JP6701672B2 - タイヤ用ゴム組成物 - Google Patents

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本発明はタイヤ用ゴム組成物に関する。
近年、タイヤには益々低発熱性が求められている。従来、シリカを配合することでタイヤの低発熱性を改善できることが知られているが、同時に粘度が上昇して加工性が悪化し、加えて強靭性も悪化する傾向があった。
一方、タイヤ用ゴム組成物に関連する従来法として、例えば特許文献1、2に記載のものが提案されている。
特許文献1には、共役ジエン化合物由来部分の含有量が40mol%以上である共役ジエン化合物−非共役オレフィン共重合体(A)と、共役ジエン系重合体(B)と、エチレン−プロピレン−ジエンゴムを含有する非共役ジエン化合物−非共役オレフィン共重合体(C)とを含むことを特徴とするゴム組成物が記載されており、共役ジエン化合物−非共役オレフィン共重合体(A)は、セリウムを含む特定の化合物を重合触媒組成物として用いて、共役ジエン化合物と非共役オレフィンとを重合させることが記載されている。
特許文献2には、バイオマス由来のモノマー成分を重合して得られ、ASTMD6866−10に準拠して測定したpMC(percent Modern Carbon)が1%以上、ガラス転移温度(Tg)が−120〜−80℃であるバイオマス由来ゴムを含むタイヤ用ゴム組成物が記載されており、バイオマス由来のモノマー成分は酸化セリウムを触媒として用いて得ることが可能であることが記載されている。
国際公開第2012/117715号パンフレット 特開2014−231605号公報
上記のように低発熱性、加工性および強靭性の全てについて優れるタイヤを得ることができるゴム組成物は、従来、提案されていなかった。
本発明の目的は、低発熱性、加工性および強靭性の全てについて優れ、加えて接着性能をも優れるゴム組成物を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するための鋭意検討を重ね、特定の比率で、ジエン系ゴム、酸化セリウム、カーボンブラック、有機酸コバルト塩および加硫剤を含むゴム組成物が、上記の目的を達成することを見出し、本発明を完成させた。
なお、特許文献1、2に記載のゴム組成物では、その製造過程において、触媒として、セリウムまたは酸化セリウムを用い得ることが記載されているが、製造して最終的に得られるゴム組成物に、その製造過程において用いた触媒としてのセリウムまたは酸化セリウムは含まれない。
本発明は以下の(1)〜(4)である。
(1)イソプレンを90質量%以上含むジエン系ゴム100質量部に対し、酸化セリウムを1〜50質量部、窒素吸着比表面積(N2SA)が30〜100m2/gであるカーボンブラックを40〜80質量部、有機酸コバルト塩をコバルト量として0.01〜0.30質量部、加硫剤を4.50〜8.50質量部含む、タイヤ用ゴム組成物。
(2)前記酸化セリウムが、平均粒子径が20〜60nmの微粒子であることを特徴とする、上記(1)に記載のタイヤ用ゴム組成物。
(3)さらにシリカを含み、硫黄含有シランカップリング剤を、前記シリカと前記酸化セリウムとの合計量に対する比率で3〜20質量%含む、上記(1)または(2)に記載のタイヤ用ゴム組成物。
(4)上記(1)〜(3)のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物をスチールコードコンパウドに用いた空気入りタイヤ。
本発明によれば、低発熱性、加工性および強靭性の全てについて優れ、加えて接着性能をも優れるゴム組成物を提供することができる。
本発明の空気入りタイヤの実施態様の一例を表すタイヤの部分断面概略図である。
本発明について説明する。
本発明は、イソプレンを90質量%以上含むジエン系ゴム100質量部に対し、酸化セリウムを1〜50質量部、窒素吸着比表面積(N2SA)が30〜100m2/gであるカーボンブラックを40〜80質量部、有機酸コバルト塩をコバルト量として0.01〜0.30質量部、加硫剤を4.50〜8.50質量部含む、タイヤ用ゴム組成物である。
