JP2005285213A - 光ピックアップ装置および記録再生装置 - Google Patents

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【課題】 1つの光ピックアップ装置で規格の異なる光記録媒体に対して最適な記録再生用のレーザビームを生成することができる光ピックアップ装置および記録再生装置を提供する。
【解決手段】 液晶制御部29が液晶22に電圧を印加すると、液晶22を透過するレーザ光は偏光しないので、回折格子23では回折が生じず、非回折光26aが出力される。非回折光26aは、ビームスプリッタ24を透過し、対物レンズ25によって屈折して、光ディスク27の情報記録面に光スポット12aを形成する。情報記録面で反射された反射光は、対物レンズ25を逆方向に透過し、ビームスプリッタ24によって直角に反射され、フォトダイオードが組込まれている光検出部28に到達する。フォトダイオードは、入射光の光量に対応した電気信号を生成し、図示されていない信号処理部は、生成された電気信号から、光ディスク27に記録されていたデータを抽出する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光ディスクなどの光記録媒体に記録および再生を行うための光ピックアップ装置および記録再生装置に関する。
CD(Compact Disk)やDVD(Digital Versatile Disk)などの光ディスクおよび光磁気ディスクなどの光記録媒体の情報記録面に情報を記録、または、情報記録面に記録された情報を再生するための光ピックアップ装置が種々提案されている。このような光記録媒体の記録装置や再生装置に搭載される光ピックアップ装置は、光源である半導体レーザから出射したレーザ光を光記録媒体に照射することによって情報の記録を可能とし、あるいは、光記録媒体で反射された反射光をビームスプリッタなどによって光検出器である受光素子へ導き、記録した情報の再生を可能としている。
光記録媒体からの再生速度を向上させるための技術として、たとえば、偏光方向切替用液晶素子に電圧を印加するか否かを切替えることによって、レーザ光源から出射されたレーザ光の偏光方向を切替えて、記録時には、回折手段(回折格子)による回折光(レーザビーム)の生成を中止し、つまり、回折していない非回折光(レーザビーム)を用いて記録し、再生時には、レーザ光源からのレーザ光から複数の回折光を生成し、生成した複数の回折光を用いて同時に再生を行うことによって、再生速度を向上することができる光ピックアップ装置がある(たとえば、特許文献1参照)。
また、偏光された光束(レーザ光)を複数の光束(レーザビーム)に分割する偏光回折格子と、印加される電圧によって光源からの光束に偏光を与えるか否かを切替えることができる偏光方向回転素子(液晶素子)をその偏光回折格子の前後に設け、再生時に、最初の偏光方向回転素子によって光源からの光束を偏光して、偏光回折格子が偏光された光束を複数の光束に分割し、2番目の偏光方向回転素子によって複数の光束の偏光方向を基に戻して光記録媒体に照射することによって、複数の光束での同時再生が可能になり、再生速度を向上することができる光ピックアップ装置がある(たとえば、特許文献2参照)。
このように、1つの光ピックアップ装置で記録時と再生時に用いるレーザビームの数を切替えることができる光ピックアップ装置が提供されており、この場合、トラックサーボ方式としては、たとえば、再生時に、3つのレーザビームを用いて制御されるDPP(
Differential Push Pull)方式、記録時に、1つのレーザビームを用いて制御されるプッシュプル方式が用いられる。また、CDとDVDとは、異なる規格の光記録媒体であるが、CDとDVDとの両方に用いることができるCD/DVD互換型の光ピックアップ装置も製品化されている。DVDにおいては、読出し専用のDVD−ROM(Read Only
Memory)、追記型のDVD±R(Recordable)、および読み書き可能なDVD±RW(
Rewritable)とDVD−RAM(Random Access Memory)といった多くの規格が乱立し、すべての規格に対応したマルチリード/ライト光ディスク装置の要望は非常に高い。
