JP2005279590A - 液−液系エマルションの製造装置および液−液系エマルションの製造方法 - Google Patents

液−液系エマルションの製造装置および液−液系エマルションの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 簡単な設備で、微細な液滴粒子の液−液系エマルションを製造することの可能な液−液系エマルションの製造装置および液−液系エマルションの製造方法を提供する。
【解決手段】 本発明の液−液系エマルションの製造装置は、第1成分の微細液粒子を第2成分の液相中に分散させてなる液−液系エマルションの製造装置であって、所定の圧力で前記第1成分の蒸気を発生させる蒸気発生部2と、該蒸気発生部2で発生した前記第1成分の蒸気を過熱する蒸気過熱部4と、前記第2成分を液相で内蔵したエマルション生成槽1と、前記蒸気過熱部4で得られた第1成分の過熱蒸気を前記エマルション生成槽1内に微細気泡6として注入するノズル5とを有し、前記過熱蒸気の微細気泡6を前記第2成分で冷却して凝縮液化させることによって、該第2成分の液相中に微細な第1成分の液相粒子を分散させるようにしている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、水−油系等の液−液系エマルションの製造装置および液−液系エマルションの製造方法に関するものである。
一般に、液−液系エマルションは、相互に溶解しない2つの液相の内の一方の液相を他方の液相中に微細な液相粒子として均一に分散させている系を意味し、食品、化粧品、塗料、接着剤、油剤等の様々な分野において、広く利用されているものである。
このエマルションの製造方法としては、エマルション主原料に、必要に応じて乳化剤、安定化剤やpH調整剤等の補助成分を適宜配合し、これを混合撹拌して粗乳化処理を行い、続いて約70MPa以上の圧力の高圧乳化装置を用いて精乳化処理を行うことにより、数十nmの微細な平均粒径を有する微細粒子のエマルションを製造する方法(例えば特許文献1、特許文献2)がある。
また、所定の混合液からなる予備乳化混合液を、加圧下でチャンバー内の流路に導入し、150MPa程度の高圧力下で数百m/秒の流速で流路内の平面部に衝突させ、或いは混合液同士を衝突させて乳化させることにより微細粒子のエマルションを製造する方法(例えば特許文献3)もある。
さらに、最近提案されている他の方法としては、容器中の液体油を冷却しながら撹拌し、この油中に、先端に微細な孔を多数有する給気管を挿入して該先端部より105℃〜120℃の高圧水蒸気を注入することにより、水蒸気を凝縮させて水滴となし、さらに、水蒸気の凝縮時に発生する超音波によって生成した水滴自体を破砕して微細な水滴となし、これによって微細な水粒子を分散させた水−油型エマルションを製造する方法(特許文献4参照)もある。
特開平1−143826号公報(公開日平成1年6月6日) 特開平1−249716号公報(公開日平成1年10月5日) 特開平6−206934号公報(公開日平成6年7月26日) 特開2002−201480号公報(公開日平成14年7月19日)
上記特許文献1、2に記載の高圧乳化装置を用いていて精乳化する方法においては、粗乳化と精乳化という2つの工程が必要になり、エマルション化に長時間を要するのみならず、特殊な高圧装置を必要とするので、設備自体が大掛かりなものとなり、また、生成したエマルションの粒径にばらつきがあり、均一粒径のエマルションを得ること自体も困難であった。
また、上記特許文献3に記載の方法においても、予備乳化工程が必要であり、この予備乳化に長時間を要するので、エマルション製造工程に長時間を要することは避けられなかった。加えて、100〜300MPaの高圧設備と数百m/秒の流速を得るための特殊な設備も必要となり、設備的が大掛かりとなることも避けられなかった。
