JP2005280598A - 車輪用軸受ユニットと車輪用軸受ユニットの回転輪の回転振れ測定方法とその測定装置 - Google Patents

車輪用軸受ユニットと車輪用軸受ユニットの回転輪の回転振れ測定方法とその測定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 取付面27の回転振れを正確に測定できる構造を実現する。
【解決手段】 ハブ8の1回転当たりの旋削工具の、このハブ8の径方向に関する送り量をpとした場合に、取付面27を、p≦0.3mm、より好ましくはp≦0.2mmの条件下で旋削加工したものとする。この様な条件で旋削加工を行なえば、この取付面27の回転振れを測定する際に、この取付面27に形成される引き目に基づく誤差を、実用上問題ない程度に小さく抑えられる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、自動車の車輪を懸架装置に対して回転自在に支持する為に使用する車輪用軸受ユニットと、この車輪用軸受ユニットの回転輪の回転振れ測定方法と、その測定装置に関し、この回転輪の表面のうちで使用時に制動用回転部材と接触する面の回転振れを正確に測定する為のものである。
自動車の車輪を構成するホイール1、及び、制動装置であるディスクブレーキを構成する、特許請求の範囲に記載した制動用回転部材に相当するロータ2は、例えば図17に示す様な構造により、懸架装置を構成するナックル3に回転自在に支持している。即ち、このナックル3に形成した円形の支持孔4部分に、車輪用軸受ユニット5を構成する外輪6を、複数本のボルト7により固定している。一方、この車輪用軸受ユニット5を構成するハブ8に上記ホイール1及びロータ2を、複数本のスタッド9とナット10とにより結合固定している。
上記外輪6の内周面には複列の外輪軌道11a、11bを、外周面には結合フランジ12を、それぞれ形成している。この様な外輪6は、この結合フランジ12を上記ナックル3に、上記各ボルト7で結合する事により、このナックル3に対し固定している。一方、上記ハブ8は、ハブ本体13と内輪14とから成る。この様なハブ8の外周面の一部で、上記外輪6の外端(軸方向に関して「外」とは、自動車への組み付け状態で車両の幅方向外側となる、図1〜4、8、10、13〜16、18の上側、図17の左側を言う。反対に、自動車への組み付け状態で車両の幅方向中央側となる、図1〜4、8、10、13〜16、18の下側、図17の右側を、軸方向に関して「内」と言う。本明細書全体で同じ。)開口から突出した部分には、取付フランジ15を形成している。上記ホイール1及びロータ2はこの取付フランジ15の外側面(取付面)に、上記各スタッド9とナット10とにより、結合固定している。この状態で、上記ロータ2の内側面と上記取付フランジ15の外側面とが、このロータ2の(径方向)内周面と上記ハブ8の外端部に設けた位置決め筒部16の基端部外周面とが、それぞれ接触する。
又、上記ハブ本体13の外周面の中間部には、上記複列の外輪軌道11a、11bのうちで外側の外輪軌道11aに対向する内輪軌道17aを、同じく内端部には小径段部18を、それぞれ形成している。そして、この小径段部18に、上記内輪14を外嵌している。この内輪14の外周面には、上記複列の外輪軌道11a、11bのうちで内側の外輪軌道11bに対向する、内輪軌道17bを形成している。そして、上記各外輪軌道11a、11bと上記各内輪軌道17a、17bとの間に転動体19、19を、それぞれ複数個ずつ、保持器20、20により保持した状態で転動自在に設けている。又、上記内輪14は、上記ハブ本体13の内端部を径方向外方に塑性変形させて形成したかしめ部21により、上記小径段部18の基端部に存在する段差面22に向け抑え付けている。この状態で、上記各転動体19、19に適切な予圧が付与される。尚、図示の例では、これら各転動体19、19として玉を使用しているが、重量の嵩む自動車用の車輪用軸受ユニットの場合には、テーパころを使用する場合もある。又、上記各転動体19、19を設置した円筒状の空間の軸方向両端開口部は、シールリング23a、23bにより密閉している。
更に、図示の例は、駆動輪(FF車の前輪、FR車及びRR車の後輪、4WD車の全輪)用の車輪用軸受ユニット5である為、上記ハブ8の中心部に、スプライン孔24を形成している。そして、このスプライン孔24に、等速ジョイント25のスプライン軸26を挿入している。又、この様に構成する車輪支持装置の使用時には、上記ロータ2と、前記ナックル3に固定した図示しないサポート及びキャリパとを組み合わせて、制動用のディスクブレーキを構成する。制動時には、上記ロータ2を挟んで設けた1対のパッドを、このロータ2の両側面に押し付ける。
ところで、上述の様な車輪用軸受ユニット5の場合、ロータ2を取り付ける為の取付面27である、取付フランジ15の外側面の回転振れ精度(回転に伴う軸方向の回転振れに関する精度)を良好にしておかないと、上記ロータ2の径方向外端部両側面である、1対の制動用摩擦面28、28の回転振れ精度を良好にする事が難しくなる。そして、これら各制動用摩擦面28、28の回転振れ精度を良好にする事ができない場合には、制動時にジャダーと呼ばれる異音が発生する様になる。この様なジャダーを防止すべく、例えば特許文献1には、図18に示す様に、車輪用軸受ユニット5を組み立てた状態で、ダイヤルゲージ29により取付フランジ15の取付面27の回転振れ(図18の上下方向の変位量)を測定し、この取付面の27の回転振れを規格値内に抑える事により、この取付面27に取り付けるロータ2の制動用摩擦面28、28(図17参照)の回転振れを抑える(回転振れ精度を向上させる)発明が記載されている。
但し、この様に取付面27の回転振れを規格値内に抑える為には、この取付面27の回転振れを正確に測定できる事が前提であり、正確に測定できなければ、この取付面27の回転振れを規格値内に抑える事はできない。この為、上記取付面27の回転振れを正確に測定できる事が、上記取付面27、延いては上記ロータ2の制動用摩擦面28、28の回転振れを抑える為に重要となる。一方、上記取付面27の回転振れをただ単に測定するだけでは、以下の(1)〜(6)に示す様な不都合を生じる可能性があり、この様な不都合を解消しない限り、上記取付面27の回転振れを正確に測定する事はできない。又、測定できたとしても、測定装置が複雑、高価で必要以上に高精度のものが要求されたり、測定作業が面倒で時間を要する、正確に測定する為に熟練を要する等、車輪用軸受ユニットの製造コストが徒に嵩む可能性もある。以下、上記取付面27の回転振れを測定する際に生じる不都合に就いて、詳しく説明する。
(1)旋削加工面に残存する引き目に基づく誤差。
被測定面となる取付面27は旋削加工により仕上げが施されるが、この様な旋削加工面である取付面27には、この旋削加工の際の旋削工具の送りに基づき引き目が形成される。即ち、上記取付面27には、後述する本発明の実施例1の図3に誇張して示す様に、上記旋削工具の切削跡である削り溝30同士の間(隣り合う削り溝30同士の間部分)に、他の部分よりも突出する状態で突出部31が残存する。この様な突出部31は、上記取付面27を正面から見た状態で渦巻状に、回転輪であるハブ8の径方向の断面に関し、このハブ8の1回転当たりの上記旋削工具の、このハブ8の径方向に関する送り量pをその間隔とした波状に、上記取付面27に残存する。一方、この取付面27の実際の回転振れを正確に測定する為には、上記突出部31の頂部を結んだ仮想平面αの回転振れを測定する必要がある。しかしながら、上述の様に突出部31が残存する上記取付面27の回転振れをただ単に測定するだけでは、上記突出部31の頂部と削り溝30の底部との距離h分のずれが含まれた状態で、上記取付面27の回転振れが測定される可能性がある。即ち、この取付面27をただ単に測定するだけでは、上述の様な引け目に基づく誤差が含まれた状態で、この取付面27の回転振れが測定される可能性があり、この取付面27の回転振れを正確に測定する為には好ましくない。
