JP2005297501A - 目地模様付き鋼板およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 製作が容易で、曲げ加工する際に目地模様がつぶれ難く、目地模様の耐摩耗性が優れ、深みがあり、かつ、凹凸感のある目地模様が視認される、目地模様付き鋼板と、その製造方法を提供すること。
【解決手段】 鋼板の片面を着色樹脂フィルムで被覆した樹脂フィルム被覆鋼板の被覆面、または着色塗料を塗布した塗料塗布鋼板の塗布面のいずれかに、着色樹脂フィルムまたは着色塗料の色味とは異なる色味の塗料を塗布した印刷層を設けた被覆鋼板であって、印刷層と着色樹脂フィルムまたは着色塗料との境界線に目地模様を設け、目地模様と印刷層、または目地模様を覆うように、目地模様を視認できる保護層を設けたことを特徴とする、目地模様付き鋼板と、その製造方法を要旨とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、目地模様付き鋼板およびその製造方法に関する。さらに詳しくは、樹脂フィルム被覆鋼板または着色塗料塗布鋼板の上側面に、印刷法により深みがあり凹凸感のある、目地模様と視認される目地模様を付けた、耐摩耗性に優れた鋼板と、その製造方法に関する。なお、本発明において目地模様とは、タイル、金属板、木板、石などの建築部材の接合部を接触させずに設けた隙間の目地が、印刷した色彩によって形成される模様をいう。また、色味が異なるとは、明度、彩度、色相の一つ以上が異なっていることをいう。
住宅の内装材、外装材、浴室ユニット、洗面所ユニットなどの壁材、天井材などは、従来のタイルに較べて製作や施工が容易であるという利点があることから、化粧鋼板によって調製される。化粧鋼板には目地がないため、平面で単調な外観を呈する。化粧鋼板に目地模様を付加する方法としては、鋼板を被覆した樹脂フィルムに目地模様を塗布する方法(特許文献1、特許文献2)などが提案されている。
しかしながら、特許文献1、特許文献2に記載の技術によると、下地の着色フィルム面、または着色塗料を塗布した塗料塗布鋼板面に目地模様を塗料で形成しているため、目地部の塗膜の段差が目立ち、目地模様が視認し難く、また、塗膜の段差から摩擦時に目地模様部分の塗布層に、磨耗や剥離などが生起し易いという欠点がある。
特開2003−246004号公報 特開2003−251738号公報
本発明者らは、かかる状況に鑑み、住宅の内装材、外装材、浴室ユニット、洗面所ユニットなどの壁材、天井材などに使用される目地模様付き化粧鋼板を提供すべく鋭意検討の結果、本発明に到達したものである。すなわち、本発明の目的は次のとおりである。
1.製作が容易で、曲げ加工する際に目地模様がつぶれる心配がなく、目地模様部分に磨耗や剥離などが生起し難く、耐摩耗性に優れた、目地模様付き鋼板を提供すること。
2.深みがあり、凹凸感のある目地模様が視認される目地模様付き鋼板を提供すること。
3.タイルや石材を用いた目地模様に類似した目地幅、形状など複数の模様を組合せた多様な目地模様付き鋼板を提供すること。
4.上記の目地模様付き鋼板を、低コストで能率よく製造する方法を提供すること。
上記課題を解決するために、第一発明は、鋼板(A)の片面を、着色樹脂フィルム(B1)で被覆した樹脂フィルム被覆鋼板の樹脂フィルム面、または、着色塗料(B2)を塗布した塗料塗布鋼板の着色塗料面のいずれかに、着色樹脂フィルム(B1)または着色塗料(B2)の色味とは異なる色味の塗料(C)および/または塗料(D)を印刷し、着色樹脂フィルム(B1)または着色塗料(B2)と、印刷塗布層(C)および/または印刷塗布層(D)とによって視認できる目地模様が形成された被覆鋼板であって、
