JP2005286171A - ロータリー型部品実装装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 特定の吸着ノズルが吸着不能となる吸着制限を無くすことができ、従来の横列型部品移載ヘッドに比べ、設備のライン長を短くすることができるロータリー型部品実装装置を得る。
【解決手段】 ロータリー型部品実装装置100において、XYロボット39と、XYロボット39に搭載される部品移載ヘッド37と、部品供給位置33がX軸方向に一定の間隔で配列された部品供給部35と、部品移載ヘッド37に備えられZ軸方向の回転中心を中心に回転自在な複数のヘッドユニット61、63と、ヘッドユニット61、63に円周方向で配設され吸着方向がZ軸方向となる吸着ノズルを有した複数のサブヘッドとを具備し、吸着ノズル同士が部品供給位置33の隣接間隔に対して整数倍となる距離で配設され、かつ複数の吸着ノズルを同時に下降可能とするノズル昇降手段がヘッドユニットに設けられる。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子部品等の部品を基板上に装着するロータリー型部品実装装置に関する。
近年のめざましい電子技術の進歩により、電子部品の形状や大きさが多種多様となり、極めて微細なチップ部品から大型部品までを組み合わせて、目的の電子回路を構成することが多くなっている。そのための部品実装装置には、高速性及び高信頼性が一層強く求められてきている。
従来、電子部品等の部品を回路基板等の基板上に装着する部品実装装置として、部品を吸着保持する吸着ユニットを複数個備え、部品の同時吸着等を行う装着ヘッドを備えたもの等、種々の形態のものが提案され実用に供されている。このような装着ヘッドとしては、例えば、図28に示すような、吸着ノズル1を装着するノズルユニット2を一列あるいは多列状に配列した横列型の部品移載ヘッド3が多く採用されている。横列型の部品移載ヘッド3では、各種の吸着ノズルが格納されたノズルホルダ5から各ノズルユニット2に異なるサイズの吸着ノズルを取り付けることで、微小サイズのチップ部品から、大型のIC部品までを自動的に基板上へ装着可能にしている。
また、下記特許文献1、2にはカムを用いた昇降機構によって、1つの吸着ノズルが下降するロータリー型部品実装装置が開示されている。さらに、下記特許文献3には2つ以上の移載ヘッドを電子部品の取り出し位置と搭載位置に同時に停止させ、この停止中に、それぞれの移載ヘッドの吸着ノズルを交互に上下動させることで、それぞれの吸着ノズルによって電子部品を取り出す構成が開示され、ロータリーヘッドのインデックス回転に伴うデッドタイムの削減、実装速度の向上が図られていた。
特開平1−184504号公報 特開平9−36592号公報 特開平4−22194号公報 特開平8−167788号公報 特開平10−159930号公報 特開平10−163677号公報
しかしながら、従来の横列型部品実装装置は、複数の吸着ノズルを同一間隔で直線状に配設した構成であるため、部品供給位置の一端の部品を、部品移載ヘッドの他端のノズルユニットで吸着する場合、一端の部品位置に他端のノズルユニットを位置合わせしなければならず、部品移載ヘッドの直線移動範囲が増え、レイアウト上の無駄が多くなり、設備幅(ライン長と)も大きくなる問題が生じた。これに対し、ライン長を短縮するため、部品移載ヘッドの直線移動範囲を狭く設定すれば、特定の吸着ノズルが部品供給位置から外れ、部品吸着不能となる吸着制限が発生した。
また、上記特許文献1、2に開示される構成は、カムを用いて1つの吸着ノズルを下降させるため、複数の吸着ノズルを同時に下降させる同時吸着を行うことができない。上記特許文献3に開示される構成は、複数の移載ヘッドを電子部品の取り出し位置に同時に停止させるものの、移載ヘッドの吸着ノズルを交互に上下動させるため、吸着ノズルを同時に下降させる同時吸着を行うことができない。また、特許文献3に開示される構成では、吸着ノズルの間隔と、それぞれの部品取出し位置の間隔とが一致していないため、一方の吸着ノズルで電子部品を吸着したのち、テーブルをX方向へ移動して電子部品を他方の吸着ノズルの直下に位置合わせしなければならない無駄な時間が発生した。
さらに、上記特許文献4には間欠的な回転動作をなす回転ヘッドテーブルと、回転ヘッドテーブルの回転中心から水平方向に一定の回転角度毎に延び出た複数の軌道列(ボールねじ)と、各軌道列に設けられて当該軌道列に沿った移動および自転を可とする部品吸引ノズルとを有する電子部品実装装置、上記特許文献5にはX軸スライドに垂直軸線まわりに間欠回転可能に取り付けた間欠回転体の回転軸線を中心とする一円周上の等角度を隔てた位置に、複数の部品吸着軸を回転可能かつ軸方向に移動可能に嵌合する回路部品搬送装置、上記特許文献6には複数の部品吸着軸を保持して間欠回転し、部品吸着装着位置に順次停止させる間欠回転体、部品吸着装着位置において部品吸着軸を昇降させ、回路部品を吸着・解放させる個別昇降装置等を有する装着ヘッドからなる回路部品実装装置が開示されるが、いずれの(ロータリー型)装置も吸着ノズルを同時に下降させての同時吸着を行うことはできなかった。その結果、部品取り出しのための移動動作を効率的に行うことができなかった。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、その第1の目的は、特定の吸着ノズルが吸着不能となる吸着制限を無くすことができ、従来の横列型部品移載ヘッドに比べ、設備のライン長を短くすることができるロータリー型部品実装装置を得ることにある。また、その第2の目的は、部品の取出しのための移動動作を効率的に行うことが可能なロータリー型部品実装装置を得ることにある。
上記目的は下記構成により達成される。
(1)直交するXY軸方向のそれぞれに移動可能なXYロボットと、該XYロボットに搭載される部品移載ヘッドと、複数の部品供給位置がX軸方向に一定の間隔で配列された部品供給部と、前記部品移載ヘッドに備えられXY軸に直交するZ軸方向の回転中心を中心に回転自在な複数のヘッドユニットと、該ヘッドユニットに前記回転中心を中心とした円周方向で配設され吸着方向がZ軸方向となる吸着ノズルを下端に有した複数のサブヘッドとを具備し、前記吸着ノズル同士が前記部品供給位置の隣接間隔に対して整数倍となる距離で配設され、かつ複数の前記吸着ノズルを同時に下降可能とするノズル昇降手段が前記ヘッドユニットに設けられたことを特徴とするロータリー型部品実装装置。
このロータリー型部品実装装置では、X軸方向に例えば2つのヘッドユニットが並設された構成において、部品供給位置の一端の部品を、反対側である他端側のヘッドユニットで吸着する場合、当該他端側のヘッドユニットに設けられる他端の吸着ノズルで吸着する必要がなく、当該他端側のヘッドユニットの一端の吸着ノズルで吸着することが可能となる。即ち、当該他端側のヘッドユニットの一端の吸着ノズルで部品を吸着した後、当該他端側のヘッドユニットを180度回転することにより、一端の吸着ノズルが他端へ回転移動され、当該他端側のヘッドユニットにおける他端の吸着ノズルを、部品供給位置の一端の部品位置まで移動させたのと同様の作用を奏する。また、このことは、部品供給部に対する部品移載ヘッドの移動範囲をヘッドユニットの略直径分狭くして対応できることを意味する。そして、一方のヘッドユニットにおける1つの吸着ノズルを1つの部品供給位置の上方に位置させると、他方のヘッドユニットにおける1つの吸着ノズルが他の部品供給位置の上方へと配置される。また、部品選択動作の際に、選択されるサブヘッドの組み合わせ等の制約を受けることがない。さらに、それぞれのサブヘッドが回転移動の円周上における任意の位置に配置可能となる。
(2)間隔の等しい4組の前記吸着ノズルが前記円周方向で配設され、かつ1組の吸着ノズルの間隔、及び該1組の吸着ノズルを間に挟んだ他の2つの吸着ノズルと前記1組の吸着ノズルとの間隔が、前記部品供給部において配列された前記一定の間隔の部品供給位置と一致することを特徴とする(1)記載のロータリー型部品実装装置。
このロータリー型部品実装装置では、1組の吸着ノズルの間隔が部品供給位置の一定の間隔と一致するのみならず、この1組の吸着ノズルを挟んで配置される両脇の吸着ノズルも、この1組の吸着ノズルと一定の間隔を隔てて配置されることとなり、1つのヘッドユニットにおける異なる1組の吸着ノズルを、常に部品供給位置に配置させることが可能となる。
(3)前記吸着ノズルが、前記ヘッドユニットの複数の回転角度で下降可能であることを特徴とする(1)又は(2)記載のロータリー型部品実装装置。
このロータリー型部品実装装置では、特定の回転角度で吸着ノズルが下降不能となることによる吸着制限が発生し難くなり、X軸方向の設備幅を増やすことなく、ヘッドユニットの回転によって吸着制限の回避が可能となる。また、このような複数回転角度での下降を可能とすることで、供給連数を変えることなく、設備幅を短くすることが可能となる。
(4)前記各サブヘッドに装着される前記吸着ノズルが、前記サブヘッド毎に異なるサイズの吸着ノズルであることを特徴とする(1)〜(4)のいずれか1項記載のロータリー型部品実装装置。
このロータリー型部品実装装置では、サブヘッド毎に異なるサイズの吸着ノズルが装着されることで、サブヘッド毎に小型の吸着ノズル、大型の吸着ノズルをそれぞれ装着して使用することができる。これにより、各サブヘッドをチップ部品実装用のサブヘッド、異形部品実装用のサブヘッド等として、適宜組み合わせて使用することができ、種々の生産形態に効率良く対応することができる。
(5)前記ヘッドユニットが、前記部品移載ヘッドに対して着脱自在に装着されることを特徴とする(1)〜(4)のいずれか1項記載のロータリー型部品実装装置。
