JP2005287743A - 漢方薬煎じ器 - Google Patents

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Abstract

【課題】
本発明は吹き零れが発生し易い薬剤であっても、安心して使用することができる漢方薬煎じ器を実現する。
【解決手段】
容器内に収容した水や薬剤を、ヒータを備えた加熱器によって加熱する。容器の上端開口部に通気路を備えた下蓋を装着し、下蓋の上方を気密的に覆う上蓋を着脱自在に装着することによって冷却空間を形成する。下蓋は、容器の上端縁に当接する鍔部と、容器内に挿入される細径部と、該細径部の下部に容器の内周面との間に僅かな隙間を保持するように形成した太径部を備え、細径部の側面の一部に貫通孔を設ける。泡の発生し易い薬液を煎じる場合は、下蓋のみを使用する。発生した泡は、容器の内周面と下蓋の僅かな隙間ではなく、通気路を通って下蓋の上面に溜まり、外気で冷やされることによって泡が消滅して液状となり、通気路より容器内に還流する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、主として一般家庭において手軽に漢方薬を煎じることができる、漢方薬煎じ器に関する発明である。
漢方薬は、一般に水と薬剤を容器に入れて長時間加熱するものであり、従来はどびんなどを利用して煎じるのが一般的な方法であった。しかしながら、漢方薬は薬剤の種類によって加熱時間や加熱温度が異なるものであるため、加熱時間の管理や火加減の調節が面倒であった。この問題を解決するため、温度や時間の設定を容易に行なうことができるように、電気的に加熱する漢方薬煎じ器が、例えば特許文献1や特許文献2に開示されるように工夫されている。
特許文献1及び2には、煎じる際に発生する蒸気を散逸させずに凝縮して還流させるための構造が開示されている。具体的には、蓋を内蓋と外蓋で構成し、内蓋と外蓋で形成される空間において薬剤を含む蒸気を凝縮して容器に還流させるものである。この特許文献1,2に記載された発明は、外蓋を装着して蒸気として発生する薬液を凝縮させて還流するとともに、外蓋を外して蒸気を吸引することができるようにしている。
実公平7−41464号公報 実公平7−30027号公報
煎じて利用する漢方薬は、薬剤の種類によってその物理的性質が異なる。特に、メグスリノキのように、煎じた薬液の粘性が高くなるものでは、沸騰によって多量の泡が発生して吹き零れ易い欠点がある。この現象は、特許文献1や2に記載された発明の商品においても発生し、一々加熱温度を下げ沸騰状態を弱めるとともに、蓋を外して吹き零れを防ぐなどの対応が必要であった。
上記、従来技術の欠点に鑑み、本発明は吹き零れが発生し易い薬剤を煎じる場合であっても、できるだけ吹き零れを発生させず安心して使用することができるとともに、蒸気として薬液を散逸させない漢方薬煎じ器を実現することを目的とするものである。
本発明は、ヒータ2を備えた加熱器1と蓋付きの容器3とで構成し、容器3内に収容した水や薬剤を加熱器1のヒータ2によって加熱する漢方薬煎じ器を改良するものである。
上記目的を達成するため、請求項1記載の本発明は、容器3の上端開口部に装着する蓋を下蓋4と上蓋5とで構成し、上蓋5は、下蓋4に対して着脱自在であって下蓋4の上方を気密的に覆って下蓋4と上蓋5によって比較的大きな冷却空間6を形成し、冷却空間6と容器3内とが連通し、かつ冷却空間6で発生する凝縮液を容器3内に還流させることができるように下蓋4に通気路7を形成する。さらに、容器3内に挿入される下蓋4の外周面と容器3の内周面の間に、少なくとも一部に隙間を形成する。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、容器3に装着する下蓋4の具体的な形状に関するものである。すなわち下蓋は、容器3の上端縁に当接する鍔部4aと、容器3内に挿入される細径部4bと、細径部4bの下部に容器3の内周面との間に僅かな隙間Xを保持するように形成した太径部4cを備え、細径部4bの側面の一部に、貫通孔8を穿設したものである。すなわち、下蓋4と容器3内周との隙間Xから上方に移動した泡が、下蓋4の上方に流入するようにしたものである。請求項3記載の発明は、下蓋4の一部に摘み9を、上蓋5の一部に把手10を形成し、下蓋4と上蓋5は特定の平面回動角度の位置において自由に嵌め込むことが可能であって、上蓋5を平面的に回動させることによって上蓋4と下蓋5が係合する係合手段を設けたものである。
