JP2005282212A - 場所打ちコンクリート杭の構築方法 - Google Patents

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孝一 佐藤
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誠治 金森
Suguru Nonaka
英 野中
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Abstract

【課題】 杭頭処理を簡略化できるとともに、伏流水や被圧地下水がある場合でも信頼性の高いコンクリート杭を構築できる方法を提供する。
【解決手段】 アースドリル等の掘削機械を用いて地盤50を掘削し、掘削孔壁を安定させた後、上記掘削孔53内に鉄筋かご54を挿入してコンクリートを打設してコンクリート杭10を構築する際に、セメント、水、粗骨材及び細骨材に、カルボキシル基含有ポリエーテル系減水剤と、カチオン性界面活性剤から選ばれる第1の水溶性低分子化合物(A)とアニオン性芳香族化合物から選ばれる第2の水溶性低分子化合物(B)とを含有して成る混和剤とを配合した、高セルフレベリング耐水コンクリート11を所定深さだけ打設した後、水と普通ポルトランドセメント及び骨材を混練した普通コンクリート12を打設して上記コンクリート杭10を構築するようにした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、場所打ちコンクリート杭の構築方法に関するもので、特に、セルフレベリング性及び耐水性に優れたコンクリート組成物を用いてコンクリート杭を構築する方法に関する。
場所打ちコンクリート杭は、地盤を機械で掘削し、掘削坑内を安定液で満たして掘削孔壁を安定させた後、上記削孔内に鉄筋かごを挿入してコンクリートを打設することにより、杭を現場にて構築する方法の総称で、その代表的な工法としては、アースドリル工法、リバース工法、オールケーシング工法などがある。図2は、アースドリル工法の施工要領図で、この工法では、図2(a),(b)に示すように、まず、アースドリル51を用い、ベントナイト液などの安定液52を注入しながら地盤50を掘削して掘削孔53を形成する。そして、図2(c)〜(e)に示すように、上記掘削孔53の内部に鉄筋かご54を挿入した後、図示しないコンクリートポンプからトレミー管55を通して上記掘削孔53内にコンクリートを圧送して打設し、鉄筋コンクリートの杭(コンクリート杭)56を構築する。なお、上記トレミー管55はコンクリート杭56の構築後に撤去される。
一方、植生コンクリートや排水性舗装用のコンクリートなどに用いられる、セメントペーストで粗骨材をまぶして成形した透水性コンクリートにおいて、上記粗骨材へ付着性と均一保型性とを向上させるための透水性コンクリート用添加剤が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
上記添加剤は第1の水溶性低分子化合物(A)と第2の水溶性低分子化合物(B)とを含有する添加剤であり、上記化合物(A)と化合物(B)との組み合わせとしては、(1)両性界面活性剤から選ばれる化合物(A)とアニオン性界面活性剤から選ばれる化合物(B)との組み合わせ、または、(2)カチオン性界面活性剤から選ばれる化合物(A)とアニオン性芳香族化合物から選ばれる化合物(B)との組み合わせ、(3)カチオン性界面活性剤から選ばれる化合物(A)と臭素化合物から選ばれる化合物(B)との組み合わせ、から選択される。上記添加剤の配合量は、目的とする粘性及び空隙の均一性の程度により適宜選択されるが、好ましい配合量としては、セメントあるいは高炉スラグなどの水硬化性粉体に対して、化合物(A)と化合物(B)の合計が0.01〜1重量%、特に好ましくは0.1〜0.5重量%であり、これにより、空隙率が20〜30%の連続した空隙を含む強度の高い透水性コンクリートを得ることができる。
特開2002−194997号公報
しかしながら、上記コンクリートの打込み時においては、コンクリートのセルフレベリング性が低いことから、コンクリートが泥水や孔壁の土砂などを巻き込む恐れがあり、このため、コンクリートの品質が低下することが考えられる。そこで、安全を見込んで所定のコンクリート天端高さに対して余盛りを行う必要がある。上記必要とされる余盛り部56kの深さは、一般に工法により異なるが、泥水により掘削孔壁を安定させるアースドリル工法やリバース工法では80cm程度、オールケーシング工法では50cm程度必要である。そして、コンクリート打設後には、レイタンス(泥分層)や泥水の沈殿物が混合している上記余盛り部56kをはつる杭頭処理作業が必要となる。
