実行することができる。
【0010】
請求項2に記載の本発明の建物支持構造物は、請求項1に記載の建物支持構造物において、前記金属部材又は/及び硬質の合成樹脂部材で構築する構造形状が、トラス構造であることを特徴とする構成である。
【0011】
前記請求項2の構成により、強度的に優れ、スパンの長い建物等でもより強固に支持できる。
【0012】
請求項3に記載の本発明の建物支持構造物は、請求項1又は2に記載の建物支持構造物において、前記のように構造形状に構築して所望箇所に、ジャッキ上端当接部材を設けたことを特徴とする構成である。
【0013】
前記請求項3の構成により、地盤沈下等によって建物が傾いた場合でも、その傾き状態を見て選択した位置のジャッキ上端当接部材の下方にジャッキを設置し、このジャッキ上端当接部材を介して建物をジャッキアップすることにより、簡単に建物の傾きを修正することができる。また、建物を移動させる場合も、適宜箇所のジャッキ上端当接部材の下方にジャッキを設置し建物支持構造物をジャッキアップし、コロ等を建物支持構造物の下に設置して建物を建物支持構造物を介して移動させることにより、建物に引っ張りに伴う変形等を生じさせることなく円滑に移動させることができる。
【0014】
請求項4に記載の本発明の建物支持構造物は、地盤に設けた基礎と、建物の下部との間に設けるものであって、前記建物の下部に固定する水平構造枠と、この水平構造枠内に設ける水平筋交いと、前記基礎の上に固定して水平構造枠を建物とともに支持する複数の支持柱と、支持柱の適宜箇所に設けたジャッキ上端当接部材と、水平構造枠と各支持柱とで囲まれた垂直方向の空間に設ける垂直筋交いとからなる構成である。
【0015】
前記請求項4の構成において地盤に設けた基礎とは、布基礎、ベタ基礎、独立基礎等であり、これらの基礎に前記支持構造物を介して建物を強固に支持することができる。また、水平構造枠と各支持柱とで囲まれた箇所は空間であるため建物の下の通気性が良い。そして地盤沈下等によって建物が傾いた場合でも、所望の支持柱の位置にジャッキを設置し、ジャッキ上端当接部材にジャッキ上端を当接させて押し上げることにより、簡単に建物の傾きを修正することができる。また、建物を移動させる場合も、各支持柱の位置にジャッキを設置することにより、建物の押し上げ作業を容易に行うことができ、建物の移動も簡単に行うことができる。
【0016】
請求項5に記載の本発明の建物支持構造物は、請求項4に記載の建物支持構造物において、前記水平筋交い又は/及び垂直筋交いは、長さ調節手段を備えている構成である。
【0017】
前記請求項5の構成により、地盤沈下した場合や建物の移動の際に建物支持構造物に歪みが生じても、適宜長さ調節手段を操作して水平筋交い又は/及び垂直筋交いの長さを調節することによって、容易に歪みを修正することができる。
【0018】
請求項6に記載の本発明の建物支持構造物は、地盤に設けた基礎と、この基礎の上方に構築される建物との間に設けて前記建物を支持するものであって、前記基礎の上に、基礎上面と所定の隙間を以って金属ベース部材を支持固定し、この金属ベース部材に建物の下部を防振部材を介して又は直接固定するようにした構成である。
【0019】
前記請求項6の構成により、建物の例えば土台を、基礎に直接固定するのではなく、基礎上面と所定の隙間を以って設けた金属ベース部材に固定するので、建物の傾きを修正する場合は、金属ベース部材と基礎上面との隙間にジャッキを設置して、建物を建物支持構造物とともにジャッキアップすることにより、容易に建物を押し上げて傾きを修正することができる。また、建物を移動させる場合でも、前記したように基礎上面と建物支持構造物との間に所定の隙間が設けられているので、コロ等を簡単に基礎上面と建物支持構造物との間に設置することができ、公知の移動手段によって容易に建物を移動させることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明に係る建物支持構造物の一形態を示す説明のための簡略図である。図示のように建物1と地盤2に設けた基礎7との間に構築される建物支持構造物6は、この例ではアンカーボルト5、金属ベース部材9、受ナット10、座金11、座金14、ナット15、ボルト21、防振部材24及びナット26からなる。
【0021】
より具体的に説明すると、建物1を構築する箇所の地盤2には、鉄筋とコンクリートで形成した基礎7が、建物1の建設予定地の複数箇所に設けてある。各基礎7の凸部3には、アンカーボルト5が一部を上面8から突出するようにして埋設してある。
【0022】
各アンカーボルト5には、同一高さ位置に金属ベース部材9を支持する受ナット10と座金11が図示のように取り付けてある。
【0023】
また、前記金属ベース部材9は、例えばC型鋼材又はH型鋼材を四角枠状等の所望の構造形状に形成したものであり(図はその一部を示す)、下側のフランジ部12には所定間隔ごとに前記アンカーボルト5を挿入する穴13が形成してある。
【0024】
この金属ベース部材9は、穴13を介して上記座金11の上に載置される。そして、フランジ部12の上方からアンカーボルト5に、座金14、ナット15を取り付け、ナット15を増す締めすることにより、金属ベース部材9は凸部3に固定される。
【0025】
この場合、金属ベース部材9の下面16と、凸部3の上面8及び下段面18との間には、ジャッキ(図示せず)を設置できるだけの間隔(隙間)19が空けられることになる。
【0026】
前記金属ベース部材9の上側のフランジ20には、建物1の例えば土台4(勿論、根太部材やその他の部材でもよいし、またこれらの部材と土台であってもよい。)と連結するためのボルト21を通す穴22が所定間隔ごとに形成されている。また、建物1の土台4にも前記各穴22と一致する位置に貫通穴23が形成される。
【0027】
建物1を構築する前に前記金属ベース部材9に土台4を取り付ける場合、その間に介在させるゴム板や樹脂板等の防振部材24を金属ベース部材9のフランジ20の穴22の位置に載置する。防振部材24にもボルト挿入用の穴25が形成されている。
