JP2005289158A - ホイルインモータの冷却方法、ホイルインモータの冷却装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 構造の簡単な電動モータの冷却方法又は冷却装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 自動車の車輪に備えられたホイルインモータ3を冷却する該ホイルインモータ3の冷却方法であって、ブレーキ装置5を駆動させる流体を用いて、前記ホイルインモータ3を冷却することを特徴とするホイルインモータの冷却方法を提供する。
【選択図】 図1
【解決手段】 自動車の車輪に備えられたホイルインモータ3を冷却する該ホイルインモータ3の冷却方法であって、ブレーキ装置5を駆動させる流体を用いて、前記ホイルインモータ3を冷却することを特徴とするホイルインモータの冷却方法を提供する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、冷却方法に関し、特に、車両駆動用のホイルインモータの冷却方法及び冷却装置に関する。
車両の各車輪に取り付けられた電動モータの駆動を制御することで、走行可能な電気自動車が種々提案されている。電動モータは、出力に応じて熱を発生させるため、効率よく電号モータを冷却することが望ましい。走行中の走行風によっても冷却可能であるが、走行風では安定した冷却が難しい。
そこで、電動モータをファンで空冷する冷却装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。当該発明では、電動モータが備えられた車輪の壁面に向けて、ファンにより送風されることで車輪の壁面を冷却することができる。しかしながら、特許文献1記載の発明は、電動モータから発生して車輪の壁面に伝熱した熱を冷却するものであるため、発熱量によっては電動モータを冷却するには充分でない虞がある。充分に冷却するため、ファンによる送風量を増大させると、車体周り、特に車輪周辺で剥離渦の大きな空気流が発生し、車両の空気抵抗が増大する。
また、電動モータのケース内を循環するモータオイルにより、当該電動モータを冷却する冷却装置が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。当該発明では、モータオイルが、電動モータのケースに設けられたオイル通路をポンプにより循環し、電動モータと触接することで、発熱した電動モータを冷却する。
特開平6−144021号公報
特許第2769323号公報
しかしながら、特許文献2記載の発明では、電動モータのケースにオイルを循環させる通路及びポンプを内設するため、電動モータの構造が複雑になるという不都合がある。
本発明は、上記問題に鑑み、構造の簡単な電動モータの冷却方法又は冷却装置を提供することを目的とする。
上記問題を解決するため、本発明は、自動車の車輪に備えられたホイルインモータを冷却する該ホイルインモータの冷却方法であって、ブレーキ装置を駆動させる流体を用いて、ホイルインモータを冷却することを特徴とする。本発明によれば、構造の簡単な電動モータの冷却方法を提供することができる。ブレーキ装置を駆動させる流体とは、液体又は気体のいずれであってもよく、液圧又は気圧の作用によりブレーキ装置を駆動する流体を言う。また、車輪に備えられたホイルインモータは、モータの全体がホイールに収納されていなくともよい。
また、本発明の一形態において、流体を圧送する流体圧送手順と、流体圧送手順により圧送される流体の流量を制御する流量制御手順と、を有し、流量制御手順は、ブレーキ装置の操作量に応じて、流体の流量を制御し、当該ブレーキ装置が制動力を発生させる、ことを特徴とする。本発明によれば、流量制御手順が流体圧送手順により圧送される流体の流量を減少させることで、ブレーキ装置の液圧が高まるので、ブレーキ操作の操作量に応じて制動力を発生させることができる。
