JP2005291973A - 変速機の効率測定方法及びそれに用いる装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 変速機特に小型変速機の効率を簡単かつ正確に評価するための変速機の効率測定方法及びそれに用いる装置を提供する。
【解決手段】 駆動部と負荷部とを対向させて、駆動部のモータの軸方向に対し左右に揺動自在に取り付けするとともに、駆動部と負荷部の中間に効率を測定すべき変速機を固定配置し、駆動部を入力ギヤに連結して変速機を回転させ、それを出力ギヤを介して負荷部に伝達し、それによって発生した負荷量を測定し、その変化率に基づいて変速機の効率を算出することにより測定する。それに用いる装置として、駆動モータ6と負荷プーリ9とを上部に固定された梁体1に設けられた2個所の刃型支点(2,2´)のそれぞれに天秤型支持アームを介して支持し、たがいに対向して配置された構造を有し、両者の中間に測定すべき変速機を、その入力ギヤが駆動モータの回転軸に、また出力ギヤが負荷プーリ軸にそれぞれ着脱可能に連結されているものとする。
【選択図】 図1
【解決手段】 駆動部と負荷部とを対向させて、駆動部のモータの軸方向に対し左右に揺動自在に取り付けするとともに、駆動部と負荷部の中間に効率を測定すべき変速機を固定配置し、駆動部を入力ギヤに連結して変速機を回転させ、それを出力ギヤを介して負荷部に伝達し、それによって発生した負荷量を測定し、その変化率に基づいて変速機の効率を算出することにより測定する。それに用いる装置として、駆動モータ6と負荷プーリ9とを上部に固定された梁体1に設けられた2個所の刃型支点(2,2´)のそれぞれに天秤型支持アームを介して支持し、たがいに対向して配置された構造を有し、両者の中間に測定すべき変速機を、その入力ギヤが駆動モータの回転軸に、また出力ギヤが負荷プーリ軸にそれぞれ着脱可能に連結されているものとする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、減速機や増速機のような変速機の効率を簡単に、しかも正確に測定するための測定方法及びそれに用いる装置に関するものである。
最近、マイクロメカニズム分野における研究の進行に伴って、マイクロモータやマイクロ変速機の開発が行われるようになり、このマイクロ変速機の性能を評価する必要性が生じてきた。
機械分野において、電動機のような動力やその動力伝達機構について、その性能を評価することは、既に行われており、例えば歪みゲージを電導機駆動軸に固定して、既知長さの駆動軸に対して加わる既知の死荷重を用いて歪みとトルクの関係を校正し、電動機を作動したときの入力及び回転速度を測定し、前記歪みゲージから回転アンテナを経て固定アンテナにRF信号を伝送し、負荷をかけて前記駆動軸のトルクの測定値を記録することにより、電動機の効率又は負荷を測定する方法(特許文献1参照)、固定された機械とこれを一直線の軸線に沿って横断し、角速度で軸線の周りを回転する軸系との間で機械的エネルギーを交換し、その際の機械的エネルギーが軸系内を軸線方向に流れるように構成された仕事率を決定する装置(特許文献2参照)、回転力を伝達する2つの出力軸を有し、その出力軸の伝達トルクが一定値以上の差を生じたことを検出する機構を備えたトルク差検出装置(特許文献3参照)、駆動モータと第一トルク検出器とを連結し、入力軸に接続した第一伝導ラインと、吸収モータと第二トルク検出器とを連結し、出力軸に接続した第二伝導ラインとを並設した伝動機のトルクを測定する試験装置(特許文献4参照)などが知られている。
しかしながら、変速機、特にマイクロ変速機の効率を測定するために好適な装置については、これまで研究の対象に採り上げられておらず、実用的なものはまだ知られていない。
本発明者らは、先に遊星歯車を用いて小型化したハーモニックドライブ機構のために、駆動モータと変速機と負荷プーリとを一直線状に配置して、それぞれ軸連結し、モータに一体的に取り付けた入力腕に負荷した重錘でモータの反力を相殺するとともに、プーリに重錘を負荷して出力側のトルクを測定する試験装置を提案したが、このものは、実験の開始時と終了時との間に装置自体の変形を生じ、その測定結果に悪影響を及ぼすという欠点があった。
本発明は、変速機特に小型変速機の効率を簡単かつ正確に評価するための変速機の効率測定方法及びそれに用いる装置を提供することを目的としてなされたものである。
