JP2020080596A - 回転電機ステータコアの焼鈍方法 - Google Patents

回転電機ステータコアの焼鈍方法 Download PDF

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浦田 信也
Shinya Urata
信也 浦田
義隆 前田
Yoshitaka Maeda
義隆 前田
中井 英雄
Hideo Nakai
英雄 中井
隆久 蟹江
Takahisa Kanie
隆久 蟹江
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Abstract

【課題】焼鈍が必要なティースの先端部を、効率よく焼鈍できる回転電機ステータコアの焼鈍方法を提供することである。【解決手段】回転電機ステータコア10は、環状のヨーク13と、ヨーク13の周方向複数位置から径方向内側に延びる複数のティース14とを含む。回転電機ステータコア10の焼鈍方法は、回転電機ステータコア10の内周側に、ヨーク13よりインピーダンスが低い金属製の筒状部材である円筒部材21を配置するとともに、円筒部材21の中心軸上に磁束を流す励磁コア22を配置する配置ステップと、励磁コア22に磁束を流して円筒部材21に誘導電流を発生させることで、誘導電流のジュール損で円筒部材21を加熱し、円筒部材21の加熱によりティース14の先端部を焼鈍する誘導電流発生ステップとを有する。【選択図】図1B

Description

本開示は、回転電機ステータコアの効果的な焼鈍方法に関する。
従来からモータ、発電機等の回転電機は、ステータコアとロータコアとが径方向に対向して配置することにより構成される。ステータコアには、一般的に電磁鋼板の積層体が使用される。その電磁鋼板において、加工硬化による内部の歪を取り除き、コアの損失である鉄損を低減させるために、焼鈍が行われる。
例えば、ステータコアの全体に、軸方向一方側から高周波磁束を印加し、ステータコアの端部に面内渦電流を流して、それに起因するジュール損を利用してステータコアを加熱する方法が考えられる。
また、特許文献1,2に記載された構成のように、誘導加熱を行うコイル(誘導加熱部)がステータコアの外周全体を近接して覆い、そのコイルに通電することで、ステータコアに誘導電流を流してそのステータコアを加熱する方法が知られている。
また、特許文献3に記載された構成のように、コイルの内側に一次側ヨークを貫通させ、その一次側ヨークに磁気的に結合した二次側ヨークを、ステータコアの中心部に貫通させ、コイルへ交流電流を通電し、一次側ヨークによりステータコアの内側に軸方向の磁束を流す方法も知られている。この方法によれば、この軸方向の磁束によりステータコアに誘導電流を流して、ステータコアを加熱し焼鈍できる可能性がある。
特開2013−5553号 特開2012−5283号 特開2018−81896号
ステータコアの全体に、軸方向一方側から高周波磁束を印加する場合には、面内渦電流が発生する反磁界が印加磁界を弱める方向に作用するので、強い印加磁界が必要になる。また、ステータコアの表面ほど面内渦電流が強くなりやすい傾向があるので、ステータコアの軸方向両端部が焼鈍過多となる一方、軸方向の中心部が焼鈍不足となる可能性がある。
一方、特許文献1〜3に記載された方法では、ステータコアの外周部における環状のヨーク部分にしか誘導電流が流れないので、そのヨーク部分のみしか加熱できない。
ステータコアは、特にティースの先端部で加工硬化により残留歪が発生するので、その部分を焼鈍する必要がある。上記のステータコアの加熱方法の何れの場合でも、ティースの先端部を効率よく加熱して焼鈍する面から改良の余地がある。
本開示の回転電機ステータの焼鈍方法の目的は、焼鈍が必要なティースの先端部を、効率よく焼鈍することにある。
