JP2005283785A - カラーフィルタおよびそれを用いた液晶表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シール部の密着強度を強くすることにより、透明導電膜や保護層をパターニングすることなく、周辺ギャップムラが発生しにくいカラーフィルターを安価に提供する。
【解決手段】一対の基板間をシール材にてシールして内部に液晶を封入し、少なくとも一方の基板上に着色層、ブラックマトリックス層を形成し、着色層およびブラックマトリックス層を覆うように保護層を設け、保護層上に透明導電膜を形成したカラーフィルタであって、シール材によるシール部分には、少なくとも保護層と透明導電膜が積層されており、とくに大気圧プラズマにより表面処理された状態にてシール部が構成されていることを特徴とするカラーフィルタ、およびそれを用いた液晶表示装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、液晶表示装置に用いられる基板に関し、中でも液晶表示装置をカラー化するために用いられるカラーフィルタ、およびそのカラーフィルタを用いた液晶表示装置に関する。
液晶表示装置は、薄型で軽量、低消費電力であることから、ノート型パソコン、電子手帳、携帯電話、カメラ一体型ビデオレコーダー等、広範囲の電子機器の表示装置として使用されている。
カラーフィルタを備えた従来の液晶表示装置の一般的な構成について簡単に説明するに、例えば図2に示すように、液晶表示装置のカラーフィルタ101は、少なくともR(赤)、G(緑)、B(青)の3色のカラーフィルタ層12(12R、12G、12B)(着色層)と、画素間の光漏れを遮光するブラックマトリックス層11と、前記カラーフィルタ層およびブラックマトリックス層の保護と表面の平坦化を目的とした保護層13と、透明導電膜14からなる透明基板と、配向膜15と、透明画素電極16を備えたアレイ基板102(配線基板)とを、一対の基板10、10間に液晶18層を介してスペーサ19によって規定される所定の間隔で保持し、その間の周辺をシール材20でシールして、液晶18を封入した構造となっている。
上記シール材20でシールしているシール部(領域A)には、該表示装置を信頼試験にかけた場合に剥がれることのないよう高い密着力が求められる。しかしながら、シール部が透明導電膜上であった場合、シール材20に通常用いられるグラスファイバーを混入したエポキシ樹脂は透明導電膜との密着力があまり強くないため、表示装置の信頼性が低くなるといった問題があった。この問題点を解決するために、シール部に相当する部分を覆うマスキング材をあてがった後に、透明導電膜を成膜することにより、例えば図2に示すように該シール部において削除された透明導電膜層(透明電極膜層)を形成する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。また、シール部に保護層があった場合も同様に、保護層とシール材との界面や、保護層の下地となるブラックマトリックス層もしくは透明基板との界面での密着力が強くないため、表示装置の信頼性が低くなると言った問題があった。この問題点を解決するため、保護層の材料として感光性材料を塗布し、表示領域部以外の部分を除去するためフォトリソ加工にて露光・現像処理を行うことにより、例えば図3のカラーフィルタ103に示すように、該シール部において削除された保護層を形成する方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、マスキング材を用いて透明導電膜層をパターン成膜した場合、マスキング材によるコストの増大や、マスキング材と透明基板のズレによるパターンの位置精度不良による歩留まりの低下や、さらにはマスキング材を積層した透明導電膜が剥離してカラーフィルタに付着し、製品不良となって歩留まりを落とすといった問題があった。
また、保護層を、感光性材料を塗布してフォトリソ加工によりパターン形成した場合、フォトリソ加工によるコストの増大といった問題や、表示部とシール部とに段差があるため、ギャップムラが発生しやすく、周辺表示ムラになるといった問題があった。
特開平2−87115号公報 特開平8−271728号公報