(2)グリースや構成各部品の馴染み不足に基づく測定値のばらつきや誤差。
車輪用軸受ユニット5を組み立てた直後の状態では、各転動体19、19の転動面と外輪軌道11a、11b及び内輪軌道17a、17bとの転がり接触部にグリースが馴染んでいなかったり、シールリング23a、23b等の構成各部品が回転に対し馴染んでなかったり(回転に対する当たりが取れていなかったり)する可能性がある。そして、この様な状態で被測定面となる取付面27の回転振れの測定を行なうと、上記転がり接触部にグリースが取り込まれる等に基づいて上記取付面27が振れる(図18の上下方向に変位する)可能性があり、この様な振れがこの取付面27の回転振れとして測定される可能性がある。この様なグリースの取り込み等に基づく回転振れは微小であるとしても、上記取付面27の回転振れをμm単位で測定する場合には無視できず、この取付面27の回転振れを正確に測定する為には好ましくない。
(3)ハブ8に加わるモーメントに基づく誤差。
被測定面となる取付面27の回転振れは、回転輪であるハブ8を回転させつつ測定する。即ち、このハブ8を回転させつつ、上記取付面27に接触させたダイヤルゲージ29等の測定手段により、この取付面27の回転振れ(図18の上下方向の変位量)を測定する。この様な場合に、例えば上記ハブ8の中心軸から離れた部分の1個所位置に、このハブ8を回転させる為の荷重を加えると、このハブ8に、このハブ8の中心軸を傾かせる方向のモーメントが加わる可能性がある。そして、この様なモーメントが加わると、このモーメントに基づいて上記取り付け面27が振れる(図18の上下方向に変位する)可能性があり、この取付面27の回転振れを正確に測定する為には好ましくない。
(4)取付面27に付着した塵、切り屑等に基づく誤差。
被測定面となる取付面27に塵や旋削加工の際の切り屑等が付着した状態のまま、この取付面27の回転振れを測定すると、この取付面27から突出するこれら塵や切り屑等が、この取付面27の回転振れとして測定される可能性がある。測定前に車輪軸受ユニット5の洗浄を行なう場合でも、洗浄から測定までの間に、例えばこの車輪軸受ユニット5を測定装置に取り付ける際等に、上記塵等が上記取付面27に付着する可能性がある。又、この様な塵等の付着を想定し、上記回転振れが極端に大きい場合等に、上記測定装置から上記車輪用軸受ユニット5を取り外し、再洗浄、再取り付け、再測定を行なう事で、上記塵等に基づく誤差が含まれない様にする事も考えられる。但し、測定作業の手間が増える他、測定値が実際の回転振れを表しているのか上記塵等の誤差が含まれた値を表しているのかを判定できない場合もあり、この取付面27の回転振れを正確に測定する為には好ましくない。
(5)車輪用軸受ユニット5の測定装置への取り付け取り外しの際に、ハブ8と測定手段を構成する変位センサ(例えばダイヤルゲージ26)とが干渉したり、この変位センサの位置決めが面倒になる。
被測定面となる取付面27の回転振れの測定を行なう場合、接触式の変位センサであればこの変位センサの接触子をこの取付面27に接触させる必要がある。又、非接触式の変位センサ、例えば電気マイクロメータやレーザー変位計等を用いる場合であっても、上記取付面27の回転振れを正確に測定する為には、この非接触式の変位センサをこの取付面27に近接対向させる必要がある。何れにしても、測定時には上記変位センサを被測定面となる上記取付面27に接触又は近接対向させる為、そのままでは車輪用軸受ユニット5を測定装置に取り付けたり取り外す際に、上記ハブ8と変位センサとが勢い良く接触(衝突)する可能性がある。この様な衝突を防止すべく、測定時と上記車輪用軸受ユニット5の取り付け取り外し時とで上記変位センサを移動させる事も考えられる。但し、上記取付面27の回転振れの測定を正確に行なう為には、上記変位センサの測定時の位置決めを厳密に行なう必要があり、ただ単にこの変位センサを移動させられる様にするだけでは、測定作業が面倒で時間が掛かったり、正確に測定する為に熟練を要する等、測定コスト、延いては車輪用転がりユニットの製造コストが嵩む原因となる。
(6)取付フランジ15の外径寄り部分にスタッド9を固定した状態で取付面27の回転振れの測定を行なう場合に、この取付面27の回転振れの測定を行なえる部分(被測定部分)が狭くなると共に、上記スタッド9と変位センサ(例えばダイヤルゲージ29)とが干渉し易くなる。
取付面27の回転振れの測定は、取付フランジ15にスタッド9を圧入固定した状態で行なう事が好ましい。この理由は、上記スタッド9の圧入に基づき上記取付面27が変形、膨出するので、このスタッド9を圧入する前に回転振れの測定を行なうと、この測定値がこのスタッド9を圧入固定した後の実際の使用状態の回転振れと異なる為である。一方、上記取付フランジ15にスタッド9を圧入固定した状態で上記取付面27の回転振れの測定を行なう場合には、この取付面27のうちで回転振れの測定を行なえる部分、即ち、この取付面27のうちで変位センサを接触又は近接対向させられる部分が狭くなる(限られてくる)。又、測定時にこの変位センサと上記スタッド9とを干渉しない様にする必要もあり、この変位センサの測定位置の自由度が低下する事が避けられない。
特開2000−203208号公報
本発明の車輪用軸受ユニットとこの車輪用軸受ユニットの回転輪の回転振れ測定方法とその測定装置は、上述の様な事情に鑑み、回転輪の表面のうちで使用時に制動用回転部材と接触する面の回転振れを正確に測定すべく発明したものである。
本発明の車輪用軸受ユニットとこの車輪用軸受ユニットの回転輪の回転振れ測定方法とその測定装置のうち、請求項1に記載した車輪用軸受ユニット、並びに、請求項2〜3に記載した測定方法及び請求項9〜10に記載した測定装置により測定する車輪用軸受ユニットは、静止側周面(前述の図17に示した様な内輪回転型の構造の場合には内周面)に複列の静止側軌道(同じく外輪軌道)を有し、使用時に懸架装置に支持された状態で回転しない静止輪(同じく外輪)と、上記静止側周面と対向する回転側周面(同じく外周面)に複列の回転側軌道(同じく内輪軌道)を、外周面に車輪及び制動用回転部材を取り付ける為の取付フランジを、それぞれ有し、使用時にこれら車輪及び制動用回転部材と共に回転する回転輪(同じくハブ)と、上記各静止側軌道と上記各回転側軌道との間にそれぞれ複数個ずつ転動自在に設けられた転動体とを備える。
特に、請求項1に記載した車輪用軸受ユニットに於いては、上記回転輪の1回転当たりの旋削工具の、被加工面の広がり方向(被加工面が取付面の場合には径方向、同じく周面の場合には軸方向。本明細書及び特許請求の範囲全体で同じ。)に関する送り量をpとした場合に、上記回転輪の表面のうちで、使用時に上記制動用回転部材と接触する面、具体的には、取付フランジの側面(取付面)、回転輪の外端部に設けた位置決め筒部の外周面等を、p≦0.3mm(より好ましくはp≦0.2mm)の条件下で旋削加工したものとする。
又、請求項2、3に記載した車輪用軸受ユニットの回転輪の回転振れ測定方法は、上述の様な車輪用軸受ユニットを構成する、上記回転輪の表面のうちで、使用時に上記制動用回転部材と接触する面、具体的には、取付フランジの側面(取付面)、回転輪の外端部に設けた位置決め筒部の外周面等の回転振れを測定する為のものである。
特に、請求項2に記載した車輪用軸受ユニットの回転輪の回転振れ測定方法は、上記制動用回転部材と接触する面を旋削加工する際の上記回転輪の1回転当たりの旋削工具の、被加工面の広がり方向に関する送り量をpとした場合に、この被加工面と接触する先端部が、この旋削工具の送り方向の断面に関する曲率半径rが2r>p(より好ましくは4r>p)を満たす曲面である接触子を有する、接触式の変位センサにより測定を行なう。
