JP2005281634A - 熱硬化性樹脂用難燃剤マスターバッチ、熱硬化性樹脂組成物、プリプレグ、および繊維強化複合材料の製造方法 - Google Patents

熱硬化性樹脂用難燃剤マスターバッチ、熱硬化性樹脂組成物、プリプレグ、および繊維強化複合材料の製造方法 Download PDF

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竜治 澤岡
Koyomi Nakahara
こよみ 中原
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Abstract

【課題】
熱硬化性樹脂組成物に容易に難燃性を付与せしめることを可能とし、また、保存安定性に優れ、安全かつ効果的に難燃性を付与できる熱硬化性樹脂用難燃剤マスターバッチ、および難燃剤量のばらつきが少なく、難燃性に優れた熱硬化性樹脂組成物、プリプレグ、繊維強化複合材料を提供するにある。
【解決手段】
本発明の熱硬化性樹脂用マスターバッチは、難燃剤と熱可塑性樹脂を含むものである。また、かかる難燃剤マスターバッチを熱硬化性樹脂に混合し、難燃剤マスターバッチ中の熱可塑性樹脂を熱硬化性樹脂中に溶解するとともに、難燃剤を分散または溶解せしめる熱硬化性樹脂組成物の製造方法である。
【選択図】なし

Description

本発明は、熱硬化性樹脂用難燃剤マスターバッチ、それを用いて製造される難燃性の、熱硬化性樹脂組成物、プリプレグ、繊維強化複合材料の製造方法に関する。
エポキシ樹脂をはじめとする熱硬化性樹脂は、機械特性、電気特性、耐薬品性などの諸特性に優れ、繊維強化複合材料、塗料、電気・電子材料、接着剤等、われわれの身の回りの多くの用途に使用されている。
繊維強化複合材料、中でも炭素繊維を使用した繊維強化複合材料は、比強度、比弾性率が高い材料であるため、航空機や車両などの構造部材、ゴルフクラブシャフトなどのスポーツ用品などに多く用いられている。また、高い比強度、比弾性率に加え、電磁波シールド性を持つことから、ノートパソコンやデジタルカメラの筐体(ケーシング)など、電気・電子機器への適用もなされている。
繊維強化複合材料の構造部材としての用途では、火災時に着火燃焼して燃え広がることや、燃焼により一酸化炭素等の有毒ガスを発生することは非常に危険である。また、電気・電子機器用途では、機器内部からの発熱や外部の着火源によって着火燃焼することは非常に危険である。これらの用途では、熱硬化性樹脂に高い難燃性が要求される。
熱硬化性樹脂に難燃性を付与するためには、各種の難燃剤が使用されるが、大きくは、ハロゲン系難燃剤と非ハロゲン系難燃剤に分けることができる。
ハロゲン系難燃剤としては、ハロゲン原子、特に臭素原子を含む化合物が用いられ、難燃助剤として作用する三酸化アンチモンと併用して用いられる場合が多い。ハロゲン系難燃剤には、臭素化エポキシ樹脂のように熱硬化性樹脂に加熱溶解して使用するものや、難燃剤微粒子を熱硬化性樹脂中に分散して使用するものがある。
ハロゲン系難燃剤は、難燃効果が高い、すなわち少ない使用量で高い難燃効果が得られる特長がある。ただし、一旦着火すると、消火までの間にハロゲン、ハロゲン化水素、有機ハロゲン化物など、人体に有害なガスを発生する。加えて、難燃効果を高めるためにハロゲン系難燃剤と併用されることの多い三酸化アンチモンは、皮膚や粘膜との接触によりかぶれや炎症を生じる可能性があり、取り扱いに注意が必要なため、最近ではハロゲン系難燃剤や三酸化アンチモンを使用しない、有害ガスの発生のない難燃材料が求められており、非ハロゲン系難燃剤の適用が進められている。
非ハロゲン系難燃剤としては、リン酸エステル、リン酸塩などのリン化合物、赤リン、メラミンなどの含窒素化合物、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどの金属水酸化物、酸化マグネシウム、酸化アルミニウムなどの金属酸化物などが挙げられる。これらの難燃剤には、リン酸エステルのように熱硬化性樹脂中にそのまま溶解、あるいは加熱溶解して使用するものや、赤リン、金属水酸化物などのように、難燃剤微粒子を熱硬化性樹脂に分散して使用するものがある。
ハロゲン難燃剤、非ハロゲン難燃剤いずれの場合も、熱硬化性樹脂中に微粒子として分散させて使用する場合、ニーダーなどの混練機で混練しながら難燃剤微粒子を混合するが、この際に難燃剤微粒子が飛散して作業スペースを汚染すること、難燃剤微粒子が空中に舞うことによる粉塵爆発の危険、難燃剤微粒子を人が吸入することによる人体への悪影響の可能性など、作業環境上の問題点が多い。
非ハロゲン系難燃剤の1つである赤リンは、少量でも難燃効果が高く難燃剤として好ましいものである。しかし、赤リンは消防法で危険物第2類の第1種可燃性固体に指定されており、空気中で火気、衝撃、摩擦やその他の着火源による発火や粉塵爆発の危険性があるなど、取り扱いに注意が必要である。
これらの問題を解決するため、常温で液状のエポキシ樹脂に赤リンを分散した難燃剤マスターバッチおよびそれを用いた難燃性エポキシ樹脂組成物の調製方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、かかる難燃剤マスターバッチは、エポキシ樹脂の粘度が低いこと、エポキシ樹脂の比重が1.0〜1.2であるのに対し、赤リンの比重が2.2とエポキシに比べて重いことから、保管中に容易に赤リンが沈降してしまう。一旦沈降すると、再混合しても完全な分散は困難であり、熱硬化性樹脂に添加した際に難燃剤の配合量が狂う、配合量にばらつきが出る、分散状態にムラができるなどの問題があった。
また、赤リンをエポキシ樹脂で被覆した粒状組成物をプラスチックに混合させる耐炎処理用粒状組成物の技術が開示されており、赤リン単独で扱う場合の発火や粉塵爆発の危険を低減することができるとしている(例えば、特許文献2参照)。しかし、かかる耐炎処理用粒状組成物は、エポキシ樹脂で赤リンが被覆されてはいるものの、赤リンに対するエポキシ樹脂量が少ないため、粉体であることに変わりはなく、依然として粉塵の飛散や、それによる粉塵爆発の危険を避けることは難しかった。
このように、熱硬化性樹脂の難燃化を目的とする保存安定性、安全性、取り扱い性に優れる難燃剤マスターバッチは見出されていないのが現状である。
特開昭58−109553号公報 特公昭54−20225号公報