本発明の課題は、上記従来技術の問題点に鑑み、シール部の密着強度を強くすることにより、透明導電膜や保護層をパターニングすることなくシール部での高いシール性が得られ、かつ、周辺ギャップムラの発生を防止して周辺表示ムラを防止可能なカラーフィルターを安価に提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係るカラーフィルタは、一対の基板を所定の間隔で保持し、その間の周辺をシール材にてシールし、内部に液晶を封入し、少なくとも一方の基板上に着色層およびブラックマトリックス層を形成し、前記着色層およびブラックマトリックス層を覆うように保護層を設け、かつ、前記保護層上に透明導電膜を形成したカラーフィルタであって、前記シール材によるシール部分には、少なくとも保護層と透明導電膜が積層されてなることを特徴とするものからなる。
このカラーフィルタにおいては、上記シール部分に形成した保護層の下に、前記ブラックマトリックス層を備え、かつブラックマトリックス層が樹脂膜よりなる構成とすることができる。
また、上記基板上を大気圧もしくはそれに近い圧力下で生成した大気圧プラズマに曝した後に、前記着色層および/またはブラックマトリックス層が形成されていることが好ましい。
また、上記着色層および/またはブラックマトリックス層上を大気圧もしくはそれに近い圧力下で生成した大気圧プラズマに曝した後に、前記保護層が形成されていることも好ましい。
また、上記保護層上を大気圧もしくはそれに近い圧力下で生成した大気圧プラズマに曝した後に、前記透明導電膜が形成されていることも好ましい。
さらに、上記透明導電膜上を大気圧もしくはそれに近い圧力下で生成した大気圧プラズマに曝した後に、前記シール部が形成されていることが好ましい。
本発明に係る液晶表示装置は、上記のようなカラーフィルタを用いたことを特徴とするものからなる。
本発明によれば、シール材によるシール部分では、少なくとも保護層と透明導電膜が積層された構成とされるので、この部分に対して従来のようなパターニングは不要であり、安価にカラーフィルタを構成できる。そして、とくに大気圧もしくはそれに近い圧力下で生成した大気圧プラズマに曝すことにより、密着性強度を上げることができ、密着性強度を上げた状態にて各部およびシール材を配置することにより、周辺ギャップムラによる表示ムラの発生しにくいカラーフィルタを安価に提供することができるようになる。したがって、このようなカラーフィルタを用いた液晶表示装置についても、コストダウン、性能向上をはかることができる。
以下に、本発明について、望ましい実施の形態とともに詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施態様に係るカラーフィルタ1を示している。シールに相当する部分以外は、図2、図3に示した従来構成と実質的に同じである。本発明においては、シール材20によるシール部には、少なくとも保護層13と透明導電膜14が積層された構成とされている。本実施態様では、シール部分に形成した保護層13の下に、ブラックマトリックス層11が設けられ、かつブラックマトリックス層11が樹脂膜から構成されている。そして、好ましくは、基板10上を大気圧もしくはそれに近い圧力下で生成した大気圧プラズマに曝した後に、カラーフィルタ層12(着色層)および/またはブラックマトリックス層11が形成され、また、着色層および/またはブラックマトリックス層11上を大気圧もしくはそれに近い圧力下で生成した大気圧プラズマに曝した後に、保護層13が形成され、また、保護層13上を大気圧もしくはそれに近い圧力下で生成した大気圧プラズマに曝した後に、透明導電膜14が形成され、さらに、透明導電膜14上を大気圧もしくはそれに近い圧力下で生成した大気圧プラズマに曝した後に、シール材20によるシール部が形成される。大気圧プラズマへの暴露は、これらのいずれか少なくとも一つが採用されることが好ましい。
本発明は、カラーフィルター基板のシール部分におけるシール材と透明電極層との密着力、保護層と着色層および/またはブラックマトリックスとの密着力、基板と着色層および/またはブラックマトリックスおよび/または保護層との密着力を上げ、シール部分に少なくとも保護層と透明電極膜が積層されていることを特徴とするカラーフィルタを得るものである。その結果、保護層や透明電極層をパターニングする必要がなくなり、安価にカラーフィルタを製造することができ、また、表示領域とシール部分との段差がなくなるため、ギャップムラの発生がしにくく、表示ムラのない表示特性の優れた液晶表示装置を容易に形成することができるようになる。