本開示の回転電機ステータの焼鈍方法は、環状のヨークと、前記ヨークの周方向複数位置から径方向内側に延びる複数のティースとを備える回転電機ステータコアの焼鈍方法であって、前記回転電機ステータコアの内周側に、前記ヨークよりインピーダンスが低い金属製の筒状部材を配置するとともに、前記筒状部材の中心軸上に磁束を流す励磁コアを配置する配置ステップと、前記励磁コアに磁束を流して前記筒状部材に誘導電流を発生させることで、誘導電流のジュール損で前記筒状部材を加熱し、前記筒状部材の加熱により前記ティースの先端部を焼鈍する誘導電流発生ステップと、を含む、回転電機ステータコアの焼鈍方法である。
本開示の回転電機ステータコアの焼鈍方法によれば、焼鈍が特に必要なティースの先端部を、効率よく焼鈍できる。
実施形態の回転電機ステータコアの焼鈍方法を用いて回転電機ステータコアを焼鈍する状態を示す断面図である。 図1Aを上方から見た図であって、右側半部は、左側半部から焼鈍装置の一部を取り除いて示す図である。 図1AのA−A断面の周方向一部における斜視図である。 図1Bから回転電機ステータコアと円筒部材を取り出して示す図である。 図2において、回転電機ステータコアと円筒部材との周方向一部を横方向に伸ばして示す模式図である。 実施形態の回転電機ステータコアの焼鈍方法を示すフローチャートである。 実施形態において、回転電機ステータコアと円筒部材との損失密度分布の解析結果を示す図である。 実施形態の回転電機ステータコアの焼鈍方法の別例を示す図である。 図6のB−B断面図である。 実施形態の回転電機ステータコアの焼鈍方法の別例を示している図3に対応する図である。 実施形態の回転電機ステータコアの焼鈍方法の別例を示している図3に対応する図である。 実施形態の回転電機ステータコアの焼鈍方法の別例を示している図3に対応する図である。 実施形態のステータコアの焼鈍方法の別例を示している図6に対応する図である。 図11のC−C断面図である。
以下、図面を参照しながら、本開示に係る回転電機ステータコアの焼鈍方法の実施形態について詳細に説明する。以下の説明において、具体的な形状、材料、数量等は、本開示の理解を容易にするための例示であって、回転電機ステータコアまたは焼鈍装置の仕様に合わせて適宜変更することができる。以下では、すべての図面において同様の要素には同一の符号を付して説明する。
図1Aは、実施形態の回転電機ステータコア10の焼鈍方法を用いて回転電機ステータコア10を焼鈍する状態を示す断面図である。図1Bは、図1Aを上方から見た図であって、右側半部は、左側半部から焼鈍装置20の一部を取り除いて示す図である。図1Cは、図1AのA−A断面の周方向一部における斜視図である。図2は、図1Bから回転電機ステータコア10と円筒部材21を取り出して示す図である。図3は、図2において、回転電機ステータコア10と円筒部材21との周方向一部を横方向に伸ばして示す模式図である。
図1A〜図3を用いて、回転電機ステータコア10を説明する。以下では、回転電機ステータコア10は、ステータコア10と記載する。ステータコア10は、ステータコイル(図示せず)と共に、ステータを形成する。ステータは、ステータの内側に配置されたロータ(図示せず)と共に、回転電機を形成するために用いられる。
ステータコア10は、環状の磁性体部品であり、複数の珪素鋼鈑等の環状の電磁鋼板を軸方向(図1の上下方向)に積層してなる積層体により形成される。
ステータコア10は、環状で外周側に配置されるヨーク13と、ヨーク13の内周面の周方向複数位置から径方向内側に延びる複数のティース14とを含む。複数のティース14は、周方向に互いに間隔をおいて配置される。隣り合う2つのティース14の間には溝であるスロット16が形成される。ティース14の先端には、周方向の両側に延びるように2つの鍔部15が形成される。
ステータコイルは、U,V,W相の3相のコイルを有し、それぞれのコイルは、ステータコア10の周方向に離れた2つのスロット16にまたがるように複数のティース14に巻回される。
回転電機を構成する場合には、ステータの径方向内側にロータが配置される。回転電機は、使用時に、3相のステータコイルに3相交流電流を供給することで駆動される。例えば、回転電機は、永久磁石型同期モータとして使用される。
