JP2005280095A - インクジェット記録用紙 - Google Patents

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JP2005280095A JP2004097279A JP2004097279A JP2005280095A JP 2005280095 A JP2005280095 A JP 2005280095A JP 2004097279 A JP2004097279 A JP 2004097279A JP 2004097279 A JP2004097279 A JP 2004097279A JP 2005280095 A JP2005280095 A JP 2005280095A
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宏二 五十嵐
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Abstract

【課題】特に、高い表面光沢度と、優れたインク吸収性を有するインクジェット記録用紙を提供すること。
【解決手段】支持体上に少なくとも2層以上のインク受理層を有するインクジェット記録用紙において、該インク受理層の最表層が湿潤状態にある間に加熱された鏡面ロールに圧接して鏡面光沢仕上げされてなるものであり、該インク受理層の最表層と支持体の間に、焼成カオリン、ポリアルキル尿素樹脂、有機中空顔料から選ばれる少なくとも1つの材料を顔料として含む塗被組成物からなる断熱層が設けられてなり、該インクジェット記録用紙の熱伝導率が、0.4W/m・K以下であることを特徴とするインクジェット記録用紙。
【選択図】 なし

Description

本発明は、インクを用いて記録するインクジェット記録用紙に関するものであり、特に、高い表面光沢度と、優れたインク吸収性を有するインクジェット記録用紙に関するものである。
近年、インクジェットプリンターやプロッターの目ざましい進歩により、フルカラーでしかも高精細な画像が容易に得られるようになってきた。
インクジェット記録方式は、種々の作動原理によりインクの微小液滴を飛翔させて紙等の記録用紙に付着させ、画像・文字等の記録を行なうものである。インクジェットプリンターやプロッターはコンピューターにより作成した文字や各種図形等の画像情報のハードコピー作成装置として、種々の用途に於いて近年急速に普及している。特に多色インクジェット方式により形成されるカラー画像は製版方式による多色印刷やカラー写真方式による印画に比較しても遜色のない記録を得ることが可能であり、更に作成部数が少ない用途に於いては、印刷技術や写真技術によるよりも安価で済むことから広く応用されつつある。
さらに、用途の多様化に伴い、大判のポスターやPOPアート、製図用途に使用されることが多くなってきている。これら用途ではインクジェットの高鮮鋭性を活かせ、色彩性も優れていることから、良好な画像を得ることが可能であり、宣伝効果が大きいものとなる。これらへの適用はパーソナルコンピュータレベルで、鮮鋭性や色彩性といった画像再現性や色再現性に優れた画像を簡単に得ることが可能であるためであり、インクジェット記録用紙を多用する理由ともなっている。
これらインクジェット記録装置の高性能化や用途の多様化により、インクジェット記録に対するニーズは高まっており、その結果記録装置或いは用紙に求められる特性も要求もかなり高度になってきている。例えば、写真画像を出力する用途の場合、銀塩写真で使用されている印画紙に近い風合い、すなわち、高い表面光沢度が特に求められる。このような要望に対し、レジンコート紙やバライタ紙といった印画紙用原紙を使用した記録用紙や、キャストあるいはスーパーカレンダー等のカレンダー処理にて光沢を発現させた記録用紙が提案、商品化されている(例えば、非特許文献1参照)。特に従来の印画紙用支持体を使用した記録用紙は、その質感も印画紙に近いものが得られている。しかしながら該用紙は処理液の浸透を抑制するために樹脂コーティングや高耐水性塗工層が設けられており、用紙をリサイクルすることが非常に難しい。特に近年の環境を重視する世界的な動きから、このような支持体を使用していない光沢紙が注目を浴びてきている。
リサイクルが可能である光沢紙は、その支持体に樹脂や高耐水性塗工層を設けていない原紙を使用したものであり、前述したようにキャスト法或いは各種カレンダーで処理、製造されている。特にキャスト法は、均一性の高い表面を形成することが可能であり、印画紙に近い質感を再現することができる。該手法は該インク受理層の最表層が湿潤状態にある間に加熱された鏡面ロールに圧接して鏡面光沢仕上げする手法であることから、良好な光沢を発現せしめるには、鏡面ロールの熱を十分に塗工層に伝搬し、該塗工層を熱変形させる必要がある。この熱変形が行われることで、塗工層に鏡面ロールの表面形状が転写され、高い光沢が発現される。しかしながら、鏡面ロールにて処理されるのは湿潤状態のインク受理層であるために、熱の伝搬が行われず、十分な光沢を得ることが難しい場合がある。