本発明で使用する透明導電膜(透明電極層)の材質は特に限定されないが、例えば有機高分子層よりなるカラーフィルタ上に形成する透明電極層としては、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化インジウムと酸化スズの混合物(以下、ITOと称する)、金、銀、銅、アルミニウム、パラジウム、白金などの単体もしくは混合物、もしくは積層体からなり、厚みは10〜5000オングストロームのものが好適に使用される。
本発明で使用する基板は特に限定されないが、光線透過率が高く、機械的強度、寸法安定性が優れたガラスが最適であり、ソーダガラス、無アルカリガラス、ホウケイ酸ガラス、石英ガラスなどが好適である。この他にポリイミド樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂などのプラスチック板や、ロール状に巻き上げられたフィルムなどが使用することができる。また、金属、木材、紙なども使用することができる。特に限定はされないが、大気圧プラズマ処理によりダメージを受けにくい材料、例えばガラスや金属などを選択することが好ましい。
本発明のカラーフィルターは遮光層上に透明保護膜を形成する。保護膜の目的は、表示領域の平坦性を向上し、表示特性を良好にしたり、遮光層や着色層に使用されている顔料や有機物による液晶層への汚染の防止などである。
本発明で使用する保護層の材質は特に限定されず、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、オルガノシランを縮重合して得られるシリコーン樹脂、オルガノシランとイミド基を有する化合物とを縮重合して得られるイミド変形シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、尿素樹脂、ポリビニールアルコール樹脂、メラミン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ゼラチンなどが用いられる。中でも、後工程の液晶表示装置製造工程での加熱や、有機溶剤への耐性を有する樹脂を用いることが好ましく、この点からポリイミド系樹脂やアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂が好ましく用いられる。オーバーコート層を形成する方法としては特に限定されず、ディップ法、ロールコーター法、スピナー法、ダイコーティング法、ワイヤーバーによる方法などが好適に用いられる。オーバーコート層の膜厚としては特に限定されないが、0.05〜3.0μmが好ましい。
本発明で使用する着色層としては、特に限定はされないが、色素を樹脂中に分散したものを用いることができる。顔料は3原色を表すために適当なものを組み合わせて使用することができる。使用できる色素としては赤、橙、黄、緑、青、紫などの顔料や染料が挙げられるが、これらに限定されるものではない。使用される樹脂としては、特に限定されず、180℃以上のアニール処理でも軟化、分解、着色を生じない材料が用いることができ、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、尿素樹脂、アクリル樹脂、ポリビニールアルコール樹脂、メラミン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂、テトラフルオロエチレン樹脂、シリコーン樹脂およびこれらの混合物などが好ましく用いられる。これらの中でも耐熱性、密着性にすぐれているポリイミド樹脂、アクリル樹脂もしくはエポキシ樹脂が好ましい。着色層を形成する方法としては特に限定はされないが、通常フォトリソグラフィー法やインクジェット法、印刷法により所定のパターンを形成する。
本発明で使用するブラックマトリックス層としては、特に限定されないが、クロムやクロムと酸化クロムや窒化クロム、ニッケル合金、チタン合金の多層膜などからなる無機系やアクリル樹脂、ポリイミド樹脂などに黒色顔料を分散した有機系の材料が用いられる。無機系、有機系ともに本発明において好適に用いられるが、成膜に複雑な真空系を要する無機系に比べ、製造コストの面で有利であり地球環境への影響も少ない有機系を用いるのが望ましい。ブラックマトリックス層の厚みは無機系で0.1〜0.3μm、有機系で0.5〜2μmのものが多く用いられる。ブラックマトリックス層を形成する方法として特に限定はされないが、通常フォトリソグラフィー法やインクジェット法、印刷法により所定のパターンを形成する。