本発明は、このような従来技術の欠点を改良し、難燃剤の粉塵の飛散による作業環境の悪化や粉塵爆発などの危険性がなく、また、従来の難燃剤マスターバッチのような保管中に難燃剤が沈降して使用不可能になる欠点を改良し、安全かつ効率的に作業できる熱硬化性樹脂用難燃剤マスターバッチを提供すること、また、該難燃剤マスターバッチを用いた難燃剤配合量のばらつきが少なく、難燃性に優れた熱硬化性樹脂組成物、プリプレグ、繊維強化複合材料の製造方法を提供することを課題とする。
本発明は、上記課題を解決するため、次の手段を採用する。すなわち、
熱可塑性樹脂および難燃剤を含んでなる熱硬化性樹脂用難燃剤マスターバッチである。
本発明は、上記課題を解決するため、次の手段を採用する。すなわち、
該熱硬化性樹脂用難燃剤マスターバッチを熱硬化性樹脂に混合し、難燃剤マスターバッチ中の熱可塑性樹脂を熱硬化性樹脂中に溶解するとともに、難燃剤を分散または溶解せしめる熱硬化性樹脂組成物の製造方法である。
本発明は、上記課題を解決するため、次の手段を採用する。すなわち、
該熱硬化性樹脂組成物の製造方法により得られる熱硬化性樹脂組成物、およびかかる熱硬化性樹脂組成物を強化繊維に含浸せしめるプリプレグの製造方法である。
本発明は、上記課題を解決するため、次の手段を採用する。すなわち、
該プリプレグの製造方法により得られるプリプレグ、およびかかるプリプレグを硬化せしめる繊維強化複合材料の製造方法である。
本発明の熱硬化性樹脂用難燃剤マスターバッチによれば、従来の粉塵状の難燃剤に比べ、飛散による作業環境の悪化や粉塵爆発などを防止することができる。また、保管中における難燃成分の沈降、変質が抑制され、保存安定性に優れるため、安全かつ効率的に熱硬化性樹脂に難燃性を付与することが可能となる。さらには、熱硬化性樹脂に難燃性を付与する際の、難燃剤の計量ミスや分散むらが生じにくい。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、難燃剤の配合量のばらつきが少なく、難燃剤の分散性に優れているため、得られた熱硬化性樹脂組成物は安定して高い難燃性を発揮できる。
該熱硬化性樹脂組成物を強化繊維に含浸したプリプレグを硬化せしめることにより、難燃性の高い、かつ弾性率の高い繊維強化複合材料が得られ、航空機や鉄道車両、自動車の構造材料等のほか、電磁波シールド性を生かしてノートパソコンなど電気・電子機器の筐体等に好適に用いることができ、軽量化と優れた難燃性との両立が可能となる。
本発明の熱硬化性樹脂用難燃剤マスターバッチは、難燃剤および熱可塑性樹脂を含んでなる。
該熱硬化性樹脂用難燃剤マスターバッチにおいて、熱可塑性樹脂に対する難燃剤の重量比(難燃剤/熱可塑性樹脂)は、5/95〜80/20の範囲にあることが好ましい。難燃剤/熱可塑性樹脂が80/20を超えると、マスターバッチ中の熱可塑性樹脂の割合が少なく、熱可塑性樹脂による難燃剤の被覆の程度が不十分となり、難燃剤粒子が飛散しやすくなる。また、難燃剤/熱可塑性樹脂が5/95未満の場合、マスターバッチ中の熱可塑性樹脂の割合が多いため、熱硬化性樹脂中に必要十分な量の難燃剤を含有させることが難しくなり、高い難燃性を有する熱硬化性樹脂組成物が得られない場合や、熱可塑性樹脂が大量配合されるために熱硬化性樹脂組成物の粘度が非常に高くなり、取り扱い性が悪くなる場合がある。難燃剤/熱可塑性樹脂は20/80〜60/40がより好ましい。
本発明の熱硬化性樹脂用難燃剤マスターバッチには、難燃剤としてハロゲン系難燃剤、非ハロゲン系難燃剤のいずれも用いることができるほか、ハロゲン系難燃剤と非ハロゲン系難燃剤を併用することもできる。
ただし、ハロゲン系難燃剤は燃焼時にハロゲン化水素などの有害ガスを発生することから、かかる有害ガス発生のない非ハロゲン系難燃剤を用いるのが好ましい。
非ハロゲン系難燃剤としては、例えば、リン含有化合物、赤リン、窒素含有化合物、金属水酸化物、金属酸化物を好ましく用いることができる。
リン含有化合物としては、リン酸エステル、亜リン酸エステル、ホスフィンオキシド(トリフェニルホスフィンオキシド、トリクレジルホスフィンオキシドなど)、それらが縮合したポリリン酸エステル、ポリリン酸アミド、ポリリン酸メラミンなどの有機リン化合物や、リン酸塩、ポリリン酸塩などの無機リン化合物などが挙げられる。
赤リンとしては、粉砕品、活性の高い劈開面が表面に出ないように加工され製品、安定性を高めるために被覆処理した製品などを用いてもよく、その他の各種市販品を用いてもよい。
窒素含有化合物としては、メラミン、メラミンシアヌレート、メラミンイソシアヌレートなどのメラミン誘導体等が挙げられる。
金属水酸化物としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化スズ、水酸化ジルコニウム等が挙げられる。
金属酸化物としては、酸化マグネシウム、酸化アルミニウムなどが挙げられる。
これらの中では、熱硬化性樹脂組成物の硬化物特性への影響が少ない点から、リン原子含有化合物、赤リンが好ましく、中でも少量の添加で難燃効果が高い赤リンが特に好ましい。また、赤リンと他のリン含有化合物を併用すること、例えば赤リンと金属水酸化物、赤リンとリン酸エステル、赤リンと窒素含有化合物のように複数種の非ハロゲン難燃剤を併用することも可能である。
本発明に用いる赤リンとしては、赤リンの表面を金属水酸化物および/または樹脂を用いて被覆し安定性を高めたものが好適である。金属酸化物としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、水酸化チタン等が挙げられる。樹脂の種類、被覆の厚さについて特に限定はないが、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリメチルメタクリレート等が好ましい。また、被覆の厚さは、赤リンの平均粒径の1%以上が好ましい。1%よりも薄い場合には、安定性が低下する傾向にある。また、赤リンの最大粒径は200μm以下が好ましい。これより粒径が大きくなると、樹脂に対する分散性が悪化したり、炭素繊維の糸束内部に十分に赤リン粒子が含浸しにくい場合がある。更に好ましくは、最大粒径が150μm以下で、平均粒径が1〜50μmの範囲とすることで、樹脂に対する分散性を向上させ、成形性、難燃性等のばらつきを小さくすることができることに加え、少量で効果的に難燃性を発現させることができる。
難燃剤マスターバッチに使用する熱可塑性樹脂としては、難燃性を付与する対象となる熱硬化性樹脂と相溶性を有するものを選択することが好ましい。
