JP2007271275A - トルク検出方法及びトルク検出装置 - Google Patents

トルク検出方法及びトルク検出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 磁界によって発生するトルクを正確に検出することが可能なトルク検出方法及びトルク検出装置を提供する。
【解決手段】 扇形形状磁石1の磁界によって発生するトルクを回転軸3を回転させようとする力に変換し、変換された力をロードセル5により測定する。装置構成としては、扇形形状磁石1と対向して配置されるコイルユニット2と、コイルユニット2が装着される回転軸3と、回転軸3の回転しようとする力を測定するロードセル5とを備える。回転軸3はベアリング6を介して支持台4に挿通されて略垂直に設置される。あるいは、支点(ナイフエッジ11a)でバランスしたバランスプレート12の回転中心に中心軸を略一致させて回転軸3が略水平方向に取り付けられる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えばボイスコイルモータ用磁石の磁界によって発生するトルクを感度良く測定するためのトルク検出方法及びトルク検出装置に関する。
例えばハードディスクドライブ用ボイスコイルモータでは、ボイスコイルモータの小型化や高性能化が要求されており、組み込まれる磁石の性能向上が進められている。例えばネオジム鉄ボロン系焼結磁石等の希土類焼結磁石は、高い磁気特性を有することから、前記ボイスコイルモータの小型化、高性能化に寄与している。
一方で、前記ボイスコイルモータに用いる磁石においては、磁気ヘッドが搭載されたアクチュエータを円滑に動作させる必要があり、磁石によって発生した磁界によって出現するトルクを正確に評価することが望まれている。
トルクの測定は、各方面において広く行われており、例えば自動車のパワーステアリングに用いられる回転角度センサやトルク検出センサ、液体の粘性やぬれ性測定用のトルクセンサ、ドリルの穴あけ機のトルクセンサ等が代表例である(例えば、特許文献1や特許文献2等を参照)。
特許文献1記載の発明は、電動パワーステアリング装置に組み込まれる回転角度センサに関するものであり、一対の歯車をトーションバーを介して組み合わせ、各々の歯車の回転角度を磁気的に読み取り、トーションバーの捻れによって発生したズレから操作軸の回転トルクを検出する磁気検知方法が開示されている。
特許文献2記載の発明は、回転粘度計のトルク検出装置に関するものであり、試料を回転させ、流動変形を受けることにより発生した回転軸の捻れ角を磁気的に読み取る方法が開示されている。
その他、磁歪材の捻れによる透磁率変化を読み取る方法や、超音波や光を当てて応力によって変化する周波数や伝搬速度、屈折率等を読み取る方法等も提案されている。
磁気記録の分野におけるトルク測定としては、円盤状磁気記録媒体の走行トルクの測定方法及び装置が本願出願人によって提案されている(特許文献3を参照)。特許文献3には、円盤状磁気記録媒体のためのスピンドルモータの負荷電流を測定する手段と、磁気ヘッドを支持してその高さを調整できるマイクロメータヘッドとを有する走行トルク測定装置により、フロッピーディスクのトルクを精密に測定することが開示されている。
特開平11−194007号公報 特開2005−55410号公報 特開平6−137973号公報
しかしながら、前記各特許文献に代表される従来技術は、いずれも測定対象が回転動作によって発生するトルクであり、磁界により発生するトルクを検出することに関しては何ら検討されていない。また、微小レベルのトルクを高感度に測定する技術についても未だ確立されていない。
前記従来技術におけるトルク測定は、トルクによって発生するトーションバー等の伝達軸の捻れや物性変化を利用するものであり、ボイスコイルモータで発生するトルクのように微小なトルク変化を検知するには適用が難しく、従来技術を活用することは困難である。また、磁界との相互作用によって発生するトルクを測定するため、磁気検知法や磁歪を利用した方法では、前記磁界がノイズの原因となり、ノイズによる誤差が大きくなることが懸念される。さらに、超音波や光で計測する技術では、装置が大がかりとなり、ランニングコストも発生するという課題が残る。
