JP2005290175A - タイヤトレッド用ゴム組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】ウェット性能の向上と転がり抵抗の低減を両立し得るトレッド用ゴム組成物を提供する。
【解決手段】ビニル含有量が40%以上のスチレン−ブタジエンゴムと、アクリロニトリル−ブタジエンゴム5〜40重量%とからなるゴム成分を含有するトレッド用ゴム組成物。前記スチレン−ブタジエンゴムは、スチレン含有量が15%以下であることが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、タイヤトレッド用ゴム組成物に関し、とりわけウェット性能の向上と転がり抵抗の低減とを両立し得るトレッド用ゴム組成物に関する。
スチレン−ブタジエンゴム(SBR)は、タイヤ用に広く用いられているゴムである。SBRは、スチレンとブタジエンの共重合体であるが、このブタジエン部分には、シス(シス−1,4結合ブタジエン)、トランス(トランス−1,4結合ブタジエン)、ビニル(1,2結合ブタジエン)の3種類の成分が存在する。ソリューションSBR、溶液重合SBRなどとよばれるSBRは、ビニル基を比較的多く含み、高温側(40〜70℃付近)のtanδが低いため、タイヤの転がり抵抗を低減することができ、近年の低燃費タイヤに用いられるゴムの主流となっている。
しかし、SBRのブタジエン部分のビニル基濃度を上げると、SBR全体のガラス転移温度(Tg)が上昇し、かえって低燃費性が低下してしまう。そこで、スチレン含有量を低下させ、SBRのTgを低下させようとすると、天然ゴム、BRなどの汎用ゴムや他のSBRとの相溶性が高まる。他のポリマーと相溶すると、tanδのピーク温度が低くなり、結果として低温側(0℃付近)のtanδが低くなり、ウェット性能が低下してしまう。また、高温側のtanδが高くなり、転がり抵抗が増大し、ビニル基を多量に含む溶液重合SBRの低燃費性に優れるという特徴が損なわれてしまう。
このような知見から、SBRのビニル含有量、スチレン含有量などを制御して他のポリマーとの非相溶系を形成する努力がなされている。
しかし、非相溶系を形成するために、ビニル含有量の高いSBRのスチレン含有量を増加させると、SBRのTgが上昇し、高温側のtanδが上昇してしまうという欠点があった。
低燃費性とウェット特性を両立させることを目的として、SBR、NR、IR、BRなどの汎用ゴムと、これらのゴムと非相溶であるNBRとを用いる方法がある(特許文献1および2参照)。しかし、ビニル含有量の高い溶液重合SBRを用いることを想定したものではなく、汎用ポリマーとしてスチレン含有量の低いSBRや、BRなどを用いるので、転がり抵抗の低減が充分でなかった。
特開2003−26860号公報 特開2000−302915号公報
本発明は、ウェット性能の向上と転がり抵抗の低減とを両立し得るトレッド用ゴム組成物を提供することを目的とする。
本発明は、ビニル含有量が40%以上のスチレン−ブタジエンゴムと、アクリロニトリル−ブタジエンゴム5〜40重量%とからなるゴム成分を含有するトレッド用ゴム組成物に関する。
前記スチレン−ブタジエンゴムは、スチレン含有量が15%以下であることが好ましい。
本発明によれば、溶液重合SBR(ビニル含有量の高いSBR)の欠点である他のポリマーとの相溶性の高さを打ち消すために、ブレンドするポリマーとしてNBRを用い、さらにビニル含有量の多いSBRを用いることにより、溶液重合SBRの高温側のtanδの低さ、すなわち転がり抵抗の低さを維持しつつ、ウェット性能をさらに向上することができる。
本発明のトレッド用ゴム組成物は、ゴム成分としてスチレン−ブタジエンゴム(SBR)とアクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)とを含む。
前記SBRのビニル含有量は、40%以上であり、好ましくは50%以上、より好ましくは60%以上である。ビニル含有量が40%未満では、高温のtanδが高くなってしまい、転がり抵抗の低減とウェット性能の向上の両立が困難である。
