JP2005298927A - ニッケル粉及びその製造方法 - Google Patents

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敏弘 加藤
Shuji Okada
修二 岡田
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Abstract

【課題】 安価で、耐侯性に優れ、導電ペーストや導電樹脂にした状態で電気抵抗が低く、長期間にわたり安定して使用できるニッケル粉、及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 2段階の還元析出と、蒸着による合金化とにより得られるニッケル合金であって、走査電子顕微鏡観察による平均一次粒子径Dsemが0.2〜2.0μm、レーザー粒度分布測定による平均粒径D50が8〜50μm、タップ密度が0.5〜2.0g/mlであり、好ましくはD50/Dsemが5〜100の範囲であって、Cr、Mo、Mn、Zn、Ti、Al、Mgからなる群から選ばれた少なくとも1種の合金元素を合計で1〜20重量%含有する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、導電ペースト及び導電樹脂用の導電性粒子として好適なニッケル粉及びその製造方法に関するものである。
従来、電子機器の接続にはSn−Pb系はんだが用いられていたが、近年ではPbフリー化に対応して導電ペーストの使用が検討されている。また、近年においては、導電樹脂を利用したデバイスが広く用いられるようになってきている。
これらの用途に使用される導電ペーストは、導電性粒子と各種の樹脂を混練したものである。また、導電樹脂は、この導電ペーストを硬化させたものであり、各種デバイスの形に成形されている。導電性粒子に求められる特性としては、粒子そのものの導電性が高く、前記各種の樹脂と混練して得たペーストやこれを硬化させた成形体の電気抵抗が低いこと、耐マイグレーション性が高いこと、耐候性に優れていること等が挙げられる。現在、導電性粒子としては、金属粉若しくはカーボン粉が用いられている。
しかし、金属粉のうち、貴金属粉は導電性が高く、電気抵抗が低いが、高価であるという問題がある。また、ニッケルや銅などに代表される卑金属粉は、コスト的に安価であり、且つ高い導電性を有しているが、耐候性に劣るため、導電ペーストや導電樹脂として長期にわたり使用すると、電気抵抗が上昇するという問題がある。一方、カーボン粉は、安価であり、且つ耐候性も高いが、導電性が低く、樹脂と混練した時の電気抵抗が高くなるという問題がある。
これらの問題点を解決する方法として、ニッケル粒子や銅粒子の表面に銀等の貴金属を被覆した粉末が提案されている(特開2002−025345号公報、特開2002−075057号公報)。これらの粉末は、貴金属でニッケル粒子や銅粒子を被覆しているため、耐侯性は改善されるものの、コスト的には高価となる。特に、銀被覆した粉末は、導電ペーストや導電樹脂に耐マイクレーション性が求められる使用環境下での使用には適さない。
また、ニッケル粒子等の表面形状を変更すること、例えば表面に半球状の小瘤を形成することにより、樹脂と混練した時の電気抵抗を下げる試みもなされている(特開2001−043734号公報、特表平7−507655号公報)。しかし、ニッケル粉末等の耐侯性が劣る点は改良されていないため、長期間使用での安定性を改善しているとは言えない。このような事情から、安価で、且つ耐侯性に優れ、導電ペーストや導電樹脂にした状態で電気抵抗が低く、長期間にわたり安定して使用できる導電性粒子の提供が望まれている。
特開2002−025345号公報 特開2002−075057号公報 特開2001−043734号公報 特表平7−507655号公報