又、請求項3に記載した車輪用軸受ユニットの回転輪の回転振れ測定方法は、上記制動用回転部材と接触する面を旋削加工する際の上記回転輪の1回転当たりの旋削工具の、被加工面の広がり方向に関する送り量をpとした場合に、有効測定面積SがS>πp2 {より好ましくはS>π(1.5p)2 }を満たす渦電流式の変位センサにより測定を行なう。
又、請求項9、10に記載した車輪用軸受ユニットの回転輪の回転振れ測定装置は、上述の様な車輪用軸受ユニットを構成する、上記回転輪の表面のうちで、使用時に上記制動用回転部材と接触する面、具体的には、取付フランジの側面(取付面)、回転輪の外端部に設けた位置決め筒部の外周面等の回転振れを測定する為のものである。
特に、請求項9に記載した車輪用軸受ユニットの回転輪の回転振れ測定装置は、上記制動用回転部材と接触する面の回転振れを測定する為の接触式の変位センサを備える。そして、この変位センサが測定する面である被測定面を旋削加工する際の上記回転輪の1回転当たりの旋削工具の、この被測定面となる被加工面の広がり方向に関する送り量をpとした場合に、上記変位センサの接触子の先端部を、この旋削工具の送り方向の断面に関する曲率半径rが2r>p(より好ましくは4r>p)である曲面としている。
又、請求項10に記載した車輪用軸受ユニットの回転輪の回転振れ測定装置は、上記制動用回転部材と接触する面の回転振れを測定する為の渦電流式の変位センサを備える。そして、この変位センサが測定する面である被測定面を旋削加工する際の上記回転輪の1回転当たりの旋削工具の、この被測定面となる被加工面の広がり方向に関する送り量をpとした場合に、上記変位センサの有効測定面積SをS>πp2 {より好ましくはS>π(1.5p)2 }としている。
上述の様な本発明の車輪用軸受ユニットとこの車輪用軸受ユニットの回転輪の回転振れ測定方法とその測定装置によれば、この回転輪の表面のうちで、使用時に制動用回転部材と接触する面{例えば、取付フランジの側面(取付面)、回転輪の外端部に設けた位置決め筒部の外周面等}の回転振れを正確に測定できる。
即ち、上記回転輪の1回転当たりの旋削工具の、被加工面の広がり方向に関する送り量をpとした場合に、上記回転輪の表面のうちで、使用時に上記制動用回転部材と接触する面を、p≦0.3mm(より好ましくはp≦0.2mm)の条件下で旋削加工している為、この旋削加工面の回転振れを測定する際に、この旋削加工面に形成される引き目に基づく誤差を低減できる。具体的には、この旋削加工面の隣り合う削り溝同士の間に残存する突出部同士の間隔並びにこれら突出部の頂部と削り溝の底部との距離を十分に小さくできる。この為、この様な旋削加工面の回転振れを測定する測定手段は、この旋削加工面の回転振れを、実際の回転振れである上記突出部の頂部(を結んだ仮想平面)の回転振れとして測定できる。又、上記突出部の頂部と削り溝の底部との距離が、実際の回転振れに足された状態で測定されても、これら頂部と底部との距離を十分に小さくできる為、上記引き目に基づく誤差を極僅か(殆ど0)にでき、上記旋削加工面の回転振れを正確に測定する事ができる。尚、上記送り量pが0.3mmを超える(p>0.3)場合には、上記旋削加工面に残存する上記突出部同士の間隔並びにこの突出部の頂部と上記削り溝の底部との距離を十分に小さくできず、上記引き目に基づく誤差を無視できなくなる可能性がある。即ち、測定値に含まれるこの引き目に基づく誤差が大きくなって、上記旋削加工面の回転振れを正確に測定できなくなる可能性がある。
又、上記旋削加工面の回転振れを測定する場合に、その先端部が、上記旋削工具の送り方向の断面に関する曲率半径rが2r>p(より好ましくは4r>p)満たす曲面である接触子を有する接触式の変位センサにより測定すれば、この接触子の接触に基づいて測定される上記旋削加工面の回転振れが、実際の回転振れである上記突出部の頂部を結んだ仮想平面の回転振れとして測定できる。即ち、上記接触子の先端部が上記旋削加工面の削り溝に進入しにくくなる(削り溝内に進入する量を極僅かにできる)為、この削り溝の存在に拘わらず、この旋削加工面の回転振れを、上記突出部の頂部(を結んだ仮想平面)の回転振れとして測定できる。この為、上記旋削加工面を旋削する際の送り量pの大きさに拘わらず、この旋削加工面の回転振れを正確に測定できる。尚、上記曲率半径rが2r≦pとなる場合には、上記接触子が上記旋削加工面の削り溝に進入し易くなる為、上記引き目に基づく誤差を無視できなくなる可能性がある。即ち、測定値に含まれるこの引き目に基づく誤差が大きくなって、上記旋削加工面の回転振れを正確に測定できなくなる可能性がある。
又、上記旋削加工面の回転振れを測定する場合に、有効測定面積SがS>πp2 {より好ましくはS>π(1.5p)2 }を満たす渦電流式の変位センサにより測定を行なえば、この変位センサにより測定される上記旋削加工面の回転振れを、上記突出部及び削り溝の存在に拘わらず、平滑化して測定できる。即ち、上記旋削加工面の回転振れを、実際の回転振れである上記突出部の頂部を結んだ仮想平面(に平行な面)の回転振れとして測定できる為、上記旋削加工面を旋削する際の送り量pの大きさに拘わらず、この旋削加工面の回転振れを正確に測定できる。尚、上記有効測定面積SがS≦πp2 となる場合には、測定値に含まれる、上記引き目に基づく誤差を無視できなくなり、旋削加工面の回転振れを正確に測定できなくなる可能性がある。
請求項2〜3に記載した発明を実施する場合に好ましくは、請求項6に記載した様に、回転輪の円周方向等間隔複数個所に等しく荷重を加える事により、この回転輪を回転させつつ、測定手段である変位センサにより測定を行なう。例えば、取付フランジに固定した複数本のスタッドに等しく荷重を加える事により、或は、上記回転輪の中心部に設けたスプライン孔にスプライン軸を内嵌し、このスプライン軸によりこのスプライン孔の各雌スプラインに等しく荷重を加える事により、この回転輪を回転させつつ、測定手段である変位センサにより測定を行なう。
又、請求項9〜10に記載した発明を実施する場合に好ましくは、請求項15に記載した様に、回転輪を回転させる為の回転手段を備える。この回転手段は、この回転輪の円周方向等間隔複数個所に等しく荷重を加えるものとする。そして、この様な回転手段によりこの回転輪を回転させつつ、測定手段である変位センサにより測定を行なう。
この様に構成すれば、上記回転輪を回転させる際にこの回転輪の中心軸を傾かせる方向のモーメントが加わる事がなくなり、この様なモーメントに基づく誤差を防止して、被測定面の回転振れの測定を正確に行なえる。尚、この様なモーメントに基づく誤差の防止は、この様な回転振れの測定の他、例えば取付フランジに固定した各スタッドの傾き、即ち、これら各スタッドと取付面との直角度(ハブの中心軸との平行度)を測定する場合等にも重要になる。この為、この様な各スタッドの直角度を測定する場合等にも適用できる。
又、請求項2〜3に記載した発明を実施する場合に好ましくは、請求項7に記載した様に、測定手段である変位センサにより測定を行なう前に、回転輪と静止輪とを相対回転(具体的には2〜5回転)させる。
この様に構成すれば、各転動体の転動面と静止側軌道及び回転側軌道との転がり接触部にグリースが馴染んでいなかったり、構成各部品が回転に対し馴染んでなかったり(回転に対する当たりが取れていなかったり)する等に基づく誤差を防止して、被測定面の回転振れの測定を正確に行なえる。尚、この様な馴染み不足に基づく誤差の防止も、この様な回転振れの測定の他、上記各スタッドの直角度を測定する等の場合にも適用できる。
又、請求項4〜5、11〜13に記載した車輪用軸受ユニットの回転輪の回転振れ測定方法及びその装置により測定される、車輪用軸受ユニットは、静止側周面に複列の静止側軌道を有し、使用時に懸架装置に支持された状態で回転しない静止輪と、上記静止側周面と対向する回転側周面に複列の回転側軌道を、外周面に車輪及び制動用回転部材を取り付ける為の取付フランジを、それぞれ有し、使用時にこれら車輪及び制動用回転部材と共に回転する回転輪と、上記各静止側軌道と上記各回転側軌道との間にそれぞれ複数個ずつ転動自在に設けられた転動体とを備える。