また、砂利や砂礫層での場所打ちでは、伏流水や被圧地下水によりコンクリートが洗い流されることもあるため、このような場所で使用されるコンクリートとしては、セメント、水、骨材に、例えば、シリカゲル、ベントナイト等の無機質混和剤やAE減水剤などのコンクリート用化学混和剤を配合した、耐水性に優れ、かつ、ブリージングの発生の少ない水中コンクリートを使用することも考えられるが、水中コンクリートを用いた場合でも、セルフレベリング性に問題があるため、普通コンクリートの場合と同様に余盛りを行う必要があった。
本発明は、従来の問題点に鑑みてなされたもので、杭頭処理を簡略化できるとともに、伏流水や被圧地下水がある場合でも信頼性の高いコンクリート杭を構築できる方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、打設されるコンクリートに、混和剤として、上記透水性コンクリート用添加剤を添加することにより、上記コンクリートの耐水性とセルフレベリング性とをともに向上させることができ、上記問題点を解決することができることを見出し、本発明に到ったものである。
すなわち、本発明の請求項1に記載の発明は、地盤を掘削した孔の内部に鉄筋かごを挿入し、上記孔内にトレミー管を通してコンクリートを打設し、コンクリート杭を構築する場所打ちコンクリート杭の構築方法において、上記コンクリートとして、セメント、水、粗骨材及び細骨材に、第1の水溶性低分子化合物(A)と第2の水溶性低分子化合物(B)とを含有する添加剤であり、上記化合物(A)と化合物(B)とが、両性界面活性剤から選ばれる化合物(A)とアニオン性界面活性剤から選ばれる化合物(B)との組み合わせ、または、カチオン性界面活性剤から選ばれる化合物(A)とアニオン性芳香族化合物から選ばれる化合物(B)との組み合わせ、カチオン性界面活性剤から選ばれる化合物(A)と臭素化合物から選ばれる化合物(B)との組み合わせ、から選択される添加剤のうちのいずれかの添加剤を含有して成る混和剤を配合したコンクリートを用いたことを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の場所打ちコンクリート杭の構築方法において、最初に上記混和剤を配合したコンクリートを所定深さだけ打設した後、上記混和剤を配合していないコンクリートを打設してコンクリート杭を構築するようにしたことを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の場所打ちコンクリート杭の構築方法において、上記混和剤として、カチオン性界面活性剤から選ばれる化合物(A)とアニオン性芳香族化合物から選ばれる化合物(B)を含有する混和剤を用いるとともに、上記化合物(A)と上記化合物(B)とを、単位水量に対して、それぞれ0.5〜5.0重量%の割合で配合したことを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の場所打ちコンクリート杭の構築方法において、上記コンクリート組成物に、更に、カルボキシル基含有ポリエーテル系減水剤を、セメントに対して、0.5〜5.0重量%の割合で配合したことを特徴とする。
本発明によれば、場所打ちコンクリート杭を構築する際に、セメント、水、粗骨材及び細骨材に、第1の水溶性低分子化合物(A)と第2の水溶性低分子化合物(B)とを含有する添加剤であり、上記化合物(A)と化合物(B)とが、両性界面活性剤から選ばれる化合物(A)とアニオン性界面活性剤から選ばれる化合物(B)との組み合わせ、または、カチオン性界面活性剤から選ばれる化合物(A)とアニオン性芳香族化合物から選ばれる化合物(B)との組み合わせ、カチオン性界面活性剤から選ばれる化合物(A)と臭素化合物から選ばれる化合物(B)との組み合わせ、から選択される添加剤のうちのいずれかの添加剤を混和剤として配合した、セルフレベリング性と耐水性とにともに優れたコンクリートを用いたので、コンクリートの打込み時における泥水や孔壁の土砂などの巻き込みを大幅に低減することができる。したがって、余盛りをほとんど行うことなくコンクリート杭を構築することができるだけでなく、伏流水や被圧地下水がある場合でも信頼性の高いコンクリート杭を構築できる。