そこで本発明は、このような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、簡単な構成、構造でありながら磁界との相互作用によって発生するトルクを正確に検出することが可能な新規なトルク検出方法及びトルク検出装置を提供することを目的とし、感度の向上により磁界との相互作用によって発生する微小なトルクを精度良く計測することが可能なトルク検出方法及びトルク検出装置を提供することを目的とする。
前述の目的を達成するために、本発明のトルク検出方法は、磁石の磁界によって発生するトルクを検出するトルク検出方法であって、前記トルクを回転軸を回転させようとする力に変換し、変換された力をロードセルにより測定することを特徴とする。また、本発明のトルク検出装置は、磁石の磁界によって発生するトルクを検出するトルク検出装置であって、前記磁石と対向して配置され、磁石との磁気的相互作用によりトルクを発生するコイルまたは磁性体を有するトルク発生ユニットと、一端部に前記トルク発生ユニットが装着される回転軸と、前記回転軸の回転しようとする力を測定するロードセルとを備えることを特徴とする。
本発明においては、磁界によって発生したトルクを直接回転軸に伝え、この回転軸の回転しようとする力をロードセルを用いて直接検知し、トルクを検出する。したがって、トルクにより発生した力が摩擦抵抗等により殆どロスすることなくロードセルに伝達されて計測されるので、検出精度が向上し、微小トルクの検出が可能になる。また、磁気検知や磁歪検知ではないので、磁界の影響も皆無である。さらに、回転軸とロードセルを備えるだけの簡単な構造で済み、超音波や光で計測する技術のように装置が大がかりとなることもなく、ランニングコストが発生することもない。
本発明によれば、簡単な構成、構造でありながら磁界によって発生するトルクを正確に検出することが可能であり、磁界によって発生する微小なトルクを高感度に、且つ精度良く計測することが可能である。また、磁界によりノイズの問題が発生することはなく、設備を大がかりにする必要もない。さらに、ランニングコスト等を要することもなく、低コストに計測を行うことが可能である。
以下、本発明を適用したトルク検出方法及びトルク検出装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下においては、ボイスコイルモータ用の磁石の磁界によって発生するトルクを計測対象としたトルク検出方法及びトルク検出装置を例にして説明するが、本発明がこれに限られるものでないことは言うまでもなく、種々の用途の磁石のトルク測定にも利用することができる。
(第1の実施形態)
本実施形態のトルク検出装置は、ボイスコイルモータ(VCM)用の磁石(円弧状のいわゆる扇形形状磁石)の磁界によって発生するトルクを計測対象とするものである。ボイスコイルモータは、扇形形状磁石と駆動コイルを備えたアクチュエータとを組み合わせ、前記駆動コイルを扇形形状磁石と対向配置し、扇形形状磁石の磁界と駆動電流を供給した駆動コイルで発生する磁界の磁気的相互作用によってトルクを発生させ、磁気ヘッドを搭載したアクチュエータを回転駆動するという構造を採用している。一方、ハードディスクドライブ(HDD)においては、その小型化や薄型化が進められており、前記扇形形状磁石も小型化、薄型化が求められている。このような小型化、薄型化が進められる状況の中、HDDヘッドを円滑に動作させるためには、前記扇形形状磁石とコイル間に発生する微小なトルクを直接的に把握することが重要になる。本実施形態のトルク検出装置は、この扇形形状磁石とコイル間に発生する微小なトルクを直接的、且つ高精度に測定するものである。
図1及び図2は、本実施形態のトルク検出装置の概略構成を示す模式的な図面である。本実施形態のトルク検出装置は、扇形形状磁石1と対向して配置されるコイルユニット(トルク発生ユニットに相当するものであり、ここでは磁石の磁界との相互作用によりトルクを発生するコイルを有するボイスコイルモータのアクチュエータ)2と、このコイルユニット2が取り付けられる回転軸3、前記回転軸3を支持する支持台4、回転軸3に伝達されたトルク(力)を計測するロードセル5とから構成されている。
前記回転軸3は、ベアリング6を介して支持台4にほぼ直角、且つ回転自在に挿通されており、当該回転軸3の回転に関しては、極力摩擦や抵抗がないように設計されている。この回転軸3は、前記扇形形状磁石1とコイルユニット2の相互作用により発生するトルクをロードセル5に伝達する役割を果たすものであり、回転軸3の回転に対して例えば摩擦力が働くと、これが損失となって正確な計測が難しくなるおそれがある。したがって、本実施形態の場合、前記ベアリング6により前記回転軸3に加わる摩擦や抵抗等を低減するようにしている。
