JP2005289890A - ムスカリン性アセチルコリン受容体結合阻害剤 - Google Patents

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保 古米
Yasuhiro Igarashi
康弘 五十嵐
Hiroyasu Onaka
宏康 尾仲
Yoshitaka Ikeda
義孝 池田
Hikari Nonaka
光 野中
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Abstract

【課題】ムスカリン性アセチルコリン受容体結合阻害剤(M4結合阻害剤、M3結合阻害剤)として有用な化合物の提供。
【解決手段】下記新規化合物(I)、金属イオンとのキレート又はその医薬上許容される塩。下記化合物(A)、金属イオンとのキレート又はその医薬上許容される塩を有効成分として含むM4結合阻害剤又はM3結合阻害剤。化合物(I)の産生能を有する微生物、特にNocardia sp. TP−A0674を培養し、培養物から化合物(I)を得る化合物(I)の製造方法。
【化1】
Figure 2005289890

[式中、R8aはn−C19、n−C1123、n−C1327又はn−C1531を示し、及びR11aは水素原子又はヒドロキシル基を示す。]
【化2】
Figure 2005289890

[式中、各記号は明細書中と同義である。]
【選択図】なし

Description

本発明は、ムスカリン性アセチルコリン受容体のサブタイプ4に対する結合阻害剤(以下、「M4結合阻害剤」と略す。)、ムスカリン性アセチルコリン受容体のサブタイプ3に対する結合阻害剤(以下、「M3結合阻害剤」と略す。)として有用な後記一般式(A)で表される化合物、金属イオンとのキレートまたはその医薬上許容される塩、就中後記一般式(I)で表される新規化合物、金属イオンとのキレートまたはその医薬上許容される塩、新規微生物Nocardia sp. TP−A0674を用いた一般式(I)で表される新規化合物の製造方法、及び新規微生物Nocardia sp. TP−A0674に関する。
微生物が産生する物質の中には医薬品として有用なものが数多く知られている。ところで放線菌、特にノカルディア(Nocardia)属に属する微生物(菌)が産生する物質の中にも医薬品として適用可能なものが複数報告されている。
例えば、ノカルディア属に属する微生物が産生する、下記の一般式(II):
Figure 2005289890
で表される抗腫瘍性物質BE−32030類、即ち、一般式(II)において、R1bが水素原子であり、R7bが−(CH10CHであるBE−32030A;R1bが水素原子であり、R7bが−(CH12CHであるBE−32030B;R1bが水素原子であり、R7bが−(CHCH=CH(CHCHであるBE−32030C;R1bがヒドロキシル基であり、R7bが−(CH10CHであるBE−32030D;R1bがヒドロキシル基であり、R7bが−(CHCH=CH(CHCHであるBE−32030Eが知られている(特許文献1、非特許文献1参照)。また、ノカルディア属に属するND20生産菌が産生する、下記の式(III):
Figure 2005289890
で表される生理活性物質ND20(フォルモバクチン(Formobactin)ともいう。)が、鉄キレート作用、活性酸素消去作用、過酸化脂質生成抑制作用、抗腫瘍作用を有することが知られている(特許文献2、非特許文献2参照)。また、ノカルディア アステロイデス(A.T.C.C.3318)が産生する、下記の式(III’):
Figure 2005289890
で表されるノコバクチンNA(Nocobactin NA)が鉄キレート作用を有することが知られている(非特許文献2、非特許文献3参照)。さらに、放線菌が産生する、下記の一般式(IV):
Figure 2005289890
で表される化合物、即ち一般式(IV)において、R3cがメトキシ基であるアマミスタチンA(Amamistatin A)及びR3cが水素原子であるアマミスタチンB(Amamistatin B)が、癌細胞増殖阻害作用、抗腫瘍活性を有することが知られている(特許文献3、非特許文献4、非特許文献5参照)。非特許文献6には、アマミスタチンAの全合成方法が記載されている。また、マイコバクテリウム ツベルキュロシス及びマイコバクテリウム フェライが産生する、下記の一般式(V):
Figure 2005289890