このロータリー型部品実装装置では、ヘッドユニットが部品移載ヘッドに対して着脱自在であることにより、生産形態に即したサブヘッドが取り付けられたヘッドユニットを部品移載ヘッドに付け替えることが容易にでき、生産性が向上する。
(6)前記ヘッドユニットが、前記サブヘッドの前記吸着ノズルに吸着保持した部品の姿勢を検出する撮像部を備えたことを特徴とする(1)〜(5)のいずれか1項記載のロータリー型部品実装装置。
このロータリー型部品実装装置では、ヘッドユニットに撮像部を設けることで、サブヘッドの吸着ノズルに吸着保持された部品をヘッドユニット側で撮像できるので、装着前の部品に対する部品認識処理をサブヘッドの部品実装位置以外の位置で実施できる。これにより、部品認識処理に要する時間を最小限に抑えることができ、タクトアップが図られる。
(7)前記撮像部が、前記サブヘッドの下端に位置する前記吸着ノズルに吸着保持された部品を撮像することを特徴とする(6)記載のロータリー型部品実装装置。
このロータリー型部品実装装置では、撮像部がサブヘッドの下端に位置する部品を撮像することで、撮像部をコンパクトにヘッドユニットに収めることができる。
(8)前記撮像部が、前記円周方向で隣接する2組の前記吸着ノズルの間隙に配設され、該撮像部の位置に回転配置される前記任意のサブヘッドの前記吸着ノズルを上昇させる部品認識用昇降手段がそれぞれの前記ヘッドユニットに設けられたことを特徴とする(7)記載のロータリー型部品実装装置。
このロータリー型部品実装装置では、撮像部が、円周方向で隣接する2組の吸着ノズルの間隙に配設される。この場合、2組の吸着ノズルの間隙は、1組の吸着ノズルの間隙より広くすることが可能となる。したがって、1組の吸着ノズルの間隔より広い間隔で複数組の吸着ノズルが円周方向に配設された状態で、広い方の間隔に撮像部が配置可能となる。つまり、複数の吸着ノズルが円周方向に不等角度で配置されることで、広い間隔が確保されることになる。この結果、同一の間隔が確保されるように等角度で複数の吸着ノズルを配置する場合に比べ、撮像部と吸着ノズルとの干渉を回避して、ヘッドユニット半径の最小化が可能となる。
(9)前記撮像部が、2つの前記ヘッドユニットの中間部に配置される部品認識カメラを有し、一方の前記ヘッドユニットにおける前記サブヘッドの吸着ノズルに吸着された部品と他方の前記ヘッドユニットにおける前記サブヘッドの吸着ノズルに吸着された部品とが該部品認識カメラによって同時に認識可能であることを特徴とする(8)記載のロータリー型部品実装装置。
このロータリー型部品実装装置では、1つの部品認識カメラの撮影画像に、2つのヘッドユニットにおける複数の吸着ノズルに保持された部品のうち、それぞれのヘッドユニットから1つずつの合計2つの部品の保持状態の撮像が同時に行われ、1つの部品認識カメラで1つの部品を撮像する場合に比べ、撮像に要する時間が半減可能となる。
(10)それぞれの前記サブヘッドが、前記ノズル昇降手段を有する上部駆動部と、下端に前記吸着ノズルを有する下部従動押下部とに分離され、該下部従動押下部が前記上部駆動部に対して前記Z軸方向の回転中心を中心に回転自在となり、前記ノズル昇降手段の直下に回転配置された前記下部従動押下部が該ノズル昇降手段の押下駆動に従動して押下されることを特徴とする(1)〜(9)のいずれか1項記載のロータリー型部品実装装置。
このロータリー型部品実装装置では、ヘッドユニットの上部に対して下部がZ軸方向の回転中心を中心に回転されると、円周方向に複数配設された上部駆動部に対し、同軸かつ同一半径の円周方向に複数配設された下部従動押下部が円周方向に回転移動される。これにより、任意の上部駆動部に任意の下部従動押下部を対応させることが可能となり、例えば下部従動押下部の数より上部駆動部の数が少ない場合であっても、全ての下部従動押下部に、上部駆動部を対応させることが可能となる。
(11)前記上部駆動部に対する前記下部従動押下部の回転角度を変えることで、前記円周方向に隣接する2つの下部従動押下部のいずれか一方が選択的に又は双方が同時に押下可能となったことを特徴とする(10)記載のロータリー型部品実装装置。
このロータリー型部品実装装置では、2つの下部従動押下部の押下駆動が1つの上部駆動部によって受け持たれることになる。即ち、上部駆動部が左側の下部従動押下部から外れる回転位置に配置されると、右側の下部従動押下部のみが押下駆動され、上部駆動部が右側の下部従動押下部から外れる回転位置に配置されると、左側の下部従動押下部のみが押下駆動され、上部駆動部が左右の下部従動押下部に同時に当接する回転位置に配置されると、左右の下部従動押下部が同時に押下駆動可能となる。つまり、下部従動押下部の半分の数の上部駆動部で、それぞれの下部従動押下部が独立にあるいは同時に押下駆動可能となる。
(12)前記ヘッドユニットが、該ヘッドユニットの識別情報を含む情報の書き換えが可能なメモリタグを備え、前記部品移載ヘッドが前記メモリタグに対する情報の読み書きを行うタグ読み書き部を備えたことを特徴とする(1)〜(12)のいずれか1項記載のロータリー型部品実装装置。
このロータリー型部品実装装置では、ヘッドユニットが部品移載ヘッドに取り付けられると、タグ読み書き部によって情報記憶部に対しての情報の入出力が可能となる。
(13)前記メモリタグが、無線通信により情報の読み書きを行う無線タグであることを特徴とする(12)記載のロータリー型部品実装装置。
このロータリー型部品実装装置では、メモリタグが無線タグであることで、メモリタグとタグ読み書き部と間の結線が不要となり、非接触で情報の入出力が可能となって構成が簡略化される。
(14)前記メモリタグに記憶される前記ヘッドユニットの識別情報が、吸着ノズルとノズルユニットとの相対位置の情報を有するキャリブレーションデータを含むことを特徴とする(13)記載のロータリー型部品実装装置。
このロータリー型部品実装装置では、メモリタグに記憶される識別情報にキャリブレーションデータが含まれることで、このキャリブレーションデータを読み込むことにより、部品移載ヘッドへのヘッドユニットの取り付けの度にキャリブレーションを実行する必要がなくなり、生産開始までの時間を短縮できる。
(15)前記メモリタグに記憶される前記ヘッドユニットの識別情報が、部品実装動作の稼動時間データを含むことを特徴とする(12)〜(14)のいずれか1項記載のロータリー型部品実装装置。
このロータリー型部品実装装置では、メモリタグに記憶される識別情報に稼動時間データが含まれることで、ヘッドユニットを交換しても、そのヘッドユニットの使用頻度を正確に把握することができ、メンテナンス等の管理作業を容易にできる。
(16)前記メモリタグに記憶される前記ヘッドユニットの識別情報が、前記ヘッドユニットの構成部品を識別する部品種データを含むことを特徴とする(12)〜(15)のいずれか1項記載のロータリー型部品実装装置。
このロータリー型部品実装装置では、メモリタグに記憶される識別情報に部品種データが含まれることで、仮にヘッドユニットに故障が生じた場合でも、交換を要する部品を即座に特定して作業者等に報知することができる。
(17)前記ノズルユニットが、下端に細径部を有するとともに上端に太径部を有し、中段に前記細径部より太くかつ太径部より細い支持部を有して中央に吸排孔を設けた第1ノズルと、前記第1ノズルの支持部の外周に上下方向へ摺動可能に支持され該第1ホルダと同心状に配設された第2ノズルとを有し、前記第1ノズルは、前記支持部の外周の上下方向に異なる位置に上方ロック部と下方ロック部とを有し、前記第2ノズルは、前記第1ノズルの支持部に対面する内周側に前記2つのロック部のいずれかと係合する係合部を有し、前記第2ノズルが、前記係合部と前記上方ロック部とが係合する上方位置にある場合に、前記第1ノズルによる吸引動作により前記第2ノズルによる部品吸着動作を行い、前記第2ノズルが、前記係合部と前記下方ロック部とが係合する下方位置にある場合に、前記第2ノズルによる部品吸着を無効にして前記第1ノズルだけで部品吸着を行うように構成したことを特徴とする(1)〜(16)のいずれか1項記載のロータリー型部品実装装置。
このロータリー型部品実装装置では、第1ノズルと第2ノズルとの相対位置の変化により、部品吸着のためのノズル先端の状態を変化させて、吸着ノズル自体の交換を要せずに比較的小さな部品と比較的大きな部品といった吸着対象の切り替えが簡単に行える。
(18)前記第2ノズルが下方位置にあるとき、該第2ノズルの下端面が前記第1ノズルの下端面より下方に位置し、前記第1ノズルと前記第2ノズルとの間に吸着用空間が画成されることを特徴とする(17)記載のロータリー型部品実装装置。
このロータリー型部品実装装置では、第2ノズルが下方位置にあるときに吸着用空間が画成されて、部品吸着に寄与する吸引面積が増加し、その結果、比較的大きな部品が吸着可能となる。
(19)前記第2ノズルが、該第2ノズルの外周にフランジ部を備え、前記ヘッドユニットに設けたフランジ固定手段により前記フランジ部を固定したまま、前記第1ノズルを昇降動作させることで前記第1ノズルに対する相対位置を変更することを特徴とする(17)又は(18)記載のロータリー型部品実装装置。
このロータリー型部品実装装置では、フランジ固定手段により第2ノズルのフランジ部を固定し、この状態で第1ノズルを昇降動作させることで、第2ノズルの第1ノズルに対する相対位置が変更される。
(20)前記フランジ部が上下一対のフランジからなり、前記フランジ固定手段が、前記一対のフランジ間にストッパを挿入することを特徴とする(19)記載のロータリー型部品実装装置。
