JP2005281884A - ポリエステルモノフィラメント紡糸用油剤 - Google Patents

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一臣 須田
聡 ▲くわ▼山
Satoshi Kuwayama
Hiroyuki Kurokawa
浩亨 黒川
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Abstract

【課題】 製織時のスカム発生が少なく、優れた製織性を有するポリエステルモノフィラメント紡糸用油剤を提供することにある。
【解決手段】 A成分として脂肪酸エステルを30%以上、B成分としてアルキルホスフェートのアルカリ金属塩を0.1%以上、C成分として脂肪酸のアルカリ金属塩を0.1%以上、かつB成分とC成分の総量が10.0%未満、D成分として水溶性ポリエーテル変性シリコーンが0.05〜5%を必須成分とする油剤をポリエステルモノフィラメントを紡糸する際、付与する。
【選択図】なし

Description

本発明はスクリーン紗用ポリエステルモノフィラメント紡糸用油剤に関する。
更に詳しくは製織時のスカム発生が少なく、優れた製織性を有するスクリーン紗用ポリエステルモノフィラメントを提供する紡糸用油剤に関する。
スクリーン紗用ポリエステルモノフィラメントはスクリーン印刷用途、フィルタ用途などに広く使用されている。素材としては従来、絹などの天然繊維やステンレスなどの無機繊維が使用されてきた。しかしながら最近は品質が安定しかつ入手が容易なナイロンやポリエステルなどの有機繊維が一般的に使用されるようになってきている。特にポリエステルはナイロンに比べ水分による寸法安定性の影響が少なく、耐熱性に優れており、かつ低価格であるため広く普及している。
しかし、ポリエステルモノフィラメントを用いてスクリーン紗を製織する際には削れ、白粉等のスカムが発生し障害を起こしやすい。このスカムによる障害は製織時にポリエステルモノフィラメントと筬等金属との擦過による削れが主要因である。
スカムは連続製織時間を短縮するばかりでなく、スクリーン紗の中に織り込まれて印刷欠点となるものであり、製織を中断して筬を清掃しなければならず、生産性を著しく悪化させる。
かかる問題を解決するため、ポリエステルモノフィラメント表面にα−オレフィン/不飽和二塩基酸共重合体のエステル化合物を含有する油剤を付着させる方法が提案されいる。
しかしながら、この方法では確かに油膜強度は上がりポリエステルモノフィラメントの削れは軽減できるが、α−オレフィン/不飽和二塩基酸共重合体のエステル化合物と他の油剤成分との相溶性が悪く、油剤成分が析出してしまい、高粘度の油剤成分が織機の各部に付着しポリエステルモノフィラメントの削れによるスカムと混合、汚れの原因となる。
また、ポリエステルモノフィラメントに側鎖変性シリコーン樹脂を付与することが提案されているが、確かにこの方法では油剤をポリエステルモノフィラメント表面に均一に付与することはできるが、油剤の膜強度が不足しており、ポリエステルモノフィラメントと金属等との擦過を抑制することは困難であり、スカムを抑制することは困難だった。
特開平11−124772号公報(第2頁) 特開平6−108318号公報(第2頁)
本発明が解決しようとする課題は製織時のスカム発生が少なく、優れた製織性を有するポリエステルモノフィラメント紡糸用油剤を提供することにある。
本発明は、A成分として脂肪酸エステルを30%以上、B成分としてアルキルホスフェートのアルカリ金属塩を0.1%以上、C成分として脂肪酸のアルカリ金属塩を0.1%以上、かつB成分とC成分の総量が10.0%未満、D成分として水溶性ポリエーテル変性シリコーンが0.05〜5%を必須成分とする油剤をポリエステルモノフィラメントを紡糸する際、付与することにより達成できる。
本発明の油剤を紡糸時に付与することにより、剛性の大きいモノフィラメントを製織する際のスカム発生が少なく、優れた製織性を有するポリエステルモノフィラメントを提供できる。
本発明で用いられるA成分の脂肪酸エステルとしては、アルコールとカルボン酸のエステルや多価アルコールとカルボン酸のエステルが挙げられる。例えばブチルステアレート、ラウリルラウレート、2−エチルヘキシルパルミテート、オレイルオレート、イソトリデシルステアレート、ジイソデシルアジペート、エチレングリコールジオレート、ジエチレングリコールモノオレート、トリメチロールプロパントリデカネートなどである。