図11は、種々の規格のDVDのトラックピッチと光スポットの位置関係を示す図である。図11(a)は、DVD−ROM、DVD±R、およびDVD±RW規格の再生時のトラックピッチと光スポットの位置関係を示す図であり、トラックサーボ方式としては、1つのレーザビームで制御されるDPD(Differential Phase Detection)方式が最適である。図11(a)には、光記録媒体、たとえば、光ディスク27上の3本のトラック10が0.74μm間隔で示されており、各トラック10上には、記録されたデータに対応するピット11が形成されている。光スポット12aは、トラック10上の中心線上に形成されるように制御され、光スポット12aからの反射光から記録されているデータが再生される。
図11(b)は、DVD±RおよびDVD±RW規格の記録時のトラックピッチと光スポットの位置関係を示す図であり、トラックサーボ方式としては、3つのレーザビームを用いて制御されるDPP方式が最適である。トラックピッチは、図11(a)と同じであるが、3つの光スポット12a、12b、および12cがあり、非回折光(レーザビーム)である光スポット12aは、真中のトラック10の中心線上に位置するように制御され、回折光(レーザビーム)である光スポット12bと12cは、光スポット12aから、トラック10方向にそれぞれ反対方向に離れ、さらに、トラック10を横断する方向にそれぞれ反対方向にずれた位置に形成される。図11(b)の場合、光スポット12bは、真中のトラック10と左側のトラック10の間に形成され、光スポット12cは、真中のトラック10と右側のトラック10の間に形成されている。
図11(c)は、DVD−RAM規格の記録時および再生時のトラックピッチと光スポットの位置関係を示す図であり、トラックサーボ方式としては、3つのレーザビームを用いて制御されるDPP方式が最適である。トラックピッチは、0.615μmであり、各トラック10は隣接している。光スポット12aは、真中のトラック10の中心線上にあり、光スポット12bと12cは、図11(b)に示した光スポット12b、12cと同様に、光スポット12aを中心に対称の位置に配置される。なお、図11(b)と図11(c)は、共にDPP方式であるが、トラックピッチが異なるため、図11(b)と図11(c)とでは、回折光による光スポット12bと12cの位置が異なっている。
このように、DVDの規格によって、記録方式やトラックピッチが異なるため、記録時および再生時におけるDVDの規格に対応した最適なトラックサーボ方式や必要な回折格子もそれぞれ異なったものが必要になる。
特開平11−328718号公報 特開2002−150600号公報
しかしながら、上述した従来技術は、液晶に印加する電圧を制御して、液晶を透過するレーザ光に偏光を生じさせるか否かを切替えることによって、再生時に、回折格子に回折光を生成させるものであり、記録時は、回折光を生成しないので、記録時のトラックサーボ方式としてはプッシュプル方式を用いざるを得ず、信頼度が低いという課題があった。
また上述した従来技術は、液晶に印加する電圧を制御して、液晶を透過するレーザ光に偏光を生じさせるか否かを切替えることによって、回折格子に回折光を発生させるか否かを切替えるものであり、切替え可能な2種類の回折光を発生させることができないという課題があった。
本発明の目的は、1つの光ピックアップ装置で規格の異なる光記録媒体に対して最適な記録再生用のレーザビームを生成することができる光ピックアップ装置および記録再生装置を提供することである。
本発明は、レーザ光を発生するレーザ光源と、
前記レーザ光源から出射されたレーザ光を偏光するための液晶素子と、
前記液晶素子の液晶の分子配列を遷移させることによって前記液晶素子を透過するレーザ光の偏光方向を変化させる液晶配列遷移手段と、
前記液晶素子を透過したレーザ光が第1の偏光方向であるときに、複数のレーザビームを生成し、前記液晶素子を透過したレーザ光が第2の偏光方向であるときに、1つのレーザビームを生成する回折手段とを含み、
前記液晶配列遷移手段は、光記録媒体に情報を記録する際に、前記液晶素子の液晶の分子配列を、第1の偏光方向に偏光する分子配列に遷移させ、
光記録媒体から情報を再生する際に、前記液晶素子の液晶の分子配列を、第2の偏光方向に偏光する分子配列に遷移させることを特徴とする光ピックアップ装置である。
また本発明は、レーザ光を発生するレーザ光源と、
前記レーザ光源から出射されたレーザ光を偏光するための液晶素子と、
前記液晶素子の液晶の分子配列を遷移させることによって前記液晶素子を透過するレーザ光の偏光方向を変化させる液晶配列遷移手段と、