本発明においては、基板と着色層および/またはブラックマトリックス層間、着色層および/またはブラックマトリックス層と保護層間、保護層と透明電極層間の密着力強化を図るため、大気圧下もしくは大気圧近傍下で生成した大気圧プラズマにより、下地の表面の洗浄・改質・活性化を行う。大気圧下での放電のため従来のプラズマ発生装置と異なり、真空装置を必要とせず、開放系で使用可能なため、装置を簡単かつ小型化でき、さらにはインライン設備による連続処理が可能である。また、励起活性種を直接基板へ供給するために遙かに高速に表面処理をすることができる。
また、大気圧下で生成されたプラズマは平均自由工程が短く拡散が小さいため基板表面のみを処理することが可能であり、基板自体(基板内部)への物理的および電気的なダメージを与えにくい。その結果、減圧下で生成したプラズマと比較し被処理基板に与えるダメージが小さく、処理したい箇所のみを部分的にかつ選択的に処理することが可能であるため、本発明における生産性、経済性を損なうことのない表面処理として、最も好適に使用することができる。
大気圧プラズマでの処理方法としては特に限定されないが、供給された気体に直流の高電圧もしくは高周波電圧もしくはパルス電圧を印加してプラズマを発生させ、そのプラズマにより励起された気体を被処理物の表面に曝して、処理を行う。このとき供給する気体は不活性ガスもしくは不活性ガスと反応ガスの混合気体を用いることが放電を安定させるために好ましい。本発明におけるプラズマ発生のための処理ガスは、不活性ガスとしては、ヘリウム、アルゴン、ネオン、クリプトン、窒素などを使用することができるが、放電の安定性や経済性を考慮すると、ヘリウムもしくはアルゴンもしくは窒素を使用することが好ましい。また、反応ガスは処理を行う材質、表面状態およびプラズマの放電状態により酸素、空気、CO2 、CF4 などの最適なガスを任意に選択することができる。例えば樹脂層の表面を処理する場合、限定はされないが、プラズマ中に酸素ラジカルを含有するように、酸素、空気などの反応ガスを選択することが処理を高速に実施するためには好ましい。もちろん本発明においては不活性ガスのみ、もしくは反応性ガスのみで処理することもできる。
本発明における大気圧下もしくは大気圧近傍の圧力としては、特に限定はされないが好ましくは0.9〜1.05atmの範囲である。本発明における大気圧および大気圧近傍とは、チャンバーなどにより外圧を完全に遮断し、真空ポンプや加圧器など減圧や加圧のための特別な圧力調整装置を使用して真空および加圧状態を作り出す必要のない範囲の圧力である。例えば大気圧中でプラズマ処理を行っている基板の近傍に、処理に使用したガスや処理により発生したパーティクルを取り除くための排気ファンや送風ファンを取り付けることも本発明においては好ましく、そのときの圧力は大気圧近傍の圧力となる。
プラズマの曝露方法としては、基板を直接プラズマ内へと搬送してプラズマ処理を実施する直接方式、プラズマ発生部にて生成された活性種を、プラズマに曝されない位置に配置された基板へとガスなどで導き処理を行う間接方式のいずれの方法も好適に採用することができる。前者の直接方式においては、基板表面に突起が存在する場合や、たとえば遮光層をクロムで作成した場合のように基板内部もしくは表面に金属が存在する場合、部分的に強いプラズマが発生し、その結果処理範囲にバラツキが発生したり、基板表面に放電痕などの電気的なダメージを発生する恐れがある。しかしながら、プラズマによるスパッタリングなどの物理的な効果とプラズマ中のラジカルなどによる化学的な効果の両方を有効に活用することができるため、放電状態を制御し安定して放電する条件を達成することにより、本発明における表面処理として好適に使用することができる。
一方、後者の間接方式でプラズマ処理を実施する場合、基板とプラズマ間の距離が重要になる。プラズマにより生成された活性種には寿命が存在するため、基板とプラズマとの距離が離れすぎると処理能力が著しく低下する。そのため基板とプラズマとの距離関係にはある制約が生じ、好ましくはプラズマと基板間の距離は30mm以内であり、より好ましくは10mm以内である。しかしながらプラズマによるダメージを受けにくく、XYステージなどの基板搬送設備を使用することで部分的かつ選択的な処理を実施することも可能であることより、本発明における大気圧下プラズマによる表面の処理として好適に使用することができる。
以下に本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