請求項4記載の発明は、下蓋4具体的には下蓋4の底面部4dを漏斗状に形成し、その略中心位置に上方に突出する膨状部11を形成し、膨状部11の側面に貫通孔7aを穿設することによって通気路7を形成したものである。請求項5記載の発明は、下蓋4具体的には下蓋4の底面部4dを漏斗状に形成し、その略中心位置に上方に突出する円筒状の膨状部11を形成し、膨状部11の側面に貫通孔11aを穿設するとともに、前記円筒状の膨出部11に、上端外鍔12を備え膨状部11の貫通孔7aと一致させることができる位置に貫通孔13を穿設した円筒状のキャップ14を回動自在に装着し、膨状部11に形成した貫通孔7aとキャップ14に穿設した貫通孔13を一致させることによって通気路7を形成するものである。請求項6記載の発明は、冷却空間6と容器3内とを連通させる通気路7にメッシュ部材15を介在させたものである。
請求項7記載の発明は、蓋の構造に関し、容器3の上端開口部に装着する蓋を下蓋4と上蓋5とで構成し、下蓋4は容器3の内周に密接するパッキン16を備えたものであって容器3の上端開口部に装着し、上蓋5は下蓋4に対して着脱自在であって下蓋4の上方を覆うことによって比較的大きな冷却空間6を形成し、上蓋5の一部に蒸気孔17を設けるとともに冷却空間6と容器3内とが連通しかつ凝縮液が還流するように、下蓋4に通気路7を形成し、通気路7にメッシュ部材15を介在させたものである。
請求項8記載の発明は、請求項7記載の発明において、下蓋4を漏斗状に形成し、その略中心位置に上方に突出する円筒状の膨状部11を形成し、膨状部11の側面に貫通孔7aを穿設するとともに、前記円筒状の膨出部11に、上端外鍔12を備え膨出部11の貫通孔7aと一致させることができる位置に貫通孔13を穿設した円筒状のキャップ14を回動自在に装着し、膨状部11に形成した貫通孔7aとキャップ14に穿設した貫通孔13を一致させることによって通気路7を形成したものである。
請求項1記載の本発明は、泡の発生し難い薬剤の場合は下蓋4と上蓋5をセットした状態で使用し、泡が発生し易い薬剤の場合は上蓋5を取り外して使用する。
下蓋4と上蓋5をセットして使用する場合、加熱によって発生した蒸気が通気路7を通って冷却空間6に入り込み、この冷却空間6で冷却されることによって薬液が凝縮され、凝縮された薬液が通気路7を通って容器3内に還流する。そのため、薬液の無駄が少なくなり、臭気を少なくすることができる。このとき、容器3内に挿入される下蓋4の外周面と容器のない周面との間の少なくとも一部に隙間を形成することによって、内圧の異常な上昇を防止するとともに、蒸気や泡の通過を制限する。
泡が発生し易い薬剤を煎じる場合は、上蓋5を取り除いて下蓋4のみを容器3に装着して使用する。加熱によって薬液が沸騰して多量の泡が発生すると、発生した泡は通気路7を通って下蓋4の上面に溜まる。下蓋4の上面に溜まった泡は、外気に触れて冷却されることによって泡が潰れて薬液となり、通気路7を通って容器3内に還流し、発生した泡が器外にこぼれるのを防止することができる。
泡の発生が少ない薬液を煎じる場合であって上蓋5を取り除いた場合は、蒸気を吸引する使用方法の場合に、効果的に使用することができる。
請求項2記載の発明によれば、発生した泡の一部が下蓋4と太径部4cにおける容器3内面との隙間Xを通って上昇した場合に、下蓋4の細径部4bに穿設した貫通孔8を通って下蓋4の上面に入り込み、泡が吹き零れるのをより効果的に防止することができる。すなわち、細径部4bにおける隙間Xを通過した泡は、細径部4bにおける容器3内周面との広い空間に入り込むことによって減圧され、泡の吹き零れを効果的に防止できる。請求項3記載の発明によれば、下蓋4を容器3に装着した状態で上蓋5を自由に着脱することができるととも、摘み9を持つことによって下蓋4のみの取り扱いを容易に行なうことができる。下蓋4と上蓋5を装着した状態では、上蓋5の把手10を持って、一つの蓋として自由に取り扱うことができる。