そして、上記請求項4〜5、11〜13に記載した車輪用軸受ユニットの回転輪の回転振れ測定方法及びその装置は、この様な車輪用軸受ユニットを構成する、上記回転輪の表面のうちで、使用時に上記制動用回転部材と接触する面、例えば取付フランジの側面(取付面)、回転輪の外端部に設けた位置決め筒部の外周面や内端面等の回転振れを測定する為のものである。
特に、請求項4に記載した車輪用軸受ユニットの回転輪の回転振れ測定方法は、被測定部分に気体を吹き付けつつ、測定手段により測定を行なう。
又、請求項11に記載した車輪用軸受ユニットの回転輪の回転振れ測定装置は、上記制動用回転部材と接触する面の回転振れを測定する為の測定手段と、被測定部分に気体を吹き付ける為の吹き付け手段と、この吹き付け手段を構成するノズルを上記被測定部分に向ける為の駆動手段とを備える。そして、この駆動手段により上記ノズルを上記被測定部分に向けた状態で、このノズルからこの被測定部分に気体を吹き付けつつ上記測定手段により測定を行なう。この場合に好ましくは、上記駆動手段として、上記ノズルを上記被測定部分を中心に回転駆動自在のものとする。
この様に構成すれば、被測定部分に気体を吹き付ける事により、この被測定部分に付着した塵や旋削加工の際に残った切り屑等を除去できる。この為、これら塵、切り屑等が被測定部分に付着した状態のままこの被測定部分の回転振れを測定する事を防止でき、これら塵等に基づく誤差を防止して、被測定部分の回転振れの測定を正確に行なえる。又、測定装置から車輪用軸受ユニットを取り外す事なく上記被測定面から塵等を除去できる為、再洗浄、再測定等を行なう必要もなくなり、測定作業の手間の低減も図れる。
又、請求項5に記載した車輪用軸受ユニットの回転輪の回転振れ測定方法は、取付フランジと軸方向に重畳する位置に設けた反射手段に被測定部分を反射させつつ、上記取付フランジと軸方向に重畳しない位置に設けた光学式の変位センサにより、上記反射手段を介して測定を行なう。
又、請求項12に記載した車輪用軸受ユニットの回転輪の回転振れ測定装置は、制動用回転部材と接触する面の回転振れを測定する為の光学式の変位センサと、この変位センサが測定する部分である被測定部分を反射させる為の反射手段とを備える。そして、このうちの変位センサを上記取付フランジと軸方向に重畳しない位置に設けると共に、上記反射手段を上記取付フランジと軸方向に重畳する位置に設け、この反射手段に上記被測定部分を反射させつつ、上記変位センサによりこの反射手段を介して測定を行なう、
この様に構成すれば、取付フランジにスタッドを圧入固定した状態で測定を行なう場合でも、これら各スタッドと上記光学式の変位センサとの干渉を防止しつつ、この変位センサの測定位置の自由度を確保できる。
又、請求項13に記載した車輪用軸受ユニットの回転輪の回転振れ測定装置は、上記制動用回転部材と接触する面の回転振れを測定する為の測定手段と、この測定手段が被測定部分に対向又は接触する測定位置とこの被測定部分から退避する待機位置とに、この測定手段を移動させる為の移動手段とを備える。このうちの移動手段は、上記測定手段を支持する回転部材と、この回転部材を回転並びに軸方向の変位自在に支持する支持部材とから成るものとする。そして、このうちの回転部材を一方に回転させつつ軸方向一方に変位させる事により、上記測定手段を上記被測定部分から遠ざけつつ上記待機位置に移動自在とすると共に、上記回転部材を他方に回転させつつ軸方向他方に変位させる事により、上記測定手段を上記測定部分に近付けつつ上記測定位置に移動自在とする。
又、この場合に好ましくは、請求項14に記載した様に、上記回転部材及び支持部材の円周方向複数個所で互いに整合する位置に、円周方向一方に進む程高さが高くなる方向に傾斜する傾斜面を有する凸部と、同じく円周方向一方に進む程深さが深くなる方向に傾斜する傾斜面を有する凹部とを、これら各傾斜面同士が接触する状態でそれぞれ設ける。そして、この様に構成する事により、上記回転部材を上記支持部材に対し回転させた場合に、この回転と共にこの回転部材を、上記傾斜面同士の接触に基づき軸方向に変位自在とする。
この様に構成すれば、車輪用軸受ユニットの測定装置へ取り付け取り外しの際に、回転輪と測定手段を構成する変位センサとを干渉しにくくできる。又、この変位センサの位置決めが面倒になる事なく、この位置決めを厳密に行なえる。この為、測定作業が面倒で時間を要したり、正確に測定する為に熟練を必要とする事もなくなり、測定コスト、延いては車輪用転がりユニットの製造コストの低減を図れる。
図1〜3は、本発明の実施例1を示している。尚、本実施例の特徴は、回転輪であるハブ8の表面のうちで使用時にロータ2(図17参照)と接触する面の回転振れを正確に測定できる様に、この部分の性状を工夫した点にある。その他の部分の構造及び作用は、前述の図17に示した従来構造と同様である為、同等部分には同一符号を付して重複する説明を省略若しくは簡略にし、以下、本実施例の特徴部分を中心に説明する。
本実施例の場合、上記ハブ8の表面のうちで使用時に上記ロータ2と接触する面、即ち、このハブ8の外端部外周面に設けた取付フランジ15の外側面である取付面27のうちの図2で破線を付した部分、及び、上記ハブ8の外端部に設けた位置決め筒部16の基端部外周面の性状を工夫している。即ち、上記ハブ8の1回転当たりの旋削工具の、各被加工面の広がり方向(取付面27に関しては上記ハブ8の径方向、外周面に関しては同じく軸方向)に関する送り量をpとした場合に、p≦0.3mm、より好ましくはp≦0.2mmで旋削加工している。尚、本実施例の場合、上記取付面27の径方向中間部で、スタッド9の基端部を圧入固定する為の取付孔32の周囲部分を含む領域に、図2に詳示する様に、全周に亙り円環状の第一の凹部33を形成している。この様な第一の凹部33を形成する理由は、上記各取付孔32に上記各スタッド9を軸方向内側から圧入する事に伴い、上記取付面27のうち上記各取付孔32の周囲部分が膨出した場合に、これら各膨出した部分によってこの取付面27の回転振れ精度が悪化するのを防止する為である。
従って、上記第一の凹部33の径方向に関する幅寸法及び深さ寸法は、それぞれこの第一の凹部33内に上記各膨出した部分が収まる様に(特に、これら各膨出した部分の先端部が、上記取付面27よりも軸方向外方に突出しない様に)、設計的に定める。又、上記取付面27の径方向内端部に、全周に亙り円環状の第二の凹部34を形成している。この様な第二の凹部34を形成する理由は、上記取付面27に上記ロータ2を取り付ける際に、このロータ2の内側面が上記取付面27の径方向内端部に接触して、このロータ2の回転振れ精度が悪化するのを防止する為である。この様な第二の凹部34並びに上記第一の凹部33の底面は、使用時に上記ロータ2と接触しない為、加工条件は特に問わないが、段取り変更の手間を避ける等の為に、上述の様な条件で旋削加工を施す事は自由である。又、上記ハブ8の表面のうちでロータ2と接触しない部分でも、例えば位置決め筒部16の外端面等の、回転振れの測定を正確に行ないたい部分であれば、必要に応じて上述の様な条件で旋削加工を施しても良い。
