JP2005288695A - 装飾方法およびこの方法に適した両面接着シート積層体 - Google Patents
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Abstract
【目的】特別な技能を必要とせず、簡便に、かつ金箔などの装飾表面への粘着剤のブリード(しみだし)が起きない、被着体表面の装飾方法およびこの方法に好適に用いることができる両面接着シート積層体を提供する。
【構成】粘着剤層3および粘着剤層3より弱い粘着性を有する伸展性樹脂フイルム4からなる両面接着シート6の上面および下面に、第1剥離シート5および第2剥離シート2を貼着してなる両面接着シート積層体1に、カッティングマシンにより所望の形状の切れ目を入れ(a)、第1剥離シート5a、5bおよび両面接着シートの不要部6bを取り除いた後図形状とされた両面接着シート上に粘着剤層8が設けられた転写シート7を接着し(b’)、次いで転写シート7を引き剥がすことにより図形状とされた両面接着シートを転写シート7とともに第2剥離シート2から剥離し(c’)、剥離した両面接着シートの粘着剤層面を被着体B上に押圧接着せしめた後転写シートを両面接着シートから引き剥がし(d’)、被着体上の両面接着シート表面に金箔G等の箔、あるいは箔フレーク、粉体等を接着せしめる(e)。
【選択図】図3
【構成】粘着剤層3および粘着剤層3より弱い粘着性を有する伸展性樹脂フイルム4からなる両面接着シート6の上面および下面に、第1剥離シート5および第2剥離シート2を貼着してなる両面接着シート積層体1に、カッティングマシンにより所望の形状の切れ目を入れ(a)、第1剥離シート5a、5bおよび両面接着シートの不要部6bを取り除いた後図形状とされた両面接着シート上に粘着剤層8が設けられた転写シート7を接着し(b’)、次いで転写シート7を引き剥がすことにより図形状とされた両面接着シートを転写シート7とともに第2剥離シート2から剥離し(c’)、剥離した両面接着シートの粘着剤層面を被着体B上に押圧接着せしめた後転写シートを両面接着シートから引き剥がし(d’)、被着体上の両面接着シート表面に金箔G等の箔、あるいは箔フレーク、粉体等を接着せしめる(e)。
【選択図】図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属箔などの箔、金属箔フレークなどの箔フレーク、金属粉、顔料粉などの粉体を用いて被着体表面に装飾表面あるいは装飾図形を形成する方法およびこの方法において好ましく使用される両面接着シート積層体に関する。さらに詳細には、看板、室内壁面、工芸品、什器、テーブルなどの家具、本等の種々の被着体表面に金箔、銀箔、銅箔などの箔や、これらの金属の箔フレーク、金属粉あるいは顔料粉などの粉体を用いて装飾表面あるいは装飾図形を形成する方法およびこの方法で好ましく使用される両面接着シート積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】
金箔などの貴金属箔、貴金属の箔フレーク、貴金属粉、顔料粉末などを用いて被着体表面に装飾模様あるいは装飾文字を形成することは、従来から広く行われている。これら貴金属箔、箔フレーク、金属粉を用いた装飾の例として、例えば、工芸品、什器、家具、仏壇、仏具など漆を用いた製品の装飾、ショーウインドウなどのディスプレー、ガラスドアなどへの装飾、文字などの施工、室内壁面の装飾、襖など建具の装飾、看板の文字あるいは装飾など種々のものをあげることができる。このような貴金属箔などの材料を用いての装飾には、従来熟練した技術が必要とされ、特殊な技術を有する職人による所謂職人技に頼っていたのが現状である。その理由は、金箔等の貴金属箔は、展性が極めて高いため形成された箔の厚みが極めて薄く、箔自体の取り扱いが難しいばかりでなく、これを被着体に貼り付けるにも、接着剤となる漆、膠などの材料の選択、接着剤液の調整、塗布、箔貼り付け時期の選択、貼り付け技術などに熟練した技を要するものであったからである。また、被着体上に所望の形状の装飾を施すには、これに相当する膠、漆などからなる接着剤の絵を被着体上に直接描かなくてはならないこともその理由の一つとしてあげられる。また使用される貴金属箔などは高価であり、失敗も許されないこともその理由の一つである。これらのことは、貴金属フレーク、貴金属粉、顔料粉を用いる装飾においても同様である。
【0003】
このような職人技によることなく箔装飾を施すために、合成樹脂フイルムの両面に粘着剤層が設けられた所謂両面接着テープあるいは両面接着シートの一方の粘着剤面に金箔等の貴金属箔が貼り付けられ、他面に剥離紙などの剥離シートが接着された、いわゆるタックシートが提案されている。このタックシートにあっては、タックシートを所望の形状に切り抜き、剥離紙を除去して箔付きの合成樹脂フイルムを被着体の所望の場所に貼着することにより、特別の技術を要することなく、簡便に被着体上に箔を貼着することができる。しかし、従来提案されたタックシートでは、表面に設けられた金箔などの厚みが極めて薄く、また金箔などに割れ目、隙間などが存在するため、タックシートが被着体に貼着された後装飾製品の周囲の温度が上昇すると、箔の表面にタックシートの粘着剤がブリード(しみだし)するとか、貼り付けられた箔と箔との間から両面接着テープあるいは両面接着シートの粘着剤がブリードするなどして、装飾表面がべたついたり、更には箔表面にブリードしてきた粘着剤に塵、埃などが付着し装飾効果を損ねるなどの問題点がある。また、タックシートでは、箔が接着された両面接着シートの伸展性が悪い場合、シートを被着体の曲面に合わせて貼着することが難しく、結果として金箔などを被着体の曲面に合わせて貼り付けることができないとか、更に、両面接着シートが伸展性を有し、被着体の曲面に合わせてタックシートを伸展せしめて貼り付けることが出来たとしたとしても、シートの伸展に伴って箔が割れ、製品価値が無くなるという問題点があった。
そして、これらの問題は、箔フレーク、金粉などの金属粉、鉱物粉などの顔料粉などの粉体を表面に担持するタックシートを用いる場合にも同様に起こるものであった。
【0004】
本発明は、上記のごとき現状に鑑み、従来の問題点のない、すなわち特別な技能を必要とせず、簡便に、かつ箔などの装飾表面への粘着剤のブリードが起きない、被着体表面の装飾方法を提供することを目的とするものである。
また、本発明は、曲面状の被着体表面の金属箔などによる装飾を良好に行うことができる被着体表面の装飾方法を提供することを目的とするものである。
さらに、本発明は、上記方法に好適に用いることができる両面接着シート積層体を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記本発明の目的を達成するための本発明の構成は次の通りのものである。
(1)少なくとも一方の面が粘着性を示す伸展性樹脂フイルムの他方の面に粘着剤層が設けられてなる両面接着シートの粘着剤層面を被着体表面に貼着した後、前記伸展性樹脂フイルムの粘着性表面に箔、箔フレークあるいは粉体を接着することを特徴とする被着体表面の装飾方法。
【0006】
(2)上記(1)の被着体表面の装飾方法において、両面接着シートがフイルム移動過程やカスあげ過程において、所望する形状を保つことを特徴とする被着体表面の装飾方法。
