JP2005298660A - フィルム用樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、非結晶性ポリエチレンテレフタレートと、脂肪族芳香族ポリエステル系樹脂と、アクリル系樹脂と、からなる樹脂成分を含有する樹脂組成物であって、脂肪族芳香族ポリエステル系樹脂が、テレフタル酸、1,4−ブタンジオール、アジピン酸からなる共重合体であることを特徴とするフィルム用樹脂組成物である。
【選択図】 なし
Description
本発明のフィルム用樹脂組成物を使用することで、非結晶性ポリエチレンテレフタレートを十分に軟質化することができ、非結晶性ポリエチレンテレフタレートを単独で用いた場合、アクリル樹脂のみを併用した場合及び結晶性ポリエステルのみを併用した場合と比較して、耐熱ブロッキング性及び引裂強度が優れているために、カレンダー加工性を向上することができ、経時による伸びの低下が十分に抑制され、均一な厚さを有し、所望の硬度を有する樹脂シートを得ることができる。
また、本発明に使用される脂肪族芳香族ポリエステル系樹脂としては、テレフタル酸と1,4−ブタンジオール、アジピン酸からなる共重合体であるポリブチレンアジペート・テレフタレート(PBAT)である。このポリブチレンアジペート・テレフタレートは、他のポリエステル樹脂、特に脂肪族芳香族ポリエステル樹脂に比較し、軟質であることに加え、熱安定性が良好であるために、加工時の熱的な劣化が少ない等のフィルム成形性に優れている。
2層構造の場合は、アクリル系ゴム粒子が中心層となり、その周りの外層(最外層)が(メタ)アクリル酸エステルを主成分とする熱可塑性樹脂層となる。3層構造の場合は、中心層、中間層、最外層からなり、少なくとも中心層はゴム層となり、最外層は熱可塑性樹脂層となる。また、中間層はゴム層及び熱可塑性樹脂層のいずれかであってもよいが、中心層よりもゴム成分を少なくして熱可塑性樹脂の割合を多くした、中心層と最外層の中間的な樹脂層となっていることが好ましい。
軟質化が不十分となる傾向がある。
て加工性が不十分となる傾向があるとともに、形成する樹脂シートの軟質化が不十分となる傾向がある。なお、多層構造重合体において熱可塑性樹脂層が2層以上含まれている場合、少なくとも最外層となる熱可塑性樹脂層が上記の条件を満たしていることが好ましく、全ての熱可塑性樹脂層が上記の条件を満たしていることがより好ましい。
ることがより好ましい。また、上記ポリオレフィンワックスの中でも、酸化等の方法によって分子中にカルボン酸基、水酸基を含有させたり、マレイン酸やエポキシ基含有化合物等を反応させて不飽和基を含有させたりした変性ポリオレフィンワックスが好ましく、JIS K 5902に記載の測定法による酸価が10以上であることがより好ましい。このようなオレフィン系ワックスを用いることにより、カレンダー加工時のロール滑性が向上する傾向にある。本発明においては、このようなオレフィン系ワックスを単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
あることが好ましい。このような脂肪酸を用いることにより、カレンダー加工時のロール滑性が向上する傾向にある。また、上記脂肪族アルコールは、炭素数2〜35の脂肪族飽和アルコールであることが好ましく、例えば、オクチルアルコール、ステアリルアルコール、ラウリルアルコール、エチレングリコール、グリセリン等が挙げられる。このような
脂肪酸と脂肪族アルコールとからなる脂肪酸エステルとしては、例えば、ベヘン酸オクチルエステル、ベヘン酸ステアリルエステル、ベヘン酸ラウリルエステル、セロチン酸セリルエステル、モンタン酸グリコールエステル等の合成ワックス、モンタンワックス、カルナウバワックス、ミツロウ等の天然ワックス等が挙げられる。本発明においては、中でも
モンタン酸グリコールエステル、モンタンワックスを用いることが好ましい。このような脂肪酸エステルを用いることにより、樹脂との混練操作が容易となる傾向にある。本発明においては、このような脂肪酸エステルを単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
ことが好ましい。このような脂肪酸エステルのカルシウム塩を用いることにより、得られる樹脂シートの外観や諸物性等を良好なものとすることができるとともに、カレンダー加工時のロール滑性が向上する傾向にある。本発明においては、このような脂肪酸エステルのカルシウム塩を単独若しくは2種類以上を組み合わせて用いることができる。
トアウトが発生しやすくなったり、得られる樹脂シートの印刷適性が低下したりする傾向にある。
は、加工時にプレートアウトが発生しやすくなる傾向にある。
には、得られる樹脂シートの印刷適性が低下する傾向にある。
部を超える場合には、加工時にプレートアウトが発生しやすくなる傾向にある。
ポリ塩化ビニル100重量部に可塑剤(DOP)10重量部を添加し、実施例1と同様の方法で溶融混練及びカレンダー加工を行って、厚さ0.1mmのPVCフィルムAを得た。同様にして、ポリ塩化ビニル100重量部に可塑剤40重量部を添加したものからPVCフィルムBを得た。
軟質化評価基準:
○:PVCフィルムAとPVCフィルムBの間の軟質化の度合いである
△:PVCフィルムAよりやや硬いが、軟質化が感じられる
