JP2005288886A - インクジェット記録材料 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、着色性、表面の高級感を有する光沢感、抗菌性、脱臭性に優れたインクジェット記録材料を提案する。
【解決手段】基材上に少なくとも1層のインク受理層を有し、該インク受理層に抗菌性着色粒子を含有するインクジェット記録材料。該抗菌性着色粒子が、表面に金属酸化物を被着した雲母上に、金及び/又は銀の微粒子を被着せしめるか、該金属酸化物が、表面に屈折率2.0〜3.0であるか、該金及び/又は銀の微粒子を雲母に対し0.001〜2重量%被着せしめるか、金属酸化物が、酸化チタン、酸化亜鉛及び酸化ジルコニウムから選ばれる1種又は2種以上であるか、該雲母の平均粒径が0.01〜25μmであるか、金属酸化物の層の厚さが10〜500nmであるか、該金及び/又は銀の微粒子の粒径が1〜500nmであると好ましい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、インクジェット記録材料に関し、詳細には、高級感を醸し出す淡い光沢感、抗菌性、脱臭性に優れたインクジェット記録材料に関する。
インクジェット記録方式は、インクの微小液滴を種々の作動原理により飛翔させて紙等の記録材料に付着させ、画像・文字等の記録を行なうものであるが、高速、低騒音、多色化が容易、記録パターンの融通性が大きい、現像及び定着が不要等の特徴があり、漢字を含め各種図形及びカラー画像等の記録装置として、種々の用途に於いて急速に普及している。更に、多色インクジェット方式により形成される画像は、製版方式による多色印刷やカラー写真方式による印画に比較して遜色のない記録を得ることが可能であり、作成部数が少なくて済む用途では、写真技術によるよりも安価であることからフルカラー画像記録分野にまで広く応用されつつある。
最近では、銀塩写真の画像に匹敵する高精細な画像を出力できるインクジェットプリンター等が安価で市販されている。インクジェット記録材料は、銀塩写真方式と比べ同品質の画像が得られながら非常に安価であることから、大面積の画像が必要な広告や商品見本等で表示画像を頻繁に取り替える利用者にとって経済的に大きなメリットがある。また、最近一般的になってきたパーソナルコンピューター上で画像を作成し、これをプリントアウトを見ながら配色やレイアウトを訂正することは従来の銀塩写真方式では全く無理であったが、インクジェット記録ではこのような操作が気軽にできるという長所もある。こういった背景から、インクジェット記録材料への要望が高まっている。
このインクジェット記録方式で使用されるインクジェット記録材料としては、通常の印刷や筆記に使われる上質紙やコーテッド紙を使うべく、装置やインク組成の面から努力がなされてきた。しかし、装置の高速化・高精細化あるいはフルカラー化などインクジェット記録装置の性能の向上や用途の拡大に伴い、記録材料に対してもより高度な特性が要求されるようになった。すなわち、インクジェット記録材料としては、印字ドットの濃度が高く色調が明るく鮮やかであること、インクの吸収が早く印字ドットが重なった場合においてもインクが流れ出したり滲んだりしないこと、印字ドットの横方向への拡散が必要以上に大きくなく、かつ周辺が滑らかでぼやけないことなどの高い画像再現性が要求される。すなわち良好な画像を得るためには一般の上質紙や印刷用のコーテッド紙では不十分でインクジェット記録方式専用のインク受理層を有するインクジェット記録材料が不可欠となる。
これらの問題を解決するために、従来から多くの技術が提案されている。例えば、インク受理層がインクを吸収したり保持するための空隙を多く有する層から構成されるインクジェット記録材料が知られている。しかし、インク受理層がこのような空隙を多く有する層のみから構成される場合、空隙の多いインク受理層が表面にミクロな凹凸を多く有することになり、インク受理層への入射光が散乱されたり、透過が妨げられるために光沢が出にくくなったり不透明になりやすい。また、空隙を形成するための顔料自身の凹凸や顔料の二次凝集体の凹凸による皮膜表面の平滑性が低下して、光沢が出にくい欠点がある。
一方、インク受理層中に空隙を設けることなくインク受理層のバインダの膨潤作用でインクを吸収、保持するタイプのインクジェット記録用紙も知られている。例えば、バインダとしてゼラチン、カゼイン、澱粉、アルギン酸、ポリビニルアルコールなどの親水性バインダを支持体上に塗布したインクジェット記録材料やフィルムなども知られている。これらのインクジェット記録材料は、高い光沢性や光学濃度、鮮明な画像が得られ高画質記録用途に有用であるとはいうものの、インク吸収性が上記空隙を有するインクジェット記録材料に比べて劣るという問題がある。