ここで、「相溶性を有する」との用語は、本明細書中では、熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂の混合物が、熱力学的に均一相をとりうる温度領域を有することを意味する。すなわち、熱可塑性樹脂と未硬化の熱硬化性樹脂からなる熱硬化性樹脂組成物が、ある温度領域において、熱可塑性樹脂が未硬化の熱硬化性樹脂に溶解した状態をとる場合は、「相溶性を有する」と判断する。未硬化の状態では溶解しているものが、熱硬化性樹脂組成物を硬化せしめた後に均一相のままである場合、熱可塑性樹脂リッチ相と熱硬化性樹脂リッチ相に相分離する場合の2つのケースがあるが、そのいずれの場合であってもよい。
難燃性を付与する対象の熱硬化性樹脂には特に制限はなく、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、マレイミド樹脂、シアン酸エステル樹脂などを用いることができる。中でも、エポキシ樹脂は硬化物の機械特性、電気特性などに優れており、繊維強化複合材料のマトリックス樹脂、塗料、電気・電子材料、接着剤等、多くの用途に使用可能であるため特に好ましい。
エポキシ樹脂としては、分子内に複数のエポキシ基を有する化合物が用いられる。例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、フェノール化合物とジシクロペンタジエンの共重合体を原料とするエポキシ樹脂、ジグリシジルレゾルシノール、テトラキス(グリシジルオキシフェニル)エタン、トリス(グリシジルオキシフェニル)メタンのようなグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、トリグリシジルアミノフェノール、トリグリシジルアミノクレゾール、テトラグリシジルキシレンジアミンのようなグリシジルアミン型エポキシ樹脂、フタル酸ジグリシジルエステルなどのグリシジルエステル型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、あるいはこれらの樹脂の組み合わせが用いられる。また、エポキシ基を1つ有する化合物、例えばクレジルグリシジルエーテルや、tert−ブチルフェニルグリシジルエーテルなどは反応性希釈剤として用いることができる。
熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂である場合、難燃剤マスターバッチに用いる熱可塑性樹脂としては、前述したようにエポキシ樹脂と相溶性を有するものが好ましいが、芳香族ビニル単量体・シアン化ビニル単量体・ゴム質重合体から選ばれる少なくとも2種類を構成成分とする重合体、ポリエステル、ポリカーボネート、フェノキシ樹脂、ポリアミド、ポリアリーレンオキシド、ポリスルホン、ポリイミド、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマールから選ばれることがより好ましい。
芳香族ビニル単量体・シアン化ビニル単量体・ゴム質重合体から選ばれる少なくとも2種類を構成成分とする重合体の例としては、アクリロニトリル−スチレン−ポリブタジエン共重合体(ABS樹脂)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)などがあげられる。
ポリエステルは、主鎖中にカルボン酸エステル結合を有する熱可塑性樹脂である。好ましい例として、ソフトセグメントとハードセグメントからなり、かつハードセグメントにカルボン酸エステル結合を有するブロック共重合体であるポリエステル系熱可塑エラストマーが挙げられる。その市販品としては、ハイトレル(登録商標、東レ・デュポン株式会社製)、ペルプレン(登録商標、東洋紡績株式会社製)などが挙げられる。
ポリアミドは、主鎖中にアミド結合を有する熱可塑性樹脂である。好ましい例として、ダイマー酸を原料とするダイマー酸系ポリアミドや、ハードセグメントとソフトセグメントからなり、かつハードセグメントにアミド結合を有するポリアミド系エラストマーが挙げられる。ダイマー酸系ポリアミドの市販品としては、サンマイド(登録商標、三和化学工業株式会社製)、マクロメルト(登録商標、ヘンケルジャパン株式会社製)などが挙げられる。ポリアミド系エラストマーの市販品としては、ペバックス(登録商標、アトフィナ社製)、などが挙げられる。
ポリカーボネートは、主鎖に炭酸エステル結合を有する熱可塑性樹脂である。市販品にはパンライト(登録商標、帝人化成株式会社製)などがあげられる。
ポリアリーレンオキシドは、2価の芳香族基と酸素原子が交互に配列した主鎖構造を有する熱可塑性樹脂である。代表的なものにポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)が挙げられる。加工性を改善するため、他の熱可塑性樹脂、例えばポリスチレンで変性したものもある。市販品としてはPPO SA120(登録商標、ジーイープラスチックス(株)製)、ノリル(登録商標、ジーイープラスチックス(株)製)などが挙げられる。
ポリスルホンは、主鎖にスルホニル基を有する熱可塑性樹脂である。他にエーテル結合などを有していてもよい。市販品として、ユーデルP1700(登録商標、ソルベイアドバンスドポリマーズ社製)、レーデルA(登録商標、ソルベイアドバンスドポリマーズ社製)、スミカエクセルPES(登録商標、住友化学株式会社製)などが挙げられる。
ポリイミドは、主鎖にジカルボン酸イミド構造を有する熱可塑性樹脂である。他にエーテル結合や、アミド結合を有していてもよい。市販品としては、ウルテム(登録商標、ジーイープラスチックス社製)、Matrimid5218(登録商標、ヴァンティコ社製)などが挙げられる。
ポリビニルホルマールは、ポリビニルアルコールとホルムアルデヒドを反応させて得られる熱可塑性樹脂である。市販品としては、ビニレック(登録商標、チッソ株式会社製)が挙げられる。
ポリビニルブチラールは、ポリビニルアルコールとn−ブチルアルデヒドやi−ブチルアルデヒドを反応させて得られる熱可塑性樹脂である。市販品としては、デンカブチラール(登録商標、電気化学工業株式会社製)、エスレックBL、エスレックBM、エスレックBH(登録商標、積水化学工業株式会社製)などが挙げられる。