本発明は、このような従来の事情に鑑み、安価で、且つ耐侯性に優れ、導電ペーストや導電樹脂にした状態で電気抵抗が低く、導電ペースト及び導電樹脂用の導電性粒子として長期間にわたり安定して使用できるニッケル粉、及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、ニッケル粉を樹脂と混練した状態での電気抵抗に関する研究を進めた結果、ニッケル粉の粒径及びタップ密度が樹脂との混練後の電気抵抗に与える影響が最も大きく、これらを特定の範囲に制御することで樹脂と混練した状態での電気抵抗が大きく下がることを見出した。また、ニッケル粉にCr、Mo、Mn、Zn、Ti、Al、Mgの1種以上を合金元素として含有させることにより、ニッケル粉の耐候性の改善に効果があり、特にニッケル粉の表層部のみを合金で被覆した場合にも耐侯性の改善が得られることを見出した。
即ち、本発明が提供するニッケル粉は、走査電子顕微鏡観察による平均一次粒子径が0.2〜2.0μm、レーザー粒度分布測定による平均粒径が8〜50μm、タップ密度が0.5〜2.0g/mlであり、且つCr、Mo、Mn、Zn、Ti、Al、Mgからなる群から選ばれた少なくとも1種の合金元素を合計で1〜20重量%含有することを特徴とする。
上記本発明のニッケル粉においては、前記走査電子顕微鏡観察による平均一次粒子径(Dsem)に対するレーザー粒度分布測定による平均粒径(D50)の比D50/Dsemが5〜100の範囲内にあることが好ましい。また、上記本発明のニッケル粉は、前記合金元素を主に表層部に含有し、その表層部における合金元素の含有量が合計で1〜40重量%であることが好ましい。
また、本発明が提供するニッケル粉の製造方法は、2価のニッケル塩水溶液に還元剤を添加してニッケル粉を析出させる第1段の還元析出工程と、その水溶液に2価のニッケル塩溶液を加えて更にニッケル粉を析出させる第2段の還元析出工程と、得られた水溶液から回収したニッケル粉に、Mo、Mn、Zn、Ti、Al、Mgからなる群から選ばれた少なくとも1種の合金元素を含むニッケル合金を蒸着する合金化工程とからなることを特徴とする。
上記本発明のニッケル粉の製造方法では、前記合金化工程において、前記合金元素を合計で1〜40重量%含むニッケル合金を蒸着し、得られるニッケル粉中における合金元素の含有量を合計で1〜20重量%の範囲とすることが好ましい。
本発明によれば、比較的安価であって、優れた耐侯性を有しており、樹脂と混練した状態で著しく低い電気抵抗を示し、特に初期の電気抵抗を低減し且つ使用中の電気抵抗の上昇を抑制できるニッケル粉を提供することができ、このニッケル粉は導電ペースト及び導電樹脂用の導電性粒子として極めて好適であり、長期間安定して使用することができる。
本発明のニッケル粉は、ニッケルを主成分とし不可避不純物を含むニッケルの一次粒子が強く凝集した形態の粒子であって、その粒子の一部、好ましくは表層部が、Mo、Mn、Zn、Ti、Al、Mgからなる群から選ばれた少なくとも1種の合金元素により合金化されている。そして、このよう形態をもつ本発明のニッケル粉は、走査電子顕微鏡観察による平均一次粒子径Dsemが0.2〜2.0μm、レーザー粒度分布測定による平均粒径D50が8〜50μm、及びタップ密度が0.5〜2.0g/mlの範囲であることを必要とする。
上記平均一次粒子径Dsemは、凝集している個々の粒子の粒径を示すものである。このDsemを0.2〜2.0μmの範囲とすることで、ニッケル粒子が適度に凝集して鎖状などの複雑な形状となり、樹脂との混練後にニッケル粉が互いに絡み合ってネットワークを構成するため、導電ペーストや導電樹脂としたとき著しく低い電気抵抗を示す。しかし、Dsemが0.2μm未満では、凝集が激しくなり過ぎ、凝集後の形状が極めて大きな塊状若しくは球状となるため好ましくない。また、Dsemが2.0μmを超えると、ニッケル粒子の凝集が少なく、分散状態に近いままとなってしまう。
上記平均粒径D50は、凝集状態でのニッケル粉の粒径を示すものである。このD50を8〜50μmの範囲とすることで、樹脂との混練後にニッケル粉同士が接触する箇所が多くなり、電気抵抗が著しく低下する。しかし、D50が8μm未満では、凝集が少ないため絡み合う箇所が減少し、樹脂との混練後の抵抗値が高くなる。また、D50が50μmを超えると、樹脂中でのニッケル粉の分散が不均一となるため好ましくない。
また、ニッケル粉のタップ密度は、樹脂中での分散度に影響する。即ち、タップ密度を0.5〜2.0g/mlの範囲とすることにより、混練したとき樹脂中にニッケル粉が均一に分散し、著しく低い電気抵抗を示す。しかしながら、タップ密度が2.0g/mlを超えると樹脂中でニッケル粉が偏在して相互の接触が減少し、低い電気抵抗が得られず、逆に0.5g/ml未満では樹脂との混練が困難となる。