一方、油中に105℃〜120℃程度の高圧水蒸気(飽和水蒸気)を吹き込んで、その凝縮による微細水滴の生成と、凝縮時に発生する超音波による生成水滴の破砕による微細化を図った上記特許文献4の方法の場合には、前記特許文献1〜3の方式の如き大掛かりな設備は不要であるが、飽和水蒸気を用いている関係上、給気管から油中に水蒸気が注入された時点で直ちに凝縮してしまい、油中に供給される初期水蒸気の粒径によって生成する水粒子の大きさが略決まってしまう。そこで、この方法では、凝縮時に生成する超音波によって生成水滴の破砕を期待しているが、果たして水蒸気の凝縮時に、水滴を破砕する程の強力な超音波が発生するかどうかも問題であり、実用性に疑問がある。仮に、超音波による水滴の破壊が多少は生じるとしても、水蒸気の凝縮は前記給気管の近傍で生じるものであるから、超音波発生源も該給気管近傍となり、該給気管から離れた位置に分散してしまった水滴に対する超音波効果は、殆ど作用しなくなる問題がある。このために、均一で微細な粒子の生成には問題がある。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡単な装置で微細粒子の分散したエマルションを短時間で生成させることのできる安価な液−液系エマルションの製造装置および液−液系エマルションの製造方法を実現することにある。
上記の課題を解決するため、本発明に係る液−液系エマルションの製造装置は、第1成分の微細液粒子を第2成分の液相中に分散させてなる液−液系エマルションの製造装置において、前記第2成分を液相で内蔵したエマルション生成槽と、第1成分の過熱蒸気を上記エマルション生成槽内の第2成分中に所定の圧力で注入するための加熱蒸気供給部とを備え、前記過熱蒸気の微細気泡を前記第2成分で冷却して凝縮液化させることによって、該第2成分の液相中に微細な第1成分の液相粒子を分散させることを特徴としている。
上記の構成により、第1成分の過熱蒸気を前記エマルション生成槽内に微細気泡として注入し、過熱蒸気の微細気泡を前記第2成分で冷却して凝縮液化させることによって、該第2成分の液相中に微細な第1成分の液相粒子を分散させる。したがって、過熱蒸気の上昇流による第2成分液相の撹拌効果と、該過熱蒸気の上昇過程での冷却凝縮による液滴化により第1成分の液滴の均一な分散が図れると共に、飽和蒸気に比して微細な液滴を生成することができる。それゆえ、簡単な装置で微細粒子の分散したエマルションを短時間で生成させることのできる安価な液−液系エマルションの製造装置を実現することができるという効果を奏する。
以上詳述した如く、本発明によれば、第2成分の液相中に第1成分の過熱蒸気を注入して気泡となし、この気泡を第2成分の液相中で凝縮させて液滴となすことによってエマルションを製造するようにしているので、従来の飽和蒸気を注入する方式に比して、気泡の単位体積当たりの生成液滴径は小さくなり、微細液滴のエマルションを容易に製造することが可能となる。例えば、実施例に使用した300℃の過熱蒸気と100℃の飽和蒸気とを比較した場合、同一径の気泡から生成する液滴質量は、飽和蒸気の場合の約55%となり、容易に液滴の微細化を図ることができる。
また、飽和蒸気を注入する従来法では、気泡は注入口近傍で速やかに液化する傾向にあり、その結果、注入口近傍に高温部が形成され、液体の密度差による穏やかな対流しか生じないので、液相温度の均一化のためには外部からの強制撹拌が必要となるが、本発明では過熱蒸気を注入するので、凝縮して液滴化するまでに時間が掛かり、この間は上昇流となって液相中を上昇することになるので、液相の対流撹拌が促進され、外部からの強制撹拌を行わなくても生成した微細液滴の分散化と液相の撹拌による温度の均一化が図られる。
また、本発明において、エマルション生成槽に撹拌手段を設けた場合には、単に液滴の均一分散や液相温度の均一化のみならず、上昇中の過熱蒸気の冷却速度を高めて液滴化速度を早めるため、気泡同士の合体による大径化、即ち、液滴の大径化を抑制する効果もある。