また、最初に上記混和剤を配合したコンクリートを所定深さだけ打設した後、上記混和剤を配合していないコンクリートを打設してコンクリート杭を構築するようにしたので、上記混和剤を配合した高価なコンクリートの使用量を少なくでき、材料コストを大幅に低減することができる。
以下、本発明の最良の形態について、図面に基づき説明する。
図1(a)〜(c)は、本発明の最良の形態に係る場所打ちコンクリート杭の構築方法を示す図で、本例では、アースドリル等の掘削機械を用いて地盤50を掘削し、掘削孔壁を安定させた後、上記掘削孔53内に鉄筋かご54を挿入してコンクリートを打設する。このとき、はじめに、セルフレベリング性が高く、かつ、耐水性に優れたコンクリート(以下、高セルフレベリング耐水コンクリートという)11を、所定深さだけ打設した後、水と普通ポルトランドセメント及び骨材を混練した普通コンクリート12を打設してコンクリート杭10を構築する。
上記高セルフレベリング耐水コンクリートは、セメント、水、粗骨材、細骨材に、コンクリート用化学混和剤に加えて、混和剤として、カチオン性界面活性剤から選ばれる第1の水溶性低分子化合物(A)と、アニオン性芳香族化合物から選ばれる第2の水溶性低分子化合物(B)とを含有する混和剤を配合したもので、その製造方法としては、はじめに、セメント、水、細骨材に、コンクリート用化学混和剤と、上記第2の水溶性低分子化合物(B)とを練り混ぜて混練物を作製した後、この混練物を混練して混練物を作製し、この混練物に上記第1の水溶性低分子化合物(A)を添加して再度混練し、最後に粗骨材を加えて混練し、コンクリート組成物を作製する。
て高セルフレベリング耐水コンクリートを作製する。なお、上記コンクリート用化学混和剤としては、リグニン系、ポリカルボン酸系、メラミン系、ナフタリン系、あるいは、アミノスルホン酸系などのポリエーテル系減水剤、AE減水剤、高性能AE減水剤などの、通常使用されているコンクリート用化学混和剤の中から適宜選択することができるが、中でも、上記混和剤との相溶性に優れたカルボキシル基含有ポリエーテル系減水剤を、セメントに対して、0.5〜5.0重量%、特に好ましくは、1.0〜5.0重量%の割合で配合することにより、流動性やセルフレベリング性を向上させることができる。
上記セメントとしては、特に限定されるものではなく、石灰石・粘土・酸化鉄などを原料とした普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、白色ポルトランドセメントなどのポルトランドセメントや、高炉セメント、フライアッシュセメント、シリカセメントなどの混合セメントが用いられるが、特に、早強ポルトランドセメントを用いることが好ましい。
なお、このとき、水セメント比(W/C)としては、30〜40%とすることが好ましく、35%前後とすることが特に好ましい。水セメント比が30%未満であると粘性が高くなり流動性が低下するだけでなく、セメントの割合が多くなるため水和発熱が大きくなり、温度ひび割れが発生し易くなる。また、40%を超えると、同じ粘性を得るためには上記第1の水溶性低分子化合物(A)と第2の水溶性低分子化合物(B)とを余分に入れる必要があるが、それでも早強性は低下してしまうので、30〜40%とすることが好ましい。
また、本発明の高セルフレベリング耐水コンクリートに持ち入れる混和剤の成分は、第1の水溶性低分子化合物(A)として、4級アンモニウム塩型カチオン性界面活性剤を用いることが好ましく、特に、アルキルアンモニウム塩が好ましい。また、第2の水溶性低分子化合物(B)として、芳香環を有するスルフォン酸塩を用いることが好ましく、特に、アルキルアリルスルホン酸ナトリウムが好ましい。
なお、上記第1の水溶性低分子化合物(A)と第2の水溶性低分子化合物(B)としては、ドデカン酸アミドプロピルベタインなどの両性界面活性剤から選ばれる化合物(A)とPOE(3)ドデシルエーテル硫酸エステル塩などのアニオン性界面活性剤から選ばれる化合物(B)との組み合わせ、または、上記カチオン性界面活性剤から選ばれる化合物(A)と臭化ナトリウムなどの臭素化合物から選ばれる化合物(B)との組み合わせであってもよい。
本例では、上記第1の水溶性低分子化合物(A)と第2の水溶性低分子化合物(B)とを単位水量に対して、それぞれ0.5〜5.0重量%の割合で配合するとともに、上記第1の水溶性低分子化合物(A)と第2の水溶性低分子化合物(B)とをある一定の割合でセメント中に混入することによりセルフレベリング性を向上させるようにしている。
