JP2005294653A - 高温用サーミスタ - Google Patents

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Abstract

【課題】 室温から700℃までの温度範囲で高精度かつ安定に使用可能な高温用サーミスタを提供する。
【解決手段】 開示される高温用サーミスタは、Cr,Mn,Caから組成された平板状金属酸化物焼結体11の上下両面に電極12a,12bを形成し、両電極12a,12bにそれぞれリード線14a,14bを接続してなるサーミスタ素子1に対して、サーミスタ素子1とリード線14a,14bのサーミスタ素子1接続端側部分とを、SiO2,CaO,SrO,BaO,Al23およびSnO2からなる組成を有し、その線膨張係数が金属酸化物焼結体11の線膨張係数と同等またはこれよりも小さい封止ガラス2によって溶融封止したものである。
【選択図】 図1

Description

この発明は、25℃から700℃程度までの範囲で温度制御を行う機器に使用可能な、高温用サーミスタに関する。
工業的に量産されているサーミスタは、Mn,Ni,Co,Alを含む金属酸化物の焼結体を、センサーとして応用しているものがほとんどである。
これらのセンサーは、その抵抗温度特性を安定に保つために、ガラスによって封止されている。これらのガラス封止サーミスタは、次式で表される抵抗温度係数(以下、B定数と呼ぶ)
B=(lnR1−lnR2)/( 1/T1−1/T2) …(1)
Ri:絶対温度Tiにおける抵抗値
が3000K以上であって大きすぎるため、高温では抵抗が極めて低くなる。そのため、このようなサーミスタは、500℃程度以下の温度範囲で用いられている。
一方、従来においても、700℃までのB定数が2500K以下であって、700℃における抵抗を十分高くすることが可能なセラミック材料も存在した。
例えば、Y,Cr,Mn,Caを含む金属酸化物焼結体材料を用いてサーミスタ素子を形成した場合、室温から700℃までの範囲でB定数を2500K以下にすることが可能であり、700℃においても、100Ω以上の抵抗値を確保することができる。このサーミスタ材料は、一対の白金(Pt)リード線と一体に焼結したものを、ステンレスの保護管に内蔵した形で用いられている。
このようなサーミスタの場合、電極と一体焼結されるので、焼結体の形状誤差等に基づく抵抗ばらつきが大きいため量産が困難であるとともに、また保護管の内部ではサーミスタ材料が露出しているので、高温使用を継続すると保護管が酸化して内部の酸素分圧が低下するため、サーミスタ材料が雰囲気の影響を受けて特性が変化し、従って、安定に使用することができないという欠点があった。
もしも、このようなサーミスタ材料を用いた素子を、固溶体の状態から液体の状態に転移する温度(転移点)が十分高く、サーミスタ材料およびリード線材との熱膨張差によって、割れの問題が生じないようなガラスによって封止することができれば、サーミスタ材料は雰囲気と完全に遮断されるので、サーミスタ材料は安定してその特性を持続することができ、機械的にも安定な状態を保つことが可能であるが、このようなガラス材料を用いて封止したサーミスタ素子はこれまでに実用化されていない。
この発明は上述の事情に鑑みてなされたものであって、25℃から700℃までの温度範囲において実用上使用可能でありかつ安定なサーミスタを提供して、25℃から700℃までの温度範囲における温度制御が必要な機器への応用に供することができるようにすることを目的としている。
そしてこの目的を達成するため、25℃から700℃までの温度範囲内における平均抵抗温度係数が2500K以下であるNTC(負抵抗温度係数)サーミスタ特性を有するとともに、ガラス転移点が十分高く、サーミスタ材料およびリード線との熱膨張差によって割れを生じないようなガラスによって封止したサーミスタを実現して、実機使用可能にすることを課題としている。
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は高温用サーミスタに係り、Y,Cr,Mn,Caから組成され、代表的調合組成が、Y:79.5モル%,Cr:8.5モル%,Mn:8.5モル%,Ca:3.5モル%である平板状金属酸化物焼結体の上下両面に電極を形成し、該両電極にそれぞれ白金または白金にイリジウムを20重量%以下合金化したリード線を接続してなるサーミスタ素子と上記リード線の上記サーミスタ素子接続部分とを、SiO2,CaO,SrO,BaO,Al23およびSnO2からなる組成を有し、その30℃から700℃までの温度範囲における平均線膨張係数が8.5×10-6/℃であり、かつそのガラス転移点が720℃以上である封止ガラスによって溶融封止したことを特徴としている。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の高温用サーミスタに係り、上記リード線とほぼ等しい線膨張係数を有する円柱状のセラミックからなるセラミック二穴管を備え、上記円柱状部を貫通して設けられた二つのリード線貫通穴にそれぞれ上記各リード線の上記サーミスタ素子接続端側を貫通させた状態で、その上端面を上記封止ガラスと溶融接合したことを特徴としている。