着色樹脂フィルム(B1)と印刷塗布層(C)との境界線、または、着色塗料(B2)と印刷塗布層(C)との境界線、および、印刷塗布層(C)と印刷塗布層(D)とを覆い、かつ、目地模様を視認できる保護層(E)が設けられてなることを特徴とする、目地模様付き鋼板を提供する。
さらに、第二発明では、目地模様付き鋼板を製造するにあたり、鋼板(A)の片面を着色樹脂フィルム(B1)で被覆した樹脂フィルム被覆鋼板、または、着色塗料(B2)を塗布した塗料塗布鋼板を準備し、これら鋼板の着色樹脂フィルム面または着色塗料面の表面に、着色樹脂フィルム(B1)または着色塗料(B2)の色味とは異なる色味の塗料(C)および/または塗料(D)を印刷し、着色樹脂フィルム(B1)または着色塗料(B2)と、印刷塗布層(C)および/または印刷塗布層(D)とによって視認できる目地模様を設け、印刷塗布層(C)および/または印刷塗布層(D)の少なくとも一部を覆い、目地模様を印刷塗布し、目地模様と印刷層、または目地模様を覆い、かつ、目地模様が視認できる保護層(E)を設けることを特徴とする、目地模様付き鋼板の製造方法を提供する。
本発明は、以上詳細に説明したとおりであり、次のような特別に有利な効果を奏し、その産業上の利用価値は極めて大である。
1.本発明の第一発明に係る目地模様付き鋼板は、目地模様が印刷法によって形成され、かつ、保護層を有するので、曲げ加工する際に目地模様が破損することがなく、耐摩耗性も優れている。
2.本発明の第一発明に係る目地模様付き鋼板は、目地模様が印刷法によって形成されており裏面が平坦であるので、平坦な石膏ボードなどの面材と接着する際に密着させることができるので、施工し易い。
3.本発明の第一発明に係る目地模様付き鋼板は、基材の鋼板の着色樹脂フィルム被覆面、または塗料塗布面のいずれかに、着色樹脂フィルムまたは着色塗料の色味とは異なる色味の印刷塗布層(C)および/または印刷塗布層(D)を印刷塗布して目地模様を形成しているので、深みがあり凹凸感のある目地模様と視認される。
4.本発明の第二発明に係る目地模様付き鋼板の製造方法によれば、特別の金型が不要である。
5.本発明に係る目地模様付き鋼板の製造方法によれば、目地模様が印刷法によって形成されているので、印刷用ロールや印刷用原版を替えることにより、目地模様を自由に変えることができ、異なる複数の目地模様を極めて容易に印刷することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に係る目地模様付き鋼板の基材となる鋼板(A)は、その種類は特に限定されるものではなく、鋼板自体の耐蝕性の向上と、この鋼板表面と着色樹脂フィルム(B1)、着色塗料(B2)との密着性向上を目的として、鋼板表面に表面処理が施されているものが好ましい。表面処理を施す面は、着色樹脂フィルム(B1)が被覆される面、着色塗料(B2)が塗布される面であるが、残りの面にも同様の表面処理を施してもよい。表面処理はメッキ、化成処理、電解エッチング処理などが挙げられる。中でも、亜鉛メッキ、スズメッキ、クロムメッキ、ニッケルメッキなどのメッキ処理が好適である。
鋼板(A)の厚さ、幅、長さなどに特に制限はないが、取扱いの容易さなどを勘案すると、厚さが0.2〜5mm、幅が500〜2000mm程度であって、長尺でロール状に巻回したものが好ましい。ロール状に巻回した鋼板の厚さは、目地模様付き鋼板の用途によって上記範囲で選ぶことができる。長尺鋼板の長さは、これから製造する製品の種類、大きさ、形状などに応じて切断、打ち抜きなどにより適切な寸法とすることができる。