【0028】
土台4は、前記防振部材24を介して金属ベース部材9のフランジ20の上に載置され、ボルト21を各穴23、25、22(又は穴22、25、23)の順に通してナット26で固定される。
【0029】
このようにして構築予定の建物1の土台4等を、金属ベース部材9等からなる建物支持構造物6を介して基礎7に固定する。
【0030】
この例の建物支持構造物6を介して建物1を基礎7に固定することにより、地盤沈下等による建物1の傾きを修正する場合は、傾き状態から判断して所望位置のアンカーボルト5のナット15を外し、このアンカーボルト5の凸部3の上面8又は下段面18等にジャッキ(図示せず)を設置し、ジャッキを操作して金属ベース部材9を押し上げることにより、簡単に建物1の傾きを修正することができる。
【0031】
この場合、ある程度所望箇所の金属ベース部材9を押し上げて建物1の傾きが修正できたら、前記アンカーボルト5の座金11とナット10とを、アンカーボルト5の上部に移動させ、ジャッキアップされているフランジ部12の下面16に当接させる。
【0032】
そして再びナット15をアンカーボルト5に取り付けて締め付ける。このようにすることにより従来に比べ容易に建物1の傾きを修正することができる。また、建物1を直接押し上げたりしないので、建物1が作業中に歪むといったことを極力防ぐことができる。
【0033】
また、道路拡張等に伴い建物1を移動させる場合は、前記したように全てのアンカーボルト5のナット13を外し、前記と同様に複数のジャッキを金属ベース部材9の下に設置し、ジャッキアップして前記金属ベース部材9等を介して建物1を押し上げ、コロ等を金属ベース部材9の下に設置して移動手段(図示せず)によって、金属ベース部材9等からなる建物支持構造物6を引いたり、押したりして建物1を移動させる。
【0034】
このように建物支持構造物6を建物1と基礎7との間に介在させておけば、建物1を移動させる場合、建物1を直接引いたり、押したりすることなく建物1を移動させることができ、作業中に建物1を変形させてしまうといったことを防止できる。
【0035】
なお、前記防振部材24に替えて金属プレートを取り付けてもよい。また、建物1の土台4は直接、金属ベース部材9に取り付けてもよい。また、前記金属ベース部材9は、硬質の合成樹脂で形成したもの、或いは鋼材等の金属材と硬質の合成樹脂で形成した部材とを組み合わせて構築したものであってもよい。
【0036】
図2、図3は本発明に係る別の例の建物支持構造物を示す簡略図であって、この建物支持構造物6も、建物1の例えば土台4と基礎7との間に設けて建物1を支持する。
【0037】
基礎7は、この例では地盤2の地表面GLから掘削した穴27の中に石28や砂利を敷き詰め、その上に一部を地表面GLから突出するようにしてコンクリートと鉄筋で構築したものである。
【0038】
この基礎7の上に構築する建物支持構造物6は、水平構造枠29と、水平筋交い30と、支持柱31と、垂直筋交い32と、長さ調節手段33a、33bと、ジャッキ上端当接部材34等とからなる。
【0039】
水平構造枠29(図3参照)は、H鋼材やC型鋼材等の金属部材を四角形状に接合し、枠内を格子状に形成したものであり、建物1の土台4等をボルト・ナット(図示省略)等で連結固定する。また、この水平構造枠29の各格子部35には、対角線上に交叉するようにして水平筋交い30が夫々取り付けてある。各水平筋交い30は、長さ調節手段の一例であるターンバックル33aを備えていて、適宜長さを調節して水平構造枠29の各部の張力を調節して強度を強化したり歪を修正したりできるようにしてある。
【0040】
支持柱31(図2参照)は、H鋼材やC型鋼材等の金属部材を所定長さに形成したものである。支持柱31の上端には、建物1の土台4等に連結固定する当接鋼板(図示省略)が取り付けてある。また、支持柱31の下端には、基礎7の上に載置するベース鋼板(図示省略)が溶接で取り付けてある。前記当接鋼板には、複数のボルト用の穴が開けられていて、これらの穴を介しボルト・ナット(図示省略)で支持柱31の上部に土台4を連結固定できるようにしてある。また、前記ベース鋼板も前記当接鋼板と同様の穴を有し、基礎7から突出する各アンカーボルト(図示省略)を各穴に挿入してナットを取り付け、支持柱31を基礎7に固定できるようにしてある。
【0041】
さらに、前記支持柱31には、下端寄りの側面部分の適宜箇所に水平に鋼板からなるジャッキ上端当接部材34が溶接で固定してある。なお、このジャッキ上端当接部材34は、全ての支持柱31に設けるも、或いは所定の支持柱31に設けるも自由である。またジャッキ上端当接部材34は、1本の支持柱31に複数取り付けてもよい。なお、ジャッキ上端当接部材34の大きさ、形状、材質、取り付け位置は、特に限定されるものではなく、ジャッキで建物支持構造物6を押し上げる際に、伸長させるジャッキの可動上端を当接させて、建物支持構造物6を押し上げできれば如何なるものであってもよい。
【0042】
前記した水平構造枠29と各支持柱31とで囲まれた垂直方向の空間19には、調節手段の一例であるターンバックル33bを備えた垂直筋交い32が設けられている。そして前記ターンバックル33bを調節することによって、垂直筋交い32の張力を調節し、建物支持構造物6を強度補強するとともに建物支持構造物6の垂直方向の歪等を修正できるようにしてある。
【0043】
この例の建物支持構造物6では、地盤沈下等により建物1が傾いた場合に、傾いた側の支持柱31の下のアンカーボルトのナットを緩めた、基礎7からこの支持柱31が外れるようにする。そして、この支持柱31の基礎7の上にジャッキ36を設置し、ジャッキ36の可動上端をジャッキ上端当接部材34に当ててジャッキアップし、ジャッキ上端当接部材13を介して支持柱31を押し上げる。その後、支持柱31のベース鋼板と基礎7との隙間に鋼材等を入れて隙間を補い、再びナットで支持柱31のベース鋼板を基礎7に固定する。
