JPH06179760A - プリプレグ - Google Patents

プリプレグ

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JPH06179760A
JPH06179760A JP35451092A JP35451092A JPH06179760A JP H06179760 A JPH06179760 A JP H06179760A JP 35451092 A JP35451092 A JP 35451092A JP 35451092 A JP35451092 A JP 35451092A JP H06179760 A JPH06179760 A JP H06179760A
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JP
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prepreg
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JP35451092A
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Masahiko Mihoichi
真彦 三歩一
Tetsuo Okura
徹雄 大倉
Kenji Kurimoto
健二 栗本
Kakushi Karaki
覚志 唐木
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (a)1分子中に少なくとも1つのエポキシ
基と少なくとも1つのビニル基とを含有する化合物、
(b)テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、
(c)硬化剤、(d)ラジカル重合開始剤、(e)ポリ
エーテルスルホン及び(f)強化繊維からなるプリプレ
グを提供する。 【効果】 良好な成形性を維持したまま、優れた靱性及
び耐熱性をバランス良く有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、良好な成形性を維持す
るとともに、高耐熱性かつ高靱性を有する成形体が得ら
れるプリプレグに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、航空機、スポーツ、レジャー、電
気、建設および一般工業用途等の分野において、炭素繊
維、ガラス繊維、アラミド繊維等を用いた複合材料を製
造する場合、複合材料用マトリクス樹脂としてはエポキ
シ樹脂、フェノール樹脂、ビスマレイミド樹脂等の熱硬
化性樹脂を用いてプリプレグを作製し、その後、そのプ
リプレグを積層し、加圧しながら加熱硬化する方法が広
く用いられている。特に、高い耐熱性が要求される用途
ではマトリクス樹脂として、エポキシ樹脂、ビスマレイ
ミド樹脂などの熱硬化性樹脂が広く用いられている。し
かしながら、これらの樹脂をマトリクスとしたプリプレ
グ成形物は、耐熱性を高めるとその反面で靱性が低くな
る欠点がある。一方、熱可塑性樹脂の中でもいくつかの
芳香族系高分子にみられるように高い耐熱性を示すもの
が上市されているが、これらのものをマトリクスとした
プリプレグを成形する場合、高温を要する、室温でのタ
ック・ドレープ性がない等、成形性の面ではエポキシ樹
脂等の熱硬化性樹脂をマトリクスとしたプリプレグに劣
る。こうした背景から、良好な成形性を維持したままで
高い耐熱性と高い靱性とを兼ね備えたプリプレグが望ま
れていた。
【0003】近年、プリプレグ用マトリクスとして、エ
ポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂に比較的耐熱性の高い熱可
塑性樹脂を混入して熱硬化性樹脂の低靱性を補う試みが
なされており、良好な特性を有するものも見られるよう
になってきている。しかしながら、これらのプリプレグ
を用いた成形体が有する相分離構造は必ずしも均質なも
のであるとはいえず、安定的な特性の発現のためには未
だ不充分なものとなっている。さらに、スポーツ、レジ
ャー用品や航空機等の構造材料として幅広く用いられて
いるプリプレグは、耐熱性や高い靱性のみならずタック
・ドレープ性といった作業性をも要求される。しかし、
熱可塑性樹脂の混入の仕方によってはタック・ドレープ
性が劣り、低粘度エポキシを用いてタック・ドレープ性
を付与すると耐熱性、靱性が劣るきらいがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これらの問
題点を解決し、良好な成形性を維持するとともに、優れ
た靱性及び耐熱性をバランス良く有するプリプレグを提
供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記のよ
うな課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、特定の