鋼板(A)の片面には、着色樹脂フィルム(B1)で被覆するかまたは着色塗料(B2)を塗布する。これら被覆物は、鋼板(A)の表面の耐蝕性を向上させ、同時に目地模様を鮮明にし、深みのある凹凸感が視認されるように機能する。着色樹脂フィルム(B1)の樹脂としては、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体などの塩化ビニル系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂、ポリアミド6、ポリアミド66などのポリアミド系樹脂などが挙げられる。樹脂の種類は、これら例示したものに限定されるものではない。着色樹脂フィルム(B1)は、単層でも異種樹脂フィルムの積層体であってもよい。
上記樹脂を着色する着色剤は、樹脂を着色するものであれば特に制限されるものではなく、中でも、光や熱に曝されても退色し難い着色剤が好適である。着色樹脂フィルム(B1)の厚さは、5〜500μmの範囲で選ぶのが好ましい。厚さが5μm未満であると、フィルムとして扱い難く、耐蝕性にも劣り、厚さが500μmを超えると、樹脂フィルム被覆鋼板を曲げ加工する際の成形加工性に劣り、経済的にも不利である。樹脂フィルムの特に好ましい厚さは、10〜400μmである。樹脂フィルムは、従来から知られている製造方法、例えば、Tダイやインフレーションダイを装着した押出機による押出成形法、カレンダー成形法などによることができる。
上記鋼板(A)と上記着色樹脂フィルム(B1)とから、樹脂フィルム被覆鋼板を調製するには、(1)鋼板に接着剤を塗布して焼付けた後に、別途調製した着色樹脂フィルムを積層する方法、(2)別途調製した着色樹脂フィルムを溶融状態で鋼板に積層する方法、(3)押出機ダイから押出された着色樹脂フィルムを溶融状態にある間に鋼板に積層する方法、などが挙げられる。着色樹脂フィルム(B1)の表面は、鏡面状にされていてもよく、絵柄模様が印刷されていてもよく、意匠性のある凹凸エンボス模様が形成されていてもよい。
鋼板の片面に塗布する着色塗料(B2)としては、鋼板に耐蝕性を付与し、曲げ加工する際に剥離しないものであれば特に制限はない。中でも、合成樹脂と顔料とを水性媒体中に分散させたエマルジョン型塗料、合成樹脂と顔料とを有機溶媒に溶解または分散させた溶媒型塗料が好適である。エマルジョン型塗料の樹脂としては、ポリ酢酸ビニル、アクリル系樹脂などが挙げられ、溶媒型塗料フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、フタル酸樹脂、アミノアルキッド樹脂、ケイ素樹脂、ポリウレタン樹脂などの硬化型樹脂のほか、塩化ビニル樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂などが挙げられる。
塗料に分散させる顔料は、塗料を着色するものであれば特に制限されるものではなく、中でも、光や熱に曝されても退色し難い顔料が好適である。上記基材としての鋼板と上記着色塗料(B2)とから塗料塗布鋼板を調製するには、(1)鋼板にエマルジョン型塗料を塗布して水性媒体を飛散させる方法、(2)鋼板に溶媒型塗料を塗布し、要すれば加熱、電子線照射、紫外線照射などにより溶媒を乾燥し、焼付け、硬化する方法などが挙げられる。鋼板の着色塗料(B2)を塗布する方法は、特に制限されるものではなく、従来から知られている塗布方法、例えば浸漬法、キスロール法、噴霧法、ハケ塗法、印刷法などによることができる。着色塗料(B2)の厚さは、2〜500μmの範囲で選ぶのが好ましい。