【0007】
(3)上記(2)記載の被着体表面の装飾方法において、両面接着シートはその表裏に第1および第2剥離シートが設けられてなり、この第1および第2剥離シートが積層された積層体を所望の形状に切り抜き、粘着剤層側の第2剥離シートを剥離して、粘着剤層側表面を被着体表面に貼着した後、伸展性樹脂フイルムの粘着性表面上の第1剥離シートを剥離し、被着体に接着された伸展性樹脂フイルムの粘着性表面に箔、箔フレークあるいは粉体を接着することを特徴とする被着体表面の装飾方法。
【0008】
(4)上記(2)記載の被着体表面の装飾方法において、前記両面接着シートはその表裏に第1および第2剥離シートが設けられてなり、この第1および第2剥離シートが積層された積層体を所望の形状に切り抜いた後切り抜いた積層体の第1剥離シート表面に転写シートを貼着せしめ、次いで粘着剤層側の第2剥離シートを剥離し、粘着剤層側表面を被着体表面に貼着した後、転写シートを伸展性樹脂フイルムの粘着性表面上の第1剥離シートとともに剥離し、被着体に接着された伸展性樹脂フイルムの粘着性表面に箔、箔フレークあるいは粉体を接着することを特徴とする被着体表面の装飾方法。
【0009】
(5)上記(2)記載の被着体表面の装飾方法において、前記両面接着シートはその表裏に第1および第2剥離シートが設けられてなり、この第1および第2剥離シートが積層された積層体を所望の形状に切り抜き、該両面接着シートの伸展性樹脂フイルム上の第1剥離シートを剥離した後両面接着シートの伸展性樹脂フイルムの粘着性表面に転写シートを貼着し、次いで粘着剤層側の第2剥離シートを剥離し、両面接着シートの粘着剤層面を被着体表面に貼着した後、転写シートを引き剥がし、被着体に接着された伸展性樹脂フイルムの粘着性表面に箔、箔フレークあるいは粉体を接着することを特徴とする被着体表面の装飾方法。
【0010】
(6)上記(2)記載の被着体表面の装飾方法において、前記両面接着シートはその表裏に第1および第2剥離シートが設けられてなり、この第1および第2剥離シートが積層された積層体の伸展性樹脂フイルムの表面上の第1剥離シート側から背面の第2剥離シートを切り抜かないように所望の形状に切れ目を入れ、不要部分の第1剥離シートおよび両面接着シートを除去し、残留する積層体の第1剥離フイルム表面に転写シートを貼着した後、積層体と転写シートを第2剥離シートから引き剥がすことにより、所望の形状を有する両面接着シートおよび第1剥離シートを転写シートに転写し、その後この転写シートに転写された両面接着シートの粘着剤面を被着体に貼着し、次いで転写シートを第1剥離シートとともに引き剥がし、被着体に接着された伸展性樹脂フイルムの粘着性表面に箔、箔フレークあるいは粉体を接着することを特徴とする被着体表面の装飾方法。
【0011】
(7)上記(2)記載の被着体表面の装飾方法において、前記両面接着シートはその表裏に第1および第2剥離シートが設けられてなり、この第1および第2剥離シートが積層された積層体の伸展性樹脂フイルムの表面上の第1剥離シート側から背面の第2剥離シートを切り抜かないように所望の形状に切れ目を入れ、この切れ目が入れられた所望形状を有する部分の第1剥離シートおよびそれ以外の不要部分の第1剥離シート並びに両面接着シートを除去し、残留する所望形状を有する伸展性樹脂フイルムの粘着性表面に転写シートを貼り付けた後第2剥離シートから引き剥がすことにより、切れ目を入れられて形成された所望の形状を有する両面接着シートを転写シートに転写し、次いでこの転写シートに転写された両面接着シートの粘着剤面を被着体に貼着した後、転写シートを引き剥がし、被着体に接着された伸展性樹脂フイルム表面に箔、箔フレークあるいは粉体を接着することを特徴とする被着体表面の装飾方法。
【0012】
(8)上記(1)〜(7)のいずれかに記載の被着体表面の装飾方法において、伸展性樹脂フイルムの粘着性表面への箔、箔フレークあるいは粉体の接着が、伸展性樹脂フイルムの粘着性表面をアルコールにより拭いた後に行われることを特徴とする被着体表面の装飾方法。
【0013】
(9)少なくとも一面に粘着性表面を有する伸展性樹脂フイルム、該樹脂フイルムの一面の粘着性表面に設けられた第1剥離シート、該樹脂フイルムの他面に設けられた粘着剤層、該粘着剤層の表面に設けられた第2剥離シートからなる両面接着シート積層体。
【0014】
(10)上記(9)記載の両面接着シート積層体において、伸展性樹脂フイルムおよび粘着剤層からなる両面接着シートの延びが70〜200%であることを特徴とする両面接着シート積層体。
【0015】
(11)上記(9)または(10)記載の両面接着シート積層体において、伸展性樹脂フイルムの粘着力が、粘着剤層の粘着力より弱いことを特徴とする両面接着シート積層体。
【0016】
(12)上記(11)記載の両面接着シート積層体において、JIS Z0237に基づき測定された伸展性樹脂フイルムの粘着力が100〜700g/25mmであり、粘着剤層の粘着剤の粘着力が1000g/25mm以上であることを特徴とする両面接着シート積層体。
【0017】
(13)上記(9)〜(12)のいずれかに記載の両面接着シート積層体において、伸展性樹脂フイルムが粘着剤と樹脂との混合物からなることを特徴とする両面接着シート積層体。
【0018】
(14)上記(13)記載の両面接着シート積層体において、粘着剤がアクリル系粘着剤からなり、該アクリル系粘着剤と樹脂との比が、アクリル系粘着剤:樹脂で2.5:1〜3.5:1であることを特徴とする両面接着シート積層体。
【0019】
(15)上記(13)または(14)記載の両面接着シート積層体において、粘着剤がアクリル系粘着剤であり、樹脂がアクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、セルロース系樹脂、ポリエステル樹脂のいずれか一種またはそれらの二種以上の混合物であることを特徴とする両面接着シート積層体。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下本発明を図面に基づいて更に詳細に説明する。
図1は、本発明の被着体の装飾方法に好ましく用いることができる両面接着シート積層体の一例を示す両面接着シートの縦断面図である。この図1に示された両面接着シート積層体1は、表面に粘着性を有する伸展性樹脂フイルム4の一面4aに第1剥離シート5が設けられ、樹脂フイルム4の他面4bに粘着剤層3が設けられ、さらにこの粘着剤層3上に第2剥離シート2が設けられている。
【0021】
上記伸展性且つ粘着性である樹脂フイルム4の一面4aには最終的には金属箔などの箔、金属箔などの箔フレーク、金属粉あるいは顔料粉などの粉体が接着される。そして、伸展性樹脂フイルム4は、その表面に箔、箔フレークあるいは粉体が接着されて装飾表面とされたとき、装飾表面に伸展性樹脂フイルム4の成分がブリードしない特性を有するものが用いられる。
【0022】