このロータリー型部品実装装置では、第2ノズルを上方位置と下方位置とのいずれの方向に移動させる場合にも、一対のフランジ間にストッパを挿入することで簡単に行える。
本発明に係るロータリー型部品実装装置によれば、部品移載ヘッドにZ軸方向の回転中心を中心に回転自在な複数のヘッドユニットを設け、このヘッドユニットに回転中心を中心とした円周方向で複数のサブヘッドを配設し、サブヘッドの吸着ノズル同士を部品供給位置の隣接間隔に対して整数倍となる距離で配設し、かつ複数の吸着ノズルを同時に下降可能とするノズル昇降手段をヘッドユニットに設けたので、X軸方向に例えば2つのヘッドユニットが並設された構成において、部品供給位置の一端の部品を、他端側のヘッドユニットで吸着する場合、当該他端側のヘッドユニットに設けられる他端の吸着ノズルで吸着する必要がなく、当該他端側のヘッドユニットの一端の吸着ノズルで吸着することが可能となる。つまり、当該他端側のヘッドユニットの一端の吸着ノズルで部品を吸着した後、当該他端側のヘッドユニットを180度回転することにより、一端の吸着ノズルが他端へ回転移動され、当該他端側のヘッドユニットにおける他端の吸着ノズルを、部品供給位置の一端の部品位置まで移動させたのと同様の作用を得ることができる。この結果、同一数の吸着ノズルを同一間隔で直線状に配設した従来の横列型部品移載ヘッドの場合に発生していた、特定の吸着ノズルが吸着不能となる吸着制限を無くすことができる。また、このことは、部品供給部に対する部品移載ヘッドの移動範囲をヘッドユニットの略直径分狭くして対応できることを意味する。したがって、本発明によれば、従来の横列型部品移載ヘッドに比べ、設備のライン長を短くすることができる。
そして、吸着ノズル同士を部品供給位置の隣接間隔に対して整数倍となる距離で配設したので、一方のヘッドユニットにおける1つの吸着ノズルを1つの部品供給位置の上方に位置させると、他方のヘッドユニットにおける1つの吸着ノズルが他の部品供給位置の上方へと配置される。この結果、部品の取出しのための移動動作を効率的に行うことが可能となる。
また、それぞれのサブヘッドが独立的に選択昇降可能なため、部品選択動作の際に、選択されるサブヘッドの組み合わせ等の制約を受けることがなく、自由度のある選択動作が可能となる。
さらに、それぞれのサブヘッドを回転移動の円周上における任意の位置に配置することができ、ヘッドユニットにおける単位面積当りの部品吸着能力を従来の横列型部品移載ヘッドに比べ増加させることができる。
以下、本発明に係るロータリー型部品実装装置の好適な実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係るロータリー型部品実装装置の概略構成を示す平面図である。
ロータリー型部品実装装置(以下、「部品実装装置」と言う。)100は、基台11と、この基台11上に複数(図では一例として2つ)の部品実装ステージ13a、13bを備えている。基台11は、その中央に、回路基板15を所定位置に支持する基板固定部17を備えており、この基板固定部17は、回路基板15を所定の部品実装動作位置(図1に示す部品実装装置100の略中央)に搬入して位置決めする基板搬送部19を有する。基板搬送部19は、一対のプーリ21a、21bの間に巻回された搬送ベルト23を有する固定側搬送レール24aと、この固定側搬送レール24aに対してレール間幅を可変に平行移動自在に配置された可動側搬送レール24bとを有する。各搬送レール24a、24bの搬送ベルト23を駆動することで、基台11の側部に設けられたローダ25から送り込まれる回路基板15を、この搬送ベルト23に載置させて搬送し、回路基板15を基板固定部17の所定位置へ搬入する。
部品実装ステージ13a、13bは、それぞれ略同一の機能を有しており、基台11上に対称的に配置されている。以下、部品実装ステージ13aを主に説明することにする。部品実装ステージ13aは、主に、電子部品を連続的に供給するパーツフィーダ31等が複数取り付けられて多品種の電子部品を部品供給位置33において吸着可能にする部品供給部35を備えている。即ち、部品供給部35には複数の部品供給位置33がX軸方向に一定の間隔(後述する隣接間隔P)で配列されている。
また、部品実装ステージ13aは、部品供給部35の所定の部品供給位置33で電子部品を保持してこの電子部品を回路基板15に装着する部品移載ヘッド37を備えている。この部品移載ヘッド37は、XYロボット39に支持されており、このXYロボット39は、直交するXY軸方向のそれぞれに移動可能となり、部品移載ヘッド37を、図1中のXY方向へ移動させて部品供給位置33や回路基板15の上方に移動させる。
XYロボット39は、基台11の両側部のシャフト41に支持されたX軸ビーム43を有し、このX軸ビーム43に部品移載ヘッド37が、X方向へ移動可能に支持されている。X軸ビーム43は、シャフト41に沿ってY方向へ移動可能とされており、シャフト41と平行に設けられたボールネジシャフト45がY軸移動用モータ47によって回転されることにより、Y軸方向へ移動される。
基台11上には、部品供給部35と基板固定部17との間に、ノズルチェンジユニット49、部品認識部51、及び廃棄トレイ53が配設されている。ノズルチェンジユニット49は、部品移載ヘッド37に装着させる各種部品実装用の吸着ノズル65(後述の図2参照)を保持したもので、部品移載ヘッド37は、このノズルチェンジユニット49にて、吸着ノズル65の交換を行うことができる。なお、このノズルチェンジユニット49には、生産形態に応じて大きさや種類の異なる各種吸着ノズル65を備えたものが設置される。また、部品認識部51は、ラインセンサ等からなる光学センサを備え、部品移載ヘッド37の吸着ノズル65が吸着している電子部品の姿勢(部品位置や回転角度等)を認識する。廃棄トレイ53には、部品移載ヘッド37の吸着ノズル65が吸着している電子部品に種類の誤りや不具合がある際に、その電子部品が廃棄される。
上記構成の部品移載ヘッド37は、部品供給位置33にて電子部品を吸着すると、基本的には、XYロボット39によって部品認識部51上を水平に移動されて吸着している電子部品のXY方向の位置及び回転方向(θ方向)の位置から姿勢が認識され、その後、基板固定部17に支持されている回路基板15上へ移動され、回路基板15への電子部品の装着を行う。
次に、部品移載ヘッド37について説明する。
図2は図1に示した部品移載ヘッドの斜視図、図3は部品移載ヘッドの正面図、図4はヘッドユニットの側面図、図5は部品移載ヘッドにおける吸着ノズルの配設位置を表す平面図、図6はヘッドユニットにおける吸着ノズルと部品供給位置との関係を表した平面図である。
図2に示すように、部品移載ヘッド37は、第1ヘッドユニット61及び第2ヘッドユニット63を着脱自在に備えている。各ヘッドユニット61、63は、図3に示すように、左右対称に構成されて並設された略同一機能のユニットである。そのため、ここでは、第1ヘッドユニット61の構造を例にとり説明する。
部品移載ヘッド37に設けられる第1ヘッドユニット61は、図4に示すように、XY軸に直交するZ軸方向の回転中心hCを中心に回転自在となる。この第1ヘッドユニット61には複数(本実施の形態では8つ)のサブヘッド67が配設され、サブヘッド67は回転中心hCを中心とした円周方向で配設される。サブヘッド67の下端にはチャック機構69が設けられ、チャック機構69は吸着方向がZ軸方向となり電子部品を吸着保持する吸着ノズル65を下端に着脱自在に保持している。
サブヘッド67(即ち、吸着ノズル65)は、図5に示すように、吸着ノズル65同士が部品供給位置33の隣接間隔Pに対して整数倍となる距離で配設されている。さらに、本実施の形態では、間隔Pの等しい4組の吸着ノズル65が円周方向で配設され、かつ1組の吸着ノズル65a、65aの間隔P、及び当該1組の吸着ノズル65a、65aを間に挟んだ他の2つの吸着ノズル65b、65cと1組の吸着ノズル65a、65aとの間隔Pが、部品供給部35において配列された一定の間隔Pの部品供給位置33と一致するように設定されている。
このように、1組の吸着ノズル65の間隔Pが部品供給位置33の一定の間隔Pと一致するのみならず、この1組の吸着ノズル65a、65aを挟んで配置される両脇の吸着ノズル65b、65cも、この1組の吸着ノズル65a、65aと一定の間隔Pを隔てて配置されることとなり、図6に示すように、第1ヘッドユニット61、第2ヘッドユニット63のそれぞれにおいて、異なる1組の吸着ノズル65を、常に部品供給位置33に配置させることが可能となる。
部品移載ヘッド37には図4に示す撮像部71が設けられている。部品実装装置100では、上記の部品認識部51と協働して、この撮像部71によっても吸着ノズル65が吸着している電子部品の姿勢(部品位置や回転角度等)を認識する。なお、この撮像部71については後に詳述する。
次に、ヘッドユニットについて説明する。
図7は第1ヘッドユニットの縦断面図、図8は図7に示した第1ヘッドユニットの上部拡大図、図9は図7に示した第1ヘッドユニットの下部拡大図である。
図7に示すように、第1ヘッドユニット61は固定台73を介して部品移載ヘッド37(図1,図2参照)に固定される。固定台73にはθ補正モータ75が固定され、θ補正モータ75はZ軸方向に垂下した駆動軸77がローター軸79に接続されている。また、固定台73の上面にはθ補正モータ75を中心に複数(本実施の形態では6つ)のノズル昇降手段であるノズル昇降モータ81が固定されている。このノズル昇降モータ81の配置は、上記した円周方向における吸着ノズル65の配置と一致している。