また、水性インクによる印字において、高級感を醸し出す、淡い光沢感を維持しつつ、しかも高いインク吸収性を有するインクジェット記録材料として、インク受理層がシリカ系微粒子と親水性バインダを含有するものが記載されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、対象物に貼り付けて使用し、高級感を有する光沢感、特に、弱い光源にも淡く輝く光沢感を満足するインク受理層は見当たらない。
また、近年清潔志向が顕著になっており、装飾用の画像等が描かれた記録材料を壁等の対象物に貼り付けて使用した場合、不特定多数の者が接触するインクジェット記録材料表面での細菌の増殖が心配されるが、このような細菌の増殖を抑制するような機能をもったものは見受けられない。
インク受理層に抗菌剤を含むので、抗菌性に優れたインク受理層を有するインクジェッット記録材料が公開されている。また、インク受理層に紫外線吸収剤および光安定剤の少なくとも一方を含むので、耐光性に優れたインクジェット記録材料が開示されている(例えば、特許文献1)。しかしながら、抗菌性は有するものの脱臭性を有するインクジェット記録材料は今までなかった。
特開平10−193776号公報 特開2001−18520号公報
上述のように、装飾用の画像等を壁等に描くために、スクリーン印刷等の製版技術による印刷や塗装が行われるが、少数しか作製しない場合には製版のコストが高くつき、また直接描画の場合もコストが高くつくため、これらと比較して遜色の無い記録を得られるインクジェット記録によって、インクジェット記録材料に画像を形成して対象物に貼り付ける方が安価である。しかしながら、インクジェット記録においては、高級感を醸し出す、淡い輝きを有する光沢感を維持すると共に高いインク吸収性を有し、しかも対象物に貼り付けて使用するのに適したインクジェット記録材料はなかった。
特に、本発明は、衛生関係で使用される環境で使用されるインクジェット記録材料である。特に、トイレ、病院の病室等の比較的光源の弱い環境で、使用される場合、弱い光源にもかかわらず、淡い高級感のある光沢感を有するものである。
本発明は、弱い光源にもかかわらず、高級感を有する淡い光沢感を維持すると共に高いインク吸収性を有してインクジェット記録を行うことが可能で、トイレ、病室等の壁の対象物に貼り付けて使用されるのに適したインクジェット記録材料を提供することである。また、本発明は、抗菌性・脱臭性に優れたインクジェット記録材料を提供することでもある。
斯かる実情に鑑み本発明者らは鋭意研究を行った結果、インク受理層中に、雲母上に特定の金属酸化物を被着させ、更にその表面に金及び/又は銀の微粒子を被着せしめれば、着色性のある高級感を有する淡い光沢感と、抗菌性及び脱臭性に優れたインクジェット記録材料が得られることを見出し本発明を完成した。
すなわち、本発明は、基材上に少なくとも1層のインク受理層を有し、該インク受理層に抗菌性着色粒子を含有するインクジェット記録材料である。
該抗菌性着色粒子が、表面に金属酸化物を被着した雲母上に、金及び/又は銀の微粒子を被着せしめるか、該金及び/又は銀の微粒子を雲母に対し0.001〜2質量%被着せしめるか、該金及び/又は銀の微粒子の粒径が1〜500nmか、該雲母の平均粒径が0.01〜25μmであると好ましい。
該金属酸化物が、表面の屈折率が2.0〜3.0である。また、金属酸化物が、酸化チタン、酸化亜鉛及び酸化ジルコニウムから選ばれる少なくとも1種であるか、金属酸化物の層の厚さが10〜500nmであると好ましい。
本発明のインクジェット記録材料は、その抗菌性、脱臭効果は、従来の抗菌性粉体に較べ優れているだけでなく、着色力、抗菌性、安全性は従来品に較べて高いものである。
本発明で使用する着色性抗菌粒子は、雲母を基材として使用する。本発明に用いる雲母(マイカ)の種類は、マスコバイト、ビオタイト、セリサイト、フィロゴバイト等が挙げられ、特にマスコバイト、セリサイトが好ましい。また雲母の平均粒径は0.01μm〜25μmであることが好ましく、形状は特に制限されないが0.1〜20μmが好ましい。
雲母上に被着せしめる金属酸化物は、屈折率が2.0〜3.0のものであるが、この屈折率は当該金属酸化物を所定の浸漬液中に浸漬し、ベッケラインの移動により測定する公知の方法により測定された値をいう。屈折率が上記範囲外であるものを使用すると、鮮やかな発色を呈しない傾向を示す。