また、前記回転軸3の根元部分(支持台4よりも下方位置)には、安定に固定された固定台7に設置された前記ロードセル(荷重変換器)5が結合されており、このロードセル5によって回転軸3に働く回転しようとする力を検出するように構成されている。ロードセル5は、「力」を「電気出力」に変換するものであり、一般的には歪みゲージにより前記変換が行われる。
前記ロードセル5は、回転軸3に働く回転しようとする力を効率的にロードセル5に伝達するために、例えばアーム等を介して回転軸3とロードセル5とを結合している。本例の場合、回転軸3に設けられたアーム8にロードセル5が結合されている。なお、このアーム8についても、例えば前記回転軸3が回転しようとする力によってアーム8が撓んだり変形すると損失の原因となることから、これに耐え得る剛性の高いものとする必要がある。
一方、前記回転軸3の反対側の先端(上端)には、前記コイルユニット2が回転軸3に対してほぼ直角に取り付けられる。このコイルユニット2は、不用意に動くことが無いように前記回転軸3に対して強固に固定される。トルクが発生した際にコイルユニット2と回転軸3とが位置ズレを起こすと、やはり損失に繋がるため、例えばネジ止め等によりコイルユニット2を回転軸3に機械的に強固に固定する。
前記コイルユニット2は、前記扇形形状磁石1との相互作用によりトルクを発生させるために磁石対向面内において巻回されたコイル2aを備えており、このコイル2aに電流を流すことで扇形形状磁石1との磁気的相互作用によってトルクが発生する。
ここで、前記コイルユニット2としては、ボイスコイルモータのアクチュエータをそのままコイルユニット2として用いることが好ましい。アクチュエータをそのままコイル世ニット2として用いれば、実際のボイスコイルモータに即した計測が可能となり、ボイスコイルモータで実際に発生するトルクをそのまま計測することが可能になる。
前記扇形形状磁石1は、本実施形態の場合、前記コイルユニット2を挟んで略平行に一対設置しているが、コイルユニット2と対向して片側にのみ扇形形状磁石1を配置することも可能である。いずれにしても、扇形形状磁石1の配置についても、実際のボイスコイルモータに即したものとすることが好ましい。
また、前記扇形形状磁石1は、図示は省略するが、コイルユニット2と対向する面内において、当該コイルユニット2に対して相対移動可能なように支持機構に保持されている。この支持機構は、前記コイルユニット2の回転軸3による回転方向に対して扇形形状磁石1を回転可能とするものであり、前記支持機構を前記支持台4に取り付けることにより、扇形形状磁石1とコイルユニット2の間隔を一定に保ちながら相対位置関係を変更することが可能になる。
以上が本実施形態のトルク検出装置の構成であるが、トルク検出に際しては、前記コイルユニット2のコイル2aに電流を流し、扇形形状磁石1とコイル2aとの磁気的相互作用によるトルクを発生させる。発生したトルクは、前記コイルユニット2を回転しようとする力となり、これが前記回転軸3を回転しようとする力になる。この回転軸3を回転させようとする力は、回転軸3にアーム8を介して結合されるロードセル5に伝達され、力の大きさをロードセル5によって計測することで発生したトルクが算出される。
トルクの測定に際しては、コイル2aに電流を流していない時のロードセル5の荷重をゼロに設定する。したがって、コイル2aに所定の電流を流した時には相対荷重となるので、測定ばらつきを抑えることができる。また、測定に際してコイル2aに流す電流は一定でもよいが、例えば電流値を変えながらその都度トルクを読み取ることで、さらに精度良く発生トルクを把握することができる。
前記トルク測定において、発生したトルクによってコイルユニット2の回転しようとする力が回転軸3に伝達されるが、回転軸3自体は前記ロードセル5と結合されていることから回転することはない。回転しようとする力がロードセル5に伝達されるだけである。したがって、扇形形状磁石1とコイルユニット2の相対位置関係を固定した状態で前記トルク測定が可能となる。