ステータコア10は、上記のように複数の電磁鋼板を積層することにより構成され、ヨーク13の内周面から複数のティース14が延びる。各電磁鋼板は、打ち抜き加工等により所定の形状に形成される。これにより、ティース14の先端部で加工硬化が生じて歪(残留歪)が発生しやすい。このため、このティース14の先端部において、焼鈍を行って内部の歪を取り除き、鉄損を低下させることが行われる。
このために、実施形態では、ステータコア10について、以下の焼鈍方法を行う。図4に示すように、焼鈍方法は、配置ステップ(S10)と、誘導電流発生ステップ(S12)とを有する。
「配置ステップ」は、図1A〜図3に示すように、焼鈍装置20にステータコア10を組み付ける。具体的には、焼鈍装置20は、ステータコア10の内周側に配置された金属製の円筒部材21と、励磁コア22と、励磁コイル30とにより構成する。円筒部材21は、断面が円形であり、軸方向の全体で断面積が変化しない円筒状である。円筒部材21は、筒状部材に相当する。
配置ステップは、ステータコア10の内周側に円筒部材21を配置するとともに、ステータコア10及び円筒部材21の中心に励磁コア22の中心部を貫通させ、かつ励磁コア22の外側部分によりステータコア10の周囲を覆うように励磁コア22を配置する。
具体的には、励磁コア22は、円柱状の中心コア23と、円筒部24と、2つの円板部25,26とを含む。円筒部24は、中心コア23の周囲に中心コア23と互いの中心軸を一致させるように配置する。2つの円板部25,26は、中心コア23と円筒部24との軸方向両端に連結される。これにより、励磁コア22は、内側に円筒状の内部空間27を有し、両端が円板部で塞がれた円筒状に形成される。励磁コア22は、鉄、珪素鋼等の軟磁性材料により形成される。さらに、配置ステップでは、中心コア23の周囲に励磁コイル30を巻回する。
励磁コア22は、例えば、軸方向に2つに分離される形状の2つのコア要素により構成してもよい。この場合には、2つのコア要素をステータコアの軸方向両側から近づけて結合することにより、内部空間27にステータコア10が配置された励磁コアを形成できる。このとき、中心コア23の周囲に励磁コイル30を配置し、ステータコア10の内周側に円筒部材21を、ステータコア10の内周端に接近させて配置する。ステータコア10の内周側に円筒部材21と励磁コイル30とを配置した後、2つのコア要素を組み合わせて、内部空間27にステータコア10、円筒部材21、及び励磁コイル30を配置するように、励磁コア22を形成する。
図1Aでは、励磁コイル30を円筒状に示しているが、実際には励磁コイル30は、導線が巻回することにより形成される。導線は、断面矩形の平角線としてもよい。これにより、円筒部材21の中心軸O(図1A)上に磁束を流す励磁コア22が配置される。励磁コア22、励磁コイル30、及び円筒部材21は、例えばそれぞれの中心軸Oが上下方向に沿うように配置する。この場合に、励磁コア22または励磁コイル30と円筒部材21とが直接接触しないように、樹脂等の絶縁材料製の絶縁部材(絶縁シート等)が配置されてもよい。
図3に示すように、円筒部材21の常温で、ステータコア10の複数のティース14の先端(図3の下端)と円筒部材21の外周面との間には、所定範囲の径方向寸法の空隙G、例えば数10μm程度の空隙Gを有する。
さらに、円筒部材21は、ステータコア10のヨーク13よりインピーダンスが低いものを用いる。また、円筒部材21の線膨張係数は、ステータコア10の線膨張係数以上とすることが好ましい。また、円筒部材21は、ティース14の焼鈍温度で融解しない材料により形成する。例えば、円筒部材21を構成する金属として、銅、真鍮、純鉄等を用いることができる。
「誘導電流発生ステップ」は、電源部(図示せず)から励磁コイル30に交流電流を供給することにより、円筒部材21に誘導電流を発生させ、これにより誘導電流のジュール損で円筒部材21を加熱する。そして、円筒部材21の加熱により複数のティース14の先端部を加熱して焼鈍する。