このような屈折率をもつ金属酸化物としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム等が挙げられ、これらは1種又は2種以上の混合物として用いられる。金属酸化物層の厚みは10〜500nmとすることが好ましく、特に50〜150nmとすることが好ましい。このような金属酸化物層を形成せしめる方法としては、例えば、マイカ表面に所定の金属酸化物層を形成させる方法は公知の方法、即ち、0.1〜25μmのマイカをチタン、亜鉛、ジルコニウムの塩水溶液に懸濁させ、アルカリ等による沈澱反応により当該金属酸化物、水酸化物をマイカ表面に析出させ、必要に応じて、熱処理を行う方法が挙げられる。また、金属酸化物被着雲母は、着色顔料として市販されているものを使用することもできる。例えば、メルク・ジャパン(株)製のTIMIRON(SUPER RED,SUPER BLUE,SUPER GREEN,SUPER GOLD)等が挙げられる。
雲母上の金属酸化物層に被着させる金及び/又は銀の微粒子は粒径が1〜500nmで、その被着量は雲母に対して0.001〜2質量%とすることが好ましい。この範囲を逸脱すると鮮やかな発色及び低溶出性が得られないことがあり好ましくない。このような範囲の微粒子を被着せしめる方法としては、硝酸銀、塩化金酸等の水溶液から、金及び/又は銀の粒子を金属酸化物層表面上に析出せしめる方法が挙げられる。例えば金又は及び銀微粒子を0.001〜2.000質量%被着させる方法としては、塩化金酸塩溶液、硝酸銀溶液等の中に上記金属酸化物層被覆マイカを懸濁させ、クエン酸、クエン酸ナトリウム等で湿式還元する公知の方法が利用できるが、本発明の効果を損なわないためには、以下の方法が望ましい。即ち、塩化金酸塩溶液、硝酸銀溶液の濃度は、0.01〜1.0mol/l、当該溶液中の金属酸化物層被覆マイカの懸濁濃度は、0.1〜10.0質量%、還元剤であるクエン酸塩の添加量は、塩化金酸溶液、硝酸銀溶液中の金、銀mole濃度に対して、0.1〜10.0倍量が望ましく、通常0.1〜10%の水溶液で用いられる。更に、反応温度は、30〜90℃が望ましい。この範囲外では、被着する金、銀微粒子の粒径が1〜500nmの範囲以外となり、本発明の効果を損なうことがある。
従来の抗菌性粉体組成物としては、ゼオライト、無定型アルミノシリケイ酸又は層状ケイ酸塩に抗菌性金属である銅、銀を担持させたものが提案されている(特開昭62−7748号公報、特開昭62−70221号公報、特開昭62−84993号公報)。
しかしながら、上記のいずれの粉体も担体にイオン交換法で抗菌性金属を担持しているため金属が溶出し易いという欠点がある。このためインクジェット記録材料のインク受理層に配合した場合、インク受理層表面を変質させたり、インク受理層表面に配合した場合、人体と接触するので安全性に問題があるため、使用することが難しい。
また、イオン交換法の被着方法、例えば、無電解メッキ法により抗菌性金属を無機酸化物に担持させた材料が開示されているが(特開平2−268104号公報)、これは単に、無機酸化物表面に銀、銅の抗菌性金属を担持させているだけであるため、暗色で着色材としては適さないものである。したがって、高級感が得られないばかりか、淡い光沢感が得られない。
従って、本発明の抗菌性着色粉体は、金属イオンの溶出が少なく、弱い光源でも着色性のある淡い光沢感を得られる及び抗菌性に優れたものである。
本発明における支持体とは、LBKP、NBKPなどの化学パルプ、GP、PGW、RMP、TMP、CTMP、CMP、CGPなどの機械パルプ、DIPなどの古紙パルプ等の木材パルプ、または、ケナフ、バガス、コットン等の非木材パルプを主成分として、従来公知の顔料、バインダー、サイズ剤、定着剤、歩留向上剤、カチオン化剤、紙力増強剤、調色染料などの各種添加剤を1種以上用いて混合して使用できる。
パルプは抄紙適性、ならびに、強度、平滑性、地合の均一性等といった紙の諸特性等を向上させるため、ダブルディスクリファイナー等の叩解機により叩解されるのが通常である。
叩解されたパルプスラリーは、長網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機、または、丸網抄紙機等の抄紙機により抄紙される。この際、分散助剤、乾燥紙力増強剤、填料、サイズ剤、定着剤等の諸添加物は必要に応じて添加することが可能である。更に、必要であればpH調節剤、染料、有色顔料、および蛍光増白剤等も添加することが可能である。