請求項4記載の発明によれば、下蓋4を漏斗状に形成することによって凝縮した薬液が円滑に還流するとともに、膨状部11に貫通孔7aを穿設することによって蒸気や泡の噴出方向を真上ではなく横方向とすることができ、攪拌効果によって蒸気の凝縮や泡の冷却効果を促進することができる。また、請求項5記載の発明によれば、キャップを回動させることによって、薬液の種類や煎じる条件に応じて通気路7の大きさを自由に変更することができる。これにより、最適の条件で薬剤を煎じるように調整することができる。請求項6記載の発明によれば、通気路7にメッシュ部材15を配置することによって、通気路7を通過する際に泡を消滅もしくは細かくし、下蓋4の上面に漏れ出す泡の量を全体として減少させることができるとともに、固形状態の薬剤が泡とともに溢れ出すような事態を防止することができる。
請求項7記載の発明によれば、容器3内で発生する蒸気や泡の全てが、通気路7を通って冷却空間6もしくは下蓋4の上面に送り出される。このとき、メッシュ部材15を通過させることによって、蒸気の凝縮もしくは泡の消滅を促進させることができる。請求項8記載の発明によれば、キャップ14を回動させることによって、薬液の種類や煎じる条件に応じて、通気路7の大きさを自由に変更することができる。これにより、最適の条件で薬剤を煎じるように調整することができる。
以下、本発明に係る漢方薬煎じ器の実施形態を、添付の図面に基づいて説明する。
図1は本発明の実施形態を示す漢方薬煎じ器全体の縦断面図、図2は容器の把手側から見た容器上部と蓋の分解斜視図、図3は注ぎ口側からみた蓋の分解斜視図である。
漢方薬煎じ器は、ヒータ2を備えた加熱器1と、薬剤と水を入れる容器3とで構成し、センサーやサーモスタットなど(図示していない)の温度制御手段によって、容器3内の温度を制御することができるようにしている。容器3は、収容した薬剤の状況など内部を見ることができるように透明なガラス製とし、背面部分に容器把手18を固定し、容器把手18と対向する正面上端に注ぎ口19を形成している。容器把手18は、上端の係止部18aを容器3上端に係合させ、下端部においてスチールベルト20をビス26で締め付けることによって固定する。容器3の上端開口部には蓋を装着し、熱や蒸気が逃げない状態で煎じることができるようにしている。
蓋は、図2及び図3から理解されるように、容器3上端開口部に装着する下蓋4と、下蓋4に対して着脱自在に装着することができる上蓋5とで構成する。下蓋4は図2に示すように、容器3の上端開口部に支受される如く当接する鍔部4aと、容器3内に挿入される細径部4bと、細径部4bの下端部を拡径させて下方に延長した太径部4cを備えるとともに、細径部4bの下端部には漏斗状の底面部4dを備えている。太径部4cの直径は、容器3内面との間に1ないし2ミリメートル程度の僅かな隙間を保持するものとし、細径部4bの直径は容器3内面との間に8ないし10ミリメートル程度の比較的大きな隙間が形成されるようにしている。鍔部4aよりも上方には、細径部4bよりも少し大径の上方筒部4eを形成することによって全体として比較的大容量の椀形となるようにしている。上方筒部4eの外周面には一部を切除した環状の突条22が形成してある。突条22の切欠部23は、図5に示すように略等間隔で三箇所に形成されている。
漏斗状に形成する底面部4dの中心位置には、上方に向けて突出する円筒状の膨状部11を形成し、この膨状部の側壁の一部(図面上四箇所)を切除した貫通孔7aを配置し、図1において矢印で示すように容器3内の蒸気が通過するような通気路7を形成している。通気路7の具体的な形状は、特に限定されるものではないが、図示実施形態のように円筒状の膨状部を形成し、その側壁を切除して貫通孔7aを形成するようにすると、容器3内で発生した蒸気や泡は、中心から側方に向けて噴出する。
下蓋4の背面部には、図2に示すように太径部4cの一部を省略して、一対の縦方向の係止壁4fを設けるとともに、鍔部4a近辺において支持板21を外方に突出させ、支持板21の上面には縦リブ状の摘み9を配置している。係止壁4fは、容器3の上端に係合している容器把手18の係止部18aに嵌り込むものであるとともに、支持板21は容器把手18の上端に支持されるものである。上記の構造とすることによって、下蓋4は容器3の所定の位置に、遊回動することなく装着される。
