JP2005279656A - U型鋼矢板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】矯正用の上下ローラによるU型鋼矢板の拘束部位を少なくしつつも、継手支持部等のU型鋼矢板の形状に影響を与えることなく、U型鋼矢板の反りを適切に矯正する。
【解決手段】圧延設備では、熱間圧延機1で、その出側でウェブ部の板厚を継手支持部の板厚よりも厚くする圧延を行うことで、当該出側でウェブ部の温度を継手支持部の温度よりも高くし、その後の冷却床3で、ウェブ部の温度と継手支持部の温度との温度差に起因して発生するウェブ部と継手支持部との熱収縮差を利用して、U型鋼矢板をウェブ部側に反らせ、ローラ矯正機10で、ウェブ部へのローラ矯正によりそのU型鋼矢板を当該反り方向とは反対方向に曲げ戻して、反りを矯正する。
【選択図】図1

Description

本発明は、主に土木用に用いられるU型鋼矢板で、特にフランジ部と継手部との間に継手支持部或いは腕部を有するハット型鋼矢板に生じた反りの矯正に好適なU型鋼矢板の製造方法に関する。
特許文献1及び特許文献2には、U型鋼矢板のローラ矯正方法が開示されている。圧延工程を経て冷却されたU型鋼矢板(ハット型鋼矢)200は、図5に示すように、ウェブ部201側に反る、すなわち上反りになったり、図6に示すように、継手支持部202側に反る、すなわち下反りになったりする。そして、前記ローラ矯正方法では、このように反りが発生したU型鋼矢板に上下ローラで上下交互に当該U型鋼矢板が塑性変形に至る程度の力を与えて曲げ戻し、U型鋼矢板の反りを取り除いている。
ここで、反りの矯正に使用する上下ローラは、一般的に、図7に示すような配置になっている。すなわち、上側ローラ301,301,301,301と下側ローラ302,302,302,302,302とがU型鋼矢板200の通板方向に交互で配置されており、かつ上下方向については、上側ローラ301〜301の外周面の下側部位よりも、下側ローラ302〜302の外周面の上側部位が上に位置されている。つまり、上側ローラ301〜301と下側ローラ302〜302との間にジグザグの通板路が形成されるように上下ローラが配置されている。このように上下ローラを配置して、その通板路にU型鋼矢板200を通板して、U型鋼矢板200を上下交互に曲げ戻し、U型鋼矢板200の反りを取り除いている。
そして、特許文献2で開示されているローラ矯正方法では、特にウェブ部、フランジ部及び継手支持部(腕部)を上下方向から拘束可能となるように、当該ウェブ部、フランジ部及び継手支持部(腕部)に対応する部分とを一体とした上下ローラを用いている。これにより、U型鋼矢板200の繰り返し曲げ変形により継手支持部202が変形するのを防止している。
特開昭55−70418号公報 特開平9−94614号公報
特許文献2で開示されているように上下ローラが継手支持部までも拘束可能な形状だと、圧延後のU型鋼矢板の形状が多少変形している場合、適切に反りを矯正できなくなる。例えば、ローラの磨耗や冷却による縮み量の差によって、フランジ部が予定の寸法よりも高くなってしまった場合、すなわちウェブ部と継手支持部との間の高さ(全高さ)が予定の寸法よりも高くなってしまったような場合、下ローラでは、フランジ部における下端部(継手支持部側端部)と接触して圧力を加えるが、上ローラでは、ウェブ部と接触して圧力を加えることとなり、断面内の形状がくずれやすくなる。この結果、U型鋼矢板の反りを是正する目的に対し、形状の変化を伴ってしまう。これでは、適切に反りを矯正できない。
このように、特許文献2で開示の上下ローラのようにU型鋼矢板の拘束部位を多くしてしまうと、当該U型鋼矢板に寸法誤差が発生したときに、その寸法誤差に対応できなくなってしまう。しかし、継手支持部を上下ローラで拘束しないとすれば、前述したようにU型鋼矢板の繰り返し曲げ変形により継手支持部が変形してしまう。
本発明は、前記問題に鑑みてなされたものであり、矯正用の上下ローラによるU型鋼矢板の拘束部位を少なくしつつも、継手支持部等のU型鋼矢板の形状に影響を与えることなく、U型鋼矢板の反りを適切に矯正できるU型鋼矢板の製造方法の提供を目的とする。