上述の様な本発明の車輪用軸受ユニットによれば、上記ハブ8の表面のうちでロータ2と接触する面の回転振れを正確に測定できる。即ち、この様にロータ2と接触する面である上記取付面27や位置決め筒部16の外周面等を、上述の様な条件で旋削加工している為、旋削加工面であるこれら取付面27等の回転振れを測定する際に、この取付面27等に形成される引き目に基づく誤差を低減できる。具体的には、図3に示す様に、この取付面27の隣り合う削り溝30同士の間に残存する突出部31同士の間隔p(=旋削工具の送り量p)並びにこれら突出部31の頂部と削り溝30の底部との距離hを十分に小さくできる。この為、この様な取付面27等の回転振れを測定する測定手段は、この取付面27等の回転振れを、実際の回転振れである上記突出部31の頂部(を結んだ仮想平面α)の回転振れとして測定できる。又、上記突出部31の頂部と削り溝30の底部との距離hの誤差が、実際の回転振れに足し合わされた状態で測定されても、これら頂部と底部との距離hを十分に小さくできる為、上記引き目に基づく誤差を極僅か(殆ど0)にでき、上記取付面27等の回転振れを正確に測定できる。尚、上記送り量pが0.3mmを超える場合(p>0.3の場合)には、上記取付面27等に残存する上記突出部31同士の間隔p並びにこの突出部31の頂部と上記削り溝30の底部との距離hを十分に小さくできず、上記引き目に基づく誤差を無視できなくなる可能性がある。即ち、測定値に含まれるこの引き目に基づく誤差が大きくなって、上記取付面27等の回転振れを正確に測定できなくなる可能性がある。
次に、図4〜8は、本発明の実施例2として、前述の図17や上述の図1〜3に示した様な車輪用軸受ユニット5を構成するハブ8の回転振れを測定する為の、車輪用軸受ユニットの回転輪の回転振れ測定装置を示している。本実施例の測定装置の場合、上記車輪用軸受ユニット5を構成する外輪6を支持する台座35と、上記ハブ8を回転させる為の回転手段36とを備える。このうちの台座35は、円筒状に形成され、その開口縁部に上記外輪6の内端部を内嵌自在としている。又、上記回転手段36は、1対のセンタ37、37により構成しており、これら各センタ37、37の先端部により上記ハブ8を軸方向両端側から挟持した状態で、このハブ8を、このハブ8の中心軸を中心に、且つ、軸方向(図4の上下方向)の変位を抑えた状態で、回転自在としている。この為に、上記各センタ37、37の先端部を、先端に向かう程外径が小さくなる方向に傾斜した円すい凸面状とすると共に、上記ハブ8の中心孔の内端開口部及び外端開口部を、開口縁に向かう程内径が大きくなる方向に傾斜した円すい凹面状としている。
そして、これら円すい面同士を係合(嵌合)させた状態で、上記1対のセンタ37、37のうちの少なくとも一方のセンタ37を回転駆動する事により、上記ハブ8を、このハブ8の中心軸を中心として、軸方向の変位を抑えた状態で回転させる。尚、この様にハブ8を回転させる為の回転手段36としては、この様な1対のセンタ37、37により構成するものの他、上記ハブ8の円周方向等間隔複数個所に等しく荷重を加える事により、このハブ8を回転させるものも使用できる。例えば図9に示す様に、取付フランジ15に固定した各スタッド9、9のうちの、少なくとも径方向反対側に位置する1対のスタッド9、9等、円周方向に関して等間隔に存在する複数本のスタッド9、9に荷重を等しく加える事で、このハブ8を回転させても良い。又、図示は省略するが、上記ハブ8に設けたスプライン孔24にスプライン軸を内嵌し、このスプライン軸により上記ハブ8を回転さても良い。
又、本実施例の測定装置は、上記ハブ8の表面のうちで制動用回転部材であるロータ2と接触する面、即ち、このハブ8の外端部外周面に設けた取付フランジ15の外側面である取付面27(必要に応じて、ハブ8の外端部に設けた位置決め筒部16の外周面や外端面)の回転振れを測定する為の測定手段38を備える。本実施例の場合、この測定手段38を、接触式の変位センサ39により構成しており、この変位センサ39の先端部に設けた接触子40を、被測定面である上記取付面27に接触させた状態で、上記ハブ8を上述した回転手段36により回転させる。そして、この様にハブ8を回転させた状態で、この接触子40の、上記取付フランジ15の軸方向に関する変位量(図4、8の上下方向の変位量)を、上記取付面27の回転振れとして測定する。尚、本実施例の場合、上記接触子40の先端部の曲率半径rを、次の様に規制している。即ち、図8に示す様に、上記取付面27を旋削加工する際の上記ハブ8の1回転当たりの旋削工具の、このハブ8の径方向に関する送り量をpとし、この旋削工具の送り方向の断面に関する上記接触子40の曲率半径をrとした場合に、2r>p(より好ましくは4r>p)を満たす様にしている。
この様な接触子40を有する変位センサ39により、旋削加工面である上記取付面27の回転振れの測定を行なう本実施例の場合には、この取付面27に残存する引き目に基づく誤差を低減できる。即ち、上記接触子40をこの取付面27の削り溝30内に進入しにくくできる(接触子40の削り溝30内に進入する量を極僅かにできる)為、この削り溝30の存在に拘わらずこの取付面27の回転振れを、この取付面27の突出部31の頂部(を結んだ仮想平面α)の回転振れとして測定できる。この為、この取付面27を旋削する際の送り量pの大きさに拘わらず、この取付面27の回転振れを正確に測定できる。尚、上記曲率半径rが2r≦pとなる場合には、上記接触子40が上記削り溝30内に進入し易くなる為、上記引き目に基づく誤差を無視できなくなる可能性がある。即ち、測定値に含まれるこの引き目に基づく誤差が大きくなって、上記取付面27の回転振れを正確に測定できなくなる可能性がある。
更に、本実施例の測定装置の場合、図5の(A)に示す様な、上記変位センサ39が被測定部分である取付面27に接触する測定位置と、同じく(B)に示す様な、この取付面27から退避する待機位置とに、上記変位センサ39を移動させる為の移動手段41を備えている。この移動手段41は、上記変位センサ39を支持する円柱状の回転部材42と、この回転部材42を回転並びに軸方向の変位自在に支持する円筒状の支持部材43とから成る。このうちの回転部材42は、軸方向一端面(図4の上端面)に上記測定手段38を支持すると共に、軸方向中間部外周面に径方向外方に突出する状態でフランジ部44を設けている。又、上記支持部材43は、上記回転部材42の軸方向他半部(図4の下半部)を内嵌支持するものであり、この様に回転部材42の他半部を内嵌した状態で、上記フランジ部44の他側面(図4の下面)と上記支持部材43の一端面(図4の上面)とが当接する。
これら互いに当接する支持部材43の一端面及びフランジ部44の他側面の円周方向複数個所(例えば3〜6個所)で互いに整合する位置には、図6〜7に詳示する様に、円周方向一方(図7の右方)に進む程高さが高くなる方向に傾斜する傾斜面45を有する凸部46と、同じく円周方向一方に進む程深さが深くなる方向に傾斜する傾斜面47を有する凹部48とを、これら各傾斜面45、47同士が(カム)接触する状態で、それぞれ設けている。従って、上記回転部材42を上記支持部材43に対し回転させると、この回転と共にこの回転部材42が、上記各傾斜面45、47同士の接触に基づき軸方向(図4、6、7の上下方向)に変位する。即ち、図5〜7の(A)にそれぞれ示す測定位置から、手動或は図示しないモータ等の駆動手段により、上記回転部材42を円周方向一方(図4、6、7の右方)に回転させると、この回転と共にこの回転部材42が、上記各傾斜面45、47同士の接触に基づき軸方向一方(図4、6、7の上方)に変位する。より具体的には、図6〜7に詳示する様に、上記回転部材42の各凹部48を構成する各傾斜面47が上記記支持部材43の各凸部46を構成する各傾斜面45に乗り上げつつ、これら各傾斜面47が乗り上げた分(図7、8に示すT分)だけ、上記回転部材42が軸方向一方に変位する。そして、この様な回転部材42の回転及び軸方向変位に基づいて、上記変位センサ39が、上記取付面27から遠ざかりつつ、上記図5〜7の(B)にそれぞれ示す待機位置に移動する。