光沢を向上させる方法として、インク受理層中に特定のガラス転移点を有するエマルジョンを含有せしめる方法が考えられる(例えば、特許文献1参照)。これにより熱によるインク受理層の変形は促進されるものの、その成膜性によりインクの吸収性が低下する。また、十分な熱を付与しないと変形や成膜が促進されないため、十分な塗層強度が発現せず、塗層がはがれて鏡面ロールに付着するなどの欠陥が発生する。
また、鏡面ロールの温度を高く設定し、塗工層の熱変形を促進させることも考えられる。しかしながら該手法では湿潤状態にあるインク受理層の表面近傍のみ熱変形されやすくなり、結果としてインク吸収性が低下する。また、設定する温度によっては、湿潤状態のインク受理層或いは再湿潤に使用する水が煮沸してしまい、表面に細かな凹凸欠点が発生することがあり、結果として高い光沢値と良好なインク吸収性を得ることは難しかった。
特開平11−11011号公報 「インクジェット記録におけるインク・メディア・プリンターの開発技術」、技術情報協会、2000年8月、61〜70頁
本発明の課題は、インクを用いて記録するインクジェット記録用紙に関するものであり、特に高い表面光沢度と、優れたインク吸収性を有するインクジェット記録用紙を提供することにある。
本発明の上記目的は、以下のインクジェット記録用紙によって基本的に達成された。
本発明は、支持体上に、断熱層、少なくとも2層以上のインク受理層を順次積層したインクジェット記録用紙であって、該インク受理層の最表層が湿潤状態にある間に加熱された鏡面ロールに圧接して鏡面光沢仕上げされてなるものであり、かつ該断熱層を設けた支持体の熱伝導率が0.4W/m・K以下であることを特徴とするインクジェット記録用紙である。
該断熱層が、焼成カオリン、ポリアルキル尿素樹脂、有機中空顔料から選ばれる少なくとも1つの顔料を含有すると好ましい。
該インクジェット記録用紙のJIS Z8741に規定される60度光沢度が、55%以上であると好ましい。
本発明のインクジェット記録用紙によれば、湿潤状態にあるインク受理層に対して、加熱された鏡面ロールからの良好な熱伝搬が可能であるため、少ないエネルギーで高い表面光沢度を得ることができ、優れたインク吸収性をも付与することができる。
本発明は、支持体上に少なくとも2層以上のインク受理層を有するインクジェット記録用紙において、該インク受理層の最表層が湿潤状態にある間に加熱された鏡面ロールに圧接して鏡面光沢仕上げされてなるものであり、該インク受理層と支持体の間に、焼成カオリン、ポリアルキル尿素樹脂、有機中空顔料から選ばれる少なくとも1つの顔料として含む断熱層が設けられ、断熱層を設けた支持体の熱伝導率が、0.4W/m・K以下であることを特徴とする。これにより、高い表面光沢度と優れたインク吸収性を有したインクジェット記録用紙を提供できる。
本発明において、断熱層を設けた支持体の熱伝導率が0.4W/m・Kを超える場合、湿潤状態のインク受理層が十分に熱変形することができず、良好な光沢が得られないばかりか、鏡面ロールとの密着性が低下し、微小な未変形部位が塗層表面の欠落として現れるため好ましくない。
また本発明は、インク受理層と支持体との間に断熱性材料を顔料とする断熱層が設けられてなり、断熱性材料が焼成カオリン、ポリアルキル尿素樹脂、有機中空顔料のいずれか1つの顔料を含んでなることを特徴としている。これらの効果は、それらの空隙の多さにあると考えられ、多くの空隙を有する塗工層がインク受理層と支持体間に設けられることにより、支持体に熱を逃がすことなく、効率よくインク受理層を熱変形させることができ、結果として高い表面光沢度を発現させることができる。ここで、断熱性材料が使用されない場合、特性を得るために必要なインクジェット記録用紙の熱伝導率を得ることができなくなり、結果として良好な光沢が得られない傾向がある。
本発明において、断熱層に含有せしめる断熱性材料は、顔料として単独或いは他の顔料と併用することができる。その比率は断熱層を設けた支持体の熱伝導率が0.4W/m・K以下であれば特に限定されるものではないが、好ましくは顔料全体の50%以上、更に好ましくは75%以上を該断熱性材料とすることで良好な光沢とインク吸収性を実現することができる。
また、本発明において、断熱層の塗工量は特に限定されるものではないが、その効果を十分に発揮するには、断熱層で支持体を完全に被覆しているほうが良い。よってその塗工量は4〜30g/m2が好ましい。
本発明において、インクジェット記録用紙のJIS Z8741に規定される60度光沢度が、55%以上であることが好ましい。該光沢度が55%未満の場合、特に銀塩写真用印画紙の代替として使用するには光沢度が低すぎ、印画紙のような質感を得ることが難しい。
