JP2005294656A - 基板製造方法及び基板製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 インゴットからできる限り少ない切り代で容易に薄い基板を分離して得ることが可能な基板製造方法と、それに用いる基板製造装置を提供する。
【解決手段】 集光レンズ6でレーザー光5の集光点をインゴット1の内部に合わせ、そのレーザー光5でインゴット1を相対的に走査することにより、インゴット1の内部に面状の加工領域1aを形成し、その加工領域1aを剥離面としインゴット1の一部を基板2として剥離する。基板2の剥離は、インゴット1においてレーザー光5の照射を受けた面とは反対側の面から行う。
【選択図】 図1
【解決手段】 集光レンズ6でレーザー光5の集光点をインゴット1の内部に合わせ、そのレーザー光5でインゴット1を相対的に走査することにより、インゴット1の内部に面状の加工領域1aを形成し、その加工領域1aを剥離面としインゴット1の一部を基板2として剥離する。基板2の剥離は、インゴット1においてレーザー光5の照射を受けた面とは反対側の面から行う。
【選択図】 図1
Description
本発明は基板製造方法及び基板製造装置に関するものであり、例えば、インゴットから非常に薄いガラス基板やシリコン基板を得るための基板製造方法及び基板製造装置に関するものである。
インゴットから基板を製造する方法の1つとして、半導体デバイス用ウエハの製造方法が知られている。その方法では、例えばSi(シリコン)結晶又はGaAs(ガリウムヒ素)結晶から成る円柱状又は角柱状のインゴットを機械的に切断することによってウエハが作製される。インゴットの切断には、ダイヤモンドブレードソーやワイヤーソーを用いた切削加工が一般に採用されているが、ダイヤモンドブレードソーでは枚葉処理に時間がかかるため、現在では複数のワイヤーソーで複数のウエハを同時に切断して作製する方法が主流になっている。しかしながらこれらの切削加工による方法では、100μm以下の薄いウエハを得ることが困難である。また、インゴット加工時の切り代の無駄が多く、インゴットから切り屑が生じてしまう。このような問題を解決するために、レーザー光や超音波等を利用した基板製造方法が特許文献1〜3で提案されている。
特許文献1には、紫外線のエキシマレーザー光を連続発振するエキシマレーザー装置と、エキシマレーザー光をシリコンインゴット表面に集光照射する集光光学系と、を備えた切断装置で、シリコンインゴットを長手方向と垂直に切断する技術が提案されている。連続発振したエキシマレーザー光はシリコンインゴット表面に集光照射され、その結果、局所的に温度上昇が発生する。その温度上昇により生じた熱応力でインゴットを割断することにより、シリコン基板を作製する。
特許文献2には、超音波の焦点をインゴットの表面より内側にくるように超音波発振器を配置し、集中させた超音波の焦点部分でインゴット内部を局所的に破壊し、超音波発振器を移動させることによって、切断面より表面の部分を基板として剥離する技術が提案されている。また特許文献3には、半導体結晶基板(Si単結晶基板等)に対し、その主表面から水素負イオンを注入することにより水素高濃度層(水素高濃度層は深さ方向の水素濃度プロファイルにおいて主表面から深さ約10μmの位置に濃度ピークを有する。)を形成した後、基板を加熱して水素を析出させることにより、水素高濃度層で半導体結晶基板から半導体薄膜(Si単結晶薄膜等)を剥離する技術が提案されている。
なお、レーザー加工に関する技術として、特許文献4,5記載の方法が知られている。特許文献4記載の方法は、材料を通過する高エネルギー密度ビームの焦点を材料内の位置に合わせ、材料を局所的にイオン化させることにより、対象物内に局所的な加工領域を形成するマーキング方法である。特許文献5記載の方法は、ウエハ状の加工対象物の内部にレーザー光の集光点を合わせてレーザー照射することによって、加工対象物の内部に切断の起点となる改質領域を形成し、加工対象物を切断する方法である。
特開2002−184724号公報
特開平8−39500号公報
特開2003−17723号公報
特許第3029045号公報
特許第3408805号公報
しかしながら、特許文献1〜5に記載されている技術には以下のような問題がある。特許文献1記載の切断技術によると、熱応力で割断が生じるのはインゴット表面近傍のみであり、その後の切断はインゴットの劈開性を利用することになる。したがって、インゴットが雲母等のように劈開性の高い材料の場合には面状に切断できるが、Si単結晶のように劈開性が高くない場合には、面状に切断することは困難である。しかも、インゴットの寸法が大きくなるほど、一定の面で劈開することが更に困難となる。特許文献2記載の切断技術の場合、超音波は波長が長いため微小な加工領域を形成することは困難である。したがって、切り代を低減することは困難である。また、エネルギーが少ないため、プラスチック等の比較的やわらかい材料は加工できても、Si等の硬い材料の加工は困難である。