で表されるマイコバクチン(Mycobactin)類、即ち一般式(V)において、R5d及びR9dが水素原子であり、R4d及びR8dがメチル基であり、R7dが−CH=CH(CH10CHであるマイコバクチンA;R4d及びR9dが水素原子であり、R5d及びR8dがメチル基であり、R7dが一般式:−CH=CH(CHCH(式中、mは6、8、10、12または14を示す。)で表されるマイコバクチンF;R4d、R5d及びR8dがメチル基であり、R7dが一般式:−CH=CH(CHCH(式中、mは14または16を示す。)で表され、R9dが水素原子であるマイコバクチンH;R4d及びR5dが水素原子であり、R7dが−CH=CH(CH12CHであり、R8dがイソプロピル基であり、R9dがメチル基であるマイコバクチンJ;R4dが水素原子であり、R5d、R7d及びR9dがメチル基であり、R8dが一般式:n−C2m+1(式中、mは15、16、17または18を示す。)で表されるマイコバクチンM;R4dが水素原子であり、R5d及びR9dがメチル基であり、R7dがエチル基であり、R8dが一般式:n−C2m+1(式中、mは15、16、17または18を示す。)で表されるマイコバクチンN;R4d及びR9dがメチル基であり、R5dが水素原子であり、R7dが−CH=CH(CH14CHであり、R8dがエチル基であるマイコバクチンP;R4d及びR5dが水素原子であり、R7dが−CH=CH(CH16CHであり、R8dがエチル基であり、R9dがメチル基であるマイコバクチンR;R4d、R5d及びR9dが水素原子であり、R7dが一般式:−CH=CH(CHCH(式中、mは10、12、14または16を示す。)で表され、R8dがメチル基であり、R8dが結合する不斉炭素原子の立体配置がSであるマイコバクチンS;R4d、R5d及びR9dが水素原子であり、R7dが一般式:−CH=CH(CHCH(式中、mは14、15、16または17を示す。)または一般式:n−C2m+1(式中、mは17、18、19または20を示す。)で表され、R8dがメチル基であり、R8dが結合する不斉炭素原子の立体配置がRであるマイコバクチンTが知られている(非特許文献1、非特許文献7参照)。また、非特許文献8には下記の式:
Figure 2005289890
で表される化合物について全合成の方法が記載されている。また、マイコバクテリウム アビウムが産生する、下記の一般式:
Figure 2005289890
[式中、mは2〜8を示す。]
で表される、カルボキシマイコバクチン(carboxymycobactin)が知られている(非特許文献9参照)。
しかし、放線菌、就中ノカルディア属に属する微生物が産生する上記のような化合物がM4結合阻害活性、M3結合阻害活性を有することは知られていなかった。
特開平6−306074号公報 特開平8−193083号公報 特開2000−95781号公報 J.Antibiotics,Vol.50,815−821,1997 J.Antibiotics,Vol.49,839−845,1996 Biochem.J.,Vol.139,407−413,1974 Tetrahedron Letters,Vol.40,1945−1948,1999 Tetrahedron,Vol.56,6435−6440,2000 Tetrahedron,Vol.56,3027−3034,2000 J.Am.Chem.Soc.,Vol.119,3462−3468,1997 J.Org.Chem.,Vol.63,4314−4322,1998 Tetrahedron Letters,Vol.36,4129−4132,1995
本発明の目的は、ムスカリン性アセチルコリン受容体結合阻害剤(M4結合阻害剤、M3結合阻害剤)として有用な化合物、特に、ムスカリン性アセチルコリン受容体結合阻害剤(M4結合阻害剤、M3結合阻害剤)として有用な新規化合物を提供することにある。
本発明者らは上記の事情を考慮に入れて鋭意研究を行った結果、放線菌が産生する物質の中から所期の目的を達成できるものを見出して本発明を完成した。すなわち、本発明は以下の通りである。
(1)下記の一般式(I):
Figure 2005289890
[式中、R8aはn−C19、n−C1123、n−C1327またはn−C1531を示し、及びR11aは水素原子またはヒドロキシル基を示す。]
で表される化合物(以下、「化合物(I)」という。)、金属イオンとのキレートまたはその医薬上許容される塩。
(2)下記の一般式(A):
Figure 2005289890
[式中、R、R、R及びRはそれぞれ水素原子、ヒドロキシル基、メチル基またはメトキシ基を示し、
及びRはそれぞれ水素原子またはメチル基を示し、
Figure 2005289890
は、単結合または二重結合を示し、
ただし、
Figure 2005289890
が二重結合を示すときはRは存在せず、
は水素原子または炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基を示し、
XはOまたはNHを示し、
は水素原子または炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基を示し、
及びR10はそれぞれ水素原子またはメチル基を示し、及び、
11は水素原子またはヒドロキシル基を示す。]
で表される化合物(以下、「化合物(A)」という。)、金属イオンとのキレートまたはその医薬上許容される塩を有効成分として含む、M4結合阻害剤またはM3結合阻害剤。
(3)Rが水素原子、メチル基またはエチル基であり、及びRが炭素数7〜18の脂肪族炭化水素基である、上記(2)記載のM4結合阻害剤またはM3結合阻害剤。
(4)化合物(A)が、化合物(I)、アマミスタチンA、アマミスタチンB、フォルモバクチン、ノコバクチンNA、BE−32030A、BE−32030B、BE−32030C、BE−32030D、BE−32030E、マイコバクチンA、マイコバクチンF、マイコバクチンH、マイコバクチンJ、マイコバクチンM、マイコバクチンN、マイコバクチンP、マイコバクチンR、マイコバクチンS、マイコバクチンT、カルボキシマイコバクチンまたは下記の式:
Figure 2005289890
で表される化合物である、上記(2)記載のM4結合阻害剤またはM3結合阻害剤。
(5)化合物(I)の産生能を有する微生物を培養し、培養物から化合物(I)を得る化合物(I)の製造方法。
(6)化合物(I)の生産能を有する微生物が、Nocardia sp. TP−A0674である、上記(5)記載の製造方法。
(7)化合物(I)の産生能を有する微生物。
(8)Nocardia sp. TP−A0674である、上記(7)記載の微生物。
本発明の化合物(A)、特に新規化合物(I)は、M4結合阻害活性、M3結合阻害活性を有するものであり、M4結合阻害剤、M3結合阻害剤として有用である。
一般式(A)において、Rで示される炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基としては、例えば、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜13の直鎖状または分枝鎖状のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、−(CH10CH、−(CH12CH、−(CH14CH、−(CH16CH、−(CH17CH、−(CH18CH、−(CH19CH等)、炭素数2〜20、好ましくは炭素数9〜20の直鎖状または分枝鎖状のアルケニル基(例えば、−(CHCH=CH(CHCH、−(CHCH=CH(CHCH、−CH=CH(CHCH、−CH=CH(CHCH、−CH=CH(CH10CH、−CH=CH(CH12CH、−CH=CH(CH14CH、−CH=CH(CH15CH、−CH=CH(CH16CH、−CH=CH(CH17CH等)、炭素数3〜20、好ましくは炭素数9〜20の直鎖状または分枝鎖状のカルボキシアルケニル基(例えば、−CH=CH(CHCOOH、−CH=CH(CHCOOH、−CH=CH(CHCOOH、−CH=CH(CHCOOH、−CH=CH(CHCOOH、−CH=CH(CHCOOH、−CH=CH(CHCOOH等)等が挙げられる。化合物(A)としては、Rが、水素原子、メチル基、エチル基が好ましい。
一般式(A)において、Rで示される炭素数1〜18、好ましくは炭素数7〜18の脂肪族炭化水素基としては、例えば、炭素数1〜18、好ましくは炭素数7〜18の直鎖状または分枝鎖状のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、n−C15、n−C19、n−C1123、n−C1327、n−C1531、n−C1633、n−C1735、n−C1837等)等が挙げられる。化合物(A)としては、Rが、n−C15、n−C19、n−C1123、n−C1327、n−C1531、n−C1633、n−C1735、n−C1837が好ましい。
化合物(A)としては、Rが水素原子、メチル基またはエチル基であり、及びRが炭素数7〜18の脂肪族炭化水素基である化合物が好ましい。
化合物(I)としては、例えば、一般式(I)において、R8aがn−C19であり、R11aがヒドロキシル基である化合物(以下、「TPU0052A」という。)、R8aがn−C1123であり、R11aがヒドロキシル基である化合物(以下、「TPU0052B」という。)、R8aがn−C1123であり、R11aが水素原子である化合物(以下、「TPU0052C」という。)、R8aがn−C1327であり、R11aがヒドロキシル基である化合物(以下、「TPU0052D」という。)、R8aがn−C1327であり、R11aが水素原子である化合物(以下、「TPU0052E」という。)、R8aがn−C1531であり、R11aがヒドロキシル基である化合物(以下、「TPU0052F」という。)等が挙げられる。
化合物(A)としては、例えば、化合物(I)(例えば、「TPU0052A」、「TPU0052B」、「TPU0052C」、「TPU0052D」、「TPU0052E」、「TPU0052F」等)、アマミスタチンA、アマミスタチンB、フォルモバクチン、ノコバクチンNA、BE−32030A、BE−32030B、BE−32030C、BE−32030D、BE−32030E、マイコバクチンA、マイコバクチンF、マイコバクチンH、マイコバクチンJ、マイコバクチンM、マイコバクチンN、マイコバクチンP、マイコバクチンR、マイコバクチンS、マイコバクチンT、カルボキシマイコバクチンまたは下記の式:
Figure 2005289890
で表される化合物等が挙げられる。化合物Aとして上記に例示した化合物の置換基を表1および表2に示す。表1および表2中、二重結合「有り」は、一般式(A)において、
Figure 2005289890
が二重結合であることを示し、二重結合「無し」は、一般式(A)において、
Figure 2005289890
が単結合であることを示し、「−」はRが存在しないことを示す。
Figure 2005289890
Figure 2005289890