本発明における断熱性材料とは、焼成カオリン、ポリアルキル尿素樹脂、有機中空顔料を指す。有機中空顔料の材料としては、スチレン、スチレン/アクリル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、アクリロニトリル、メタクリル酸、メラミン等の単独重合体またはこれらの2種以上の共重合体が挙げられる。
断熱層に含有せしめる断熱性材料の粒子径は1〜10μm、好ましくは1〜8μmである。断熱性材料の粒子径が1μm未満の場合、良好な断熱性を得ることができず、また逆に粒子径が10μmを越えると、断熱層表面の凹凸が大きくなり、最終的な面質に影響する。
本発明における断熱層は、断熱性材料以外に、顔料、バインダー、インク定着剤など、他のインク受理層に用いることができる素材を使用することができる。
本発明におけるインク受理層とは、無機超微粒子、無機及び有機微粒子顔料といった各種顔料、バインダー、インク定着剤等その他添加剤から構成される。特にインク受理層は、インクジェット記録用紙として大量のインクを吸収する必要性から、多孔質顔料であることが好ましい。
本発明のインク受理層に含有される無機超微粒子とは、例えば合成シリカ(コロイダルシリカ、湿式法非晶質シリカ、気相法非晶質シリカ)、アルミナ(気相法アルミナ、γ-アルミナ)或はアルミナ水和物(アルミナゾル、コロイダルアルミナ、カチオン性アルミニウム酸化物又はその水和物、擬ベーマイト等)で、超微粒の一次粒子あるいはこれらが凝集した粒子径150から500nm未満の二次粒子を指し、塗工層を形成した時、一次粒子間の空隙が多数構成される顔料をいう。これらの顔料を1種以上用いることができる。
また無機あるいは有機の微粒子としては、一次粒子径または凝集粒子径が1μmから10μmの従来公知の各種顔料を用いることができる。例えば、上記無機超微粒子の凝集粒子径が1μm以上の顔料、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、リトポン、ゼオライト、加水ハロイサイト、水酸化マグネシウムなどの白色無機顔料、スチレン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチックピグメント、ポリエチレン微粒子、マイクロカプセル、尿素樹脂微粒子、メラミン樹脂微粒子などの有機顔料などが挙げられる。
また、バインダーとしては、酸化澱粉、エーテル化澱粉、リン酸エステル化澱粉などの澱粉誘導体;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース誘導体;カゼイン、ゼラチン、大豆蛋白、ポリビニルアルコールまたはその誘導体;ポリビニルピロリドン、無水マレイン酸樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体などの共役ジエン系共重合体ラテックス;アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルの重合体または共重合体などのアクリル系重合体などのアクリル系重合体ラテックス;エチレン酢酸ビニル共重合体などのビニル系重合体ラテックス;或はこれら各種重合体のカルボキシ基などの官能基含有単量体による官能基変性重合体ラテックス;メラミン樹脂、尿素樹脂などの熱硬化合成樹脂などの水性接着剤;ポリメチルメタクリレートなどのアクリル酸エステル、メタクリル酸エステルの重合体または共重合体樹脂;ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、ポリビニルブチラール、アルキッド樹脂などの合成樹脂系接着剤などを挙げることができる。
バインダーの配合量としては、顔料の総和100質量部に対して、3〜70質量部、好ましくは、5〜50質量部であり、3質量部未満ではインク受理層の塗層強度が不足するし、70質量部を超えるとインク吸収性が低下する。
本発明において、インク受理層中にインク定着剤としてカチオン性樹脂や多価金属塩を含有することができる。本発明で云うカチオン性樹脂とは、水媒体中でカチオンに解離するものをいい、典型的なカチオン性基としては、1級、2級、3級アミノ基、4級アンモニウム塩が挙げられる。カチオン性樹脂の例としては、ポリアルキレンポリアミド、ポリアルキレンポリ尿素、ポリアミドポリ尿素、ポリアミドエポキシ樹脂、或いはこれらとアルデヒドとの反応生成物やアルキル化剤との反応生成物、エチレンイミンの開環重合物、カチオン性ビニルポリマーの単独重合或いは他の重合性ポリマーとの共重合物、活性水素を有するポリマーに、アンモニア、1級アミン、2級アミンとホルムアルデヒドを反応させたマンニッヒ反応物、活性水素を有するポリマーとカチオン化剤との反応物、活性水素を有するポリマーとアンモニア、アミン類、エピハロヒドリンとの反応物、キチンを加水分解したキトサン活性水素を有するポリマーと上述のポリマーのいずれかをアルデヒド、エピハロヒドリン、ポリイソシアネートなどの架橋剤を用いて反応させた共重合物、無機のカチオン性樹脂としては、水酸化アルミニウムを塩酸に溶解し、重合反応させて得られるポリ塩化アルミニウム等が挙げられる。