更に、本発明のニッケル粉は、Cr、Mo、Mn、Zn、Ti、Al、Mgから選ばれた少なくとも1種の合金元素を含有することにより、耐候性が著しく改善向上する。その理由は、これらの元素を添加することで、ニッケル表面に薄い強固な酸化皮膜が形成され、更なる酸化の進行を抑制するためと考えられる。しかしながら、合金元素の含有量が、ニッケル粉全体の1重量%未満では耐侯性向上の効果がなく、逆に20重量%を超えて添加すると導電性が低下するため好ましくない。
少ない合金元素含有量で十分な耐侯性を確保するためには、主にニッケル粉の表層部のみを合金化させることが好ましい。この場合、表層部における合金元素含有量は、1〜40重量%の範囲とすることが好ましい。表層部の合金元素含有量が1重量%未満では必要な耐侯性が得られず、40重量%を超えて添加しても耐候性の更なる向上が得難いばかりか、導電性の低下が激しくなるためである。尚、この場合においても、ニッケル粉全体の合金元素の含有量は、上記のごとく1〜20重量%の範囲内に保つ必要がある。
更に、本発明のニッケル粉では、SEM観察による平均一次粒子径Dsemに対するレーザー粒度分布測定による平均粒径D50の比、即ちD50/Dsemが、5〜100の範囲内にあることが好ましい。D50/Dsemが5〜100の範囲にあるとき、樹脂との混練中にニッケル粉間で接触が起きやすくなり、更に低い電気抵抗が得られる。しかし、D50/Dsemが5未満ではニッケル粉の接触が起きにくく、100を超えると凝集が大きくなるため、樹脂中での分散が不均一となり好ましくない。
次に、本発明のニッケル粉の製造方法について説明する。本発明のニッケル粉の製造方法は、2価のニッケル塩を含む水溶液から2段階の還元析出反応によりニッケル粉を析出させ、得られたニッケル粉にCr、Mo、Mn、Zn、Ti、Al、Mgからなる群から選ばれた少なくとも1種の合金元素を含むニッケル合金を蒸着して合金化するものである。上記第1段及び第2段の還元析出工程と、その後の合金化工程によって、上記合金元素を含有するニッケル粉、好ましくは主に表層部のみに含有するニッケル粉が得られる。
まず、第1段の還元析出工程では、2価のニッケル塩水溶液に還元剤を添加してニッケル粉をほぼ全て析出させる。引き続き第2段の還元析出工程において、第1段の還元析出工程で析出したニッケル粉を含む水溶液に2価のニッケル塩溶液を添加し、ニッケル粉を更に析出させる。一般的に第1段の還元析出工程で還元剤を過剰に添加するため、第2段の還元析出工程では必ずしも還元剤を添加する必要はなく、不足する場合にのみ添加すればよい。還元剤としては、ニッケルを還元析出し得るものであれば特に制限はないが、ヒドラジン系の還元剤を好適に使用することができる。また、2価のニッケル塩水溶液には、酒石酸などの多価カルボン酸やエチレンジアミンなどの通常使用されている錯化剤や、水酸化ナトリウム等のpH調整用剤を添加することができる。
上記製造方法において、先ず、第1段の還元析出工程により析出したニッケル粒子は適度に凝集した状態となるが、その凝集は弱く、反応後の溶液との分離操作やその後の合金化工程あるいは樹脂との混練の際に、容易に分離して単独の粒子となってしまう。ところが、引き続いて第2段の還元析出工程を行なうことによって、更に析出したニッケル粒子によって凝集が強固となり、その後の各操作でも分離することなく適度な凝集状態を維持でき、樹脂との混練後に著しく低い電気抵抗を示すニッケル粉が得られる。尚、第2段の還元析出工程で析出したニッケル粒子は、第1段の還元析出工程で析出し凝集したニッケル粒子の外側に凝集して、ネットワーク構造的に相互を連接し、強度の高いニッケル粉を形成するものと考えられる。
かかる2段階の還元析出工程を経て得られたニッケル粉は、次の合金化工程において、上記Cr、Mo、Mn、Zn、Ti、Al、Mgからなる群から選ばれた少なくとも1種の合金元素を含むニッケル合金の蒸着を行なう。2段階の還元析出工程で得られたニッケル粉はニッケル粒子のネットワーク構造の強度が高いため、合金化工程においても解砕されることなく、その形態が実質的にほぼそのまま維持される。この合金化工程によって、ニッケル粉に上記合金元素を1〜20重量%の割合で含有させることができ、更に好ましくは主に表層部にのみ上記合金元素を1〜40重量%の割合で含有させることができる。