【0044】
この作業とともに必要に応じて水平筋交い30や垂直筋交い32のターンバックル33a、33bを調節し、各筋交い30、32の張力を調節すればよい。
【0045】
道路の拡張等にともなって建物1を移動しなければならなくなった場合は、各支持柱31を基礎7に固定するナットをアンカーボルトから外し、建物支持構造物6の下の適宜の支持柱31の傍にジャッキ36を設置し、ジャッキアップして建物支持構造物6とともに建物1を押し上げ、建物支持構造物6の下にコロ等を設置して移動手段(図示せず)によって建物支持構造物6を引いたり或いは押したりして、建物1を移動させればよい。
【0046】
この例の建物支持構造物6では、建物1を強固に支持することができ、また、前記した例でも述べたように建物1の移動の際に建物1を歪ませるといったことを防止できる。さらに、この建物支持構造物6を介在させることによって建物1の下の通気性も良くなり、白アリ対策にも効果を発揮する。
【0047】
図4に示す例の建物支持構造物6は、L鋼材やC鋼材等の金属部材で組み立てた一例の鉄骨トラス構造体37によって構成されている。鉄骨トラス構造体37は、下部を地盤2に設けた複数の基礎7の上にボルト・ナットで固定し、上部に建物1の例えば土台4を固定して建物全体を構築し建物1を支持する。この構成の建物支持構造物6では、重量物の建物1も少ない数の基礎7(不沈しない不動点)で強固に支えることができる。
【0048】
また、図5及び図6も複数の鉄骨トラス構造体37を組み合わせて建物1を支える建物支持構造物6を構成した例である。建物支持構造物6を鉄骨トラス構造体37で構築することによって、基礎7間のスパンを長くでき、独立した基礎7の数を少なくできる。勿論、仮想線で示したように基礎7を鉄骨トラス構造体37の中間に設けてもよい。また、鉄骨トラス構造体37のトラス形状は、種々の形状にして設計するも自由である。
【0049】
図7に示す例では、地盤2に設けた複数の杭39の上にまた別の鉄骨トラス構造体37等からなる建物支持構造物6を設け、この建物支持構造物6にビル等の建物6を構築してある。勿論、トラスの組み方は図示の例に限らず他の組み方の構成であってもよい。
【0050】
図8のa〜dは本発明に係る建物支持構造物を容易に構築できるようにユニット化した接合ユニット部材40であって、図示の各例ではH鋼を溶接等で接合して+形状(図8a)、T形状(図8b)、L形状(図8c)、−形状(図8d)に形成したものである。各接合ユニット部材40のフランジ部41の端部には、接続鋼板(図示せず)を介して所望の接合ユニット部材40をボルト・ナットで接続できるように複数の孔42が形成してある。
【0051】
また、各接合ユニット部材40には、基礎から上方に突出するアンカーボルトを挿入できる穴(図示省略)が形成されている、さらに接合ユニット部材40a、40b、40cの所定の箇所には、ジャッキ上端当接部材34が溶接してある。
【0052】
前記の各接合ユニット部材40は、接続板やボルト・ナット等で接続して所望の全体形状になるように建物支持構造物を構築すればよい。
【0053】
基礎の上に前記各接合ユニット部材40を組み合わせて建物支持構造物を構築する場合は、各接合ユニット部材40のジャッキ上端当接部材34側を上にして構築すればよい。勿論、ジャッキ上端当接部材34を設けた側を下にして基礎に取り付けてもよい。なお、接合ユニット部材40の形状は、図示の例に限らず、他の形状に形成するも自由である。またH鋼に限らず他の型鋼や部材を使用してもよい。
【0054】
また、本発明の建物支持構造物を構築する場合、図9のa〜cに簡略図で示すような免震装置43、転動装置44又はジャッキ装置45を基礎7の上に設置し、これらの上に建物支持構造物6の支柱部46が位置するようにして前記建物支持構造物6を取り付けてもよい。
【0055】
例えば建物支持構造物6の所定の箇所にジャッキ装置45を設けておくことによって、建物が傾いたりした場合にはジャッキ装置45を操作してジャッキアップすることにより、簡単に建物の傾きを修正することができる。また、前記のように転動装置44や免震装置43を取り付けておくことにより、地震等で建物が揺れに対応して建物の倒壊等を防止できる。
【0056】
また、図10及び図11に示すように、建物支持構造物6を介して建物を支持する複数の基礎7の上に、円形状にレール47を設け、このレール47の上に複数の転動装置44を介して建物支持構造物6を設け、この建物支持構造物6の上に建物(図示省略)を設けてもよい。
【0057】
このような構成にすることにより、建物支持構造物6を牽引車やウインチ等で引けば、建物支持構造物6とともに転動装置44がレール47上を移動して、建物を変形させることなく安全にかつ容易に建物の向きを所望の方向に向けることができる。
【0058】
なお、本発明において、建物支持構造物を構築するのに使用する部材としては、前記したH鋼をはじめ種々の型鋼材、プラスチック部材、型鋼材とプラスチック部材を組み合わせた構成部材や、これらの各部材に塗膜を施した部材を使用すればよい。
【0059】
さらに、図12に示すように建物1を支持する本発明の種々の構造の建物支持構造物6と基礎7との間には、支持柱48並びに鉛製の制震ダンパ49を設けてもよい。この場合、前記支持柱48の底部には摺動板50が設けられていて、地震等によって建物1が揺れた時に、基礎7の上面を滑るようにしてある。また制震ダンパ49は、前記のように建物1が揺れた時に屈曲して揺れの強さを減衰させる。また、図13の例では建物支持構造物6と基礎7との間に、前記した制震ダンパ49並びに各種のアイソレータ(isolator)51が設けてあり、前記した揺れの時に、制震ダンパ49によって震動エネルギーを吸収させるとともに、アイソレータ51によって揺れの強さを減衰させ、地震等による建物1への悪影響を防止できるようにしてある。
【0060】
【発明の効果】