本発明において適用できるカチオン性樹脂は特に限定されるものではなく、インクに対する効果は何れのカチオン性樹脂においても得られる。本発明のインクジェット記録用紙に含有せしめる該カチオン性樹脂は、コロイド滴定法によるカチオン荷電量が3meq/g以上、15meq/g以下であると、顔料インクに対して良好に作用し、高い発色性と定着性を得られるため好ましい。
本発明において適用できる多価金属塩は、2価以上の多価金属塩であれば特に問題なく使用できる。これがNaやKといった1価金属塩の場合、インクへの作用が弱く、多価金属塩と同等の効果を引き出すためには多量に使用する必要があり、結果として塗液の特性やインクジェット記録用紙としての特性に影響をもたらすため、実用的には使用し難い。
本発明において適用できる多価金属塩は特に限定されるものではなく、インクに対する効果は何れの金属の塩においても得られる。例えばMg、Al、Ca、Zn、Ba、Cu、Fe、Ni、Bi、Co、Mn、Pb、Cr、Zr等多価金属の硫酸塩、硝酸塩、塩化物等、またミョウバンに代表されるような多価と1価の硫酸塩との複塩等が挙げられる。
これら多価金属塩は結晶水が付加した状態で安定に存在する場合があるが、このような結晶水が存在してもその効果に影響はない。また、これら多価金属塩は、単独で使用しても2種以上を併用してもかまわない。この場合、異なる多価金属塩同士でも良いし、同金属の硫酸塩と塩化物のような組合せでもかまわない。これら多価金属塩中でもMg、Al、Ca、Zn、Ba、Zrの多価金属塩は他の多価金属塩と比較して、人体への危険度、毒性が低いもの、水溶液が呈色を示さないものが多く、インクに対して発色性とインク吸収性への作用が高く、添加量も少量で済むこと、塗液粘度などの液特性への影響が少ないことから特に好ましい。
また該多価金属塩の量は、特に顔料インク中の色顔料をインク受理層表面近傍へ定着させる能力と関係があり、0.5g/m2から5.0g/m2が好ましい。ここで、該多価金属塩の含有量が0.5g/m2を下回る場合、顔料インクに対しての作用が弱く、インク受理層内への顔料インクの浸透が大きくなり、発色性の低下を引き起こす。また、5.0g/m2よりも多くなると、顔料インクに対しての作用が強くなり過ぎるため、印字部の色相が変化し、良好な発色性が得られなくなる。
多価金属塩、カチオン性樹脂は、該記録用紙の原紙中、インク受理層中に最初から含有させてもかまわないし、該多価金属塩、カチオン性樹脂を含まない原紙表面に該多価金属塩溶液、該カチオン性樹脂溶液を塗布せしめてもかまわない。また、該多価金属塩、カチオン性樹脂を含まないインク受理層を塗工した後で該受理層表面に該多価金属塩溶液、該カチオン性樹脂溶液を塗布せしめてもかまわない。更に、多価金属塩及びカチオン性樹脂を含む塗工液にて処理してもその効果に変わりはない。
本発明において、インク受理層の塗工量は特に限定されるものではないが、あまり少ないとノンコートタイプインクジェット記録用紙と同様にインクの吸収性は良いものの、画像濃度・色彩性・鮮明性が低く、インクが原紙の面方向に拡散して、鳥の羽状にギザギザしたフェザリングと呼ばれるドット形状の悪化が発生し、良好な品質の画像が得られない。また、あまり塗工量が多いと、塗工又は含浸後の乾燥工程における乾燥負荷が高まり、塗工又は含浸速度の低下に伴う生産性の低下ばかりでなく、高負荷での乾燥では、インク受理層を構成する塗被組成物中のバインダーが、蒸発する溶媒と共にインク受理層表面に移動して、その表面の空隙量を低下させるために、記録時に地汚れなどの発生がある。該塗工量の範囲は1〜30g/m2、より好ましくは4〜20g/m2である。
塗工量の多いインク受理層で生じる問題は、要求される品質に合わせて、インク受理層を複数に分けて設けることも可能であり、1層当たりのインク受理層の塗工量は塗被組成物の濃度や乾燥工程の能力に影響されるが、望ましくは、1〜30g/m2さらに好ましくは4〜20g/m2である。
更に、インク受理層には、添加剤として、染料定着剤、顔料分散剤、増粘剤、流動性改良剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、浸透剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防バイ剤、耐水化剤、湿潤紙力増強剤、乾燥紙力増強剤などを適宜配合することもできる。