また、前記撹拌装置を配置した場合に、邪魔板等を配置して気泡が衝突して更に微細に破壊されるようにした気泡破壊機能を付与しておけば、注入時の気泡が多少大きくても冷却過程で微細化されることになるので、比較的大きな気泡の注入による過熱蒸気の注入速度の向上が図られ、エマルションの生産性を高めることも可能となる。
また、過熱蒸気の温度,圧力,注入速度,注入ノズルの形状・構造,撹拌速度,エマルション生成槽内への邪魔板の設置等々の諸条件を適宜選択することにより、任意のエマルション特性を得ることが可能となるので、エマルション製造条件の自由度が大きくなり、製造現場でのエマルション製造装置の操業が容易になる効果もある。
さらに、従来から使用されている乳化剤を併用すれば、一層微細な液滴の形成も可能となる。
加えて、本発明のエマルション製造装置は、蒸気発生手段と蒸気過熱手段とエマルション生成槽と該エマルション生成槽に前記過熱蒸気を注入するノズルとを基本構成としているので、極めて単純な設備となり、従来の高圧乳化装置等を用いる設備に比して安価に且つ簡単にエマルション製造設備の設置が可能となり、エマルションの用途拡大とエマルションの品質向上に大きく寄与することが期待される。
また、本発明に係る液−液系エマルションの製造装置は、上記の構成に加えて、上記加熱蒸気供給部が、第1成分の過熱蒸気を上記エマルション生成槽内の第2成分中に所定の圧力で注入して第2成分中において第1成分の蒸気を膨張させることを特徴としている。
上記の構成により、第1成分の過熱蒸気をエマルション生成槽内に注入して膨張させ、過熱蒸気を第2成分で冷却して凝縮液化させることによって、該第2成分の液相中に微細な第1成分の液相粒子を分散させる。したがって、膨張により、気泡の単位体積あたりの第1成分粒子(分子)の数をより効果的に少なくすることができ、1個あたりの分散粒子の径を小さくすることができるので、微細な液滴を生成することができる。それゆえ、上記の構成による効果に加えて、簡単な装置で微細粒子の分散したエマルションを短時間で生成させることのできる安価な液−液系エマルションの製造装置をより効果的に実現することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る液−液系エマルションの製造装置は、上記の構成に加えて、前記第1成分が水であり、第2成分が非水溶性の油脂類である油中水滴型エマルションを製造することを特徴としている。
また、本発明に係る液−液系エマルションの製造装置は、上記の構成に加えて、前記第1成分が非水溶性の油脂類であり、第2成分が水である水中油滴型エマルションを製造することを特徴としている。
また、本発明に係る液−液系エマルションの製造装置は、上記の構成に加えて、前記エマルション生成槽には撹拌手段を設けており、前記第1成分の過熱蒸気を第2成分の液相中に注入しつつ撹拌するようにしてなることを特徴としている。
これにより、上記の構成による効果に加えて、上昇流となる過熱蒸気の合体による大きな気泡の形成を阻害することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る液−液系エマルションの製造装置は、上記の構成に加えて、前記エマルション生成槽に冷却手段が設けられていることを特徴としている。
これにより、上記の構成による効果に加えて、過熱蒸気の注入量に応じて、第2成分液相の温度上昇を許容範囲に抑えることができるという効果を奏する。
また、本発明に係る液−液系エマルションの製造装置は、上記の構成に加えて、前記ノズルは、微細孔を有するノズル先端部が、前記エマルション生成槽内の底部に配置されているものであることを特徴としている。
これにより、上記の構成による効果に加えて、過熱蒸気の上昇流による第2成分液相の撹拌効果を効果的に行うことができるという効果を奏する。
また、本発明に係る液−液系エマルションの製造装置は、上記の構成に加えて、前記ノズルは、前記エマルション生成槽内の底部に突出して配置され、その先端部はノズル軸線に対して傾斜して形成された斜面を有し、該傾斜面に微細孔が形成されており、且つ前記ノズルが、その軸線を中心に回転可能に形成されているものであることを特徴としている。