固定台73の下方には下方に向けて開口するカム筒83が相対回転不能に設けられ、カム筒83は開口縁に部品認識用昇降手段である軸線方向の高さの異なるカム面85を有している。カム筒83の下方にはフレーム87が設けられ、フレーム87は中央部がローター軸79に貫通されている。フレーム87の下方にはブロック部89が一体に固設され、ブロック部89は中央部がローター軸79に貫通されている。
それぞれのサブヘッド67は、ノズル昇降モータ81を有する上部駆動部91と、下端に吸着ノズル65を有する下部従動押下部93とに摺接面95を境に分離されている。下部従動押下部93には複数(本実施の形態では8つ)のノズル軸97が設けられ、ノズル軸97はフレーム87、ブロック部89を貫通して回動自在に支持されている。
フレーム87の外周には周方向へわたってスリット板部99が形成されており、このスリット板部99は複数のスリットを周方向へ間隔をあけて有している。第1ヘッドユニット61の外周の一部には、エンコーダとなる読み取りセンサ部101が設けられている。読み取りセンサ部101は、スリット板部99へ向かって光を照射する投光器と、この投光器から照射されてスリット板部99を反射した光を受光して電気信号に変換する光検出器とを有している。そして、この光検出器からの検出信号に基づいて、第1ヘッドユニット61の回転量が検出される。
また、ノズル軸97の外周には周方向へわたって同様のスリット板部103が形成され、第1ヘッドユニット61の外周の一部には、エンコーダとなる読み取りセンサ部105が設けられている。読み取りセンサ部105も読み取りセンサ部101と同様の構成を有し、光検出器からの検出信号に基づいて、吸着ノズル65の回転量が検出される。
次に、吸着ノズル65のθ補正回転機構と、下部従動押下部93が上部駆動部91に対してZ軸方向の回転中心hCを中心に回転自在となるロータリー回転機構について説明する。
第1ヘッドユニット61では、θ補正モータ75を駆動することで、回転中心hCを中心とした下部従動押下部93の回転又は回転中心sCを中心とした個々のノズル軸97の回転が切り替えできるようになっている。即ち、図8に示すように、ローター軸79にはフレーム87内で主歯車107が固定され、主歯車107は転動歯車109に噛合されている。
ノズル軸97の上端には摺接座111が固設され、摺接座111は上部駆動部91の凹部材113に当接している。ノズル軸97は、回転自在かつ軸線方向に移動自在にフレーム87を貫通している。摺接座111の直下のノズル軸97には支持体115が軸受を介して相対回転自在かつ軸線方向に移動規制されて外挿され、支持体115は軸線と直交方向の支持軸回りに回転自在となった部品認識用昇降手段である大カムフォロア117を有している。大カムフォロア117は、外周面をカム筒83のカム面85に当接している。ノズル軸97には支持体115とフレーム87との間に圧縮スプリング119が外挿され、圧縮スプリング119は支持体115を上方向へ付勢している。これにより、摺接座111は凹部材113へ押付けられ、大カムフォロア117はカム面85へ押付けられている。
図9に示すように、ノズル軸97には転動歯車109の直下にローター120が外挿され、ローター120は転動歯車109と一体回転される。ローター120はクラッチ121を介して下ホルダ123に接続され、クラッチ121はローター120からの回転力を下ホルダ123へ伝達又は遮断可能としている。下ホルダ123の内部にはスプラインナット125が固定され、スプラインナット125はノズル軸97に噛合している。スプラインナット125の内周とノズル軸97の外周には軸線方向のスプライン溝が形成され、双方の溝内に亘ってボールが介在されることで、ノズル軸97はスプラインナット125に対して相対回転不能かつ軸線方向へ移動自在となっている。また、ブロック部89の下端にはストッパー127が設けられ、ストッパー127はノズル軸97の回転を規制可能としている。
このようなクラッチ機構を有したロータリー回転機構の動作は、θ補正モータ75が回転され、ローター軸79を介して主歯車107が回転すると、転動歯車109とローター120とが一体回転される。このとき、クラッチ121が接続されていると、ローター120と下ホルダ123とが回転し、下ホルダ123に固定されているスプラインナット125を介してノズル軸97が回転され、吸着ノズル65に保持されている電子部品129も同時回転される。
ここで、電子部品129の回転を止めるには、クラッチ121によってローター120と下ホルダ123との接続を遮断する。これにより、ローター120が空転するのみとなり、ノズル軸97の回転、即ち、電子部品129の回転が停止される。
一方、下部従動押下部93を上部駆動部91に対して回転中心hC回りに回転するには(即ち、ヘッドを回すには)、ローター120と下ホルダ123との間のクラッチ121を接続し、ストッパー127によってノズル軸97の回転を規制する。したがって、ローター120と一体となった転動歯車109もノズル軸97に対しての回転が規制される。この状態でθ補正モータ75を介して主歯車107が回転されると、フレーム87には回転中心hCを中心にモーメントが発生し、下部従動押下部93が上部駆動部91に対して回転、即ち、ヘッドが回転する。この際、下部従動押下部93は、摺接面95を境に上部駆動部91に対して回転することとなる。
図10は吸着ノズルとヘッドユニットとの回転動作を説明するタイムチャートである。
図10に示すように、θ補正モータ75の駆動に伴って任意のサブヘッド67のクラッチ121が接続されると、それぞれのサブヘッド67におけるノズル軸97に対応した読み取りセンサ部105から回転信号が出力され、θ補正回転が制御可能となる。また、全てのサブヘッド67においてのクラッチ121が接続され、ストッパー127によってノズル軸97が回転規制されると、フレーム87の読み取りセンサ部101から回転信号が出力され、ヘッド回転が制御可能となる。この制御は、例えば後述の制御部による位置フィードバック制御によって行われる。
次に、ノズル軸97の押下機構について説明する。
サブヘッド67は、ノズル昇降モータ81によって独立に吸着ノズル65を昇降可能としている。即ち、図8に示すように、ノズル昇降モータ81の駆動軸131にはカム筒83の内部へ貫通する上ホルダ133が固定され、上ホルダ133は固定台73、カム筒83に回転自在に支持される。カム筒83の内部には上スプラインナット135が固定され、上スプラインナット135は上ホルダ133と一体回転される。上ホルダ133の内部には同軸で可動ネジ軸137が上スプラインナット135に螺合されている。この可動ネジ軸137の下端には上記の凹部材113が固定される。凹部材113の側面にはベアリング等を用いた回転自在な小カムフォロア139が付設され、小カムフォロア139はカム筒83の内壁部に形成された軸線方向の回転規制溝141に挿入されている。
したがって、ノズル昇降モータ81が駆動されると、上ホルダ133が回転され、これと一体に上スプラインナット135が回転されることで、可動ネジ軸137と凹部材113とが小カムフォロア139によって回転が規制されて、その結果、回転規制溝141に沿って上下動されるようになっている。そして、凹部材113が下方向へ移動されると、ノズル軸97の摺接座111が押下され、圧縮スプリング119の付勢力に抗してノズル軸97が下降されて、図9の左側のノズル軸97に示すように、吸着ノズル65も下降されることになる。
以上のように下部従動押下部93は、上部駆動部91に対してZ軸方向の回転中心hCを中心に回転自在となり、ノズル昇降モータ81の直下に回転配置された下部従動押下部93がノズル昇降モータ81の押下駆動に従動して押下されるようになっている。即ち、上部駆動部91に対して下部従動押下部93がZ軸方向の回転中心hCを中心に回転されると、円周方向に複数配設された上部駆動部91(ノズル昇降モータ81等)に対し、同軸かつ同一半径の円周方向に複数配設された下部従動押下部93(ノズル軸97等)が円周方向に回転移動される。これにより、任意のノズル昇降モータ81に任意のノズル軸97を対応させることが可能となり、例えばノズル軸97の数よりノズル昇降モータ81の数が少ない場合であっても、全てのノズル軸97に、ノズル昇降モータ81を対応させることが可能となる。
このような構成により、第1ヘッドユニット61においては、複数の回転角度で吸着ノズル65の下降が可能となっている。したがって、特定の回転角度で吸着ノズル65が下降不能となることによる吸着制限が発生し難くなる。これにより、X軸方向の設備幅を増やすことなく、ヘッドユニット61,63の回転によって吸着制限の回避が可能となる。また、このような複数回転角度での下降を可能とすることで、供給連数を変えることなく、設備幅を短くすることが可能となる。
次に、ノズル軸97の押下機構の変形例について説明する。
図11は押下機構の変形例を説明する下部従動押下部の側面図、図12は変形例における左方吸着ノズルの押下状態を平面視(a)、側面視(b)で表した動作説明図、図13は変形例における両方吸着ノズルの押下状態を平面視(a)、側面視(b)で表した動作説明図、図14は変形例における右方吸着ノズルの押下状態を平面視(a)、側面視(b)で表した動作説明図である。
この変形例では、上部駆動部91に対する下部従動押下部93の回転角度を変えることで、円周方向に隣接する2つの下部従動押下部93のいずれか一方が選択的に又は双方が同時に押下可能となっている。
即ち、図11に示すように、円周方向で隣接する1組のサブヘッド67、67の摺接座111a、111b同士の上部対向部分には段部143が形成され、この段部143には例えばカム筒83に上下方向で移動自在となったT字状の一体押下ピン145が係合可能となっている。この一体押下ピン145の左右方向の幅wは、凹部材113(図8参照)の下部押下面の幅より大きく形成されている。つまり、凹部材113は、左右の摺接座111a,111bに干渉することなく、一体押下ピン145のみに接触して押下可能となっている。