請求項1記載の発明に係るU型鋼矢板の製造方法は、ウェブ部、フランジ部、継手部及び前記フランジ部から延びて前記継手部を支持する継手支持部を有するU型鋼矢板の製造方法において、前記ウェブ部の板厚を前記継手支持部の板厚よりも厚くする熱間圧延を行うことで、熱間圧延終了時に前記ウェブ部の温度を前記継手支持部の温度よりも高くし、前記熱間圧延工程後の冷却工程で、前記ウェブ部の温度と前記継手支持部の温度との温度差に起因して発生する前記ウェブ部と前記継手支持部との熱収縮差を利用して、前記U型鋼矢板を前記ウェブ部側に反らせ反り方向の一方向化を図り、前記冷却工程後の矯正工程で、前記ウェブ部へのローラ矯正によりそのU型鋼矢板を当該反り方向とは反対方向に曲げ戻して、前記反りを矯正することを特徴とする。
また、請求項2記載の発明に係るU型鋼矢板の製造方法は、請求項1記載の発明に係るU型鋼矢板の製造方法において、前記熱間圧延工程では、上下方向で逆U字となる状態で前記U型鋼矢板を通板して、前記U型鋼矢板の継手支持部に対して上方から冷却水を吹きつけながら、当該U型鋼矢板を圧延するものであり、前記継手が前記継手支持部の表面に対して突出する形状をなしており、前記熱間圧延工程では、前記U型鋼矢板の上方から吹きつけられる冷却水を突出した前記継手部でせき止めて前記継手支持部上に溜めることを特徴とする。
本発明によれば、熱間圧延し、冷却した後にU型鋼矢板をウェブ部側に反らせ、その後、ウェブ部へのローラ矯正によりウェブの延伸によってU型鋼矢板を当該反り方向とは反対方向に曲げ戻して、反りを矯正しているので、U型鋼矢板に逆方向の繰り返し曲げ変形を与えることなく、U型鋼矢板の反りを矯正できる。これにより、反りを矯正する際の継手支持部の変形を防止できる。その一方で、反りの矯正をウェブ部のローラ矯正だけで実現できるので、当該ローラ矯正で用いる上下ローラには、継手支持部の拘束部位を不要とした。
また、請求項2記載の発明によれば、ウェブ部の温度と継手支持部の温度との温度差を明確にできるので、冷却工程でのウェブ部と継手支持部との熱収縮差を利用したU型鋼矢板のウェブ部側への反りを確実に発生させることができる。
本発明を実施するための最良の形態(以下、実施形態という。)を図面を参照しながら詳細に説明する。
本実施形態は、フランジ部と継手部との間に継手支持部或いは腕部を有するU型鋼矢板、すなわちハット型鋼矢板の圧延設備に適用したものである。
図1は、その設備の構成の例を示す。この図1に示すように、ハット型鋼矢板の圧延設備は、熱間圧延機1、熱間鋸断機2、冷却床3、ローラ矯正機10及び検査床4を備えている。このハット型鋼矢板の圧延設備では、熱間圧延機1でハット型鋼矢板が熱間圧延されて、その熱間圧延されたハット型鋼矢板を熱間鋸断機2で鋸断し、その鋸断したハット型鋼矢板を冷却床3で冷却し、その冷却したハット型鋼矢板の反りをローラ矯正機10で矯正して、その矯正をしたハット型鋼矢板を検査床4で検査する。
本発明は、特に熱間圧延機1及びローラ矯正機10に係るものである。次にこの熱間圧延機1及びローラ矯正機10について詳しく説明する。
熱間圧延機1では、具体的には次のような条件の下で圧延を行う。ここで、図2は、熱間圧延中におけるハット型鋼矢板100の形状を示す。
熱間圧延機1は、図1に示すように、ハット型鋼矢板の通板方向に粗ミル1a、中間ミル1b及び仕上ミル1cを備えている。この熱間圧延機1では、ハット型鋼矢板を逆U姿勢、すなわち図2に示すようにウェブ部101が上側、継手支持部103が下側になるように圧延を行う。また、ウェブ部101の厚さをtw、フランジ部102の厚さをtf、継手支持部103の厚さをtbとしたとき、熱間圧延機1での出側でのこれらの寸法が下記(1)式として成り立つように圧延する。
tw>tb>tf ・・・(1)
熱間圧延機1でこのような条件の下で圧延されたハット型鋼矢板100は、熱間鋸断機2を構成する鋸断装置2a,2bで所定長さに鋸断されて、その後、冷却床3で冷却される。