成分の組み合わせにより、良好な成形性を維持したまま
で高い耐熱性と高い靱性とを兼ね備えたプリプレグを得
られることを見いだし、本発明に至った。即ち、本発明
は、下記(a)〜(f)を必須成分として含有し、成分
(e)の量が成分(a)〜(d)の合計量100重量部
に対して5〜100重量部であるプリプレグを内容とす
るものである。 (a)1分子中に少なくとも1つのエポキシ基と少なく
とも1つのビニル基とを含有する化合物、(b)下記構
造式(1)
【0006】
【化5】
【0007】で表されるテトラグリシジルジアミノジフ
ェニルメタン、(c)硬化剤、(d)ラジカル重合開始
剤、(e)下記一般式(2)
【0008】
【化6】
【0009】(式中、mは1〜500の整数である。)
で表される繰り返し単位を有するポリエーテルスルホ
ン、(f)強化繊維。
【0010】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
プリプレグの特徴は、高い耐熱性と高い靱性とをバラン
ス良く兼ね備え、かつ良好な成形性を維持することがで
きる点にある。テトラグリシジルジアミノジフェニルメ
タンにポリエーテルスルホンを用いて靱性を向上させる
ことは公知であるが、本発明はこれらに成分(a)を添
加したことに改良のポイントがある。すなわち、本発明
では、以下に述べるように成分(d)による成分(a)
のビニル基の重合反応と、成分(a)、成分(b)と成
分(c)の硬化反応を並行的に進行させることが肝要で
あり、どちらの反応を先行させすぎても硬化反応の進行
に伴う相分離が激しくなり、良好な特性は得られない。
これにより本発明のプリプレグを用いた成形体中のマト
リクスにおいて、均質で高い耐熱性と高い靱性とを兼ね
備えた相分離構造を得ることができ、その結果、本発明
のプリプレグを用いた成形体に高い耐熱性と高い靱性と
を兼ね備えた良好な特性を安定的に付与することができ
る。
【0011】本発明のプリプレグを構成する成分(a)
〜(e)からなる混合物は成形において、均一に混合し
た状態から、主に加熱条件、ラジカル開始剤種、ラジカ
ル開始剤量、硬化剤種、及び硬化剤量によってコントロ
ールされて進行する重合反応とスピノーダル分解型の相
分離と各成分の化学構造に由来する相互作用との複合効
果により、成分(a)〜(d)からなる熱硬化性成分が
反応し三次元架橋体に転化した相と成分(e)であるポ
リエーテルスルホンからなる相とが双方ともに連続した
ままで互いに微細に入り混じった均質な相分離構造を発
現する。より具体的には、重合反応のコントロールと各
成分間の相互作用とによって相分離を微細なレベルに抑
制し、且つ重合反応をコントロールして生成する架橋構
造を均質なものにすることによって相分離構造を均質に
するものである。このことによって、本発明のプリプレ
グを用いた成形体に高い耐熱性と高い靱性とを兼ね備え
た良好な特性を安定的に付与することができる。
【0012】本発明で使用される1分子中に少なくとも
1つのエポキシ基と少なくとも1つのビニル基とを含有
する化合物(a)としては、1分子中に少なくとも1つ
のエポキシ基と少なくとも1つのビニル基とを有する化
合物であれば用いることができる。該成分(a)は、エ
ポキシ基とビニル基とを有しているため、それぞれの官
能基の反応によってポリマーとすることができるが、こ
れらの反応及びポリマー構造は本発明に用いる成分
(c)及び成分(d)の配合によって幅広くコントロー
ルすることができる。該成分(a)のうちの好ましいも
のとしては、たとえば上記構造式(3)、(4)で表さ
れる化合物やグリシジルメタクリレート等が挙げられ
る。該成分(a)は単独で用いてもよく、2種以上を併
用してもよい。構造式(3)、(4)で表される化合物
は、たとえばフェノール性水酸基を少なくとも1個有す
る芳香族炭化水素化合物とN−メチロールアクリルアミ
ド、N−メチロールメタクリルアミドのアルキルエーテ
ルを酸触媒の存在下で縮合させ、さらにこの縮合生成物
にエピクロルヒドリンを相間移動触媒の存在下に反応さ
せることによって得られる。前記構造式(3)、(4)
で表される化合物の詳細な製造法は、特公平2−515
50に示されている。グリシジルメタクリレートとして
は、たとえば市販品の日本油脂株式会社製のブレンマー
G(商品名)等が用いられる。
【0013】本発明で使用されるテトラグリシジルジア
ミノジフェニルメタン(b)は、上記構造式(1)で表
されるものであり、日本チバガイギー株式会社製のMY
−720(商品名)、油化シェルエポキシ株式会社製の
604(商品名)、東都化成株式会社製のYH434
(商品名)等が市販されている。成分(b)は、成分
(a)、(e)の相溶性を向上させ、先に述べたスピノ
ーダル分解型の相分離による相構造の制御を行いやすく
する。さらに、成分(b)は4官能であることから架橋
密度が高く耐熱性に優れており、これらの特徴により本
発明のプリプレグを用いた成形体に高い耐熱性と高い靱
性とを兼ね備えた良好な特性を安定的に付与することが