なお、下蓋4の正面側には、図3から理解されるように、細径部4bの側壁の一部を切除して横長方形の貫通孔8を形成している。
上記、下蓋4に対して装着される上蓋5は、下蓋4の上方筒部4eに嵌まり込む帽状であって、上面には把手10が突出形成されている。図1や図6から理解されるように、把手10の一端は外方に延長され、延長部10aを中空状に形成することによって、下蓋4の摘み9を覆い、上蓋5を下蓋4に装着した状態では摘み9が隠れるようにするとともに、延長部10aを含む把手10の外観は、容器把手18と連続する態様として纏め、意匠的に工夫されている。
帽状に形成される上蓋5の内周面には、図6に示すように略等間隔の三箇所に、突起24が形成されている。したがって、図7に示すように、下蓋4の突状22に形成された切欠部23と、上蓋5の内周面に形成された突起24の位置を合わせて、下蓋4の上方から上蓋5を嵌挿して上蓋5を回動させると、突状22の下面に突起24が入り込み(図8参照)、下蓋4と上蓋5が一体的にセットされる。このとき、上蓋5の回動可能な範囲は、図7及び図8に示すように、上蓋5の把手の延長部10a内において下蓋4の摘み9が遊動可能な範囲であり、かつ突状22の下面には過回動を防止するストッパー25が形成してある。また、図9に示すように、下蓋4の一部は、容器3に固定されている容器把手18に係合しているため遊動することがなく、下蓋4が装着されている状態で上蓋5のみを持って確実に着脱することができる。
図1に示す実施形態の漢方薬煎じ器を用いて、容器3内に薬剤と水を入れて煎じると、発生した蒸気は、通気路7、具体的には膨状部11に形成した貫通孔7aを通って下蓋4と上蓋5で形成される冷却空間6に流れ込み、冷却空間において凝縮された薬液が漏斗状に形成された下蓋の底面部4dを伝って通気路7から容器3内に流れ込む。このとき、下蓋の太径部4cと容器3の内周面との隙間Xが小さなものであるとともに、隙間Xの上方に細径部4bと、容器3内周面と、下蓋の鍔部4aによって比較的大きな空間が形成されているため、一種のラビリンス効果によって蓋の外周部分からの蒸気の洩れが防止される。もっとも、蓋の外周部分は、気密的に閉塞されている訳ではなく、例えば注ぎ口19の隙間から一部の蒸気が逃げることによって、容器3内の蒸気圧が異常に上昇する事態を回避することができる。
図1に示す状態から、上蓋5を取り除いてメグスリノキのように泡の出易い薬剤を煎じる場合、容器3内に充満した泡は、図4に示すように通気路7を通って下蓋4の上面に溜まり、下蓋4上面において外気に触れることによって冷却されて消滅する。泡が消滅することによって発生した薬液は、通気路7を通って容器3内に還流される。
なお、下蓋4の外周と容器3の内面との隙間は、小さな隙間Xが保持されているため泡は通過し難いものであるが、隙間Xを通った泡は下蓋4の細径部4bに形成した貫通孔8を通って下蓋4の上面に入り込む。すなわち、隙間Xを通って、細径部4bと容器3内周面と下蓋の鍔部4aによって形成される空間に入り込んだ泡は、逃げ場がないため貫通孔8を通って下蓋4の上面に流れ出す。
図10ないし図12は、本発明の別の実施形態を示し、図1ないし図9に示す実施形態とは蓋の構造が相違する。この実施形態に係る蓋は、先の実施形態における蓋と同様に、着脱自在の下蓋4と上蓋5とで構成し、その着脱構造も共通する。この実施形態と先に説明した実施形態の蓋との相違点は、下蓋4の外周部分に容器3の内周面に密接するパッキン16を設けること、上蓋5の一部に蒸気孔17を設けること、下蓋4に形成する通気路7の構造を特殊な構造とすることである。
下蓋4の底面部4dは漏斗状に形成し、その中心部に円筒状の膨状部11を形成し、膨状部11の側壁の一部に貫通孔7aを穿設することによって通気路を形成するとともに、通気路7にメッシュ部材15を介在させる。具体的には、膨状部11の外周面にメッシュ部材15を張設している。メッシュ部材15を貼設した膨状部11に、上端外鍔12を備えた円筒状のキャップ14を回動自在に装着する。円筒状のキャップ14には、膨状部11に穿設した貫通孔7aと一致させることができる位置に貫通孔13が穿設してある。そして図12に示すように、キャップ14を回動させて貫通孔7aと貫通孔13の回動位置を一致させることによって、通気路7を形成する。これにより、メッシュ部材15を介在させた通気路7が完成する。なお、この実施形態では、キャップ14を回動させることによって膨状部に形成した貫通孔7aと一致する面積比率を変更し、通気路7として機能する大きさを変更する。すなわち、薬剤の種類や処方に応じての通気路の大きさを変更することができるものである。