図1B、図2では、ステータコア10の中心に示した丸とその内側のXとにより、励磁コイル30(図1B)に一方向に電流を流すことで、中心コア23(図1B)に、紙面の表側から裏側に向かって軸方向の磁束が発生することを示している。これにより、円筒部材21において、磁束変動に基づく電圧の発生により、図2の実線矢印α方向に流れる誘導電流を発生させる。上記のように中心コア23に軸方向の磁束が発生した場合には、円筒部材21だけでなくステータコア10のヨーク13にも、図2の破線矢印β方向に流れる誘導電流が発生する。一方、誘導電流はインピーダンスの低い方に多く流れる傾向となるので、ヨーク13よりもインピーダンスを低くした円筒部材21の方に、誘導電流が多く流れるようになる。
「誘導電流発生ステップ」は、円筒部材21に誘導電流を発生させることにより、誘導電流が発生するジュール損で、円筒部材21を加熱し、円筒部材21の加熱により複数のティース14の先端部を焼鈍する。
上記のように、円筒部材21の常温で、ステータコア10の複数のティース14の先端と円筒部材21の外周面との間に、所定範囲の径方向寸法の空隙G(図3)を有する。そして、誘導電流発生ステップにおいて、円筒部材21の加熱によって、円筒部材21の熱膨張により所定温度以上で円筒部材21をティース14の先端に接触させる。円筒部材21がティース14の先端に接触することで、ティース14の先端部が円筒部材21から直接の熱伝達でより効率的に加熱される。さらに、円筒部材21とティース14の先端部とが電気的に導通するので、ティース14の先端部に誘導電流が流れることで、ティース14の先端部が誘導電流によるジュール損でより効率的に加熱され、より効率的に焼鈍される。
例えば、円筒部材21の熱膨張によって円筒部材21をティース14の先端に接触させるときの接触を開始する所定温度は、焼鈍の適正温度(例えば800℃)の60〜80%の温度とする。このように常温でティース14に円筒部材21を接触させず、加熱による熱膨張で円筒部材21をティース14に接触させることで、常温での焼鈍装置20のステータコア10に対する組み付け性を高くでき、かつ、ティース14に円筒部材21の熱を直接伝達できるので、より効果的に焼鈍できる。
上記のステータコア10の焼鈍方法によれば、ステータコア10の内周側に配置した円筒部材21の誘導電流による加熱により、焼鈍が特に必要なティース14の先端部を集中的に加熱して焼鈍できるので、ティース14の先端部を効率よく焼鈍できる。
図5は、実施形態において、ステータコア10と円筒部材21との損失密度分布の解析結果を示している。図5では、斜格子部が無地部より損失密度が高くなることを示している。図5に示した解析結果から、円筒部材21では損失密度が高くなることで、円筒部材が加熱され、これによって、ティース14の先端部を集中的に加熱できることが分かる。
なお、上記の実施形態では、円筒部材21の常温で、ティース14の先端と円筒部材21との間に空隙Gを有する構成としているが、円筒部材21の常温でティース14の先端と円筒部材21とを接触させる構成としてもよい。
図6は、実施形態のステータコア10の焼鈍方法の別例を示している。図7は、図6のB−B断面図である。本例の場合には、焼鈍装置20aは、矩形枠状の励磁コア32と、励磁コア32において、ステータコア10の外側に配置された部分に巻回された励磁コイル31とを含んで構成される。
励磁コア32は、4つの直線部33,34,35,36を連結することにより形成される。1つの直線部33は円柱状であり、3つの直線部34,35,36は四角柱状である。円柱状の直線部33がステータコア10の中心部を軸方向に貫通する。励磁コイル31は、この直線部33に平行な直線部34に巻回される。これによっても、励磁コイル31に交流電流が供給されることによって、励磁コア32に磁束を流すことができるので、円筒部材21の中心軸上に磁束を流すことができる。本例において、その他の構成及び作用は、図1A〜図5の構成と同様である。