また、本発明の一形態において、流体はブレーキオイルであり、ブレーキオイルが、ブレーキ装置の油圧器とホイルインモータとを経由して循環することを特徴とする。車輪に備えられたブレーキオイルを用いることで、ホイルインモータを冷却することができる。なお、油圧器とは、例えばブレーキキャリパが有するピストンである。
また、本発明の一局面では、ブレーキオイルが循環する間に、ホイルインモータから吸収した熱を放熱することを特徴とする。循環過程で放熱できるので、冷却のための部品など必要なく、簡易な構成でホイルインモータを冷却することができる。
また、本発明の一形態において、ブレーキオイルが循環する経路に備えられた放熱器により、ホイルインモータから吸収した熱を放熱することを特徴とする。放熱器を用いて冷却することで、効率よくホイルインモータから吸収した熱を放熱することができる。
また、本発明は、車輪に備えられたホイルインモータを冷却するホイルインモータの冷却装置であって、自動車の車輪を制動するブレーキ装置を駆動させる流体が、ホイルインモータを冷却する、ことを特徴とする。本発明によれば、構造の簡単な電動モータの冷却装置を提供することができる。
また、本発明の一形態において、流体を圧送する流体圧送手段と、流体圧送手段により圧送される流体の流量を制御する流量制御手段と、を有し、流量制御手段は、ブレーキ装置の操作量に応じて、流体の流量を制御し、ブレーキ装置は制動力を発生させる、ことを特徴とする。
本発明の一形態において、流体はブレーキオイルであり、ブレーキオイルは、ブレーキ装置の油圧器と前記ホイルインモータとを経由して循環する、ことを特徴とする。
また、本発明の一形態において、ブレーキオイルが循環する経路に、熱を放熱する放熱器を有する、ことを特徴とするホイルインモータの冷却装置を提供する。放熱器を用いて冷却することで、効率よくホイルインモータから吸収した熱を放熱することができる。
構造の簡単な電動モータの冷却方法及び冷却装置を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら実施例を挙げて説明する。
実施例1では、ブレーキオイルを、ブレーキキャリパ5から車体側へ循環させ、車体側から車両側のホイルインモータへ循環させるホイルインモータの冷却方法について説明する。図1は、ブレーキオイルで電動モータ(以下、ホイルインモータという)を冷却するホイルインモータの冷却装置の一例を示す。点線Aで囲まれた部分は車輪側9の構造を、点線Bで囲まれた部分は車体側8の構造を、それぞれ示す。
図1では、車輪側9と車体側8とが、ブレーキホース26及び27で連結されている。ブレーキキャリパ5は、ブレーキホース26を介して、車体側8のラジエータ28へ連結される。ラジエータ28は、排出口31を有し、排出口31はオイルタンク29に接続されている。オイルタンク29は、ブレーキホース27により、ホイルインモータ3に連結される。また、ブレーキホース26は、車体側8にバルブ12を備え、バルブ12はワイヤ又は電気的にブレーキペダル33と接続されている。ブレーキホース27は、車体側8にオイルポンプ32を備える。
車輪側9では、ブレーキキャリパ5とホイルインモータ3とが、オイルポンプ15及び配管17を介して、連結されている。ホイルインモータ3には、回転子22、コイル23及び固定子21が収容され、回転子22は、軸受25によって回転可能に支持されている。コイル23及び固定子(ステータ)21は、ホイルインモータ3の内壁に固定されている。運転者がアクセルペダルを踏み込むと、アクセルペダル踏込みに量に応じて、電流がコイル23に流れる。これによって、ホイルインモータ3が駆動され、回転子22が回転する。回転子22の回転は、不図示のギア等を介してホイールに伝えられ、回転子22を中心として回転する。また、ブレーキディスク19の回転は、ブレーキキャリパ5の油圧器(以下、ピストンという)の油圧により制動される。なお、ブレーキ装置はドラム式であってもよい。また、回転子22に延設された車輪は省略した。