このような特性を有する樹脂フイルムとしては、その材料として、従来の両面接着テープあるいは両面接着シートで用いられる粘着剤に比べより樹脂成分のブリードしにくい材料が用いられる。このような樹脂材料としては、従来の粘着剤に用いられている樹脂に比べ平均分子量のより大きい樹脂を用いるとか、使用する樹脂の共重合成分の選択など樹脂自体の特性がよりブリードしにくい構造特性を有するものとか、従来の粘着剤と樹脂との混合物を用いるなど適宜の方法によればよい。より平均分子量が大きい樹脂あるいはブリードしにくい構造特性を有する樹脂あるいはブリードしにくい樹脂と粘着剤からなる混合物では、通常粘着力が従来市販されている両面接着テープあるいは両面接着シートに比べ弱くなる。しかし、箔、箔フレークあるいは粉体が接着される樹脂フイルム面4aの粘着力は、樹脂フィルム4を被着体に貼着するために必要とされる粘着力ほどの大きさは必要とされない。
【0023】
伸展性樹脂フイルム4の粘着力は、例えばJIS Z0237に基づき測定された値で100〜700g/25mmであればよい。一方、被着体に接着される面の粘着力は1000g/25mm以上であることが必要である。本発明においては、伸展性樹脂フイルム4の粘着力は好ましくは、100〜300g/25mmであり、一方被着体側の接着剤層3の粘着力は1000〜1500g/25mm程度が好ましい。なお、粘着力の測定条件(対ステンレス180°ピ−ル試験)は、(室温24〜25℃、引き剥がし速度300mm/分、1時間後)である。また、伸展性樹脂フイルムはその表面をアルコールなどで拭くことにより活性化することも可能である。
【0024】
一方、樹脂フイルム4は、曲面への樹脂フイルムの追随性を確保するため、伸展性を有することが必要である。このためには、樹脂フイルム4の膜厚および樹脂フイルムの材料が、このような特性を満たすようなものとされることが必要とされる。また、伸展性樹脂フイルム4は、少なくとも一方の面4aが粘着性を有していれば良く、樹脂フイルム4が一層の樹脂フイルムから構成されていてもよいし、樹脂フイルムの他面4b側に粘着性あるいは非粘着性表面を形成する樹脂フイルムが存在する積層構造となったものであってもよい。樹脂フイルム4の膜厚は、通常50〜150μm程度の厚みとされる。また、伸展性樹脂フイルムの伸び率は、70〜200%の伸びであることが曲面への適応性の観点から好ましい。なお、この時の伸び率の測定は、引っ張り速度200mm/分、試料幅15mm、チャック間距離100mm、室温20〜25℃の条件によったものである。
【0025】
伸展性樹脂フイルムの特性としては、更に粘着剤層との親和性もあげられる。このような種々の特性を満たす伸展性樹脂フイルム4の材料としては、粘着剤と樹脂との混合物からなるものが特に優れた材料であることが判明した。粘着剤としては、通常アクリル系粘着剤が好ましく、また樹脂としては、アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、セルロース系樹脂(例えばエチルセルロース、ニトロセルロースなど)、ポリエステル樹脂などが好ましい。これら樹脂は、単独であるいは二種以上が併用されてもよい。なお、樹脂は、粘着剤、例えばアクリル系粘着剤と相溶性であることが必要である。
【0026】
また、粘着剤層3は、樹脂フイルム4を装飾被着体に貼着させるために設けられているものであるが、上記したようにその粘着力は1000g/25mm以上であることが必要であり、好ましくは1000〜1500g/25mmである。また材料としてはアクリル系粘着剤が好ましい。なお、粘着剤層を構成する粘着剤としては、他にシリコーン系粘着剤、ゴム系粘着剤があげられる。また粘着剤層の厚みは、通常10乃至50μm程度が望ましい。この粘着剤層3と上記粘着性を有する樹脂フイルム4により、両面接着シート6が構成される。伸展性樹脂フイルムが複数のフイルムから構成され、該フイルムの4b側表面の粘着力が1000g/25mm以上あるような場合には、該粘着性フイルムが粘着剤層を構成するものとして粘着剤層を省くこともできるし、更に該粘着性フイルム層上に粘着剤層を設けてもよい。粘着剤層が省かれた場合には、粘着性フイルムが粘着剤層に該当することとなる。
【0027】
さらに、第1剥離シート5および第2剥離シート2は樹脂フイルムの一面4aおよび粘着剤層3の表面3bを保護するために用いられるものであって、通常第1剥離シート5は30〜150μm程度、好ましくは40μm程度の厚みを有するポリエチレンテレフタレート(PET)などの樹脂フイルムからなる。また、第2剥離シート2は、通常剥離紙とされる。
【0028】
以下では、図2を参照しつつ、本発明の両面接着シート積層体1を用い、被着体表面に金箔により装飾を施す方法の一例を説明する。
まず、両面接着シート積層体1の第1剥離シート5の上からカッティングマシンによるコンピュータカットあるいはカッティングナイフによるカットによって所望の図形をカットする。このカッティングは、第2剥離シート2の厚みの途中までの深さとされる(工程a)。
【0029】
次いで、第1剥離シート5および両面接着シート6の不要部5b、6bを除去(カスあげ)した後、片面に適宜の粘着力を有する粘着剤層8を担持する転写シート7を押し当て所望の図形された第1剥離シート上に転写シート7を接着する(工程b)。
【0030】
転写シートを引き剥がすことにより、転写シートとともに所望の図形状とされた第1剥離シートおよび両面接着シートを第2剥離シート2から剥離して、転写シート7の粘着剤層8上に図形状の両面接着シートを転写する(工程c)。
【0031】
必要であればこれらの工程を繰り返し行って、同一転写シート上に複数の図形を所望の配列で配置せしめる。このようにして得られた図形を粘着剤層側から被着体Bに押し当てて、両面接着シート6と第1剥離シート5からなる図形を被着体の所望位置に貼着させた後、転写シートとともに第1剥離シート5を剥離する(工程d)。
【0032】
伸展性樹脂フイルムの粘着性表面4aを必要に応じアルコールなどで拭いて粘着性表面の活性化を行い、金箔Gを粘着性表面に接着し、タンポンあるいは指などで金箔を押さえ、不要部分の金箔は刷毛等で掃いて取り除き、金箔により装飾された表面を形成する(工程e)。
更に必要であれば金箔上に金箔を保護するクリヤーラッカーが塗布されて装飾模様とされる。
【0033】
また、図3に被着体表面に金箔により装飾を施す他の方法を示す。
まず、図3の(a)工程は図2の(a)工程と同じであるので説明を省略する。
【0034】
図3の(a)工程で所望の形状に切れ目が入れられた積層体の第1剥離シート5の所望図形部5aおよび不要部5b、両面接着シート6の不要部6bを除去した後、片面に適宜の粘着力を有する粘着剤層8を担持する転写シート7を、第2剥離シート上に残留する伸展性樹脂フイルム4の粘着性表面4aに押し当て所望の図形を両面接着シート6に接着せしめる(工程b’)。
【0035】
次いで、転写シート7を剥がすことにより図形状の両面接着シートを第2剥離シート2から剥離して、転写シート7の粘着剤層8上に転写する。これらの工程を必要であれば繰り返し行って、同一転写シート上に複数の図形を所望の配列で配置せしめる(工程c’)。
【0036】
このようにして得られた図形を粘着剤層側から被着体Bに押し当てて、両面接着シート6からなる図形を被着体の所望位置に貼着させ、転写シートを剥離して図形を被着体上に転写させる(工程d’)。
【0037】