一方、この様な待機位置から、上記駆動手段等により上記回転部材42を円周方向他方(図4、6、7の左方)に回転させると、この回転と共にこの回転部材42が、上記傾斜面45、47同士の接触に基づき軸方向他方(図4、6、7の下方)に変位する。より具体的には、上記回転部材42の各凹部48を構成する各傾斜面47が上記記支持部材43の各凸部46を構成する各傾斜面45を滑り降りつつ、これら各凹部48及び各凸部46を構成する各段差面49、50同士が当接するまで、上記回転部材42が円周方向他方に回転しつつ軸方向他方に変位する。そして、この様な回転部材42の回転及び軸方向変位に基づいて、上記変位センサ39が、上記取付面27に近付きつつ、前記図5〜7の(A)にそれぞれ示す測定位置に移動する。尚、この様な測定位置で、上記変位センサ39を構成する接触子40が、上記取付面27の外径寄り部で前記各スタッド9、9と干渉しない位置に適切に接触する様に、各部の位置関係を規制する。尚、上記回転部材42の一端部外周面と支持部材43の一端寄り部内周面との間にラジアルニードル軸受51を設けている為、上記回転部材42の回転並びに軸方向変位は円滑に行なわれる。又、上記回転部材42を回転させる為の駆動手段としては、前述のモータ等の他、圧縮空気や圧油等の送り込みに基づき上記回転部材42を回転駆動させるものを使用しても良い。
この様に構成する本実施例の測定装置によれば、車輪用軸受ユニット5の取り付け取り外しの際に、上記変位センサ39をこの車輪用駆動ユニット5から容易に退避させられる。この為、これら変位センサ39と車輪用軸受ユニット5を構成するハブ8とが干渉(衝突)する事を防止できる他、上述の様な傾斜面45、47並びに段差面49、50同士の接触により、上記変位センサ39の位置決めを、容易に且つ厳密に行なえる。従って、測定作業が面倒で時間を要したり、正確に測定する為に熟練を要する事もなくなり、測定コスト、延いては車輪用転がりユニット5の製造コストの低減を図れる。尚、本実施例の場合、回転振れの測定の際に上記取付面27に圧縮空気等の気体を吹き付ける為の、吹き付け手段を設けている。即ち、上記変位センサ39を支持する回転部材42の一端部で、この変位センサ39から外れた部分に、上記吹き付け手段を構成するノズル52を固定している。そして、このノズル52から上記取付面27に上記圧縮空気を吹き付けつつ、上記変位センサ39によりこの取付面27の回転振れの測定を行なう。
この様に圧宿空気を吹き付ける事により、上記取付面27に付着した塵や切り屑等を除去すれば、これら塵等がこの取付面27に付着した状態のままこの取付面27の回転振れが測定される事を防止でき、この回転振れの測定を正確に行なえる。又、上述の様な回転振れの測定を行なう前に、予めハブ8を外輪6に対して2〜5回転させる事も好ましい。この様に測定前にハブ8を回転させれば、各転動体19、19の転動面と外輪軌道11a、11b及び内輪軌道17a、17bとの転がり接触部にグリースが馴染んでいなかったり、構成各部品が回転に対し馴染んでなかったり(回転に対する当たりが取れていなかったり)する等に基づく誤差を防止して、上記取付面27の回転振れの測定を正確に行なえる。
何れにしても、上述の様に変位センサにより39により検出される上記取付面27の回転振れを表す検出信号は、アンプ等の増幅器やA/D変換ボード等のアナログ・デジタル変換器を介してコンピュータ等の演算器に送り、この取付面27の回転振れを算出(測定)する。そして、この様に算出された上記取付面27の回転振れが、予め設定した閾値内であれば合格の判定を、この閾値を超える場合には不合格の判定をし、合格した車輪用軸受ユニット5のみを車両に組み付けて実際に使用する。この様に合格した車輪用軸受ユニットのみを使用すれば、制動時にジャダーを発生しにくくする事ができる。
次に、図10は、本発明の実施例3を示している。本実施例の場合は、旋削加工面である取付面27の回転振れを測定する為の測定手段を、非接触式の変位センサ39a、具体的には渦電流式のものにより構成している。そして、上記取付面27を旋削加工する際のハブ8の1回転当たりの旋削工具の、このハブ8の径方向に関する変位量をpとした場合に、上記変位センサ39aの有効測定面積S(図10に斜格子で示す部分の面積S)を、S>πp2 {より好ましくはS>π(1.5p)2 }としている。この様な本実施例の場合には、上記変位センサ39aにより測定される上記取付面27の回転振れを、この取付面27に残存する突出部31及び削り溝30の存在に拘わらず、平滑化して測定できる。即ち、上記取付面27の回転振れを、実際の回転振れである上記突出部31の頂部を結んだ仮想平面α(に平行な面)の回転振れとして測定できる為、この取付面27を旋削する際の送り量pの大きさに拘わらず、この取付面27の回転振れを正確に測定できる。尚、上記有効測定面積SがS≦πp2 となる場合には、測定値に含まれる、上記突出部31の頂部と上記削り溝30の底部との距離hに基づく誤差が大きくなり、上記取付面27の回転振れを正確に測定できなくなる可能性がある。その他の構成及び作用は、前述した実施例2と同様であるから、重複する説明は省略する。
次に、図11〜12は、本発明の実施例4を示している。本実施例の場合には、変位センサ39の位置決めを厳密に、且つ、この変位センサ39の位置決めの調整を容易に行なうべく、この変位センサ39を移動させる移動手段41に位置決め調整手段53を設けている。即ち、この移動手段41を構成する回転部材42のフランジ部44の一部に、径方向に突出する状態で凸部54を設けている。又、これと共に、上記移動手段41を構成する支持部材43の軸方向一端部(図11の上端部)で、この支持部材43の周方向に関して上記凸部54の各側面と対向する位置に、1対のストッパ55、55を設けている。これら各ストッパ55、55は、上記凸部54の側面と当接する事により上記回転部材42の回転方向の変位を規制するもので、ボルト等により上記凸部54の各側面との当接位置の調節を可能に、且つ、エアーシリンダや油圧シリンダ、ばね等のダンパを介して上記各側面との衝突を緩衝自在に、上記支持部材43に支持されている。その他の構成及び作用は、前述した実施例2と同様であるから、重複する説明は省略する。
次に、図13〜14は、本発明の実施例5を示している。本実施例の場合には、旋削加工面である取付面27の回転振れを測定する為の測定手段38aを、光学式の変位センサ39bとしている。この光学式の変位センサ39bとしては、例えば、測定面に向けて照射したレーザー光が照射されてからこの測定面を反射して戻ってくるまでの時間を測定する事により、この測定面との距離を測定自在としたレーザー式のものが使用できる。そして、この様な変位センサ39bを、上記取付面27の軸方向に関して重畳しない位置に設けると共に、この取付面27を反射する為の反射手段であるミラー56を、上記取付面27のうちの各スタッド9、9よりも径方向外方部分に対向する状態で設けている。本実施例の場合、この様なミラー56に上記被測定部分を反射させつつ、上記変位センサ39bによりこのミラー56を介して、上記取付面27の回転振れの測定を行なう。
即ち、上記変位センサ39bから照射される上記レーザー光を上記ミラー56により上記取付面27に向けて反射すると共に、この取付面27から反射したレーザー光をこのミラー56により上記変位センサ39bに向け反射する。そして、上記変位センサ39bにより検出される、上記レーザー光が照射されてからこの変位センサ39bに戻ってくるまでの時間を表す検出信号を、アンプ等の増幅器57やA/D変換ボード等のアナログ・デジタル変換器を介してコンピュータ等の演算器58に送り、上記取付面27の回転振れを算出(測定)する。この様に構成する本実施例の場合には、取付フランジ15にスタッド9、9を圧入固定した状態で測定を行なう場合でも、これら各スタッド9、9と上記変位センサ39bとの干渉を防止しつつ、この変位センサ39bの測定位置の自由度を確保できる。又、これと共に、この変位センサ39bと上記取付面27とを近接させる事で、この取付面27の回転振れを高精度で測定できる。尚、レーザー式の変位センサ39bとしては、上述したものに限定されず、例えば、測定面から反射されるレーザー光の位置を検出する事により測定面との距離を測定自在としたもの等も使用できる。その他の構成及び作用は、前述した実施例2と同様であるから、重複する説明は省略する。