また、請求項3記載の発明は、請求項2記載の高温用サーミスタに係り、上記セラミック二穴管を構成するセラミックが、Al23およびZrO2・SiO2を添加して焼結した2MgO・SiO2からなることを特徴としている。
この発明の高温用サーミスタでは、所定の高温度範囲内において長時間保持した場合や、低温と高温の環境に繰り返し交互に置いた場合、および所定時間内に低温から高温まで加熱し、再び低温に冷却する試験を繰り返し行った場合における抵抗値の変化が十分小さいので、実用上十分な精度を長期間の使用時において維持することができるとともに、これらの試験において封止ガラスに割れが発生する等の異常は生じない。
このように、この発明の高温用サーミスタは、電気的、化学的に安定であって、25℃から700℃の間の温度範囲において、実用上十分な精度を長期間維持することができるとともに、リード線の部分を補強されているので機械的強度にも優れており、従って、常温から高温までの広い温度範囲における温度制御が必要な機器への実機使用に対応することが可能である。
この発明の高温用サーミスタは、Y,Cr,Mn,Caから組成され、代表的調合組成が、Y:79.5モル%,Cr:8.5モル%,Mn:8.5モル%,Ca:3.5モル%である平板状金属酸化物焼結体の上下両面に電極を形成し、該両電極にそれぞれ白金または白金にイリジウムを20重量%以下合金化したリード線を接続してなるサーミスタ素子と上記リード線の上記サーミスタ素子接続部分とを、SiO2,CaO,SrO,BaO,Al23およびSnO2からなる組成を有し、その30℃から700℃までの温度範囲における平均線膨張係数が8.5×10-6/℃であり、かつそのガラス転移点が720℃以上である封止ガラスによって溶融封止して形成する。
図1は、本発明の第1実施例である高温用サーミスタの構成を示す図、図2は、本実施例におけるサーミスタ素子の構造を示す図、図3は、本実施例におけるガラス封止の工程を説明するための図である。
この例の高温用サーミスタは、図1に示すように、サーミスタ素子1と、封止ガラス2とから概略構成されている。
サーミスタ素子1は、その電気抵抗値の温度係数が大きな半導体素子からなり、抵抗値の変化を電圧変化として取り出すための検出回路(不図示)とともに用いることによって、それが置かれている環境の温度を検出して電気信号からなる温度検出信号を発生する。封止ガラス2は、サーミスタ素子1を封止して気密状態に保持することによって、環境条件に基づく化学的,物理的変化の発生を防止するとともに、機械的に保護する作用を行う。
この例におけるサーミスタ素子1は、図2に示すように、平板状の金属酸化物焼結体11と、電極12a,12bと、接続電極13a,13bと、リード線14a,14bとから概略構成されている。
金属酸化物焼結体11は、Y,Cr,Mn,Caからなる金属酸化物を焼結して平板状に成形したものであって、その代表的調合組成は、Y:79.5モル%,Cr:8.5モル%,Mn:8.5モル%,Ca:3.5モル%である。電極12a,12bは、白金等からなり、板状をなす金属酸化物焼結体11の上下両面の全体に、それぞれ膜状に形成されている。接続電極13a,13bは、それぞれ電極12a,12b上に形成された金属膜からなっている。リード線14a,14bは、耐熱性のある、白金または白金にイリジウム(Ir)を20重量%以下合金化させた線材からなり、一端をそれぞれ接続電極13a,13bに接続されていて、サーミスタ素子1と外部回路とを接続するために用いられる。
図2に示すサーミスタ素子1における金属酸化物焼結体11を形成するY:79.5モル%,Cr:8.5モル%,Mn:8.5モル%,Ca:3.5モル%組成の金属酸化物焼結体は、サーミスタ素子を構成した場合に、NTC(負抵抗温度係数)サーミスタ特性を呈するものであって、30℃と700℃間の温度範囲内における平均抵抗温度係数が2500K以下のものである。