また、従来の水中不分離コンクリートで使用されていた水中不分離材料(混和剤)は、増粘性混和剤がセメント粒子に吸着するために硬化遅延を起こすが、上記第1の水溶性低分子化合物(A)と第2の水溶性低分子化合物(B)とがある一定の割合(例えば、2:5〜5:2の範囲)でセメント中に混入されると、上記第1の水溶性低分子化合物(A)と第2の水溶性低分子化合物(B)とが電気的に配列して擬似ポリマーを形成して増粘機能を発揮することから、セメント粒子に影響を与えないので、上記のような硬化遅延を起こさない。したがって、セルフレベリング性に優れるとともに、優れた耐水性を有するコンクリート組成物を得ることができる。なお、実験の結果では、上記第1の水溶性低分子化合物(A)と第2の水溶性低分子化合物(B)との配合の割合は、1:1の場合が最適であった。
なお、混練においては、まず、セメント、水、細骨材にカルボキシル基含有ポリエーテル系減水剤と、第2の水溶性低分子化合物(B)であるアルキルアリルスルホン酸ナトリウムとを添加して混練して混練物を作製し、しかる後、上記混練物に第1の水溶性低分子化合物(A)であるアルキルアンモニウム塩を添加して再度混練し、最後に粗骨材を加えて混練してコンクリート組成物を製造することが好ましい。
これは、上記アルキルアンモニウム塩とアルキルアリルスルホン酸ナトリウムとを同時に添加すると、上記アルキルアンモニウム塩とアルキルアリルスルホン酸ナトリウムとが不均質な状態で擬似ポリマーを形成してしまうので、擬似ポリマーを均質な状態で形成させて所望の特性を得るためには長時間の混練が必要となるためである。
また、上記アルキルアンモニウム塩を先に加えると、混練の際に泡が発生してコンクリートの空気量が多くなり、強度の低下や比重の減少等が起こる場合がある。
上記高セルフレベリング耐水コンクリートは、図1(a)に示すように、トレミー管55を用いて打設されるが、この高セルフレベリング耐水コンクリート11は高いセルフレベリング性を有するので、普通コンクリートに比べて打設後のコンクリート表面が平坦になる。したがって、コンクリートの打込み時における泥水や孔壁土砂などの巻き込みを大幅に低減することができる。
また、上記高セルフレベリング耐水コンクリートは優れた耐水性を有するので、伏流水や被圧地下水が存在する地盤であっても、泥水による実質上の加水による強度低下を防止できるとともに、泥水等によるセメント粒子の流出による品質の低下を防止することができる。
また、上記高セルフレベリング耐水コンクリートは優れたポンプ圧送性や流動性・材料分離抵抗性を有することから、ポンプ圧送時及び充填時の材料分離を効果的に低減することができるだけでなく、ブリージングの発生も低減することができる。
また、本例では、図1(b)に示すように、上記高セルフレベリング耐水コンクリート11を所定深さだけ打設した後、普通コンクリート12を打設してコンクリート杭10を構築することにより、上記混和剤を配合した高価な高セルフレベリング耐水コンクリートの使用量を少なくして、材料コストを低減するようにしている。
すなわち、トレミー管55の下端部を上記打設した高セルフレベリング耐水コンクリート11内に留めた状態で、上記トレミー管55を徐々に引き上げながら普通コンクリート12を上記トレミー管56から圧送する。これにより、打設されたコンクリートの表面には、常に、優れた耐水性とセルフレベリング性とを有する上記高セルフレベリング耐水コンクリート11が存在するので、コンクリート表面は平坦のままであり、泥水や孔壁土砂などを巻き込むことがない。したがって、コンクリート杭10の余盛り部10kの量を極めて少なくすることができるので、杭頭処理を簡略化することができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は何ら実施例に限定されるものではない。
下記の表1、表2に示すように、水190kg/m3に早強セメント(密度;3.14g/cm3)543kg/m3を加え、水セメント比が35%になるように調整した後、これに減水剤として、高性能特殊混和剤(花王株式会社製、カルボキシル基含有ポリエーテル系減水剤、商品名「マイティ4000FA」)、アルキルアリルスルホン酸塩を主成分とする添加剤(花王株式会社製、商品名「ビスコトップ100FA」)とを配合し、これに、川砂から得られた細骨材(密度;2.63g/cm3)597kg/m3を加えて練り混ぜた後、この混練物にアルキルアンモニウム塩を主成分とする添加剤(花王株式会社製、商品名「ビスコトップ100FB」)を添加して再度混練し、最後に粗骨材(密度;2.56g/cm3)597kg/m3を加えて混練して高セルフレベリング耐水コンクリートを作製した。
