JP2005279736A - 熱延鋼帯の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 水量密度2500L/分・m2以上の冷却水により鋼帯を急速冷却する際に、スワッピング処理時における冷却量誤差を抑制することのできる熱延鋼帯の製造方法を提供する。
【解決手段】 ホットランテーブル上を走行する熱間仕上圧延後の鋼帯を、複数の冷却ボックスからなる冷却装置を用いて連続的に冷却するに際し、鋼帯全長に亘り、各冷却ボックス使用時の水量密度を2500L/分・m2以上の一定値とし、且つ鋼帯の最大冷却時に前記冷却装置の有する全冷却ボックス数の80%以上を使用して鋼帯を冷却することを特徴とする熱延鋼帯の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱間仕上圧延後の鋼帯を冷却水により冷却して熱延鋼帯を製造する方法に関するものである。
一般に熱延鋼帯は、加熱炉においてスラブを所定温度に加熱し、この加熱されたスラブを粗圧延機において所定厚さに圧延して粗バーとし、次いで粗バーを複数基の圧延スタンドからなる仕上圧延機において仕上圧延して所定厚さの熱延鋼帯とし、この熱延鋼帯をホットランテーブル上で冷却装置により冷却した後、コイラーで巻取ることにより製造される。
このような圧延された高温の鋼帯を連続的に冷却するホットランテーブル上の冷却装置では、第1に鋼帯の通板性が考慮されている。例えば、鋼帯の上面冷却をするため、円筒状のラミナー冷却ノズルから鋼帯搬送用のローラテーブル直上に、この幅方向に亘って直線状に複数のラミナー冷却水を注水している。一方、鋼帯の下面冷却として、ローラテーブル間にスプレーノズルが設けられ、ここから冷却水を噴射する方法が一般的である。
したがって、このような冷却形態では鋼帯の上下面の冷却が厳密には上下対称とならず、鋼帯の冷却は特に上面側は間欠的な冷却となり、急速な冷却(例えば、板厚3mmで冷却速度200℃/秒以上)はほぼ不可能である。
しかしながら、近年は結晶粒径が細かい熱延鋼帯が、加工性に優れることと、低炭素当量でも強度が高いこと等から求められており、そのための急速な冷却(強冷却)が必要となっている。
このような急速な冷却を実現できる冷却装置として、仕上圧延機の出側に配置されたホットランテーブルを構成する搬送ロール間に配置され、ホットランテ−ブル上を走行する熱延鋼帯の下面に冷却水を供給する下部冷却手段と、ホットランテーブルの上方位置であって、上下方向で前記下部冷却手段と対向する位置に配置され、ホットランテーブル上を走行する熱延鋼帯の上面に冷却水を供給する上部冷却手段と、該上部冷却手段から供給された冷却水の熱延鋼帯長手方向への流出を抑制すべく、熱延鋼帯上面に近接し、且つ鋼帯幅方向に沿って配置される水切り手段とを備えた熱延鋼帯の冷却装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
また、このような冷却装置を用いて熱延鋼帯を冷却する方法として、冷却水の水量密度を2500L/分・m2以上に設定することが知られている(例えば、特許文献2参照。)。
特許文献2によれば、熱間仕上圧延後の鋼帯の幅方向の温度ムラを解消するように冷却し、且つ冷却後の幅方向温度を均一にするには、温度の降下にしたがって熱流速が減少する伝熱特性の冷却、すなわち核沸騰状態で冷却すればよく、そのためには水量密度2500L/分・m2以上で冷却すればよいとしている。そして、このような伝熱特性の下では、冷却開始時に温度の高い部分は、温度が低い部分より熱流束が大きいため早く冷えて、両者の差が縮小する冷却を実現できるとしている。
特開2001−246413号公報 特開2003−191005号公報
通常、特許文献1に示すような熱延鋼帯の冷却装置では、隣接する搬送ロール間に配設された下部冷却手段と、上下方向でこの下部冷却手段と対向して、隣接する水切りロール間に配設された上部冷却手段とを冷却単位としての冷却ボックスとして扱っている。
特許文献2に示すような冷却装置では、一般に各冷却ボックス使用時の水量密度は一定とし、必要となる冷却量が大きい場合には、冷却装置を構成する全部の冷却ボックスを使用し、冷却量が少ない場合には、使用する冷却ボックスの数を減少させることにより、冷却量を調整していた。