化合物(A)の医薬上許容される塩、化合物(I)の医薬上許容される塩は本発明に包含される。化合物(A)、化合物(I)の医薬上許容される塩には、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機塩基との塩等が挙げられる。
化合物(A)、化合物(I)は、配位子として金属イオンに結合してキレートを形成することができ、化合物(A)と金属イオンとのキレート、化合物(I)と金属イオンとのキレートは本発明に包含される。本発明において化合物(A)、化合物(I)とキレートを形成させる金属イオンとしては、医薬上許容されるものであればよいが、例えば、遷移金属イオン(例えば鉄イオン、クロムイオン、銅イオン等が挙げられ、また、例えばオキシバナジウムイオン等のようなオキソ錯イオンであってもよい。)、周期表第13族の金属イオン(例えばアルミニウムイオン、ガリウムイオン等)等が挙げられ、好ましくは三価鉄イオンである。
化合物(A)、化合物(I)は、不斉炭素、二重結合に基づき光学異性体、幾何異性体等の立体異性体が存在するが、そのいずれも本発明に包含される。
化合物(A)は、自体公知の方法、例えば特許文献1〜3、非特許文献1〜9に記載の方法等に従って製造することができる。
化合物(I)は、特に限定されないが、例えば、化合物(I)の産生能を有する微生物(特に放線菌)を培養し、培養物から化合物(I)を採取して得ることができる。化合物(I)の産生能を有する微生物としては、例えば、本発明者らが自然界より単離した菌株Nocardia sp. TP−A0674等が挙げられる。Nocardia sp. TP−A0674は、平成16年3月26日付で独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに寄託している(受託番号:FERM P−19751)。
Nocardia sp. TP−A0674の菌学的性質(形態、各種培地上の生育、生理的性質、菌体成分、遺伝学的性状)は次の通りである。
(1)形態
Nocardia sp. TP−A0674はイースト・麦芽寒天培地、グリセリン・アスパラギン寒天培地、チロシン寒天培地、イースト・スターチ寒天培地、ベネット寒天培地で良く生育し、気菌糸の着生も良好である。気菌糸は表面平滑な胞子(0.5〜0.9μm)が連鎖している。気菌糸及び基生菌糸に胞子嚢、鞭毛胞子、及び菌核などの特殊形態は認められない。
(2)各種培地上の生育
Nocardia sp. TP−A0674を各種培地上で32℃、2週間培養した結果は、表3に示すとおりである。
Figure 2005289890
(3)生理的性質
Nocardia sp. TP−A0674はイースト・麦芽寒天培地上で10〜35℃で生育し、至適温度は23〜33℃である。
Nocardia sp. TP−A0674は耐塩性を有していない。
Nocardia sp. TP−A0674はプリドハム・ゴトリーブ寒天培地上における炭素源の利用能としてはグルコース及びイノシトールを利用し、L−アラビノース、シュークロース、ラフィノース及びD−マンニトールについては利用が疑わしく、D−キシロース、D−フラクトース、L―ラムノースについては利用しなかった。
(4)菌体成分
(a)ジアミノピメリン酸としてメソ体のみが検出される。
(b)メナキノンはMk−8(H4)が主成分である。
(c)糖成分としてはグルコース、リボース、アラビノース及びガラクトースが検出される。
(5)遺伝学的性状
Nocardia sp. TP−A0674の16S リボゾーマルDNA塩基配列解析結果を配列表配列番号1に示す。データベース(NCBI, National Center for Biotechnology Information)検索の結果、Nocardia sp. TP−A0674の16S リボゾーマルDNA塩基配列はNocardia niigatensis IFM0833(ヒト由来)およびNocardia Uniformis DSM 43136(土壌由来)とそれぞれ99.11%および98.36%の相同性を有する。
以下に、Nocardia sp. TP−A0674を用いた化合物(I)の製造方法の一実施態様を説明する。Nocardia sp. TP−A0674の培養は、炭素源、窒素源等を含む適当な栄養培地で行うことができる。炭素源としては、例えば、グルコース、グリセロール、デンプン、麦芽糖、蔗糖、糖蜜、デキストリン等を単独または混合物として用いることができる。窒素源として、例えば、トリプトン、酵母エキス、大豆粉、コーングルテンミール、コーンスティープリカー、肉エキス、綿実粉、小麦胚芽、魚粉、無機アンモニウム塩、硝酸ナトリウム等を単独または混合物として用いることができる。必要に応じて、無機塩類(例えば、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、各種リン酸塩等)等を添加してもよい。その他必要に応じて、鉄、マンガン、モリブデン、銅、亜鉛等の重金属塩を添加してもよい。
培養条件は、振とう培養、通気培養等の好気培養であればよく、培養温度、培地のpH、培養時間等は、化合物(I)が大量に生産されるように適宜選択することができる。培養温度は通常10〜35℃、好ましくは23〜33℃であり、培地のpHは通常pH7程度であり、培養時間は通常2〜10日間、好ましくは3〜7日間である。