本発明に係る目地模様付き鋼板は、着色樹脂フィルム(B1)で被覆した被覆面、または着色塗料(B2)を塗布した塗布面のいずれかに、着色樹脂フィルム(B1)または着色塗料(B2)の色味とは異なる色味の塗料塗布層(C)および/または印刷塗布層(D)を印刷する。印刷塗布層(C)および/または印刷塗布層(D)には、着色剤を含ませるが、両者に含ませる着色剤もまた、異なる色味とする。このようにすると、着色樹脂フィルム(B1)または着色塗料(B2)と、印刷塗布層(C)および/または印刷塗布層(D)の色味との相乗作用や、光線が反射する際に生じる陰影などにより、基材の鋼板自体に凹部が形成されるような、深みのある目地模様が明瞭に視認される。
印刷塗布層(C)および/または印刷塗布層(D)は、色味が異なるという条件を満せば、着色塗料(B2)に使用されるものとして例示したものと同じ範疇のものでよく、合成樹脂と顔料とを水性媒体中に分散させたエマルジョン型塗料、合成樹脂と顔料とを有機溶媒に溶解または分散させた溶媒型塗料などが挙げられる。塗料(D)による模様の形成方法は、印刷法によるものとする。印刷法としては、グラビア印刷法、オフセット印刷法、スクリーン印刷法、凸版印刷法、凹版印刷法などが挙げられる。
着色樹脂フィルム(B1)で被覆した被覆面、または着色塗料(B2)を塗布した塗布面のいずれかに、印刷塗布層(C)および/または印刷塗布層(D)を形成した後は、水性エマルジョン型塗料の場合は水性媒体を飛散させる方法、溶媒型塗料の場合は加熱、電子線照射、紫外線照射などにより溶媒を乾燥し、焼付け、硬化する方法などが挙げられる。印刷は、単色(一層)印刷のほか、色味の異なる塗料によって複数回の重ね(多層)印刷を行ってもよい。複数回の重ね印刷を行う際には、印刷用ロールや印刷用原版を変えることにより、異なる模様、異なる色目、異なる種類の塗料を組合せた多色印刷を行うこともできる。複数回の重ね印刷を行うことによって、目地模様を鮮明にし、深みのある凹凸感が視認されるようにすることができる。
印刷法によって設ける印刷塗布層(C)および/または印刷塗布層(D)の模様は、直線・曲線などを組合せて、例えば、格子状模様、石目調模様、石垣調模様、木目調模様、雲、波、花、山、竹の葉、木の葉などの自然物柄模様、円形、矩形、三角形、多角形、格子などの幾何学模様、およびこれらを抽象的にした抽象模様などが挙げられる。これらの模様は、一種でも、複数の模様を組合せたものであってもよい。模様の色は、例えばベージュ色、乳白色、山吹色などのような単色でも、異なる色を複数組合せたものであってもよい。模様は、印刷用ロールや印刷用原版を替えることにより、自由に変えることができ、異なる複数の模様を容易に印刷することができる。このようにすることによって、目地模様を鮮明にし、深みのある凹凸感が視認されるようにすることができる。
これらの模様を形成するには、(1)点、直線、曲線(以下、これらを併せて直線・曲線と略称する)などを平面状に形成する、(2)凹凸状に形成した直線・曲線などを組合せる、(3)直線・曲線などを凹凸エンボス模様状に形成する、(4)平面状に形成した点、直線・曲線などを、凹凸状に形成した直線・曲線などとを組合せる、(5)凹凸状の直線・曲線などと、凹凸エンボス模様状の直線・曲線などとを組合せる、(6)平面状に形成した直線・曲線など、凹凸状に形成した直線・曲線など、および凹凸エンボス模様状に形成した直線・曲線などとを組合せる、などの方法によることができる。
印刷法によって設ける印刷塗布層(C)および/または印刷塗布層(D)の模様の直線・曲線などの大きさは、特に制限はないが、目地模様が視認でき、かつ、深みと凹凸感が認識できるようにするには、直線・曲線などを組合せて濃淡を形成することのできる。深みと凹凸感が認識できる目地模様とするには、直線・曲線などを複数組合わされて濃淡が形成されるようにすることもできる。
印刷塗布層(C)と印刷塗布層(D)は、いずれか一方の印刷でもよいし、両者を重ねて印刷してもよい。両者を重ねて印刷する際は、いずれを上側にしてもよい。すなわち、印刷塗布層(D)が、印刷塗布層(C)の少なくとも一側端部境界線を覆うようにしてもよいし、印刷塗布層(C)が、印刷塗布層(D)を覆うようにしてもよい。