コイル23に電流が流れると、コイル23は発熱する。発熱した熱は、次のようにして放熱される。ブレーキオイルは、ホイルインモータ3、ブレーキキャリパ5及びラジエータ28を循環流動する。オイルポンプ32により、オイルタンク29から圧送されたブレーキオイルは、ブレーキホース27を流動して、ホイルインモータ3に到達する。ホイルインモータに到達したブレーキオイルは、主にコイル23に触接して、これを冷却する。
ホイルインモータ3から熱を吸収したブレーキオイルは、ホイルインモータ3の底部に滞留する。滞留したブレーキオイルは、オイルポンプ15により圧送されて配管17を流動してブレーキキャリパ5に到達し、更にブレーキホース26を流動してラジエータ28に到達する。ブレーキオイルは、配管17やラジエータ28で、ホイルインモータ3から吸収した熱を外に放熱する。特に、ラジエータ28において走行風により冷却されるので、熱が効果的に放熱される。そして、温度の下がったブレーキオイルは、再び、オイルタンク29から、ブレーキホース27を流動してホイルインモータ3に到達し、これを冷却する。なお、ラジエータ28は、トランスミッションのオイルクーラの一部構造を利用してもよいし、ブレーキオイルを冷却するためのラジエータを備えていてもよい。ブレーキオイルは、以上の循環流動を繰り返す過程で、ホイルインモータを冷却する。
車両を制動する際の動作について説明する。ブレーキペダル33が操作されると、バルブ12に接続されたワイヤによりバルブ12が閉じる。バルブ12が閉じることで、ブレーキオイルの流動が停止されるが、オイルポンプ15は引き続き稼働しているため、ブレーキキャリパ5のピストンが液圧により駆動され、車輪の回転が制動される。バルブ12は、ブレーキペダル33の操作量に比例して、開度が変わるリニア弁であることが好適である。リニア弁により、ブレーキペダル33の操作量に応じてブレーキオイルの流量が変わり、ピストンが液圧により駆動されるので車輪の回転を制動できる。なお、バルブ12は、開状態と閉状態の二つの状態を切り替えるものであってもよい。
本実施例によれば、ブレーキオイルを、ホイルインモータ3からブレーキキャリパ5へ循環させ、更にラジエータ43で放熱するので、効率よくホイルインモータを冷却することができる。また、ホイルインモータにブレーキオイルの循環通路及びポンプを内設する必要がないので、ホイルインモータを小型化できると共に、構造を簡易にすることができ、コスト低減が図られる。
なお、本実施例では、オイルポンプ15がエアを巻き込まないように、ホイルインモータ3の底部に滞留したブレーキオイルを圧送するようにしたが、ホイルインモータ3とオイルポンプ15の間にオイルタンクを設けてもよい。図2(a)は、ホイルインモータ3に排出口を設け、オイルタンク36にブレーキオイルが滞留するようにしたホイルインモータの一部を示す。また、図2(b)は、ホイルインモータ3の排出口にブレーキオイルの滞留部37を設けたホイルインモータの一部を示す。
オイルタンク36又はブレーキオイルの滞留部37を設けることで、回転子22にブレーキオイルの回転抵抗が加わることが防止しやすくなる。また、オイルタンク36又は滞留部37に、液面センサを設け、ブレーキオイルの滞留量が所定値を下回った場合には、オイルポンプ15を停止し若しくはポンプ出力を減少させ、又は、オイルポンプ32のポンプ出力を増大させることができる。滞留したオイル量に応じてポンプ出力を制御することで、エアの巻き込みを防止すると共に、効率よいブレーキオイルの循環が可能となる。
次に、実施例1におけるホイルインモータの冷却方法の変形例について説明する。図3は、ブレーキオイルでホイルインモータを冷却するホイルインモータの冷却装置の一例を示す。図3において図1と同一構成部分には同一の符号を付しその説明は省略する。図3の冷却装置は、ホイルインモータ3へブレーキオイルが流入する側にブレーキキャリパ5が連結されている点で図1と異なる。すなわち、オイルタンク29に滞留したブレーキオイルは、オイルポンプ32によりブレーキホース27を流動してブレーキキャリパ5に到達する。ブレーキオイルは、ブレーキキャリパ5を通過した後、ホイルインモータ3の主にコイル23に触接して、これらを冷却する。熱を吸収したブレーキオイルは、ホイルインモータ3の出口側でオイルポンプ15により圧送され、ブレーキホース26を流動して、ラジエータ28で冷却される。