次に、図15は、本発明の実施例6を示している。本実施例の場合には、被測定部分に気体を吹き付ける為の吹き付け手段、及び、被測定面である取付面27の回転振れを測定する為の変位センサ39を支持する支持部材59を、それぞれの基端部を中心に回動自在の複数本の支持棒60a〜60dにより構成している。そして、図示しないモータ等の駆動手段によりこれら各支持棒60a〜60dをそれぞれの基端部を中心に回動自在とする事により、上記吹き付け手段を構成するノズル52の先端を上記取付面27に向けて変位自在に、且つ、上記変位センサ39を中心に回転自在となる様に構成している。尚、この様なノズルを上記被測定部分に向ける為の駆動手段としては、この様に各支持棒60a〜60dをモータにより揺動自在とする構造の他、上記ノズル52を直線的に変位させるスライド式のアクチュエータ等により構成しても良い。その他の構成及び作用は、前述した実施例2と同様であるから、重複する説明は省略する。
次に、図16は、本発明の実施例7を示している。本実施例の場合には、被測定面である取付面27の回転振れを測定する為の変位センサ39cを非接触式のものとしている。その他の構成及び作用は、前述した実施例6と同様であるから、重複する説明は省略する。
尚、上述した各実施例は、内輪回転型の駆動輪用の車輪用軸受ユニットに本発明を適用した場合に就いて説明した。但し、この様な構造に限定されず、外輪回転型や、従動輪用の車輪用軸受ユニットに適用する事もできる。
本発明の実施例1を示す断面図。 図1のA部拡大図。 図2のB部を誇張して示す拡大断面図。 本発明の実施例2を示す断面図。 一部を省略して図4の上側から見た平面図で、(A)は測定状態を、(B)は待機状態を、それぞれ示している。 移動手段を取り出して示す斜視図で、(A)は測定状態を、(B)は待機状態を、それぞれ示している。 図6のC−C断面に相当する図で、(A)は測定状態を、(B)は待機状態を、それぞれ示している。 図4のD部拡大断面図。 回転手段の別例を示す為の平面図。 本発明の実施例3を示す、図8と同様の図。 同実施例4を示す断面図。 図11の上側から見た図。 本発明の実施例5を示す断面図。 図13のE部拡大図。 本発明の実施例6を示す断面図。 同実施例7を示す断面図。 車輪用軸受ユニットの従来構造の第1例を、懸架装置に組み付けた状態で示す図。 同第2例を、回転振れを測定する状態で示す図。
符号の説明
1 ホイール
2 ロータ
3 ナックル
4 支持孔
5 車輪用軸受ユニット
6 外輪
7 ボルト
8 ハブ
9 スタッド
10 ナット
11a、11b 外輪軌道
12 結合フランジ
13 ハブ本体
14 内輪
15 取付フランジ
16 位置決め筒部
17a、17b 内輪軌道
18 小径段部
19 転動体
20 保持器
21 かしめ部
22 段差面
23a、23b シールリング
24 スプライン孔
25 等速ジョイント
26 スプライン軸
27 取付面
28 制動用摩擦面
29 ダイヤルゲージ
30 削り溝
31 突出部
32 取付孔
33 第一の凹部
34 第二の凹部
35 台座
36 回転手段
37 センタ
38、38a 測定手段
39、39a、39b、39c 変位センサ
40 接触子
41 移動手段
42 回転部材
43 支持部材
44 フランジ部
45 傾斜面
46 凸部
47 傾斜面
48 凹部
49 段差面
50 段差面
51 ラジアルニードル軸受
52 ノズル
53 位置決め調整手段
54 凸部
55 ストッパ
56 ミラー
57 増幅器
58 演算器
59 支持部材
60a〜60d 支持棒

Claims (16)

  1. 静止側周面に複列の静止側軌道を有し、使用時に懸架装置に支持された状態で回転しない静止輪と、上記静止側周面と対向する回転側周面に複列の回転側軌道を、外周面に車輪及び制動用回転部材を取り付ける為の取付フランジを、それぞれ有し、使用時にこれら車輪及び制動用回転部材と共に回転する回転輪と、上記各静止側軌道と上記各回転側軌道との間にそれぞれ複数個ずつ転動自在に設けられた転動体とを備えた車輪用軸受ユニットに於いて、上記回転輪の1回転当たりの旋削工具の、被加工面の広がり方向に関する送り量をpとした場合に、この回転輪の表面のうちで、使用時に上記制動用回転部材と接触する面が、p≦0.3mmの条件下で旋削加工されたものである事を特徴とする車輪用軸受ユニット。
  2. 静止側周面に複列の静止側軌道を有し、使用時に懸架装置に支持された状態で回転しない静止輪と、上記静止側周面と対向する回転側周面に複列の回転側軌道を、外周面に車輪及び制動用回転部材を取り付ける為の取付フランジを、それぞれ有し、使用時にこれら車輪及び制動用回転部材と共に回転する回転輪と、上記各静止側軌道と上記各回転側軌道との間にそれぞれ複数個ずつ転動自在に設けられた転動体とを備えた車輪用軸受ユニットを構成する、上記回転輪の表面のうちで、使用時に上記制動用回転部材と接触する面の回転振れを測定する為の、車輪用軸受ユニットの回転輪の回転振れ測定方法であって、この制動用回転部材と接触する面を旋削加工する際の上記回転輪の1回転当たりの旋削工具の、被加工面の広がり方向に関する送り量をpとした場合に、この被加工面と接触する先端部が、この旋削工具の送り方向の断面に関する曲率半径rが2r>pを満たす曲面である接触子を有する接触式の変位センサにより測定を行なう、車輪用軸受ユニットの回転輪の回転振れ測定方法。
  3. 静止側周面に複列の静止側軌道を有し、使用時に懸架装置に支持された状態で回転しない静止輪と、上記静止側周面と対向する回転側周面に複列の回転側軌道を、外周面に車輪及び制動用回転部材を取り付ける為の取付フランジを、それぞれ有し、使用時にこれら車輪及び制動用回転部材と共に回転する回転輪と、上記各静止側軌道と上記各回転側軌道との間にそれぞれ複数個ずつ転動自在に設けられた転動体とを備えた車輪用軸受ユニットを構成する、上記回転輪の表面のうちで、使用時に上記制動用回転部材と接触する面の回転振れを測定する為の、車輪用軸受ユニットの回転輪の回転振れ測定方法であって、この制動用回転部材と接触する面を旋削加工する際の上記回転輪の1回転当たりの旋削工具の、被加工面の広がり方向に関する送り量をpとした場合に、有効測定面積SがS>πp2 を満たす渦電流式の変位センサにより測定を行なう、車輪用軸受ユニットの回転輪の回転振れ測定方法。
  4. 静止側周面に複列の静止側軌道を有し、使用時に懸架装置に支持された状態で回転しない静止輪と、上記静止側周面と対向する回転側周面に複列の回転側軌道を、外周面に車輪及び制動用回転部材を取り付ける為の取付フランジを、それぞれ有し、使用時にこれら車輪及び制動用回転部材と共に回転する回転輪と、上記各静止側軌道と上記各回転側軌道との間にそれぞれ複数個ずつ転動自在に設けられた転動体とを備えた車輪用軸受ユニットを構成する、上記回転輪の表面のうちで、使用時に上記制動用回転部材と接触する面の回転振れを測定する為の、車輪用軸受ユニットの回転輪の回転振れ測定方法であって、被測定部分に気体を吹き付けつつ、測定手段により測定を行なう、車輪用軸受ユニットの回転輪の回転振れ測定方法。
  5. 静止側周面に複列の静止側軌道を有し、使用時に懸架装置に支持された状態で回転しない静止輪と、上記静止側周面と対向する回転側周面に複列の回転側軌道を、外周面に車輪及び制動用回転部材を取り付ける為の取付フランジを、それぞれ有し、使用時にこれら車輪及び制動用回転部材と共に回転する回転輪と、上記各静止側軌道と上記各回転側軌道との間にそれぞれ複数個ずつ転動自在に設けられた転動体とを備えた車輪用軸受ユニットを構成する、上記回転輪の表面のうちで、使用時に上記制動用回転部材と接触する面の回転振れを測定する為の、車輪用軸受ユニットの回転輪の回転振れ測定方法であって、上記取付フランジと軸方向に重畳する位置に設けた反射手段に被測定部分を反射させつつ、上記取付フランジと軸方向に重畳しない位置に設けた光学式の変位センサにより、上記反射手段を介して測定を行なう、車輪用軸受ユニットの回転輪の回転振れ測定方法。