前記液晶素子を透過したレーザ光が第1の偏光方向であるときに、複数のレーザビームを生成する第1の回折手段と、
前記液晶素子を透過したレーザ光が第2の偏光方向であるときに、前記複数のレーザビームとは異なる複数のレーザビームを生成する第2の回折手段とを含み、
前記液晶配列遷移手段は、光記録媒体に情報を記録および再生する際に、前記液晶素子の液晶の分子配列を、第1の偏光方向に偏光する分子配列に遷移させ、
前記光記録媒体とは異なる種類の光記録媒体に情報を記録および再生する際に、前記液晶素子の液晶の分子配列を、第2の偏光方向に偏光する分子配列に遷移させることを特徴とする光ピックアップ装置である。
また本発明は、前記光ピックアップ装置が生成するレーザ光を用いて光記録媒体に情報を記録および/または再生することを特徴とする記録再生装置である。
本発明によれば、液晶に電圧を印加するか否かによって、回折格子に回折光を発生させるか否かを選択することができ、つまり、光記録媒体上に照射する光スポット数を選択することができるので、1つの光ピックアップ装置で規格の異なる記録媒体に対して最適な記録再生用のレーザビームを生成することができ、また、記録時にはDPP方式、再生時にDPD方式を用いることができるので、それぞれ信頼度の高い最適なトラックサーボ方式を選択することができる。
また本発明によれば、2種類の回折格子を各々の偏光方向が直交するように配置し、液晶に電圧を印加するか否かによって、どちらの回折格子に回折を生じさせるかを選択する、つまり、光記録媒体上に照射する光スポットの位置を選択するので、1つの光ピックアップ装置で規格の異なる記録媒体に対して最適な記録再生用のレーザビームを生成することができ、また、最適なトラックサーボ方式を選択することができる。
また本発明によれば、液晶に電圧を印加するか否かによって、回折格子に回折光を発生させるか否かを選択し、また、どちらの回折格子に回折を生じさせるかを選択することができるので、1つの光ピックアップ装置で規格の異なる光記録媒体に対して最適な記録再生用のレーザビームを生成することができ、また、最適なトラックサーボ方式を選択することができるので、より信頼性が高く安定した記録再生装置を実現することができる。
図1は、本発明の実施の一形態である光ピックアップ装置20の再生時における主要部の概略の構成を示す図である。DVD−ROM(Digital Versatile Disk- Read Only
Memory)、DVD±R(Recordable)、およびDVD±RW(Rewritable)規格の再生時に用いられるDPD(Differential Phase Detection)方式、すなわち、1つのレーザビームによって再生を行う場合の構成であり、光ピックアップ装置20は、半導体レーザ21、液晶22、回折格子23、ビームスプリッタ24、対物レンズ25、光検出部28、および液晶制御部29を含んで構成される。
液晶素子である液晶22は、レーザ光源である半導体レーザ21と偏光方向によって回折を生じる回折手段である回折格子23との間に配置され、たとえば、両側の偏光版を無くしたTN(Twisted Nematic)表示モードの液晶から構成される。液晶22の出射光は、液晶22の分子配列を遷移させる液晶配列遷移手段である液晶制御部29が電圧を印加しない無電界時には、入射光に対して90度偏光し、液晶制御部29が電圧を印加した電圧印加時には、入射光に対して偏光することなく液晶22を透過する。
回折格子23によって回折が生じる偏光方向のレーザ光を常光、回折が生じない、つまり、常光に対して90度直角の偏光方向のレーザ光を異常光とすると、半導体レーザ21から出射されるレーザ光が、回折格子23に対して常光である場合には、電圧印加時に回折が生じ、無電界時に回折が生じない。また、半導体レーザ21から出射されるレーザ光が、回折格子23に対して異常光である場合には、無電界時に回折が生じ、電圧印加時に回折が生じない。以下、半導体レーザ21から出射されるレーザ光が、回折格子23に対して異常光である場合について説明する。
液晶制御部29が、液晶22に電圧を印加すると、液晶22を透過するレーザ光は偏光しないので、そのレーザ光は、回折格子23に対して異常光のままであり、回折格子23では回折が生じず、1つの非回折光26aがレーザビームとして出力される。回折格子23から出力された非回折光26aは、ビームスプリッタ24を透過し、対物レンズ25に入射する。対物レンズ25は、入射された非回折光26aを屈折して、光記録媒体である光ディスク27の情報記録面に1つの光スポット12aを形成する。