また、図1に示された封止ガラス2は、SiO2,CaO,SrO,BaO,Al23,及びSnO2を原料とするガラスであって、その30℃から700℃までの範囲における平均線膨張係数が8.5×10-6/℃であり、かつそのガラス転移点が720℃以上であって、このようなガラスによって、サーミスタ素子1と、リード線14a,14bのサーミスタ素子接続端側の一部を溶融封止する。この例においては、上記ガラスとして、旭硝子株式会社製のガラスR273(旭硝子株式会社の商品番号)を用いている。ガラスR273は、SiO2,CaO,SrO,BaO,Al23,及びSnO2を原料とするガラスであって、その30℃から700℃までの範囲における平均線膨張係数が8.5×10-6/℃であり、かつ、そのガラス転移点が737℃、ガラス軟化点が885℃である。
このように、この例の高温用サーミスタは、原材料がY,Cr,Mn,Caであり、これらのモル%組成が、Y:79.5モル%:Cr:8.5モル%:Mn:8.5モル%:Ca:3.5モル%である金属酸化物焼結体からなる平板状の金属酸化物焼結体11の上下各面の全体に電極12a,12bを形成し、上下各電極12a,12bの面に形成された接続電極13a,13bに対して、白金または白金にイリジウムを20重量%以下合金化した線材からなるリード線14a,14bの端部を接続するとともに、サーミスタ素子1およびリード線14a,14bのサーミスタ素子接続端側を、原材料がSiO2,CaO,SrO,BaO,Al23およびSnO2であり、その30℃から700℃までの範囲における平均線膨張係数が8.5×10-6/℃であって、かつ、そのガラス転移点が720℃以上のガラスで封止することによって、上述の課題を解決した高温用サーミスタを実現している。
以下、この例の高温用サーミスタの製造方法を説明する。
まず、この例のサーミスタ素子1を形成する金属酸化物焼結体11は、Y,Cr,Mn,Caのモル比が、79.5:8.5:8.5:3.5となるように、Y23,Cr23, Mn34,CaCO3の粉末を秤量し、水を加えてスラリー状としてジルコニアボールとともにポットに入れて、ボールミルによって混合する。
次に混合後のスラリーをスプレードライヤーによって乾燥し、得られた粉末を1000℃で仮焼する。仮焼後の粉末に水を加えて再びスラリー状とし、ジルコニアボールとともにポットに入れて、ボールミルによって粉砕する。粉砕後の粉末は、スプレードライによって乾燥・造粒される。
次に、冷間静水圧プレスによって、上記工程により得られた粉末から円柱形状のインゴットプリフォームを作成し、このインゴットプリフォームを1550℃で焼結する。そして、得られた焼結体を切断して、さらに研削・研磨して0.4mmの厚さにすることによって、丸形形状のサーミスタウエハーを形成する。
このサーミスタウエハーは、そのサーミスタ特性を安定化させるために、1000℃でアニールされる。アニール後のサーミスタウエハーの上下面に、厚膜あるいは薄膜の白金電極を形成する。
厚膜電極は、白金粉末に有機バインダー等を混合して作製したペーストをサーミスタウエハーの上下両面に塗布し、乾燥した後に1300℃で焼結して形成する。また、薄膜電極は、真空蒸着またはスパッタリングによって形成する。
このようにして電極形成されたサーミスタウエハーを、ダイシングによって0.63mm角に切断して、ガラス封止素子に用いるサーミスタチップにする。
その後、予め白金ペーストを先端に塗布した一対の真っ直ぐな、直径0.2mmの白金等からなるリード線を、上記によって作製したサーミスタチップの上下電極に接続し、白金ペーストを乾燥させた後、1100℃で焼結することによって、図2に示された構造のサーミスタ素子を得る。
この例の高温用サーミスタの場合は、図2に示された構造のサーミスタ素子1と、リード線14a,14bのサーミスタ素子1に対する接続端側とに、外径が2.1mm、内径が1.3mmで、長さが4mmの、前述のR273ガラスからなるガラス管15を図3に示すように被せて、全体を水平に保持した状態でガラス管部分を炉内に装入して、約1030℃で1分間保持してガラスを十分溶融させて、サーミスタ素子1およびリード線14a,14bのサーミスタ素子1への接続端部分をガラス封止して、図1に示された構造の高温用サーミスタを完成させる。
なお、ガラス管15としては、一旦溶解した後引き延ばして形成した、透明な長い管を所要の長さに切断したものを用いる。
この例の高温用サーミスタにおいて、サーミスタ素子1を封止する封止ガラス2の軟化点は885℃であり、それよりも十分高い1000℃から1050℃の温度領域での5分以内の保持によって、ガラスの粘度は十分に低下するが結晶化は進行しないので、図2の構造のサーミスタ素子をガラス封止して、図1に示された高温用サーミスタを形成することが可能である。
上記工程によってガラス封止を行った後の素子は、転移領域を含む840℃(徐冷点)から680℃(歪点)までの温度範囲を、5分ないし6分かけて冷却する。
このような徐冷処理を行う理由は、封止ガラスに永久歪みが残るのを防止するためである。