特許文献3記載の半導体薄膜の製造技術では、水素高濃度層の位置が注入される水素負イオンのエネルギーで規定されることから、深さ10μm以上の位置に水素高濃度層を形成しようとすると、負イオンの注入エネルギーを極めて高エネルギーにしなければならず、巨大なイオン注入装置が必要となる。また、水素負イオンのエネルギーが高くなると、Si単結晶基板へのダメージが大きくなり、基板の特性が劣化して使用できなくなる。特許文献4記載の方法はガラス等の透明材料の内部にマーキングを形成する場合には有効であり、特許文献5記載の方法は約50μm程度の非常に薄い基板を切断する場合には有効である。しかし、いずれもインゴットのような塊状の材料をスライスして薄い基板を製造するのには適していない。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであって、その目的は、インゴットからできる限り少ない切り代で容易に薄い基板を分離して得ることが可能な基板製造方法と、それに用いる基板製造装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、第1の発明の基板製造方法は、集光レンズでレーザー光の集光点をインゴットの内部に合わせ、そのレーザー光でインゴットを相対的に走査することにより、インゴットの内部に面状の加工領域を形成し、その加工領域を剥離面としインゴットの一部を基板として剥離する基板製造方法であって、前記インゴットにおいてレーザー光の照射を受けた面とは反対側の面から前記基板の剥離を行うことを特徴とする。
第2の発明の基板製造方法は、上記第1の発明において、前記レーザー光がパルスレーザー光であり、そのパルス幅が1μs以下であることを特徴とする。
第3の発明の基板製造方法は、上記第1又は第2の発明において、前記インゴットがシリコンから成り、前記レーザー光の波長が1μm以上であることを特徴とする。
第4の発明の基板製造方法は、上記第1〜第3のいずれか1つの発明において、前記基板の剥離を行う前に、前記剥離の起点となる切欠きをインゴットに形成することを特徴とする。
第5の発明の基板製造装置は、レーザー光を発振するレーザー装置と、前記レーザー光をインゴットに対して集光させる集光レンズと、前記インゴット,レーザー装置,集光レンズのうちの少なくとも1つを移動させるための移動手段と、を少なくとも具備し、前記集光レンズでインゴットの内部に集光点が合わされたレーザー光を、前記移動手段でインゴットに対して相対的に走査させることにより、インゴットの内部に面状の加工領域を形成し、その加工領域を剥離面としインゴットの一部を基板として、インゴットにおいてレーザー光の照射を受けた面とは反対側の面から前記基板の剥離を行うことを特徴とする。
第6の発明の基板製造装置は、上記第5の発明において、前記レーザー装置がパルスレーザー装置であり、そこから発振されるレーザー光のパルス幅が1μs以下であることを特徴とする。
第7の発明の基板製造装置は、上記第5又は第6の発明において、前記インゴットがシリコンから成り、前記レーザー装置から発振されるレーザー光の波長が1μm以上であることを特徴とする。
第8の発明の基板製造装置は、上記第5〜第7のいずれか1つの発明において、さらに前記加工領域の形成後に前記基板を保持する保持手段を備え、その保持状態で前記基板の剥離を行うことを特徴とする。
本発明によれば、インゴットにおいてレーザー光の照射を受けた面とは反対側の面から基板の剥離を行う構成になっているため、インゴットから少ない切り代で容易に薄い基板を分離して得ることができる。剥離時にインゴット表面の粗度が劣化したとしても、レーザー光はそのインゴット表面を通らずに次の加工領域を形成するので、次のレーザー照射に影響を与えずに連続して基板を形成することができる。また、本発明に係る基板製造方法や基板製造装置を使用すれば、1つのインゴットから複数枚の薄い基板を得ることが可能である。例えば、ガラスインゴットからは非常に薄いガラス基板を得ることができ、液晶のTFTパネルや薄膜太陽電池の基材として用いることが可能である。シリコンインゴットからは非常に薄いシリコン基板を得ることができ、ICや太陽電池の基板として用いることが可能である。