これにより、上記の構成による効果に加えて、上昇する過熱蒸気の気泡に回転流を与えて、気泡同士の合体による気泡の巨大化を防止することができるという効果を奏する。
なお、前記ノズル先端部に形成される微細孔は、1つでも複数でも構わない。
また、本発明に係る液−液系エマルションの製造装置は、上記の構成に加えて、前記微細孔は、前記ノズルの先端部に複数個形成されているものであることを特徴としている。
また、本発明に係る液−液系エマルションの製造装置は、上記の構成に加えて、前記微細気泡を細分化して超微細気泡となす気泡破壊手段を備えてなることを特徴としている。
これにより、上記の構成による効果に加えて、注入された過熱蒸気の気泡は細分化されるので、一層微細な液滴を生成することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る液−液系エマルションの製造方法は、第1成分の微細液粒子を第2成分の液相中に分散させてなる液−液系エマルションの製造方法において、第1成分の過熱蒸気を第2成分中に注入する加熱蒸気供給工程と、前記加熱蒸気供給工程で供給された前記第1成分の過熱蒸気を前記第2成分の液相中にて凝縮液化させて分散させるエマルション生成工程とを有することを特徴としている。
上記の構成により、第1成分の過熱蒸気を第2成分中に注入し、第1成分の過熱蒸気を前記第2成分の液相中にて凝縮液化させて分散させる。したがって、飽和蒸気に比して微細な液滴を生成することができる。それゆえ、簡単な装置で微細粒子の分散したエマルションを短時間で生成させることのできる安価な液−液系エマルションの製造方法を実現することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る液−液系エマルションの製造方法は、上記の構成に加えて、上記加熱蒸気供給工程において、第1成分の過熱蒸気を液相の第2成分中に所定の圧力で注入し、上記エマルション生成工程において、第1成分の過熱蒸気を液相の第2成分中にて膨張させることを特徴としている。
上記の構成により、第1成分の過熱蒸気を第2成分中に注入して膨張させ、過熱蒸気を第2成分で冷却して凝縮液化させることによって、該第2成分の液相中に微細な第1成分の液相粒子を分散させる。したがって、膨張により、気泡の単位体積あたりの第1成分粒子(分子)の数をより効果的に少なくすることができ、1個あたりの分散粒子の径を小さくすることができるので、微細な液滴を生成することができる。それゆえ、上記の構成による効果に加えて、簡単な装置で微細粒子の分散したエマルションを短時間で生成させることのできる安価な液−液系エマルションの製造方法をより効果的に実現することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る液−液系エマルションの製造方法は、上記の構成に加えて、前記第1成分が水であり、第2成分が非水溶性の油脂類である油中水滴型エマルションを製造することを特徴としている。
また、本発明に係る液−液系エマルションの製造方法は、上記の構成に加えて、前記第1成分が非水溶性の油脂類であり、第2成分が水である水中油滴型エマルションを製造することを特徴としている。
また、本発明に係る液−液系エマルションの製造方法は、上記の構成に加えて、前記エマルション生成工程では、前記第2成分を撹拌しつつ前記第1成分の過熱蒸気を注入することを特徴としている。
これにより、上記の構成による効果に加えて、上昇流となる過熱蒸気の合体による大きな気泡の形成を阻害することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る液−液系エマルションの製造方法は、上記の構成に加えて、前記エマルション生成工程では、前記第2成分を冷却しつつ前記第1成分の過熱蒸気を注入することを特徴としている。