  6. 回転輪の円周方向等間隔複数個所に等しく荷重を加える事により、この回転輪を回転させつつ、測定手段である変位センサにより測定を行なう、請求項2〜5の何れかに記載した車輪用軸受ユニットの回転輪の回転振れ測定方法。
  7. 測定手段である変位センサにより測定を行なう前に、回転輪と静止輪とを相対回転させる、請求項2〜6の何れかに記載した車輪用軸受ユニットの回転輪の回転振れ測定方法。
  8. 被測定部分に気体を吹き付けつつ、測定手段である変位センサにより測定を行なう、請求項2、3、5〜7の何れかに記載した車輪用軸受ユニットの回転輪の回転振れ測定方法。
  9. 静止側周面に複列の静止側軌道を有し、使用時に懸架装置に支持された状態で回転しない静止輪と、上記静止側周面と対向する回転側周面に複列の回転側軌道を、外周面に車輪及び制動用回転部材を取り付ける為の取付フランジを、それぞれ有し、使用時にこれら車輪及び制動用回転部材と共に回転する回転輪と、上記各静止側軌道と上記各回転側軌道との間にそれぞれ複数個ずつ転動自在に設けられた転動体とを備えた車輪用軸受ユニットを構成する、上記回転輪の表面のうちで、使用時に上記制動用回転部材と接触する面の回転振れを測定する為の、車輪用軸受ユニットの回転輪の回転振れ測定装置であって、この制動用回転部材と接触する面の回転振れを測定する為の接触式の変位センサを備え、この変位センサが測定する面である被測定面を旋削加工する際の上記回転輪の1回転当たりの旋削工具の、この被測定面となる被加工面の広がり方向に関する送り量をpとした場合に、上記変位センサの接触子の先端部を、この旋削工具の送り方向の断面に関する曲率半径rが2r>pである曲面とした、車輪用軸受ユニットの回転輪の回転振れ測定装置。
  10. 静止側周面に複列の静止側軌道を有し、使用時に懸架装置に支持された状態で回転しない静止輪と、上記静止側周面と対向する回転側周面に複列の回転側軌道を、外周面に車輪及び制動用回転部材を取り付ける為の取付フランジを、それぞれ有し、使用時にこれら車輪及び制動用回転部材と共に回転する回転輪と、上記各静止側軌道と上記各回転側軌道との間にそれぞれ複数個ずつ転動自在に設けられた転動体とを備えた車輪用軸受ユニットを構成する、上記回転輪の表面のうちで、使用時に上記制動用回転部材と接触する面の回転振れを測定する為の、車輪用軸受ユニットの回転輪の回転振れ測定装置であって、この制動用回転部材と接触する面の回転振れを測定する為の渦電流式の変位センサを備え、この変位センサが測定する被測定面を旋削加工する際の上記回転輪の1回転当たりの旋削工具の、この被測定面となる被加工面の広がり方向に関する送り量をpとした場合に、上記変位センサの有効測定面積SがS>πp2 を満たす、車輪用軸受ユニットの回転輪の回転振れ測定装置。
  11. 静止側周面に複列の静止側軌道を有し、使用時に懸架装置に支持された状態で回転しない静止輪と、上記静止側周面と対向する回転側周面に複列の回転側軌道を、外周面に車輪及び制動用回転部材を取り付ける為の取付フランジを、それぞれ有し、使用時にこれら車輪及び制動用回転部材と共に回転する回転輪と、上記各静止側軌道と上記各回転側軌道との間にそれぞれ複数個ずつ転動自在に設けられた転動体とを備えた車輪用軸受ユニットを構成する、上記回転輪の表面のうちで、使用時に上記制動用回転部材と接触する面の回転振れを測定する為の、車輪用軸受ユニットの回転輪の回転振れ測定装置であって、この制動用回転部材と接触する面の回転振れを測定する為の測定手段と、被測定部分に気体を吹き付ける為の吹き付け手段と、この吹き付け手段を構成するノズルを上記被測定部分に向ける為の駆動手段とを備え、この駆動手段により上記ノズルを上記被測定部分に向けた状態で、このノズルからこの被測定部分に気体を吹き付けつつ、上記測定手段により測定を行なう、車輪用軸受ユニットの回転輪の回転振れ測定装置。
  12. 静止側周面に複列の静止側軌道を有し、使用時に懸架装置に支持された状態で回転しない静止輪と、上記静止側周面と対向する回転側周面に複列の回転側軌道を、外周面に車輪及び制動用回転部材を取り付ける為の取付フランジを、それぞれ有し、使用時にこれら車輪及び制動用回転部材と共に回転する回転輪と、上記各静止側軌道と上記各回転側軌道との間にそれぞれ複数個ずつ転動自在に設けられた転動体とを備えた車輪用軸受ユニットを構成する、上記回転輪の表面のうちで、使用時に上記制動用回転部材と接触する面の回転振れを測定する為の、車輪用軸受ユニットの回転輪の回転振れ測定装置であって、この制動用回転部材と接触する面の回転振れを測定する為の光学式の変位センサと、この変位センサが測定する部分である被測定部分を反射させる為の反射手段とを備え、このうちの変位センサを上記取付フランジと軸方向に重畳しない位置に設けると共に、上記反射手段を上記取付フランジと軸方向に重畳する位置に設け、この反射手段に上記被測定部分を反射させつつ、上記変位センサによりこの反射手段を介して測定を行なう、車輪用軸受ユニットの回転輪の回転振れ測定装置。
  13. 静止側周面に複列の静止側軌道を有し、使用時に懸架装置に支持された状態で回転しない静止輪と、上記静止側周面と対向する回転側周面に複列の回転側軌道を、外周面に車輪及び制動用回転部材を取り付ける為の取付フランジを、それぞれ有し、使用時にこれら車輪及び制動用回転部材と共に回転する回転輪と、上記各静止側軌道と上記各回転側軌道との間にそれぞれ複数個ずつ転動自在に設けられた転動体とを備えた車輪用軸受ユニットを構成する、上記回転輪の表面のうちで、使用時に上記制動用回転部材と接触する面の回転振れを測定する為の、車輪用軸受ユニットの回転輪の回転振れ測定装置であって、この制動用回転部材と接触する面の回転振れを測定する為の測定手段と、この測定手段が被測定部分に対向又は接触する測定位置とこの被測定部分から退避する待機位置とに、この測定手段を移動させる為の移動手段とを備え、この移動手段は、上記測定手段を支持する回転部材と、この回転部材を回転並びに軸方向の変位自在に支持する支持部材とから成るものであり、このうちの回転部材を一方に回転させつつ軸方向一方に変位させる事により、上記測定手段を上記被測定部分から遠ざけつつ上記待機位置に移動自在とすると共に、上記回転部材を他方に回転させつつ軸方向他方に変位させる事により、上記測定手段を上記測定部分に近付けつつ上記測定位置に移動自在とした、車輪用軸受ユニットの回転輪の回転振れ測定装置。
  14. 回転部材及び支持部材の円周方向複数個所で互いに整合する位置に、円周方向一方に進む程高さが高くなる方向に傾斜する傾斜面を有する凸部と、同じく円周方向一方に進む程深さが深くなる方向に傾斜する傾斜面を有する凹部とを、これら各傾斜面同士が接触する状態でそれぞれ設ける事により、上記回転部材を上記支持部材に対し回転させた場合に、この回転と共にこの回転部材を、上記傾斜面同士の接触に基づき軸方向に変位させる、請求項13に記載した車輪用軸受ユニットの回転輪の回転振れ測定装置。
  15. 回転輪を回転させる為の回転手段を備え、この回転手段はこの回転輪の円周方向等間隔複数個所に等しく荷重を加えるものであり、この回転手段によりこの回転輪を回転させつつ、測定手段である変位センサにより測定を行なう、請求項9〜14の何れかに記載した車輪用軸受ユニットの回転輪の回転振れ測定装置。
  16. 被測定部分に気体を吹き付ける為の吹き付け手段を備え、この吹き付け手段により被測定部分に気体を吹き付けつつ、測定手段である変位センサにより測定を行なう、請求項9、10、12〜15の何れかに記載した車輪用軸受ユニットの回転輪の回転振れ測定装置。
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