図2同様、伸展性樹脂フイルムの粘着性表面4aを必要に応じアルコールなどで拭いて粘着性表面の活性化を行い、金箔Gを粘着性表面に接着し、タンポンあるいは指などで金箔を押さえ、不要部分の金箔は刷毛等で掃いて取り除き、金箔により装飾された表面を形成する(工程e)。
更に必要であれば図2同様金箔上に金箔を保護するクリヤーラッカーが塗布されて装飾模様とされる。
【0038】
上記図2、図3の例では装飾材料として金箔を用いたが、金箔以外の金属箔、例えば銀、銅、アルミニウム、錫あるいはこれらの金属の合金さらにはステンレスの箔など単一金属あるいは合金の箔等のいずれのものでも本発明の装飾方法において使用することができる。また、箔は表面の酸化処理、硫化処理などの処理が施されているものであってもよい。金箔などは従来極めて厚みが薄く取り扱いにくいが、金箔などの厚みを例えば1〜10μm程度と従来の厚みより厚くしたものを用いて金箔処理を行えば、箔の取り扱いも簡単になり、本発明の両面接着シート積層体の使用とあいまって、熟練した職人によらずとも、金箔などによる被着体表面の装飾が簡単に行える。なお、酸化処理した箔としては、例えば黄銀箔、赤銀箔、青銀箔、黒銀箔があげられる。更に、粘着性図形表面に接着する装飾材料は、金箔フレーク、銀箔フレークなどの金属箔フレーク、金パウダー、銀パウダーなどの金属粉、顔料粉などいずれのものであっても同様に施工することができる。フレークや粉末材料の場合には、これらを粘着性表面に降りかけた後指などを用いて押さえ、不要のフレーク、パウダーを取り除いてやればよい。
【0039】
本発明の方法により装飾することができる被着体材料としては、金属、プラスチック、石材、木材、ガラス、繊維製品、紙、漆製品、皮などいずれのものであってもよいし、被着体の表面は、平坦であっても、凹凸を有するものであってもよい。
【0040】
さらに、上記図2、図3の例では、両面接着シート積層体1のカッティングは第2剥離シート2の厚みの途中までの深さとされたが、第2剥離シート2を貫通させる、あるいは鋏などにより図形を切り抜き、切り抜いた図形の第2剥離シートを剥離し、被着体表面にこれを貼着した後第1剥離シートを剥離して、粘着性表面4aに金箔などを接着するようにしてもよい。このとき、切り抜かれた複数の図形を必要に応じ第1剥離シートを剥離した後、一旦転写シート上に貼着配置し、複数の図形の各第2剥離シート2を剥離した後、上記工程c以下を行うようにしてもよい。さらに、被着体の装飾範囲が被着体の全面に及ぶなどの場合には、必要であれば被着体全面を第1剥離シート5付きの両面接着シート6により覆い、その後被着体の大きさに併せて不要となる剥離シートと両面シート部をカットするようにしてもよく、最終的に装飾が必要とされる場所に両面接着シートからなる粘着表面が存在するようにしてやればよい。
【0041】
さらに、例えば凹面などに両面接着シートを貼り付けるには、例えば装飾を行いたい部分の大きさより幾分大きい形状に積層体をカットし、第1及び第2剥離シートを剥離した後、装飾したい部分に両面接着シートを被せ、被着体背面などから真空吸引することにより、両面接着シートの伸びを利用して凹部面などに両面接着シートを密着、接着される。この後、上記工程(e)を実施して、金箔などによる装飾を施せばよい。
【0042】
なお、本発明の装飾方法においては、必要に応じ転写シートが用いられるが、転写シートの第1剥離シート表面あるいは伸展性樹脂フイルムの粘着性表面との接着強度は、粘着剤層と第2剥離シートとの接着強度および伸展性樹脂フイルムの粘着性表面と第1剥離シートとの接着強度よりは強く、粘着剤面と被着体表面との接着強度よりは弱くなるようにされる。
【0043】
また、上記ではアルコールによる粘着性表面4aの活性化について記載したが、加熱によっても粘着性表面4aの活性化は可能である。また、被着体が布などの場合、被着体を暖めでおく、あるいは粘着剤層を加熱するなどして、被着体に対する粘着強度の増大化や、被着体に対する両面接着シートの密着性を図ることも可能である。
【0044】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば熟練した技術を要することなく、簡単にかつドライな状態で、金箔などの金属箔、金箔フレーク等の金属フレーク、金粉などの金属粉、顔料粉など本物の素材を用いて、あらゆる素材からなる被着体に対し装飾を施すことができる。また、これにより粘着剤の装飾表面へのしみ出しがなく、いつまも作成時の状態を保つことができる。さらに、本発明の両面接着シートは柔軟性かつ伸展性を有するため被着体が曲面をなしていても対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の両面接着シート積層体の一例の縦断面図である。
【図2】本発明の装飾方法の一例を説明する工程図である。
【図3】本発明の装飾方法の他の例を説明する工程図である。
【符号の説明】
1 両面接着シート積層体
2 第2剥離シート
3 粘着剤層
3b 粘着剤層表面
4 粘着性樹脂フイルム
4a 粘着性樹脂フイルムの一表面
4b 粘着性樹脂フイルムの他の表面
5 第1剥離シート
5a 第1剥離シートの所望図形部
5b 第1剥離シートの不要部
6 両面接着シート
6b 両面接着シートの図形不要部
7 転写シート
8 粘着剤層
B 被着体
G 金箔
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属箔などの箔、金属箔フレークなどの箔フレーク、金属粉、顔料粉などの粉体を用いて被着体表面に装飾表面あるいは装飾図形を形成する方法およびこの方法において好ましく使用される両面接着シート積層体に関する。さらに詳細には、看板、室内壁面、工芸品、什器、テーブルなどの家具、本等の種々の被着体表面に金箔、銀箔、銅箔などの箔や、これらの金属の箔フレーク、金属粉あるいは顔料粉などの粉体を用いて装飾表面あるいは装飾図形を形成する方法およびこの方法で好ましく使用される両面接着シート積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】
金箔などの貴金属箔、貴金属の箔フレーク、貴金属粉、顔料粉末などを用いて被着体表面に装飾模様あるいは装飾文字を形成することは、従来から広く行われている。これら貴金属箔、箔フレーク、金属粉を用いた装飾の例として、例えば、工芸品、什器、家具、仏壇、仏具など漆を用いた製品の装飾、ショーウインドウなどのディスプレー、ガラスドアなどへの装飾、文字などの施工、室内壁面の装飾、襖など建具の装飾、看板の文字あるいは装飾など種々のものをあげることができる。このような貴金属箔などの材料を用いての装飾には、従来熟練した技術が必要とされ、特殊な技術を有する職人による所謂職人技に頼っていたのが現状である。その理由は、金箔等の貴金属箔は、展性が極めて高いため形成された箔の厚みが極めて薄く、箔自体の取り扱いが難しいばかりでなく、これを被着体に貼り付けるにも、接着剤となる漆、膠などの材料の選択、接着剤液の調整、塗布、箔貼り付け時期の選択、貼り付け技術などに熟練した技を要するものであったからである。また、被着体上に所望の形状の装飾を施すには、これに相当する膠、漆などからなる接着剤の絵を被着体上に直接描かなくてはならないこともその理由の一つとしてあげられる。また使用される貴金属箔などは高価であり、失敗も許されないこともその理由の一つである。これらのことは、貴金属フレーク、貴金属粉、顔料粉を用いる装飾においても同様である。