ここで、上記冷却装置が、例えば300℃冷却可能の装置とし、15冷却ボックスで構成されるとすると、1冷却ボックス当たりでは20℃冷却が可能ということになる。各冷却ボックスは鋼帯長手方向および鋼帯幅方向に複数の冷却ノズルを備えており、全ての冷却ノズルが同時に噴射、停止できる機構となっている。
さらに、この15冷却ボックスの内、少なくとも1つの冷却ボックスは微細冷却ボックス(以下、微細ボックスと呼ぶ。)と称し、例えば鋼帯長手方向に5列の冷却ノズルから構成され、各冷却ノズル列毎に冷却水を噴射、停止できる機構となっているとすると、各冷却ノズル列当たり4℃の微細冷却制御が可能となる。
このように、上記冷却装置は、冷却ボックスに加えて微細ボックスを組み合わせて細かく冷却を制御する機構となっている場合が多い。
熱延鋼帯の通常の生産では、圧延速度を鋼帯の先端部から尾端部に向かって徐々に増速させる加速圧延と呼ばれる方法が用いられる。加速圧延では仕上圧延温度の確保のほか、鋼帯先端部は通板性確保のために低速圧延が望ましいこと、鋼帯中央部は生産性確保のために高速圧延が望ましいという理由から広く一般的に行われている。この加速圧延を行う際には、鋼帯の圧延速度を増加するにつれて鋼帯の冷却量も比例して増加する必要があり、使用する冷却ボックス数および/または使用する微細ボックスの冷却ノズル列の数を増加させる。ここで、各冷却ボックスを構成する鋼帯長手方向および鋼帯幅方向に配置された複数の冷却ノズルより冷却水を噴射すること、および微細ボックスの各冷却ノズル列より冷却水を噴射することを冷却ボックス、微細ボックスをオンするといい、冷却水を噴射せずに噴射を停止することを冷却ボックス、微細ボックスをオフするという。
上記各冷却ボックスを構成する複数の冷却ノズルを1冷却ボックスずつオンオフすることにより、階段状に20℃づつ冷却を制御することができ、微細ボックスの1列をオンオフすることにより階段状に4℃づつ冷却を制御することができる。また、例えば微細ボックスの4列目までがオンの状態から5列目をオンする代わりに、同時に1冷却ボックスをオンし、微細ボックスの4列をオフすることにより冷却量をスムーズに4℃増加することができ、このような冷却ボックスと微細ボックスの切り替えをスワッピング処理と呼んでいる。
しかしながら、特許文献1に示す冷却装置を用い、特許文献2にしたがって、水量密度を2500L/分・m2以上に設定し、このスワッピング処理を行う際に、冷却ボックスと微細ボックスの切り替えタイミングがずれた場合に、冷却量誤差が拡大するという問題があった。ここで、切り替えタイミングがずれるのは、鋼帯速度実績採取に誤差が生じてトラッキングがずれること、および微細ボックスのバルブと冷却ボックスのバルブの動作時間にバラツキが生じること等の理由による。
ここで、図4〜図6を用いてスワッピング処理を行う際に、上記の切り替えタイミングがずれた場合に冷却量誤差が拡大する例について説明する。
図4〜図6は加速圧延時に熱延鋼帯の冷却量を16℃より増加するときに、冷却ボックス、微細ボックスの切り替えタイミングのずれによって冷却量がどのように変化するかを示している。
図4は切り替えが正常に作用した場合で、図4(a)は微細ボックスにおいて4冷却ノズル列をオン、1冷却ボックスにおいてオフにして冷却量が16℃であり、図4(b)は1冷却ボックスがオンすると同時に微細ボックスが全てオフに切り替わったので冷却量は20℃となり、図4(c)は1冷却ボックスがオンのままで次に微細ボックスの1冷却ノズル列がオンとなって、冷却量は24℃となったところを示している。
これに対して、図5および図6は切り替えタイミングがずれた場合である。図5の場合は、図5(a)は図4(a)と同様で、次に本来は図5(b)となるべきところ、切り替えタイミングがずれて、図5(b−1)のように微細ボックスにおいて4冷却ノズル列がオンの状態のままで1冷却ボックスがオンになってしまったため冷却量が36℃となった場合である。図6の場合は、図6(a)は図4(a)と同様で、次に本来は図6(b)となるべきところ、切り替えタイミングがずれて、図6(b−1)のように微細ボックスにおいて全冷却ノズル列がオフの状態で1冷却ボックスがオンにならずにオフのままのため冷却量が0℃となった場合を示している。つまり、切り替えタイミングが正常に作用した場合の図4に対して切り替えタイミングが異常に作用した図5および図6では、冷却量誤差(実績冷却量−目標冷却量)が+16℃、−20℃となった。