本発明に係るキャストコーティング法とは、一般に印刷用キャストコート紙と同じ製造方法であり、直接法、凝固法、再湿潤法(リウエット法)、プレキャスト法が挙げられる。特に本発明で云うインクジェット記録用紙に係るキャストコーティング法とは、インク受理層を構成する塗被組成物を支持体上に塗設し、塗設面が湿潤状態にある間に、塗設面を加熱した鏡面ロールに接触、圧着、乾燥させ剥離し、塗設面に鏡面ロール表面のレプリカを形成させる方法であり、直接法、凝固法又は再湿潤法を指す。直接法は、該層を塗設後、未乾燥の状態(湿潤状態)で加熱された鏡面ロールに圧接し乾燥する方法である。凝固法は、該層を塗設後、該層を架橋(凝固)させるために凝固剤或いは架橋剤として作用する物質の水溶液を該層表面に塗布するか、または該層を水溶液中に浸漬せしめ凝固させた後に加熱された鏡面ロールに圧接し乾燥する方法である。再湿潤法は、該層を塗設し乾燥後、水または水を主体とする液にて該層を再湿潤させ、加熱された鏡面に圧接し乾燥する方法である。該法に係る該鏡面ロールの表面粗度、直径、圧接時の圧力(線圧)、塗工速度は、市販のキャストコート紙の製造条件と同様に適宜選択することが可能である。
本発明で云うインクとは、下記着色剤及び液媒体、その他の添加剤から成る記録液体である。着色剤としては、直接染料、酸性染料、塩基性染料、反応性染料あるいは食品用色素等の水溶性染料である。
例えば、直接染料としては、C.I.Direct Black:2,4,9,11,14,17,19,22,27,32,36,38,41,48,49,51,56,62,71,74,75,77,78,80,105,106,107,108,112,113,117,132,146,154,194、C.I.Direct Yellow:1,2,4,8,11,12,24,26,27,28,33,34,39,41,42,44,48,50,51,58,72,85,86,87,88,98,100,110、C.I.Direct Orange:6,8,10,26,29,39,41,49,51,102、C.I.Direct Red:1,2,4,8,9,11,13,17,20,23,24,28,31,33,37,39,44,46,47,48,51,59,62,63,73,75,77,80,81,83,84,85,90,94,99,101,108,110,145,189,197,220,224,225,226,227,230、C.I.Direct Violet:1,7,9,12,35,48,51,90,94、C.I.Direct Blue:1,2,6,8,15,22,25,34,69,70,71,72,75,76,78,80,81,82,83,86,90,98,106,108,110,120,123,158,163,165,192,193,194,195,196,199,200,201,202,203,207,218,236,237,239,246,258、C.I.Direct Green:1,6,8,28,33,37,63,64、C.I.Direct Brown:1A,2,6,25,27,44,58,95,100,101,106,112,173,194,195,209,210,211。
酸性染料としては、例えば、C.I.Acid Black:1,2,7,16,17,24,26,28,31,41,48,52,58,60,63,94,107,109,112,118,119,121,122,131,155,156、C.I.Acid Yellow:1,3,4,7,11,12,13,14,17,18,19,23,25,29,34,36,38,40,41,42,44,49,53,55,59,61,71,72,76,78,99,111,114,116,122,135,161,172、C.I.Acid Orange:7,8,10,33,56,64、C.I.Acid Red:1,4,6,8,13,14,15,18,19,21,26,27,30,32,34,35,37,40,42,51,52,54,57,80,82,83,85,87,88,89,92,94,97,106,108,110,115,119,129,131,133,134,135,154,155,172,176,180,184,186,187,249,254,256,317,318、C.I.Acid Violet:7,11,15,34,35,41,43,49,75、C.I.Acid Blue:1,7,9,22,23,25,27,29,40,41,43,45,49,51,53,55,56,59,62,78,80,81,83,90,92,93,102,104,111,113,117,120,124,126,145,167,171,175,183,229,234,236、C.I.Acid Green:3,12,19,27,41,9,16,20,25、C.I.Acid Brown:4,14。
塩基性染料としては、例えば、C.I.Basic Black:2,8、C.I.Basic Yellow:1,2,11,12,14,21,32,36、C.I.Basic Orange:2,15,21,22、C.I.Basic Red:1,2,9,12,13,37、C.I.Basic Violet:1,3,7,10,14、C.I.Basic Blue:1,3,5,7,9,24,25,26,28,29、C.I.Basic Green:1,4、C.I.Basic Brown:1,12。