例えば、(1)直線・曲線などを例えば1〜5mmの幅で、幅方向の中央部が直線・曲線などが延在する方向に沿って凹状に陥没した凸状として形成する方法、(2)着色樹脂フィルム(B1)、着色塗料(B2)の上に、直線・曲線などを濃色塗料で印刷し、この濃色塗料による印刷層の少なくとも一部と重なりあうように、さらに隠蔽性の低い塗料(C)および/または塗料(D)によって凸状を印刷形成する方法で、この凸状の上側は凸状、凹状に陥没でも、平坦でもよい。(3)直線・曲線などを上面が平坦な凸状として形成し、この凸状の平坦な上面の全面または一部を、凸状が延在する方向に沿って濃色塗料で直線・曲線などを印刷する方法、などが挙げられる。印刷法によって設ける印刷塗布層(C)および/または印刷塗布層(D)の模様の直線・曲線などの最大高さは、5〜500μmの範囲で選ぶことができる。
上記(3)の方法で使用される濃色塗料とは、黒色を含む暗色系の色相を意味し、透明ないし淡色の塗料(C)および/または塗料(D)は着色されていてもよい。直線・曲線などは一個ではなく、複数組合せることができる。この場合は、凸状の高さ、濃色塗料の濃さ(暗さ)などに差を設けることもできる。このように直線・曲線などによって濃淡印刷模様を形成することにより、光線が反射する際に陰影が生じ、基材である樹脂被覆鋼板自体に凹部が形成されるような、深みがあり凹凸感があるように視認される目地模様とすることができる。
本発明に係る目地模様付き鋼板は、着色樹脂フィルム(B1)と印刷塗布層(C)との境界線、または、着色塗料(B2)と印刷塗布層(C)との境界線、および、印刷塗布層(C)と印刷塗布層(D)とを覆い、かつ、目地模様を視認できる保護層(E)が設けられている。保護層(E)は、印刷塗布層(C)と印刷塗布層(D)の表面を被覆して保護し、目地模様部分に磨耗や剥離などが生起し難くし、耐摩耗性を向上させる機能を果たす。また、保護層(E)は目地模様に陰影や光度差が生じさせて目地模様を強調され、明瞭に視認し易くする。
保護層(E)は、この上から下側の目地模様を視認できるように、透明また半透明な塗料によって形成するのが好ましい。保護層(E)形成用塗料としては、着色塗料(B2)として挙げたものが使用できる。耐摩耗性、塗布作業性、曲げ加工時に剥離し難さなどの観点から、ウレタン系樹脂塗料、アクリル系樹脂塗料が好適である。保護層(E)を形成する方法としては、従来から知られている塗布方法、例えば浸漬法、キスロール法、噴霧法、ハケ塗法、印刷法などが挙げられる。保護層(E)の厚さは、5〜500μmの範囲で選ぶことができ、中でも5〜20μmが好適である。
保護層(E)は、目地模様を形成した部分に設けるが、着色樹脂フィルム(B1)面または着色塗料(B2)面に形成される目地模様の幅方向の一側端部から0.1〜2.0mmの範囲に制限すると、次のような効果が期待される。(1)目地模様の幅方向の一側端部から0.1mm以上であると、保護層(E)は目地模様を十分に保護できる。(2)目地模様の幅方向の一側端部から2.0mm以下にすると、印刷塗布層(C)と印刷塗布層(D)を設けない(目地模様が視認できない)領域に保護層(E)を形成する範囲が狭いので、目地模様の強調が弱められる。(3)保護層(E)形成用の塗料の使用量を抑制できる。
樹脂層(E)を構成する樹脂の種類は、着色樹脂フィルム(B1)を構成する樹脂と同種であってよく、塗料層(E)の目地模様は、塗料(D)によって形成する目地印刷模様と同種でも異なっていてもよい。着色剤は塗料(D)によって目地模様を形成する際に使用される着色剤と同種であってよく、印刷方法も塗料(D)を印刷塗布する方法と同様であってよい。塗料層(E)表面は、平坦状、凹凸状、ちぢみ状(極めて小さな凹凸状)のいずれを呈してもよい。
