JP2005295613A - モータのステータコアの製造方法及び形状保持冶具 - Google Patents

モータのステータコアの製造方法及び形状保持冶具 Download PDF

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Abstract

【課題】帯状部材を螺旋状に巻回し積層させるモータのステータコアの製造方法において歪取焼鈍工程時のワーク形状の変形を規制する。
【解決手段】螺旋状に巻回し積層されたステータ環状部材を形状保持冶具20に入れて歪取焼鈍を行う。内側部材28と外側部材30が、形状保持冶具20の中央ベース24に挿入される。この内側部材28と外側部材30は、ステータ環状部材の外形形状に整合する様に構成されており、この内側部材28と外側部材30の間にステータ環状部材が挿入される。内側部材28の筒状部材36は、ステータ環状部材の櫛歯の先端に当接し、内側部材の外周面から突出した凸部38は、積層方向に整列した櫛歯列間に嵌合する様に構成されている。また、外側部材30がステータ環状部材の外周面に整合する。これにより、形状保持冶具20は、ステータ環状部材の外形形状に整合し、そのワーク形状の変形を規制することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、モータのステータコアの製造方法及び形状保持冶具、特に、帯状部材を螺旋状に巻回し積層するモータのステータコアの製造方法において、ステータコアの形状精度の向上、及びその形状精度を向上させるための形状保持冶具に関する。
従来より、帯状のヨーク部の幅方向一端側に所定ピッチで櫛歯が延伸された帯状部材を螺旋状に巻回し積層することによってモータのステータコアを製造する方法が知られている。
図6は、従来のステータコアの製造工程を示す図である。図6(A)に示すように、帯状部材50、すなわち、帯状のヨーク部52と、ヨーク部52の幅方向一端側から所定ピッチで延伸された櫛歯54と、を有する帯状部材50を磁性鋼板56から打抜加工により作成する。次に、図6(B)に示すように、ヨーク部52の板厚が減少する様に圧延、若しくは引っ張りつつ曲げてヨーク部52を引き延ばし環状に成形し、図6(C)に示すように、環状に成形される帯状部材50を螺旋状に巻回し積層してステータ環状部材58を成形する。
このように積層されたステータ環状部材58は、その後、カシメ等によりそのワーク形状を仮止めし、加工により生じた内部歪みを除去するために焼鈍処理が行われる。これにより、ステータ環状部材58の内部歪みを除去することができ、材料劣化を回復させることで磁束を通り易くして磁気特性を向上することができる。
しかしながら、ステータ環状部材58には焼鈍前の加工により残留応力が残っているので、上述した焼鈍においてステータ環状部材58のワーク形状が変形してしまうという問題がある。また、焼鈍時にステータ環状部材58の仮止めが解放してしまうことがある。仮止めが解放してしまうと、ワーク形状の変形を助長させてしまう。例えば、このステータ環状部材58のワーク形状の変形は、真円度や櫛歯の整合精度が低下するという形で現れる。従って、ワーク形状が変形したステータ環状部材58を用いて製造されたモータは、効率が低いものとなってしまう。
そこで本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、帯状部材を螺旋状に巻回し積層させるモータのステータコアの製造方法において焼鈍処理時のワーク形状の変形を規制し、その形状精度を保持することを目的とする。
本発明のモータのステータコアの製造方法は、帯状のヨーク部と、ヨーク部の幅方向一端側から所定ピッチで延伸された櫛歯と、を有する帯状部材を、基板から打抜き加工する打抜工程と、ヨーク部を引き延ばして螺旋状に巻回し積層してステータ環状部材に成形する積層工程と、ステータ環状部材の外形形状に整合する形状保持冶具によりステータ環状部材のワーク形状の変形を規制し歪取焼鈍を行う歪取焼鈍工程と、を含むことを特徴とする。
また、本発明のモータのステータコアの製造方法において、形状保持冶具は、櫛歯の先端に当接する筒状部材と、筒状部材の外周面から突出し、ステータ環状部材の積層方向に整列した櫛歯列間に嵌合する凸部と、を備える内側部材と、ステータ環状部材の外周面に整合する外側部材と、を有することを特徴とする。
更に、本発明のモータのステータコアの製造方法において、歪取焼鈍工程は、ステータ環状部材の積層方向に押圧しながら歪取焼鈍を行うことを特徴とする。