以下、本発明に係る基板製造方法及び基板製造装置の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。図1に、本発明の一実施の形態に係る基板製造装置3の概略構成を示す。この基板製造装置3は、集光レンズ6でレーザー光5の集光点をインゴット1の内部に合わせ、そのレーザー光5でインゴット1を相対的に走査することにより、インゴット1の内部に面状の加工領域1aを形成し、その加工領域1aを剥離面としインゴット1の一部を基板2として剥離するインゴット切断装置である。なお以下の説明では、互いに直交するX方向,Y方向,Z方向に関し、面状の加工領域1aをインゴット1の内部に形成する際の相対的な走査がXY平面に沿って行われるものとする。したがって、面状の加工領域1aはXY平面(水平面)に対して平行に形成され、面状の加工領域1aに対して垂直な方向がZ方向となる。
図1に示す基板製造装置3は、主要な構成要素として、レーザー光5を発振するレーザー装置4と、レーザー光5をインゴット1に対して集光させる集光レンズ6と、インゴット1を回転させる第1移動手段8と、インゴット1に対するレーザー光5の集光点位置を相対的に変化させる第2移動手段9と、加工領域1aの形成後に基板2を保持する保持手段7と、を備えている。第1移動手段8は、インゴット1をXY平面内で回転させる装置(例えば回転ステージ)である。第2移動手段9は、レーザー装置4と集光レンズ6をX,Y,Z方向へ移動させる装置(例えばXYZステージ)である。ただし、レーザー光5を平行光として集光レンズ6に入射させる場合には、そのレーザー光5を反射させる反射部材(例えばミラー)を用いるとともにレーザー装置4を位置固定とし、その反射部材と集光レンズ6を第2移動手段9でX,Y,Z方向へ移動させる構成としてもよい。
第1移動手段8でインゴット1をXY平面内で回転させるとともに、第2移動手段9でレーザー装置4と集光レンズ6をX方向又はY方向へ移動させると、レーザー光5でインゴット1を渦巻き状に走査することができる。そして、集光レンズ6でインゴット1の内部に集光点が合わされたレーザー光5で上記渦巻き状の走査を行えば、インゴット1の内部に多光子吸収による面状の加工領域1aをXY平面に対して平行に形成することができる。また、第2移動手段9でレーザー装置4と集光レンズ6をZ方向へ移動させることにより、インゴット1と集光レンズ6との間隔を変化させると、レーザー光5の集光点位置も同じ方向に移動するため、上記面状の加工領域1aをインゴット1内部の所望の位置に形成することができる。
次に、上記基板製造装置3を使用して行う基板製造方法を説明する。まず、製造する基板2の材料となる円柱状のインゴット1を、第1移動手段8にセットする。例えば、第1移動手段8として回転ステージを用いる場合には、回転ステージ上にインゴット1を固定する。そして、レーザー装置4から発振させたレーザー光5を、インゴット1に対し集光レンズ6で集光させる。このとき、集光レンズ6でレーザー光5の集光点をインゴット1内部の所定位置に合わせる。つまり、レーザー光5の入射側の面(すなわちレーザー光5の照射を受けている面)とは反対側の面からインゴット1内の一定深さの位置で、レーザー光5を十分小さい寸法に集光させ、その集光点付近を照射する。なお、インゴット1の形状は円柱状に限らず角柱状でもよい。
インゴット1内部におけるレーザー光5の集光点近傍は、多光子吸収によって局所的に加熱され、原子間の結合が切断されやすい状態に加工される。例えばインゴット1がシリコンから成る場合には、シリコン結合が切断されやすい状態に加工される。レーザー光5の集光点をインゴット1内部に持つためには、レーザー光5がインゴット1の材料に対して半透明から透明である必要があり、また、集光性を良好にするような条件を採用することが望ましい。例えばインゴット1がシリコンから成る場合、レーザー光5の波長が1μm以上であることが望ましく、集光性を考慮するとレーザー光5の波長が2μm以下であることが望ましい。集光性は集光レンズ6にも依存する。したがって集光レンズ6としては、高NA(numerical aperture)であって集光特性が良好なレンズ、例えば赤外用の高倍率対物レンズを用いることが望ましい。また、レーザー光5をパルスレーザー光とし、そのパルス幅を1μs以下とするのが望ましい。この条件を満たすことにより、加工に必要なエネルギーを得ることができる。