抄造された原紙に、澱粉、ポリビニルアルコールなどでのサイズプレスやアンカーコート層を設けることができる。このようにして製造された原紙(紙支持体)に直接にインク受理層を設けても良いが、予め原紙表面を平滑化する目的で、マシンカレンダー、TGカレンダー、ソフトカレンダーなどのカレンダー処理を施すのが好ましい。
さらにそれらの原紙の上にコート層を設けたアート紙、コート紙、キャストコート紙などの塗工紙の使用も可能である。このような原紙および塗工紙に、そのままインク受理層を設けても良いし、平坦化をコントロールするために、マシンカレンダー、TGカレンダー、ソフトカレンダーなどのカレンダー装置を用いてもかまわない。
また、本発明においては、耐水性不透明支持体も使用できる。耐水性不透明支持体としては、例えば合成紙、樹脂被覆紙、顔料入り不透明フィルム、発泡フィルム等が挙げられる。樹脂被覆紙としては、前記原紙、塗工紙に樹脂を被覆した樹脂被覆紙も使用することができる。
本発明の支持体の坪量は、特に限定されないが、50〜350g/m2である。プリンター装置内での搬送性、通紙性等を考慮すると、特に好ましくは、70〜270g/m2である。
本発明のインクジェット記録材料においては、インク受理層に抗菌性着色粒子を含有する。インク受理層は炭層でも、多層であっても構わなく、インク受理層のいずれも層にも含有しても良く、少なくとも1層に含有されれば良い。抗菌性着色粒子は、インク受理層の全固形分の0.5質量%〜20質量%含有すると好ましい。0.5質量%未満の含有では、本発明の効果が十分に発揮されないことがある。また、20質量%を超えると効果が飽和する傾向を示し、経済性に劣る問題がある。
本発明において、インク受理層及び支持体に用いられる顔料としては、公知の白色顔料を1種以上用いることができる。例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、アルミナ、リトポン、ゼオライト、加水ハロイサイト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウムなどの白色無機顔料、スチレン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチックピグメント、ポリエチレン、マイクロカプセル、尿素樹脂、メラミン樹脂などの有機顔料などを用いることができる。上述の顔料の中でも、多孔性無機顔料が好ましく、多孔性合成非晶質シリカ、多孔性炭酸マグネシウム、多孔性アルミナなどが挙げられ、特に細孔容積の大きい多孔性合成非晶質シリカが好ましい。
また、本発明ではインク受理層及び支持体に用いられる顔料として無機超微粒子を使用することも可能である。本発明における無機超微粒子とは、一次粒子径が100nm以下の無機微粒子を言う。例えば、特開平1−97678号公報、同2−275510号公報、同3−281383号公報、同3−285814号公報、同3−285815号公報、同4−92183号公報、同4−267180号公報、同4−275917号公報などに提案されている擬ベーマイトゾル、特開昭60−219083号公報、同61−19389号公報、同61−188183号公報、同63−178074号公報、特開平5−51470号公報などに記載されているようなコロイダルシリカ、特公平4−19037号公報、特開昭62−286787号公報に記載されているようなシリカ/アルミナハイブリッドゾル、特開平10−119423号公報、特開平10−217601号公報に記載されているような、超微粒子シリカを高速ホモジナイザーで分散したようなシリカゾル、ヘクタイト、モンモリロナイトなどのスメクタイト粘土(特開平7−81210号公報)、ジルコニアゾル、クロミアゾル、イットリアゾル、セリアゾル、酸化鉄ゾル、ジルコンゾル、酸化アンチモンゾルなどを代表的なものとして挙げられる。また、気相法シリカも使用できる。