これにより、上記の構成による効果に加えて、過熱蒸気の注入量に応じて、第2成分液相の温度上昇を許容範囲に抑えることができるという効果を奏する。
また、本発明に係る液−液系エマルションの製造方法は、上記の構成に加えて、前記エマルション生成工程では、前記第1成分の過熱蒸気を、微細孔を有するノズルから前記第2成分の液相中に注入することを特徴としている。
なお、ノズルは静止ノズル或いは回転ノズルを用いることができる。
また、本発明に係る液−液系エマルションの製造方法は、上記の構成に加えて、前記ノズルを回転させつつ前記第1成分の過熱蒸気を前記第2成分の液相中に注入することを特徴としている。
また、本発明に係る液−液系エマルションの製造方法は、上記の構成に加えて、前記エマルション生成工程における前記第2成分の液相中に分散剤を予め添加しておくことを特徴としている。
以上のように、本発明に係る液−液系エマルションの製造装置は、前記第2成分を液相で内蔵したエマルション生成槽と、第1成分の過熱蒸気を上記エマルション生成槽内の第2成分中に所定の圧力で注入するための加熱蒸気供給部とを備え、前記過熱蒸気の微細気泡を前記第2成分で冷却して凝縮液化させることによって、該第2成分の液相中に微細な第1成分の液相粒子を分散させる構成である。
また、本発明に係る液−液系エマルションの製造方法は、第1成分の過熱蒸気を第2成分中に注入する加熱蒸気供給工程と、前記加熱蒸気供給工程で供給された前記第1成分の過熱蒸気を前記第2成分の液相中にて凝縮液化させて分散させるエマルション生成工程とを有する構成である。
これにより、過熱蒸気の上昇流による第2成分液相の撹拌効果と、該過熱蒸気の上昇過程での冷却凝縮による液滴化により第1成分の液滴の均一な分散が図れると共に、飽和蒸気に比して微細な液滴を生成することができる。
それゆえ、簡単な装置で微細粒子の分散したエマルションを短時間で生成させることのできる安価な液−液系エマルションの製造装置を実現することができるという効果を奏する。
〔実施の形態1〕
本発明の一実施形態について図1ないし図7に基づいて説明すると以下の通りである。
図1は、本発明に係るエマルション製造装置の概念を示す断面図である。また、図2、図3に内部の構造を示す。以下の説明において、エマルション中の微細液体粒子を形成する成分を第1成分と称し、母液となる液相を構成する成分を第2成分と称する。
20はバッチ式のエマルション製造装置である。
先ず、微細液体粒子を形成する第1成分21を、蒸気発生部(蒸発装置)2で加熱して第1成分の蒸気を発生させ、その発生蒸気(飽和蒸気)を、断熱材で被覆された蒸気配管3を通して電気ヒータ等の蒸気過熱部4に給送する。ここで、この蒸気(水の場合は水蒸気)は、蒸気過熱部4により飽和温度以上に充分過熱されて過熱蒸気となり、給気管としての蒸気注入ノズル(以下、単にノズルと称する)5を通して、第2成分22の液体を充填しているエマルション生成槽1の底部から該エマルション生成槽1内に注入される。前記ノズル5は、その先端部5aが前記エマルション生成槽1の底部に露出して配置され、該先端部5aには微細な孔が形成されているので、前記過熱蒸気は、微細な気泡6となって前記エマルション生成槽1内に注入される。
すなわち、蒸気発生部2、蒸気配管3、蒸気過熱部4、ノズル5によって加熱蒸気供給部が構成されている。加熱蒸気供給部は、第1成分の過熱蒸気を上記エマルション生成槽内の第2成分中に所定の圧力で注入して第2成分中において第1成分の蒸気を膨張、拡散させるものである。また、蒸気発生部2は、所定の圧力で前記第1成分の蒸気を発生させるものであり、蒸気過熱部4は、該蒸気発生部2で発生した前記第1成分の蒸気を過熱するものであり、ノズル5は、前記蒸気過熱部4で得られた第1成分の過熱蒸気を前記エマルション生成槽1内に微細気泡として注入するものである。また、エマルション生成槽1は、上記注入によって第2成分と接触させることで第1成分の蒸気を冷却して第1成分を第2成分中で凝縮させる役割を果たす。