このように本発明の建物支持構造物は、建物と基礎との間に介在させて建物を支持するものであるので、建物を強固に支持して基礎に固定できる。また、地盤沈下等による建物の傾きの修正のときや、道路拡張等による建物の移動のときに、建物を直接押し上げたり引いたりすることなく、本発明の建物支持構造物を押し上げたり引いたりして建物の傾き修正や、移動を行うことができ、これらの作業時に建物を歪ませて変形させる心配もない。また、これらの作業も容易にかつ迅速に行うことができる。
【0061】
また、建物支持構造物をトラス構造に構成することにより、重量物の建物も少ない基礎(不沈しない不動点)で支えることができる。
【0062】
また、支持柱の適宜箇所にジャッキ押し上げ用のジャッキ上端当接部材を設けることにより、地盤沈下等によって建物が傾いた場合でも、ジャッキ上端当接部材にジャッキのジャッキ上端を当接させて押し上げることにより、簡単に建物の傾きを修正することができる。
【0063】
さらに、建物を移動させる場合も、各支持柱の位置にジャッキを設置し易く、迅速に建物の押し上げ作業を行うことができ、建物の移動も簡単に行うことができる。
【0064】
また、本発明の建物支持構造物を構成する水平構造枠と各支持柱とで囲まれた箇所は、空間であるため建物の下の通気性が良く、白アリ等の対策にも効果的である。
【0065】
また、適宜長さ調節手段を操作して水平筋交い又は/及び垂直筋交いの長さを調節することにより、最適な強度で建物支持構造物を保持して建物を基礎に固定することができる。
【0066】
また、基礎上面と所定の隙間を以って設ける金属ベース部材等から成る本発明の建物支持構造物も、金属ベース部材と基礎との隙間から容易にジャッキを所望位置に設置でき、建物を建物支持構造物とともに容易にジャッキアップできて、建物を容易に押し上げて傾きを修正できる。また、前記のように建物を建物支持構造物とともに容易にジャッキアップできるので、建物支持構造物の下にコロ等を簡単に設置でき、建物の移動作業を迅速に行うことができる。
【0067】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一例の建物支持構造物のための説明の簡略図である。
【図2】本発明に係る他の例の建物支持構造物の説明の簡略図である。
【図3】本発明に係る一例の建物支持構造物の平面視した説明の簡略図である。
【図4】本発明に係る別の例の建物支持構造物の説明の簡略図である。
【図5】トラス構造から成る建物支持構造物の説明の簡略図である。
【図6】図5の建物支持構造物の平面視した説明の簡略図である。
【図7】杭基礎の上に建物支持構造物を設けた説明の簡略図である。
【図8】各接合ユニット部材の簡略図である。
【図9】建物支持構造物に備える各装置の説明の簡略図である。
【図10】基礎上にレールを配しその上に建物支持構造物を設けた説明の簡略平面図である。
【図11】図10の基礎上にレールを設けた例の簡略図である。
【図12】建物支持構造物と基礎の間に免振装置を設けた例の説明図である。
【図13】建物支持構造物と基礎の間に免振装置を設けた他の例の説明図である。
【図14】従来例の簡略図である。
【符号の説明】
1 建物
2 地盤
4 土台
6 建物支持構造物
7 基礎
9 金属ベース部材
19 空間
24 防振部材
29 水平構造枠
30 水平筋交い
31 支持柱
32 垂直筋交い
33a,33b ターンバックル(長さ調節手段)
34 ジャッキ上端当接部材
37 鉄骨トラス構造体
【産業上の利用分野】
本発明は、地盤に設けた基礎の上に構築して建物を支持する建物支持構造物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に木造の家屋をはじめ各種の建物は、布基礎やベタ基礎や独立基礎等の基礎構造物の上に構築されている。例えば図14に示すように建物101の基礎として布基礎103を地盤102に設けた場合、この布基礎103の凸部103aの上に建物1の土台104を載置し、土台104に開けた穴(図示せず)を介して凸部103aから突出しているアンカーボルト105にナット106を取り付け、土台104を凸部103aに固定している。
【0003】
また、建物の基礎分の構造を開示した先行文献としては、特開2001−295398号公報等に開示のものが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記した従来のような建物101の支持構造では、建物101の土台104をコンクリートで構築した凸部103aに直接載せて固定しているため、地盤沈下によって建物101が傾いたり、道路拡張等に伴って建物1を移動させねばなくなった場合、土台104と凸部103aとの固定状態をナット106を外して解除しても、容易に建物101を押し上げて移動させることができなかった。
【0005】
なぜならば、建物101を押し上げるためには、土台104と凸部103aとの間にジャッキ(図示せず)を入れて建物1を押し上げねばならないが、土台104と凸部103aとの間にジャッキ(図示せず)を設置する隙間がなく、土台104と凸部103aとの間にジャッキ(図示せず)を設置できるようにするにはその作業が大変であった。そのため、建物101の傾きの修正や移動には、多大の労力と時間を要していた。
【0006】
また、建物101を移動させる場合、ジャッキで建物101を土台104等から押し上げて、土台104の下にコロ等を設置し、移動手段(図示せず)で建物101を直接引っ張るため、移動作業中に建物101を歪ませて変形させてしまうといった問題があった。
【0007】