ポリビニルアセタールは、ポリビニルアルコールとアセトアルデヒドを反応させて得られる熱可塑性樹脂である。市販品としては、エスレックBX、エスレックKS(登録商標、積水化学工業株式会社製)などが挙げられる。
ポリビニルピロリドンは、ビニルピロリドンの重合により得られる樹脂である。市販品としては、ルビスコール(登録商標、BASF社製)などが挙げられる。
フェノキシ樹脂は、2官能エポキシ樹脂とビスフェノール化合物の反応、あるいはビスフェノール化合物とエピクロルヒドリンの反応により得られ、エポキシ樹脂と類似の主鎖骨格を有する熱可塑性樹脂である。ビスフェノールAまたは/およびビスフェノールF骨格を有するものが代表的であり、市販品としては、エピコート1256、エピコート4250(登録商標、ジャパンエポキシレジン株式会社製)、エポトートYP−50(登録商標、東都化成株式会社製)などが挙げられる。
不飽和ポリエステル樹脂は、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、水素化ビスフェノールAなどのポリオールと、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などの不飽和多塩基酸やアジピン酸、フタル酸などの飽和多塩基酸とのエステル化反応により得られる、分子内に複数のエステル結合およびラジカル重合性の不飽和結合を有する化合物である。
ビニルエステル樹脂は、分子内に複数のエポキシ基を有する化合物、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂やノボラック型エポキシ樹脂と、アクリル酸あるいはメタクリル酸を反応させることにより得られる、分子内に複数のアクリロイル基あるいはメタクリロイル基を有する化合物である。
ジアリルフタレート樹脂は、ジアリルフタレートを予備重合したジアリルフタレートプレポリマーと、ジアリルフタレートモノマーの混合物で構成されるのが一般的である。ジアリルフタレートプレポリマーおよびジアリルフタレートは、オルソタイプ、イソタイプ、パラタイプいずれのものも使用できる。
これらの不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂は、ジアリルフタレート樹脂は、共反応物や硬化触媒と組み合わせて使用することができる。共反応物には、ラジカル重合性不飽和結合を有する化合物、例えばスチレン、ジビニルベンゼン、(メタ)アクリル酸エステルなどを用いることができる。市販品の例としては、不飽和ポリエステル樹脂ではリゴラック(登録商標、昭和高分子株式会社製)など、ビニルエステル樹脂ではリポキシ(登録商標、昭和高分子株式会社製)、ジアリルフタレート樹脂ではダイソーダップ、ダイソーイソダップ(登録商標、ダイソー株式会社製)などが挙げられる。
不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂の硬化触媒としては、有機過酸化物などを用いることができる。さらに、硬化助剤を併用することにより、硬化温度を下げたり硬化速度を速めることができる。硬化助剤としては、コバルト、バナジウムなどの遷移金属の有機酸塩、ジメチルアニリン、ジメチルアミノピリジンなどの3級アミンなどを用いることができる。
マレイミド樹脂は、分子内に複数のマレイミド基を有する化合物で、メチレンビス-p-フェニレンジマレイミドなどが挙げられる。マレイミド樹脂は、耐熱性に優れるため、例えば高温あるいは高温高湿時にも高い機械特性を要求される構造材料などに好ましく適用できる。マレイミド化合物は共反応物や硬化触媒と組合わせて使用することができる。共反応物には、アルケニル基、エポキシ基、アミノ基、フェノール性水酸基、シアナート基などの官能基を有する化合物が用いられる。硬化触媒としては、イミダゾール誘導体やジアザビシクロオクタンなどの強塩基性化合物を用いることができる。
シアン酸エステル樹脂は、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ノボラックなどの多価フェノールのシアン酸エステルである。シアン酸エステル樹脂は耐熱性に優れるため、例えば高温あるいは高温高湿時にも高い機械特性を要求される構造材料などに好ましく適用できる。シアン酸エステル樹脂は、硬化触媒として、コバルト、銅、亜鉛、マンガンなどの遷移金属の錯体を加えて用いることができる。硬化触媒は硬化温度を低下させるために有用である。
これらの熱硬化性樹脂は、適宜組み合わせて用いることもできる。例えば、マレイミド樹脂とシアン酸エステル樹脂の組合せや、マレイミド樹脂、シアン酸エステル樹脂、エポキシ樹脂の組み合わせて用いることができる。
また、本発明の熱硬化性樹脂用難燃剤マスターバッチには、難燃剤と熱可塑性樹脂以外にも、添加剤を含むことができる。添加剤としては、無機粒子、有機粒子、揺変剤、顔料など、熱硬化性樹脂組成物に機能や意匠性付与、レオロジー制御などの目的で添加されるものが挙げられる。また、添加剤として、マスターバッチに用いる熱可塑性樹脂と相溶性を有するもの、および/または硬化性樹脂組成物難燃化対象の熱硬化性樹脂と相溶性を有するものも好ましい。例えば、難燃化の対象がエポキシ樹脂組成物の場合、エポキシ樹脂組成物と相溶性を有するもの、例えばエポキシ樹脂、反応性希釈剤等を加えることも可能である。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、前記本発明の熱硬化性樹脂用難燃剤マスターバッチを使用して製造されたものである。
本発明の熱硬化性樹脂組成物の製造方法は、前述した本発明の熱硬化性樹脂用難燃剤マスターバッチを熱硬化性樹脂に混合し、熱可塑性樹脂を溶解するとともに、難燃剤を分散または溶解せしめる製造方法である。例えば、未硬化の熱硬化性樹脂中に難燃剤マスターバッチを混合しながら加熱することにより、マスターバッチ中の熱可塑性樹脂を加熱溶解せしめ、かつ、難燃剤を分散あるいは溶解せしめる製造方法が好ましい。
熱硬化性樹脂、難燃剤マスターバッチ中の熱可塑性樹脂、難燃剤には、本発明の熱硬化性樹脂用難燃剤マスターバッチの詳細な説明の中で好ましいとしたものを用いるのが良い。