×:PVCフィルムAより硬く、軟質化が感じられない
[耐熱ブロッキング性の評価]
得られた樹脂フィルムから、6cm四方の正方形フィルムをそれぞれ2枚切り出し、この2枚のフィルムを重ねてガラス板に挟み、1kgの重りを載せて80℃のオーブン中に4時間放置した。このときのフィルム同士の密着具合を下記の評価基準に基づいて指触判断した。その結果を表1及び表2に示す。
耐熱ブロッキング性評価基準:
○:容易に剥離可能
△:密着感があるが、剥離可能
×:密着しており剥離不可能
[経時による伸びの低下の評価]
得られた樹脂フィルムを50℃のオーブン中に1週間放置し、放置前後の樹脂フィルムの破断伸び率の減少率を求め、下記の評価基準に基づいて評価した。その結果を表1及び表2に示す。
経時による伸び低下評価基準:
○:減少率が10%未満
△:減少率が10%以上20%未満
×:減少率が20%以上
[カレンダー加工性の評価]
カレンダー加工により樹脂フィルムを形成する際のロールの閉め具合からロールの間隔調整のしやすさを下記の評価基準に基づいて評価した。その結果を表1に示す。
加工性評価基準:
◎:溶融粘度、溶融張力が適用であり、フィルム成形が順調に行える
○:溶融粘度がやや低いが、フィルム成形は可能
△:溶融粘度がやや高く、フィルム成形は可能であるが、フィルム表面仕上がりに多少問題有り
×:溶融粘度、溶融張力が低いか、高いためにフィルム成形が困難
[引裂強度の評価]
得られた樹脂フィルムに対し、JIS K 7128「プラスチックフィルム及びシートの引裂試験方法」に準拠して、直角形引裂法にて試験速度200mm/minで横方向の引裂時の荷重及び引裂強さを測定し、下記の評価基準に基づいて評価した。その結果を表1及び表2に示す。
引裂強度評価基準:
○:引裂強さが100N/mm以上
△:引裂強さが60N/mm以上、100N/mm未満
×:引裂強さが60N/mm未満
[印刷適性の評価]
得られた樹脂フィルムを、温度40℃、湿度80%にて1週間経時促進させた後、PVCシート用印刷インク(永瀬スクリーン印刷研究所製、ビニエイト(目盛り用)を溶剤(トルエン/MIBK=1/1)で希釈し、18℃における動粘度が490mPa・Sとなるように調製したもの)を、メイヤバーを用
いて厚さ約10μmで塗工し、室温にて24時間乾燥することで溶剤を除去して塗膜を作製した。その後、JIS K 5600に規定されるクロスカット法に準拠して、塗膜上に碁盤目状の切り傷を付け、この上に粘着テープを貼り、当該粘着テープを剥がした後の塗膜の付着状態を評価した。各実施例に示すは、塗膜の密着性や印刷適正に問題が無いものであった。
TUNAMI GS−2:イーストマンケミカル社製
SA1000−F10(パラペット):クラレ社製(破断巻き取り速度54mm/min、張力47mN)
W−300A(メタブレン):三菱レイヨン社製(破断巻き取り速度2mm/min、張力176mN)
B−56(カネエース):鐘淵化学社製(破断巻き取り速度5mm/min、張力174mN)
ECOFLEX:BASFジャパン社製(PBAT)
5505S(ノバデュラン):三菱エンジニアリングプラスチック社製(PBT)
比較例4,5においては、軟質化が不足しており、カレンダー成形によるフィルム成形が不可能であったために、軟質化以外の評価は実施できなかった。
Claims (5)
- 非結晶性ポリエチレンテレフタレートと、脂肪族芳香族ポリエステル系樹脂と、アクリル系樹脂と、からなる樹脂成分を含有する樹脂組成物であって、
脂肪族芳香族ポリエステル系樹脂が、テレフタル酸、1,4−ブタンジオール、アジピン酸からなる共重合体であることを特徴とするフィルム用樹脂組成物。 - 樹脂成分の総重量を基準として、前記非結晶性ポリエチレンテレフタレートの含有量が30〜85重量%、前記脂肪族芳香族ポリエステル系樹脂とアクリル系樹脂の含有量が15〜70重量%であり、前記脂肪族芳香族ポリエステル系樹脂とアクリル系樹脂との構成比が70:30〜30:70であることを特徴とする請求項1記載のフィルム用樹脂組成物。
- アクリル系樹脂が、内部にアクリル系ゴム成分層を有し、最外部に(メタ)アクリル酸エステルを主体とする樹脂成分層を有する、少なくとも2層以上からなる多層構造重合体であることを特徴とする請求項1〜2のいずれか一項に記載のフィルム用樹脂組成物。
- 滑剤成分0.1〜4重量部を更に含有し、前記滑剤成分が、オレフィン系ワックス0.01〜1重量部と、脂肪酸エステル0.01〜0.5重量部と、脂肪酸エステルのカルシウム塩0.01〜2.5重量部と、を含むこと、を特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載の樹脂組成物。
- 請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載のフィルム用樹脂組成物をカレンダー加工してなること、を特徴とする樹脂フィルム。
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- 2004-04-12 JP JP2004116281A patent/JP2005298660A/ja active Pending
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