したがって、本変形例によれば、ラジエータ28で放熱したブレーキオイルでブレーキ装置を駆動できる。車輪を制動すると、摩擦によりブレーキオイルの温度が上昇する。ブレーキオイルは高温になると、ブレーキオイルの一部に気泡が生じることがあるため、温度が上昇していないブレーキオイルで制動を加えることが好適である。本変形例によれば、ホイルインモータ3を冷却したブレーキオイルは、ラジエータ28等で熱を放熱した後にブレーキキャリパ5に圧送されるので、ブレーキオイルの温度が所定値以上に上昇する可能性が低減される。
図3の冷却装置で、車両に制動を加える場合について説明する。ブレーキペダル33が操作されると、ブレーキペダルと機械的又は電気的に接続されたバルブ12が閉じる。バルブ12が閉じた後も、オイルポンプ15は稼働しているので、ブレーキキャリパ5のピストンがブレーキオイルの液圧により駆動され、車輪の回転が制動される。
実施例1では、ブレーキオイルがホイルインモータの内部を通過して、ブレーキキャリパ及びラジエータを循環する冷却方法について説明した。実施例2では、ホイルインモータにオイルジャケットを設けて冷却する冷却方法について説明する。
図4は、実施例2におけるブレーキオイルでホイルインモータを冷却するホイルインモータの冷却装置の一例を示す。図4において図3と同一構成部分には同一の符号を付しの説明は省略する。図4の冷却装置は、ホイルインモータ3がオイルジャケット35を備える点、及び、車体側8にオイルタンク29及びオイルポンプ32が設けられていない点で図3と異なる。ブレーキオイルは、ホイルインモータ3の外殻に設けられたオイルジャケット35を流動し、流動する過程でホイルインモータを冷却する。回転子22に延設された車輪51は、回転子22及びブレーキディスク19と共に回転する。ブレーキキャリパ5のピストンが駆動された場合は、ブレーキディスク19に摺動抵抗が加えられ車輪51の回転が制動される。
実施例1では、効率よくホイルインモータ3を冷却するよう、所定量のブレーキオイルがホイルインモータ3を通過し、ブレーキオイルが回転子22と接触した。しかしながら、ブレーキオイルが回転子22の回転抵抗となるため、ホイルインモータ3の内部をブレーキオイルで満たすことはできず、ブレーキオイルの循環経路にエアが介在する。このため、オイルポンプ15がエアを巻き込まないように、ブレーキオイルをホイルインモータの底部などに滞留させた。実施例2では、ホイルインモータ内部をブレーキオイルが通過しないので、循環経路をオイルで満たすことができる。したがって、オイルジャケット35、配管17、ブレーキキャリパ5、ブレーキホース26、ラジエータ28及びブレーキホース27は、ブレーキオイルで満たされている。なお、車両に制動を加える動作については、実施例1と同様である。
本実施例によれば、オイルジャケット35を流動させてブレーキオイルを循環させることが可能となるため、ブレーキオイルを滞留させなくともよい。また、循環経路にブレーキオイルが満たされているので、オイルポンプ15で循環経路のブレーキオイルを循環させることができる。したがって、構成が簡易となり、車両重量、コストの低減が可能となる。
なお、実施例3においても、図1のように、ホイルインモータ3を冷却した後にブレーキキャリパ5と連結するよう構成してもよい。また、オイルポンプ15は、車輪側9又は車両側8のいずれの箇所に備えられていてもよく、複数であってもよい。
実施例1及び2は、ブレーキオイルを車体側8と車両側9との間で循環させるホイルインモータの冷却方法について説明した。実施例3では、車輪側9をブレーキオイルが循環してホイルインモータを冷却する冷却方法について説明する。
図5は、ブレーキオイルでホイルインモータを冷却するホイルインモータの冷却装置の一例を示す。図5において、図1と同一構成部分には同一の符号を付しその説明は省略する。図5の冷却装置は、車体側8の構成を有さず、ブレーキキャリパ5とホイルインモータ3とが短絡した構造となっている点で図1と異なる。