できる。該成分(b)の使用量は、成分(a)と成分
(b)の総量100重量部に対して10〜90重量部が
好ましい。10重量部より少ない場合は耐熱性に劣り、
90重量部より多い場合は相分離構造の均質化が微細な
レベルまで制御できず靱性の付与が不充分となる。
【0014】本発明で使用される硬化剤(c)は、成分
(a)と成分(b)に作用してエポキシ重合網目の形成
を助長するものであり、プリプレグの反応速度、プリプ
レグの成形体の物性について所望する目的に応じて適時
選定することができる。該成分(c)のうち、本発明の
プリプレグを用いた成形体に良好な耐熱性と靱性をバラ
ンスよく付与するものが好ましく、たとえばジアミノジ
フェニルエーテル、ジアミノジフェニルスルフォン、
4,4′−メチレンジアニリン、ベンジジン、4,4′
−ビス(o−トルイジン)、4,4′−チオジアニリ
ン、o−フェニレンジアミン、ジアニジン、メチレンビ
ス(o−クロロアニリン)、m−フェニレンジアミン、
2,4−トルエンジアミン、ジアミノジトリルスルフォ
ン、4−メトキシ−6−メチル−m−フェニレンジアミ
ン、2,6−ジアミノピリジン、4−クロロ−o−フェ
ニレンジアミン、m−アミノベンジルアミン、ビス
(3,4−ジアミノフェニル)スルフォン等の芳香族ア
ミン系硬化剤、無水メチルテトラヒドロフタル酸、無水
メチルナジック酸、無水ピロメリット酸、無水メチルヘ
キサヒドロフタル酸等の酸無水物系硬化剤、2−メチル
イミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、
2−ウンデシルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチ
ルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール等のイミダ
ゾール類硬化剤、三フッ化ホウ素−モノエチルアミン錯
体、三フッ化ホウ素−ジエチルアミン錯体等の潜在性硬
化剤等が挙げられる。これらの該成分(c)は単独で用
いてもよく、2種以上を併用してもよい。該成分(c)
の使用量は特に制限はないが、芳香族アミン系硬化剤
は、成分(a)、(b)のエポキシ1当量に対してアミ
ン当量0.5〜2.0の範囲で好ましい当量を選択する
ことができ、更に好ましくは、アミン当量0.7〜1.
4である。酸無水物系硬化剤は、成分(a)、(b)の
エポキシ1当量に対して0.5〜1.5当量の範囲で好
ましい当量を選択することができ、更に好ましくは酸無
水物当量0.7〜1.2である。イミダゾール類硬化剤
は、成分(a)と成分(b)との合計量100重量部に
対して0.1〜30重量部の範囲で好ましい量を選択す
ることができ、更に好ましくは、1〜15重量部であ
る。潜在性硬化剤は、成分(a)と成分(b)との合計
量100重量部に対して0.1〜20重量部の範囲で好
ましい量を選択することができ、更に好ましくは、1〜
10重量部である。該成分(c)の使用量が上記範囲を
はずれると、耐熱性の低下や靱性の低下を招く。本発明
においては、必要に応じて成分(a)と該成分(c)、
成分(b)と該成分(c)の反応を促進させる硬化促進
剤を添加してもよい。硬化促進剤としては、一般に知ら
れているものが任意に使用できる。たとえば尿素類、ホ
スフィン類、フェノール類、アルコール類、有機酸、無
機酸、ポリメルカプタン類等が挙げられ、これらは単独
又は2種以上組み合わせて用いられる。
【0015】本発明で使用されるラジカル重合開始剤
(d)は、加熱、紫外線照射などによりラジカルを発生
し、成分(a)のラジカル重合開始剤として作用する。
該ラジカル開始剤は特に制限はなく、ラジカル開始剤と
して一般に知られているものが任意に使用でき、成分
(a)、(b)、(c)及び(e)の混合物に溶解又は
均一に分散するものが好ましい。たとえば有機過酸化物
等が挙げられる。該成分(d)は単独で使用してもよ
く、2種以上を併用してもよい。該成分(d)の添加量
に特に制限はないが、少なすぎるとラジカル重合反応を
行わせる効果が充分得られず、多すぎると急激な反応に
よる焼け、気泡の発生などが起こりやすくなるなどの点
から、本発明の成分(a)の100重量部に対し0.1
〜10重量部が好ましく、更に好ましくは0.3〜5重
量部である。
【0016】本発明で使用されるポリエーテルスルホン
(e)は、上記構造式(2)で表される繰り返し単位を
有するポリエーテルスルホンであれば特に制限はない
が、分子量が小さすぎると靱性付与の効果が小さく、分
子量が大きすぎると取扱い性が低下するため、5000
〜100000の分子量を有するものが好ましい。市販
されているものの例としては、インペリアル・ケミカル
・インダストリーズ(I.C.I.)社(英国)製のV
ICTREX(商品名)等が挙げられる。使用量は、熱
硬化性樹脂組成物(a)、(b)、(c)及び(d)の
総量100重量部に対して5〜100重量部が好まし
い。5重量部より少ない場合は靱性の付与が不充分とな
り、100重量部よりも多い場合は組成物の成形性が不