カーボンブラックからなる黒色顔料、ポリアミック酸、溶剤を攪拌混合し、黒色カラーペーストを得た。このようにして得られた黒色カラーペーストを基板表面に大気圧プラズマ処理を行った無アルカリガラス(日本電気硝子(株)製、OA−10)からなる長さ400mm、幅500mm、厚さ0.5mmの透明基板にスピンコートした。大気圧プラズマ発生装置は松下電工マシンアンドビジョン株式会社製の大気圧プラズマクリーニング装置Aiplasmaを用いた。このとき、プラズマ発生装置の処理幅が50mmのため、基板をXYステージに載せ10mm/sのスピードにて左右に搬送させて基板全面を処理した。その後、110℃で15分間加熱乾燥し、膜厚1.5μmのポリイミド前駆体膜を得た。この膜上にポジ型フォトレジスト(東京応化株式会社製、OFP−800)をスピンコートし、80℃で20分加熱乾燥して膜厚1.0μmのレジスト膜を得た。次いで、フォトマスクを介して紫外線露光した後、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド2.4重量%の水溶液からなる現像液を用いて不要部分のフォトレジストおよびポリイミド前駆体膜をエッチング除去した後、残ったフォトレジストをメチルセルソロブアセテートにより除去した。これを300℃で30分加熱し、所定形状の遮光層を形成した。
次にその基板の表面に大気圧プラズマ処理を施した後に、ポリアミック酸、赤顔料、溶剤からなる非感光性赤色カラーペーストをスピンコートし、その後、110℃で15分間加熱乾燥し、膜厚1.5μmのポリイミド前駆体膜を得た。この膜上にポジ型フォトレジストをスピンコートし、80℃で20分加熱乾燥した膜厚1.0μmのレジスト膜を得た。次いで、フォトマスクを介して紫外線露光をした後、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド2.4重量%の水溶液からなる現像液を用いて不要部分のフォトレジストおよびポリイミド前駆体膜をエッチング除去した後、残ったフォトレジストをメチルセルソロブアセテートにより除去した。これを300℃で30分加熱し、所定形状の赤色着色パターニング層を得た。同様にして緑色着色パターニング層、青色着色パターニング層を形成した。
さらにその表面を大気圧プラズマ処理した後にアクリル製のオーバーコート材をスピンコートし、90℃で15分間加熱乾燥した後、240℃で30分加熱し、基板全面に保護層を形成した。その後、その表面を大気圧プラズマ処理した後に140nmの膜厚でITO膜を全面に成膜した。このようにして、図1に示すようなシール部分に遮光層、保護層、透明電極層が積層されているカラーフィルタ基板を作製した。
一方、薄膜トランジスタ(TFT)素子、走査線、信号線、透明電極からなる駆動素子基板を形成し、対向基板を作製した。次にカラーフィルタ基板と対向基板の双方に配向膜を形成してラビング処理を施した後に、カラーフィルタ表面を大気圧プラズマ処理して、両基板を対向させて、シールし貼り合わせた。次に、シール部に設けられた注入口から液晶を注入した後に、注入口を封止した。配向膜、液晶としては、通常のTN方式用の配向膜ならびにTN液晶を用いた。次にICドライバー等を実装することにより液晶表示装置を完成させた。
完成した液晶表示装置は、周辺にギャップムラに起因する表示ムラは見られなかった。さらに長期信頼性試験にかけたところ、シール部の剥離は見られず、高い信頼性が得られた。
実施例2
実施例1と同様にして無アルカリガラス上に遮光層および着色層、保護層、透明電極層を形成した後、ポジ型フォトレジストをスピンコートし、80℃で20分加熱乾燥して膜厚1.0μmのレジスト膜を得た。次いで、フォトマスクを介して紫外線露光した後、塩酸と塩化第二鉄の混合液からなるエッチャントを用いて不要部分のフォトレジストおよび透明電極層をエッチング除去した後、残ったフォトレジストを水酸化ナトリウムにより除去し、所定形状の透明電極を形成した。このようにして、シール部分に遮光層、保護層、パターン形成された透明電極層が積層されているカラーフィルタ基板を作製した。
一方、ガラス基板上に透明電極からなる対向基板を作製し、実施例1と同様にカラーフィルタ基板と対向基板の双方に配向膜を形成してラビング処理を施した後に、カラーフィルタ表面を大気圧プラズマ処理して、両基板を対向させて、シールして貼り合わせ、液晶を注入し、ICドライバー等を実装して液晶表示装置を完成させた。液晶としては、通常のSTN方式用の配向膜ならびに液晶を用いた。