図8は、実施形態のステータコア10の焼鈍方法の別例を示している図3に対応する図である。本例の場合には、図1A〜図5の構成と異なり、焼鈍装置20bを構成する筒状部材21aは、円筒部21bと、円筒部21bの外周面の等間隔に分かれた複数位置に、軸方向(図8の紙面の表裏方向)に沿って径方向外側に突出する軸方向突部21cとを含んで形成される。
本例の焼鈍方法は、配置ステップにおいて、ステータコア10の内周側に筒状部材21aを配置するときに、複数のティース14の先端部の間に、複数の軸方向突部21cをそれぞれ挿入する。このとき、筒状部材21aの常温で、各軸方向突部21cの周方向側面と、対向するティース14の先端部の周方向側面との間に、周方向の空隙Hを有し、筒状部材21aの熱膨張により所定温度以上で、軸方向突部21cの周方向側面を、対向するティース14の先端部の周方向側面に接触させる。これにより、焼鈍装置20bのステータコア10に対する組み付け性を高くできる。
上記の構成の場合には、筒状部材21aが加熱されたときに、軸方向突部21cの周方向側面が対向するティース14の先端部の周方向側面に接触し、この部分でも筒状部材21aからティース14の先端部に直接に熱伝達されるので、ティース14の先端部をより効率的に焼鈍できる。なお、筒状部材21aの常温で、各軸方向突部21cの周方向側面を、対向するティース14の周方向側面に接触させてもよい。本例において、その他の構成及び作用は、図1A〜図5の構成と同様である。
図9は、実施形態のステータコア10aの焼鈍方法の別例を示している図3に対応する図である。本例の場合には、図1A〜図5の構成と異なり、ステータコア10aの複数のティース14の先端部は、ステータコア10aの中心軸を中心とするリング状の連結部17により連結されている。図9では、ステータコア10aの周方向一部のみを示しているが、周方向の他の部分も同様に形成される。
そして、焼鈍方法における配置ステップにおいて、焼鈍装置20を構成する円筒部材21の外周面と連結部17の内周面との間には、円筒部材21の常温で、所定範囲の径方向寸法の空隙Gを有するように、焼鈍装置20にステータコア10aを組み付ける。
本例の場合も、図1A〜図5の構成と同様に、円筒部材21の加熱による熱膨張で円筒部材21が複数のティース14の先端部である連結部17に接触し、円筒部材21からの熱伝達と、連結部17を流れる誘導電流とにより、より効率的にティース14の先端部を加熱して焼鈍できる。なお、円筒部材21の常温で、円筒部材21の外周面を連結部17の内周面に接触させてもよい。本例において、その他の構成及び作用は、図1A〜図5の構成と同様である。
図10は、実施形態のステータコア10aの焼鈍方法の別例を示している図3に対応する図である。本例の場合には、図9に示した構成において、焼鈍装置から円筒部材21をなくしている。この場合でも、図1A〜図5に示した構成と同様に、中心コア23に巻回された励磁コイル30への交流電流の供給によって、中心コア23に軸方向の磁束が発生し、これによってステータコア10aの連結部17に、周方向に流れる誘導電流が発生する。このため、連結部17が誘導電流によるジュール損によって加熱され、この加熱によって連結部17、すなわち複数のティース14の先端部を、効率よく焼鈍できる。本例において、その他の構成及び作用は、図1A〜図5の構成、または図9の構成と同様である。なお、本例において、励磁コイル30は、図6、図7に示した構成のように、励磁コアのうち、ステータコア10aの外側に配置された部分に巻回されてもよい。