したがって、図11(a−1)、(a−2)に示すように、右方の摺接座111bが凹部材113に押下されれば、右方のノズル軸97のみが下降され、図11(b−1)、(b−2)に示すように、一体押下ピン145が押下されれば、隣接する左右のノズル軸97、97が共に下降され、図11(c−1)、(c−2)に示すように、左方の摺接座111aが凹部材113に押下されれば、左方のノズル軸97のみが下降されることになる。
この凹部材113による押下位置の選択は、上記したθ補正モータ75、読み取りセンサ部101によって行われる上部駆動部91に対する下部従動押下部93の回転角度制御によって行われる。図12に示すように、上部駆動部91の凹部材113に対して、左方の摺接座111aのみが当接する位置に下部従動押下部93が回転配置されていれば、ノズル昇降モータ81の駆動により凹部材113が下降すると、左方の摺接座111aのみが押下されて、左方のノズル軸97のみが下降することなる。図13に示すように、上部駆動部91の凹部材113に対して、一体押下ピン145が当接する位置に下部従動押下部93が回転配置されていれば、ノズル昇降モータ81の駆動により凹部材113が下降すると、両方の摺接座111a,111bが押下されて、両方方のノズル軸97,97が下降することとなる。図14に示すように、上部駆動部91の凹部材113に対して、右方の摺接座111のみが当接する位置に下部従動押下部93が回転配置されていれば、ノズル昇降モータ81の駆動により凹部材113が下降すると、右方の摺接座111bのみが押下されて、右方のノズル軸97のみが下降することとなる。
したがって、この変形例によれば、2つの下部従動押下部93,93の押下駆動が1つの上部駆動部91によって受け持たれることになる。即ち、上部駆動部91が左側の下部従動押下部93から外れる回転位置に配置されると、右側の下部従動押下部93のみが押下駆動され、上部駆動部91が右側の下部従動押下部93から外れる回転位置に配置されると、左側の下部従動押下部93のみが押下駆動され、上部駆動部91が左右の下部従動押下部93,93に同時に当接する回転位置に配置されると、左右の下部従動押下部93,93が同時に押下駆動可能となる。つまり、下部従動押下部93の半分の数の上部駆動部91で、それぞれの下部従動押下部93が独立にあるいは同時に押下駆動可能となる。
それぞれのヘッドユニット61,63では、上部駆動部91に対して下部従動押下部93(即ち、ヘッド)が回転すると、支持体115に設けられた大カムフォロア117がカム筒83のカム面85に倣って転動する。したがって、図8に示すように、カム面85の高さが高い場所では、ノズル軸97が圧縮スプリング119の付勢力によって上方へ上げられることになる(図8中、右側のノズル軸97参照)。このノズル軸97の上昇動作は、吸着ノズル65に保持された電子部品129を撮像部71によって撮像するためになされる。つまり、部品移載ヘッド37に固定された撮像部71の位置に回転配置されると、ノズル軸97が上昇されるようになっている。
図15はヘッド回転角度と吸着ノズルの昇降高さとの相関を表したグラフである。
ヘッドユニット61、63は、上部駆動部91に対する下部従動押下部93の相対回転角度が0〜90度の範囲にあるとき、吸装着が可能となり、90度より昇降されて270度までの下降終了までの特に150〜210度の回転角度範囲で撮像部71による認識がなされることになる。
次に、撮像部71について図4、図16〜図18を参照して説明する。
図16は撮像部とヘッドユニットとの位置関係を表す平面図、図17は2方向からの撮像光を1画像に統合する光学系の構成図、図18は統合された画像例を表す説明図である。
図4に示すように、部品移載ヘッド37には撮像部71にて、上昇された吸着ノズル65に保持される電子部品129を下方から照明する照明部151が設けられている。照明部151の近傍には部品移載ヘッド37に固定される偏向光学系である一対のミラー153a,153bが設けられ、一方のミラー153aは図16に示すように第1ヘッドユニット61の吸着ノズル65に保持される電子部品129の直下に配置され、他方のミラー153aは第2ヘッドユニット63の吸着ノズル65に保持される電子部品129の直下に配置される。これらミラー153a、153bによって偏向された撮像光は偏向光学系である1つのミラー153cに入射されるようになっている。ミラー153cは、ミラー153a、153bからの2方向からの撮像光を撮像ユニット155へ入射させるようにZ軸方向に沿う方向(垂直な上方向)へ偏向させる。
撮像ユニット155は、図4に示すように、内部にプリズムを備えた筐体157、レンズを備えた筺体159を有し、この筺体159の上端には、CMOSやCCD等の撮像素子及びこの撮像素子を駆動させる基板が順次介装された部品認識カメラ161が設けられている。したがって、ミラー153cによって偏向された2方向からの撮像光163a、163bは、図17に示すように、筐体157に設けられた一対のプリズム165a、165bによって統合され、筺体159に設けられたレンズ167によって撮像素子169に導かれる。撮像素子169は、照明部151によって照明された電子部品129の画像を電気信号からなる撮像信号に変換して出力する。この出力信号が、後述の制御部へと送られることで、吸着ノズル65に吸着された電子部品129の姿勢が検出される。この際、図18に示すように、画像合成して撮像された1画像171には、ミラー153a、153bから導かれた第1ヘッドユニット61、第2ヘッドユニット63のそれぞれに保持された電子部品129R、129Lが表示される。
また、この撮像部71は、図17に示すように、円周方向で隣接する2組のサブヘッド67下方の吸着ノズル65,65(図4参照)の間隙に光路130a,13bが配設された構成としてもよい。
したがって、撮像部71が、円周方向で隣接する2組の吸着ノズル65、65の間隙173a、173bに配設されることで、複数の吸着ノズル65が円周方向に均等な角度毎に配置される中に、円周方向に不等角度で撮像部71が配置されることで、回転する下部従動押下部93(図7参照)との干渉を回避して、ヘッドユニット61、62の外径を最小化が可能となる。
また、撮像部71が、2つのヘッドユニット61、63の中間部に配置される部品認識カメラ161を有し、一方の第1ヘッドユニット61におけるサブヘッド67の吸着ノズル65に吸着された電子部品129と、他方の第2ヘッドユニット63におけるサブヘッド67の吸着ノズル65に吸着された電子部品129とが、部品認識カメラ161によって同時に認識可能となっている。これにより、1つの部品認識カメラ161の撮影画像171に、2つの電子部品129の保持状態の表示が同時に行われ、部品認識カメラ161で1つの電子部品129を撮像する場合に比べ、撮像に要する時間が半減可能となる。
次に、ノズルサイズ変更機構について説明する。
図20はノズルストッパの側面図、図21は吸着ノズルの詳細構造を説明する断面図、図22は吸着ノズルの先端部の部品装着部分を説明する平面図、図23は図21(a)に示す吸着ノズルの構造を説明するQ−Q断面図である。
サブヘッド67は、その下方に、ノズルサイズ変更機構181を備えている。このノズルサイズ変更機構181は、内部にピストンを備え、このピストンによってノズルストッパー183を出没させる。サブヘッド67は、下部に、吸着ノズル65を備えるノズルユニット185(図21参照)を有している。このノズルユニット185では、ノズルストッパー183を突出させて、円周上に配置されたノズルユニット185のうち、最下位置のノズルユニット185に装着された吸着ノズル65のフランジ187へ係合させ、吸着ノズル65をZ軸方向へ変位させる。これにより、吸着ノズル65の先端形状を変更させて、吸着する電子部品129のサイズを2段階に変化させる。
吸着ノズル65は、ノズルユニット185のチャック機構69に結合されるノズルホルダ188を有している。このノズルホルダ188は、円筒状に形成されており、その内周側には、第1ノズル189及び第2ノズル191が収納されている。第1ノズル189は、円筒状の第2ノズル191内に摺動可能に層通されている。第1ノズル189は、その中心にエア通路193を有し、このエア通路193は、ノズルユニット185のノズル軸97のエア通路と連通される。また、第2ノズル191は、その外周に、前述したフランジ187を有している。
第1ノズル189は、その先端部に、小型部品ノズル195が取り付けられている。また、第2ノズル191は、その先端部に、小型部品ノズル195の外周を覆う中・大型部品ノズル197が取り付けられている。
第1ノズル189には、その外周面に、周方向へわたって形成された断面V字状の第1係合溝273及び第2係合溝275が軸方向に間隔をあけて設けられている。また、第2ノズル191は、その外周側に周方向へわたって嵌合溝277が形成されており、この嵌合溝277の底部には、図23に示す3つの孔部279が周方向に間隔をあけて形成されている。
これら孔部279には、係合玉281が入れられており、さらに、嵌合溝277には、環状バネ283が装着されている。これにより、係合玉281は、環状バネ283によって内周方向へ付勢され、一部が第2ノズル191の内周面から突出される。
そして、これら第2ノズル191の内周面から突出される係合玉281が、第1ノズル189の第1係合溝273あるいは第2係合溝275のいずれかに嵌合し、第1ノズル189に対して第2ノズル191が保持される。