本発明は前記のような点に鑑みて開発されたものであって、その目的とするところは、建物と基礎(建物荷重支持部)の間で建物(柱、壁、土台等)を強固に支持して基礎に建物の荷重を伝達でき、また、地盤沈下等による建物の傾きの修正や道路拡張等に伴う建物の移動工事を、建物を変形させることなく容易に行うことができ、また、建物の下の通気性が良く優れた強度で建物を支持できる建物支持構造物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記した目的を有効に達成するために、次のような構成にしてある。すなわち、請求項1に記載の本発明の建物支持構造物は、地盤に設けた基礎と、この基礎の上方に構築される建物との間に設けて前記建物を支持するものであって、金属部材又は/及び硬質の合成樹脂部材によって所望の構造形状に構築した構成である。なお、本発明における前記所望の構造形状は、建物を支持できて前記基礎に設けることができる形状であれば、特に限定される形状ではなく、如何なる構造の形状であってもよい。
【0009】
前記請求項1に記載の構成により、建物を直接ではなく建物支持構造物を介して基礎に固定するため、建物の傾き修正や移動の時にも、直接建物を押し上げたり引いたりすることなく、建物支持構造物を介して押し上げ、また建物支持構造物を引いて建物を移動させることができるので、これらの作業時に建物を変形させたりすることなく、建物の傾き修正や移動を確実にかつ従来に比べ安全にかつ容易に実行することができる。
【0010】
請求項2に記載の本発明の建物支持構造物は、請求項1に記載の建物支持構造物において、前記金属部材又は/及び硬質の合成樹脂部材で構築する構造形状が、トラス構造であることを特徴とする構成である。
【0011】
前記請求項2の構成により、強度的に優れ、スパンの長い建物等でもより強固に支持できる。
【0012】
請求項3に記載の本発明の建物支持構造物は、請求項1又は2に記載の建物支持構造物において、前記のように構造形状に構築して所望箇所に、ジャッキ上端当接部材を設けたことを特徴とする構成である。
【0013】
前記請求項3の構成により、地盤沈下等によって建物が傾いた場合でも、その傾き状態を見て選択した位置のジャッキ上端当接部材の下方にジャッキを設置し、このジャッキ上端当接部材を介して建物をジャッキアップすることにより、簡単に建物の傾きを修正することができる。また、建物を移動させる場合も、適宜箇所のジャッキ上端当接部材の下方にジャッキを設置し建物支持構造物をジャッキアップし、コロ等を建物支持構造物の下に設置して建物を建物支持構造物を介して移動させることにより、建物に引っ張りに伴う変形等を生じさせることなく円滑に移動させることができる。
【0014】
請求項4に記載の本発明の建物支持構造物は、地盤に設けた基礎と、建物の下部との間に設けるものであって、前記建物の下部に固定する水平構造枠と、この水平構造枠内に設ける水平筋交いと、前記基礎の上に固定して水平構造枠を建物とともに支持する複数の支持柱と、支持柱の適宜箇所に設けたジャッキ上端当接部材と、水平構造枠と各支持柱とで囲まれた垂直方向の空間に設ける垂直筋交いとからなる構成である。
【0015】
前記請求項4の構成において地盤に設けた基礎とは、布基礎、ベタ基礎、独立基礎等であり、これらの基礎に前記支持構造物を介して建物を強固に支持することができる。また、水平構造枠と各支持柱とで囲まれた箇所は空間であるため建物の下の通気性が良い。そして地盤沈下等によって建物が傾いた場合でも、所望の支持柱の位置にジャッキを設置し、ジャッキ上端当接部材にジャッキ上端を当接させて押し上げることにより、簡単に建物の傾きを修正することができる。また、建物を移動させる場合も、各支持柱の位置にジャッキを設置することにより、建物の押し上げ作業を容易に行うことができ、建物の移動も簡単に行うことができる。
【0016】
請求項5に記載の本発明の建物支持構造物は、請求項4に記載の建物支持構造物において、前記水平筋交い又は/及び垂直筋交いは、長さ調節手段を備えている構成である。
【0017】
前記請求項5の構成により、地盤沈下した場合や建物の移動の際に建物支持構造物に歪みが生じても、適宜長さ調節手段を操作して水平筋交い又は/及び垂直筋交いの長さを調節することによって、容易に歪みを修正することができる。
【0018】
請求項6に記載の本発明の建物支持構造物は、地盤に設けた基礎と、この基礎の上方に構築される建物との間に設けて前記建物を支持するものであって、前記基礎の上に、基礎上面と所定の隙間を以って金属ベース部材を支持固定し、この金属ベース部材に建物の下部を防振部材を介して又は直接固定するようにした構成である。
【0019】
前記請求項6の構成により、建物の例えば土台を、基礎に直接固定するのではなく、基礎上面と所定の隙間を以って設けた金属ベース部材に固定するので、建物の傾きを修正する場合は、金属ベース部材と基礎上面との隙間にジャッキを設置して、建物を建物支持構造物とともにジャッキアップすることにより、容易に建物を押し上げて傾きを修正することができる。また、建物を移動させる場合でも、前記したように基礎上面と建物支持構造物との間に所定の隙間が設けられているので、コロ等を簡単に基礎上面と建物支持構造物との間に設置することができ、公知の移動手段によって容易に建物を移動させることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明に係る建物支持構造物の一形態を示す説明のための簡略図である。図示のように建物1と地盤2に設けた基礎7との間に構築される建物支持構造物6は、この例ではアンカーボルト5、金属ベース部材9、受ナット10、座金11、座金14、ナット15、ボルト21、防振部材24及びナット26からなる。
【0021】
より具体的に説明すると、建物1を構築する箇所の地盤2には、鉄筋とコンクリートで形成した基礎7が、建物1の建設予定地の複数箇所に設けてある。各基礎7の凸部3には、アンカーボルト5が一部を上面8から突出するようにして埋設してある。
【0022】
各アンカーボルト5には、同一高さ位置に金属ベース部材9を支持する受ナット10と座金11が図示のように取り付けてある。
【0023】
また、前記金属ベース部材9は、例えばC型鋼材又はH型鋼材を四角枠状等の所望の構造形状に形成したものであり(図はその一部を示す)、下側のフランジ部12には所定間隔ごとに前記アンカーボルト5を挿入する穴13が形成してある。
【0024】