またA成分の他、本発明の効果を損なわない範囲内で鉱物油など平滑剤として一般的に使用されている成分も併用できる。
A成分の配合率は、ポリエステルモノフィラメントに十分な平滑性を付与し、ポリエステルモノフィラメントが削れることにより発生するスカムを抑制する効果を有する。ポリエステルモノフィラメントに十分な平滑制を付与するために、脂肪酸エステルは30%以上配合する必要がある。
本発明で用いられるB成分のアルキルホスフェートのアルカリ金属塩と、C成分の脂肪酸のアルカリ金属塩は、ポリエステルモノフィラメントに制電性を付与する他、織機の筬羽などの金属部分とポリエステルモノフィラメントの擦過による金属摩耗を防止する効果がある。
制電性と金属摩耗防止効果を付与するためには、B成分を0.1%以上、C成分を0.1%以上配合する必要がある。B成分、C成分それぞれ、0.1%未満では制電性の不良、織機の筬羽などの金属部分とポリエステルモノフィラメントの擦過による金属摩耗が著しく増加する。
また、B成分とC成分の総量は10.0%未満とする必要があり、10.0%以上では、延伸工程の熱処理ゾーンで熱劣化によるタール化物質が付着して、糸切れ、削れ毛羽などの欠点を生じる。
B成分としては、炭素数11〜18のアルキル基を有するホスフェートのNa、K塩、C成分としては、炭素数11〜18のアルキル基、アルキレン基などを有する飽和、不飽和脂肪酸のNa、K塩などが挙げられる。
D成分の水溶性ポリエーテル変性シリコーンは、ポリエステルモノフィラメントに平滑効果を付与しポリエステルモノフィラメントと筬羽などの金属部分との擦過によるスカム発生を抑制する。配合率は0.05〜5%が必要であり、0.05%未満では平滑性が不足しスカムを抑制する効果が不足し、5%を超えると部分的に平滑性、スカム抑制効果は増加するが原液の安定性が低下し油剤の付着ムラなどを生じ、糸の長手方向でスカム抑制効果の大きい部分と小さい部分とが生じ、ポリエステルモノフィラメントの製品品位を下げる。
また、本発明の油剤は、ポリエステルモノフィラメントへの付着量が少ないと平滑性不良によるスカムの他、糸切れなどが発生しやすくなり、多すぎると過剰に付着した油剤が脱落、汚れが増加する傾向にあるので、ポリエステルモノフィラメント重量を基準として、油剤の必須成分が0.05〜1.0%付与されていることが好ましい。
油剤のポリエステルモノフィラメントへの付与方法は、従来公知の方法であれば採用できるが、溶融紡糸プロセスでは水系エマルションで付与する方法が好ましいが、ストレートの状態で付与してもよい。
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明する。
実施例1〜4、比較例1〜4
固有粘度0.75のポリエチレンテレフタレートを従来公知の紡糸方法に従い、表1に示す油剤を5%水系エマルションとしたものを、必須成分付着量が0.5重量%となるように付与し、紡糸温度295℃、1000m/分で紡糸した。
得られた未延伸ポリエステルモノフィラメントを、90℃および140℃に加熱された一対のホットロールを用い、4倍に延伸して10デニール(11.1dtex)の延伸ポリエステルモノフィラメントを得た。
該ポリエステルモノフィラメントを用いて、スルーザー織機で製織長500mを製織し、オサ羽へのスカム発生およびタテ糸またはヨコ糸切れから製織性を評価した。
Figure 2005281884
表1に示すように実施例1〜4は、平滑性が良好で、製織時のスカム発生量が少なく、製品品位も優れており、スカム洗浄などによる織機の停台回数も少なくなった。
これに対して比較例1、3〜4は、製織時のスカム発生が激しく、洗浄のために織機の停台回数が増加し稼働率が著しく低下した。また、製品品位もスカムの影響により低下した。
比較例2は油剤原液の安定性低下により、原糸への付着ムラが発生、品位を低下させた。また、比較例1は制電性が不良で紡糸工程での糸ブレや延伸工程での糸切れが多発、整経時の静電気レベルも高く生産安定性は著しく低下した。

Claims (1)

  1. A成分として脂肪酸エステルを30%以上、B成分としてアルキルホスフェートのアルカリ金属塩を0.1%以上、C成分として脂肪酸のアルカリ金属塩を0.1%以上、かつB成分とC成分の総量が10.0%未満、D成分として水溶性ポリエーテル変性シリコーンが0.05〜5%を必須成分とするポリエステルモノフィラメント紡糸用油剤。
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