ここで、前述したように前記(1)式を満たすような寸法となるようにハット型鋼矢板を熱間圧延していることから、ウェブ部101の温度をTw、フランジ部102の温度をTf、継手支持部103の温度をTbとしたとき、熱間圧延機1の出側、或いは冷却床3へのハット型鋼矢板100の搬入前のこれらの温度は、下記(2)式のような関係になる。
Tw>Tb>Tf ・・・(2)
ここで、ウェブ部101の温度Twが継手支持部103の温度Tbよりも高くなっていることで、この温度差が冷却床3でのハット型鋼矢板100の冷却過程でウェブ部101と継手支持部103との間に熱収縮差が発生する。すなわち、冷却過程で、ウェブ部101の方が、継手支持部103よりも大きく縮む。このような熱収縮差に起因して、ハット型鋼矢板100には、前記図5に示したようなウェブ部側への反り、すなわち上反りが発生する。
さらに、熱間圧延機1では、ハット型鋼矢板100の継手支持部に上方から冷却水をかけながら圧延を行っている。その一方で、熱間圧延機1にはハット型鋼矢板100を逆U姿勢で通板している。よって、継手支持部103の表面から突出して形成されている継手104とフランジ部102の下端とがいわゆる土手の効果をなして、継手支持部103上に冷却水が溜まるようになる。これにより、冷却水で特に継手支持部103が強く冷却される。この結果、圧延終了時のウェブ部101と継手支持部103との温度差が明確になり、ハット型鋼矢板100は確実に上反り状態になる。言い換えれば、ハット型鋼矢板100に上反りを発生させる目的で、熱間圧延機1でウェブ部101と継手支持部103とに板厚差を持たせて前記温度差を発生させることもできるが、前述したような冷却水による冷却効果を得るようにすれば、前記板厚差を抑えながら、前記温度差を発生させることも可能である。
なお、鋼材の変態膨張による反り変形を冷却中には起こさせないよう最終の仕上圧延はウェブ温度がAr変態温度に達した以降に行うのが望ましい。
このように上反り状態になったハット型鋼矢板は、冷却床3を経てローラ矯正機10に送られる。
ローラ矯正機10は、複数の上下ローラにより、ハット型鋼矢板100を冷間矯正するように構成されている。このローラ矯正機10に搬入されるハット型鋼矢板が前述したように上反り状態になっていることから、ローラ矯正機10は、その上反りだけを矯正するように構成されている。図3は、そのローラ矯正機10の具体的構成の例を示す。
この図3に示すように、ローラ矯正機10は、通板方向の配列については前記図7に示した従来のものと同様に、上側ローラ11,11,11,11と下側ローラ12,12,12,12,12とが交互で配置され、上側ローラ11〜11は同一高さとして、下側ローラ12〜12のロール位置は設定が変更可能で圧下調整ができる。
本実施形態では、上下方向に繰り返し矯正をする役目をなす下側ローラ、本実施形態の構成ではハット型鋼矢板100の入側から三番目の下側ローラ12が下方に逃がして配置し、上側ローラ11,11を支点として、下側ローラ12がウェブ部101を上方に圧力を加え、上反りのウェブ部101に延伸作用させるが、続く下側ローラ12は、支点とならないよう下方に逃がす。その結果、両側に配置されている上側ローラ11,11とで3点支持による下反りの矯正はなされなくなる。その後のローラ矯正は、上反りの修正不十分なものについて、上側ローラ11,11と下側ローラ12による3点曲げで、上反りの是正目的の矯正を再度実施して、矯正精度を高めることができる。
さらにここで、上下ローラの形状を説明する。図4は、ハット型鋼矢板の通板方向から上側ローラ21,21(上側ローラ11〜11に対応)及び下側ローラ22,22、(下側ローラ12〜12に対応)を見た図である。具体的には、図4は、上側ローラ21,21の配置に対して下側ローラ22,22が上下方向で逃げた状態のものを示す。