ニッケル粉にニッケル合金を蒸着させる方法としては、加熱手段として電子ビーム等を用いた通常の蒸着や、不活性ガスのプラズマで叩き出した粒子を蒸着させるスパッタリング等を用いることが可能である。尚、このようなニッケル合金の蒸着に際しては、所定の空間内にニッケル粉を浮遊させた状態や、板上にニッケル粉を転動させた状態など、ニッケル粉を移動状態に保持して蒸着を行なうことが望ましい。また、蒸着やスパッタリングに使用するニッケル合金の製造には特に制限はなく、溶解法、粉末冶金法等により必要な組成の合金を製造すればよい。
かかる2段階の還元析出工程及び合金化工程を経て製造されたニッケル粉は、還元析出工程におけるニッケル塩や還元剤の濃度、水溶液の温度、及び合金化工程における蒸着時間、その他の条件を調整することによって、上記した所定の合金元素を1〜20重量%含有し、走査電子顕微鏡観察による平均一次粒子径Dsemが0.2〜2.0μm、レーザー粒度分布測定による平均粒径D50が8〜50μm、及びタップ密度が0.5〜2.0g/mlの範囲とすることができる。
従って、上記のごとく得られた本発明のニッケル粉は、耐侯性に優れ、導電ペーストや導電樹脂にした状態で電気抵抗が低く、且つ長期間使用しても電気抵抗の上昇が少ないため、導電ペースト及び導電樹脂用の導電性粒子として長期間にわたり安定して使用することができる。特にニッケル粉の表層部のみを合金化し、その表層部における合金元素含有量を1〜40重量%とすることによって、少ない合金元素含有量でも十分優れた耐侯性を付与することができる。
純水3800mlに水酸化ナトリウム及び酒石酸を添加し、撹拌しながら80℃まで加温した。この水溶液にヒドラジン300mlと、塩化ニッケル水溶液をNi当量で65g加えて、第1段の還元反応によりニッケル粉を析出させた。次に、この第1段の還元析出終了後の水溶液に、第1段と同様の塩化ニッケル水溶液をNi当量で25g加えて、第2段の還元反応により更にニッケル粉を析出させた。その後、ろ過及び水洗した後、真空中にて100℃で乾燥してニッケル粉を得た。
得られたニッケル粉にCrを9.8重量%含有するNi合金をスパッタリングにより蒸着せて、表面を合金化したニッケル粉を得た。このニッケル粉のCr含有量は5.4重量%であり、その粉体特性を下記表1に示した。尚、表1に示す全体の合金元素の含有量は分析値であるが、表層部の含有量はスパッタリングターゲットに使用した合金中の合金元素量を示す。また、表1中のDsemはSEM観察による平均一次粒子径、及びD50はレーザー粒度分布測定による平均粒径を意味する。
次に、上記ニッケル粉2.4gを熱硬化性樹脂3gと混練した後、シート状に成形して硬化させた。硬化させたシートを低抵抗率計(ロレスタ−GP;ダイアインスツルメンツ製)で測定したところ、初期の体積抵抗率は0.24Ω・cmであった。更に、耐侯性を評価するため、同じニッケル粉を、85℃−85%RHに設定した恒温恒湿槽中に40時間保持した後、上記と同様に樹脂と混練したシート状態で耐湿試験後の体積抵抗率を測定したところ、0.56Ω・cmであった。これらの結果を、下記表2にまとめて示した。
実施例1と同様に2段階のニッケルの還元析出を行ったが、第2段での塩化ニッケル水溶液の添加量をNi当量で45gとしてニッケル粉を析出させた。その後、ろ過及び水洗した後、真空中にて100℃で乾燥してニッケル粉を得た。このニッケル粉に実施例1で用いたNi合金を同様に蒸着して、表面を合金化したニッケル粉を得た。
得られたニッケル粉のCr含有量は4.5重量%であり、その粉体特性を下記表1に示した。また、このニッケル粉について、実施例1と同様に樹脂と混練したシート状態で体積抵抗率を評価したところ、初期値が0.23Ω・cm及び耐湿試験後が0.50Ω・cmであり、これらの結果を下記表2にまとめて示した。
実施例1と同様に2段階のニッケルの還元析出を行ったが、第2段での塩化ニッケル水溶液の添加量をNi当量で65gとしてニッケル粉を析出させた。その後、ろ過及び水洗した後、真空中にて100℃で乾燥してニッケル粉を得た。このニッケル粉に実施例1で用いたNi合金を同様に蒸着して、表面を合金化したニッケル粉を得た。