光ディスク27の情報記録面には、複数のトラック10が所定の間隔で形成され、各トラック10には、記録されるデータに対応したピット11が形成されている。情報記録面に照射された光スポット12aからの反射光は、対物レンズ25を逆方向に透過し、ビームスプリッタ24によって、直角に反射され、光検出部28に到達する。光検出部28には、フォトダイオードが組込まれており、このフォトダイオードは、反射光の光量に対応した電気信号を生成し、生成した電気信号を図示しない信号処理部に送る。信号処理部は、送られた電気信号から、光ディスク27に記録されていたデータを抽出する。また、トラックサーボ方式は、たとえば、光検出部28内の4分割されているフォトダイオードが、フォトダイオードへの反射光のずれによる位相差を検出することによって行われる。
図2は、本発明の実施の一形態である光ピックアップ装置20の記録時における主要部の概略の構成を示す図である。DVD±RおよびDVD±RW規格の記録時に用いられるDPP(Differential Push Pull)方式、すなわち、3つのレーザビームを用いる場合の構成であり、光ピックアップ装置20の主要部の概略の構成は、図1に示した再生時の構成と同じ構成である。
記録時は、液晶制御部29が液晶22に電圧を印加せずに無電界とするので、液晶22を透過するレーザ光は90度偏光され、そのレーザ光は、回折格子23に対して常光となり、回折格子23は、非回折光12aの他に、回折によるレーザビームである回折光12bおよび12cを出力する。出力された非回折光12aと回折光12bおよび12cは、ビームスプリッタ24および対物レンズ25を透過して、それぞれ、光ディスク27上に光スポット12a〜12cが形成される。この場合、光ディスク27のデータ記録位置が光スポット12aによって所定の温度以上に加熱され、データが書込まれる。
トラックサーボ方式は、非回折光12aと回折光12bおよび12cの反射光を用いて行われ、それぞれの反射光は、対物レンズ25を逆方向に透過し、ビームスプリッタ24によって、直角に反射され、光検出部28に到達する。光検出部28には、非回折光12a、回折光12bおよび12cのそれぞれの反射光を検出するフォトダイオードがあり、たとえば、2分割されているフォトダイオードがそれぞれの反射光の位置ずれを検出することによって行われる。
このように、記録時に回折格子によって回折光を生成し、3つのレーザビームを用いたDPP方式を採用しているので、従来技術の記録時に用いられているプッシュプル方式、つまり、記録信号を含む1つのレーザビームを用いたサーボトラック方式より、信頼度の高い光ピックアップ装置を実現することができる。
DVD−RAM(Random Access Memory)規格の記録時および再生時にも3つのレーザビームを用いるDPP方式を用いた制御が行われる。しかしながら、DVD±RおよびDVD±RW規格とは異なったトラックピッチであるために、光ディスク上に形成する3つの光スポット12a〜12cの位置も異なった位置に形成する必要があり、DVD−RAM規格に対応した回折格子23を用いることによって実現することができる。
図3は、本発明の実施の一形態である光ピックアップ装置20の再生時におけるレーザ光の偏光方向を説明するための図である。半導体レーザ21から出射されたレーザ光は、回折格子23に対して異常光、つまり、偏光方向D1であり、再生時は、液晶22に電圧を印加し、半導体レーザ21から出射されたレーザ光の偏光方向D1を維持したまま、液晶22を透過させて、液晶22を透過した後の偏光方向をD1としている。この場合、回折格子23は、回折を生じることなく、非回折光26aを出力する。
図4は、本発明の実施の一形態である光ピックアップ装置20の記録時におけるレーザ光の偏光方向を説明するための図である。半導体レーザ21から出射されたレーザ光は、回折格子23に対して異常光、つまり、偏光方向D1であり、記録時は、液晶22に電圧を印加せずに無電界とし、半導体レーザ21から出射されたレーザ光の偏光方向D1を、液晶22を透過させて、90度偏光し、偏光方向をD2とする。この場合、回折格子23は、常光が入射されるので、回折を生じ、非回折光26aの他に、回折光26bと26cを生成する。