【0003】
このような職人技によることなく箔装飾を施すために、合成樹脂フイルムの両面に粘着剤層が設けられた所謂両面接着テープあるいは両面接着シートの一方の粘着剤面に金箔等の貴金属箔が貼り付けられ、他面に剥離紙などの剥離シートが接着された、いわゆるタックシートが提案されている。このタックシートにあっては、タックシートを所望の形状に切り抜き、剥離紙を除去して箔付きの合成樹脂フイルムを被着体の所望の場所に貼着することにより、特別の技術を要することなく、簡便に被着体上に箔を貼着することができる。しかし、従来提案されたタックシートでは、表面に設けられた金箔などの厚みが極めて薄く、また金箔などに割れ目、隙間などが存在するため、タックシートが被着体に貼着された後装飾製品の周囲の温度が上昇すると、箔の表面にタックシートの粘着剤がブリード(しみだし)するとか、貼り付けられた箔と箔との間から両面接着テープあるいは両面接着シートの粘着剤がブリードするなどして、装飾表面がべたついたり、更には箔表面にブリードしてきた粘着剤に塵、埃などが付着し装飾効果を損ねるなどの問題点がある。また、タックシートでは、箔が接着された両面接着シートの伸展性が悪い場合、シートを被着体の曲面に合わせて貼着することが難しく、結果として金箔などを被着体の曲面に合わせて貼り付けることができないとか、更に、両面接着シートが伸展性を有し、被着体の曲面に合わせてタックシートを伸展せしめて貼り付けることが出来たとしたとしても、シートの伸展に伴って箔が割れ、製品価値が無くなるという問題点があった。
そして、これらの問題は、箔フレーク、金粉などの金属粉、鉱物粉などの顔料粉などの粉体を表面に担持するタックシートを用いる場合にも同様に起こるものであった。
【0004】
本発明は、上記のごとき現状に鑑み、従来の問題点のない、すなわち特別な技能を必要とせず、簡便に、かつ箔などの装飾表面への粘着剤のブリードが起きない、被着体表面の装飾方法を提供することを目的とするものである。
また、本発明は、曲面状の被着体表面の金属箔などによる装飾を良好に行うことができる被着体表面の装飾方法を提供することを目的とするものである。
さらに、本発明は、上記方法に好適に用いることができる両面接着シート積層体を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記本発明の目的を達成するための本発明の構成は次の通りのものである。
(1)少なくとも一方の面が粘着性を示す伸展性樹脂フイルムの他方の面に粘着剤層が設けられてなる両面接着シートの粘着剤層面を被着体表面に貼着した後、前記伸展性樹脂フイルムの粘着性表面に箔、箔フレークあるいは粉体を接着することを特徴とする被着体表面の装飾方法。
【0006】
(2)上記(1)の被着体表面の装飾方法において、両面接着シートがフイルム移動過程やカスあげ過程において、所望する形状を保つことを特徴とする被着体表面の装飾方法。
【0007】
(3)上記(2)記載の被着体表面の装飾方法において、両面接着シートはその表裏に第1および第2剥離シートが設けられてなり、この第1および第2剥離シートが積層された積層体を所望の形状に切り抜き、粘着剤層側の第2剥離シートを剥離して、粘着剤層側表面を被着体表面に貼着した後、伸展性樹脂フイルムの粘着性表面上の第1剥離シートを剥離し、被着体に接着された伸展性樹脂フイルムの粘着性表面に箔、箔フレークあるいは粉体を接着することを特徴とする被着体表面の装飾方法。
【0008】
(4)上記(2)記載の被着体表面の装飾方法において、前記両面接着シートはその表裏に第1および第2剥離シートが設けられてなり、この第1および第2剥離シートが積層された積層体を所望の形状に切り抜いた後切り抜いた積層体の第1剥離シート表面に転写シートを貼着せしめ、次いで粘着剤層側の第2剥離シートを剥離し、粘着剤層側表面を被着体表面に貼着した後、転写シートを伸展性樹脂フイルムの粘着性表面上の第1剥離シートとともに剥離し、被着体に接着された伸展性樹脂フイルムの粘着性表面に箔、箔フレークあるいは粉体を接着することを特徴とする被着体表面の装飾方法。
【0009】
(5)上記(2)記載の被着体表面の装飾方法において、前記両面接着シートはその表裏に第1および第2剥離シートが設けられてなり、この第1および第2剥離シートが積層された積層体を所望の形状に切り抜き、該両面接着シートの伸展性樹脂フイルム上の第1剥離シートを剥離した後両面接着シートの伸展性樹脂フイルムの粘着性表面に転写シートを貼着し、次いで粘着剤層側の第2剥離シートを剥離し、両面接着シートの粘着剤層面を被着体表面に貼着した後、転写シートを引き剥がし、被着体に接着された伸展性樹脂フイルムの粘着性表面に箔、箔フレークあるいは粉体を接着することを特徴とする被着体表面の装飾方法。
【0010】
(6)上記(2)記載の被着体表面の装飾方法において、前記両面接着シートはその表裏に第1および第2剥離シートが設けられてなり、この第1および第2剥離シートが積層された積層体の伸展性樹脂フイルムの表面上の第1剥離シート側から背面の第2剥離シートを切り抜かないように所望の形状に切れ目を入れ、不要部分の第1剥離シートおよび両面接着シートを除去し、残留する積層体の第1剥離フイルム表面に転写シートを貼着した後、積層体と転写シートを第2剥離シートから引き剥がすことにより、所望の形状を有する両面接着シートおよび第1剥離シートを転写シートに転写し、その後この転写シートに転写された両面接着シートの粘着剤面を被着体に貼着し、次いで転写シートを第1剥離シートとともに引き剥がし、被着体に接着された伸展性樹脂フイルムの粘着性表面に箔、箔フレークあるいは粉体を接着することを特徴とする被着体表面の装飾方法。
【0011】
(7)上記(2)記載の被着体表面の装飾方法において、前記両面接着シートはその表裏に第1および第2剥離シートが設けられてなり、この第1および第2剥離シートが積層された積層体の伸展性樹脂フイルムの表面上の第1剥離シート側から背面の第2剥離シートを切り抜かないように所望の形状に切れ目を入れ、この切れ目が入れられた所望形状を有する部分の第1剥離シートおよびそれ以外の不要部分の第1剥離シート並びに両面接着シートを除去し、残留する所望形状を有する伸展性樹脂フイルムの粘着性表面に転写シートを貼り付けた後第2剥離シートから引き剥がすことにより、切れ目を入れられて形成された所望の形状を有する両面接着シートを転写シートに転写し、次いでこの転写シートに転写された両面接着シートの粘着剤面を被着体に貼着した後、転写シートを引き剥がし、被着体に接着された伸展性樹脂フイルム表面に箔、箔フレークあるいは粉体を接着することを特徴とする被着体表面の装飾方法。
【0012】
(8)上記(1)〜(7)のいずれかに記載の被着体表面の装飾方法において、伸展性樹脂フイルムの粘着性表面への箔、箔フレークあるいは粉体の接着が、伸展性樹脂フイルムの粘着性表面をアルコールにより拭いた後に行われることを特徴とする被着体表面の装飾方法。
【0013】
(9)少なくとも一面に粘着性表面を有する伸展性樹脂フイルム、該樹脂フイルムの一面の粘着性表面に設けられた第1剥離シート、該樹脂フイルムの他面に設けられた粘着剤層、該粘着剤層の表面に設けられた第2剥離シートからなる両面接着シート積層体。