得られたニッケル粉のCr含有量は4.5重量%であり、その粉体特性を下記表1に示した。また、このニッケル粉について、実施例1と同様に樹脂と混練したシート状態で体積抵抗率を評価したところ、初期値が0.27Ω・cm及び耐湿試験後が0.57Ω・cmであり、これらの結果を下記表2にまとめて示した。
実施例2の2段階還元析出で得られたニッケル粉に、Crを1.9重量%含有するNi合金を同様に蒸着して、表面を合金化したニッケル粉を得た。このニッケル粉のCr含有量は1.2重量%であり、その粉体特性を下記表1に示した。また、このニッケル粉について、実施例1と同様に樹脂と混練したシート状態で体積抵抗率を評価したところ、初期値が0.21Ω・cm及び耐湿試験後が0.61Ω・cmであり、これらの結果を下記表2にまとめて示した。
実施例2の2段階還元析出で得られたニッケル粉に、Crを34.1重量%含有するNi合金を同様に蒸着して、表面を合金化したニッケル粉を得た。このニッケル粉のCr含有量は16.9重量%であり、その粉体特性を下記表1に示した。また、このニッケル粉について、実施例1と同様に樹脂と混練したシート状態で体積抵抗率を評価したところ、初期値が0.39Ω・cm及び耐湿試験後が0.87Ω・cmであり、これらの結果を下記表2にまとめて示した。
実施例2の2段階還元析出で得られたニッケル粉に、Tiを10.5重量%含有するNi合金を同様に蒸着して、表面を合金化したニッケル粉を得た。このニッケル粉のTi含有量は3.8重量%であり、その粉体特性を下記表1に示した。また、このニッケル粉について、実施例1と同様に樹脂と混練したシート状態で体積抵抗率を評価したところ、初期値が0.22Ω・cm及び耐湿試験後が0.55Ω・cmであり、これらの結果を下記表2にまとめて示した。
実施例2の2段階還元析出で得られたニッケル粉に、Moを5.1重量%含有するNi合金を同様に蒸着して、表面を合金化したニッケル粉を得た。このニッケル粉のMo含有量は2.4重量%であり、その粉体特性を下記表1に示した。また、このニッケル粉について、実施例1と同様に樹脂と混練したシート状態で体積抵抗率を評価したところ、初期値が0.20Ω・cm及び耐湿試験後が0.62Ω・cmであり、これらの結果を下記表2にまとめて示した。
実施例2の2段階還元析出で得られたニッケル粉に、Alを14.6重量%含有するNi合金を蒸着して、表面を合金化したニッケル粉を得た。このニッケル粉のAl含有量は7.2重量%であり、その粉体特性を下記表1に示した。また、このニッケル粉について、実施例1と同様に樹脂と混練したシート状態で体積抵抗率を評価したところ、初期値が0.30Ω・cm及び耐湿試験後が0.59Ω・cmであり、これらの結果を下記表2にまとめて示した。
実施例2の2段階還元析出で得られたニッケル粉に、Mnを10.2重量%含有するNi合金を蒸着して、表面を合金化したニッケル粉を得た。このニッケル粉のMn含有量は4.6重量%であり、その粉体特性を下記表1に示した。また、このニッケル粉について、実施例1と同様に樹脂と混練したシート状態で体積抵抗率を評価したところ、初期値が0.20Ω・cm及び耐湿試験後が0.56Ω・cmであり、これらの結果を下記表2にまとめて示した。
実施例2の2段階還元析出で得られたニッケル粉に、Znを19.8重量%含有するNi合金を蒸着して、表面を合金化したニッケル粉を得た。このニッケル粉のZn含有量は11.1重量%であり、その粉体特性を下記表1に示した。また、このニッケル粉について、実施例1と同様に樹脂と混練したシート状態で体積抵抗率を評価したところ、初期値が0.31Ω・cm及び耐湿試験後が0.71Ω・cmであり、これらの結果を下記表2にまとめて示した。
実施例2の2段階還元析出で得られたニッケル粉に、Mgを2.7重量%含有するNi合金を蒸着して、表面を合金化したニッケル粉を得た。このニッケル粉のMg含有量は1.3重量%であり、その粉体特性を下記表1に示した。また、このニッケル粉について、実施例1と同様に樹脂と混練したシート状態で体積抵抗率を評価したところ、初期値が0.21Ω・cm及び耐湿試験後が0.70Ω・cmであり、これらの結果を下記表2にまとめて示した。
比較例1