永久歪みは、ガラスの厚さ方向において冷却速度に違いがあるために生じるものである。すなわち、ガラスの表面に比べて内部の方が冷却が遅いため、ガラスの表面部分の方が、ガラス転移点を含む転移域以下の温度まで早く冷却されるために生じる歪みである。この歪みは、可能な限りガラスの厚み方向に温度差が生じないようにして転移域を冷却することによって、最小にすることができる。
さらに、この例の高温用サーミスタは、ガラス封止・冷却後、840℃で10時間保持した後、700℃まで100時間かけて冷却するアニール処理を受けて完成する。
このようなアニール処理を実施する理由は、この例の高温用サーミスタの使用温度域の最高温度である700℃あるいはそれに近い温度で継続的に実機使用される場合に、サーミスタ素子の抵抗が減少するのを防止するためである。
以下、この例の高温用サーミスタにおいて、ガラス封止によってサーミスタ特性に影響を受けない理由について、詳細に説明する。
この例の高温用サーミスタにおける封止ガラスの比抵抗は、室温においては1012Ω・cm以上であり、700℃においては1MΩ・cm以上であるが、サーミスタ素子の抵抗は、室温では高くても数百kΩ程度であり、700℃においては数百Ω程度であるため、ガラス材料の抵抗がサーミスタ素子に与える影響は無視できる。
また、この例のサーミスタ素子を構成する金属酸化物焼結体は、主として比較的、抵抗・B定数が高いY23で表されるコランダム相の中に、比較的、抵抗・B定数が低い(Y1-XCaX)(Cr0.5Mn0.5)O3で表されるペロブスカイト相が分散した複合組織になっているため、B定数が低いが抵抗は比較的高い。
サイズが0.63mm(縦)×0.63mm(横)×0.4mm(厚さ)の、角形形状の金属酸化物焼結体で形成したサーミスタチップによってサーミスタ素子を作製した場合、この素子の25℃,100℃,300℃,500℃,700℃における抵抗値は、それぞれ28.801kΩ,6.291kΩ,0.6862kΩ,0.2196kΩ,0.1041kΩであり、25℃と700℃間の温度範囲における平均B定数は2417Kであった。
さらに、この例におけるサーミスタチップの抵抗温度特性において、ガラス封止による変化は認められなかった。
この例の高温用サーミスタの抵抗値は、700℃においても0.1kΩ以上であり、この温度において機器制御に使用することが十分可能である。従って、この素子のみを用いて、室温から700℃までの温度範囲における温度制御を実現することができる。
次に、この例の高温用サーミスタにおいて、アニール処理が必要である理由について、さらに詳細に説明する。
前述したように、この例の高温用サーミスタにおいては、封止ガラスの線膨張係数が被封止材であるリード線およびサーミスタチップよりも小さいため、ガラス封止後の冷却によってガラスには圧縮応力が残留するが、一方、被封止材は冷却後、室温においては引っ張られた状態にある。
この引張歪みは、被封止材部分のうち、最も変形しやすいリード線とサーミスタチップ間の接続部分にも生じ、その歪みが原因となってこの部分においてサーミスタ素子の抵抗に含まれる直列抵抗が生じる。25℃におけるこの直列抵抗は、接続に使用した白金ペーストによっては、この温度における素子抵抗の2%前後に達する場合がある。
この例の高温用サーミスタにおいて、サーミスタチップを構成する金属酸化物焼結体の30℃から700℃までの温度範囲における、線膨張係数の上限が9.5×10-6/℃以下であることが、この直列抵抗を低く抑えるために必要である。
この直列抵抗は、サーミスタを700℃あるいはそれに近い温度で長時間保持することによって減少するが、この抵抗減少は見かけ上、素子抵抗の減少となる。
このような抵抗減少が生じるのは、封止ガラスが700℃という、ガラス転移点に近い温度で保持されることによって熱収縮するため、被封止材部分が受けている引張力が緩和されることが原因である。
そこで、予めアニール処理を施して、封止・冷却後のガラスの体積を実機使用前に十分収縮させることによって、実機使用時の素子抵抗の減少を小さくすることができる。
次に、この例の高温用サーミスタにおいて、封止ガラスに割れが生じにくい理由について説明する。
この例の高温用サーミスタでは、前述のように、1000℃から1050℃の温度領域でガラス封止後、その温度に5分以内保持することによって、ガラスの粘度を十分に低下させるので、その後、サーミスタを封止ガラスの徐冷点(約840℃)まで急速に冷却しても、ガラスの粘度が低いため、封止ガラスに内部応力歪みは生じない。
また、この徐冷点から封止ガラスの歪点(約680℃)までの間は、比較的ゆっくり冷却することによって、封止ガラスに歪みが残留することを防止できる。
この例の場合、サーミスタを構成する封止ガラスR273の線膨張係数は、30℃から700℃までの温度範囲で8.5×10-6/℃である。