該気泡6は、前記エマルション生成槽1内に注入されると、気泡密度は周囲の第2成分の液体の密度よりも3桁以上も小さいので急速に上昇を始めるが、その上昇の過程で、該過熱蒸気の気泡6よりも低温の周囲の液体によって冷却され、気泡6の大きさは、6a、6b、6cと次第に小さくなり、遂には液化して微細な液滴(微細液相粒子)7となる。特に、この過熱蒸気の気泡6の上昇により、エマルション生成槽1の中央部には、大きな上昇流が発生し、続いてこの上昇流は該エマルション生成槽1の槽壁に沿った下降流となる。従ってエマルション生成槽1内には対流による撹拌が生じる結果、前記微細な液滴7の均一混合が生じる。この対流による撹拌効果により、外部からの強制撹拌のエネルギを少なくできる効果がある。
すなわち、過熱蒸気の上昇流による第2成分液相の撹拌効果と、該過熱蒸気の上昇過程での冷却凝縮による液滴化により第1成分の液滴の均一な分散が図れる。
特に、この撹拌を促進するために、前記エマルション生成槽1の槽壁には、円周方向に複数本の邪魔板(バッフル)9(9a、9bの総称)を配置すると共に、邪魔板9a、9bの上下方向の間隔を所定値(図中、dで示す)だけずらしておくことにより、対流中の下降流に乱れを生じさせて、撹拌を一層効果的に行わせることが可能となる。
エマルション生成槽1内の強制撹拌は必ずしも必要ではないが、撹拌手段を配置することも可能である。この撹拌の主たる意味は、上昇中の気泡6同士の合体による気泡の巨大化を防止することにある。即ち、第1成分の液滴粒子の大きさは気泡の大きさに比例するから、気泡が小さいほど好ましい微細液滴粒子が生成することになる。従って、前記ノズル先端部5aの工夫により微細な気泡を生成させても、これが第2成分の液相中で合体しないようにしなければならない。そこで、前記エマルション生成槽1にモータ12で回転駆動される撹拌軸10の先端部及び適所に撹拌翼11を有する撹拌手段を配置しておき、これを回転されて液相を撹拌すると、気泡6の液相による冷却速度も向上して速やかに液化するので、上昇気泡の合体による気泡の巨大化が阻止されることになる。同時に上昇中の気泡6は遠心力によって槽壁方向への運動が与えられ、気泡6は前記邪魔板9に衝突して、更に微細な気泡に分割されるので、生成する液滴粒子の微細化にも貢献することになる。この意味において、前記撹拌手段と邪魔板9は、単に液滴粒子の均一分散を図るのみならず、気泡6を破壊してより微細な気泡を生じさせる気泡破壊機能を有していると言える。
また、撹拌による気泡6の冷却速度の向上を一層効果的にするには、前記エマルション生成槽1の外周面にジャケット8等の冷却手段を配置し、該ジャケット8内に冷却水を給水ノズル8aから供給し、エマルション生成槽1の外周面に沿って流通させた後に排水ノズル8bから排出するようにして、エマルション生成槽1内に過熱蒸気の注入によって供給される熱エネルギを冷却水によって排出させるようになすのが好ましい。
なお、前記エマルション生成槽1の上部にはベント口1aが形成されており、過熱蒸気注入によって槽内の圧力が上昇するのを防止している。
以上の要領で、第2成分の液相中に注入された第1成分の過熱蒸気の気泡は、微細な液滴粒子となって該第2成分の液相中に分散して、所定のエマルションが得られることになる。
ここで、前記蒸気発生部2の圧力は、前記ノズル5から前記エマルション生成槽1内に、その底部から供給可能な程度の圧力でよい。即ち、前記エマルション生成槽1の底部におけるヘッド圧に抗して過熱蒸気を該エマルション生成槽1内に注入できる程度の圧力でよい。前記蒸気発生部2の圧力を高めて、前記ノズル先端部5aから勢いよく過熱蒸気を噴出させるようにして注入することも可能であるが、この場合には、気泡同士の合体により巨大気泡が生成し易くなって、前記第1成分の液滴が大きくなるおそれがあるので、高圧で過熱蒸気を噴出させるのは極力避けるべきである。但し、大きな液滴でも構わないようなものは、高圧注入の方が作業が効率的に行えることはいうまでもない。