本発明のモータのステータコアの製造工程における歪取焼鈍工程に使用される形状保持冶具は、帯状のヨーク部と、ヨーク部の幅方向一端側から所定ピッチで延伸された櫛歯と、を有する帯状部材を螺旋状に巻回して積層されたステータ環状部材の外形形状に整合しワーク形状の変形を規制することを特徴とする。
また、本発明の形状保持冶具は、櫛歯の先端に当接する筒状部材と、筒状部材の外周面から突出し、ステータ環状部材の積層方向に整列した櫛歯列間に嵌合する凸部と、を備える内側部材と、ステータ環状部材の外周面に整合する外側部材と、を有することを特徴とする。
更に、本発明の形状保持冶具は、更に、ステータコアの積層方向に押圧する押圧部材を有することを特徴とする。
更に、本発明の形状保持冶具において、更に、内側部材は、帯状部材を螺旋状に巻回するときの芯金に兼用されることを特徴とする。
本発明によれば、歪取焼鈍工程において、螺旋状に積層されたステータ環状部材を外形形状に整合する形状保持冶具に入れて歪取焼鈍を行うので、ステータ環状部材のワーク形状の変形を規制することができる。これにより、完成されるモータのステータコアのモータ効率を向上させることができる。
以下、発明を実施するための形態(以下、実施形態という)について、図面を参照し説明する。
図1は、本実施形態のモータのステータコアの製造工程を示す製造工程図であり、図2は、歪取焼鈍工程以前の各製造工程における成形部材を示す図である。
「打抜工程(s10;図1)」
図2(A)に示すように、ステータコアの成形部材となる帯状部材10、すなわち、帯状のヨーク部12と、ヨーク部12の幅方向一端側から所定ピッチで延伸された櫛歯14と、を有する帯状部材10が基板16からプレス型より打抜加工される。この基板16は、磁性鋼板、例えばケイ素鋼板である。また、基板16を、ワーク形状の仮止めを行うために、鉄鋼メーカーから市販されている接着鋼板、例えば基板表面に熱可塑性樹脂がコーティングされた接着鋼板を使用しても好適である。
「積層工程(s12;図1)」
次に、この帯状部材10は、図2(B),(C)に示すように、ヨーク部12が引き延ばされて、螺旋状に巻回し積層して環状のステータ環状部材18に成形される。すなわち、ヨーク部12の一端側の櫛歯14側が内周側となり、ヨーク部12の櫛歯14側の反対側が外周側となるように引き延ばされる。この積層工程において、帯状部材10は、ステータコアの径の環状に成形される。完成されるステータコアにおいては、櫛歯14がステータコアの磁極を形成し、各櫛歯14の間が巻線の巻回されるスロットを形成することになる。ヨーク部12の引き延ばしは、ヨーク部12の外周側に向かって徐々にその板厚が減少するように圧延するか、ヨーク部12を引っ張りつつ内周側に曲げることにより環状に成形することができる。更に、この積層工程において、帯状部材10は、環状に成形されつつ、螺旋状に巻回し積層されステータ環状部材18に成形される。例えば、特開2000−224817号には、帯状部材を圧延させつつ螺旋状に巻回する「ステータコア材の巻回装置及び巻回方法」が開示されており、本実施形態においてもこのような装置を用いることができる。
「仮止め工程(s14;図1)」
このように積層されたステータ環状部材18は、カシメ又は接着剤の塗布の何れか又は両方の処理が行われ、そのワーク形状が仮止めすることができる。例えば、カシメ処理は、ヨーク部12の所定の4箇所をかしめることで行われる。更に、カシメの仮止めを保持するために、カシメ箇所に接着剤を塗布しても良い。また、接着剤の塗布は、例えばヨーク部12の所定箇所に接着剤を塗布することで行われる。
また、上述したように、基板16として熱可塑性樹脂がコーティングされた接着鋼板を用いた場合には、例えば、積層工程から次の歪取焼鈍工程へ搬送中に熱を加え接着剤を硬化させ、ステータ環状部材18を仮止めする。このように、次の工程への搬送時間を接着剤の硬化時間とすることで、製造サイクル時間を短縮することができる。
「歪取焼鈍工程(s16;図1)」
次に、ワーク形状が仮止めされたステータ環状部材18は、加工時の内部歪みを除去するために、例えば680℃〜950℃で歪取焼鈍が行われる。本実施形態において特徴的な点は、このステータ環状部材18の外形形状に整合する形状保持冶具によりステータ環状部材のワーク形状の変形を規制し歪取焼鈍を行う点である。これにより、歪取焼鈍工程において、ステータ環状部材18のワーク形状の変形を規制し、形状精度を向上させることができる。
以下、本実施形態の形状保持冶具について詳細に説明する。図3は、本実施形態の形状保持冶具の縦断面図であり、図4は、本実施形態の形状保持冶具の一部(内側部材と外側部材)の横断面図であり、図5は、本実施形態の形状保持冶具の一部(内側部材と外側部材)の透視斜視図である。