難燃剤マスターバッチの配合量は、熱硬化性樹脂組成物が持つべき難燃性の程度に応じて変えればよい。熱硬化性樹脂組成物を、繊維強化複合材料のマトリックス樹脂に用いる場合、構造部材、電気・電子機器筐体などの用途があり、高い難燃性、例えば厚さ0.8mm以下の硬化板でUL94規格による測定においてV−1あるいはV−0が求められることが多い。かかる用途において、熱硬化性樹脂にエポキシ樹脂、難燃剤にリン含有化合物あるいは赤リンを使用するのが好ましく。赤リンが特に好ましい。リン化合物、赤リンの配合量は、リン原子が熱硬化性樹脂組成物中で1.3〜15重量%、より好ましくは2〜15重量%を占めるように配合するのが良い。
熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂の場合、熱硬化性樹脂組成物には硬化剤を使用する。エポキシ樹脂の硬化剤としては、m-フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、ジエチルトルエンジアミンのような芳香族ポリアミン、エチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、ヘキサエチレンペンタミンなどの脂肪族ポリアミン、ポリアミドアミン、イミダゾール誘導体、ジシアンジアミド、テトラメチルグアニジン、チオ尿素付加アミン、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物のようなカルボン酸無水物、カルボン酸ヒドラジド、カルボン酸アミド、ポリフェノール化合物、ノボラック樹脂、ポリメルカプタン、三フッ化ホウ素エチルアミン錯体のようなルイス酸錯体などがあげられるが、これらに限定されるものではない。
芳香族ポリアミンを用いると、硬化には180℃程度の高温を必要とするが、弾性率、耐熱性の高い硬化物がえられ、これをマトリックス樹脂とする繊維強化樹脂複合材料は、航空機や車両などの構造材料に好適である。芳香族アミンでは、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホンが耐熱性、特に耐湿耐熱性の炭素繊維強化複合材料を与え、かつエポキシ樹脂中に混合し一液化した場合に優れた貯蔵安定性を持つため、熱硬化性樹脂組成物をプリプレグに用いる場合に特に好ましい。
これらの硬化剤には、硬化活性を高めるために適当な硬化助剤を組み合わせることができる。
好ましい例としては、ジシアンジアミドに、3-(3,4-ジクロロフェニル)-1,1-ジメチルウレア(DCMU)や、2,4−トルエンビス(ジメチルウレア)、4,4’−メチレンビス(フェニルジメチルウレア)などの尿素誘導体を硬化助剤として組合わせる例がある。ジシアンジアミド単独では硬化に170〜180℃程度が必要であるのに対し、かかる組み合わせを用いた樹脂組成物は80〜150℃程度で硬化可能となる。ジシアンジアミドとDCMUを組み合わせた場合、硬化時間は150℃では30分程度、130℃では90分程度となる。
特に、ジシアンジアミドと2,4−トルエンビス(ジメチルウレア)あるいは4,4’−メチレンビス(フェニルジメチルウレア)を組み合わせて用いた場合、140〜160℃で2〜10分程度で硬化可能であり、成形サイクルが短くできる点で好ましく、中でも2,4−トルエンビス(ジメチルウレア)1,1’−4(メチル−m−フェニレン)ビス(3,3−-ジメチルウレア)は少量で効果が高いため、特に好ましい。かかる成形サイクルの短縮は、パソコン筐体などの電気・電子機器用筐体や電子部品など、同一形状の製品を数多く製造する際に特に有用である。
このほかには、芳香族アミンに三フッ化ホウ素エチルアミン錯体を硬化助剤として組み合せる例、カルボン酸無水物やノボラック樹脂に3級アミンを硬化助剤として組み合わせる例などがあげられる。
また、アミンアダクト型、マイクロカプセル型などの潜在性硬化剤を用いても硬化温度を下げたり、硬化時間を短縮できるため好ましい。これらの潜在性硬化剤としては例えば、アミンアダクト型の潜在性硬化剤としてアミキュア(登録商標、味の素ファインテクノ株式会社製)PN−23、MY−24などが、マイクロカプセル型の潜在性硬化剤として、ノバキュア(登録商標、旭化成エポキシ株式会社製)HX−3721、HX−3722などが、分子内に活性水素部と触媒部位を持つ潜在性硬化剤として、フジキュアー(登録商標、富士化成工業株式会社製)FXE−1000、FXR−1030などが挙げられる。これらを用いることによって、80℃程度の低温で1〜5時間程度の加熱で硬化可能になるほか、150℃で硬化させると3〜5分程度で硬化でき、成形サイクルの短縮が可能となる。
また、本発明の熱硬化性樹脂組成物は、難燃剤マスターバッチ由来の熱可塑性樹脂を含むことになるが、粘弾性制御、硬化物の靭性向上等のため、さらに熱可塑性樹脂を添加してもよい。その熱可塑性樹脂は、マスターバッチ中の熱可塑性樹脂と同じ種類であっても異なっていてもよい。
また、靭性向上のために架橋ゴム粒子、コアシェルゴム粒子などの有機粒子や、粘弾性制御、着色、導電性向上などの目的でスメクタイト、シリカ、カーボンブラックなどの無機粒子を配合することも可能である。
なお、本発明の熱硬化性樹脂組成物は、以下で述べるプリプレグ作製用の樹脂組成物として以外にもレジントランスファーモールディング、ハンドレイアップなど各種成形用のマトリックス樹脂として用いることもできる。
本発明のプリプレグは、前記した本発明の熱硬化性樹脂組成物を、強化繊維に含浸せしめたものである。かかるプリプレグを製造する方法としては、前記した本発明の熱硬化性樹脂組成物を用いさえすれば、それ以外は限定されるものではなく、公知の方法を用いてもよい。
強化繊維としては、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、炭化ケイ素繊維、アルミナ繊維などを用いることができる。特に、航空機の構造部材などの用途、電気・電子機器の筐体などの用途を考慮した場合、比強度、比弾性率が高く、導電性を有する炭素繊維を用いることが好ましい。炭素繊維としては、ポリアクリロニトリル系(以下PAN系と称する)、ピッチ系、レーヨン系、リグニン系などの炭素繊維を用いることができる。これらの中では、PAN系炭素繊維が強度、弾性率ともに高く、炭素繊維強化樹脂複合材料の機械特性も高くできる点で好ましい。
炭素繊維としては、引張強度が3000MPa以上が好ましく、4000MPa以上がより好ましい。かかる引張強度は高ければ高いほど好ましいが、9000MPa程度もあれば本発明の目的としては十分な場合が多い。