この金属ベース部材9は、穴13を介して上記座金11の上に載置される。そして、フランジ部12の上方からアンカーボルト5に、座金14、ナット15を取り付け、ナット15を増す締めすることにより、金属ベース部材9は凸部3に固定される。
【0025】
この場合、金属ベース部材9の下面16と、凸部3の上面8及び下段面18との間には、ジャッキ(図示せず)を設置できるだけの間隔(隙間)19が空けられることになる。
【0026】
前記金属ベース部材9の上側のフランジ20には、建物1の例えば土台4(勿論、根太部材やその他の部材でもよいし、またこれらの部材と土台であってもよい。)と連結するためのボルト21を通す穴22が所定間隔ごとに形成されている。また、建物1の土台4にも前記各穴22と一致する位置に貫通穴23が形成される。
【0027】
建物1を構築する前に前記金属ベース部材9に土台4を取り付ける場合、その間に介在させるゴム板や樹脂板等の防振部材24を金属ベース部材9のフランジ20の穴22の位置に載置する。防振部材24にもボルト挿入用の穴25が形成されている。
【0028】
土台4は、前記防振部材24を介して金属ベース部材9のフランジ20の上に載置され、ボルト21を各穴23、25、22(又は穴22、25、23)の順に通してナット26で固定される。
【0029】
このようにして構築予定の建物1の土台4等を、金属ベース部材9等からなる建物支持構造物6を介して基礎7に固定する。
【0030】
この例の建物支持構造物6を介して建物1を基礎7に固定することにより、地盤沈下等による建物1の傾きを修正する場合は、傾き状態から判断して所望位置のアンカーボルト5のナット15を外し、このアンカーボルト5の凸部3の上面8又は下段面18等にジャッキ(図示せず)を設置し、ジャッキを操作して金属ベース部材9を押し上げることにより、簡単に建物1の傾きを修正することができる。
【0031】
この場合、ある程度所望箇所の金属ベース部材9を押し上げて建物1の傾きが修正できたら、前記アンカーボルト5の座金11とナット10とを、アンカーボルト5の上部に移動させ、ジャッキアップされているフランジ部12の下面16に当接させる。
【0032】
そして再びナット15をアンカーボルト5に取り付けて締め付ける。このようにすることにより従来に比べ容易に建物1の傾きを修正することができる。また、建物1を直接押し上げたりしないので、建物1が作業中に歪むといったことを極力防ぐことができる。
【0033】
また、道路拡張等に伴い建物1を移動させる場合は、前記したように全てのアンカーボルト5のナット13を外し、前記と同様に複数のジャッキを金属ベース部材9の下に設置し、ジャッキアップして前記金属ベース部材9等を介して建物1を押し上げ、コロ等を金属ベース部材9の下に設置して移動手段(図示せず)によって、金属ベース部材9等からなる建物支持構造物6を引いたり、押したりして建物1を移動させる。
【0034】
このように建物支持構造物6を建物1と基礎7との間に介在させておけば、建物1を移動させる場合、建物1を直接引いたり、押したりすることなく建物1を移動させることができ、作業中に建物1を変形させてしまうといったことを防止できる。
【0035】
なお、前記防振部材24に替えて金属プレートを取り付けてもよい。また、建物1の土台4は直接、金属ベース部材9に取り付けてもよい。また、前記金属ベース部材9は、硬質の合成樹脂で形成したもの、或いは鋼材等の金属材と硬質の合成樹脂で形成した部材とを組み合わせて構築したものであってもよい。
【0036】
図2、図3は本発明に係る別の例の建物支持構造物を示す簡略図であって、この建物支持構造物6も、建物1の例えば土台4と基礎7との間に設けて建物1を支持する。
【0037】
基礎7は、この例では地盤2の地表面GLから掘削した穴27の中に石28や砂利を敷き詰め、その上に一部を地表面GLから突出するようにしてコンクリートと鉄筋で構築したものである。
【0038】
この基礎7の上に構築する建物支持構造物6は、水平構造枠29と、水平筋交い30と、支持柱31と、垂直筋交い32と、長さ調節手段33a、33bと、ジャッキ上端当接部材34等とからなる。
【0039】
水平構造枠29(図3参照)は、H鋼材やC型鋼材等の金属部材を四角形状に接合し、枠内を格子状に形成したものであり、建物1の土台4等をボルト・ナット(図示省略)等で連結固定する。また、この水平構造枠29の各格子部35には、対角線上に交叉するようにして水平筋交い30が夫々取り付けてある。各水平筋交い30は、長さ調節手段の一例であるターンバックル33aを備えていて、適宜長さを調節して水平構造枠29の各部の張力を調節して強度を強化したり歪を修正したりできるようにしてある。
【0040】
支持柱31(図2参照)は、H鋼材やC型鋼材等の金属部材を所定長さに形成したものである。支持柱31の上端には、建物1の土台4等に連結固定する当接鋼板(図示省略)が取り付けてある。また、支持柱31の下端には、基礎7の上に載置するベース鋼板(図示省略)が溶接で取り付けてある。前記当接鋼板には、複数のボルト用の穴が開けられていて、これらの穴を介しボルト・ナット(図示省略)で支持柱31の上部に土台4を連結固定できるようにしてある。また、前記ベース鋼板も前記当接鋼板と同様の穴を有し、基礎7から突出する各アンカーボルト(図示省略)を各穴に挿入してナットを取り付け、支持柱31を基礎7に固定できるようにしてある。
【0041】
さらに、前記支持柱31には、下端寄りの側面部分の適宜箇所に水平に鋼板からなるジャッキ上端当接部材34が溶接で固定してある。なお、このジャッキ上端当接部材34は、全ての支持柱31に設けるも、或いは所定の支持柱31に設けるも自由である。またジャッキ上端当接部材34は、1本の支持柱31に複数取り付けてもよい。なお、ジャッキ上端当接部材34の大きさ、形状、材質、取り付け位置は、特に限定されるものではなく、ジャッキで建物支持構造物6を押し上げる際に、伸長させるジャッキの可動上端を当接させて、建物支持構造物6を押し上げできれば如何なるものであってもよい。