前述の通り、本実施形態のトルク検出装置では、扇形形状磁石1とコイルユニット2の相対位置関係を固定した状態でトルクが測定される。このことを利用して、扇形形状磁石1の面内において発生するトルクの相対回転角に対する分布の測定を行うことも可能である。すなわち、前記扇形形状磁石1は、支持機構により前記コイルユニット2の回転方向に対して回転可能に取り付けられている。そこで、この支持機構を利用して扇形形状磁石1を面内回転させ、図3に示す扇形形状磁石1の中心線C1とコイル2aの中心線C2とがなす角度θを変えながらトルク測定を行えば、トルクの相対回転角に対する分布の測定が可能となる。ボイスコイルモータの駆動を考えた場合、前記トルクの相対回転角に対する分布を把握することができれば、装置設計を行う上で極めて有用な情報となる。
(第2の実施形態)
トルク検出装置の構成は、先の第1の実施形態と同様である。本実施形態は、コイル部に磁性体(鉄板等)を置き、且つVCM用磁石端部にふくらみをもたせ、鉄板と磁石端部が引き付けあう力(トルク)を測定するようにした実施形態である。
コイルの代わりに磁性体、例えば鉄片を配置することにより、磁石と鉄片との相互作用により発生するトルクを測定することができる。この場合、コイルには電流は流さない。例えば図4に示すように、コイルユニット2に変えて非磁性の板状部材9を配置し、その板状部材9の端部に鉄片等の磁性体10を取り付けることにより、上端部1aが盛り上がった形状の略扇形形状磁石1との間で相互作用が発生し、いわゆるラッチトルクを測定することができる。したがって、本実施形態においては、前記磁性体10を取り付けた板状部材9がトルク発生ユニットに相当する。
実際、磁性体10と上端部1aが盛り上がった形状の略扇形形状磁石1との間の相互作用で発生するラッチトルクの測定を試みた。測定に際しては、図5に示す寸法の略扇形形状磁石1を用いた。略扇形形状磁石1の磁気特性は、残留磁束密度Br1384mT、Hcb1070kA/m、Hcj1376kA/m、(BH)max372kJ/mである。磁性体10の中心位置が前記略扇形形状磁石1の上端部1aの中心位置と一致する点を角度θ=0°とし、角度θを変えてトルク測定を行った。結果を図6に示す。角度θが大きく(磁性体10と上端部1aの距離が大きく)なるのに伴って、次第に発生するトルクが減少する様子がわかる。
(第3の実施形態)
先の第1の実施形態のトルク検出装置においては、回転軸3をベアリング6を介して支持台5によって支持している。ここで、例えば扇形形状磁石1がより一層小型化し発生するトルクもより微小になった場合、前記ベアリング6の摩擦や抵抗等も問題となる可能性がある。ベアリング6においては、全く摩擦や抵抗が無いわけではなく、トルクが微小になると、それによる損失が問題になり正確な計測が難しくなる可能性がある。
そこで、本実施形態では、ナイフエッジやピン等によって支持されるバランスプレートを利用し、回転軸3に加わる摩擦や抵抗を極力排除し、微小トルクを正確に計測可能とする。したがって、本実施形態のトルク検出装置は、いわば「やじろべえ方式」と呼ぶことができる。
以下、本実施形態のトルク検出装置の構成について説明する。図7及び図8は、本実施形態のトルク検出装置の概略構成を示す図である。本実施形態のトルク検出装置は、ナイフエッジ11aを有する刃状支点11によって支持されたバランスプレート12を備えており、このバランスプレート12に回転軸3を取り付けている。
前記バランスプレート12は、前記刃状支点11のナイフエッジ11aでのみ支持されており、やじろべえのようにナイフエッジ11aを支点として回転可能に設置されている。なお、バランスプレート12の支持機構としては、前記ナイフエッジ11aに限らず、例えば複数のピン状支点であってもよい。
前記ナイフエッジ11aを支点とするバランスプレート12においては、回転に対する抵抗はほとんどゼロであり、先の第1の実施形態のようにベアリング6を使用した場合と比べても、摩擦等による抵抗を大幅に削減することができる。
本実施形態においては、前記バランスプレート12の回転中心に中心軸を一致させて回転軸3を取り付ける。したがって、本実施形態においては、回転軸3の取り付け方向は水平方向である。また、回転軸3はバランスプレート12に取り付けられるので、回転に対する抵抗はほとんどゼロである。
その他の構成については、基本的には先の第1の実施形態の場合と同様である。例えば、回転軸3の先端には、トルク発生ユニットに相当するコイルユニット2が取り付けられる。この場合、コイルユニット2の取り付け方向は略垂直方向であり、やはり不用意に動くことが無いように前記回転軸3に対して強固に固定される。