反応性染料としては、例えば、C.I.Reactive Black:1,3,5,6,8,12,14、C.I.Reactive Yellow:1,2,3,13,14,15,17、C.I.Reactive Orange:2,5,7,16,20,24、C.I.Reactive Red:6,7,11,12,15,17,21,23,24,35,36,42,63,66、C.I.Reactive Violet:2,4,5,8,9、C.I.Reactive Blue:2,5,7,12,13,14,15,17,18,19,20,21,25,27,28,37,38,40,41、C.I.Reactive Green:5,7、C.I.Reactive Brown:1,7,16
更に、食品用色素としては、例えば、C.I.Food Black:2、C.I.Food Yellow:3,4,5、C.I.Food Red:2,3,7,9,14,52,87,92,94,102,104,105,106、C.I.Food Violet:2、C.I.Food Blue:1,2、C.I.Food Green:2,3、などが挙げられる。
また、インクの溶媒としては、水及び水溶性の各種有機溶剤、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、イソブチルアルコール等の炭素数1〜4のアルキルアルコール類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;アセトン、ジアセトンアルコール等のケトンまたはケトンアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2,6 −ヘキサントリオール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール等のアルキレン基が2〜6個のアルキレングリコール類;グリセリン、エチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールメチル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類等が挙げられる。
これらの多くの水溶性有機溶剤の中でも、ジエチレングリコール等の多価アルコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテルは好ましいものである。
その他の添加剤としては、例えばPH調節剤、金属封鎖剤、防カビ剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、湿潤剤、界面活性剤、及び防錆剤、等が挙げられる。本発明で使用される支持体としては、透気性のある支持体であればいずれでも良く、例えば一般紙、コーテッド紙、織布、不織布が用いられる。このインクジェト記録用紙は、カラー熱転写受像紙、カラーレーザーコピー受像紙、水性インク用印刷用紙等のインクおよびトナー吸収能力を必要とする他の記録用紙としても有用である。
また、本発明における顔料インクは、水性顔料インクが好ましく、従来公知の有機および無機顔料を分散剤、界面活性剤等各種助剤と共に水中に分散したものである。従来公知の有機及び無機顔料としては、例えばアゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料等のアゾ顔料や、フタロシアニン顔料、ペリレン及びペリレン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサンジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロニ顔料等の多環式顔料や、塩基性染料型レーキ、酸性染料型レーキ等の染料レーキや、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、昼光蛍光顔料等の有機顔料、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの手法により製造されたカーボンブラック等の無機顔料が挙げられる。
本発明に於ける、インク受理層を設ける方法としては、オンマシンコーター、オフマシンコーターのいずれでも良い。例えば、従来公知のエアーナイフコーター、カーテンコーター、ダイコーター、ブレードコーター、ゲートロールコーター、バーコーター、ロッドコーター、ロールコーター、ビルブレードコーター、ショートドエルブレードコーター、サイズプレスなどの各種装置をオンマシン或いはオフマシンで用いることができる。