化合物(I)は、上記のようにして得られた培養物から公知の単離、精製手段、例えば、濃縮、抽出、クロマトグラフィー等の手段を適宜施すことによって任意の純度のものとして採取できる。例えば、得られた培養物(好ましくは得られた培養物を遠心分離等に付して分離した菌体)から、アセトン等の有機溶媒を用いて抽出し、得られた抽出物をHPLC等で精製して、化合物(I)を得ることができる。
化合物(A)、化合物(I)は、必要により、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機塩基との塩、金属イオンとのキレートとすることができる。
化合物(A)、金属イオンとのキレートまたはその医薬上許容される塩、化合物(I)、金属イオンとのキレートまたはその医薬上許容される塩は、M4結合阻害活性を有することから、M4結合阻害剤として有用であり、M4結合阻害により期待される用途(例えば中枢性の鎮痛薬、記憶改善薬、パーキンソン病治療薬等)に用いることができる。
また、化合物(A)、金属イオンとのキレートまたはその医薬上許容される塩、化合物(I)、金属イオンとのキレートまたはその医薬上許容される塩は、M3結合阻害活性を有することから、M3結合阻害剤として有用であり、M3結合阻害により期待される用途(例えば喘息(特に、慢性閉塞性肺疾患(COPD))治療薬、過活動膀胱(特に、頻尿、尿失禁)治療薬等)に用いることができる。
化合物(A)、金属イオンとのキレートまたはその医薬上許容される塩、化合物(I)、金属イオンとのキレートまたはその医薬上許容される塩は、経口的または非経口的に投与することができる。化合物(A)、金属イオンとのキレートまたはその医薬上許容される塩、化合物(I)、金属イオンとのキレートまたはその医薬上許容される塩は、適当な添加剤と共に、例えば、錠剤、カプセル剤、散剤、座剤、液剤、注射剤等の製剤の形態をとり得る。
化合物(A)、金属イオンとのキレートまたはその医薬上許容される塩、化合物(I)、金属イオンとのキレートまたはその医薬上許容される塩の製剤中の含有量は、通常0.1〜100重量%、好ましくは1〜100重量%である。
化合物(A)、金属イオンとのキレートまたはその医薬上許容される塩、化合物(I)、金属イオンとのキレートまたはその医薬上許容される塩の投与量、投与回数は症状、年齢、体重、投与形態等によって異なるが、成人に対し1日当たり、通常1〜500mg、好ましくは10〜100mgである。
本発明をより詳細に説明するために以下の実施例及び実験例を挙げるが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
実施例1(放線菌の培養、及び培養物から目的化合物の抽出、単離精製)
富山県立大学生物工学研究センター・有用生物探索工学研究室にて気多大社(石川県羽咋市)境内の土壌より分離され、保存してあったノカルディア属に属する放線菌Nocardia sp. TP−A0674を下記組成のV22培地(500mL容K型フラスコ、1本)で前培養した後、下記組成のA−3M培地(500mL容K型フラスコ×50本)にて32℃で6日間振とう培養した。
V22培地の組成(%は重量%を示す。):可溶性デンプン 1%、グルコース 0.5%、カゼイン酵素分解物(N−Z−case、クエストインターナショナル社) 0.3%、酵母エキス 0.2%、トリプトン 0.5%、KHPO0.1%、硫酸マグネシウム 0.05%、炭酸カルシウム 0.3%、pH7.0
A−3M培地の組成(%は重量%を示す。):グルコース 0.5%、グリセロール 2.0%、可溶性デンプン 2.0%、綿実粉(ファルマメディア、トレイダースプロテイン社) 1.5%、酵母エキス 0.3%、合成吸着剤(HP−20、三菱化学社) 1.0%、pH7.0
得られた培養物(5L)を遠心分離(5,000rpm,10分,4℃)して得られた菌体にアセトン4Lを加えて、抽出した。これを遠心分離(5,000rpm,10分,4℃)し、得られたアセトン抽出物(総計約4L)を減圧下、約500mLにまで濃縮した後、HP−20カラム(三菱化学社、8cmφ×14cm、あらかじめアセトンで洗浄後、水に置換した。)に付与し、水2Lで洗浄した。さらに順次、20%、40%、60%、及び80%アセトン/水各1Lで溶出させ、最後にアセトンのみ2Lで溶出させた。
80%及び100%アセトン溶出液を合わせて減圧下、濃縮乾固したもの(約477mg)について逆相系分取HPLCに2回付し、純粋な活性成分6種即ち「TPU0052A」、「TPU0052B」、「TPU0052C」、「TPU0052D」、「TPU0052E」及び「TPU0052F」を、それぞれ4.9mg、8.0mg、3.2mg、20.1mg、3.4mg及び5.8mgを得た。
[「TPU0052A」の物化性状]
NMR:
1H-NMR(500MHz, 重ピリジン)δ:9.46(1H, d, J = 8.1 Hz), 8.79(1H, s), 8.67(1H,d, J = 6.9 Hz), 7.79(1H, dd, J = 1.2, 7.9 Hz), 7.35(1H, dt, J = 1.3, 7.7 Hz),7.06(1H, d, J = 8.3 Hz), 6.95(1H, br.t, J = 7.5 Hz), 5.60(1H, dt, J = 3.3, 8.2Hz), 5.23(1H, m), 5.05(1H, br.dd, J = 7.5, 9.8 Hz), 4.00-3.89(2H, m),3.88-3.77(2H, m), 3.05(1H, dq, J = 7.2, 8.5 Hz), 2.32(3H, s), 2.25-1.33(16H,m), 1.30(3H, d, J = 7.1 Hz), 1.28-1.15(12H, m), 0.87(3H, t, J = 7.1 Hz)
[「TPU0052B」の物化性状]
UV(MeOH) λmaxnm (ε) 208 (15,100), 262 (8,000), 274 (6,000), 309 (3,800)
[α]25 D-5.9°(MeOH, c 0.4)
NMR:
1H-NMR(500MHz, 重ピリジン)δ:9.46(1H, d, J = 8.3 Hz), 8.79(1H, s), 8.67(1H,d, J = 7.0 Hz), 7.79(1H, dd, J = 1.6, 7.9 Hz), 7.35(1H, dt, J = 1.6, 7.8 Hz),7.06(1H, d, J = 8.3 Hz), 6.95(1H, dt, J = 1.0, 7.5 Hz), 5.60(1H, dt, J = 3.3,8.2 Hz), 5.23(1H, m), 5.04(1H, br.dd, J = 7.3, 9.6 Hz), 3.99-3.90(2H, m),3.87-3.78(2H, m), 3.04(1H, dq, J = 7.0, 8.7 Hz), 2.32(3H, s), 2.22-1.55(14H,m), 1.50-1.36(2H, m), 1.30(3H, d, J = 7.0 Hz), 1.30-1.15(16H, m), 0.87(3H, t, J= 7.0 Hz)
ESI-HRMS :m/z758.4348([M+H]+, calced for C39H60N5O10: 758.4340)
[「TPU0052C」の物化性状]
NMR:
1H-NMR(500MHz, 重ピリジン)δ:11.71(1H, br.s), 10.98(1H, br.s), 9.59(1H, d,J = 8.7 Hz), 8.86(1H, t, J = 6.1 Hz), 8.79(1H, s), 8.72(1H, 溶媒のピークに重なる),7.79(1H, br.d, J = 7.9 Hz), 7.36(1H, br.t, J = 8.0 Hz), 7.09(1H, d, J = 8.3Hz), 6.95(1H, br.t, J = 7.6 Hz), 5.58(1H, dt, J = 3.1, 8.2 Hz), 5.25(1H, dt, J= 4.1, 9.3 Hz), 5.04(1H, br.t, J = 9.2 Hz), 3.90-3.80(2H, m), 3.30-3.25(2H, m),3.03(1H, dq, J = 7.0, 9.0 Hz), 2.32(3H, s), 2.22-1.55(16H, m), 1.29(3H, d, J =6.9 Hz), 1.30-1.15(16H, m), 0.87(3H, br.t, J = 6.9 Hz)
[「TPU0052D」の物化性状]
UV(MeOH) λmaxnm (ε) 208 (15,000), 262 (8,000), 274 (6,000), 309 (3,800)
[α]25 D-4.8°(MeOH, c 1.0)
NMR:
1H-NMR(500MHz, 重ピリジン)δ:9.45(1H, d, J = 8.2 Hz), 8.78(1H, s), 8.66(1H,d, J = 6.9 Hz), 7.79(1H, br.d, J = 7.8 Hz), 7.35(1H, br.t, J = 7.2 Hz),7.06(1H, d, J = 8.3 Hz), 6.95(1H, br.t, J = 7.5 Hz), 5.59(1H, dt, J = 2.9, 8.1Hz), 5.22(1H, m), 5.04(1H, br.dd, J = 7.5, 9.2 Hz), 3.99-3.90(2H, m),3.87-3.78(2H, m), 3.03(1H, dq, J = 7.0, 7.6 Hz), 2.31(3H, s), 2.22-1.55(14H,m), 1.50-1.36(2H, m), 1.29(3H, d, J = 6.9 Hz), 1.30-1.15(20H, m), 0.87(3H, t, J= 6.8 Hz)
ESI-HRMS:m/z786.4635([M+H]+, calced for C41H64N5O10: 786.4653)
[「TPU0052E」の物化性状]
NMR:
1H-NMR(500MHz, 重ピリジン)δ:11.72(1H, br.s), 10.75(1H, br.s), 9.59(1H, d,J = 8.7 Hz), 8.86(1H, t, J = 6.1 Hz), 8.81(1H, s), 8.72(1H, 溶媒のピークに重なる),7.79(1H, dd, J = 1.6, 8.0 Hz), 7.36(1H, dt, J = 1.6, 7.8 Hz), 7.09(1H, d, J =7.9 Hz), 6.95(1H, dt, J = 0.7, 7.6 Hz), 5.57(1H, dt, J = 3.3, 8.3 Hz), 5.24(1H,dt, J = 4.3, 9.5 Hz), 5.03(1H, br.t, J = 8.7 Hz), 3.90-3.80(2H, m),3.36-3.21(2H, m), 3.02(1H, dq, J = 7.0, 9.2 Hz), 2.31(3H, s), 2.22-1.55(16H,m), 1.29(3H, d, J = 6.9 Hz), 1.30-1.15(20H, m), 0.88(3H, br.t, J = 6.9 Hz)
[「TPU0052F」の物化性状]
UV(MeOH) λmaxnm (ε) 208 (15,000), 262 (8,000), 274 (6,000), 309 (3,800)
[α]25 D-9.7°(MeOH, c 0.29)
NMR:
1H-NMR(500MHz, 重ピリジン)δ:9.46(1H, d, J = 8.3 Hz), 8.78(1H, s), 8.67(1H,d, J = 6.9 Hz), 7.79(1H, dd, J = 1.4, 7.9 Hz), 7.35(1H, dt, J = 1.6, 7.8 Hz),7.06(1H, d, J = 8.3 Hz), 6.95(1H, br.t, J = 7.4 Hz), 5.59(1H, dt, J = 3.3, 8.3Hz), 5.22(1H, m), 5.04(1H, br.dd, J = 7.4, 9.2 Hz), 3.99-3.90(2H, m),3.87-3.78(2H, m), 3.04(1H, dq, J = 7.0, 8.7 Hz), 2.31(3H, s), 2.22-1.55(14H,m), 1.50-1.36(2H, m), 1.30(3H, d, J = 7.0 Hz), 1.30-1.15(24H, m), 0.87(3H, t, J= 6.9 Hz)
ESI-HRMS:m/z814.4987([M+H]+, calced for C43H68N5O10: 814.4966)
実験例1(M4結合阻害活性及びM3結合阻害活性)
実施例1で得られた活性成分「TPU0052A」、「TPU0052B」、「TPU0052C」、「TPU0052D」、「TPU0052E」及び「TPU0052F」について、以下の手順でM4結合阻害活性及びM3結合阻害活性を測定した。
(M4結合阻害活性の測定)
96ウェル・プレートに試料溶液(DMSOに溶解・希釈)50mL、ヒトM4受容体発現細胞膜液(Host cell:CHO−K1、レセプターバイオロジーインク社より購入)100mL及び1.6nM[H]−N−methylscopolamine(NEN社)溶液50mLを加え、30℃で90分インキュベーションした。
反応後、懸濁液をフィルター付きマイクロプレート(ユニフィルタープレートGF/Bタイプ)上に吸引濾取した後、40℃にて1時間以上乾燥させた。乾燥後、各ウェルに50mLのシンチレータ(シンチ−40(パッカード社))を添加し、1時間以上放置後、Top Count(登録商標)にて各ウェルの放射活性を測定した。
なお対照化合物として式:
Figure 2005289890
で示される(−)−(5R,6R)−6−(4−propylthio−1,2,5−thiadiazol−3−yl)−1−azabicyclo[3,2,1]octane(PTAC(三菱ウェルファーマ社内にて合成))を用い、非特異的(non−specific)リガンドとしてアトロピン(和光純薬社)を用いた。また試料溶液の代わりに全結合量測定時には反応緩衝液を、非特異的結合量測定時にはアトロピン(40mmol/L)溶液をそれぞれ使用した。
標識化合物の特異的結合量(全結合量と非特異的結合量の差)を同放射活性(cpm値)から算出した。対照薬のIC50値は、下記の式で求めた抑制率と濃度から、二点補間法で算出した。
抑制率(%)=(1−(B−N)/(T−N))×100
(T:全結合量、N:非特異的結合量、B:対照薬存在下の結合量)
また、それぞれのIC50値から、下記の式を用いて阻害定数(Ki値)を算出した。
Ki=IC50/(1+C/Kd)
(C:放射性リガンドの濃度、Kd:放射性リガンドの解離定数)
(M3結合阻害活性の測定)
ヒトM4受容体発現細胞膜液のかわりにヒトM3受容体発現細胞膜液(Host cell:HEK293、三菱ウェルファーマ社にて調製)を用いた以外は上記(M4結合阻害活性の測定)と同様の手順でM3結合阻害活性を測定した。
活性測定結果を表4に示す。
Figure 2005289890
化合物(A)、金属イオンとのキレートまたはその医薬上許容される塩、化合物(I)、金属イオンとのキレートまたはその医薬上許容される塩は、M4結合阻害活性を有し、M4結合阻害剤として、例えば、中枢性の鎮痛薬、記憶改善薬、パーキンソン病治療薬等に適応可能である。また、化合物(A)、金属イオンとのキレートまたはその医薬上許容される塩、化合物(I)、金属イオンとのキレートまたはその医薬上許容される塩は、M3結合阻害活性を有し、M3結合阻害剤として、例えば、喘息(特に、COPD)治療薬、過活動膀胱(特に、頻尿、尿失禁)治療薬等に適応可能である。