このようなタイヤ用ゴム組成物を、以下では「本発明の組成物」ともいう。
<ジエン系ゴム>
本発明の組成物が含有するジエン系ゴムは、イソプレンを90質量%以上含み、92質量%以上含むことが好ましく、95質量%以上含むことがより好ましい。
イソプレンは天然ゴムを含み、イソプレンは天然ゴムであることが好ましい。理由は破断特性が高く強靭性に優れているためある。
前記ジエン系ゴムはイソプレン以外の成分を含んでもよい。イソプレン以外の成分としては、主鎖に二重結合を有するジエン系ゴムであれば特に限定されない。その具体例としては、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム(EPDM)、スチレン−イソプレンゴム、イソプレン−ブタジエンゴム、ニトリルゴム、水添ニトリルゴム等が挙げられる。
ジエン系ゴムとしてブタジエンゴム(BR)を用いることが好ましい。理由は耐疲労性に優れているためである。
<カーボンブラック>
本発明の組成物が含有するカーボンブラックは、窒素吸着比表面積(N2SA)が30〜100m2/gであり、40〜95m2/gであることが好ましく、50〜90m2/gであることがより好ましい。
なお、窒素吸着比表面積(N2SA)はJIS K6217−2に準拠して求めた値である。
本発明の組成物が含有するカーボンブラックはDBP吸収量が50〜80cm3/100gであることが好ましく、60〜75cm3/100gであることがより好ましい。
なお、JIS K6217−4吸油量A法に準拠して求めた値である。
上記のカーボンブラックの窒素吸着比表面積(N2SA)とDBP吸収量との差は大きい程好ましく、具体的に両者の差は150〜200の範囲であるのがよい。
本発明においては、前記カーボンブラックの含有量は、前記ジエン系ゴム100質量部に対して40〜80質量部であり、45〜75質量部であることがより好ましく、50〜70質量部であることがさらに好ましい。理由は破断特性が高く強靭性に優れているためである。
<酸化セリウム>
本発明の組成物が含有する酸化セリウムは特に限定されず、平均粒子径が20〜60nmの微粒子であることが好ましく、20〜50nmの微粒子であることがより好ましい。
平均粒子径は、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、酸化セリウム化合物を倍率5000倍で写真撮影し、得られた写真から任意に500個を選び、ノギスを用いて各々の投影面積円相当径を測定して積算粒度分布(体積基準)を求め、それより平均粒子径(メジアン径)を算出して求める値とする。
酸化セリウムとして、CeO2、Ce23等の化学式で表されるものを例示できる。
本発明において前記酸化セリウムの含有量は、前記ジエン系ゴム100質量部に対して1〜50質量部であり、2〜40質量部であることがより好ましい。理由は破断特性が高く強靭性に優れているためである。
<有機酸コバルト塩>
本発明のゴム組成物は有機酸コバルト塩を含む。有機酸コバルト塩はスチールコードに対する接着性を高くする。
有機酸コバルト塩の含有量は、コバルト量として、ジエン系ゴム100重量部に対し0.01〜0.30質量部であることが好ましく、0.15〜0.25質量部であることがより好ましい。コバルト量としての含有量が少なすぎるとスチールコードに対する初期接着性を十分に高くし難い。逆にコバルト量としての配合量が多すぎるとスチールコードに対する接着性がかえって低下する。
なお、有機酸コバルト塩は錯体を含むものとする。
本発明では、有機酸コバルト塩としては、例えばナフテン酸コバルト、ネオデカン酸コバルト、ステアリン酸コバルト、ロジン酸コバルト、バーサチック酸コバルト、トール油酸コバルト、ホウ酸ネオデカン酸コバルト、アセチルアセトナートコバルト等を例示することができる。また、これらの有機酸コバルト塩のなかでも、ホウ素を含む有機酸コバルト塩が好ましく、例えば有機酸の一部をホウ酸等で置き換えた複合塩であるとよい。ホウ素を含有する有機酸コバルト塩はコバルト含量が20〜23質量%であるオルトホウ酸コバルトが好ましい。ホウ素を含有する有機酸コバルト塩としては、例えばローディア社製マノボンドC22.5およびマノボンド680C、Jhepherd社製CoMend A及びCoMend B、大日本インキ化学工業社製YYNBC−II等を例示することができる。