図11は、実施形態のステータコア10の焼鈍方法の別例を示している図6に対応する図である。図12は、図11のC−C断面図である。本例の構成で用いる焼鈍装置20cは、図6、図7の構成で用いる焼鈍装置20aを2つ組み合わせたような構成を有する。具体的には、焼鈍装置20cは、励磁コア40と、2つの励磁コイル31とを含んで構成される。励磁コア40は、4つの直線部42,43,44,45からなる矩形枠41と、矩形枠41の内側空間を2つに仕切るように平行な2つの直線部44,45の中間部に接続された直線状の柱部46とを有する。4つの直線部42,43,44,45は、四角柱状であり、柱部46は円柱状である。柱部46は、ステータコア10の中心部を軸方向に貫通する。2つの励磁コイル31は、柱部46と平行な2つの直線部42,43に巻回される。各励磁コイル31に交流電流が供給されることによって、励磁コア40に磁束を流すことができる。この場合、励磁コイル31が巻回される2つの直線部42,43には、同時に、軸方向の同じ方向に磁束が流れるようにする。これにより、柱部46に流れる磁束を強めることができる。本例において、その他の構成及び作用は、図1A〜図5の構成、または図6、図7の構成と同様である。
また、上記の実施形態において、ステータコアは、電磁鋼板の積層体に限定するものではなく、塊状コアや、樹脂バインダと磁性材粉末を加圧成形することにより構成されてもよい。
10,10a 回転電機ステータコア(ステータコア)、13 ヨーク、14 ティース、15 鍔部、16 スロット、17 連結部、20,20a,20b,20c 焼鈍装置、21 円筒部材、21a 筒状部材、21b 円筒部、21c 軸方向突部、23 中心コア、24 円筒部、25,26 円板部、27 内部空間、30,31 励磁コイル、22,32,40 励磁コア。

Claims (6)

  1. 環状のヨークと、前記ヨークの周方向複数位置から径方向内側に延びる複数のティースとを備える回転電機ステータコアの焼鈍方法であって、
    前記回転電機ステータコアの内周側に、前記ヨークよりインピーダンスが低い金属製の筒状部材を配置するとともに、前記筒状部材の中心軸上に磁束を流す励磁コアを配置する配置ステップと、
    前記励磁コアに磁束を流して前記筒状部材に誘導電流を発生させることで、誘導電流のジュール損で前記筒状部材を加熱し、前記筒状部材の加熱により前記ティースの先端部を焼鈍する誘導電流発生ステップと、を含む、
    回転電機ステータコアの焼鈍方法。
  2. 請求項1に記載の回転電機ステータコアの焼鈍方法において、
    前記筒状部材は円筒部材である、
    回転電機ステータコアの焼鈍方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の回転電機ステータコアの焼鈍方法において、
    前記筒状部材の常温で、前記ティースの先端と前記筒状部材との間には、所定範囲の径方向寸法の空隙を有しており、
    前記誘導電流発生ステップは、前記筒状部材の加熱によって、前記筒状部材の熱膨張により所定温度以上で前記筒状部材を前記ティースの先端に接触させる、
    回転電機ステータコアの焼鈍方法。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の回転電機ステータコアの焼鈍方法において、
    前記配置ステップにおいて、前記複数のティースの先端部の間に、前記筒状部材の外周面から突出する突部を挿入する、
    回転電機ステータコアの焼鈍方法。
  5. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の回転電機ステータコアの焼鈍方法において、
    前記複数のティースの先端部は、リング状に連結されている、
    回転電機ステータコアの焼鈍方法。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の回転電機ステータコアの焼鈍方法において、
    前記筒状部材の線膨張係数は、前記回転電機ステータコアの線膨張係数以上である、
    回転電機ステータコアの焼鈍方法。
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