また、扇形形状磁石1は、前記コイルユニット2を挟んで略垂直に一対設置している。扇形形状磁石1は、図示は省略するが、コイルユニット2と対向する面内において、当該コイルユニット2に対して相対移動可能なように支持機構に保持されている。この支持機構は、前記コイルユニット2の回転軸3による回転方向に対して扇形形状磁石1を回転可能とするものであり、前記コイルユニット2に対して所定の距離をもって扇形形状磁石1が対向するように前記支持機構を固定することにより、扇形形状磁石1とコイルユニット2の間隔を一定に保ちながら相対位置関係を変更することが可能になる。
一方、前記バランスプレート12の支点(ナイフエッジ11a)を挟んでいずれか一方の端部寄りの位置には、ロードセル5が結合されている。ロードセル5は、何らかの固定手段によって動くことがないように安定に固定されている。
ここで、バランスプレート12の一端側に前記ロードセル5を結合した場合、例えば図8の矢印A方向に回転軸3が回転しようとする場合には、回転軸3が回転しようとする力がロードセル5に伝達されるが、矢印B方向に回転しようとする場合には、ロードセル5には力が加わらず、トルク測定を行うことができない。そこで、本実施形態では、前記バランスプレート12の支点を挟んで反対側位置にバランサ(重り)13を設置してこのような不都合を解消している。
すなわち、前記バランサ13の設置により前記ロードセル5に力F1が加わるように設定すると、発生したトルクにより回転軸3に矢印A方向に回転しようとする力が加わった場合には、前記ロードセル5には、前記バランサ13による力F1と前記回転軸3の回転しようとする力F2を合わせた力(F1+F2)が加わる。一方、発生したトルクにより回転軸3に矢印B方向に回転しようとする力が加わった場合には、前記ロードセル5には、前記バランサ13による力F1から前記回転軸3の回転しようとする力F2を差し引いた力(F1−F2)が加わる。したがって、前記バランサ13の設置によりロードセル5に加わる力F1をトルクの発生により回転軸3に伝達される回転しようとする力F2よりも大きく設定しておけば、ロードセル5には常に荷重が加わることになり、回転軸3がどちらに回転してもトルクを計測することが可能となる。
本実施形態のトルク検出装置においても、扇形形状磁石1の磁界により発生したトルクを回転軸3に伝え、回転しようとする力をロードセル5を用いて直接検知することによりトルクを検出する。この時、回転軸3をバランスプレート12の支点に直接取り付ける構造を採用しているので、トルクにより発生した力が摩擦抵抗等によりほとんどロスすることなくロードセル5に伝達され、その結果、検出精度が大幅に向上し、微小トルクの検出も可能となる。
図9は、本実施形態のトルク検出装置及び第1の実施形態のトルク検出装置によるトルク測定結果(扇形形状磁石1の面内において発生するトルクの相対回転角に対する分布の測定結果)を示すものである。この図9から、本実施形態及び第1の実施形態のいずれの方法においてもトルク測定が可能であることがわかる。さらに、本実施形態のトルク検出装置において、第1の実施形態のトルク検出装置よりも分解能が向上していることがわかる。本実施形態のトルク検出装置における分解能が0.001mNmより優れているのに対して、第1の実施形態のトルク検出装置(ベアリング方式)では、0.005mNmの分解能となっている。なお、測定に際しては、図10に示す寸法の扇形形状磁石1を用いた。略扇形形状磁石1の磁気特性は、残留磁束密度Br1370mT、Hcb1062kA/m、Hcj1393kA/m、(BH)max365kJ/mである。また、コイル2aと扇形形状磁石1の中心線が一致する位置を角度θ=0°とし、−20°から20°の範囲で扇形形状磁石1の面内において発生するトルクの相対回転角に対する分布の測定を行った。コイルに流した電流は50mAである。
以上のように、本発明のトルク検出装置及びトルク検出方法においては、簡単な装置構成及び測定方法で磁界によって発生したトルクを測定することが可能である。また、本発明では電流を流す前の値との相対比較になるので、摩擦による信号ロスを小さくすることが可能である。さらに、電流値を変えて測定を行うことで、測定ばらつきの影響を小さくすることができ、測定精度をさらに高めることができる。特に、摩擦ロスに関して言えば、第2の実施形態のように「やじろべえ方式」を採用することで、摩擦ロスがバランスプレート12の支点のみでしか発生せず、ほとんどゼロに近いものとすることができるので、感度及び分解能を高くすることができる。