本発明者らは、微小な動力を扱うマイクロ変速機の効率測定を精密に行うための効率測定装置を開発するために鋭意研究を重ねた結果、駆動側に浮動ケーシングモータを、負荷側にブローニングブレーキを用い、両者のトルク測定腕を天井に固定支点をもつ天秤の腕にリンク結合した天秤型にすることにより、その目的を達成し得ることを見出し、その知見に基づいて本発明をなすに至った。
すなわち、本発明は、駆動部と負荷部とを対向させて、駆動部のモータの軸方向に対し左右に揺動自在に取り付けするとともに、駆動部と負荷部の中間に効率を測定すべき変速機を固定配置し、駆動部を入力ギヤに連結して変速機を回転させ、それを出力ギヤを介して負荷部に伝達し、それによって発生した負荷量を測定し、その変化率に基づいて変速機の効率を算出することを特徴とする変速機の効率測定方法、及び駆動モータ6と負荷プーリ9とを上部に固定された梁体1に設けられた2個所の刃型支点(2,2´)のそれぞれに天秤型支持アームを介して支持し、たがいに対向して配置された構造を有し、両者の中間に測定すべき変速機を、その入力ギヤが駆動モータの回転軸に、また出力ギヤが負荷プーリ軸にそれぞれ着脱可能に連結されていることを特徴とする変速機の効率測定装置を提供するものである。
本発明によると、変速機、特に微小な動力を扱うマイクロ変速機の効率測定を精密に行うことができる。
次に、添付図面に従って、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1は、本発明測定装置の1例を示す斜視図であって、外枠(図示せず)に平行に支持された固定上部梁体1の2個所の刃型支点2,2´に2本の天秤型アーム3,4が該固定上部梁体1に対し左右に揺動可能に支持されている。
図1は、本発明測定装置の1例を示す斜視図であって、外枠(図示せず)に平行に支持された固定上部梁体1の2個所の刃型支点2,2´に2本の天秤型アーム3,4が該固定上部梁体1に対し左右に揺動可能に支持されている。
そして、一方のアーム3にはモータ部接続部材5,5´により駆動モータ6を取り付けたモータ固定アーム7が、またもう一方のアーム4には、負荷部接続部材8,8´により負荷プーリ9を取り付けた負荷プーリ固定アーム10がぞれぞれ支持され、さらに駆動モータ6と負荷プーリ9との中間位置に供試されるべき変速機11が固定上部梁体1に固定部材12によって配置されている。
この装置を用いて変速機の効率を測定するには、変速機11の入力ギヤ(図示せず)に駆動モータ6の回転軸(図示せず)を、また変速機11の出力ギヤ(図示せず)に負荷プーリ9の軸(図示せず)をそれぞれ連結する。この連結は、必要時又は不必要時に着脱可能な方式でなされている。
この装置の材質としては、できるだけ変形を生じないようにし、かつ質量を小さくするために、アルミニウム又はその合金のような軽量で剛性のある金属又は合金を選ぶのが好ましい。
また、刃型支点2,2´には、カミソリ刃のような薄い板状体を用いるのが好ましい。
駆動モータ6は、モータ固定アーム7に取り付けられるが、駆動モータ6が変換自在に取り付けられるように、例えば2枚の支持板に挟み込み、固定する形式にするのが好ましい。
また、刃型支点2,2´には、カミソリ刃のような薄い板状体を用いるのが好ましい。
駆動モータ6は、モータ固定アーム7に取り付けられるが、駆動モータ6が変換自在に取り付けられるように、例えば2枚の支持板に挟み込み、固定する形式にするのが好ましい。
この装置を用いて、変速機の効率を測定するには、先ず天秤型アーム3,4が水平になるように水準器及びレーザ変位計を用いて測定しながら、左右のバランスを調整する。この調整は、例えば軽い方に鉛のような重錘を付加することによって行われる。
次いで、変速機11を設置後、デジタルフォースゲージをその先端が刃型支点例えばカミソリ刃に軽く触れるようにしてモータ部及び負荷プーリ部に取り付けたのち、このデジタルフォースゲージとアナライジングレコーダとを接続する。
このような準備が完了したのち、電源を入れ、駆動モータ6を始動させると、モータの回転が変速機11に伝達され、さらにその回転が負荷プーリ9に伝達される。この負荷プーリ9には負荷が印加されているので天秤型アーム4が傾斜しようとする。
そして、この状態になったとき、刃型支点2´に接続しているデジタルフォースゲージにより、その際の荷重が測定される。
そして、この状態になったとき、刃型支点2´に接続しているデジタルフォースゲージにより、その際の荷重が測定される。