本発明のインク受理層中に含有される接着剤として用いることができる水性高分子バインダーとしては、例えば、酸化澱粉、エーテル化澱粉、リン酸エステル化澱粉などの澱粉誘導体;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース誘導体;カゼイン、ゼラチン、大豆蛋白、ポリビニルアルコール、各種変成ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、無水マレイン酸樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体などの共役ジエン系共重合体ラテックス;アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルの重合体または共重合体などのアクリル系共重合体ラテックス;エチレン−酢酸ビニル共重合体などのビニル系共重合体ラテックス;あるいはこれらの各種共重合体のカルボキシ基などの官能基含有単量体による官能基変性共重合体ラテックス;メラミン樹脂、尿素樹脂などの熱硬化合成樹脂などの水性接着剤;ポリメチルメタクリレートなどのアクリル酸エステルやメタクリル酸エステルの重合体または共重合体樹脂ラテックス;ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、アルキッド樹脂ラテックス等が挙げられる。
インク受理層の塗工量としては、インク受理層のインク吸収容量及び実用に耐えられる程度のインク受理層と支持体間の接着強度を基準に決定することが好ましく、乾燥塗工量が2.5〜40g/m2の範囲であることが好ましい。乾燥塗工量が2.5g/m2に満たないと、インク受理層である塗工層が支持体表面を完全に覆うことが難しく、塗工層によるインクの吸収性が十分ではないため、吸収ムラ等が発生し、インクジェット印字性能に悪影響が生じる。また、乾燥塗工量が40g/m2を超えると、インク受理層と支持体間の接着強度が実用に耐えられないレベルとなり、粉落ちと呼ばれる支持体からの塗層の剥離等が発生し、重大な問題が生じることがある。
本発明におけるインクジェット記録材料としては、支持体上に塗層を設け、後処理をせずにその塗層をそのままインク受理層として用いても良く、また、塗層を設けた後に、各種カレンダーにより表面粗さをコントロールしてもよい。前記カレンダーの具体例としては、エンボスカレンダー、マシンカレンダー、TGカレンダー、スーパーカレンダー、ソフトカレンダーなどが挙げられるがこれらに限定はされず、カレンダーの選定はインクジェット記録材料の表面構造に関わる素材により適宜行えばよい。
更に、インク受理層には、添加剤として、顔料分散剤、増粘剤、流動性改良剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、浸透剤、着色染料、着色顔料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防バイ剤、耐水化剤、湿潤紙力増強剤、乾燥紙力増強剤等を適宜配合することもできる。
インク受理層の塗工装置としては、キャストコーター、各種ブレードコーター、ロールコーター、エアーナイフコーター、バーコーター、ロッドブレードコーター、カーテンコーター、ショートドウェルコーター、サイズプレス等を挙げることができる。又、インク受理層塗工後に、加湿空気、加湿蒸気を支持体を挟んだインク受理層の裏面に吹き付けてカール矯正をすることも可能である。
次に、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが本発明はこれらに限定されるものではない。尚、本実施例及び比較例における測定値は、次に示す方法により測定した。特に明示しない限りは、部及び%は質量部及び質量%を示す。
<粒径分布、平均粒径の測定>
被着粒子粒径高分解能走査型電子顕微鏡による10万倍の拡大観察像上で、被着粒子500個について、その直径をFeret径で測定し、粒径分布及び平均粒径を求めた。
<銀又は金の被着量>
被着量抗菌性着色粉体1gを王水に溶解し、その溶液中の銀又は金のイオン濃度をプラズマ発光分析により測定し、銀又は金の被着量を求めた。
<抗菌性着色粉体1>
雲母表面に厚さ150nmのTiO2層を被覆した、青色雲母チタン顔料(平均粒径=20μm、TIMIRON SUPER BLUE,メルク・ジャパン(株)製)2gをイオン交換水400g中に懸濁し、これに、濃度0.1mol/lの硝酸銀水溶液1.8mlを加え、90℃に加温した。この混合液を攪拌している中に、1%クエン酸ナトリウム溶液2.2gを滴下し、90℃に2時間維持したその後、室温まで冷却し、濾過を行った。更に、2lのイオン交換水で洗浄を行った後、送風乾燥機を用いて100℃で24時間乾燥を行い、本発明の銀被着抗菌性着色粉体1を得た。得られた粉体の色は青紫色で真珠光沢を示すものであった。高分解能走査型電子顕微鏡(FE−SEM)により、雲母チタンの表面に粒径15〜60nm(平均粒径=30nm)の銀超微粒子が被着していることが観察された。銀の被着量は、基材に対し0.7%であった。
<抗菌性着色粉体2>