第1の実施形態のトルク検出装置の構成を示す模式的な側面図である。 第1の実施形態のトルク検出装置の構成を示す模式的な平面図である。 扇形形状磁石とコイルユニットの位置関係を示す概略平面図である。 第2の実施形態におけるトルク検出を示す模式的な平面図である。 トルク測定の際の略扇形形状磁石1の寸法及び略扇形形状磁石1と磁性体の位置関係を示す模式的な平面図である。 ラッチトルク測定結果を示す特性図である。 第3の実施形態のトルク検出装置の構成を示す模式的な側面図である。 第3の実施形態のトルク検出装置の構成を示す模式的な正面図である。 第3の実施形態のトルク検出装置と第1の実施形態のトルク検出装置によるトルク測定結果を比較して示す特性図である。 図9の測定に用いた略扇形形状磁石1の寸法及び略扇形形状磁石1とコイルの位置関係を示す模式的な平面図である。
符号の説明
1 扇形形状磁石、2 コイルユニット、2a コイル、3 回転軸、4 支持台、5 ロードセル、6 ベアリング、7 固定台、8 アーム、9 板状部材、10 磁性体、11 刃状支点、11a ナイフエッジ、12 バランスプレート、13 バランサ(重り)

Claims (11)

  1. 磁石の磁界との相互作用によって発生するトルクを検出するトルク検出方法であって、前記トルクを回転軸を回転させようとする力に変換し、変換された力をロードセルにより測定することを特徴とするトルク検出方法。
  2. 前記磁石の磁界との相互作用によりトルクを発生するコイルまたは磁性体を有するトルク発生ユニットを前記回転軸に装着し、前記トルクを回転軸に伝達することを特徴とする請求項1記載のトルク検出方法。
  3. 前記トルクに流す電流値を変えて測定を行うことを特徴とする請求項2記載のトルク検出方法。
  4. 前記コイルまたは磁性体と磁石の対向位置を相対移動させ、前記磁石によって発生するトルクの相対回転角に対する分布を測定することを特徴とする請求項2または3記載のトルク検出方法。
  5. 前記トルク発生ユニットを挟んで一対の磁石を設置することを特徴とする請求項2から4のいずれか1項記載のトルク検出方法。
  6. 支点でバランスしたバランスプレートの回転中心に回転軸の中心軸を略一致させて取り付け、前記バランスプレートの回転しようとする力を前記ロードセルにより測定することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載のトルク検出方法。
  7. 磁石の磁界との相互作用によって発生するトルクを検出するトルク検出装置であって、
    前記磁石と対向して配置され、磁石との磁気的相互作用によりトルクを発生するコイルまたは磁性体を有するトルク発生ユニットと、
    一端部に前記トルク発生ユニットが装着される回転軸と、
    前記回転軸の回転しようとする力を測定するロードセルとを備えることを特徴とするトルク検出装置。
  8. 前記回転軸はベアリングを介して支持台に挿通されて設置されており、当該回転軸の先端に前記トルク発生ユニットが前記回転軸に対して略直角に取り付けられるとともに、前記回転軸の他端側がアームを介して前記ロードセルと結合されていることを特徴とする請求項7記載のトルク検出装置。
  9. 支点でバランスしたバランスプレートを備え、前記バランスプレートの回転中心に中心軸を略一致させて前記回転軸が略水平方向に取り付けられるとともに、回転軸の先端に略垂直方向にトルク発生ユニットが取り付けられ、
    前記バランスプレートの前記支点を挟んで一方側に前記ロードセルが結合され、他方側に重りが設置されていることを特徴とする請求項7記載のトルク検出装置。
  10. 前記トルク発生ユニットと対向する面内において磁石をトルク発生ユニットに対して相対移動させる機構を備えていることを特徴とする請求項7から9のいずれか1項記載のトルク検出装置。
  11. 前記磁石がボイスコイルモータ用磁石であり、前記トルク発生ユニットがボイスコイルモータのアクチュエータであることを特徴とする請求項7から10のいずれか1項記載のトルク検出装置。
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