実施例2と同様に2段階のニッケルの還元析出を行った。その後、ろ過及び水洗した後、真空中にて100℃で乾燥してニッケル粉を得た。得られたNi粉は合金元素を含まず、その粉体特性を下記表1に示した。また、このニッケル粉について、実施例1と同様に樹脂と混練したシート状態で体積抵抗率を評価したところ、初期値は0.09Ω・cmであったが、耐湿試験後は2.03Ω・cmにまで急激に上昇した。これらの結果を下記表2にまとめて示した。
比較例2
ニッケル粉として、導電ペースト及び導電樹脂用の導電性粒子として市販されている代表的なフィラー状ニッケル粉を用意し、その粉体特性を実施例1と同様に評価して下記表1に示した。このニッケル粉について、実施例1と同様に樹脂と混練したシート状態で体積抵抗率を評価したところ、初期値が0.08Ω・cmであったが、耐湿試験後は1.54Ω・cmに大きく上昇した。これらの結果を下記表2にまとめて示した。
比較例3
実施例2の2段階還元析出で得られたニッケル粉に、Crを0.6重量%含有するNi合金を同様に蒸着して、表面を合金化したニッケル粉を得た。このニッケル粉のCr含有量は0.2重量%であり、その粉体特性を下記表1に示した。また、このニッケル粉について、実施例1と同様に樹脂と混練したシート状態で体積抵抗率を評価したところ、初期値は0.11Ω・cm及び耐湿試験後は1.35Ω・cmであった。これらの結果を下記表2にまとめて示した。
比較例4
実施例2の2段階還元析出で得られたニッケル粉に、Mnを45重量%含有するNi合金を同様に蒸着して、表面を合金化したニッケル粉を得た。このニッケル粉のMn含有量は23.8重量%であり、その粉体特性を下記表1に示した。また、このニッケル粉について、実施例1と同様に樹脂と混練したシート状態で体積抵抗率を評価したところ、初期値が0.63Ω・cm及び耐湿試験後が1.45Ω・cmであった。これらの結果を下記表2にまとめて示した
Figure 2005298927
Figure 2005298927

Claims (5)

  1. 走査電子顕微鏡観察による平均一次粒子径が0.2〜2.0μm、レーザー粒度分布測定による平均粒径が8〜50μm、タップ密度が0.5〜2.0g/mlであり、且つCr、Mo、Mn、Zn、Ti、Al、Mgからなる群から選ばれた少なくとも1種の合金元素を合計で1〜20重量%含有することを特徴とするニッケル粉。
  2. 前記走査電子顕微鏡観察による平均一次粒子径(Dsem)に対するレーザー粒度分布測定による平均粒径(D50)の比D50/Dsemが5〜100の範囲内にあることを特徴とする、請求項1に記載のニッケル粉。
  3. 前記合金元素を主に表層部に含有し、その表層部における合金元素の含有量が合計で1〜40重量%であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のニッケル粉。
  4. 2価のニッケル塩水溶液に還元剤を添加してニッケル粉を析出させる第1段の還元析出工程と、その水溶液に2価のニッケル塩溶液を加えて更にニッケル粉を析出させる第2段の還元析出工程と、得られた水溶液から回収したニッケル粉に、Mo、Mn、Zn、Ti、Al、Mgからなる群から選ばれた少なくとも1種の合金元素を含むニッケル合金を蒸着する合金化工程とからなることを特徴とするニッケル粉の製造方法。
  5. 前記合金化工程において、前記合金元素を合計で1〜40重量%含むニッケル合金を蒸着し、得られるニッケル粉中における合金元素の含有量を合計で1〜20重量%の範囲とすることを特徴とする、請求項4に記載のニッケル粉の製造方法。


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JP2010059467A (ja) * 2008-09-03 2010-03-18 Sumitomo Metal Mining Co Ltd ニッケル粉末およびその製造方法

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JP2010059467A (ja) * 2008-09-03 2010-03-18 Sumitomo Metal Mining Co Ltd ニッケル粉末およびその製造方法

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