上記のようにレーザー光5の集光点をインゴット1の内部に合わせた状態において、第1移動手段8でインゴット1をXY平面内で回転させながら、第2移動手段9でレーザー装置4と集光レンズ6をX方向又はY方向へ移動させる。すると、インゴット1に対するレーザー光5の相対的な移動により、レーザー光5の集光点でインゴット1の内部がXY平面に沿って渦巻き状に走査される。このとき、レーザー光5をインゴット1の中心から外周に向けて移動させてもよく、逆に、レーザー光5をインゴット1の外周から中心に向けて移動させてもよい。このようにインゴット1の回転とレーザー光5の移動により、インゴット1の内部をレーザー光5の集光点で渦巻き状に照射していくと、インゴット1に対するレーザー光5の相対的な走査により、インゴット1の内部に多光子吸収による面状の加工領域1aが形成される。この加工領域1aを剥離面とすることで、インゴット1の一部を円盤状の基板2として容易に剥離することが可能となる。
なお、インゴット1を回転させる代わりに、第2移動手段9でレーザー装置4と集光レンズ6をX方向及びY方向へ移動させることにより、インゴット1に対してレーザー光5をXY走査させる構成としてもよい。つまり、面状の加工領域1aをインゴット1の内部に形成する際の相対的な走査をXY平面に沿って行うことが可能な構成であればよく、そのためには、インゴット1,レーザー装置4,集光レンズ6のうちの少なくとも1つを移動させるための移動手段を備えていればよい。また、本実施の形態によると一定厚さの基板2を得ることができるが、第2移動手段9によりインゴット1に対する集光点の相対的な移動をXYZの各方向について変化させれば、基板厚の変化した形状(楔状等)の基板を得ることも可能である。
上述のように面状の加工領域1aを剥離面としインゴット1の一部を基板2として剥離する際、その基板2の剥離は、インゴット1においてレーザー光5の照射を受けた面とは反対側の面から行う。つまり、インゴット1においてレーザー光5の照射を受ける面とは反対側の面側に保持手段(例えば、真空チャック,静電チャック等)7を配置しておき、その保持手段7を用いて基板2を保持し、その保持状態で加工領域1aを剥離面として基板2の剥離を行う。保持手段7を用いることにより、基板2を破損なしに得ることが可能となる。真空チャック,静電チャック以外の保持手段7を用いる方法としては、接着剤により保持ベースを接着したり、感圧接着テープ等を貼り付けたりして、基板2をハンドリングする方法が挙げられる。また、大面積の基板2を破損することなくハンドリングするために、全面にわたり均一の保持力で基板2を保持することが望ましい。例えば、真空チャックを利用する場合には、保持面全面に微小な吸着孔が均一かつ高密度に形成されているものを使用することが好ましい。
新たな基板2を得たい場合には、第2移動手段9でレーザー装置4と集光レンズ6をZ方向に所定量だけ下げる。つまり、インゴット1と集光レンズ6との間隔を所定量だけ大きくする。そして再び、第1移動手段8でインゴット1をXY平面内で回転させながら、第2移動手段9でレーザー装置4と集光レンズ6をX方向又はY方向へ移動させる。すると、インゴット1に対するレーザー光5の相対的な移動により、レーザー光5の集光点でインゴット1の内部がXY平面に沿って渦巻き状に走査される。これにより、面状の加工領域1aが新たに形成されるので、最初の基板2の剥離と同様、新たな円盤状の基板2をインゴット1から分離する。なお、レーザー装置4と集光レンズ6をZ方向に所定量だけ下げる代わりに、インゴット1をZ方向に所定量だけ上げてもよい。また、レーザー装置4と集光レンズ6をZ方向に下げた距離とインゴット1をZ方向に上げた距離との合計値を上記所定量としてもよい。
本実施の形態によれば、集光レンズ6でレーザー光5の集光点をインゴット1の内部に合わせ、そのレーザー光5でインゴット1を相対的に走査することにより、インゴット1の内部に面状の加工領域1aを形成し、その加工領域1aを剥離面としインゴット1の一部を基板2として剥離する構成になっているため、薄い基板2を容易に分離して得ることができる。しかも、インゴット1においてレーザー光5の照射を受けた面とは反対側の面から基板2の剥離を行う構成になっているため、インゴット1の一部を基板2として剥離するときにインゴット1から切り代が生じることは殆んどなく、インゴット1の材料が無駄にならないという効果がある。剥離時にインゴット1の表面の粗度が劣化したとしても、レーザー光5はそのインゴット1の表面を通らずに次の加工領域1aを形成するので、次のレーザー照射に影響を与えずに連続して基板2を形成することができる。