図5は、本発明を実施の一形態である光ピックアップ装置20に用いる液晶22に電圧を印加したときの偏光の原理を説明するための図である。液晶22は、ガラス板61と62の間に液晶分子63からなる液晶層が介在する積層構造となっており、液晶22に電圧が印加されると、液晶分子63は、ガラス板61と62に対し垂直方向に並び、液晶22に入射するレーザ光60は、偏光することなく液晶22を透過する。
図6は、本発明を実施の一形態である光ピックアップ装置20に用いる液晶22に電圧を印加せず無電界としたときの偏光の原理を説明するための図である。液晶22に電圧が印加されず、つまり、無電界の状態であると、液晶分子63は、ガラス板61と62に対しては平行であるが、ガラス板61から62に進むにつれて方向を変え、90度ねじれた状態になっている。この時、液晶22に入射するレーザ光60は、液晶分子63のねじれに沿って偏光方向を回転し、90度偏光したレーザ光が出射される。
図7は、本発明の実施の他の形態である光ピックアップ装置20のDVD−ROM、DVD±R、およびDVD±RWに対する記録時および再生時の概略の構成を示す図である。DPP方式を用いてDVD−ROM、DVD±R、およびDVD±RW規格の光記録媒体に記録および再生を行うための構成であり、光ピックアップ装置20は、半導体レーザ21、液晶22、第1の回折格子23a、第2の回折格子23b、ビームスプリッタ24、対物レンズ25、光検出部28、および液晶制御部29を含んで構成される。
液晶素子である液晶22は、レーザ光源である半導体レーザ21と第1の回折手段である回折格子23aとの間に配置され、たとえば、両側の偏光版を無くしたTN表示モードの液晶から構成される。液晶22の分子配列を遷移させる液晶配列遷移手段である液晶制御部29が電圧を印加しない無電界時には、液晶22の出射光は、入射光に対して90度偏光し、液晶制御部29が電圧を印加した電圧印加時には、液晶22の出射光は、入射光に対して偏光することなく液晶22を透過する。
回折格子23aによって回折が生じる偏光方向のレーザ光を常光、回折が生じない、つまり、常光に対して90度直角の偏光方向のレーザ光を異常光とすると、半導体レーザ21から出射されるレーザ光が、回折格子23aに対して常光である場合には、電圧印加時に回折が生じ、無電界時に回折が生じない。また、半導体レーザ21から出射されるレーザ光が、回折格子23aに対して異常光である場合には、無電界時に回折が生じ、電圧印加時に回折が生じない。
回折格子23aとビームスプリッタ24との間にある第2の回折手段である回折格子23bは、光ディスク27上に形成する回折光による光スポットの位置を、回折格子23aの回折光による光スポットの位置と異なった位置に形成する回折光を生成する回折格子であり、回折格子23aに対して90度偏光したレーザ光のときに、回折を生じるように配置される。従って、半導体レーザ21から出射されるレーザ光が、回折格子23aに対して常光である場合、つまり、回折格子23bに対しては異常光である場合には、無電界時に回折が生じ、電圧印加時に回折が生じない。また、半導体レーザ21から出射されるレーザ光が、回折格子23aに対して異常光である場合、つまり、回折格子23bに対しては常光である場合には、電圧印加時に回折が生じ、無電界時に回折が生じない。
以下、半導体レーザ21から出射されるレーザ光が、回折格子23aに対して異常光である場合について説明する。液晶制御部29が、液晶22に電圧を印加せず無電界とすると、液晶22を透過するレーザ光は90度偏光され、そのレーザ光は、回折格子23aに対して常光となり、回折格子23aは、回折していないレーザビームである非回折光26aの他に、回折したレーザビームである回折光26bおよび26cを出力する。出力された非回折光26aと回折光26bおよび26cは、回折格子23bに対しては、異常光になり、回折格子23bでは回折することなく透過する。
回折格子23bを透過した非回折光26aと回折光26bおよび26cは、ビームスプリッタ24を透過し、対物レンズ25に入射する。対物レンズ25は、入射された非回折光26aと回折光26bおよび26cを屈折して、光記録媒体である光ディスク27の情報記録面に3つの光スポット12a〜12cを形成する。これらの光スポットの位置は、DVD−ROM、DVD±R、およびDVD±RW規格に適合した位置に形成される。