雲母表面に厚さ100nmのTiO2層を被覆した赤色雲母チタン(平均粒径=20μm、TIMIRON SUPER RED,メルク・ジャパン(株)製)を用いた。この粉体4gを基材として、実施例1と同様の手順によって銀被着抗菌性着色粉体2を得た。得られた粉体の色は赤紫色で、真珠光沢を示すものであった。FE−SEMにより被着している銀超微粒子の粒径分布は10〜50nm(平均粒径=25nm)であることが観察された。銀の被着量は、基材に対し0.4%であった。
<抗菌性着色粉体3>
抗菌性着色粉体1で使用した雲母表面に厚さ150nmのTiO2層を被覆した青色雲母チタン顔料(平均粒径=20μm)5gを、濃度0.01mol/lの塩化金酸水溶液1000gに懸濁し、80℃まで加温した。この懸濁液に、80℃まで加温した1%クエン酸溶液10gを添加した。30分間80℃に保持した後、更に90℃で10分間熟成した。その後、室温まで冷却し、濾過、洗浄後、送風乾燥機を用いて、100℃で24時間乾燥を行い、本発明の金被着抗菌性着色粉体3を得た。得られた粉体の色は、緑色で、真珠光沢を示すものであった。FE−SEMにより被着している金超微粒子の粒径分布は15〜60nm(平均粒径=30nm)であることが観察された。金の被着量は、基材に対し0.9%であった。
<抗菌性着色粉体4>
平均粒径20μmのマイカ5gを0.2mol/lの硫酸亜鉛溶液1000ml中に懸濁し、2規定の水酸化ナトリウム溶液を150ml添加し、その後80℃で10分間熟成することにより、酸化亜鉛被覆マイカを調製した。その粉体2gを基材として、実施例1と同様の手順を行うことで、銀被着抗菌性着色粉体4を得た。得られた粉体の色は、金色であった。FE−SEMによる観察の結果、被着している銀粒子の粒径は、10〜60nmで平均粒径は25nmであった。また、銀の被着量は基材に対し0.8%であった。
以上の抗菌性着色粉体のデータを表1に示す。
Figure 2005288886
以下に本発明を実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。また、実施例に於いて示す「部」および「%」は特に明示しない限り、質量部および質量%を示す。
<支持体の作成>
濾水度450mlCSFのLBKP70部、濾水度450mlCSFのNBKP30部からなる木材パルプ100部に、軽質炭酸カルシウム/重質炭酸カルシウム/タルクの比率が30/35/30の顔料5部、アルキルケテンダイマー0.1部、カチオン性アクリルアミド0.03部、カチオン化澱粉1.0部、硫酸バンド0.5部を1%スラリーに調製後、長網抄紙機を用いて105g/m2で抄造し原紙を得た。こうして得られた原紙を以下に述べる実施例および比較例の支持体として用いた。
インク受理層塗工液として、
合成非晶質シリカ 100部
ポリビニルアルコール 30部
カチオン性染料定着剤 20部
抗菌性着色粉体1 1部
を用い、固形分濃度14%に調製してインク受理層塗液を得た。
支持体上に、インク受理層塗工液をエアナイフコーターにより、乾燥塗工量10g/m2になるように塗工、乾燥して実施例1のインクジェット記録材料を得た。
実施例1において、抗菌性着色粉体1を抗菌性着色粉体2に代えた以外は、実施例1と同様にして、実施例2のインクジェット記録材料を得た。
実施例1において、抗菌性着色粉体1を抗菌性着色粉体3に代えた以外は、実施例1と同様にして、実施例3のインクジェット記録材料を得た。
実施例1において、抗菌性着色粉体1を抗菌性着色粉体4に代えた以外は、実施例1と同様にして、実施例4のインクジェット記録材料を得た。
(比較例1)
実施例1において、抗菌性着色粉体1を除いた以外は、実施例1と同様にして、比較例1のインクジェット記録材料を得た。
実施例1〜4、及び比較例1で得られた、インクジェット記録材料をサンプルとして、下記の抗菌性試験を行った。その結果を表2に示す。
<抗菌性試験1>
試験菌株として、エシェリヒア・コリ(Esherichia coli IFO13111)、プロテウス・ブルガリス(Proteus vulgaris IFO3167)、シュードモナス・エルギノーサ(Pseudomanas aeruginosa IFO13275)、スタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus IFO13276)、ストレプトコッカス・ミュータンス(Streptococcus mutansATCC25175)を用い、本発明のインクジェット記録材料と滅菌水1ml中で混合した。その後、滅菌生理食塩水で希釈し、SCD寒天培地(ダイゴ)に接種した。37℃で2日間培養後の生育コロニー数を測定し、生菌数(CFU/ml)を求めた。