このような冷却量誤差が生じると、鋼帯長手方向に材質のばらつきが生じて問題となった。
したがって本発明の目的は、水量密度2500L/分・m2以上の冷却水により鋼帯を急速冷却する際に、スワッピング処理時における冷却量誤差を抑制することのできる熱延鋼帯の製造方法を提供することにある。
このような目的を達成するための本発明の特徴は以下の通りである。
(1)ホットランテーブル上を走行する熱間仕上圧延後の鋼帯を、複数の冷却ボックスからなる冷却装置を用いて連続的に冷却するに際し、鋼帯全長に亘り、各冷却ボックス使用時の水量密度を2500L/分・m2以上の一定値とし、且つ鋼帯の最大冷却時に前記冷却装置の有する全冷却ボックス数の80%以上を使用して鋼帯を冷却することを特徴とする熱延鋼帯の製造方法。
(2)ホットランテーブル上を走行する熱間仕上圧延後の鋼帯を、複数の冷却ボックスからなる冷却装置を用いて連続的に冷却するに際し、各冷却ボックス使用時の水量密度を鋼帯の最大冷却量と前記冷却装置の有する冷却ボックス数によって決定することを特徴とする熱延鋼帯の製造方法。
(3)鋼帯の最大冷却時に前記冷却装置の有する全冷却ボックス数の80%以上を使用するように、各冷却ボックス使用時の水量密度を決定することを特徴とする上記(2)に記載の熱延鋼帯の製造方法。
(4)各冷却ボックス使用時の水量密度を、上記(3)に記載の方法により求めた水量密度と2500L/分・m2とのうちの大きい方に決定することを特徴とする上記(2)に記載の熱延鋼帯の製造方法。
(5)冷却装置が有する複数の冷却ボックスのうちの少なくとも1つを、その内部が複数列に分割された微細冷却ボックスとし、冷却ボックスと微細冷却ボックスの切り替えにより冷却量を細かく制御することを特徴とする上記(1)乃至(4)のいずれかに記載の熱延鋼帯の製造方法。
本発明によれば、水量密度2500L/分・m2以上の冷却水により鋼帯を急速冷却する際に、鋼帯全長に亘って、スワッピング処理時における冷却量誤差を抑制することができるので、材質のばらつきを抑え、製品の品質や歩留まりを向上することができる。
図1は、本発明の熱延鋼帯の製造方法の実施に供する製造設備の一例を示す側面図であり、図2は冷却装置4の一実施形態を示す側面図である。
本実施形態に用いる冷却装置4は、仕上圧延機9により仕上圧延した熱延鋼帯1に対して水量密度2500L/分・m2以上の冷却水を噴射することのできる装置である。この冷却装置4は、ホットランテーブル上を走行する熱延鋼帯1の下面に冷却水を供給する複数の下部冷却手段3と、同じく熱延鋼帯1の上面に冷却水を供給する複数の上部冷却手段2と、搬送ロール6と、冷却装置4の入側および出側に配置された2対のピンチロール7、8とを備えている。
本冷却装置4は、最大水量密度が5000L/分・m2で、9個の冷却ボックス10と1個の微細ボックス11とから構成されており、各冷却ボックス当たり20℃の冷却量を制御可能である。冷却ボックス10も微細ボックス11も鋼帯長手方向に5列の冷却ノズルからなり、微細ボックスの5列の冷却ノズルは列毎にそれぞれをオン、オフする制御が可能となっており、各列当たり4℃の冷却量を制御可能である。
前記下部冷却手段3は、ホットランテーブルを構成する搬送ロール6の間に配置され、熱延鋼帯幅方向に沿って配置されたヘッダーと、このヘッダーの長手方向に沿って適当な間隔で設けられる冷却ノズルとからなっている。
前記上部冷却手段2は、熱延鋼帯幅方向に沿って配置されたヘッダーと、このヘッダーの長手方向に沿って適当な間隔で設けられる冷却ノズルとからなるもので、ホットランテーブル長手方向に適切な間隔をおいて、且つ上下方向で前記下部冷却手段3と対向して配置されている。また、熱延鋼帯上面に近接し且つ鋼帯幅方向に沿って配置される水切り手段5の間に配置される。