また、炭素繊維の弾性率は200GPa以上が好ましい。航空機の構造材料などで強度と高い剛性の両立が求められる場合、さらに高弾性率の300GPa以上の炭素繊維を使用するとよい。また、電子・電子機器の筐体など、より薄肉化・軽量化を重視する場合、高い剛性が求められ、300GPa以上、さらには350GPa、400GPa以上の炭素繊維を使用することもできる。なお、弾性率が高すぎると炭素繊維強化複合材料の耐衝撃性が低下する場合があるので、弾性率は800GPa、好ましくは700GPa以下、より好ましくは600GPa以下とするのが良い。ここでいう炭素繊維の引張強度、弾性率は、JIS R7601(1986)にしたがって測定されるストランド引張強度、ストランド引張弾性率を意味する。
また、強化繊維の形態としては、ストランド、ストランドを束ねたひも状、ストランドを一方向に引き揃えたシート状、織物、編物、マットなどのシート状、ブレード状等の形態が挙げられる。
かかるプリプレグには、いくつかの種類がある。すなわち、熱硬化性樹脂あるいはその組成物を、ストランドを一方向に引き揃えシート状としたものに含浸した一方向プリプレグ、織物に含浸した織物プリプレグなどがある。
一方向プリプレグは、強化繊維の方向が揃っており、繊維の曲がりが少ないため繊維方向の強度利用率が高いため特に好ましい。また、一方向プリプレグは、複数のプリプレグを適切な積層構成で積層した後成形すると、炭素繊維強化複合材料の各方向の弾性率、強度を自由に制御できるため特に好ましい。
また、織物プリプレグは、ドレープ性に優れ複雑な面を有する材料に適用しやすいこと、強度、弾性率の異方性が少ない材料が得られることと、表面に繊維織物の模様が現れ、意匠性に優れることから好ましい。複数種のプリプレグ、例えば一方向プリプレグと織物プリプレグの両方を用いて成形することも可能である。
強化繊維が炭素繊維の場合、比強度、比弾性率に優れた材料を得るためには、プリプレグ中の炭素繊維の重量分率は50〜90%であることが好ましく、60〜85%がより好ましい。
本発明のプリプレグの製造方法としては、熱可塑性樹脂組成物を離型紙などの担体上にコーティングしたフィルムを作製し、強化繊維に片側あるいは両側から該フィルムを重ね、加熱加圧する方法により樹脂組成物を含浸させるホットメルト法による方法、熱硬化性樹脂組成物の溶液あるいは分散液に強化繊維を通して含浸した後、加熱により溶媒あるいは分散倍を蒸発させるウエット法による方法などがあるが、ウエット法は溶媒等が残存しやすいため、ホットメルト法による方法が好ましい。
本発明の繊維強化複合材料は、前記した本発明の熱硬化性樹脂組成物の硬化物と強化繊維とからなるものである。かかる本発明の繊維強化複合材料の製造方法は、前記した本発明の熱硬化性樹脂組成物を強化繊維に含浸、硬化せしめるものであれば、特に限定はされないが、前記した本発明のプリプレグプリプレグを硬化せしめる方法が好ましい。
具体的には、プリプレグを適切な積層構成で積層後、加熱・加圧してプリプレグ中の熱硬化性樹脂組成物を硬化せしめることによる方法である。加熱・加圧には、加熱プレスを用いる方法、真空バッグを用いる方法、オートクレーブを用いる方法、芯金にプリプレグを巻き、その上からラッピングテープを巻き付けて加熱し、その際のテープの収縮力を利用して加圧し、円筒状の製品を製造するシートワインディング法などを用いることができる。
以下の実施例により、本発明をさらに詳しく説明する。
1.特性評価法
(1)リン原子含有量
熱硬化性樹脂組成物から約1gの試料を採取し、試料燃焼装置AQF−100型(株式会社ダイヤインスツルメント製))の中で酸素を流しながら1000℃・30分加熱して燃焼させ、発生ガスを吸収ユニットGA100(株式会社ダイヤインスツルメント製)に導いて純水に吸収させた。吸収した縮合リン酸を酸化処理によりオルトリン酸に変えた後、リンバナブドリン酸比色法によりオルトリン酸の存在量からリン原子量を求め、この値と試料重量からリン原子含有量を求めた。
(2)難燃性
UL94規格に基づき、垂直燃焼試験により難燃性を評価した。成形した炭素繊維強化複合材料から幅12.7mm、長さ127mmの試験片5本を切り出した。バーナーの炎の高さを19mmに調節し、垂直に保持した試験片中央下端を炎に10秒間さらした後、炎から離し燃焼時間を記録した。消炎後は、ただちにバーナー炎を更に10秒間当てて炎から離し燃焼時間を計測した。有炎滴下物(ドリップ)がなく、1回目、2回目とも消火までの時間が10秒以内、かつ5本の試験片に10回接炎した後の燃焼時間の合計が50秒以内ならばV−0、燃焼時間が30秒以内かつ5本の試験片に10回接炎した後の燃焼時間の合計が250秒以内であればV−1と判定した。また、V−1と同じ燃焼時間でも有炎滴下物がある場合はV−2、燃焼時間がそれより長い場合、あるいは試験片保持部まで燃焼した場合はOUTと判定した。
2.実施例
(実施例1)
(熱硬化性樹脂用難燃剤マスターバッチ)
ポリイミド(ウルテム1010(登録商標、ジーイープラスチックス社製))70重量部、表面被覆赤リン(ノーバエクセル140(登録商標、燐化学工業株式会社製、平均粒径28μm、赤リン含有量92%))30重量部を混合し、窒素置換してシリンダー温度320℃に設定したベント付き2軸押出機にて混練した後、直径1mmのダイから押し出して水中で冷却後、長さ2mmにチップ化した。これを150℃で4時間真空乾燥し、熱硬化性樹脂用難燃剤マスターバッチとした。
このマスターバッチは室温で3ヶ月保管したが、チップ表面への難燃剤の析出や難燃剤の沈降は全く見られなかった。
(熱硬化性樹脂組成物)
上記の熱硬化性樹脂用マスターバッチを用いて、熱硬化性樹脂組成物を5バッチ作製した。熱硬化性樹脂組成物の各成分は、仕込量が1kgとなるように配合した。
テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン:50重量部
(スミカエポキシELM434(登録商標、住友化学工業株式会社製)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂:50重量部
(エピコート828(登録商標、ジャパンエポキシレジン株式会社製))
4,4’−ジアミノジフェニルスルホン:42重量部
上記熱硬化性樹脂用難燃剤マスターバッチ:17重量部
ポリイミド(粉砕品):7重量部
(ウルテム1010(登録商標、ジーイープラスチックス(株)製))