充分となる。
【0017】本発明で使用される強化繊維(f)は、本
発明のプリプレグを用いた成形体の強度、弾性率等の機
械的性質を向上させる。該成分(f)は用途に応じて、
一般に知られている強化繊維を任意に使用できる。たと
えば、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、ポリアミ
ド(ナイロン)繊維、ポリビニルアルコール系(ビニロ
ン)繊維、ポリエステル繊維、超高分子量ポリエチレン
繊維、アルミナ繊維、炭化ケイ素繊維、ボロン繊維、チ
ラノ繊維などの繊維及びこれらのハイブリッド等が挙げ
られる。該成分(f)の使用量は特に制限はないが、該
成分(f)の容積比率は、初期の段階で成分(a)〜
(f)の合計量を100vol%とした場合、良好な成形性
を保持するには30〜80vol%の範囲が好ましい。
【0018】本発明の成分(a)〜(f)には、用途に
応じてさらにチタン酸カリウム、ケイ酸カルシウム、炭
化ケイ素、鉄、クロム、タングステンのウイスカーなど
の強化材、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウムなどの
充填材、液状または固形のゴム、ハロゲン化合物、三酸
化アンチモンなどの難燃剤、カップリング剤、着色剤
類、エポキシ化合物、スチレンモノマーなどの反応性希
釈剤、アセトン、塩化メチレン、クロロホルム、アルコ
ール類などの溶剤を添加してもよい。また、本発明にお
いて、その効果を発揮できる範囲内で本発明の成分以外
の硬化性モノマー及びオリゴマー、熱可塑性樹脂及び硬
化剤などを使用できることはもちろんである。
【0019】本発明のプリプレグを得るには、室温また
はそれよりも高い温度で強化繊維(f)に成分(a)〜
(e)の混合物を含浸させてシート状にしたものを離型
用シートではさんでサンドイッチ状にし、室温またはそ
れよりも高い温度で熟成する。そして、80〜180℃
の温度範囲で加熱しB−ステージ化させる方法、または
280〜400nmの波長を発生するランプ、たとえば高
圧水銀灯、メチルハライドランプ等を用いてB−ステー
ジ化させる方法によるのが好ましい。本発明のプリプレ
グを得る場合のB−ステージ化において、成分(a)〜
(e)の混合物の硬化反応方法に特に制限はないが、本
発明の効果を発揮するためには、成分(a)、成分
(b)と成分(c)との反応、成分(d)による成分
(a)の反応を同時に行わせることが好ましい。特に、
曲げ特性、靱性等の機械的性質を向上させるには、発現
する相構造の制御が重要であり、用いた成分(c)、成
分(d)により成分(a)、成分(b)の反応を同時に
進行させる温度で硬化させるのが好ましい。本発明の成
分(a)〜(e)の混合方法に特に制限はなく、目的に
応じて選択することができる。たとえば、成分(a)〜
(e)の各成分が溶解する溶媒を用いて比較的低温で均
一溶液とする方法、成分(a)、成分(b)及び成分
(c)を比較的高温で溶解させた後温度を下げ、ついで
成分(d)、成分(e)を溶解させる方法などがある。
かかる手法で得られた本発明のプリプレグは、加熱圧縮
成形により所望の成形物を与える。この際、必要に応
じ、成形型から取り外した後、さらに後硬化させること
もできる。
【0020】
【実施例】以下に、本発明を実施例を挙げて更に具体的
に説明するが、本発明はこれに限定されるものではな
い。 実施例1 塩化メチレン/メタノール(95/5)混合溶媒に、グ
リシジル化合物(AXE、鐘淵化学工業株式会社製)と
テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン(YH43
4、東都化成株式会社製)、ポリエーテルスルホン(V
ICTREX4100G、I.C.I.社製)、4,
4′−ジアミノジフェニルスルフォン(DDS、和光純
薬工業株式会社製)、及びt−ブチルパーオキシベンゾ
エート(パーブチルZ、日本油脂株式会社製)を表1の
配合で溶解した溶液に炭素繊維(ベスファイトHTA、
東邦レーヨン株式会社製)を浸漬して引き揃えた後、溶
媒を減圧除去して一方向プリプレグを得た。このプリプ
レグを積層して150℃、10kg/cm2 で4時間の加圧
成形、次いで200℃で12時間の後硬化を行い、厚さ
3mmの積層板を得た。積層板の炭素繊維含有率(成分全
量を100vol%とした場合の炭素繊維含有率、以下同
じ)は61vol%であった。この厚さ3mmの積層板を長さ
200mm、幅25mmに切り出し予め亀裂約40mmいれ
て、双方持ちはり(DCB)試験よりエネルギー解放率
G1Cを求めた。また、Tgは粘弾性特性の損失正接のピ
ーク値(周波数10Hz、昇温速度3.0℃/min )を示
した温度とした。
【0021】実施例2 実施例1同様、塩化メチレン/メタノール(95/5)
混合溶媒に、グリシジル化合物(AXE、鐘淵化学工業
株式会社製)とテトラグリシジルジアミノジフェニルメ
タン(YH434、東都化成株式会社製)、ポリエーテ
ルスルホン(VICTREX4100G、I.C.I.