上側ローラ21,21は、ハット型鋼矢板100の外側面に対して、ウェブ部101からフランジ部102の中間部までを拘束可能な形状をなしている。下側ローラ22,22は、ハット型鋼矢板100の内側面に対して、ウェブ部101からフランジ部102の中間部までを拘束可能な形状をなしている。すなわち、その形状は、上側ローラ21,21と下側ローラ22,22とで、ウェブ部101からフランジ部102の中間にかけて、特にウェブ部101を圧下可能な形状になっている。また、下側ローラ22,22の両側に、外側ローラ(壁ローラ)23,23が配置されている。各外側ローラ23,23間の距離Lは、ハット型鋼矢板100の全幅(継手間距離)w(図2参照)と略同じである。これにより、ハット型鋼矢板100の上反りを矯正する際に、下側ローラ22,22により受ける力でハット型鋼矢板100の全幅wが広がってしまうことを防止している。
このようなローラ矯正機10は、上側ローラ11〜11と下側ローラ12〜12との間に形成される通板路にU型鋼矢板100が通板されて、U型鋼矢板100を下側の一方向だけに連続して曲げを与えて、ハット型鋼矢板の反りを矯正する。
次に本実施形態における効果を説明する。
前述したように、熱間圧延機1の出側でウェブ部101の厚さtwを継手支持部103の厚さtbよりも厚くすることで、当該熱間圧延機1の出側で、ウェブ部101の温度Twを継手支持部103の温度Tbよりも高くしている。これにより、冷却床3でのハット型鋼矢板100の冷却過程で、その温度差に起因してウェブ部101と継手支持部103と間に熱収縮差を発生させ、その熱収縮差でハット型鋼矢板100に上反りを発生させている。そして、その後、ローラ矯正機10でウェブ部101のローラ矯正によりU型鋼矢板100を当該反り方向とは反対方向に曲げ戻して、反りを矯正している。これにより、ハット型鋼矢板100に繰り返し曲げ変形を与えることなく、U型鋼矢板100の反りの矯正を実現している。よって、ハット型鋼矢板100に繰り返し曲げ変形を与えることなく反りを矯正しているので、継手支持部103が変形してしまうのを防止できる。また、反りの矯正をウェブ部101のローラ矯正だけで実現できるので、ローラ矯正で用いる上下ローラ21,22に継手支持部103の拘束部位を設ける必要もなく、これにより、たとえU型鋼矢板100に寸法誤差が発生しているとしても、当該ハット型鋼矢板100の反りの矯正を適切に行うことができる。
なお、上反りを矯正する手法として、継手支持部103の長さを収縮させて行う手法も考えられるが、本発明を適用したように、ウェブ部101をローラ矯正して伸張させて行う手法の方が容易である。
また、ウェブ部101と継手支持部103とに板厚差を与えて、その圧延後の温度差に起因した前記熱収縮差を利用することを前提とすれば、ハット型鋼矢板に先ず下反りを与えることも考えられる。しかし、この場合、下反りを矯正するには、長手方向でウェブ部101の長さを継手支持部103の長さに一致させる方向に変更させなければならないことから、ウェブ部101の長さを圧縮するか、継手支持部103を伸張する必要がある。しかし、この場合、ウェブ部101の長さを圧縮することは困難であり、また、ローラ矯正で継手支持部103の長さだけを伸張して下反りを矯正することも困難である。よって、本発明を適用したように、先ず上反りにしてから、ウェブ部101をローラ矯正により伸張させて行う手法の方が容易である。
また、前述したように、熱間圧延機1でハット型鋼矢板100を逆U姿勢で通板し、継手支持部103上に冷却水を溜めることで、熱間圧延機1の出側でのウェブ部101と継手支持部103との温度差を明確にすることができ、この結果、ハット型鋼矢板100を確実に上反り状態にすることができる。
例えば、継手104が継手支持部103の両面に対して突出していることから、前記逆U姿勢とは反対のU姿勢でハット型鋼矢板100を通板し、継手支持部103上に冷却水を溜めることも考えることができる。しかし、ハット型鋼矢板100をU姿勢で通板すれば、フランジ部102に囲まれることでウェブ部101にも冷却水が溜まることになる。これでは、ウェブ部101も冷却水で冷却されてしまい、ウェブ部101と継手支持部103との温度差を明確にすることができなくなる。このようなことから、ハット型鋼矢板100を逆U姿勢で通板する方が、ウェブ部101と継手支持部103との温度差をより明確にすることができる。