【0042】
前記した水平構造枠29と各支持柱31とで囲まれた垂直方向の空間19には、調節手段の一例であるターンバックル33bを備えた垂直筋交い32が設けられている。そして前記ターンバックル33bを調節することによって、垂直筋交い32の張力を調節し、建物支持構造物6を強度補強するとともに建物支持構造物6の垂直方向の歪等を修正できるようにしてある。
【0043】
この例の建物支持構造物6では、地盤沈下等により建物1が傾いた場合に、傾いた側の支持柱31の下のアンカーボルトのナットを緩めた、基礎7からこの支持柱31が外れるようにする。そして、この支持柱31の基礎7の上にジャッキ36を設置し、ジャッキ36の可動上端をジャッキ上端当接部材34に当ててジャッキアップし、ジャッキ上端当接部材13を介して支持柱31を押し上げる。その後、支持柱31のベース鋼板と基礎7との隙間に鋼材等を入れて隙間を補い、再びナットで支持柱31のベース鋼板を基礎7に固定する。
【0044】
この作業とともに必要に応じて水平筋交い30や垂直筋交い32のターンバックル33a、33bを調節し、各筋交い30、32の張力を調節すればよい。
【0045】
道路の拡張等にともなって建物1を移動しなければならなくなった場合は、各支持柱31を基礎7に固定するナットをアンカーボルトから外し、建物支持構造物6の下の適宜の支持柱31の傍にジャッキ36を設置し、ジャッキアップして建物支持構造物6とともに建物1を押し上げ、建物支持構造物6の下にコロ等を設置して移動手段(図示せず)によって建物支持構造物6を引いたり或いは押したりして、建物1を移動させればよい。
【0046】
この例の建物支持構造物6では、建物1を強固に支持することができ、また、前記した例でも述べたように建物1の移動の際に建物1を歪ませるといったことを防止できる。さらに、この建物支持構造物6を介在させることによって建物1の下の通気性も良くなり、白アリ対策にも効果を発揮する。
【0047】
図4に示す例の建物支持構造物6は、L鋼材やC鋼材等の金属部材で組み立てた一例の鉄骨トラス構造体37によって構成されている。鉄骨トラス構造体37は、下部を地盤2に設けた複数の基礎7の上にボルト・ナットで固定し、上部に建物1の例えば土台4を固定して建物全体を構築し建物1を支持する。この構成の建物支持構造物6では、重量物の建物1も少ない数の基礎7(不沈しない不動点)で強固に支えることができる。
【0048】
また、図5及び図6も複数の鉄骨トラス構造体37を組み合わせて建物1を支える建物支持構造物6を構成した例である。建物支持構造物6を鉄骨トラス構造体37で構築することによって、基礎7間のスパンを長くでき、独立した基礎7の数を少なくできる。勿論、仮想線で示したように基礎7を鉄骨トラス構造体37の中間に設けてもよい。また、鉄骨トラス構造体37のトラス形状は、種々の形状にして設計するも自由である。
【0049】
図7に示す例では、地盤2に設けた複数の杭39の上にまた別の鉄骨トラス構造体37等からなる建物支持構造物6を設け、この建物支持構造物6にビル等の建物6を構築してある。勿論、トラスの組み方は図示の例に限らず他の組み方の構成であってもよい。
【0050】
図8のa〜dは本発明に係る建物支持構造物を容易に構築できるようにユニット化した接合ユニット部材40であって、図示の各例ではH鋼を溶接等で接合して+形状(図8a)、T形状(図8b)、L形状(図8c)、−形状(図8d)に形成したものである。各接合ユニット部材40のフランジ部41の端部には、接続鋼板(図示せず)を介して所望の接合ユニット部材40をボルト・ナットで接続できるように複数の孔42が形成してある。
【0051】
また、各接合ユニット部材40には、基礎から上方に突出するアンカーボルトを挿入できる穴(図示省略)が形成されている、さらに接合ユニット部材40a、40b、40cの所定の箇所には、ジャッキ上端当接部材34が溶接してある。
【0052】
前記の各接合ユニット部材40は、接続板やボルト・ナット等で接続して所望の全体形状になるように建物支持構造物を構築すればよい。
【0053】
基礎の上に前記各接合ユニット部材40を組み合わせて建物支持構造物を構築する場合は、各接合ユニット部材40のジャッキ上端当接部材34側を上にして構築すればよい。勿論、ジャッキ上端当接部材34を設けた側を下にして基礎に取り付けてもよい。なお、接合ユニット部材40の形状は、図示の例に限らず、他の形状に形成するも自由である。またH鋼に限らず他の型鋼や部材を使用してもよい。
【0054】
また、本発明の建物支持構造物を構築する場合、図9のa〜cに簡略図で示すような免震装置43、転動装置44又はジャッキ装置45を基礎7の上に設置し、これらの上に建物支持構造物6の支柱部46が位置するようにして前記建物支持構造物6を取り付けてもよい。
【0055】
例えば建物支持構造物6の所定の箇所にジャッキ装置45を設けておくことによって、建物が傾いたりした場合にはジャッキ装置45を操作してジャッキアップすることにより、簡単に建物の傾きを修正することができる。また、前記のように転動装置44や免震装置43を取り付けておくことにより、地震等で建物が揺れに対応して建物の倒壊等を防止できる。
【0056】
また、図10及び図11に示すように、建物支持構造物6を介して建物を支持する複数の基礎7の上に、円形状にレール47を設け、このレール47の上に複数の転動装置44を介して建物支持構造物6を設け、この建物支持構造物6の上に建物(図示省略)を設けてもよい。
【0057】
このような構成にすることにより、建物支持構造物6を牽引車やウインチ等で引けば、建物支持構造物6とともに転動装置44がレール47上を移動して、建物を変形させることなく安全にかつ容易に建物の向きを所望の方向に向けることができる。
【0058】
なお、本発明において、建物支持構造物を構築するのに使用する部材としては、前記したH鋼をはじめ種々の型鋼材、プラスチック部材、型鋼材とプラスチック部材を組み合わせた構成部材や、これらの各部材に塗膜を施した部材を使用すればよい。