社製)、4,4′−ジアミノジフェニルスルフォン(D
DS、和光純薬工業株式会社製)、及びt−ブチルパー
オキシベンゾエート(パーブチルZ、日本油脂株式会社
製)を表1の配合で溶解した溶液と炭素繊維(ベスファ
イトHTA、東邦レーヨン株式会社製)を用いて一方向
プリプレグを得た。このプリプレグを積層して150
℃、10kg/cm2 で4時間の加圧成形、次いで200℃
で12時間の後硬化を行い積層板を得た。積層板の炭素
繊維含有率は60vol%であった。この積層板の特性値を
表2に示す。
【0022】実施例3 実施例1同様、塩化メチレン/メタノール(95/5)
混合溶媒に、グリシジルメタクリレート(ブレンマー
G、日本油脂株式会社製)とテトラグリシジルジアミノ
ジフェニルメタン(YH434、東都化成株式会社
製)、ポリエーテルスルホン(VICTREX4100
G、I.C.I.社製)、4,4′−ジアミノジフェニ
ルスルフォン(DDS、和光純薬工業株式会社製)、及
びt−ブチルパーオキシベンゾエート(パーブチルZ、
日本油脂株式会社製)を表1の配合で溶解した溶液と炭
素繊維(ベスファイトHTA、東邦レーヨン株式会社
製)を用いて一方向プリプレグを得た。このプリプレグ
を積層して150℃、10kg/cm2で4時間の加圧成
形、次いで200℃で12時間の後硬化を行い積層板を
得た。積層板の炭素繊維含有率は60vol%であった。こ
の積層板の特性値を表2に示す。
【0023】比較例1 実施例1同様、塩化メチレン/メタノール(95/5)
混合溶媒に、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタ
ン(YH434、東都化成株式会社製)、ポリエーテル
スルホン(VICTREX4100G、I.C.I.社
製)、及び4,4′−ジアミノジフェニルスルフォンを
溶解した溶液と炭素繊維(ベスファイトHTA、東邦レ
ーヨン株式会社製)を用いて一方向プリプレグを得た。
このプリプレグを積層して150℃、10kg/cm2 で1
時間の加圧成形、次いで180℃で2時間の後硬化を行
い積層板を得た。積層板の炭素繊維含有率は61vol%で
あった。この積層板の特性値を表2に示す。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、良好な成形性を維持し
たまま、優れた靱性および耐熱性をバランス良く有する
成形体を安定的に得られるプリプレグを提供できる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の成分(a)〜(f)からなり、成
    分(e)の量が成分(a)〜(d)の合計量100重量
    部に対して5〜100重量部であるプリプレグ。 (a)1分子中に少なくとも1つのエポキシ基と少なく
    とも1つのビニル基とを含有する化合物、(b)下記構
    造式(1) 【化1】 で表されるテトラグリシジルジアミノジフェニルメタ
    ン、(c)硬化剤、(d)ラジカル重合開始剤、(e)
    下記一般式(2) 【化2】 で表される繰り返し単位を有するポリエーテルスルホ
    ン、(f)強化繊維。
  2. 【請求項2】 成分(a)が下記構造式(3) 【化3】 (式中、Rは水素原子またはメチル基である。)で表さ
    れる化合物である請求項1記載のプリプレグ。
  3. 【請求項3】 成分(a)が下記構造式(4) 【化4】 (式中、Rは水素原子またはメチル基であり、nは1ま
    たは2である。)で表される化合物である請求項1記載
    のプリプレグ。
  4. 【請求項4】 成分(a)がグリシジルメタクリレート
    である請求項1記載のプリプレグ。
  5. 【請求項5】 成分(c)が芳香族アミン系硬化剤、酸
    無水物系硬化剤、イミダゾール類硬化剤及び潜在性硬化
    剤よりなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項
    1記載のプリプレグ。
  6. 【請求項6】 成分(e)の平均分子量が10万以下で
    ある請求項1記載のプリプレグ。
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