ニーダーを用いてエポキシ樹脂を170℃に加熱し、上記難燃剤マスターバッチおよびポリイミドを加えて3時間攪拌し、難燃剤マスターバッチ中のポリイミドおよびポリイミドを溶解、赤リンを分散させた。さらに攪拌しながら65℃に冷却して4,4’−ジアミノジフェニルスルホンを加え、さらに30分攪拌後にとりだした。
得られた5バッチの熱硬化性樹脂組成物をA―Eとし、各々のリン原子含有量を評価した。結果は下記に示す。リン原子含有量はほぼ狙い通りの値であり、ばらつきもほとんどないことがわかった。
A:2.83重量%
B:2.86重量%
C:2.90重量%
D:2.70重量%
E:2.80重量%
(プリプレグ)
上記A−Eの熱硬化性樹脂組成物を、それぞれリバースロールコーターを用いて離型紙上に塗布し、樹脂目付25g/m2の樹脂フィルムを作製した。
次に、単位面積あたりの繊維重量が100g/m2となるようにシート状に一方向に整列させた炭素繊維トレカ(登録商標)T700SC−12K−50C(引張強度4900MPa、引張弾性率230GPa)に樹脂フィルムを炭素繊維の両面から重ね、加熱加圧して樹脂組成物を含浸させ、一方向プリプレグを5バッチ作製した。
(繊維強化複合材料)
一方向プリプレグを(0/90/45)Sの構成で積層し、加熱プレスを用いて温度180℃、圧力0.6MPaで2時間加熱加圧して、厚さ0.8mmの繊維強化樹脂複合材料を得た。
この繊維強化複合材料について、UL94規格に基づき、垂直燃焼試験により難燃性を評価したところ、A−Eの5バッチともすべてV−0を達成した。
(実施例2)
(熱硬化性樹脂用難燃剤マスターバッチ)
ポリスルホン(スミカエクセルPES5003P(登録商標、住友化学工業株式会社製)70重量部、表面被覆赤リン(ノーバエクセル140(登録商標、燐化学工業株式会社製、平均粒径28μm、赤リン含有量92%))30重量部を混合し、窒素置換してシリンダー温度330℃に設定したベント付き2軸押出機にて混練した後、直径1mmのダイから押し出して水中で冷却後、長さ2mmにチップ化した。これを150℃で4時間真空乾燥し、熱硬化性樹脂用難燃剤マスターバッチとした。
このマスターバッチは室温で3ヶ月保管したが、チップ表面への難燃剤の析出や難燃剤の沈降は全く見られなかった。
(熱硬化性樹脂組成物)
上記の熱硬化性樹脂用マスターバッチを用いて、熱硬化性樹脂組成物を5バッチ作製した。熱硬化性樹脂組成物の各成分は、仕込量が1kgとなるように配合した。
テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン:50重量部
(スミカエポキシELM434(登録商標、住友化学工業株式会社製)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂:50重量部
(エピコート828(登録商標、ジャパンエポキシレジン株式会社製))
4,4’−ジアミノジフェニルスルホン:42重量部
上記熱硬化性樹脂用難燃剤マスターバッチ:20重量部
ニーダーを用いてエポキシ樹脂を170℃に加熱し、上記難燃剤マスターバッチを加えて4時間攪拌し、難燃剤マスターバッチ中のポリスルホンを溶解、赤リンを分散させた。さらに攪拌しながら65℃に冷却して4,4’−ジアミノジフェニルスルホンを加え、さらに30分攪拌後にとりだした。
得られた5バッチの熱硬化性樹脂組成物をF―Jとし、各々のリン原子含有量を評価した。結果は下記に示す。リン原子含有量はほぼ狙い通りの値であり、ばらつきもほとんどないことがわかった。
F:3.41重量%
G:3.37重量%
H:3.43重量%
I:3.35重量%
J:3.48重量%
(プリプレグ)
上記F−Jの熱硬化性樹脂組成物を、それぞれリバースロールコーターを用いて離型紙上に塗布し、樹脂目付25g/m2の樹脂フィルムを作製した。
次に、単位面積あたりの繊維重量が100g/m2となるようにシート状に一方向に整列させた炭素繊維トレカ(登録商標)T700SC−12K−50C(引張強度4900MPa、引張弾性率230GPa)に樹脂フィルムを炭素繊維の両面から重ね、加熱加圧して樹脂組成物を含浸させ、一方向プリプレグを5バッチ作製した。
(繊維強化複合材料)
一方向プリプレグを(0/90/45)Sの構成で積層し、加熱プレスを用いて温度180℃、圧力0.6MPaで2時間加熱加圧して厚さ0.8mmの繊維強化樹脂複合材料を得た。
この繊維強化複合材料について、UL94規格に基づき、垂直燃焼試験により難燃性を評価したところ、F−Jの5バッチともすべてV−0を達成した。
(実施例3)
(熱硬化性樹脂用難燃剤マスターバッチ)
ポリビニルホルマール(ビニレックK(登録商標、チッソ株式会社製)70重量部、表面被覆赤リン(ノーバエクセル140(登録商標、燐化学工業株式会社製、平均粒径28μm、赤リン含有量92%))30重量部を混合し、窒素置換してシリンダー温度200℃に設定したベント付き2軸押出機にて混練した後、直径1mmのダイから押し出して水中で冷却後、長さ2mmにチップ化した。これを70℃で12時間真空乾燥し、熱硬化性樹脂用難燃剤マスターバッチとした。
このマスターバッチは室温で3ヶ月保管したが、チップ表面への難燃剤の析出や難燃剤の沈降は全く見られなかった。
(熱硬化性樹脂組成物)
上記の熱硬化性樹脂用マスターバッチを用いて、熱硬化性樹脂組成物を5バッチ作製した。熱硬化性樹脂組成物の各成分は、仕込量が1kgとなるように配合した。
ビスフェノールA型エポキシ樹脂:40重量部
(エピコート828(登録商標、ジャパンエポキシレジン株式会社製))
ビスフェノールA型エポキシ樹脂:60重量部
(エポコート1001(登録商標、ジャパンエポキシレジン株式会社製))
上記難燃剤マスターバッチ:10重量部
ジシアンジアミド:5重量部
3-(3,4-ジクロロフェニル)-1,1-ジメチルウレア:5重量部
ニーダーを用いてエポキシ樹脂を170℃に加熱し、上記難燃剤マスターバッチおよび粉砕したポリビニルホルマールを加えて2時間攪拌してポリビニルホルマールを溶解させた。さらに攪拌しながら100℃に冷却して難燃剤マスターバッチを添加し、さらに60度に冷却してジシアンジアミド、3-(3,4-ジクロロフェニル)-1,1-ジメチルウレアを添加し、30分攪拌後とりだした。
得られた5バッチの熱硬化性樹脂組成物をK―Oとし、各々のリン原子含有量を評価した。結果は下記に示す。リン原子含有量はほぼ狙い通りの値であり、ばらつきもほとんどないことがわかった。
K:2.30重量%
L:2.28重量%
M:2.33重量%
N:2.39重量%
O:2.27重量%
(プリプレグ)