一方、この例の高温用サーミスタにおいて、サーミスタ素子を構成するY:79.5モル%,Cr:8.5モル%,Mn:8.5モル%,Ca:3.5モル%組成の金属酸化物焼結体の線膨張係数は、30℃から700℃の温度範囲で、封止ガラスの線膨張係数より大きい9.0×10-6/℃である。
また、この例の高温用サーミスタで使用するリード線は、白金あるいは白金にイリジウムを重量比で20%以下合金化した線であり、この線の30℃から700℃の温度範囲での線膨張係数は、9.5×10-6/℃から10.0×10-6/℃である。
従って、30℃から700℃の温度範囲において、封止ガラスの線膨張係数は、封止されるサーミスタ素子およびリード線のいずれよりも小さい。その結果、冷却後の状態では、封止ガラスには全体として、圧縮応力が残留する。
また、これらの被封止材料と封止ガラスとの線膨張係数の差は比較的小さいため、室温までの冷却後、両材料の界面には割れの発生につながるような引張りの力は発生しない。
そのため、この例の高温用サーミスタでは、1000℃から1050℃までの温度領域でガラス封止後、室温まで冷却することによって、封止ガラスに割れの発生につながるような引張応力が残留することはない。
一般に、ガラス材料は破壊じん性が低いため、内部に引張応力が残留した場合、切り欠き部等から割れやすくなるが、この例の高温用サーミスタでは、封止・冷却後の封止ガラス内部の残留応力は圧縮応力であるため、封止工程あるいはサーミスタの実機使用時に封止ガラスに割れが生じにくい。
一方、30℃から700℃の温度範囲で、線膨張係数が9.0×10-6/℃の金属酸化物焼結体を用いた、図2に示す構造のサーミスタ素子を、30℃から700℃の温度範囲で、線膨張係数が9.2×10-6/℃および10.0×10-6/℃のガラスによって封止した場合、封止工程あるいはサーミスタ素子を700℃で保管する試験において、サーミスタ素子と封止ガラスとの界面から、ガラスに割れが発生した。
この場合、ガラスに割れが発生したのは、封止ガラスの線膨張係数が被封止材料の線膨張係数よりも大きいので、封止ガラスに引張応力が残留したためである。そこで、本発明の高温用サーミスタにおいて、このような割れが発生しないようにするためには、封止ガラスの線膨張係数が被封止材料の線膨張係数と同等またはこれよりも小さいものであることが必須の条件である。
この例の高温用サーミスタにおける封止ガラスR273のガラス転移点は737℃であるため、サーミスタを700℃以下の温度範囲で実機使用する場合、ガラスに新たな歪みは生じないので、このようなガラスで封止したサーミスタは、700℃以下での使用に関しての信頼性が高い。前述の課題を解決するための手段の項において、封止ガラスのガラス転移点を720℃以上としているのは、700℃以下での実機使用時における歪みの発生に基づく封止ガラスの割れの発生を防止できるようにするためである。
また、この例の高温用サーミスタにおいては、リード線として白金あるいは白金にイリジウムを合金化した線材を用いている。これらの線材は、ガラス封止時の温度領域においても表面が酸化しないため、リード線とサーミスタチップとの間の接続抵抗を低くすることができる。
また、このようなリード線材の線膨張係数は、30℃から700℃までの温度範囲で9.5×10-6/℃から10.0×10-6/℃であって、封止ガラスとの線膨張係数の差は大きくないため、封止ガラスとリード線間のガラスの割れを生じにくい。
例えば、これらの線材よりも線膨張係数が大きいニッケル(Ni)線をサーミスタ素子に使用してガラス封止を行った場合は、冷却後に一対のリード線間では、リード線によって封止ガラスが拘束され、しかも封止ガラスに比べてリード線の線膨張係数が大きいため、封止ガラスに大きな引張応力が残留してガラス割れが発生する。
白金にイリジウムを合金化した場合、線膨張係数は低下するが、固溶硬化によって硬度が上昇して、線材にすることが事実上困難になる場合がある。
そのため、この例の高温用サーミスタにおいては、リード線として使用可能な白金イリジウム合金線は、白金に対するイリジウムの合金量が20重量パーセント以下のものに制限される。
以下、この例の高温用サーミスタの各種条件下における試験結果を説明する。
この例の高温用サーミスタ20個を、700℃,600℃,500℃の各温度で、1000時間保持した場合の、サーミスタの25℃における抵抗変化は、いずれの温度においてもすべて±1%以内であった。
また、この例の高温用サーミスタ20個を、5℃の水と95℃の水に交互に浸漬する試験を1000回繰り返して行った場合の、サーミスタの25℃における抵抗変化は、すべて±1%以内であった。