図3に示すように、形状保持冶具20は、上部ベース22と、中央ベース24と、下部ベース26と、を有し、これらのベース22〜26が積み重ねられ構成されている。中央ベース24には空間が形成され、この空間内に、図3,図4に示すような内側部材28と外側部材30が配置される。この内側部材28と外側部材30は、ステータ環状部材18の外形形状に整合する様に構成されており、この内側部材28と外側部材30の間にステータ環状部材18が挿入されて、そのワーク形状の変形を規制する。上部べース22には、ステータ環状部材18を積層方向(図3において上下方向)に押圧する押圧部材32が配置される。また、下部ベース26には、ステータ環状部材18の仮止めに使用された接着剤を排出させる排出孔34が形成されている。以下、各構成要素について詳細に説明する。
まず、本実施形態において、特に、ステータ環状部材18のワーク形状の変形を規制する内側部材28と外側部材30について説明する。歪取焼鈍工程において、ステータ環状部材18は、内径の変形、外形の変形、櫛歯14の整列状態の変形等のワーク形状の変形が生じる。従って、これらのワーク形状の変形を効果的に規制することが好適である。
内側部材28は、円柱形状の筒状部材36と、この筒状部材36の外周面から突出して形成された凸部38と、を備えている。この筒状部材36の直径は、櫛歯14の先端間の距離、即ちステータ環状部材18の内径と同じ大きさに形成されている。これにより、内側部材28がステータ環状部材18内に相対的に挿入されると、櫛歯14の先端が筒状部材36の外周面に当接することになり、ステータ環状部材18の内径の変形を規制することができる。これにより、完成されるステータコアの真円度を維持することができる。なお、本発明において、「筒状部材」は、櫛歯の先端に当接し内径の変形を規制する部材を意味し、従って、中空であっても中空でなくても良い。また、断面が円柱形状であっても、多角形状であっても良い。
また、凸部38は、ステータ環状部材18の一円周に存在する櫛歯14の数(スロット数)が筒状部材36の長さ方向に沿って形成されている。また、凸部38は、ステータ環状部材18の積層方向に整列した隣り合う櫛歯列間に嵌合する形状に形成されている。従って、内側部材28がステータ環状部材18内に相対的に挿入されると、凸部38は、隣り合う櫛歯列間に嵌り各櫛歯14のずれ、特に水平方向のずれ(図3において横方向)を規制することができる。
外側部材30は、本実施形態において、円筒形状をしており、外側部材30の内径はステータ環状部材18の外径(ヨーク部12の外周側の径)と同じ、またはステータ環状部材18の外径の寸法公差内の大きさで構成されている。これにより、外側部材30は、ステータ環状部材18の外周面に整合し、ステータ環状部材18の外径の変形を規制することができる。また、外側部材30は、ステータ環状部材18の外径の変形を規制することにより、ステータ環状部材18の内径の変形に対して規制する効果も有する。本実施形態において、外側部材30は、ステータ環状部材18の外形形状に合わせ円筒形状に構成しているが、例えば、ステータ環状部材18の外形形状が多角形状(多角柱)の場合には、その外形形状に合わせると好適である。
以上説明したように、本実施形態においては、特に、内側部材28と外側部材30により、ステータ環状部材18のワーク形状の変形を規制することができる。
次に、他の構成要素について説明する。
上部ベース22には、ステータ環状部材18の上方位置に空間が形成され、この空間に押圧部材32が配置される。押圧部材32は、例えばコイルバネや錘で構成することができる。コイルバネで構成する場合、複数のコイルバネを環状のステータ環状部材18上に配置することができる。押圧部材32は、例えば20〜80kgwの押圧力で押圧部材32の下方に位置するステータ環状部材18を積層方向に押圧する。これにより、カシメや接着剤で仮止めを維持することができる。更に、押圧部材32は、歪取焼鈍工程において仮にカシメや接着剤の熔解により仮止めが解放された場合でも、積層方向の押圧力によりワーク形状を維持することができる。
なお、ステータ環状部材18の仮止め用の一般的な接着剤の融点、沸点は、焼鈍温度より低い。従って、焼鈍工程において接着剤は、熔解又は蒸発することなる。押圧部材32は、この熔解又は蒸発した接着剤を積層方向への押圧により層間から外側へ逃がすことができる。これにより、ステータ環状部材18の積層占積率を向上させることできる。
上述したように、押圧部材32は種々の作用を有する。従って、押圧部材32の押圧力は、これら種々の作用を得られるように、ステータ環状部材18の特性や仮止め強度を考慮して適宜設定することができる。