以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、本発明はその趣旨を超えない限り、以下の記載例に限定されるものではない。
図1は、本発明に係るに係る目地模様付き鋼板の一例の部分平面略図、図2は、樹脂フィルム被覆鋼板の一例の断面略図、図3〜図8は、樹脂フィルム被覆鋼板の上側面に目地模様を形成した例の断面略図である。図において、Aは鋼板、Bは着色樹脂フィルム面または着色塗料面、Cは印刷塗布層、Dは印刷塗布層、Eは保護層である。
基材のAは亜鉛メッキされた厚さ0.45mmの鋼板であり、この表面に、表面にウレタン系接着剤(東洋インキ製造社製、商品名:オリバイン)(a)を介して樹脂フィルムBによって被覆されている。樹脂フィルムBは、ポリエステルフィルム層(厚さが80μm)と裏面に絵柄印刷された透明ポリエチレンテレフタレートフィルム層(厚さが25μm)とが、ドライラミネーション法によって積層された二層構造のものである。この樹脂フィルムBの表面に、スクリーンインキ(セイコーアドバンス社製、商品名:PALマット8)を使用し、スクリーン印刷法によって厚さが10μmの印刷塗布層Cを印刷した。続いて、この印刷塗布層Cの上に重ねて、印刷塗料(セイコーアドバンス社製、商品名:PALマット8)を使用し、スクリーン印刷法によって厚さが15μmの印刷塗布層Dを印刷した。印刷塗布層Cおよび印刷塗布層Dの上に、保護層Eとしての半透明のウレタンーアクリレート系塗料(セイコーアドバンス社製、商品名:8600オーバーコートクリヤーNA)を5μmの厚さに塗布した(図3、図4参照)。
図3は、印刷塗布層(D)が、印刷塗布層(C)の少なくとも一側端部境界線を、印刷塗布層(D)によって覆うように重ね刷りした例であり、図4は、図3に示した例の印刷塗布層(C)の一部に、さらに印刷塗布層(D)を重ね刷りした例である。保護層Eは、印刷塗布層(D)の一側端部境界線を覆うように設けられているが、目地模様が設けられていない部分に形成する必要がないのは、前記したとおりである。
図5は、図3に示した例において、印刷塗布層Cを設けていない樹脂フィルムB上にさらに印刷塗布層Dを重ね刷りし、その上側に保護層Eを設けた例である。図6は、樹脂フィルムBに印刷塗布層Dを印刷し、その上側に印刷塗布層Cを一部重ねて重ね刷りし、印刷塗布層Cと印刷塗布層Cが重ね刷りされていない印刷塗布層Dの上に、保護層Eを形成した例である。図7は、図6に示した例の印刷塗布層Cの一部に、さらに印刷塗布層Dを重ね塗りした例である。図8は、図6に示した例において、印刷塗布層Cを設けていない樹脂フィルムB上にさらに印刷塗布層Dを重ね刷りし、その上側に保護層Eを設けた例である。
本発明に係る目地模様付き鋼板は、目地模様が印刷法によって形成されているので、曲げ加工する際に目地模様をつぶすことがなく、曲げ加工ができる。また、目地模様の表面に保護層が形成されているので、曲げ加工する際に目地模様が破損することがなく、耐摩耗性も優れている。さらに、裏面に凹凸がなく平坦であるので、石膏ボードなどの面材と接着する際に密着させることができるので、施工し易い。本発明に係る目地模様付き鋼板は、住宅の内装材、外装材、浴室ユニット、洗面所ユニットなどの壁材、天井材などの用途に、好適に使用できる。