<加硫剤>
本発明の組成物は加硫剤を含む。加硫剤としては、従来公知のタイヤ用ゴム組成物に用いることができるものを利用できる。加硫剤は硫黄であることが好ましい。
本発明の組成物における加硫剤の含有量は、前記ジエン系ゴム100質量部に対して4.50〜8.50質量部であり、5.0〜8.0質量部であることがより好ましい。理由は破断特性が高く強靭性に優れているためである。
<シリカ>
本発明の組成物はシリカを含有することが好ましい。
本発明の組成物がシリカを含有する場合、シリカは特に限定されず、タイヤ等の用途でゴム組成物に配合されている従来公知の任意のシリカを用いることができる。
前記シリカとしては、具体的には、例えば、ヒュームドシリカ、焼成シリカ、沈降シリカ、粉砕シリカ、溶融シリカ、コロイダルシリカ等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明においては、前記シリカの含有量は、前記ジエン系ゴム100質量部に対して2〜50であることが好ましく、5〜40質量部であることがより好ましく、8〜30質量部であることがさらに好ましい。理由は破断特性が高く強靭性に優れ、接着性能に優れているためである。
<硫黄含有シランカップリング剤>
本発明の組成物は硫黄含有シランカップリング剤を含むことが好ましい。
硫黄含有シランカップリング剤は特に限定されず、タイヤ等の用途でゴム組成物に配合されている従来公知の任意の硫黄を含有するシランカップリング剤を用いることができる。
前記硫黄含有シランカップリング剤としては、具体的には、例えば、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイル−テトラスルフィド、トリメトキシシリルプロピル−メルカプトベンゾチアゾールテトラスルフィド、トリエトキシシリルプロピル−メタクリレート−モノスルフィド、ジメトキシメチルシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイル−テトラスルフィド、ビス−[3−(トリエトキシシリル)−プロピル]テトラスルフィド、ビス−[3−(トリメトキシシリル)−プロピル]テトラスルフィド、ビス−[3−(トリエトキシシリル)−プロピル]ジスルフィド、3−メルカプトプロピル−トリメトキシシラン、3−メルカプトプロピル−トリエトキシシラン等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明においては、前記硫黄含有シランカップリング剤の含有量は、前記シリカと前記酸化セリウムとの合計量(シリカを含まない場合は酸化セリウムのみの含有量)に対する比率(硫黄含有シランカップリング剤の含有量/(シリカの含有量+酸化セリウムの含有量)×100)として3〜20質量%であることが好ましく、5〜15質量%であることがより好ましく、7〜10質量%であることがさらに好ましい。前記硫黄含有シランカップリング剤の配合量が前記シリカと前記酸化セリウムとの合計量(シリカを含まない場合は酸化セリウムのみの含有量)に対する比率が上記のような範囲であると、低発熱性、加工性および強靭性の全てについてより優れ、加えて接着性能をもより優れるゴム組成物が得られるからである。
<その他の成分>
本発明の組成物には、上記の成分の他に、芳香族性テルペン樹脂、シリカおよびカーボンブラック以外のフィラー、上記の硫黄含有シランカップリング剤以外のシランカップリング剤、加硫または架橋促進剤、酸化亜鉛、軟化剤(オイル)、老化防止剤、可塑剤等のタイヤ用ゴム組成物に一般的に用いられている各種のその他添加剤を配合することができる。これらの添加剤の配合量は本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。
例えば、加硫促進剤または架橋促進剤の含有量は、一次促進剤単独もしくは二次とのブレンドで前記ジエン系ゴム100質量部に対して0.5〜10質量部であることが好ましく、1.0〜5質量部であることがより好ましい。