図5では、ブレーキキャリパ5とホイルインモータ3とが、バルブ12を介して配管11により連結されている。また、ホイルインモータ3は、ブレーキオイルの排出口14を有する。排出口14はオイルタンク16に接続され、オイルタンク16は、オイルポンプ15が設けられた配管17を介してブレーキキャリパ5と連結されている。
ホイルインモータ3で発熱した熱は、次のようにして放熱される。オイルタンク16に滞留したブレーキオイルは、オイルポンプ15により、配管17、ブレーキキャリパ5及び配管11を流動してホイルインモータ3に到達する。ホイルインモータ3に到達したブレーキオイルは、主にコイル23等に触接して、これを冷却する。
ブレーキオイルが吸収した熱は、排出口14から排出される過程や配管17及び配管11を流動する過程で、外に放熱される。特に、配管17や11を流動中は、走行風により冷却されるので、熱が効果的に放熱される。温度の下がったブレーキオイルは循環流動して再びホイルインモータ3を冷却する。
次に、車両を制動する際の動作について説明する。車両を制動する場合には、配管11に設けられたバルブ12を閉じ、ピストンを駆動させるために充分な液圧を確保できるようにする。なお、本実施例では、バルブ12は電気的に開閉される。バルブ12は、例えば、ブレーキペダル33の操作量に比例して、開度が変わるリニア弁や、ソレノイドで形成された電磁弁で構成される。
ブレーキオイルを循環させバルブ12の開閉が可能な車載装置の機能構成について図6に基づき説明する。車載装置は、電子制御ユニット(以下、ECUと称す)50を備えており、ECU50により制御される。車両は、該車両を走行させるために操作されるアクセルペダルを備えている。アクセルペダルには、アクセルペダルの操作量を検出するアクセルストロークセンサ56が配設されている。アクセルストロークセンサ56は、アクセルペダルの操作量に応じた電気信号を出力する。アクセルストロークセンサ56の出力信号は、ECU50に供給されており、ECU50は、アクセルストロークセンサ56の出力信号に基づいてアクセルペダルの操作量を検出する。ECU50は、アクセルペダルの操作量に応じて、車輪に備えられたホイルインモータの回転数を制御し、車両を走行させる。
また、車両は、該車両を制動させるために操作されるブレーキペダル、及び、車輪に制動力を発生させるブレーキアクチュエータ57を備えている。ブレーキペダルには、ブレーキの操作量を検出するブレーキストロークセンサ58が配設されている。ブレーキストロークセンサ58は、ブレーキペダルの操作量に応じた電気信号を出力する。ブレーキストロークセンサ58の出力信号は、ECU50に供給されており、ECU50は、ブレーキストロークセンサ58の出力信号に基づいてブレーキペダルの操作量を検出する。また、ブレーキアクチュエータ57は、ECU50に接続されており、ブレーキペダルの操作量に応じた駆動信号をECU50から供給されることにより駆動し、車輪に制動力を発生させる。
ECU50には、温度センサ51、回転数センサ52及びポンプアクチュエータ54が接続されている。温度センサ51は、ホイルインモータの温度を検出し、温度に基づく電気信号をECU50に出力する。ECU50は、ホイルインモータの温度に基づき、ポンプアクチュエータ54のポンプ回転出力を制御する。また、モータ回転数センサ52は、ホイルインモータの回転数を検出し、回転数に基づく電気信号をECU50に出力する。例えば、ECU50は、ホイルインモータの回転数が上昇している場合には、ポンプアクチュエータ54のポンプ回転出力を増大させ、また、ホイルインモータの回転数が高い場合には、ホイルインモータの温度上昇を防止するように、ポンプアクチュエータ54のポンプ回転出力を増大させる。