前記SBRのスチレン含有量は、15%以下であることが好ましい。
なお、前記ビニル含有量およびスチレン含有量は、1H NMRを測定し、そのスペクトルより求めた4.7〜5.2ppmのブタジエン単位に基づくビニル結合のメチレンプロトンと6.7〜7.2ppmのスチレン単位に基づくフェニルプロトンとの比から求められる。
前述のようなSBRは、溶液重合によって製造することができる。
前記SBRの含有量は、ゴム成分中に10重量%以上であることが好ましく、30重量%以上であることがより好ましく、70重量%以上であることがさらに好ましい。前記SBRの含有量が10重量%未満では、NBRの配合量が多すぎるため、他のゴムとのゴム/ゴム間の接着力が低下し、剥離を生じる傾向がある。また、前記SBRの含有量は、80重量%以下であることが好ましい。前記SBRの含有量が80重量%をこえるとNBR量が少なくなり、NBRを配合することにより得られる効果が小さい。
前記NBRのニトリル含有量は、好ましくは10重量%以上、より好ましくは20重量%以上である。ニトリル含有量が10重量%未満では、ガラス転移温度が低くなりすぎ、ウェット性能の向上効果が得られない傾向がある。また、ニトリル含有量は、好ましくは40%以下である。ニトリル含有量が40%をこえると、ガラス転移温度が高くなりすぎ、かえってウェット性能が低下する傾向がある。ここで、ニトリル含有量は、赤外吸収スペクトルを測定し、そのスペクトル分析をすることにより求められる。
前記NBRのガラス転移温度(Tg)は、好ましくは−50℃以上、より好ましくは−40℃以上である。Tgが−50℃未満ではウェット性能の向上がみられない傾向がある。また、Tgは、好ましくは0℃以下、より好ましくは−10℃以下である。Tgが0℃をこえると、かえってウェット性能が低下する傾向がある。
前記NBRの含有量は、ゴム成分中に5重量%以上、好ましくは10重量%以上、より好ましくは20重量%以上である。NBRの含有量が5重量%未満では、NBRを含有することで得られる効果がない。また、NBRの含有量は、40重量%以下、好ましくは35重量%以下、より好ましくは30重量%以下である。前記SBRの含有量が40重量%をこえると、他のゴムとの接着力が低下する。
本発明のゴム組成物は、前記SBR、NBRのほかにも、ゴム成分として天然ゴム(NR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)などの汎用ゴムなどを含むことができる。
また、本発明のゴム組成物は、前記ゴム成分のほかにも、カーボンブラック、シリカなどの充填剤、加硫剤、加硫促進剤、各種オイル、老化防止剤、可塑化剤などの通常ゴム業界で用いられる各種添加剤を配合することができる。
前記ゴム成分および必要に応じてその他の添加剤は、一般的な方法で混練して組成物とし、加硫することができる。
以下に、実施例に基づいて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらのみに制限されるものではない。
以下に、実施例および比較例で用いた各種薬品をまとめて示す。
溶液重合SBR1:日本ゼオン(株)製のNS112R(ビニル含有量35%、スチレン含有量15%、Tg:−54℃)
溶液重合SBR2:住友化学工業(株)製のSE8551(ビニル含有量45%、スチレン含有量15%、Tg:−35℃)
溶液重合SBR3:(ビニル含有量70%、スチレン含有量15%、Tg:−25℃)
溶液重合SBR4:(ビニル含有量5%、スチレン含有量45%、Tg:−37℃)
NBR1:日本ゼオン(株)製のDN401(ニトリル含有量18%、Tg:−45℃)
NBR2:日本ゼオン(株)製の1043(ニトリル含有量29%、Tg:−35℃)
NBR3:JSR(株)製のN241(ニトリル含有量33%、Tg:−30℃)
NR:JSR(株)製のN237
カーボンブラック:三菱化学(株)製のUM
シリカ:デグサ社製のVN3
シランカップリング剤:デグサ社製のSi69
老化防止剤:フレキシス社製のサントフレックス6PPD
加硫促進剤:フレキシス社製のCBS