前記水切り手段5は、水切りロールであることが好ましい。熱延鋼帯の通板性や疵発生を押さえるのに有効である。
本冷却装置4の出側には冷却の調整を行うために従来のラミナー冷却装置が設置されている。ただし、従来のラミナー冷却装置は必ずしも設置する必要はない。
次に、以上説明した本実施形態に用いる冷却装置4を用いた熱延鋼帯の製造方法について説明する。
図1において、仕上圧延機9を出てホットランテーブル上を走行する鋼帯1は、冷却装置4において水量密度2500L/分・m2以上の冷却水により連続的に冷却され、さらに必要に応じてラミナー冷却装置により冷却された後、コイラーに巻き取られる。ここで、冷却装置4における冷却では、鋼帯全長に亘り、各冷却ボックス使用時の水量密度を2500L/分・m2以上の一定値とし、且つ鋼帯の最大冷却時に前記冷却装置の有する全冷却ボックス数の80%以上を使用して鋼帯を冷却する。
例えば、鋼帯1の最大冷却時である最大加速圧延時の必要冷却量が80℃である場合に、従来は冷却装置4の有する最大の水量密度5000L/分・m2において、最大加速圧延時に4冷却ボックスを使用したのに対し、本発明では1冷却ボックスの水量密度を半分の2500L/分・m2に下げて、1冷却ボックス当たりの冷却量を10℃として、最大加速圧延時に8冷却ボックスを使用する。このように各冷却ボックスの水量密度は2500L/分・m2以上の一定値で、且つ鋼帯の最大冷却時に冷却装置の有する全冷却ボックスの80%以上の冷却ボックスを使用して鋼帯を冷却する。各冷却ボックスの水量密度を半分に下げることによって、前述した図4〜図6を用いたスワッピング処理を行う際に、切り替えタイミングがずれた場合に冷却量誤差(実績冷却量−目標冷却量)は+8℃、−10℃となって、冷却量誤差が従来の半分になり、鋼帯長手方向の材質のばらつきを抑えることができる。
また、本発明では各冷却ボックス使用時の水量密度を鋼帯の最大冷却量と前記冷却装置の有する冷却ボックス数によって決定する。
この一例として図3に示すフローチャートを用いて説明する。
[1]鋼帯の各部(T、M、B)において、目標冷却量と板速度等から、冷却装置の最大水量密度を用いた場合の必要冷却ボックス数を計算する。ここで、Tは先端部、Mは中央部、Bは後端部の意味である。
[2]上記[1]で計算された鋼帯の各部の必要冷却ボックス数の内最大値を選ぶことにより、最大水量密度とした場合の当該鋼帯における最大使用冷却ボックス数を求める。
[3]上記[2]で求めた最大水量密度とした場合の最大使用冷却ボックス数が、冷却装置の有する全冷却ボックス数の80%以上か否かをチェックする。
「YES」ならこの水量密度で決定する。
「NO」なら以下の[4]に示す計算により水量密度を求める。
[4]当該鋼帯内での最大使用冷却ボックス数が、鋼帯の最大冷却時に冷却装置の有する全冷却ボックス数の80%以上となるように、下式(1)にしたがって水量密度を計算する。
計算水量密度=(最大水量密度とした場合の当該鋼帯内での最大使用冷却ボックス数×冷却装置の最大水量密度)/(冷却装置の有する全冷却ボックス数×0.8)…(1)
なお、(1)に用いた係数「0.8」は、0.8〜1.0の範囲で適宜選択することができる。
[5]上式(1)により求めた計算水量密度と2500L/分・m2とを比較して大きい方の水量密度に決定する。
なお、以上の説明は、微細ボックスを用いた場合について説明してきたが、本発明は微細ボックスを用いた熱延鋼帯の製造に限定されるものではない。微細ボックスを有さず、冷却ボックスのみの冷却装置においても、水量密度を小さくすることによって、使用する冷却ボックスの増減に伴う冷却量の変化を小さくすることができ、鋼帯長手方向の材質のばらつきを小さく抑える効果がある。
図1に示す冷却装置を用い、ホットランテーブル上を走行する熱間仕上圧延後の鋼帯を連続的に冷却して、熱延鋼帯の製造を行った。
図1の冷却装置4は、最大水量密度が5000L/分・m2で、9個の冷却ボックス10と1個の微細ボックス11とから構成されており、各冷却ボックス当たり20℃の冷却量を制御可能である。冷却ボックス10も微細ボックス11も鋼帯長手方向に5列の冷却ノズルからなり、微細ボックスの5列の冷却ノズルは列毎にそれぞれをオン、オフする制御が可能となっており、各列当たり4℃の冷却量を制御可能であった。