Figure 2005288886
上記表2に示す様に、本発明品はいずれの菌株に対しても顕著な殺菌性を示した。
実施例1〜4、比較例1で得られたインクジェット記録材料をサンプルとして、下記の抗菌性試験2を行った。その結果を表3に示す。
<殺菌性試験2>
成人男子より採取した唾液中細菌を試験菌株として用い、本発明のインクジェット記録材料のインク受理層1mgと滅菌水1ml中で混合した。その後、滅菌生理食塩水で希釈し、SCD寒天培地に接種した。37℃、2日間培養後の生育コロニー数を測定し、生菌数(CFU/ml)を求めた。
Figure 2005288886
表3に示される通り、本発明のインクジェット記録材料は、唾液中細菌に対しても顕著な殺菌性を示した。
実施例1〜4、比較例1で得られたインクジェット記録材料をサンプルとして、下記の脱臭力試験を行った。
<脱臭力試験>
脱臭力試験10mlのガスクロバイアルに本発明のインクジェット記録媒体を0.1mg秤量し、イオン交換水を1ml添加した後バイアルを密栓した。この中に、濃度100μg/mlのメチルメルカプタンのベンゼン溶液2μlを注入した。37℃、5分間インキュベート後、ヘッドスペースガス中に含まれる、メチルメルカプタンの濃度をガスクロマトグラフにより測定した。
Figure 2005288886
表4に示す通り、本発明のインクジェット記録材料は、顕著な脱臭能が認められた。
印字品位は、ベタ印字部分の均一性、隣り合ったベタ印字部の境界部や白抜き文字の鮮鋭性などを目視で観察して評価し、1〜10の数値で表した。1は最も印字品位が劣悪で、数値が大きくなるほど良好となり、10は最も良好なことを示す。結果を表5の「印字品位」に示した。
<印字品位>
印字品位は、ベタ印字部分の均一性、隣り合ったベタ印字部の境界部や白抜き文字の鮮鋭性などを目視で観察して評価し、1〜10の数値で表した。1は最も印字品位が劣悪で、数値が大きくなるほど良好となり、10は最も良好なことを示す。結果を表5の「印字品位」に示した。
Figure 2005288886
表5に示す通り、本発明のインクジェット記録材料は、印字品位が良いことが認められた。
<表面の光沢感評価>
10人の試験者により以下の基準で表面の高級感を有する光沢感についての官能評価を行った。
A:表面の高級感を有する光沢感を感じない人が8人以上。
B:表面の高級感を有する光沢感を感じない人が3人〜7人。
C:表面の高級感を有する光沢感を感じない人が2人以下。
表6に示す通り、本発明のインクジェット記録材料は、表面の高級感を有する光沢感が良いことが認められた。
Figure 2005288886

Claims (8)

  1. 基材上に少なくとも1層のインク受理層を有し、該インク受理層に抗菌性着色粒子を含有することを特徴とするインクジェット記録材料。
  2. 該抗菌性着色粒子が、表面に金属酸化物を被着した雲母上に、金及び/又は銀の微粒子を被着せしめたことを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録材料。
  3. 該金属酸化物が、表面に屈折率2.0〜3.0であることを特徴とする請求項2記載のインクジェット記録材料。
  4. 該金及び/又は銀の微粒子を雲母に対し0.001〜2質量%被着せしめたことを特徴とする請求項2または3記載のインクジェット記録材料。
  5. 該金属酸化物が、酸化チタン、酸化亜鉛及び酸化ジルコニウムから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項2〜4いずれか1項記載のインクジェット記録材料。
  6. 該雲母の平均粒径が0.01〜25μmである請求項2記載のインクジェット記録材料。
  7. 該金属酸化物の層の厚さが10〜500nmである請求項2記載のインクジェット記録材料。
  8. 該金及び/又は銀の微粒子の粒径が1〜500nmである請求項2記載のインクジェット記録材料。
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JP2018203898A (ja) * 2017-06-06 2018-12-27 リンテック株式会社 粘着フィルムおよび粘着フィルムの製造方法

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