光ディスク27に記録されているデータを再生する時は、光ディスク27に照射された光スポット12aからの反射光は、対物レンズ25を逆方向に透過し、ビームスプリッタ24によって、直角に反射され、光検出部28に到達する。光検出部28には、フォトダイオードが組込まれており、このフォトダイオードは、反射光の光量に対応した電気信号を生成し、生成した電気信号を図示しない信号処理部に送る。信号処理部は、送られた電気信号から、光ディスク27に記録されていたデータを抽出する。また、光ディスク27にデータを記録する時は、光ディスク27上のデータ記録位置が光スポット12aによって所定の温度以上に加熱され、データが書込まれる。
図8は、本発明の実施の他の形態である光ピックアップ装置20のDVD−RAMに対する記録時および再生時の概略の構成を示す図である。DPP方式を用いてDVD−RAM規格の光記録媒体に記録および再生を行うための構成であり、光ピックアップ装置20の主要部の概略の構成は、図7に示した再生時の構成と同じ構成である。
液晶制御部29が、液晶22に電圧を印加すると、液晶22を透過するレーザ光は偏光されずに透過し、そのレーザ光は、回折格子23aに対しては、異常光となり、回折格子23aは、回折を生じることなく、非回折光26aを出力する。出力された非回折光26aは、回折格子23bに対しては、常光となり、回折格子23bは、非回折光26aの他に、回折による回折光26bおよび26cを出力する。
回折格子23bから出力された非回折光26aと回折光26bおよび26cは、ビームスプリッタ24を透過し、対物レンズ25に入射する。対物レンズ25は、入射された非回折光26aと回折光26bおよび26cを屈折して、光記録媒体である光ディスク27の情報記録面に3つの光スポット12a〜12cを形成する。この場合、光ディスク27の情報記録面に形成される光スポットの位置は、回折格子23aの回折光によって形成される光スポットの位置とは異なった位置、つまり、DVD−RAM規格に適合した位置に形成される。
光ディスク27に記録されているデータを再生する時は、光ディスク27に照射された光スポット12aからの反射光は、対物レンズ25を逆方向に透過し、ビームスプリッタ24によって、直角に反射され、光検出部28に到達する。光検出部28には、フォトダイオードが組込まれており、このフォトダイオードは、反射光の光量に対応した電気信号を生成し、生成した電気信号を図示しない信号処理部に送る。信号処理部は、送られた電気信号から、光ディスク27に記録されていたデータを抽出する。また、光ディスク27にデータを記録する時は、光ディスク27上のデータ記録位置が光スポット12aによって所定の温度以上に加熱され、データが書込まれる。
図9は、本発明の実施の一形態である光ピックアップ装置20のDVD−ROM、DVD±R、およびDVD±RWにおけるレーザ光の偏光方向を説明するための図である。半導体レーザ21から出射されたレーザ光は、回折格子23aに対して異常光、つまり、偏光方向D1であり、また、液晶22は、電圧が印加されず無電界であるので、半導体レーザ21から出射されたレーザ光の偏光方向D1は、液晶22を透過することによって、90度偏光し、偏光方向はD2になる。この場合、回折格子23aは、常光が入射されることになるので、回折を生じ、非回折光26aの他に、回折光26bと26cを出力する。非回折光26aと回折光26bおよび26cは、回折格子23bに対して異常光であるので、回折格子23bでは、回折を生じることなく透過する。
図10は、本発明の実施の一形態である光ピックアップ装置20のDVD−RAMにおけるレーザ光の偏光方向を説明するための図である。半導体レーザ21から出射されたレーザ光は、回折格子23aに対して異常光、つまり、偏光方向D1であり、また、液晶22には電圧が印加されているので、半導体レーザ21から出射されたレーザ光は、偏光方向D1を維持したまま、液晶22を透過する。この場合、回折格子23aは、回折を生じることなく、非回折光26aを出力する。回折格子23aから出力された非回折光26aは、回折格子23bに対して常光であるので、回折格子23bは、非回折光26aの他に、回折光26bと26cを出力する。
上述したいずれの実施の形態においても、コリメータレンズを省略しているが、たとえば、ビームスプリッタ24と対物レンズ25との間にコリメータレンズを挿入した構成であってもよい。この場合、対物レンズ25は、光ディスク27との距離を、図示されていないフォーカスサーボによって調整されて、コリメータレンズからの入射光を最適な光スポット12aとして光ディスク27上に形成するように構成する。このように、本発明は、上述した実施の形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加えることができる。