この実施形態では、容器3の内周面と下蓋4の外周面との間が、パッキンによって完全に閉塞されるため、図10に示すように下蓋4と上蓋5をセットした状態で薬剤を煎じると、発生した蒸気は全て通気路7を通って下蓋4と上蓋5によって形成される冷却空間6に入り込む。このとき全ての蒸気は、メッシュ部材15を通過するため、蒸気もしくは泡に薬剤そのものが含まれていてもこれを除去するとともに、メッシュ部材15による蒸気の攪拌効果によって冷却が促進される。特に、膨状部11の側壁に穿設した貫通孔7aから排出される蒸気は、冷却空間6内の側方に向けて噴き出されるため、攪拌効果が促進される。このようにして、蒸気が冷却され凝縮された凝縮液は、漏斗状である下蓋4の底面部4dを伝って通気路7から容器3内に還流する。しかしながら、蒸気の発生に伴って内圧が上昇するため、蒸気の一部を蒸気孔17から器外に排出させることによって内圧が上昇するのを防止し、安全を確保することができる。なお、上蓋5の内面に複数の突起を設けるといった放熱構造を形成しておくと冷却効果をより一層向上させることができる。
膨状部11に装着したキャップ14は、上端外鍔12を備えることによって、冷却空間6を上下に二分する効果がある。すなわち、通気路から噴き出された蒸気は、直ちに上昇せずキャップ14の上端外鍔12の存在によって外周方向に誘導され、冷却空間の外周部分である程度冷却されて、最も冷却効果の大きな上蓋5内面に接することになるため、全体として冷却効果を向上させることができる。
泡が発生し易い薬剤を煎じる場合は、図11に示すように上蓋5を取り除いて使用する。上蓋5を取り除いた状態で薬剤を煎じると、発生した泡は通気路7を通って下蓋4の上面に噴き出すことになるが、このときメッシュ部材15を通過する。そのため大きな泡の一部は破壊され液状となるとともに、泡と一緒に上昇してきた薬剤そのものは除去され、比較的細かな泡が下蓋4の上面に溜まる。そして、キャップの上端外鍔12によって下方の熱が遮られ、外気に接している上部の泡は順次冷やされて液状化し、通気路7を通って容器3内に還流する。したがって、泡が発生し易い薬剤を煎じる場合であっても、泡が溢れだすのを効果的に防止することができる。
図1ないし図9に示す実施形態においては、通気路7にメッシュ部材を装着する図及びキャップ14を装着する図は例示していないが、図1ないし図9に示す実施形態において、図10ないし図12に示す実施形態と同様に、メッシュ部材15を配置する構造及びキャップ14を備えた構造とすることができることは勿論である。通気路7にメッシュ部材15を介在させる作用効果、円筒状の膨状部11にキャップ14を装着することの作用効果は、図10ないし図12の実施形態における作用効果と同様である。すなわち、図1ないし図9に示す実施形態の通気路構造である膨状部分の構造を、そのまま置き換えて実施することができるものである。
本発明の実施形態に係る漢方薬煎じ器全体の縦断面図、 図1に示す漢方薬煎じ器の容器上部及び蓋部分の、背面方向から見た分解斜視図、 図1に示す漢方薬煎じ器の蓋部分のみの、正面側から見た分解斜視図、 図1に示す漢方薬煎じ器の、下蓋のみを装着した状態の容器上部のみの縦断面図、 図1に示す漢方薬煎じ器の、下蓋のみを装着した容器上部の平面図、 図1に示す漢方薬煎じ器の、上蓋のみの底面図、 下蓋に上蓋を装着する場合であって、両者を係合させる前の状態を示す蓋の横断面図、 下蓋に上蓋を装着し、両者を係合させた状態を示す蓋の横断面図、 下蓋と容器把手の係合部分を示す横断面図、 別の実施形態の漢方薬煎じ器であって、蓋を装着した容器上部のみの縦断面図、 図10に示す実施形態であって、下蓋のみを装着した容器上部の縦断面図、 図10に示す実施形態の膨状部の横断面図。
符号の説明