また、この例の高温用サーミスタ20個を、約1分20秒の間に、50℃以下の温度から500℃まで加熱し、再び50℃以下の温度に冷却する試験を1000回繰り返して行った場合の、サーミスタの25℃における抵抗変化は、すべて±1%以内であった。
この例の高温用サーミスタの25℃におけるB定数は2200Kであり、700℃におけるB定数は約2800Kであることから、1%の抵抗経時変化は、25℃および700℃において、それぞれ0.4℃および3℃の温度測定誤差に相当することを考慮すると、上記試験結果は、この例の高温用サーミスタが実用上十分な精度を長期間の使用において維持できることを示している。
また、上記のいずれの試験においても、サーミスタ素子に割れ発生等の異常はまったく発生しなかった。
これは、この例の高温用サーミスタでは、サーミスタチップがガラス封止されているため、その特性変化が限定されているのに加えて、封止ガラスの転移点が十分高いので、700℃以下の使用においては、よほど急激な温度変化を与えない限り、封止ガラスに割れが生じないためである。
このように、この例の高温用サーミスタによれば、25℃から700℃までの温度範囲で平均抵抗温度係数が2500K以下であって、700℃までの温度制御用として実機使用可能なNTCサーミスタ特性を有するとともに、ガラス封止することによって電気的および化学的安定性を付与された温度計測素子を実現することができる。
図4は、本発明の第2実施例である高温用サーミスタの構成を示す図、図5は、セラミック二穴管の構成を示す図、図6は、ガラス封止時のサーミスタ素子に対するセラミック二穴管の配置を説明するための図、図7は、本実施例におけるガラス封止の工程を説明するための図、図8は、二穴管の穴部分に発生するガラスクラックを例示する図、図9は、ガラス封止後の冷却によって二穴管穴部のガラスが受ける力を説明するための図、図10は、熱膨張係数が大きい二穴管の場合に発生するガラスおよび二穴管のクラックを例示する図である。
この例の高温用サーミスタは、図4に示すように、サーミスタ素子1と、封止ガラス2Aと、セラミック二穴管3とから概略構成されている。
この例の高温用サーミスタにおいて、サーミスタ素子1の構成は、図2に示された第1実施例の場合と同様なので、以下においては、詳細な説明を省略する。
封止ガラス2Aは、サーミスタ素子1の部分を封止して気密状態に保持して、環境条件に基づく化学的,物理的変化の発生を防止し、機械的に保護するとともに、サーミスタ二穴管3を保持する。セラミック二穴管3は、封止ガラス2Aの底部と一体に溶融・接合されていて、リード線14a,14bのサーミスタ素子1に近い部分を保持して保護する。
この例におけるセラミック二穴管3は、図5に示すように、封止ガラス2Aより僅かに径が大きい円柱状をなし、リード線貫通穴16a,16bを有している。
セラミック二穴管3は、リード線14a,14bとほぼ等しい線膨張係数を有する材料からなり、リード線14a,14bをそれぞれリード線貫通穴16a,16bに通した状態で、封止ガラス2Aの底部と一体に溶融・接合されることによって、サーミスタ素子1およびリード線14a,14bのサーミスタ素子1に近い部分を、機械的に補強する作用を行う。
この例の高温用サーミスタは、第1実施例の場合と同様に、金属酸化物焼結体11の上下各電極面にリード線14a,14bの端部を接続して、図2に示す構造を形成した後、Al23およびZrO2・SiO2を添加して焼結したフォルステライト(2MgO・SiO2)からなる、線膨張係数が30℃から700℃までの温度範囲において9.6×10-6/℃であって、図5に示す形状を有するセラミック二穴管3を用い、セラミック二穴管3の一対のリード線貫通穴16a,16bにそれぞれサーミスタ素子1のリード線14a,14bを貫通させて所定位置に固定し、その後、サーミスタ素子1と、リード線14a,14bのサーミスタ素子接続端側の部分を、原材料がSiO2,CaO,SrO,BaO,Al23およびSnO2であって、その30℃から700℃までの範囲における平均線膨張係数が8.5×10-6/℃であり、かつそのガラス転移点が720℃以上である封止ガラス2Aによって封止するとともに、封止ガラス2Aの底部を二穴管3の上端面に溶着させた構造としたものであり、これによって、封止ガラス2Aの根元部分を補強して、上述の課題を解決した高温用サーミスタを実現している。
以下、この例の高温用サーミスタの製造方法を説明する。
最初、図2に示す構造のサーミスタ素子1を形成する。サーミスタ素子1の製造方法は第1実施例について説明したのと同様なので、以下においては、詳細な説明を省略する。
次に、サーミスタ素子1のリード線14a,14bの所定位置に、封止ガラス2Aと同組成のガラス粉末を有機バインダーと混合してペースト状にしたものを塗布する。これは、後工程において、リード線14a,14bを貫通させた状態でセラミック二穴管3に対して固定するためである。