以下に、実施例および比較例で実施した試験方法をまとめて示す。
(ウェット性能)
温度分散測定の0℃におけるtanδを、ウェットグリップ性能の指標とした。比較例1のtanδを100として指数で示した。指数が大きいほどtanδが大きく、ウェットグリップ性能が良好である。
(転がり抵抗)
温度分散測定の60℃におけるtanδを、転がり抵抗の指標とした。比較例1のtanδを100として指数で示した。指数が大きいほどtanδが小さく、転がり抵抗が低く良好である。
(ゴム/ゴム接着性)
評価するゴム同士を未加硫状態で貼り付け、更にその外側にナイロンのプライを貼り付け、プレスにて加硫を行う。幅25mmに切り取り、評価ゴムの界面から180°方向にそれぞれのゴムサンプルを500mm/minの速度で引っ張り、剥離を生じさせる。サンプルゴム同士の界面で剥離が生じた場合は、ゴム同士の加硫接着性が劣ると考えられ、「×」、ゴムの内部で凝集破壊が生じた場合は、ゴム同士の接着性が良好と考えられ「○」と判定する。
ゴム成分として、各種溶液重合SBRと、NRあるいは各種NBRとを表1に示す重量比率で、さらにゴム成分100重量部に対してカーボンブラックを30重量部、シリカを40重量部、シランカップリング剤を5重量部、ステアリン酸を2重量部、酸化亜鉛を2重量部、オイルを10重量部を、ワックスを2重量部、老化防止剤を2重量部配合し、160℃で5分間混練りした。得られた混練り物に、ゴム成分100重量部に対して硫黄を2重量部および加硫促進剤を1重量部配合して、100℃で3分間混練りし、得られた未加硫ゴム組成物を160℃で20分間加硫した。
実施例1〜4および比較例1〜4
得られたゴム組成物について、前記ウェット性能および転がり抵抗の測定を行なった。結果を表1に示す。
Figure 2005290175
実施例1〜4は、ビニル含有量の高いSBRとNBRが非相溶系であり、ウェット性能の向上と転がり抵抗の低減が両立されている。
比較例1および2は、ビニル含有量の低いSBRを使用しているため、転がり抵抗が増大している。
比較例3、4は、ビニル含有量の高いSBR(SBR2および3)が、SBR4と相溶してしまうため、ウェット性能の向上と転がり抵抗の低減とのバランスが良好でない。
実施例5〜6および比較例5〜6
溶液重合SBR3とNBR2との重量比率をかえたほかは、実施例2と同様にしてゴム組成物を作製した。得られたゴム組成物について、ウェット性能、転がり抵抗およびゴム/ゴム接着性の試験を行なった。結果を表2に示す。
Figure 2005290175
溶液重合SBR3とNBR2を適量混合した実施例2および5〜6は、ウェット性能の向上と転がり抵抗の低減のバランスがよく、ゴム/ゴム接着性が優れている。
NBR量が少ない比較例5は、ウェット性能の向上と転がり抵抗の低減とのバランスの改善効果が低い。
NBR量が多い比較例6は、NBRと汎用ゴムとの極性の違いが大きいため、ゴム/ゴム接着性が悪い。

Claims (2)

  1. ビニル含有量が40%以上のスチレン−ブタジエンゴムと、アクリロニトリル−ブタジエンゴム5〜40重量%とからなるゴム成分を含有するトレッド用ゴム組成物。
  2. スチレン−ブタジエンゴムのスチレン含有量が15%以下である請求項1記載のトレッド用ゴム組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007197671A (ja) * 2005-12-28 2007-08-09 Sumitomo Rubber Ind Ltd ゴム組成物およびそれを用いたタイヤ
JP2009051899A (ja) * 2007-08-24 2009-03-12 Sumitomo Rubber Ind Ltd タイヤトレッド用ゴム組成物、トレッドおよびタイヤ
WO2015177973A1 (ja) * 2014-05-19 2015-11-26 株式会社ブリヂストン ゴム組成物、ゴム複合体及びゴムクローラ

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