本発明で使用される支持体としては、LBKP、NBKPなどの化学パルプ、GP、PGW、RMP、TMP、CTMP、CMP、CGPなどの機械パルプ、DIPなどの古紙パルプなどの木材パルプと従来公知の顔料を主成分として、バインダーおよびサイズ剤や定着剤、歩留まり向上剤、カチオン化剤、紙力増強剤などの各種添加剤を1種以上用いて混合し、長網抄紙機、円網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機などの各種装置で製造された原紙、更に原紙に、澱粉、ポリビニルアルコールなどでのサイズプレスやアンカーコート層を設けた原紙や、それらの上にコート層を設けたアート紙、コート紙、キャストコート紙などの塗工紙も含まれる。この様な原紙および塗工紙に、そのまま本発明に係る塗層を設けても良いし、平坦化をコントロールする目的で、マシンカレンダー、TGカレンダー、ソフトカレンダーなどのカレンダー装置を使用しても良い。
また、支持体を挟んだインク受理層の反対面には、カール適性を付与するために、バックコート層を塗工することも可能であり、その際の顔料としては、前述した無機或いは有機顔料が使用できるが、特に平板状顔料や加水ハロイサイトが好ましい。
以下に、本発明の実施例をあげて説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。又、実施例に於いて示す「部」および「%」は、特に明示しない限り質量部及び質量%を示す。
<原紙の作製>
濾水度450mlCSFのLBKP70部、濾水度450mlCSFのNBKP30部から成る木材パルプ100部に、軽質炭酸カルシウム/重質炭酸カルシウム/タルクの比率が30/35/35の顔料5部、アルキルケテンダイマー0.1部、カチオン系アクリルアミド0.03部、カチオン化澱粉1.0部、硫酸バンド0.5部を調成後、長網抄紙機を用いて坪量105g/m2で抄造し、酸化澱粉をインクラインドサイズプレスで乾燥付着量5g/m2とさせて乾燥して原紙を得た。
<カチオン性コロイド粒子の作製>
動的光散乱法により測定される平均粒子径が10nmのアルミナゾルに苛性ソーダを添加し、アルミナゾルを凝集させ、凝集粒子の平均粒子径を150nmに調整し得たものをカチオン性コロイド粒子A(以下、コロイド粒子Aと略す)とした。
<カチオン性ラテックスの作製>
カチオン性ラテックスを以下の通りに作製した。メチルメタアクリレート、ブチルアクリレートおよびカチオン性界面活性剤を用いて、これらのモノマーを共重合して、ガラス転移温度が78℃であるカチオン性ラテックスを得た。尚、ガラス転移温度は、JIS K−7121に基づき、DTA曲線より求めた。
<インク受理層A用塗被組成物>
インク受理層Aは光沢発現層である。その塗被組成物は、コロイド粒子Aを50部、カチオン性コロイダルシリカを50部、カチオン性ラテックスを10部、市販のポリビニルアルコールを10部、離型剤として市販のノニオン性オレイン酸乳化物1部を混合し、固形分濃度15%に調整して得た。
<インク受理層B用塗被組成物>
インク受理層Bはインク吸収・定着層である。その塗被組成物は、合成非晶質シリカ(ファインシールX37B:トクヤマ製)100部、珪素変性ポリビニルアルコール(Rポリマー1130:クラレ株式会社製)25部、カチオン性樹脂(スミレーズレジン1001:住友化学工業製)15部を混合し、固形分16%に調整して得た。
<インク受理層C用塗被組成物>
インク受理層Cは断熱層である。その塗被組成物は、焼成カオリン100部、酸化でんぷんを5部、スチレン−ブタジエンラテックスを15部、分散剤としてポリアクリル酸ナトリウムを0.5部混合し、固形分45%に調整して得た。
(実施例1)
インク受理層C用塗被組成物をロッドコーターにて乾燥塗工量15g/m2になるように原紙上に塗布、乾燥し、次いでインク受理層B用塗被組成物をエアーナイフコーターにて乾燥塗工量10g/m2になるようにインク受理層C上に塗布、乾燥し、更にインク受理層A用塗被組成物をエアーナイフコーターにて乾燥塗工量10g/m2となるようにインク受理層B上に塗布し、該インク受理層が湿潤状態のまま表面温度105℃に保持された鏡面ロールに速度5m/分で圧接乾燥して実施例1のインクジェット記録用紙を得た。
(実施例2)
実施例1において、インク受理層C用塗被組成物の顔料を焼成カオリンからポリメチル尿素樹脂粒子に変更した以外は実施例1と同様にして実施例2のインクジェット記録用紙を得た。
(実施例3)
実施例1において、インク受理層C用塗被組成物の顔料を焼成カオリン50部、変性スチレン−アクリル系中空顔料50部に変更し、固形分濃度35%とした以外は実施例1と同様にして実施例3のインクジェット記録用紙を得た。
(実施例4)
インク受理層B用塗被組成物中の顔料を合成非晶質シリカ50部とポリメチル尿素樹脂粒子50部とした以外はインク受理層B用塗被組成物と同様に混合、調製し、インク受理層D用塗被組成物を得た。該塗被組成物をエアーナイフコーターにて乾燥塗工量12g/m2になるように原紙上に塗布、乾燥し、次いでインク受理層A用塗被組成物をエアーナイフコーターにて乾燥塗工量10g/m2となるようにインク受理層D上に塗布し、該インク受理層が湿潤状態のまま表面温度105℃に保持された鏡面ドラムに速度5m/分で圧接乾燥して実施例4のインクジェット記録用紙を得た。