また、排出孔34は、下部ベース26に中央ベース24のステータ環状部材18の配置空間と形状保持冶具20の外部とを連通させるように形成されている。これにより、排出孔34は、仮止めに使用された接着剤を形状保持冶具20の外部に排出することができる。
以上説明したように、本実施形態においては、歪取焼鈍工程において、螺旋状に積層されたステータ環状部材を外形形状に整合する形状保持冶具に入れて歪取焼鈍を行うので、ステータ環状部材のワーク形状の変形を規制することができる。これにより、完成されるモータのステータコアのモータ効率を向上させることができる。
なお、本実施形態においては、内側部材28、外側部材30、押圧部材32により、ワーク形状の変形を規制している。ワーク形状の変形の規制は、実施形態に限定されることなく、例えば、ワーク形状に対して真円度の維持のみで十分な場合には、本実施形態における筒状部材36のみの使用だけでも良い。
また、本実施形態における内側部材28は、帯状部材を螺旋状に巻回するときの芯金に兼用すると好適である。例えば、上述した特開2000−224817号に開示された巻回装置の巻き取りローラと兼用すると好適である。これによれば、巻回装置と形状保持冶具の部品を兼用することができるので、部品点数を減らすことができる。また、ステータ環状部材に成形しながら内側部材にセットすることができるので、製造工程を簡略化することができる。なお、使用する巻回装置の構造に合わせて、適宜設計変更して使用すれば良い。
実施形態のモータのステータコアの製造工程を示す製造工程図である。 実施形態の歪取焼鈍工程以前の各製造工程における成形部材を示す図である。 実施形態の形状保持冶具の縦断面図である。 実施形態の形状保持冶具の一部の横断面図である。 実施形態の形状保持冶具の一部の透視斜視図である。 従来のステータコアの製造工程を示す図である。
符号の説明
10 帯状部材、12 ヨーク部、14 櫛歯、16 基板、18 ステータ環状部材、20 形状保持冶具、22 上部ベース、24 中央ベース、26 下部ベース、28 内側部材、30 外側部材、32 押圧部材、34 排出孔、36 筒状部材、38 凸部。

Claims (7)

  1. 帯状のヨーク部と、ヨーク部の幅方向一端側から所定ピッチで延伸された櫛歯と、を有する帯状部材を、基板から打抜き加工する打抜工程と、
    前記ヨーク部を引き延ばして螺旋状に巻回し積層してステータ環状部材に成形する積層工程と、
    前記ステータ環状部材の外形形状に整合する形状保持冶具によりステータ環状部材のワーク形状の変形を規制し歪取焼鈍を行う歪取焼鈍工程と、
    を含むことを特徴とするモータのステータコアの製造方法。
  2. 請求項1に記載のモータのステータコアの製造方法であって、
    前記形状保持冶具は、
    櫛歯の先端に当接する筒状部材と、筒状部材の外周面から突出し、ステータ環状部材の積層方向に整列した櫛歯列間に嵌合する凸部と、を備える内側部材と、
    ステータ環状部材の外周面に整合する外側部材と、を有する
    ことを特徴とするモータのステータコアの製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載のモータのステータコアの製造方法であって、
    前記歪取焼鈍工程は、ステータ環状部材の積層方向に押圧しながら歪取焼鈍を行うことを特徴とするモータのステータコアの製造方法。
  4. モータのステータコアの製造工程における歪取焼鈍工程に使用される形状保持冶具であって、
    帯状のヨーク部と、ヨーク部の幅方向一端側から所定ピッチで延伸された櫛歯と、を有する帯状部材を螺旋状に巻回して積層されたステータ環状部材の外形形状に整合しワーク形状の変形を規制することを特徴とする形状保持冶具。
  5. 請求項4に記載の形状保持冶具であって、
    櫛歯の先端に当接する筒状部材と、筒状部材の外周面から突出し、ステータ環状部材の積層方向に整列した櫛歯列間に嵌合する凸部と、を備える内側部材と、
    ステータ環状部材の外周面に整合する外側部材と、
    を有することを特徴とする形状保持冶具。
  6. 請求項4又は5に記載の形状保持冶具であって、更に、
    ステータコアの積層方向に押圧する押圧部材を有することを特徴とする形状保持冶具。
  7. 請求項4〜6のいずれか1項に記載の形状保持冶具であって、更に、
    前記内側部材は、帯状部材を螺旋状に巻回するときの芯金に兼用されることを特徴とする形状保持冶具。
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