また、前記(1)式に示すように、フランジ部102の厚さtfを極力薄している。ここで、ハット型鋼矢板100が冷却過程でウェブ部101や継手支持部103より収縮量が少ないことで、フランジ部102内に圧縮の内部応力が発生するようになる。ハット型鋼矢板100が上反りになっている状態でフランジ部102に応力が残留しておれば、その残留応力がローラ矯正機10によるハット型鋼矢板100のウェブ部101の延伸を助長し曲げ戻しに効果的に作用するようになる。
次に実施例を説明する。
実施例では、下記表1に示すように、継手支持部103に対して水切り圧延と水乗せ圧延とについて、仕上圧延後の、ウェブ部、フランジ部及び継手支持部の温度を測定し、自然冷却後の反り量及びローラ矯正後の反り量を測定した。
Figure 2005279656
ここで、実施例では、ハット型鋼矢板として、ウェブ部厚さtwが13.2mm、フランジ部厚さtfが9.0mm、継手支持部厚さtbが12.4mm、全幅wが900mm、全高さh(図2参照)が312mmのものを用いた。また、水切り圧延とは、熱間圧延機1で継手支持部上に水が溜まらないように、水を切って行う圧延であり、水乗せ圧延とは、熱間圧延機1で継手支持部上に水を溜めて行う圧延である。また、自然冷却後とは、冷却床3での冷却の後を意味する。
この表1に示すように、水切り圧延及び水乗せ圧延ともに、自然冷却後に上反りが発生し、その後のローラ矯正でその上反りを矯正することができた。また、水切り圧延ではウェブ部と継手支持部との温度差が20℃であったのが、水乗せ圧延とすることで、ウェブ部と継手支持部との温度差を60℃まで増加させることができた。この結果、水乗せ圧延後では、自然冷却後の上反り量が増加し、明らかに上反りが発生する結果となった。
そして、ローラ矯正によりハット型鋼矢板に発生した反りを矯正することができる結果を得ることができた。
本発明の実施形態の圧延設備の構成の例を示すブロック図である。 ハット型鋼矢板の形状を示す図である。 前記圧延設備のローラ矯正機の構成の例を示す図である。 前記ローラ矯正機の上下ローラの形状を示す図である。 上反り状態のU型鋼矢板(ハット型鋼矢板)を示す図である。 下反り状態のU型鋼矢板(ハット型鋼矢板)を示す図である。 従来のローラ矯正で使用する上下ローラの構成の例を示す図である。
符号の説明
1 熱間圧延機
2 熱間鋸断機
3 冷却床
4 検査床
10 ローラ矯正機
11〜11,21 上側ローラ
12〜12,22 下側ローラ
100,200 ハット型鋼矢板
101,201 ウェブ部
102 フランジ部
103,202 継手支持部
104 継手

Claims (2)

  1. ウェブ部、フランジ部、継手部及び前記フランジ部から延びて前記継手部を支持する継手支持部を有するU型鋼矢板の製造方法において、
    前記ウェブ部の板厚を前記継手支持部の板厚よりも厚くする熱間圧延を行うことで、熱間圧延終了時に前記ウェブ部の温度を前記継手支持部の温度よりも高くし、
    前記熱間圧延工程後の冷却工程で、前記ウェブ部の温度と前記継手支持部の温度との温度差に起因して発生する前記ウェブ部と前記継手支持部との熱収縮差を利用して、前記U型鋼矢板を前記ウェブ部側に反らせ、
    前記冷却工程後の矯正工程で、前記ウェブ部へのローラ矯正によりそのU型鋼矢板を当該反り方向とは反対方向に曲げ戻して、前記反りを矯正することを特徴とするU型鋼矢板の製造方法。
  2. 前記熱間圧延工程は、上下方向で逆U字となる状態で前記U型鋼矢板を通板して、前記U型鋼矢板の継手支持部に対して上方から冷却水を吹きつけながら、当該U型鋼矢板を圧延するものであり、前記継手は前記継手支持部の表面に対して突出する形状をなしており、
    前記熱間圧延工程では、前記U型鋼矢板の上方から吹きつけられる冷却水を突出した前記継手部でせき止めて前記継手支持部上に溜めることを特徴とする請求項1記載のU型鋼矢板の製造方法。
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