小型部品ノズル195は、その中心に流路285を有しており、この流路285は、第1ノズル189のエア通路193と連通している。また、中・大型部品ノズル197と小型部品ノズル195との間にも、流路287が形成されており、この流路287は、第1ノズル189に形成された連通孔289を介して第1ノズル189のエア通路193と連通している。
そして、上記吸着ノズル65では、図21(a)に示すように、第2ノズル191が前方(図中下側)に移動されると、係合玉281が第1ノズル189の第1係合溝273に嵌合した中・大型部品吸着状態とされる。これにより、小型部品ノズル195及び中・大型部品ノズル197の先端部が面一とされて、図22(a)に示すように、流路285の開口部285aと流路287の開口部287aとが開口した状態とされ、これら開口部285a、287aにおける吸引力により中・大型電子部品が吸着される。
また、図21(b)に示すように、第2ノズル191が後方に移動されると、係合玉281が第1ノズル189の第2係合溝275に嵌合した小型部品吸着状態とされる。これにより、小型部品ノズル195に対して中・大型部品ノズル197が後方へ移動されて小型部品ノズル195の先端部だけが突出されるとともに、中・大型部品ノズル197の先端部における内周面が小型部品ノズル195の外周面に密着して流路287が閉鎖され、図22(b)に示すように、小型部品ノズル195の開口部285aのみが開口した状態とされ、小型部品ノズル195の先端部に、開口部285aにおける吸引力により小型電子部品が吸着される。
ここで、中・大型部品吸着状態から小型部品吸着状態へ移行させる場合について説明する。
図24に吸着ノズルの動きを説明する吸着ノズルの概略断面図を示した。
まず、図24(a)に示すように、中・大型部品吸着状態の吸着ノズル65に対してノズルストッパー183が突出され、図24(b)に示すように、フランジ187よりも先端側にノズルストッパー183が配置される。
この状態にて、吸着ノズル65がZ軸方向に沿って先端方向へ移動されると、図24(c)に示すように、係合玉281が第1係合溝273から外され、第1ノズル189に対して第2ノズル191が後方に移動される。
吸着ノズル65がさらに先端方向へ移動されると、図24(d)に示すように、係合玉281が第2係合溝275に係合し、小型部品ノズル195の開口部285aのみが開口した小型部品吸着状態とされる。そして、吸着ノズル65が小型部品吸着状態とされると、ノズルストッパー183が引き込まれる。
また、小型部品吸着状態から中・大型部品吸着状態へ移行させる場合は、フランジ187よりも後端側にノズルストッパー183を配置させた状態にて吸着ノズル65をZ軸方向に沿って後端方向へ移動させる。
このようにすると、係合玉281が第2係合溝275から外され、第1ノズル189に対して第2ノズル191が前方に移動され、係合玉281が第1係合溝273に係合し、小型部品ノズル195及び中・大型部品ノズル197の先端部が面一とされて開口部285a、287aが開口した中・大型部品吸着状態とされる。
なお、図25に、吸着ノズルの他としての概略断面図を示すように、小型部品吸着状態と中・大型部品吸着状態との切り替えを行うためのフランジ187を2枚形成しても良い。そして、このように2枚のフランジ187を形成した場合、これらフランジ187間にノズルストッパー183を差し込んで、吸着ノズル65を先端あるいは後端側へ移動させることにより、第1ノズル189に対して第2ノズル191を容易に移動させて小型部品吸着状態と中・大型部品吸着状態の切り替えを行うことができる。
次に、上記構造の第1ヘッドユニット61及び第2ヘッドユニット63の識別方式について説明する。
部品移載ヘッド37を構成する第1ヘッドユニット61及び第2ヘッドユニット63は、図2に示す取り付け板291に着脱可能に取り付けられている。取り付け板291は、XYロボット39を構成するX軸ビーム43に支持されたもので、X軸ビーム43のレールに沿ってX方向へ移動可能とされている。
また、それぞれの第1ヘッドユニット61及び第2ヘッドユニット63の上端部には、RFID(Radio Frequency Identification)等からなるメモリタグ297が取り付けられている。
さらに、取り付け板291には、その上端部に、タグ読み書き部299が取り付けられ、これらタグ読み書き部299が第1ヘッドユニット61及び第2ヘッドユニット63のメモリタグ297の対向位置に配置されている。
第1ヘッドユニット61及び第2ヘッドユニット63のそれぞれに設けられたメモリタグ297には、これら第1ヘッドユニット61及び第2ヘッドユニット63の情報が記録されている。
この記録されている第1ヘッドユニット61及び第2ヘッドユニット63の情報としては、ヘッドユニット61、63の動作時間等の稼働履歴、サブヘッド67の大きさ等のタイプ、ノズルユニット185に装着された吸着ノズル65の種類及び組み合わせ、さらには、吸着ノズル65の相対位置等のデータからなるキャリブレーションデータ、ヘッドユニット61、63を構成する各部品の品番や型番等からなるパーツリストがある。
そして、第1ヘッドユニット61及び第2ヘッドユニット63を、取り付け板291に取り付けると、各第1ヘッドユニット61及び第2ヘッドユニット63のメモリタグ297に記憶された情報がタグ読み書き部299によって読み取られ、生産形態への適合、吸着ノズル65の位置補正が行われる。
また、生産開始後は、稼働時間がメモリタグ297に書き込まれるとともに、さらに、寿命に達した部品や故障等の不具合を生じた部品の品番や型番が表示部に表示される。
なお、メモリタグ297を取り付ける場所としては、第1ヘッドユニット61及び第2ヘッドユニット63の上端に限らない。
例えば、各第1ヘッドユニット61及び第2ヘッドユニット63のサブヘッド67に、1つのメモリタグ297を取り付けてもよい。このようにサブヘッド67に取り付けたそれぞれのメモリタグ297に対して1つの読み書き部299が情報の読み取り、書き込みを行うようにしてもよい。
つまり、このように、2つのメモリタグ297に対して1つの読み書き部299によって情報の読み取り、書き込みを行うようにすれば、構造の簡略化が図られる。
次に、上記構造の部品実装装置100の制御系について説明する。
図26は部品実装装置100の制御系を示すブロック図である。
図に示すように、この部品実装装置100は、制御部301を備えている。
この制御部301には、基板搬送部19、部品供給部35及びXYロボット39が接続されており、制御部301は、これら基板搬送部19、部品供給部35及びXYロボット39に制御信号を送信してそれぞれの駆動を制御する。
また、この制御部301には、タグ読み書き部299が接続されている。そして、制御部301は、部品認識部51からの撮像データが入力される。さらに、制御部301は、第1ヘッドユニット61及び第2ヘッドユニット63のメモリタグ297のデータの読み込み及びメモリタグ297へのデータの書き込みを行う。
さらに、制御部301には、部品移載ヘッド37の駆動機構等にも接続されている。
具体的に、制御部301には、θ補正モータ75、撮像部71、チャック機構69、ノズル昇降モータ81、給気ユニット303及びノズルサイズ変更機構181が接続されており、制御部301は、これらθ補正モータ75、撮像部71、チャック機構69、ノズル昇降モータ81、給気ユニット303及びノズルサイズ変更機構181に制御信号を送信してそれぞれの駆動を制御する。
また、この制御部301には、読み取りセンサ部101が接続されており、この読み取りセンサ部101からの検出信号に基づいて、第1ヘッドユニット61、第2ヘッドユニット63の回転中心hC回りの回転角度を演算する。また、制御部301には、読み取りセンサ部105が接続されており、この読み取りセンサ部105からの検出信号に基づいて、サブヘッド67における下部従動押下部93の回転中心sC回りの回転角度を演算する。
さらに、この制御部301には、例えば、エアーの漏れ等を検出する各機構部等に設けられた各種センサ305が接続されており、それぞれのセンサ305からの検出信号が入力される。
また、制御部301には、ディスプレイ等からなる表示部307、キーボードやタッチパネルからなる入力部309及び記憶部311が接続されている。そして、制御部301は、表示部307に各種表示を行うとともに、入力部309から各種の設定データ等が入力され、さらに、記憶部311に対して各種データの読み込み及び書き込みを行う。
次に、上記部品実装装置100による電子部品の装着動作について説明する。
部品実装装置100は、基板搬送部19によって基板固定部17に回路基板15が送り込まれると、この回路基板15への電子部品129の装着動作を開始する。
装着動作が開始されると、部品移載ヘッド37は、XYロボット39によって所定の電子部品129を吸着ノズル65に吸着させるべく、吸着させる電子部品129の部品供給位置33の上方へ移動する。
次に、この部品供給位置33にて、それぞれの第1ヘッドユニット61、第2ヘッドユニット63をθ補正モータ75によって順次回動させるとともに、ノズル昇降モータ81を駆動させ、ノズルユニット185をZ方向である下方へ移動させ、この吸着ノズル65に電子部品129を順次吸着させる。
ここで、部品移載ヘッド37は、部品供給部35の部品供給位置33に対してその配列方向であるX方向へ移動可能とされていることにより、第1ヘッドユニット61及び第2ヘッドユニット63のそれぞれのサブヘッド67によって全ての部品供給位置33における電子部品129の吸着を行うことができる。