本発明例として、冷却装置4により冷却すべき冷却量が鋼帯の各部(T、M、B)に対して(60℃、80℃、100℃)である鋼帯に対し、まず、図3に示すフローチャートに従い、各冷却ボックス使用時の水量密度を決定した。
すなわち、このケースでは、最大水量密度5000L/分・m2とした場合の鋼帯の各部(T、M、B)での必要冷却ボックス数は(3、4、5)となり、最大使用冷却ボックス数は5と求められた。これは、全冷却ボックス数の80%未満であるため、次に(1)式にしたがって最大冷却時に冷却装置の有する全冷却ボックス数の80%を使用する場合の計算水量密度を計算したところ、3125L/分・m2と求まった。そして、この計算水量密度は2500L/分・m2よりも大きいので、各冷却ボックス使用時の水量密度を3125L/分・m2に決定した。この時の各冷却ボックスあたりの冷却量は12.5℃であり、最大冷却時(B部)に使用する冷却ボックス数は8となる。
一方、比較例として、冷却装置4により冷却すべき冷却量が本発明例と同様の鋼帯に対し、各冷却ボックス使用時の水量密度を最大水量密度5000L/分・m2として冷却を行った。この時の各冷却ボックスあたりの冷却量は20℃であり、最大冷却時(B部)に使用する冷却ボックス数は5である。
上記の冷却を行って熱延鋼帯を製造したところ、比較例の温度変動値が鋼帯の長手方向に亘って±20℃程度発生する場合があったのに対して、本発明例では±12.5℃程度に低減することができて、鋼帯全長に亘って、材質のばらつきを抑えることができた。
本発明の熱延鋼帯の製造方法の実施に供する製造設備の一例を示す側面図 冷却装置の一実施形態を示す側面図 各冷却ボックス使用時の水量密度を決定する一例を示すフローチャート 加速圧延時に熱延鋼帯の冷却量を16℃より増加する際の切り替えタイミング誤差による冷却量変化を示す説明図(切り替えタイミング正常) 加速圧延時に熱延鋼帯の冷却量を16℃より増加する際の切り替えタイミング誤差による冷却量変化を示す説明図(切り替えタイミング異常) 加速圧延時に熱延鋼帯の冷却量を16℃より増加する際の切り替えタイミング誤差による冷却量変化を示す説明図(切り替えタイミング異常)
符号の説明
1 熱延鋼帯
2 上部冷却手段
3 下部冷却手段
4 冷却装置
5 水切りロール
6 搬送ロール
7 ピンチロール
8 ピンチロール
9 仕上圧延機
10 冷却ボックス
11 微細ボックス

Claims (5)

  1. ホットランテーブル上を走行する熱間仕上圧延後の鋼帯を、複数の冷却ボックスからなる冷却装置を用いて連続的に冷却するに際し、鋼帯全長に亘り、各冷却ボックス使用時の水量密度を2500L/分・m2以上の一定値とし、且つ鋼帯の最大冷却時に前記冷却装置の有する全冷却ボックス数の80%以上を使用して鋼帯を冷却することを特徴とする熱延鋼帯の製造方法。
  2. ホットランテーブル上を走行する熱間仕上圧延後の鋼帯を、複数の冷却ボックスからなる冷却装置を用いて連続的に冷却するに際し、各冷却ボックス使用時の水量密度を鋼帯の最大冷却量と前記冷却装置の有する冷却ボックス数によって決定することを特徴とする熱延鋼帯の製造方法。
  3. 鋼帯の最大冷却時に前記冷却装置の有する全冷却ボックス数の80%以上を使用するように、各冷却ボックス使用時の水量密度を決定することを特徴とする請求項2に記載の熱延鋼帯の製造方法。
  4. 各冷却ボックス使用時の水量密度を、請求項3に記載の方法により求めた水量密度と2500L/分・m2とのうちの大きい方に決定することを特徴とする請求項2に記載の熱延鋼帯の製造方法。
  5. 冷却装置が有する複数の冷却ボックスのうちの少なくとも1つを、その内部が複数列に分割された微細冷却ボックスとし、冷却ボックスと微細冷却ボックスの切り替えにより冷却量を細かく制御することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の熱延鋼帯の製造方法。
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