Figure 2005282212
Figure 2005282212
そして、上記高セルフレベリング耐水コンクリートにつき、以下の(1)〜(8)に示すような材料試験を行ない、その特性を従来の高流動コンクリート及び水中コンクリートと比較した結果を表3に示す。なお、比較例として用いた高流動コンクリートは、「高流動コンクリート施工指針」に、水中コンクリートは、「水中不分離性コンクリート設計施工指針(案)」に基づき作製した。
(1)初期性状;スランプフロー試験(5分,10分)、空気量試験、コンクリート温度
(2)フレッシュコンクリート経時変化保持性;初期性状試験項目を練りあがり0,60
,120,180,240分で行う。
(3)水中分離性;水中にフレッシュコンクリートを落下させpHを測定
(4)水密性;フレッシュコンクリートの円柱供試体を作製し、その供試体に水圧をかけ
、透過した水量を測定するとともに強度試験を実施
(5)粘性試験;23度の傾斜面にコンクリートを流し、その速度を測定
(6)圧縮強度試験;JIS A 1108に準拠して実施
(7)ポンプ圧送試験;3インチ配管で圧送性を確認(管内圧力損失測定、コンクリート
の圧力ロスの確認)
(8)収縮量の測定;長さ変化試験により収縮量を測定
Figure 2005282212
表3から明らかなように、本発明の高セルフレベリング耐水コンクリートは、耐水性、セルフレベリング性に優れているだけでなく、ポンプ圧送性や流動性・材料分離抵抗性についても優れた特性を有することが確認された。
以上説明したように、本発明によれば、コンクリートの打込み時における泥水や孔壁土砂などの巻き込みを大幅に低減することができるので、余盛りをほとんど行うことなくコンクリート杭を構築することができる。したがって、杭頭処理を簡略化することができ、作業効率を大幅に向上させることができる。
本発明による場所打ちコンクリート杭の構築方法を示す図である。 従来の場所打ちコンクリート杭の構築方法を示す図である。
符号の説明
10 コンクリート杭、10k 余盛り部、11 高セルフレベリング耐水コンクリート、12 普通コンクリート、50 地盤、51 アースドリル、52 安定液、
53 掘削孔、54 鉄筋かご、55 トレミー管。

Claims (4)

  1. 地盤を掘削した孔の内部に鉄筋かごを挿入し、上記孔内にトレミー管を通してコンクリートを打設し、コンクリート杭を構築する場所打ちコンクリート杭の構築方法において、上記コンクリートとして、セメント、水、粗骨材及び細骨材に、第1の水溶性低分子化合物(A)と第2の水溶性低分子化合物(B)とを含有する添加剤であり、上記化合物(A)と化合物(B)とが、両性界面活性剤から選ばれる化合物(A)とアニオン性界面活性剤から選ばれる化合物(B)との組み合わせ、または、カチオン性界面活性剤から選ばれる化合物(A)とアニオン性芳香族化合物から選ばれる化合物(B)との組み合わせ、カチオン性界面活性剤から選ばれる化合物(A)と臭素化合物から選ばれる化合物(B)との組み合わせ、から選択される添加剤のうちのいずれかの添加剤を含有して成る混和剤を配合したコンクリートを用いたことを特徴とする場所打ちコンクリート杭の構築方法。
  2. 最初に上記混和剤を配合したコンクリートを所定深さだけ打設した後、上記混和剤を配合していないコンクリートを打設してコンクリート杭を構築するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の場所打ちコンクリート杭の構築方法。
  3. 上記混和剤として、カチオン性界面活性剤から選ばれる化合物(A)とアニオン性芳香族化合物から選ばれる化合物(B)を含有する混和剤を用いるとともに、上記化合物(A)と上記化合物(B)とを、単位水量に対して、それぞれ0.5〜5.0重量%の割合で配合したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の場所打ちコンクリート杭の構築方法。
  4. 上記コンクリート組成物に、更に、カルボキシル基含有ポリエーテル系減水剤を、セメントに対して、0.5〜5.0重量%の割合で配合したことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の場所打ちコンクリート杭の構築方法。
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