そして、Al23およびZrO2・SiO2を添加して焼結して、線膨張係数を、30℃から700℃までの温度範囲において9.6×10-6/℃に低下させたフォルステライト(2MgO・SiO2)製の、図5に示す形状のセラミック二穴管3(外径:2.2mm,高さ:1.5mm,穴径:0.5mm)のリード線貫通穴16a,16bにそれぞれリード14a,14bを貫通させて、予め塗布したガラスペーストの所定位置に配置し、ガラスペーストを乾燥させて固定することによって、図6に示す状態に形成する。
その後、図7に示すような第1実施例の場合と同様の切断したガラス管17を用意し、ガラス管17の一方の切断面にリード線14a,14bに塗布したものと同様のガラスペーストを薄く塗布した後、図7に示す状態に鉛直に保持したセラミック二穴管3の上端面に、ペースト塗布面が接するようにガラス管17を載せる。
次に、リード線14a,14bが鉛直になるように保持した状態で、ガラス管17およびセラミック二穴管3の部分を炉内を通過させ、加熱してガラス管17を溶融させて、サーミスタ素子1とリード線14a,14bとをガラス封止して、封止ガラス2Aを形成するとともに、封止ガラス2Aの底部をセラミック二穴管3の上端面と溶着させることによって、図4に示された形状の高温用サーミスタを作製する。
この例の場合のガラス封止の条件とその効果、徐冷の条件とその効果、およびアニール処理の条件とその効果、ならびにリード線材の条件等は、前述した第1実施例の場合と同様である。
また、この例の高温用サーミスタにおいて、ガラス封止によってサーミスタ特性に影響を受けず、サーミスタとして課題を解決するに足る性能を発揮できる理由も、第1実施例の場合と同様である。
この例の高温用サーミスタにおいては、図4に示すように、セラミック二穴管3で封止ガラス2Aの根元を補強した構造になっているので、図1に示す第1実施例の場合と比べて、機械的な信頼性が優れている。
しかしながら、この例の高温用サーミスタの構造では、セラミック二穴管3に封止ガラス2Aが溶着しているため、セラミック二穴管の線膨張係数の大きさによっては、封止ガラスあるいはセラミック二穴管に割れが生じる可能性がある。
以下、この例の高温用サーミスタにおける、割れ防止の対策について詳細に説明する。
30℃から700℃の温度範囲で、線膨張係数が8.0×10-6/℃のアルミナ(Al23)あるいは8.5×10-6/℃のステアタイト(MgO・SiO2)製のセラミック二穴管を使用して、図4の構造となるようにガラス封止した場合、図8に示すようにリード線とリード線貫通穴との境界部分に、クラック18で示すような割れが生じる。
これは、セラミック二穴管3と接着しているリード線貫通穴内部のガラスよりも、リード線の線膨張係数が大きく、かつセラミック二穴管材料の線膨張係数が封止ガラスと同等またはこれより小さいために、ガラス封止後の冷却によって、図9に示すように、セラミック二穴管3のリード線貫通穴16とリード線14との間の部分に入りこんだガラス19には、半径方向の引張応力が残留して、それによってこの部分からガラスが割れるためである。
一方、30℃から700℃の温度範囲で、線膨張係数が10.6×10-6/℃のフォルステライト(2MgO・SiO2)製のセラミック二穴管を用いた場合は、図8のような割れは生じないが、セラミック二穴管3の熱膨張係数が封止ガラスに比べて大きいために、ガラス封止後の冷却によって、セラミック二穴管と封止ガラスとの接着部分においては、ガラスは中心方向に圧縮される歪みを受けるとともに、セラミック二穴管は外側に広がる歪みを受ける。
その結果、図10に示すように、セラミック二穴管3が円周方向に引っ張られて、クラック20で示すような割れを生じるとともに、セラミック二穴管と接着している部分のガラスは圧縮されるため、セラミック二穴管との接着部分付近のガラス表面が引張力を受けて、クラック21で示すような割れを生じることになる。
しかしながら、この例の高温用サーミスタで使用しているような、Al23およびZrO2・SiO2を添加して焼結したフォルステライト(2MgO・SiO2)製の、30℃から700℃までの温度範囲で線膨張係数が9.6×10-6/℃であるものによってセラミック二穴管3を作成した場合には、図8あるいは図10のような割れは生じないため、図4の構造の高温用サーミスタを構成して、問題なく使用することができる。
この例の高温用サーミスタの場合は、セラミック二穴管3を構成するセラミック材料の線膨張係数は、封止ガラス2Aに比べて適度に大きいので、リード線貫通穴部分において、リード線(14aまたは14b)と封止ガラス2Aの熱膨張の差によって、封止ガラスが受ける引張力が緩和されて、図8に示すクラック18のような割れは生じない。