完成した液晶表示装置は、周辺にギャップムラに起因する表示ムラは見られなかった。さらに長期信頼性試験にかけたところ、シール部の剥離はみられず、高い信頼性が得られた。
参考例1
大気圧プラズマ処理を施さずに実施例1と同様にして無アルカリガラス上に遮光層および着色層、保護層、透明電極層を形成し、カラーフィルタ基板を作製した。得られたカラーフィルタ基板とTFT素子を備えた対向基板の双方に配向膜を形成し、ラビング処理を行った後、大気圧プラズマ処理を施さずに、両基板を対向させて、シールして貼り合わせ、液晶注入、ICドライバー等の実装を行い液晶表示装置を完成させた。
完成した液晶表示装置は、長期信頼性にかけたところ、シール剤と透明電極層の接着面での密着不良に起因する剥離やガラス基板とブラックマトリックス層の界面またはブラックマトリックス層と保護層の界面での剥離といった不具合が発生した。
比較例1
遮光層と保護層がシール部の領域に設けられていないカラーフィルタを大気圧プラズマ処理を施さずに実施例1と同様な方法で作成した。保護層の形成は、アクリル製の感光性オーバーコート材をスピンコートの後、90℃で15分間加熱乾燥した後、フォトマスクを介して紫外線露光をした後、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド0.3重量%の水溶液からなる現像液を用いて不要部分をエッチング除去した後、240℃で30分加熱して形成した。その後、シール部に相当する部分を覆うマスキング材をあてがった後に140nmの膜厚でITO膜を製膜し、シール部分にITO膜のない形状の透明電極層を得た。このようにして、シール部分に遮光層、保護層、透明電極層が積層されていないカラーフィルタ基板を作製し、対向基板と張り合わせを行い、図2に示したような液晶表示装置用カラーフィルタを完成させた。完成した液晶表示装置は、周辺にギャップムラに起因する表示ムラの発生が見られた。
本発明の一実施態様に係るカラーフィルタの概略部分断面図である。 従来のカラーフィルタの概略部分断面図である。 従来の別のカラーフィルタの概略部分断面図である。
符号の説明
1 カラーフィルタ
10 基板
11 ブラックマトリックス層
12 カラーフィルタ層(着色層)
13 保護層
14 透明導電膜(透明電極層)
15 配向膜
16 画素電極
18 液晶
19 スペーサ
20 シール材

Claims (7)

  1. 一対の基板を所定の間隔で保持し、その間の周辺をシール材にてシールし、内部に液晶を封入し、少なくとも一方の基板上に着色層およびブラックマトリックス層を形成し、前記着色層およびブラックマトリックス層を覆うように保護層を設け、かつ、前記保護層上に透明導電膜を形成したカラーフィルタであって、前記シール材によるシール部分には、少なくとも保護層と透明導電膜が積層されてなることを特徴とするカラーフィルタ。
  2. 前記シール部分に形成した保護層の下に、前記ブラックマトリックス層を備え、かつブラックマトリックス層が樹脂膜よりなることを特徴とする、請求項1に記載のカラーフィルタ。
  3. 前記基板上を大気圧もしくはそれに近い圧力下で生成した大気圧プラズマに曝した後に、前記着色層および/またはブラックマトリックス層が形成されていることを特徴とする、請求項1または2に記載のカラーフィルタ。
  4. 前記着色層および/またはブラックマトリックス層上を大気圧もしくはそれに近い圧力下で生成した大気圧プラズマに曝した後に、前記保護層が形成されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のカラーフィルタ。
  5. 前記保護層上を大気圧もしくはそれに近い圧力下で生成した大気圧プラズマに曝した後に、前記透明導電膜が形成されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のカラーフィルタ。
  6. 前記透明導電膜上を大気圧もしくはそれに近い圧力下で生成した大気圧プラズマに曝した後に、前記シール部が形成されていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載のカラーフィルタ。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のカラーフィルタを用いたことを特徴とする液晶表示装置。
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