【0014】
(10)上記(9)記載の両面接着シート積層体において、伸展性樹脂フイルムおよび粘着剤層からなる両面接着シートの延びが70〜200%であることを特徴とする両面接着シート積層体。
【0015】
(11)上記(9)または(10)記載の両面接着シート積層体において、伸展性樹脂フイルムの粘着力が、粘着剤層の粘着力より弱いことを特徴とする両面接着シート積層体。
【0016】
(12)上記(11)記載の両面接着シート積層体において、JIS Z0237に基づき測定された伸展性樹脂フイルムの粘着力が100〜700g/25mmであり、粘着剤層の粘着剤の粘着力が1000g/25mm以上であることを特徴とする両面接着シート積層体。
【0017】
(13)上記(9)〜(12)のいずれかに記載の両面接着シート積層体において、伸展性樹脂フイルムが粘着剤と樹脂との混合物からなることを特徴とする両面接着シート積層体。
【0018】
(14)上記(13)記載の両面接着シート積層体において、粘着剤がアクリル系粘着剤からなり、該アクリル系粘着剤と樹脂との比が、アクリル系粘着剤:樹脂で2.5:1〜3.5:1であることを特徴とする両面接着シート積層体。
【0019】
(15)上記(13)または(14)記載の両面接着シート積層体において、粘着剤がアクリル系粘着剤であり、樹脂がアクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、セルロース系樹脂、ポリエステル樹脂のいずれか一種またはそれらの二種以上の混合物であることを特徴とする両面接着シート積層体。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下本発明を図面に基づいて更に詳細に説明する。
図1は、本発明の被着体の装飾方法に好ましく用いることができる両面接着シート積層体の一例を示す両面接着シートの縦断面図である。この図1に示された両面接着シート積層体1は、表面に粘着性を有する伸展性樹脂フイルム4の一面4aに第1剥離シート5が設けられ、樹脂フイルム4の他面4bに粘着剤層3が設けられ、さらにこの粘着剤層3上に第2剥離シート2が設けられている。
【0021】
上記伸展性且つ粘着性である樹脂フイルム4の一面4aには最終的には金属箔などの箔、金属箔などの箔フレーク、金属粉あるいは顔料粉などの粉体が接着される。そして、伸展性樹脂フイルム4は、その表面に箔、箔フレークあるいは粉体が接着されて装飾表面とされたとき、装飾表面に伸展性樹脂フイルム4の成分がブリードしない特性を有するものが用いられる。
【0022】
このような特性を有する樹脂フイルムとしては、その材料として、従来の両面接着テープあるいは両面接着シートで用いられる粘着剤に比べより樹脂成分のブリードしにくい材料が用いられる。このような樹脂材料としては、従来の粘着剤に用いられている樹脂に比べ平均分子量のより大きい樹脂を用いるとか、使用する樹脂の共重合成分の選択など樹脂自体の特性がよりブリードしにくい構造特性を有するものとか、従来の粘着剤と樹脂との混合物を用いるなど適宜の方法によればよい。より平均分子量が大きい樹脂あるいはブリードしにくい構造特性を有する樹脂あるいはブリードしにくい樹脂と粘着剤からなる混合物では、通常粘着力が従来市販されている両面接着テープあるいは両面接着シートに比べ弱くなる。しかし、箔、箔フレークあるいは粉体が接着される樹脂フイルム面4aの粘着力は、樹脂フィルム4を被着体に貼着するために必要とされる粘着力ほどの大きさは必要とされない。
【0023】
伸展性樹脂フイルム4の粘着力は、例えばJIS Z0237に基づき測定された値で100〜700g/25mmであればよい。一方、被着体に接着される面の粘着力は1000g/25mm以上であることが必要である。本発明においては、伸展性樹脂フイルム4の粘着力は好ましくは、100〜300g/25mmであり、一方被着体側の接着剤層3の粘着力は1000〜1500g/25mm程度が好ましい。なお、粘着力の測定条件(対ステンレス180°ピ−ル試験)は、(室温24〜25℃、引き剥がし速度300mm/分、1時間後)である。また、伸展性樹脂フイルムはその表面をアルコールなどで拭くことにより活性化することも可能である。
【0024】
一方、樹脂フイルム4は、曲面への樹脂フイルムの追随性を確保するため、伸展性を有することが必要である。このためには、樹脂フイルム4の膜厚および樹脂フイルムの材料が、このような特性を満たすようなものとされることが必要とされる。また、伸展性樹脂フイルム4は、少なくとも一方の面4aが粘着性を有していれば良く、樹脂フイルム4が一層の樹脂フイルムから構成されていてもよいし、樹脂フイルムの他面4b側に粘着性あるいは非粘着性表面を形成する樹脂フイルムが存在する積層構造となったものであってもよい。樹脂フイルム4の膜厚は、通常50〜150μm程度の厚みとされる。また、伸展性樹脂フイルムの伸び率は、70〜200%の伸びであることが曲面への適応性の観点から好ましい。なお、この時の伸び率の測定は、引っ張り速度200mm/分、試料幅15mm、チャック間距離100mm、室温20〜25℃の条件によったものである。
【0025】
伸展性樹脂フイルムの特性としては、更に粘着剤層との親和性もあげられる。このような種々の特性を満たす伸展性樹脂フイルム4の材料としては、粘着剤と樹脂との混合物からなるものが特に優れた材料であることが判明した。粘着剤としては、通常アクリル系粘着剤が好ましく、また樹脂としては、アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、セルロース系樹脂(例えばエチルセルロース、ニトロセルロースなど)、ポリエステル樹脂などが好ましい。これら樹脂は、単独であるいは二種以上が併用されてもよい。なお、樹脂は、粘着剤、例えばアクリル系粘着剤と相溶性であることが必要である。
【0026】
また、粘着剤層3は、樹脂フイルム4を装飾被着体に貼着させるために設けられているものであるが、上記したようにその粘着力は1000g/25mm以上であることが必要であり、好ましくは1000〜1500g/25mmである。また材料としてはアクリル系粘着剤が好ましい。なお、粘着剤層を構成する粘着剤としては、他にシリコーン系粘着剤、ゴム系粘着剤があげられる。また粘着剤層の厚みは、通常10乃至50μm程度が望ましい。この粘着剤層3と上記粘着性を有する樹脂フイルム4により、両面接着シート6が構成される。伸展性樹脂フイルムが複数のフイルムから構成され、該フイルムの4b側表面の粘着力が1000g/25mm以上あるような場合には、該粘着性フイルムが粘着剤層を構成するものとして粘着剤層を省くこともできるし、更に該粘着性フイルム層上に粘着剤層を設けてもよい。粘着剤層が省かれた場合には、粘着性フイルムが粘着剤層に該当することとなる。
【0027】
さらに、第1剥離シート5および第2剥離シート2は樹脂フイルムの一面4aおよび粘着剤層3の表面3bを保護するために用いられるものであって、通常第1剥離シート5は30〜150μm程度、好ましくは40μm程度の厚みを有するポリエチレンテレフタレート(PET)などの樹脂フイルムからなる。また、第2剥離シート2は、通常剥離紙とされる。