また、ECU50には、バルブスイッチ53が接続されている。バルブスイッチ53は、ECU50からの制御に応じて、配管11の所定箇所をバルブ12により開閉する。ECU50は、ブレーキストロークセンサ58からブレーキペダルが操作されたことを検出してバルブスイッチ53を閉じ、ブレーキペダルの操作が終了したらバルブスイッチ53を開く。バルブ12が開いた状態では、ブレーキオイルがオイルポンプ15により配管11を循環し、また、バルブ12が閉じた状態では、ブレーキキャリパ5のピストンを駆動させるために充分な液圧が確保される。
図5及び図6の構成に基づき、ECU50がブレーキオイルによりホイルインモータ3を冷却する制御について、図7のフローチャート図に基づき説明する。図7のフローチャート図の動作は、例えば車両のイグニッションスイッチがオンにされることで開始する。
ステップS101では、オイルポンプ15がブレーキオイルの循環を開始する。ECU50は、ホイルインモータの温度や回転数を検出して、適切な回転数でポンプアクチュエータ54に制御信号を出力する。また、ECU50は、ブレーキオイルが配管11を循環できるようバルブ12を開く。
ステップS102では、ブレーキペダルが操作されたか否かが判定される。運転者が減速するためにブレーキペダルを操作した場合には、ブレーキ操作があると判定される。ブレーキ操作がなければ(ステップS102のNo)、ステップS101のポンプアクチュエータ54の制御が繰り返される。
ブレーキ操作があった場合には(ステップS102のYes)、ステップS103において、バルブ12が閉じられる。ECU50は、ブレーキストロークセンサ58からの出力信号により、ブレーキペダルの操作を検出しバルブ12を閉じる。バルブ12が閉じることで、オイルポンプ15の圧力によりブレーキキャリパ5のピストンが駆動して車輪の回転が制動さされる。
ステップS104では、ブレーキペダルの操作が終了したか否かが判定される。ECU50は、ブレーキストロークセンサ58からの出力信号により、ブレーキペダルの操作を検出し、引き続きブレーキ操作が行われている場合には(ステップS104のNo)、ブレーキ操作の終了判定を繰り返す。ブレーキ操作が終了した場合には(ステップS104のYes)、ステップS105において、バルブ12が開かれる。これにより、ブレーキオイルの循環が再開される。
本実施例によれば、ブレーキオイルを、ブレーキキャリパ5とホイルインモータ3との間で循環させるので、分品点数を低減でき簡易な構成でホイルインモータを冷却することができる。なお、本実施例においても、図3のようにオイルジャケット35をホイルインモータ3に設けてもよいし、オイルタンク16を省略した構成としてもよい。
実施例4では、ブレーキの駆動方式として空気圧を用い、空気によりホイルインモータを冷却する冷却方法について説明する。図8は、ブレーキのピストンを駆動させる空気でホイルインモータを冷却するホイルインモータの冷却装置の一例を示す。図8で、図1と同一構成部には同一の符号を付しその説明は省略する。
図8の冷却装置では、車体側8に、エアフィルタ39、エアポンプ41及びエアタンク42を有する。エアポンプ41は大気中から空気を取り入れ、取り入れられた空気に含まれる微粒子等は、エアフィルタ39により除去される。エアタンク42には、高圧の空気が保持されており、ブレーキペダルの操作により高圧の空気がブレーキ装置に供給される。エアタンク42の空気は、コンプレッサ等により常時所定値以上の高圧に保たれる。車輪側9のホイルインモータ3は、ブレーキホース26を介して車体側8と連結される。ホイルインモータ3とブレーキキャリパ5は、配管17を介して連結されている。また、配管17はエアフィルタ44を備え、エアフィルタ44によりホイルインモータ3を通過した空気が含む微粒子等が除去される。ブレーキキャリパ5は配管11を有し、配管11の他端は大気に開放される。また、配管11はバルブ12を有し、ブレーキペダルの操作に応じて開閉される。
ホイルインモータ3で発熱した熱は、次のようにして放熱される。エアポンプ41によりエアフィルタ39を介して大気から取り込まれた空気は、ブレーキホース26を流動し、ホイルインモータ3に到達する。ホイルインモータ3に到達した空気は、ホイルインモータ3内を通過する過程でコイル23等に触接して、これを冷却する。ホイルインモータから熱を吸収した空気は、配管17、エアフィルタ44及びブレーキキャリパ5を流動して、配管11の他端11aから大気中に開放される。