また、同様な理由によって、セラミック二穴管3が受ける引張力は比較的小さくなるため、セラミック二穴管3が界面において封止ガラス2Aに与える圧縮力が比較的小さくなるので、セラミック二穴管3との界面近傍の封止ガラス2A表面が受ける引張力も緩和されるので、図10に示すクラック20およびクラック21のような割れも生じない。
この例の高温用サーミスタに対する各種試験の結果は、前述の第1実施例の場合と同様であった。
このように、この例の高温用サーミスタによれば、25℃から700℃間の温度範囲で平均抵抗温度係数が2500K以下であって、700℃までの温度制御用として実機使用可能なNTCサーミスタ特性を有するとともに、ガラス封止を行うことによって電気的および化学的安定性を付与されているとともに、リード線の部分を別の部品によって機械的に強化された温度検出素子を実現することができる。
以上、この発明の実施例を図面により詳述してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られたものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれる。例えば、本発明の高温用サーミスタは、実施例に示す各部の寸法等は一例を示すものであるにすぎず、ある程度の変更は自由に行うことができるものであるとともに、また各部品を構成する材料の組成も、本発明の高温用サーミスタが特徴とする性能を損なわない限り、ある程度の変更を許容することが可能である。
この発明の高温用サーミスタは、700℃以下の温度制御を行う機器に使用可能であり、自動車のエンジンの触媒温度制御や、家庭用のオーブンの温度制御およびガス給湯器の燃焼温度制御等の用途に利用可能なものである。
本発明の第1実施例である高温用サーミスタの構成を示す図である。 同実施例におけるサーミスタ素子の構造を示す図である。 同実施例におけるガラス封止の工程を説明するための図である。 本発明の第2実施例である高温用サーミスタの構成を示す図である。 セラミック二穴管の構成を示す図である。 ガラス封止時のサーミスタ素子に対するセラミック二穴管の配置を説明するための図である。 同実施例におけるガラス封止の工程を説明するための図である。 二穴管の穴部分に発生するガラスクラックを例示する図である。 ガラス封止後の冷却によって二穴管穴部のガラスが受ける力を説明するための図である。 熱膨張係数が大きいセラミック二穴管の場合に発生する封止ガラスおよびセラミック二穴管のクラックを例示する図である。
符号の説明
1 サーミスタ素子
2 封止ガラス
3 セラミック二穴管
11 金属酸化物焼結体
12a,12b 電極
13a,13b 接続電極
14,14a,14b リード線
16,16a,16b リード線貫通穴

Claims (4)

  1. Y,Cr,Mn,Caから組成された平板状金属酸化物焼結体の上下両面に電極を形成し、該両電極にそれぞれリード線を接続してなるサーミスタ素子に対して、前記サーミスタ素子と前記リード線の前記サーミスタ素子接続端側部分とを、SiO2 ,CaO,SrO,BaO,Al23 およびSnO2 からなる組成を有し、その線膨張係数が前記金属酸化物焼結体の線膨張係数と同等またはこれよりも小さい封止ガラスによって溶融封止したことを特徴とするワイドレンジ型サーミスタ。
  2. 前記金属酸化物焼結体を形成するY,Cr,Mn,Caの代表的調合組成が、Y:79.5モル%,Cr:8.5モル%,Mn:8.5モル%,Ca:3.5モル%であり、前記封止ガラスがSiO2 ,CaO,SrO,BaO,Al23 およびSnO2 からなる組成を有し、その30℃から700℃までの範囲における平均線膨張係数が8.5×10-6/℃であり、かつそのガラス転移点が720℃以上であって、前記リード線が、白金または白金にイリジウムを20重量%以下合金化したものであることを特徴とする請求項1記載のワイドレンジ型サーミスタ。
  3. 前記リード線とほぼ等しい線膨張係数を有する円柱状のセラミックからなるセラミック二穴管を備え、前記円柱状部を貫通して設けられた二つのリード線貫通穴にそれぞれ前記各リード線の前記サーミスタ素子接続端側を貫通させた状態で、その上端面を前記封止ガラスと溶融接合したことを特徴とする請求項1または2記載のワイドレンジ型サーミスタ。
  4. 前記セラミック二穴管を構成するセラミックが、Al23 およびZrO2 ・SiO2 を添加して焼結した2MgO・SiO2 からなることを特徴とする請求項3記載のワイドレンジ型サーミスタ。
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