また、前記エマルション生成槽内の撹拌は、過熱蒸気の気泡と液相との界面の更新により冷却速度を高めて、該気泡同士が結合する前に速やかに液化させて微細液滴を生成させると共に、これを均一に分散させる作用を有するものであり、その撹拌手段としては、図示したパドル型の撹拌翼の他、液体の物性に応じて各種撹拌翼形状のものが採用されるが、単なる機械的な撹拌のみならず、図示した邪魔板9の設置による流動撹拌や、前記エマルション生成槽1の内部又は外部に設置した加振手段或いは超音波発信手段による振動撹拌や超音波撹拌等も適用可能であり、これらを単独又は組み合わせて使用することができる。特に、図示の撹拌翼11と邪魔板9a、9bの組み合わせは、設備が単純で設備コストが安価になるのみならず、気泡を邪魔板9a、9bに衝突させて気泡を一層微細な気泡に破壊する作用も期待されることから、推奨される撹拌手段の1つである。
次に、前記ノズル5について説明する。過熱蒸気を注入するノズル先端部の細孔径や個数及び該ノズルの取り付け位置や本数は、エマルションの液滴粒径やその分布に大きく影響を与える因子である。ノズル先端部の細孔径が小さいとエマルション生成効率が低下するが、注入される過熱蒸気の気泡は小さくなるので、微細液滴のエマルションが得られ易くなる。一方、細孔径が大きくなると、注入される気泡も大きくなって液滴も大きくなるが、生産性は向上する。従って、要求されるエマルション性状(液滴径やその粒度分布)に応じて、細孔径を選定する必要がある。なお、いずれの場合も、細孔の数を増やせば、それに比例して生産効率が向上するので、細孔の数は、1つよりは複数個形成しておくのが好ましい。但し、注入された気泡同士が容易に合体しないように、細孔の位置や数は考慮されなければならない。
また、前記ノズルの取り付け位置は、前記エマルション生成槽1の底部が好ましいが、側部であっても構わない。また、その数も、1つに限らず複数であっても構わないが、複数の場合には、隣接するノズルから注入される気泡が、互いに容易に合体しないような位置関係に配置することが必要である。
また、前記ノズル5の先端部5aの形状は、ここでは、図6に示すように、先端部を先細に縮径して円形状の細孔5cとした1本の円形パイプ形状のものを採用しているが、それ以外にも、図7に示すように、円形パイプ形状のノズル5の先端部5aを偏平に成形して、その先端部を適当間隔で接合することによって複数の細孔5cを形成したものや、図4、図5に示すように、注射器の針の先端のように円形パイプ形状のノズル5の先端部5aを斜めに切断してその傾斜面5bに楕円形の細孔5cを形成したものや、金属粉末或いはセラミックス粉末の焼結体からなる多数の細孔を有する散気球(図示せず)等々の種々の形態を採用できる。図4のものは、楕円形の細孔が一つあり、図5のものは、楕円形の細孔が複数個ある。散気球を用いる場合には、気泡の大きさ制御は困難であるので、エマルション中の第1成分の粒径分布を精密に制御することは困難であるが、生産性を大幅に向上させることが可能となる。したがって、これらノズル先端部の形状、構造は、要求されるエマルションの性状に応じて、適宜選択されることになる。
また、ノズルは固定ノズルでも良いが、回転させることも可能である。図4に、その場合の例を示している。円形ノズル先端部5aには傾斜面5bが形成されており、その傾斜面5bには複数の細孔5cが設けられており、このノズル先端部5a自体が、図中の矢印で示しているように蒸気給送方向を軸として回転する構造のものである。このように回転ノズルを用いると、注入された気泡には遠心力が作用しているので、直上に単純に上昇するのではなく、回転しながら前記エマルション生成槽1の直径方向外方に向かって広がりつつ上昇するので、気泡同士の合体による巨大気泡の生成が抑止される効果がある。