酸化亜鉛の含有量は、前記ジエン系ゴム100質量部に対して0.2〜10.0質量部であることが好ましく、0.4〜5.0質量部であることがより好ましい。
軟化剤(オイル)の含有量は、前記ジエン系ゴム100質量部に対して0.1〜20質量部であることが好ましく、0.5〜5質量部であることがより好ましい。
老化防止剤の含有量は、前記ジエン系ゴム100質量部に対して0.1〜5.0質量部であることが好ましく、0.2〜4.0質量部であることがより好ましい。
[製造方法]
本発明のゴム組成物は、上記の各成分を混合・混錬することによって製造することができる。
上記の成分のうち、加硫(架橋)剤および加硫(架橋)促進剤以外の成分を混合および混練してマスターバッチを作成し、このマスターバッチに加硫(架橋)剤および加硫(架橋)促進剤を混合し、オープンロール等を用いて混練してゴム組成物を製造することが好ましい。このように、加硫(架橋)剤および加硫(架橋)促進剤以外の成分からなるマスターバッチを作成し、そのマスターバッチに加硫(架橋)剤および加硫(架橋)促進剤を混合・混練すると、加硫(架橋)剤および加硫(架橋)促進剤を混合してからの混練時間を短くすることができ、不均一な加硫(架橋)が生じることによる加硫(架橋)ゴム組成物の物性低下を防止することができるうえ、加硫(架橋)の制御が容易となる。
[空気入りタイヤ]
本発明の空気入りタイヤは、上述した本発明の組成物を用いて製造した空気入りタイヤである。なかでも、本発明の組成物によって被覆したスチールコードを用いた空気入りタイヤであることが好ましい。
図1に、本発明の空気入りタイヤの実施態様の一例を表すタイヤの部分断面概略図を示すが、本発明の空気入りタイヤは図1に示す態様に限定されるものではない。
図1において、符号1はビード部を表し、符号2はサイドウォール部を表し、符号3はタイヤトレッド部を表す。
また、左右一対のビード部1間においては、繊維コードが埋設されたカーカス層4が装架されており、このカーカス層4の端部はビードコア5およびビードフィラー6の廻りにタイヤ内側から外側に折り返されて巻き上げられている。
また、タイヤトレッド3においては、カーカス層4の外側に、ベルト層7がタイヤ1周に亘って配置されている。
また、ビード部1においては、リムに接する部分にリムクッション8が配置されている。
本発明の空気入りタイヤは、例えば従来公知の方法に従って製造することができる。また、タイヤに充填する気体としては、通常のまたは酸素分圧を調整した空気の他、窒素、アルゴン、ヘリウムなどの不活性ガスを用いることができる。
以下に、実施例を示して本発明を具体的に説明する。ただし、本発明は実施例に限定されない。
[ゴム組成物の製造]
<標準例、実施例1〜4、比較例1〜3>
第1表の標準例の欄、実施例の欄および比較例の欄に示すとおり、標準例、実施例1〜4および比較例1〜3に係るゴム組成物は、第1表に示す各成分を、第1表に示す配合量で配合して製造した。
具体的には、まず、下記第1表に示す成分のうち硫黄および加硫促進剤を除く成分を、1.7リットルの密閉式バンバリーミキサーを用いて5分間混合し、150±5℃に達したときに放出し、室温まで冷却してマスターバッチを得た。さらに、上記バンバリーミキサーを用いて、得られたマスターバッチに硫黄および加硫促進剤を混合し、ゴム組成物を得た。
[評価用加硫ゴムシートの作製]
製造したゴム組成物(未加硫)を、金型(15cm×15cm×0.2cm)中、160℃で20分間プレス加硫して、加硫ゴムシートを作製した。
[試験評価方法]
<粘度>
各ゴム組成物のムーニー粘度(ML1+4)を、JIS K6300に準拠してムーニー粘度計にてL型ロータを使用し、予熱時間1分、ロータの回転時間4分、温度100℃、2rpmの条件で測定した。
結果を第1表に示す。得られた結果は、それぞれのムーニー粘度の逆数を算出し、標準例を100とし、指数表示した。数値が小さいほど粘度が低く加工性が優れることを意味する。
<強靭性>