本発明の第1発明に係る目地模様付き鋼板の一例の部分平面略図である。 樹脂フィルム被覆鋼板の一例の断面略図である。 樹脂フィルム被覆鋼板の上側面に目地模様を形成した一例の断面略図である。 樹脂フィルム被覆鋼板の上側面に目地模様を形成した他の例の断面略図である。 樹脂フィルム被覆鋼板の上側面に目地模様を形成した他の例の断面略図である。 樹脂フィルム被覆鋼板の上側面に目地模様を形成した他の例の断面略図である。 樹脂フィルム被覆鋼板の上側面に目地模様を形成した他の例の断面略図である。 樹脂フィルム被覆鋼板の上側面に目地模様を形成した他の例の断面略図である。
符号の説明
A:鋼板
a:接着剤層
B:着色樹脂フィルム面または着色塗料面
C:印刷塗布層
D:印刷塗布層
E:保護層

Claims (9)

  1. 鋼板(A)の片面を、着色樹脂フィルム(B1)で被覆した樹脂フィルム被覆鋼板の樹脂フィルム面、または、着色塗料(B2)を塗布した塗料塗布鋼板の着色塗料面のいずれかに、着色樹脂フィルム(B1)または着色塗料(B2)の色味とは異なる色味の塗料(C)および/または塗料(D)を印刷し、着色樹脂フィルム(B1)または着色塗料(B2)と、印刷塗布層(C)および/または印刷塗布層(D)とによって視認できる目地模様が形成された被覆鋼板であって、着色樹脂フィルム(B1)と印刷塗布層(C)との境界線、または、着色塗料(B2)と印刷塗布層(C)との境界線、および、印刷塗布層(C)と印刷塗布層(D)とを覆い、かつ、目地模様を視認できる保護層(E)が設けられてなることを特徴とする、目地模様付き鋼板。
  2. 印刷塗布層(D)が、印刷塗布層(C)の少なくとも一側端部境界線を覆うようにされ設けられてなる、請求項1に記載の目地模様付き鋼板。
  3. 印刷塗布層(C)が、印刷塗布層(D)を覆うように設けられてなる、請求項1に記載の目地模様付き鋼板。
  4. 印刷塗布層(D)が、印刷塗布層(C)が形成されていない部分に設けられてなる、請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の目地模様付き鋼板。
  5. 保護層(E)が、ウレタン系樹脂塗料またはアクリル系樹脂塗料によって形成され、厚さが5〜500μmの範囲のものである、請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の目地模様付き鋼板。
  6. 保護層(E)が、着色樹脂フィルム(B1)面または着色塗料(B2)面に形成される目地模様の幅方向の一側端部から0.1〜2.0mmの範囲で大きくされてなる、請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の目地模様付き鋼板。
  7. 目地模様付き鋼板を製造するにあたり、鋼板(A)の片面を着色樹脂フィルム(B1)で被覆した樹脂フィルム被覆鋼板、または、着色塗料(B2)を塗布した塗料塗布鋼板を準備し、これら鋼板の着色樹脂フィルム面または着色塗料面の表面に、着色樹脂フィルム(B1)または着色塗料(B2)の色味とは異なる色味の塗料(C)および/または塗料(D)を印刷し、着色樹脂フィルム(B1)または着色塗料(B2)と、印刷塗布層(C)および/または印刷塗布層(D)とによって視認できる目地模様を設け、印刷塗布層(C)および/または印刷塗布層(D)の少なくとも一部を覆い、目地模様を印刷塗布し、目地模様と印刷層、または目地模様を覆い、かつ、目地模様が視認できる保護層(E)を設けることを特徴とする、目地模様付き鋼板の製造方法。
  8. 印刷塗布層(D)が、印刷塗布層(C)の少なくとも一側端部境界線を覆うようにされ設ける、請求項7に記載の目地模様付き鋼板の製造方法。
  9. 印刷塗布層(C)が、印刷塗布層(D)を覆うように設ける、請求項7に記載の目地模様付き鋼板の製造方法。
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