その後、部品移載ヘッド37は、XYロボット39によって部品認識部51上を水平に移動される。これにより、吸着している電子部品129のXY方向の位置及び回転方向(θ方向)の位置が部品認識部51によって検出され、その検出データが制御部301へ送信される。
その後、部品移載ヘッド37は、XYロボット39によって基板固定部17に支持されている回路基板15上の所定の装着位置へ移動される。そして、この状態にて、ノズル昇降モータ81が駆動され、ノズルユニット185がZ方向である下方へ移動され、この吸着ノズル65に吸着されている電子部品129が回路基板15の所定の位置に装着される。
吸着ノズル65を引き上げる際には、制御部301によって給気ユニット303が制御されることにより、吸着ノズル65内が正圧とされ、電子部品129の吸着が確実に解除される。
以降は、サブヘッド67がθ補正モータ75によって順次回転され、吸着ノズル65に吸着している電子部品129が回路基板15の所定の装着位置に順次装着される。
なお、制御部301は、部品認識部51からの検出データに基づいて、吸着している電子部品129に不具合があると判断した場合は、XYロボット39を駆動させて部品移載ヘッド37を廃棄トレイ53上へ移動させ、吸着ノズル65に吸着している電子部品129を廃棄トレイ53へ廃棄させる。
上記装着動作において、部品移載ヘッド37の第1ヘッドユニット61及び第2ヘッドユニット63では、吸着した電子部品129を、装着向きを合わせるために回転させて装着する場合は、電子部品129を吸着した後、その電子部品129を吸着した吸着ノズル65が最上位置へ移動する前にθ補正モータ75によって回転される。
ここで、部品移載ヘッド37の第1ヘッドユニット61及び第2ヘッドユニット63では、サブヘッド67を順次回動させて、吸着ノズル65に電子部品129を吸着させるとともに、最上位置の吸着ノズル65に吸着されている電子部品の姿勢を撮像部71にて撮影する。
そして、この撮像部71からの撮像データは、制御部301に送信され、この制御部301が、電子部品129の姿勢のズレを演算し、回路基板15へ装着する前にθ補正モータ75を駆動させてズレを補正する。
なお、サブヘッド67としては、生産形態に応じて各種の大きさ種類の電子部品129に対応した各種吸着ノズル65が装着可能な様々なものを用いることができる。
例えば、一方の第1ヘッドユニット61を小型の吸着ノズル65が装着可能なものとし、他方の第2ヘッドユニット63を大型の吸着ノズル65が装着可能なものとできる。また、第1ヘッドユニット61、第2ヘッドユニット63の両方を、小型の吸着ノズル65が装着可能なものとしてもよい。
特に、一方の第1ヘッドユニット61を小型の吸着ノズル65が装着可能なものとし、他方の第2ヘッドユニット63を大型の吸着ノズル65が装着可能なものとした場合は、それぞれのヘッドユニット61、63にて、異なる大きさの電子部品129を吸着ノズル65へ同時に吸着させることができる。
また、異なる大きさの電子部品129を同時に吸着可能なパーツフィーダ31の配列を複数列セットすれば、パーツフィーダ31による電子部品129の供給を待たずに、その配列間において、部品移載ヘッド37を部品供給位置33に沿って移動させることにより、それぞれのヘッドユニット61、63の吸着ノズル65への異なる大きさの電子部品129の吸着を迅速に行うことができる。
また、上記部品実装装置100では、第1ヘッドユニット61あるいは第2ヘッドユニット63は、生産形態の変更等に応じて各種のものに交換される。
ここで、第1ヘッドユニット61あるいは第2ヘッドユニット63を交換する場合について、第1ヘッドユニット61の交換を例にとって説明する。
生産形態の変更等により、第1ヘッドユニット61を他の種類のものに交換する場合は、取り付け板291に装着されている第1ヘッドユニット61を取り外し、次いで、以降の生産形態に適合した第1ヘッドユニット61を取り付け板291に装着する。
このようにすると、取り付け板291に取り付けた新たな第1ヘッドユニット61のメモリタグ297に記憶されている情報が無線通信によってタグ読み書き部299に読み取られる。
そして、このタグ読み書き部299にて読み取られた第1ヘッドユニット61の情報は、制御部301に送信される。
そして、この制御部301では、その情報のうち、吸着ノズル65の相対位置等のデータからなるキャリブレーションデータにより、各吸着ノズル65の位置補正を行い、部品実装による生産を開始する。
つまり、部品実装装置100は、第1ヘッドユニット61あるいは第2ヘッドユニット63の交換時に、改めて吸着ノズル65の位置を検出してその位置合わせを行うことなく、予めメモリタグ297に記憶されている情報を読み取り位置補正を行い、迅速かつ円滑に生産を開始する。
また、タグ読み書き部299を備えたことにより、メモリタグ297に対する情報の読み書きを容易にかつ迅速に行うことが可能となり、特に、第1ヘッドユニット61、第2ヘッドユニット63の交換後における生産開始の迅速化を図ることができる。
さらに、タグ読み書き部299が、複数のメモリタグ297に対して情報の読み書きを行う構造とすれば、構造の簡略化を図ることができ、これに伴い、コストを低減させることができる。
また、制御部301が、メモリタグ297から読み取った情報に基づいて、ヘッドユニット61、63の管理を行うので、ヘッドユニット61、63の有する種々の管理データ等の情報を利用して、サブヘッド67の管理を適切に行い、装着作業の円滑化を図ることができる。
特に、生産開始後は、読み取った情報から、寿命に達した部品や故障等の不具合を生じた部品の品番や型番を表示部307に表示させて作業者に交換を促せることができる。なお、表示部307への表示としては、記号、文字あるいは文章による表示のみならず、立体的な全体表示において該当部品を赤色点灯させる等して視覚的に容易に認識可能な表示を行うことができる。
さらに、制御部301が、メモリタグ297に、稼働時間を書き込ませるので、その後のサブヘッド67を備えた第1ヘッドユニット61や第2ヘッドユニット63の使用時におけるサブヘッド67の各吸着ノズル65等の寿命を極めて容易にかつ的確に把握することが可能となる。
また、吸着ノズル65が、小型の電子部品129の装着が可能な小型部品ノズル195と、中・大型の電子部品129の装着が可能な中・大型部品ノズル197とから構成されているので、さらなる複数種類の電子部品129の装着を行うことができ、多品種の生産形態にも容易に対応することができる。
しかも、吸着ノズル65に対して軸方向へ相対移動することにより、中・大型部品ノズル197を軸方向へ移動させて吸着ノズル65における電子部品129の吸着の切り替えを行うノズルサイズ変更機構181を備えたので、ノズルサイズ変更機構181によって吸着ノズル65における電子部品129の吸着の切り替えを容易に行うことができ、複数種類の電子部品129の装着を円滑かつ迅速に行うことができる。
このように上記のロータリー型部品実装装置100によれば、部品移載ヘッド37にZ軸方向の回転中心hCを中心に回転自在な複数のヘッドユニット61、63を設け、このヘッドユニット61、63に回転中心hCを中心とした円周方向で複数のサブヘッド67を配設し、サブヘッド67の吸着ノズル65同士を部品供給位置33の隣接間隔Pに対して整数倍となる距離で配設し、かつ複数の吸着ノズル65を同時に下降可能とするノズル昇降モータ81をヘッドユニット61、63に設けたので、図27(a)に示すように、X軸方向に例えば2つのヘッドユニット61、63が並設された構成において、部品供給位置33の一端の電子部品を、他端側のヘッドユニット61で吸着する場合、当該他端側のヘッドユニット61に設けられる他端の吸着ノズル65Lで吸着する必要がなく、当該他端側のヘッドユニット61の一端の吸着ノズル65Rで吸着することが可能となる。つまり、当該他端側のヘッドユニット61の一端の吸着ノズル65Rで部品を吸着した後、当該他端側のヘッドユニット61を180度回転することにより、一端の吸着ノズル65Rが他端へ回転移動され、当該他端側のヘッドユニット61における他端の吸着ノズル65Lを、部品供給位置33の一端の部品位置33Rまで移動させたのと同様の作用を得ることができる。このことは、図27(b)に示した部品供給位置33の反対側の端部においても同様のことが言える。この結果、同一数の吸着ノズルを同一間隔で直線状に配設した従来の横列型部品移載ヘッドの場合に発生していた、特定の吸着ノズルが吸着不能となる吸着制限を無くすことができる。また、このことは、部品供給部35に対する部品移載ヘッド37の移動範囲をヘッドユニット61の略直径分狭くして対応できることを意味する。したがって、本発明によれば、従来の横列型部品移載ヘッドに比べ、設備のライン長を短くすることができる。
そして、吸着ノズル65同士を部品供給位置33の隣接間隔Pに対して整数倍となる距離で配設したので、一方のヘッドユニット61における1つの吸着ノズル65を1つの部品供給位置33の上方に位置させると、他方のヘッドユニット63における1つの吸着ノズル65が他の部品供給位置33の上方へと配置される。この結果、部品の取出しのための移動動作を効率的に行うことが可能となる。
また、それぞれのサブヘッド67が独立的に選択昇降可能なため、部品選択動作の際に、選択されるサブヘッド67の組み合わせ等の制約を受けることがなく、自由度のある選択動作が可能となる。
さらに、それぞれのサブヘッド67を回転移動の円周上における任意の位置に配置することができ、ヘッドユニット61、63における単位面積当りの部品吸着能力を従来の横列型部品移載ヘッドに比べ増加させることができる。