上記のように作製した加硫ゴムシートについて、JIS K6251:2010に準拠し、JIS3号ダンベル型試験片(厚さ2mm)を打ち抜き、温度100℃、引張り速度500mm/分の条件で100%モジュラス(M100:100%変形時の応力)、破断強度(EB:破断時の応力)を測定した。そして、M1000.75×EBを算出し、これを強靭性の指標とした。
結果を第1表に示す。測定結果は、標準例の値を100とし、指数表示した。数値が大きいほど強靭性に優れることを意味する。
<低発熱性>
JIS K6394:2007に準じて、粘弾性スペクトロメーター(東洋精機製作所社製)を用いて、伸張変形歪率10%±2%、振動数20Hz、温度60℃の条件で、tanδ(60℃)を測定した。
結果を第1表に示す。結果は標準例を100として指数で示した。この値が低いほど低発熱性に優れる。
<接着性能>
ASTM D−2229に準拠して試験を行なった。12.7mm間隔で平行に並べたブラスめっきスチールコードを上記ゴム組成物で被覆すると共に、埋め込み長さ12.7mmで埋め込み、170℃×10分間の加硫条件で加硫接着して接着サンプルを作製した。この接着サンプルからスチールコードを引き抜き、引抜力と、その表面を被覆するゴム付着量(%)により評価した。
結果を第1表に示す。結果は標準例を100として指数で示した。この値が大きいほど接着性が優れている。
Figure 0006701672
[表中の各成分の具体的な説明]
表に示される各成分の詳細は以下のとおりである。
・NR:天然ゴム TSR20
・カーボンブラック1:ISAF シースト6 東海カーボン(株)製、N2SA=119m2/g
・カーボンブラック2:HAF シースト3 東海カーボン(株)製、N2SA=79m2/g
・シリカ:Zeosil(R) 1165MP(CTAB吸着比表面積:159m2/g、ローディア社製)
・酸化セリウム1:Nanotechnology社製 Nano−D CEP 平均粒子径=25−45nm
・酸化セリウム2:トライバッハインダストリー社製 FG−50 平均粒子径=0.6−2.0μm
・酸化亜鉛:正同化学工業(株)製 酸化亜鉛3種
・ステアリン酸:日本油脂(株)製 ビーズステアリン酸
・老化防止剤:FLEXSYS(株)製 SANTOFLEX 6PPD
・有機酸コバルト塩:シェファードケミカル社製 マノボンド、コバルト含有量=22.5質量%
・プロセスオイル:昭和シェル石油社製 エキストラク4号S
・硫黄:鶴見化学工業社製 金華印油入微粉硫黄(硫黄の含有量95.24重量%)
・加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製 DZ
[試験結果の説明]
<実施例1〜4>
実施例1〜4では粘度、強靭性、発熱性および接着性能を改善することができた。
<比較例1>
カーボンブラックのN2SAが30〜100m2/gの範囲外である態様である。この場合、粘度および低発熱性が悪化した。
<比較例2>
有機酸コバルト塩を含まない態様である。この場合、接着性能および低発熱性が悪化した。
<比較例3>
酸化セリウムを多く含む態様である。この場合、強靭性が悪化した。
1 ビード部
2 サイドウォール部
3 タイヤトレッド部
4 カーカス層
5 ビードコア
6 ビードフィラー
7 ベルト層
8 リムクッション

Claims (3)

  1. イソプレンを90質量%以上含むジエン系ゴム100質量部に対し、平均粒子径が20〜60nmの微粒子である酸化セリウムを1〜50質量部、窒素吸着比表面積(N2SA)が30〜100m2/gであるカーボンブラックを40〜80質量部、有機酸コバルト塩をコバルト量として0.01〜0.30質量部、加硫剤を4.50〜8.50質量部含む、タイヤ用ゴム組成物。
  2. さらにシリカを含み、硫黄含有シランカップリング剤を、前記シリカと前記酸化セリウムとの合計量に対する比率で3〜20質量%含む、請求項に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  3. 請求項1または2に記載のタイヤ用ゴム組成物をスチールコードコンパウドに用いた空気入りタイヤ。
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