車両に制動を加える場合について説明する。ブレーキペダルが操作されると、配管11に設けられたバルブ12が閉じる。バルブ12が閉じると、エアタンク42の圧力がブレーキキャリパ5のピストンを駆動させるために充分な空圧を確保され、車輪51の回転が制動される。バルブ12の開閉制御については、図7のフローチャート図と同様であるので省略する。
本実施例によれば、オイルやオイルポンプが必要なく、また、オイルポンプがエアを巻き込まないように担保する必要がないなど、簡易な構成でホイルインモータを冷却することができる。また、大気中より空気を取り入れ、熱を吸収した空気を大気中に放出するので、ホイルインモータから吸収した熱を放熱する構成を要しない。また、車体側8にエアタンク42が設けられているので、短時間に高い空圧を得て車両に制動を加えることが可能となる。
3 ホイルインモータ
5 ブレーキキャリパ
11,17 配管
12 バルブ
15,32 オイルポンプ
19 ブレーキディスク
21 固定子(ステータ)
22 回転子(ロータ)
23 コイル
26,27 ブレーキホース
28 ラジエータ
29,36,37 オイルタンク
33 ブレーキペダル
35 オイルジャケット
42 エアタンク
5 ブレーキキャリパ
11,17 配管
12 バルブ
15,32 オイルポンプ
19 ブレーキディスク
21 固定子(ステータ)
22 回転子(ロータ)
23 コイル
26,27 ブレーキホース
28 ラジエータ
29,36,37 オイルタンク
33 ブレーキペダル
35 オイルジャケット
42 エアタンク
Claims (9)
- 自動車の車輪に備えられたホイルインモータを冷却する該ホイルインモータの冷却方法であって、
ブレーキ装置を駆動させる流体を用いて、前記ホイルインモータを冷却する、
ことを特徴とするホイルインモータの冷却方法。 - 前記流体を圧送する流体圧送手順と、
前記流体圧送手順により圧送される前記流体の流量を制御する流量制御手順と、を有し、
前記流量制御手順は、前記ブレーキ装置の操作量に応じて、前記流体の流量を制御し、前記ブレーキ装置は制動力を発生させる、
ことを特徴とする請求項1記載のホイルインモータの冷却方法。 - 前記流体はブレーキオイルであり、
前記ブレーキオイルは、前記ブレーキ装置の油圧器と前記ホイルインモータとを経由して循環する、ことを特徴とする請求項1又は2記載のホイルインモータの冷却方法。 - 前記ブレーキオイルが循環する間に、前記ホイルインモータから吸収した熱を放熱する、
ことを特徴とする請求項3記載のホイルインモータの冷却方法。 - 前記ブレーキオイルが循環する経路に備えられた放熱器により、前記ホイルインモータから吸収した熱を放熱する、
ことを特徴とする請求項3又は4記載のホイルインモータの冷却方法。 - 車輪に備えられたホイルインモータを冷却するホイルインモータの冷却装置であって、
自動車の車輪を制動するブレーキ装置を駆動させる流体が、前記ホイルインモータを冷却する、
ことを特徴とするホイルインモータの冷却装置。 - 前記流体を圧送する流体圧送手段と、
前記流体圧送手段により圧送される前記流体の流量を制御する流量制御手段と、を有し、
前記流量制御手段は、前記ブレーキ装置の操作量に応じて、前記流体の流量を制御し、前記ブレーキ装置は制動力を発生させる、
ことを特徴とする請求項6記載のホイルインモータの冷却装置。 - 前記流体はブレーキオイルであり、
前記ブレーキオイルは、前記ブレーキ装置の油圧器と前記ホイルインモータとを経由して循環する、ことを特徴とする請求項6又は7記載のホイルインモータの冷却装置。 - 前記ブレーキオイルが循環する経路に、熱を放熱する放熱器を有する、ことを特徴とする請求項8記載のホイルインモータの冷却装置。
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