本発明に係るロータリー型部品実装装置の概略構成を示す平面図である。 図1に示した部品移載ヘッドの斜視図である。 部品移載ヘッドの正面図である。 ヘッドユニットの側面図である。 部品移載ヘッドにおける吸着ノズルの配設位置を表す平面図である。 ヘッドユニットにおける吸着ノズルと部品供給位置との関係を表した平面図である。 第1ヘッドユニットの縦断面図である。 図7に示した第1ヘッドユニットの上部拡大図である。 図7に示した第1ヘッドユニットの下部拡大図である。 吸着ノズルとヘッドユニットとの回転動作を説明するタイムチャートである。 押下機構の変形例を説明する下部従動押下部の側面図である。 変形例における左方吸着ノズルの押下状態を平面視(a)、側面視(b)で表した動作説明図である。 変形例における両方吸着ノズルの押下状態を平面視(a)、側面視(b)で表した動作説明図である。 変形例における右方吸着ノズルの押下状態を平面視(a)、側面視(b)で表した動作説明図である。 ヘッド回転角度と吸着ノズルの昇降高さとの相関を表したグラフである。 撮像部とヘッドユニットとの位置関係を表す平面図である。 撮像部とヘッドユニットとの他の位置関係を表す平面図である。 2方向からの撮像光を1画像に統合する光学系の構成図である。 統合された画像例を表す説明図である。 ノズルストッパの側面図である。 吸着ノズルの詳細構造を説明する断面図である。 吸着ノズルの先端部の部品装着部分を説明する平面図である。 図21(a)に示す吸着ノズルの構造を説明するQ−Q断面図である。 吸着ノズルの動きを説明する吸着ノズルの概略断面図である。 吸着ノズルの他の例を示す概略断面図である。 部品実装装置の制御系を示すブロック図である。 部品移載ヘッドと部品供給部端との位置関係を表す平面図である。 従来の1ヘッド横列型の装着ヘッドを示す概略斜視図である。
符号の説明
33…部品供給位置
35…部品供給部
37…部品移載ヘッド
39…XYロボット
61、63…ヘッドユニット
65…吸着ノズル
67…サブヘッド
71…撮像部
81…ノズル昇降モータ(ノズル昇降手段)
85…カム面(部品認識用昇降手段)
91…上部駆動部
93…下部従動押下部
100…ロータリー型部品実装装置
117…大カムフォロア(部品認識用昇降手段)
127…フランジ固定手段(ストッパー)
129…電子部品
161…部品認識カメラ
187…フランジ部
189…第1ノズル
191…第2ノズル
297…メモリタグ(無線タグ)
299…タグ読み書き部
hCZ…軸方向の回転中心
P…一定の間隔

Claims (20)

  1. 直交するXY軸方向のそれぞれに移動可能なXYロボットと、
    該XYロボットに搭載される部品移載ヘッドと、
    複数の部品供給位置がX軸方向に一定の間隔で配列された部品供給部と、
    前記部品移載ヘッドに備えられXY軸に直交するZ軸方向の回転中心を中心に回転自在な複数のヘッドユニットと、
    該ヘッドユニットに前記回転中心を中心とした円周方向で配設され吸着方向がZ軸方向となる吸着ノズルを下端に有した複数のサブヘッドとを具備し、
    前記吸着ノズル同士が前記部品供給位置の隣接間隔に対して整数倍となる距離で配設され、
    かつ複数の前記吸着ノズルを同時に下降可能とするノズル昇降手段が前記ヘッドユニットに設けられたことを特徴とするロータリー型部品実装装置。
  2. 間隔の等しい4組の前記吸着ノズルが前記円周方向で配設され、
    かつ1組の吸着ノズルの間隔、及び該1組の吸着ノズルを間に挟んだ他の2つの吸着ノズルと前記1組の吸着ノズルとの間隔が、前記部品供給部において配列された前記一定の間隔の部品供給位置と一致することを特徴とする請求項1記載のロータリー型部品実装装置。
  3. 前記吸着ノズルが、前記ヘッドユニットの複数の回転角度で下降可能であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のロータリー型部品実装装置。
  4. 前記各サブヘッドに装着される前記吸着ノズルが、前記サブヘッド毎に異なるサイズの吸着ノズルであることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項記載のロータリー型部品実装装置。
  5. 前記ヘッドユニットが、前記部品移載ヘッドに対して着脱自在に装着されることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項記載のロータリー型部品実装装置。
  6. 前記ヘッドユニットが、前記サブヘッドの前記吸着ノズルに吸着保持した部品の姿勢を検出する撮像部を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項記載のロータリー型部品実装装置。
  7. 前記撮像部が、前記サブヘッドの下端に位置する前記吸着ノズルに吸着保持された部品を撮像することを特徴とする請求項6記載のロータリー型部品実装装置。
  8. 前記撮像部が、前記円周方向で隣接する2組の前記吸着ノズルの間隙に配設され、
    該撮像部の位置に回転配置される前記任意のサブヘッドの前記吸着ノズルを上昇させる部品認識用昇降手段がそれぞれの前記ヘッドユニットに設けられたことを特徴とする請求項7記載のロータリー型部品実装装置。
  9. 前記撮像部が、2つの前記ヘッドユニットの中間部に配置される部品認識カメラを有し、
    一方の前記ヘッドユニットにおける前記サブヘッドの吸着ノズルに吸着された部品と他方の前記ヘッドユニットにおける前記サブヘッドの吸着ノズルに吸着された部品とが該部品認識カメラによって同時に認識可能であることを特徴とする請求項8記載のロータリー型部品実装装置。
  10. それぞれの前記サブヘッドが、前記ノズル昇降手段を有する上部駆動部と、下端に前記吸着ノズルを有する下部従動押下部とに分離され、
    該下部従動押下部が前記上部駆動部に対して前記Z軸方向の回転中心を中心に回転自在となり、
    前記ノズル昇降手段の直下に回転配置された前記下部従動押下部が該ノズル昇降手段の押下駆動に従動して押下されることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか1項記載のロータリー型部品実装装置。
  11. 前記上部駆動部に対する前記下部従動押下部の回転角度を変えることで、前記円周方向に隣接する2つの下部従動押下部のいずれか一方が選択的に又は双方が同時に押下可能となったことを特徴とする請求項10記載のロータリー型部品実装装置。
  12. 前記ヘッドユニットが、該ヘッドユニットの識別情報を含む情報の書き換えが可能なメモリタグを備え、
    前記部品移載ヘッドが前記メモリタグに対する情報の読み書きを行うタグ読み書き部を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項11のいずれか1項記載のロータリー型部品実装装置。
  13. 前記メモリタグが、無線通信により情報の読み書きを行う無線タグであることを特徴とする請求項12記載のロータリー型部品実装装置。
  14. 前記メモリタグに記憶される前記ヘッドユニットの識別情報が、吸着ノズルとノズルユニットとの相対位置の情報を有するキャリブレーションデータを含むことを特徴とする請求項13記載のロータリー型部品実装装置。
  15. 前記メモリタグに記憶される前記ヘッドユニットの識別情報が、部品実装動作の稼動時間データを含むことを特徴とする請求項12〜請求項14のいずれか1項記載のロータリー型部品実装装置。
  16. 前記メモリタグに記憶される前記ヘッドユニットの識別情報が、前記ヘッドユニットの構成部品を識別する部品種データを含むことを特徴とする請求項12〜請求項15のいずれか1項記載のロータリー型部品実装装置。
  17. 前記ノズルユニットが、下端に細径部を有するとともに上端に太径部を有し、中段に前記細径部より太くかつ太径部より細い支持部を有して中央に吸排孔を設けた第1ノズルと、前記第1ノズルの支持部の外周に上下方向へ摺動可能に支持され該第1ホルダと同心状に配設された第2ノズルとを有し、
    前記第1ノズルは、前記支持部の外周の上下方向に異なる位置に上方ロック部と下方ロック部とを有し、
    前記第2ノズルは、前記第1ノズルの支持部に対面する内周側に前記2つのロック部のいずれかと係合する係合部を有し、
    前記第2ノズルが、前記係合部と前記上方ロック部とが係合する上方位置にある場合に、前記第1ノズルによる吸引動作により前記第2ノズルによる部品吸着動作を行い、前記第2ノズルが、前記係合部と前記下方ロック部とが係合する下方位置にある場合に、前記第2ノズルによる部品吸着を無効にして前記第1ノズルだけで部品吸着を行うように構成したことを特徴とする請求項1〜請求項16のいずれか1項記載のロータリー型部品実装装置。
  18. 前記第2ノズルが下方位置にあるとき、該第2ノズルの下端面が前記第1ノズルの下端面より下方に位置し、前記第1ノズルと前記第2ノズルとの間に吸着用空間が画成されることを特徴とする請求項17記載のロータリー型部品実装装置。
  19. 前記第2ノズルが、該第2ノズルの外周にフランジ部を備え、前記ヘッドユニットに設けたフランジ固定手段により前記フランジ部を固定したまま、前記第1ノズルを昇降動作させることで前記第1ノズルに対する相対位置を変更することを特徴とする請求項17又は請求項18記載のロータリー型部品実装装置。
  20. 前記フランジ部が上下一対のフランジからなり、前記フランジ固定手段が、前記一対のフランジ間にストッパを挿入することを特徴とする請求項19記載のロータリー型部品実装装置。
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