また、光ディスク記録再生装置などの記録再生装置に、上述したいずれかの実施の形態である光ピックアップ装置20を搭載し、光ピックアップ装置20が生成するレーザビームを用いることによって、種々の光記録媒体の規格に対応した記録と再生を可能にすることができる。
本発明の実施の一形態である光ピックアップ装置20の再生時における概略の構成を示す図である。 本発明の実施の一形態である光ピックアップ装置20の記録時における概略の構成を示す図である。 本発明の実施の一形態である光ピックアップ装置20の再生時におけるレーザ光の偏光方向を説明するための図である。 本発明の実施の一形態である光ピックアップ装置20の記録時におけるレーザ光の偏光方向を説明するための図である。 本発明を実施の一形態である光ピックアップ装置20に用いる液晶22に電圧を印加したときの偏光の原理を説明するための図である。 本発明を実施の一形態である光ピックアップ装置20に用いる液晶22に電圧を印加せず無電界としたときの偏光の原理を説明するための図である。 本発明の実施の他の形態である光ピックアップ装置20のDVD−ROM、DVD±R、およびDVD±RWに対する記録時および再生時の概略の構成を示す図である。 本発明の実施の他の形態である光ピックアップ装置20のDVD−RAMに対する記録時および再生時の概略の構成を示す図である。 本発明の実施の一形態である光ピックアップ装置20のDVD−ROM、DVD±R、およびDVD±RWにおけるレーザ光の偏光方向を説明するための図である。 本発明の実施の一形態である光ピックアップ装置20のDVD−RAMにおけるレーザ光の偏光方向を説明するための図である。 種々の規格のDVDのトラックピッチと光スポットの位置関係を示す図である。
符号の説明
10 トラック
11 ピット
12a〜12c 光スポット
20 光ピックアップ装置
21 半導体レーザ
22 液晶
23,23a,23b 回折格子
24 ビームスプリッタ
25 対物レンズ
26a 非回折光
26b,26c 回折光
27 光ディスク
28 光検出部
29 液晶制御部
60 レーザ光
61,62 ガラス板
63 液晶分子

Claims (3)

  1. レーザ光を発生するレーザ光源と、
    前記レーザ光源から出射されたレーザ光を偏光するための液晶素子と、
    前記液晶素子の液晶の分子配列を遷移させることによって前記液晶素子を透過するレーザ光の偏光方向を変化させる液晶配列遷移手段と、
    前記液晶素子を透過したレーザ光が第1の偏光方向であるときに、複数のレーザビームを生成し、前記液晶素子を透過したレーザ光が第2の偏光方向であるときに、1つのレーザビームを生成する回折手段とを含み、
    前記液晶配列遷移手段は、光記録媒体に情報を記録する際に、前記液晶素子の液晶の分子配列を、第1の偏光方向に偏光する分子配列に遷移させ、
    光記録媒体から情報を再生する際に、前記液晶素子の液晶の分子配列を、第2の偏光方向に偏光する分子配列に遷移させることを特徴とする光ピックアップ装置。
  2. レーザ光を発生するレーザ光源と、
    前記レーザ光源から出射されたレーザ光を偏光するための液晶素子と、
    前記液晶素子の液晶の分子配列を遷移させることによって前記液晶素子を透過するレーザ光の偏光方向を変化させる液晶配列遷移手段と、
    前記液晶素子を透過したレーザ光が第1の偏光方向であるときに、複数のレーザビームを生成する第1の回折手段と、
    前記液晶素子を透過したレーザ光が第2の偏光方向であるときに、前記複数のレーザビームとは異なる複数のレーザビームを生成する第2の回折手段とを含み、
    前記液晶配列遷移手段は、光記録媒体に情報を記録および再生する際に、前記液晶素子の液晶の分子配列を、第1の偏光方向に偏光する分子配列に遷移させ、
    前記光記録媒体とは異なる種類の光記録媒体に情報を記録および再生する際に、前記液晶素子の液晶の分子配列を、第2の偏光方向に偏光する分子配列に遷移させることを特徴とする光ピックアップ装置。
  3. 請求項1または2記載の光ピックアップ装置が生成するレーザ光を用いて光記録媒体に情報を記録および/または再生することを特徴とする記録再生装置。
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