前述した基板2の剥離を行う前に、図2に示すレーザー加工装置13を用いて、剥離の起点となる切欠き1bをインゴット1に形成することが好ましい。切欠き1bは、図2に示すように、別のレーザー装置10から発振させたレーザー光11を集光レンズ12でインゴット1の側面に集光させることにより容易に形成可能である。切欠き1bの形成位置は、インゴット1において剥離面となる加工領域1aの端部の一部でもよく、加工領域1aの全円周でもよい。加工領域1aの全円周に切欠き1bを形成する場合には、第1移動手段8でインゴット1を回転させながらレーザー光11をインゴット1の側面に照射すればよい。また、加工領域1aの形成前に切欠き1bを形成してもよく、加工領域1aの形成後に切欠き1bを形成してもよい。なお、図1に示すレーザー装置4と集光レンズ6を用いて、レーザー加工装置13を構成してもよい。
本発明に係る基板製造方法を更に具体的に説明する。図1に示す基板製造装置3において、レーザー装置4としてパルスレーザー装置(パルスレーザー光の波長:1064nm,パルス幅:150ns)を使用し、インゴット1として直径200mmの円柱状のSiインゴットを用意する。レーザー装置4と集光レンズ6により、インゴット1の下側の面からレーザー光5を照射して、インゴット1の上側の面から深さ50μmの位置に集光させる。集光点におけるスポット径は約20μmである。
次に、第1移動手段8でインゴット1を回転させるとともに、第2移動手段9でレーザー光5をインゴット1の中心から外側へ移動させる。すると、レーザー光5の集光点でインゴット1の内部がXY平面に沿って渦巻き状に走査されて、インゴット1の内部に面状の加工領域1aが形成される。インゴット1の上側の面から保持手段7で基板2を保持し、その保持状態で基板2の剥離を行う。面状の加工領域1aを剥離面とすることで、円盤状・一定厚さの基板2をインゴット1から容易に分離して得ることができる。なお、用いるインゴット1はSiインゴットに限らない。例えば、GaAs等の他の材料から成るインゴットにも、本発明の方法・装置を適用することが可能である。
1 インゴット
1a 加工領域
1b 切欠き
2 基板
3 基板製造装置
4 レーザー装置
5 レーザー光
6 集光レンズ
7 保持手段
8 第1移動手段
9 第2移動手段
10 レーザー装置
11 レーザー光
12 集光レンズ
13 レーザー加工装置
1a 加工領域
1b 切欠き
2 基板
3 基板製造装置
4 レーザー装置
5 レーザー光
6 集光レンズ
7 保持手段
8 第1移動手段
9 第2移動手段
10 レーザー装置
11 レーザー光
12 集光レンズ
13 レーザー加工装置
Claims (8)
- 集光レンズでレーザー光の集光点をインゴットの内部に合わせ、そのレーザー光でインゴットを相対的に走査することにより、インゴットの内部に面状の加工領域を形成し、その加工領域を剥離面としインゴットの一部を基板として剥離する基板製造方法であって、前記インゴットにおいてレーザー光の照射を受けた面とは反対側の面から前記基板の剥離を行うことを特徴とする基板製造方法。
- 前記レーザー光がパルスレーザー光であり、そのパルス幅が1μs以下であることを特徴とする請求項1記載の基板製造方法。
- 前記インゴットがシリコンから成り、前記レーザー光の波長が1μm以上であることを特徴とする請求項1又は2記載の基板製造方法。
- 前記基板の剥離を行う前に、前記剥離の起点となる切欠きをインゴットに形成することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の基板製造方法。
- レーザー光を発振するレーザー装置と、前記レーザー光をインゴットに対して集光させる集光レンズと、前記インゴット,レーザー装置,集光レンズのうちの少なくとも1つを移動させるための移動手段と、を少なくとも具備し、前記集光レンズでインゴットの内部に集光点が合わされたレーザー光を、前記移動手段でインゴットに対して相対的に走査させることにより、インゴットの内部に面状の加工領域を形成し、その加工領域を剥離面としインゴットの一部を基板として、インゴットにおいてレーザー光の照射を受けた面とは反対側の面から前記基板の剥離を行うことを特徴とする基板製造装置。
- 前記レーザー装置がパルスレーザー装置であり、そこから発振されるレーザー光のパルス幅が1μs以下であることを特徴とする請求項5記載の基板製造装置。
- 前記インゴットがシリコンから成り、前記レーザー装置から発振されるレーザー光の波長が1μm以上であることを特徴とする請求項5又は6記載の基板製造装置。
- さらに前記加工領域の形成後に前記基板を保持する保持手段を備え、その保持状態で前記基板の剥離を行うことを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の基板製造装置。
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