【0059】
さらに、図12に示すように建物1を支持する本発明の種々の構造の建物支持構造物6と基礎7との間には、支持柱48並びに鉛製の制震ダンパ49を設けてもよい。この場合、前記支持柱48の底部には摺動板50が設けられていて、地震等によって建物1が揺れた時に、基礎7の上面を滑るようにしてある。また制震ダンパ49は、前記のように建物1が揺れた時に屈曲して揺れの強さを減衰させる。また、図13の例では建物支持構造物6と基礎7との間に、前記した制震ダンパ49並びに各種のアイソレータ(isolator)51が設けてあり、前記した揺れの時に、制震ダンパ49によって震動エネルギーを吸収させるとともに、アイソレータ51によって揺れの強さを減衰させ、地震等による建物1への悪影響を防止できるようにしてある。
【0060】
【発明の効果】
このように本発明の建物支持構造物は、建物と基礎との間に介在させて建物を支持するものであるので、建物を強固に支持して基礎に固定できる。また、地盤沈下等による建物の傾きの修正のときや、道路拡張等による建物の移動のときに、建物を直接押し上げたり引いたりすることなく、本発明の建物支持構造物を押し上げたり引いたりして建物の傾き修正や、移動を行うことができ、これらの作業時に建物を歪ませて変形させる心配もない。また、これらの作業も容易にかつ迅速に行うことができる。
【0061】
また、建物支持構造物をトラス構造に構成することにより、重量物の建物も少ない基礎(不沈しない不動点)で支えることができる。
【0062】
また、支持柱の適宜箇所にジャッキ押し上げ用のジャッキ上端当接部材を設けることにより、地盤沈下等によって建物が傾いた場合でも、ジャッキ上端当接部材にジャッキのジャッキ上端を当接させて押し上げることにより、簡単に建物の傾きを修正することができる。
【0063】
さらに、建物を移動させる場合も、各支持柱の位置にジャッキを設置し易く、迅速に建物の押し上げ作業を行うことができ、建物の移動も簡単に行うことができる。
【0064】
また、本発明の建物支持構造物を構成する水平構造枠と各支持柱とで囲まれた箇所は、空間であるため建物の下の通気性が良く、白アリ等の対策にも効果的である。
【0065】
また、適宜長さ調節手段を操作して水平筋交い又は/及び垂直筋交いの長さを調節することにより、最適な強度で建物支持構造物を保持して建物を基礎に固定することができる。
【0066】
また、基礎上面と所定の隙間を以って設ける金属ベース部材等から成る本発明の建物支持構造物も、金属ベース部材と基礎との隙間から容易にジャッキを所望位置に設置でき、建物を建物支持構造物とともに容易にジャッキアップできて、建物を容易に押し上げて傾きを修正できる。また、前記のように建物を建物支持構造物とともに容易にジャッキアップできるので、建物支持構造物の下にコロ等を簡単に設置でき、建物の移動作業を迅速に行うことができる。
【0067】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一例の建物支持構造物のための説明の簡略図である。
【図2】本発明に係る他の例の建物支持構造物の説明の簡略図である。
【図3】本発明に係る一例の建物支持構造物の平面視した説明の簡略図である。
【図4】本発明に係る別の例の建物支持構造物の説明の簡略図である。
【図5】トラス構造から成る建物支持構造物の説明の簡略図である。
【図6】図5の建物支持構造物の平面視した説明の簡略図である。
【図7】杭基礎の上に建物支持構造物を設けた説明の簡略図である。
【図8】各接合ユニット部材の簡略図である。
【図9】建物支持構造物に備える各装置の説明の簡略図である。
【図10】基礎上にレールを配しその上に建物支持構造物を設けた説明の簡略平面図である。
【図11】図10の基礎上にレールを設けた例の簡略図である。
【図12】建物支持構造物と基礎の間に免振装置を設けた例の説明図である。
【図13】建物支持構造物と基礎の間に免振装置を設けた他の例の説明図である。
【図14】従来例の簡略図である。
【符号の説明】
1 建物
2 地盤
4 土台
6 建物支持構造物
7 基礎
9 金属ベース部材
19 空間
24 防振部材
29 水平構造枠
30 水平筋交い
31 支持柱
32 垂直筋交い
33a,33b ターンバックル(長さ調節手段)
34 ジャッキ上端当接部材
37 鉄骨トラス構造体
Claims (6)
- 地盤に設けた基礎と、この基礎の上方に構築される建物との間に設けて前記建物を支持するものであって、金属部材又は/及び硬質の合成樹脂部材によって所望の構造形状に構築した構成からなることを特徴とする建物支持構造物。
- 前記金属部材又は/及び硬質の合成樹脂部材で構築する構造形状が、トラス構造であることを特徴とする請求項1に記載の建物支持構造物。
- 前記のように構造形状に構築して所望箇所に、ジャッキ上端当接部材を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の建物支持構造物。
- 地盤に設けた基礎と、建物の下部との間に設けるものであって、前記建物の下部に固定する水平構造枠と、この水平構造枠内に設ける水平筋交いと、前記基礎の上に固定して水平構造枠を建物とともに支持する複数の支持柱と、支持柱の適宜箇所に設けたジャッキ上端当接部材と、水平構造枠と各支持柱とで囲まれた垂直方向の空間に設ける垂直筋交いとからなる建物支持構造物。
- 前記水平筋交い又は/及び垂直筋交いは、長さ調節手段を備えている請求項4記載の建物支持構造物。
- 地盤に設けた基礎と、この基礎の上方に構築される建物との間に設けて前記建物を支持するものであって、前記基礎の上に、基礎上面と所定の隙間を以って金属ベース部材を支持固定し、この金属ベース部材に建物の下部を防振部材を介して又は直接固定するようにした構成を特徴とする建物支持構造物。
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