1…加熱器、 2…ヒータ、 3…容器、 4…下蓋、 4a…鍔部、 4b…細径部、4c…太径部、 4d…底面部、 4e…上方筒部、 4f…係止壁、 5…上蓋、 6…冷却空間、 7…通気路、 7a…貫通孔、 8…貫通孔、 9…摘み、 10…把手、 10a…延長部、 11…膨状部、 12…上端外鍔、 13…貫通孔、 14…キャップ、 15…メッシュ部材、 16…パッキン、 17…蒸気孔、 18…容器把手、 18a…係止部、 19…注ぎ口、 20…スチールベルト、 21…支持板、 22…突条、 23…切欠部、 24…突起、 25…ストッパー。

Claims (8)

  1. ヒータを備えた加熱器と蓋付きの容器とで構成し、容器内に収容した水や薬剤を前記加熱のヒータによって加熱する漢方薬煎じ器において、
    容器の上端開口部に装着する蓋を下蓋と上蓋とで構成し、下蓋を容器の上端開口部に装着し、該下蓋に対して上蓋を着脱自在に装着して下蓋の上方を気密的に覆って下蓋と上蓋によって冷却空間を形成し、該冷却空間と容器内とが連通するように下蓋の一部に通気路を形成するとともに、容器内に挿入される下蓋の外周面と容器の内周面との間の少なくとも一部に隙間を形成したことを特徴とする漢方薬煎じ器。
  2. 容器の上端開口部に装着する下蓋は、容器の上端縁に当接する鍔部と、容器内に挿入される細径部と、該細径部の下部に容器の内周面との間に僅かな隙間を保持するように形成した太径部を備え、細径部の側面の一部に貫通孔を穿設したことを特徴とする請求項1記載の漢方薬煎じ器。
  3. 下蓋の一部に摘みを、上蓋の一部に把手を形成し、下蓋と上蓋は特定の平面回動角度の位置において自由に嵌め込むことが可能であって、上蓋を平面的に回動させることによって上蓋と下蓋が係合する係合手段を有する蓋を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の漢方薬煎じ器。
  4. 下蓋の底面部分を漏斗状に形成し、その略中心位置に上方に突出する膨状部を形成し、該膨状部の側面に貫通孔を穿設することによって通気路を形成したことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の漢方薬煎じ器。
  5. 下蓋を漏斗状に形成し、その略中心位置に上方に突出する円筒状の膨状部を形成し、該膨状部の側面に貫通孔を穿設するとともに、前記円筒状の膨出部に、上端外鍔を備え膨状部の貫通孔と一致させることができる位置に貫通孔を穿設した円筒状のキャップを回動自在に装着し、膨状部に形成した貫通孔とキャップに穿設した貫通孔を一致させることによって通気路を形成することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の漢方薬煎じ器。
  6. 冷却空間と容器内とを連通させる通気路にメッシュ部材を介在させたことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の漢方薬煎じ器。
  7. ヒータを備えた加熱器と蓋付きの容器とで構成し、容器内に収容した水や薬剤を前記加熱器のヒータによって加熱する漢方薬煎じ器において、
    容器の上端開口部に装着する蓋を下蓋と上蓋とで構成し、下蓋は容器の内周に密接するパッキンを備えたものであって容器の上端開口部に装着し、上蓋は下蓋に対して着脱自在であって下蓋の上方を覆うことによって比較的大きな冷却空間を形成し、上蓋の一部に蒸気孔を設けるとともに冷却空間と容器内とが連通しかつ凝縮液が還流するように、下蓋に通気路を形成し、該通気路にメッシュ部材を介在させたことを特徴とする漢方薬煎じ器。
  8. 下蓋を漏斗状に形成し、その略中心位置に上方に突出する円筒状の膨状部を形成し、該膨状部の側面に貫通孔を穿設するとともに、前記円筒状の膨出部に、上端外鍔を備え膨出部の貫通孔と一致させることができる位置に貫通孔を穿設した円筒状のキャップを回動自在に装着し、膨状部に形成した貫通孔とキャップに穿設した貫通孔を一致させることによって通気路を形成したことを特徴とする請求項7記載の漢方薬煎じ器。
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