(実施例5)
実施例4において、インク受理層D用塗被組成物の顔料を合成非晶質シリカ75部とポリメチル尿素樹脂粒子25部に変更した以外は実施例4と同様にして実施例5のインクジェット記録用紙を得た。
(実施例6)
実施例2において、鏡面ロールの温度を85℃に変更した以外は実施例2と同様にして実施例6のインクジェット記録用紙を得た。
(比較例1)
インク受理層B用塗被組成物をエアーナイフコーターにて乾燥塗工量12g/m2になるように原紙上に塗布、乾燥し、次いでインク受理層A用塗被組成物をエアーナイフコーターにて乾燥塗工量10g/m2となるようにインク受理層B上に塗布し、該インク受理層が湿潤状態のまま表面温度105℃に保持された鏡面ドラムに速度5m/分で圧接乾燥して比較例1のインクジェット記録用紙を得た。
(比較例2)
比較例1において、インク受理層A用塗被組成物中のカチオン性ラテックスを18部、市販のポリビニルアルコールを7部とした以外は比較例1と同様にして、比較例2のインクジェット記録用紙を得た。
(比較例3)
比較例1において、湿潤状態のインク受理層Aを圧接乾燥する鏡面ロールの温度を125℃とした以外は比較例1と同様にして比較例3のインクジェット記録用紙を得た。
[評価方法]
上記において得られたインクジェット記録用紙の評価方法を下記に説明する。なお、これらの結果は、表1にまとめる。
1)白紙光沢
得られたインクジェット記録用紙のぞれぞれのインク受理層表面の60度鏡面光沢度を光沢度計(ディジタル光沢計 GM−260D型:村上色彩技術研究所社製)で測定した。
2)熱伝導率
それぞれの実施例および比較例における、支持体および断熱層を設けた支持体の熱伝導率を迅速熱伝導率計(Kemtherm QTM−D3:京都電子工業株式会社製)で測定した。
3)インク吸収性
インク吸収性はインクジェットプリンタ(PM−970C;セイコーエプソン株式会社製)にて、イエロー/レッド、イエロー/グリーン、イエロー/ブルーおよびイエロー/ブラックの格子パターンを各インクジェット記録用紙に印刷し、各色の境界部分のインクの滲みを目視により、以下の基準により評価を行った。
○:境界部分のにじみはまったくなく、鮮明
△:境界部分に僅かな滲みが認められる
×:境界部分に滲みが認められ、画像が不鮮明
ここで、○がインク吸収性として良好であり、△は実用限度であり、×は使用不可能なレベルである。
4)表面欠点
インク受理層表面の塗層の欠落等の欠点を目視により以下の基準により評価を行った。
○:表面の欠点はまったく認められない
△:表面に僅かな塗層欠落が認められる
×:表面の塗層欠落が目立つ
ここで、○が良好であり、△は実用限度であり、×は使用不可能なレベルである。
Figure 2005280095
表1から、断熱性材料を顔料として用いた断熱層を有し、熱伝導率が0.4W/m・K以下である実施例1から6は、良好な表面光沢度とインク吸収性を示すことがわかる。断熱性材料の配合比率が少ない実施例5では熱エネルギーが逃げてしまい、他と比較して光沢度が若干低くなる。また、鏡面ロールの温度を低下させた実施例6においては、熱エネルギーのロスが少ないことから低温であっても良好な光沢度を発現できる。
断熱性材料を顔料として用いておらず、熱伝導率が0.4W/m・Kを超える比較例1から3は、光沢度が低いことがわかる。エマルジョンの配合部数を増加した比較例2は、光沢度は向上するものの、該エマルジョンが成膜することでインク吸収性は大幅に低下する。鏡面ロールの温度を上昇させた比較例3は、光沢度はやや上昇するものの、インク受理層最表層が選択的に変形してしまうため、インク吸収性が低下し、表面の欠点も悪化する。

Claims (3)

  1. 支持体上に、断熱層、少なくとも2層以上のインク受理層を順次積層したインクジェット記録用紙であって、該インク受理層の最表層が湿潤状態にある間に加熱された鏡面ロールに圧接して鏡面光沢仕上げされてなるものであり、かつ該断熱層を設けた支持体の熱伝導率が0.4W/m・K以下であることを特徴とするインクジェット記録用紙。
  2. 該断熱層が、焼成カオリン、ポリアルキル尿素樹脂、有機中空顔料から選ばれる少なくとも1つの顔料を含有することを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録用紙。
  3. 該インクジェット記録用紙のJIS Z8741に規定される60度光沢度が、55%以上であることを特徴とする請求項1または2記載のインクジェット記録用紙。
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