Claims (8)

  1. 下記の一般式(I):
    Figure 2005289890

    [式中、R8aはn−C19、n−C1123、n−C1327またはn−C1531を示し、及びR11aは水素原子またはヒドロキシル基を示す。]
    で表される化合物、金属イオンとのキレートまたはその医薬上許容される塩。
  2. 下記の一般式(A):
    Figure 2005289890

    [式中、R、R、R及びRはそれぞれ水素原子、ヒドロキシル基、メチル基またはメトキシ基を示し、
    及びRはそれぞれ水素原子またはメチル基を示し、
    Figure 2005289890

    は、単結合または二重結合を示し、
    ただし、
    Figure 2005289890

    が二重結合を示すときはRは存在せず、
    は水素原子または炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基を示し、
    XはOまたはNHを示し、
    は水素原子または炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基を示し、
    及びR10はそれぞれ水素原子またはメチル基を示し、及び、
    11は水素原子またはヒドロキシル基を示す。]
    で表される化合物、金属イオンとのキレートまたはその医薬上許容される塩を有効成分として含む、ムスカリン性アセチルコリン受容体のサブタイプ4に対する結合阻害剤またはムスカリン性アセチルコリン受容体のサブタイプ3に対する結合阻害剤。
  3. が水素原子、メチル基またはエチル基であり、及びRが炭素数7〜18の脂肪族炭化水素基である、請求項2記載のムスカリン性アセチルコリン受容体のサブタイプ4に対する結合阻害剤またはムスカリン性アセチルコリン受容体のサブタイプ3に対する結合阻害剤。
  4. 一般式(A)で表される化合物が、下記の一般式(I):
    Figure 2005289890

    [式中、R8aはn−C19、n−C1123、n−C1327またはn−C1531を示し、及びR11aは水素原子またはヒドロキシル基を示す。]
    で表される化合物、アマミスタチンA、アマミスタチンB、フォルモバクチン、ノコバクチンNA、BE−32030A、BE−32030B、BE−32030C、BE−32030D、BE−32030E、マイコバクチンA、マイコバクチンF、マイコバクチンH、マイコバクチンJ、マイコバクチンM、マイコバクチンN、マイコバクチンP、マイコバクチンR、マイコバクチンS、マイコバクチンT、カルボキシマイコバクチンまたは下記の式:
    Figure 2005289890

    で表される化合物である、請求項2記載のムスカリン性アセチルコリン受容体のサブタイプ4に対する結合阻害剤またはムスカリン性アセチルコリン受容体のサブタイプ3に対する結合阻害剤。
  5. 下記の一般式(I):
    Figure 2005289890

    [式中、R8aはn−C19、n−C1123、n−C1327またはn−C1531を示し、及びR11aは水素原子またはヒドロキシル基を示す。]
    で表される化合物の産生能を有する微生物を培養し、培養物から前記一般式(I)で表される化合物を得る前記一般式(I)で表される化合物の製造方法。
  6. 一般式(I)で表される化合物の生産能を有する微生物が、Nocardia sp. TP−A0674である、請求項5記載の製造方法。
  7. 下記の一般式(I):
    Figure 2005289890

    [式中、R8aはn−C19、n−C1123、n−C1327またはn−C1531を示し、及びR11aは水素原子またはヒドロキシル基を示す。]
    で表される化合物の産生能を有する微生物。
  8. Nocardia sp. TP−A0674である、請求項7記載の微生物。
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