【0028】
以下では、図2を参照しつつ、本発明の両面接着シート積層体1を用い、被着体表面に金箔により装飾を施す方法の一例を説明する。
まず、両面接着シート積層体1の第1剥離シート5の上からカッティングマシンによるコンピュータカットあるいはカッティングナイフによるカットによって所望の図形をカットする。このカッティングは、第2剥離シート2の厚みの途中までの深さとされる(工程a)。
【0029】
次いで、第1剥離シート5および両面接着シート6の不要部5b、6bを除去(カスあげ)した後、片面に適宜の粘着力を有する粘着剤層8を担持する転写シート7を押し当て所望の図形された第1剥離シート上に転写シート7を接着する(工程b)。
【0030】
転写シートを引き剥がすことにより、転写シートとともに所望の図形状とされた第1剥離シートおよび両面接着シートを第2剥離シート2から剥離して、転写シート7の粘着剤層8上に図形状の両面接着シートを転写する(工程c)。
【0031】
必要であればこれらの工程を繰り返し行って、同一転写シート上に複数の図形を所望の配列で配置せしめる。このようにして得られた図形を粘着剤層側から被着体Bに押し当てて、両面接着シート6と第1剥離シート5からなる図形を被着体の所望位置に貼着させた後、転写シートとともに第1剥離シート5を剥離する(工程d)。
【0032】
伸展性樹脂フイルムの粘着性表面4aを必要に応じアルコールなどで拭いて粘着性表面の活性化を行い、金箔Gを粘着性表面に接着し、タンポンあるいは指などで金箔を押さえ、不要部分の金箔は刷毛等で掃いて取り除き、金箔により装飾された表面を形成する(工程e)。
更に必要であれば金箔上に金箔を保護するクリヤーラッカーが塗布されて装飾模様とされる。
【0033】
また、図3に被着体表面に金箔により装飾を施す他の方法を示す。
まず、図3の(a)工程は図2の(a)工程と同じであるので説明を省略する。
【0034】
図3の(a)工程で所望の形状に切れ目が入れられた積層体の第1剥離シート5の所望図形部5aおよび不要部5b、両面接着シート6の不要部6bを除去した後、片面に適宜の粘着力を有する粘着剤層8を担持する転写シート7を、第2剥離シート上に残留する伸展性樹脂フイルム4の粘着性表面4aに押し当て所望の図形を両面接着シート6に接着せしめる(工程b’)。
【0035】
次いで、転写シート7を剥がすことにより図形状の両面接着シートを第2剥離シート2から剥離して、転写シート7の粘着剤層8上に転写する。これらの工程を必要であれば繰り返し行って、同一転写シート上に複数の図形を所望の配列で配置せしめる(工程c’)。
【0036】
このようにして得られた図形を粘着剤層側から被着体Bに押し当てて、両面接着シート6からなる図形を被着体の所望位置に貼着させ、転写シートを剥離して図形を被着体上に転写させる(工程d’)。
【0037】
図2同様、伸展性樹脂フイルムの粘着性表面4aを必要に応じアルコールなどで拭いて粘着性表面の活性化を行い、金箔Gを粘着性表面に接着し、タンポンあるいは指などで金箔を押さえ、不要部分の金箔は刷毛等で掃いて取り除き、金箔により装飾された表面を形成する(工程e)。
更に必要であれば図2同様金箔上に金箔を保護するクリヤーラッカーが塗布されて装飾模様とされる。
【0038】
上記図2、図3の例では装飾材料として金箔を用いたが、金箔以外の金属箔、例えば銀、銅、アルミニウム、錫あるいはこれらの金属の合金さらにはステンレスの箔など単一金属あるいは合金の箔等のいずれのものでも本発明の装飾方法において使用することができる。また、箔は表面の酸化処理、硫化処理などの処理が施されているものであってもよい。金箔などは従来極めて厚みが薄く取り扱いにくいが、金箔などの厚みを例えば1〜10μm程度と従来の厚みより厚くしたものを用いて金箔処理を行えば、箔の取り扱いも簡単になり、本発明の両面接着シート積層体の使用とあいまって、熟練した職人によらずとも、金箔などによる被着体表面の装飾が簡単に行える。なお、酸化処理した箔としては、例えば黄銀箔、赤銀箔、青銀箔、黒銀箔があげられる。更に、粘着性図形表面に接着する装飾材料は、金箔フレーク、銀箔フレークなどの金属箔フレーク、金パウダー、銀パウダーなどの金属粉、顔料粉などいずれのものであっても同様に施工することができる。フレークや粉末材料の場合には、これらを粘着性表面に降りかけた後指などを用いて押さえ、不要のフレーク、パウダーを取り除いてやればよい。
【0039】
本発明の方法により装飾することができる被着体材料としては、金属、プラスチック、石材、木材、ガラス、繊維製品、紙、漆製品、皮などいずれのものであってもよいし、被着体の表面は、平坦であっても、凹凸を有するものであってもよい。
【0040】
さらに、上記図2、図3の例では、両面接着シート積層体1のカッティングは第2剥離シート2の厚みの途中までの深さとされたが、第2剥離シート2を貫通させる、あるいは鋏などにより図形を切り抜き、切り抜いた図形の第2剥離シートを剥離し、被着体表面にこれを貼着した後第1剥離シートを剥離して、粘着性表面4aに金箔などを接着するようにしてもよい。このとき、切り抜かれた複数の図形を必要に応じ第1剥離シートを剥離した後、一旦転写シート上に貼着配置し、複数の図形の各第2剥離シート2を剥離した後、上記工程c以下を行うようにしてもよい。さらに、被着体の装飾範囲が被着体の全面に及ぶなどの場合には、必要であれば被着体全面を第1剥離シート5付きの両面接着シート6により覆い、その後被着体の大きさに併せて不要となる剥離シートと両面シート部をカットするようにしてもよく、最終的に装飾が必要とされる場所に両面接着シートからなる粘着表面が存在するようにしてやればよい。
【0041】
さらに、例えば凹面などに両面接着シートを貼り付けるには、例えば装飾を行いたい部分の大きさより幾分大きい形状に積層体をカットし、第1及び第2剥離シートを剥離した後、装飾したい部分に両面接着シートを被せ、被着体背面などから真空吸引することにより、両面接着シートの伸びを利用して凹部面などに両面接着シートを密着、接着される。この後、上記工程(e)を実施して、金箔などによる装飾を施せばよい。
【0042】
なお、本発明の装飾方法においては、必要に応じ転写シートが用いられるが、転写シートの第1剥離シート表面あるいは伸展性樹脂フイルムの粘着性表面との接着強度は、粘着剤層と第2剥離シートとの接着強度および伸展性樹脂フイルムの粘着性表面と第1剥離シートとの接着強度よりは強く、粘着剤面と被着体表面との接着強度よりは弱くなるようにされる。
【0043】
また、上記ではアルコールによる粘着性表面4aの活性化について記載したが、加熱によっても粘着性表面4aの活性化は可能である。また、被着体が布などの場合、被着体を暖めでおく、あるいは粘着剤層を加熱するなどして、被着体に対する粘着強度の増大化や、被着体に対する両面接着シートの密着性を図ることも可能である。