上記K−Oの熱硬化性樹脂組成物を、それぞれリバースロールコーターを用いて離型紙上に塗布し、樹脂目付25g/m2の樹脂フィルムを作製した。
次に、単位面積あたりの繊維重量が100g/m2となるようにシート状に一方向に整列させた炭素繊維トレカ(登録商標)T700SC−12K−50C(引張強度4900MPa、引張弾性率230GPa)に樹脂フィルムを炭素繊維の両面から重ね、加熱加圧して樹脂組成物を含浸させ、一方向プリプレグを5バッチ作製した。
(繊維強化複合材料とその製造方法)
一方向プリプレグを(0/90/45)Sの構成で積層し、加熱プレスを用いて温度150℃、圧力0.6MPaで30分加熱加圧して厚さ0.8mmの繊維強化樹脂複合材料を得た。
この繊維強化複合材料について、UL94規格に基づき、垂直燃焼試験により難燃性を評価したところ、K−Oの5バッチともすべてV−0を達成した。
(比較例1)
(難燃剤マスターバッチ)
室温で液状のビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピコート828(登録商標、ジャパンエポキシレジン株式会社製)) 10kgと、表面被覆赤リン(表面被覆赤リン:ノーバエクセル140(登録商標、燐化学工業株式会社製、平均粒径28μm、赤リン含有量92%))5kgとを室温で混合して難燃剤マスターバッチを作製し、直径30cmのステンレス容器に保管した。
この難燃剤マスターバッチを室温で10日間保管したところ、赤リンが沈降していた。
(熱硬化性樹脂組成物)
10日間保管後、赤リンの沈降したマスターバッチを、ドリルミキサーを用いて再攪拌し、実施例3と組成が同一となるように仕込み、熱硬化性樹脂組成物を5バッチ製造した。1バッチあたりの仕込量は1kgとした。
ビスフェノールA型エポキシ樹脂:34重量部
(エピコート828(登録商標、ジャパンエポキシレジン株式会社製))
ビスフェノールA型エポキシ樹脂:60重量部
(エポコート1001(登録商標、ジャパンエポキシレジン株式会社製))
ポリビニルホルマール:7重量部
(ビニレックK(登録商標、チッソ株式会社製))
上記難燃剤マスターバッチ:9重量部
ジシアンジアミド:5重量部
3-(3,4-ジクロロフェニル)-1,1-ジメチルウレア:5重量部
ニーダーを用いてエポキシ樹脂を170℃に加熱し、上記難燃剤マスターバッチおよび粉砕したポリビニルホルマールを加えて2時間攪拌してポリビニルホルマールを溶解させた。さらに攪拌しながら100℃に冷却して難燃剤マスターバッチを添加し、さらに60度に冷却してジシアンジアミド、3-(3,4-ジクロロフェニル)-1,1-ジメチルウレアを添加し、30分攪拌後とりだした。
得られた5バッチの熱硬化性樹脂組成物をP―Tとし、各々のリン原子含有量を評価した。結果は下記の通りである。仕込み組成を同一になるようにしたにもかかわらず、リン原子含有量が実施例3と比較して低めであり、かつその量に大きいばらつきが見られた。
P:1.45重量%
Q:1.92重量%
R:1.62重量%
S:1.99重量%
T:1.08重量%
(プリプレグ)
上記P−Tの熱硬化性樹脂組成物を、それぞれリバースロールコーターを用いて離型紙上に塗布し、樹脂目付25g/m2の樹脂フィルムを作製した。
次に、単位面積あたりの繊維重量が100g/m2となるようにシート状に一方向に整列させた炭素繊維トレカ(登録商標)T700SC−12K−50C(引張強度4900MPa、引張弾性率230GPa)に樹脂フィルムを炭素繊維の両面から重ね、加熱加圧して樹脂組成物を含浸させ、一方向プリプレグを5バッチ作製した。
(繊維強化複合材料)
一方向プリプレグを(0/90/45)Sの構成で積層し、加熱プレスを用いて温度150℃、圧力0.6MPaで30分加熱加圧して厚さ0.8mmの繊維強化樹脂複合材料を得た。
この繊維強化複合材料について、UL94規格に基づき、垂直燃焼試験により難燃性を評価したところ、下記の結果を得た。
P:V−2
Q:V−1
R:V−2
S:V−1
T:OUT
実施例3と比較して難燃性が劣っており、かつ難燃性にばらつきが見られた。

Claims (14)

  1. 難燃剤および熱可塑性樹脂を含んでなる熱硬化性樹脂用難燃剤マスターバッチ。
  2. 熱可塑性樹脂に対する難燃剤の重量比が、5/95〜80/20の範囲にある請求項1の熱硬化性樹脂用難燃剤マスターバッチ。
  3. 難燃剤が、非ハロゲン系難燃剤である請求項1または2に記載の熱硬化性樹脂用難燃剤マスターバッチ。
  4. 非ハロゲン系難燃剤が、リン含有化合物、赤リン、窒素含有化合物、金属水酸化物および金属酸化物から選ばれる少なくとも1種類以上である請求項3記載の熱硬化性樹脂用難燃剤マスターバッチ。
  5. 非ハロゲン系難燃剤が、赤リンである請求項4記載の熱硬化性樹脂用難燃剤マスターバッチ。
  6. 難燃剤マスターバッチに含まれる熱可塑性樹脂と、熱硬化性樹脂が相溶性を有する請求項1〜5のいずれかに記載の難燃剤マスターバッチ。
  7. 熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂である請求項1〜6のいずれかに記載の熱硬化性樹脂用難燃剤マスターバッチ。
  8. 熱可塑性樹脂が、ポリエステル、ポリアミド、ポリスルホン、ポリイミド、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマールおよびフェノキシ樹脂から選ばれる少なくとも1種以上である請求項1〜7のいずれかに記載の熱硬化性樹脂用難燃剤マスターバッチ。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の難燃剤マスターバッチを熱硬化性樹脂に混合し、難燃剤マスターバッチ中の熱可塑性樹脂を熱硬化性樹脂中に溶解するとともに、難燃剤を分散または溶解せしめる熱硬化性樹脂組成物の製造方法。
  10. 請求項9記載の熱硬化性樹脂組成物の製造方法により得られる熱硬化性樹脂組成物。
  11. 請求項10記載の熱硬化性樹脂組成物を強化繊維に含浸せしめるプリプレグの製造方法。
  12. 請求項11記載の方法により得られるプリプレグ。
  13. 請求項12記載のプリプレグを硬化せしめる繊維強化複合材料の製造方法。
  14. 請求項13記載の方法により得られる繊維強化複合材料。
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