一方、負荷プーリ9に負荷が印加されると、それと連動してモータ6にも負荷が印加されるので、天秤型アーム3が傾斜し、その際の荷重がデジタルフォースゲージで測定される。
このようにして得られる各天秤型アーム3,4に印加された荷重は、アナライジングレコーダに記録される。
このようにして得られる各天秤型アーム3,4に印加された荷重は、アナライジングレコーダに記録される。
このようにして得られたデータに基づき、以下の式(1)に従って変速機の所定の変速比uにおける効率η(%)を求めることができる。
η=(1/u)・(τ0/τi) (1)
式中のτ0及τiは以下の意味をもつ。
τ0=m0g・r0 (2)
τi=mig・ri (3)
ただし
τ0:負荷側トルク(N・mm)
m0:負荷側荷重(g)
r0=負荷側の中心からデジタルフォースゲージまでの距離(mm)
g:重力加速度(kg/s2)
τi:モータ側トルク(N・mm)
mi:モータ側荷重(g)
ri:モータ側の中心からデジタルフォースゲージまでの距離(mm)
η=(1/u)・(τ0/τi) (1)
式中のτ0及τiは以下の意味をもつ。
τ0=m0g・r0 (2)
τi=mig・ri (3)
ただし
τ0:負荷側トルク(N・mm)
m0:負荷側荷重(g)
r0=負荷側の中心からデジタルフォースゲージまでの距離(mm)
g:重力加速度(kg/s2)
τi:モータ側トルク(N・mm)
mi:モータ側荷重(g)
ri:モータ側の中心からデジタルフォースゲージまでの距離(mm)
市販の減速比1/95の減速機について、6V及び9Vの電圧を印加して本発明方法により10回試験して得た測定効率(%)を図2及び図3に示す。
市販の減速比1/80の減速機について、6V及び9Vの電圧で駆動させ、本発明方法により10回試験して得た測定効率(%)を図4及び図5に示す。
これらの図から、本発明方法によれば、減速比の異なる減速機について、いずれも安定した効率の評価結果が得られることが分かる。
本発明によれば、種々の変速機についての効率を簡単かつ正確に算出することができるので、変速機を用いるシステムの管理に好適に利用できる。
1 固定上部梁体
2,2´刃型支点
3,4 アーム
5,5´モータ部接続部材
6 駆動モータ
7 モータ固定アーム
8,8´負荷部接続部材
9 負荷プーリ
10 負荷プーリ固定アーム
11 変速機
2,2´刃型支点
3,4 アーム
5,5´モータ部接続部材
6 駆動モータ
7 モータ固定アーム
8,8´負荷部接続部材
9 負荷プーリ
10 負荷プーリ固定アーム
11 変速機
Claims (2)
- 駆動部と負荷部とを対向させて、駆動部のモータの軸方向に対し左右に揺動自在に取り付けするとともに、駆動部と負荷部の中間に効率を測定すべき変速機を固定配置し、駆動部を入力ギヤに連結して変速機を回転させ、それを出力ギヤを介して負荷部に伝達し、それによって発生した負荷量を測定し、その変化率に基づいて変速機の効率を算出することを特徴とする変速機の効率測定方法。
- 駆動モータと負荷プーリとを上部に固定された梁体に設けられた2個所の刃型支点のそれぞれに天秤型支持アームを介して支持し、たがいに対向して配置された構造を有し、両者の中間に測定すべき変速機を、その入力ギヤが駆動モータの回転軸に、また出力ギヤが負荷プーリ軸にそれぞれ着脱可能に連結されていることを特徴とする変速機の効率測定装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004108404A JP2005291973A (ja) | 2004-03-31 | 2004-03-31 | 変速機の効率測定方法及びそれに用いる装置 |
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---|---|---|---|---|
JP2007271275A (ja) * | 2006-03-30 | 2007-10-18 | Tdk Corp | トルク検出方法及びトルク検出装置 |
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-
2004
- 2004-03-31 JP JP2004108404A patent/JP2005291973A/ja active Pending
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