【0044】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば熟練した技術を要することなく、簡単にかつドライな状態で、金箔などの金属箔、金箔フレーク等の金属フレーク、金粉などの金属粉、顔料粉など本物の素材を用いて、あらゆる素材からなる被着体に対し装飾を施すことができる。また、これにより粘着剤の装飾表面へのしみ出しがなく、いつまも作成時の状態を保つことができる。さらに、本発明の両面接着シートは柔軟性かつ伸展性を有するため被着体が曲面をなしていても対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の両面接着シート積層体の一例の縦断面図である。
【図2】本発明の装飾方法の一例を説明する工程図である。
【図3】本発明の装飾方法の他の例を説明する工程図である。
【符号の説明】
1 両面接着シート積層体
2 第2剥離シート
3 粘着剤層
3b 粘着剤層表面
4 粘着性樹脂フイルム
4a 粘着性樹脂フイルムの一表面
4b 粘着性樹脂フイルムの他の表面
5 第1剥離シート
5a 第1剥離シートの所望図形部
5b 第1剥離シートの不要部
6 両面接着シート
6b 両面接着シートの図形不要部
7 転写シート
8 粘着剤層
B 被着体
G 金箔
Claims (15)
- 少なくとも一方の面が粘着性を示す伸展性樹脂フイルムの他方の面に粘着剤層が設けられてなる両面接着シートの粘着剤層面を被着体表面に貼着した後、前記伸展性樹脂フイルムの粘着性表面に箔、箔フレークあるいは粉体を接着することを特徴とする被着体表面の装飾方法。
- 請求項1記載の被着体表面の装飾方法において、前記両面接着シートがフイルム移動過程やカスあげ過程において、所望する形状を保つことを特徴とする被着体表面の装飾方法。
- 請求項2記載の被着体表面の装飾方法において、前記両面接着シートはその表裏に第1および第2剥離シートが設けられてなり、この第1および第2剥離シートが積層された積層体を所望の形状に切り抜き、粘着剤層側の第2剥離シートを剥離して、粘着剤層側表面を被着体表面に貼着した後、前記伸展性樹脂フイルムの粘着性表面上の第1剥離シートを剥離し、被着体に接着された伸展性樹脂フイルムの粘着性表面に箔、箔フレークあるいは粉体を接着することを特徴とする被着体表面の装飾方法。
- 請求項2記載の被着体表面の装飾方法において、前記両面接着シートはその表裏に第1および第2剥離シートが設けられてなり、この第1および第2剥離シートが積層された積層体を所望の形状に切り抜いた後切り抜いた積層体の第1剥離シート表面に転写シートを貼着せしめ、次いで粘着剤層側の第2剥離シートを剥離し、粘着剤層側表面を被着体表面に貼着した後、前記転写シートを伸展性樹脂フイルムの粘着性表面上の第1剥離シートとともに剥離し、被着体に接着された伸展性樹脂フイルムの粘着性表面に箔、箔フレークあるいは粉体を接着することを特徴とする被着体表面の装飾方法。
- 請求項2記載の被着体表面の装飾方法において、前記両面接着シートはその表裏に第1および第2剥離シートが設けられてなり、この第1および第2剥離シートが積層された積層体を所望の形状に切り抜き、両面接着シートの伸展性樹脂フイルム上の第1剥離シートを剥離した後前記両面接着シートの伸展性樹脂フイルムの粘着性表面に転写シートを貼着し、次いで粘着剤層側の第2剥離シートを剥離し、両面接着シートの粘着剤層面を被着体表面に貼着した後、転写シートを剥離し、被着体に接着された伸展性樹脂フイルムの粘着性表面に箔、箔フレークあるいは粉体を接着することを特徴とする被着体表面の装飾方法。
- 請求項2記載の被着体表面の装飾方法において、前記両面接着シートはその表裏に第1および第2剥離シートが設けられてなり、この第1および第2剥離シートが積層された積層体の伸展性樹脂フイルムの表面上の第1剥離シート側から背面の第2剥離シートを切り抜かないように所望の形状に切れ目を入れ、不要部分の第1剥離シートおよび両面接着シートを除去し、残留する積層体の第1剥離フイルム表面に転写シートを貼着した後、積層体と転写シートを第2剥離シートから引き剥がすことにより、所望の形状を有する両面接着シートおよび第1剥離シートを転写シートに転写し、その後この転写シートに転写された両面接着シートの粘着剤面を被着体に貼着し、次いで転写シートを第1剥離シートとともに引き剥がし、被着体に接着された伸展性樹脂フイルムの粘着性表面に箔、箔フレークあるいは粉体を接着することを特徴とする被着体表面の装飾方法。
- 請求項2記載の被着体表面の装飾方法において、前記両面接着シートはその表裏に第1および第2剥離シートが設けられてなり、この第1および第2剥離シートが積層された積層体の伸展性樹脂フイルムの表面上の第1剥離シート側から背面の第2剥離シートを切り抜かないように所望の形状に切れ目を入れ、この切れ目が入れられた部分の第1剥離シートおよびそれ以外の不要部分の第1剥離シートおよび両面接着シートを剥離除去し、残留する伸展性樹脂フイルムの粘着性表面に転写シートを貼り付けた後引き剥がすことにより、切れ目を入れられて形成された所望の形状を有する両面接着シートを転写シートに転写し、次いでこの転写シートに転写された両面接着シートの粘着剤面を被着体に貼着した後、転写シートを引き剥がし、被着体に接着された伸展性樹脂フイルムの粘着性表面に箔、箔フレークあるいは粉体を接着することを特徴とする被着体表面の装飾方法。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載された被着体表面の装飾方法において、伸展性樹脂フイルムの粘着性表面への箔、箔フレークあるいは粉体の接着が、伸展性樹脂フイルムの粘着性表面をアルコールにより拭いた後に行われることを特徴とする被着体表面の装飾方法。
- 少なくとも一面に粘着性表面を有する伸展性樹脂フイルム、該樹脂フイルムの一面の粘着性表面に設けられた第1剥離シート、該樹脂フイルムの他面に設けられた粘着剤層、該粘着剤層の表面に設けられた第2剥離シートからなる両面接着シート積層体。
- 請求項9記載の両面接着シート積層体において、伸展性樹脂フイルムおよび粘着剤層からなる両面接着シートの伸びが70〜200%であることを特徴とする両面接着シート積層体。
- 請求項9または10記載の両面接着シート積層体において、伸展性樹脂フイルムの粘着力が、粘着剤層の粘着力より弱いことを特徴とする両面接着シート積層体。
- 請求項11記載の両面接着シート積層体において、JIS Z0237に基づき測定された伸展性樹脂フイルムの粘着力が100〜700g/25mmであり、粘着剤層の粘着剤の粘着力が1000g/25mm以上であることを特徴とする両面接着シート積層体。
- 請求項9〜12のいずれか1項に記載の両面接着シート積層体において、伸展性樹脂フイルムが粘着剤と樹脂との混合物からなることを特徴とする両面接着シート積層体。
- 請求項13記載の両面接着シート積層体において、粘着剤がアクリル系粘着剤からなり、該アクリル系粘着剤と樹脂との比が、アクリル系粘着剤:樹脂で2.5:1〜3.5:1であることを特徴とする両面接着シート積層体。
- 請求項13または14記載の両面接着シート積層体において、粘着剤がアクリル系粘着剤であり、樹脂がアクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、セルロース系樹脂、ポリエステル樹脂のいずれか一種またはそれらの二種以上の混合物であることを特徴とする両面接着シート積層体。
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