また、前記ノズル5から注入される過熱蒸気の温度や流量は、生成するエマルションの微細液滴粒径に大きな影響を与える。一般に、過熱蒸気の温度を高くすると、同一体積の気泡から生成する液滴は小さくなるので、微細な粒径のエマルションを得るには過熱蒸気の温度を高くする方が良いが、エネルギコストが高くなる。一方、過熱蒸気の流量を小さくすると、微細な気泡が発生し且つ気泡同士の合体頻度も小さくなるので、安定して微細液滴粒子を生成し易いが、生産速度は低下する。従って、要求されるエマルションの特性と製造コストを考慮して最適な条件を設定する必要がある。
なお、供給管(ノズル)から第2成分液までの間に、空間(空気等の気体)を通らせず、第2成分液中に直接供給管を差し込んで、第2成分に到達する直前まで、蒸気配管3により所定の圧力がかかった状態で注入する。
また、例えば油中水滴(w/o)型エマルションの場合、第2成分は第1成分の過熱蒸気より温度を低くしておくようにすることができる。また、第1成分の蒸気を十分冷却できるように、第2成分液の質量は第1成分の質量より大過剰に用意しておくようにすることができる。
本構成において、第1成分が、水、すなわち水蒸気の場合、第2成分中へ注入する直前の温度が120℃程度では、注入後、第2成分と接触すると、第1成分の蒸気は、膨張する前にただちに冷却されて凝縮してしまう。その結果、膨張していないので気泡の単位体積あたりの第1成分粒子(分子)の数が多い。したがって、1個あたりの分散粒子の径は大きいものとなってしまう。
そのため、第1成分が水蒸気の場合は、第2成分中へ注入する直前において、好ましくは200℃以上、より好ましくは250℃以上、より好ましくは300℃以上にまで過熱しておく。このようにすれば、飽和温度(100℃)との開きが大きいので、注入後、第2成分と接触すると、第1成分の蒸気は、ある時間は、気体状態を保ったままで温度下降を始め、その温度下降動作の間に、注入時の加圧状態の蒸気配管3の密封空間から広いエマルション生成槽1へとから解き放たれたことによって膨張を起こす。膨張してから、やがて温度が飽和温度にまで下降し、凝縮する。その結果、膨張したので気泡の単位体積あたりの第1成分粒子(分子)の数が少ない。したがって、1個あたりの分散粒子の径を小さくすることができる。
また、上述のように第1成分の気泡に対し、冷却されて凝縮する前に、エマルション生成槽1内を上昇するなどしてエマルション生成槽1内を移動させることで、その間に第1成分の分子が拡散する。これによっても、気泡の単位体積あたりの第1成分粒子(分子)の数を少なくすることができ、1個あたりの分散粒子の径を小さくすることができる。このとき、上述のように、ノズル5の先端部5aを、エマルション生成槽1内の底部に配置すれば、気泡が自発的に移動(上昇)するので、拡散の効率を高めることができる。
水中油滴(o/w)型エマルションの場合は、液相の第2成分(例えば水)中へ注入する直前の過熱蒸気の第1成分の温度を、同じように、飽和温度よりも高くしておく。例えば第1成分がジエチルエーテルの場合、飽和温度34.6℃に対し、50〜70℃程度にまで温度を上げておく。ここで、油中水滴(w/o)型エマルションの場合と異なり、液相の第2成分の温度を、例えば上記のように第1成分がジエチルエーテルで第2成分が水である例でいえば80℃等のように、第1成分の過熱蒸気より高温とすることができる。そして、その高温によって、第2成分液中へ注入された第1成分を膨張させることが可能である。
このように、原料の種類や得たい結果等の種々の状況に応じて、適宜第1・第2成分の温度も含めて、種々の条件設定を変更することができる。
なお、レーザを照射して粒径分布を測定するレーザ式粒径分布解析装置によって生成エマルション中の液滴粒径を測定し、その測定結果に基づいて、前記過熱蒸気の温度、流量、圧力、或いは撹拌を併用している場合にはその撹拌速度等を制御することにより、最適のエマルションを最適なコストで製造するように制御することも可能である。
本発明に係るエマルション生成に使用する油脂類としては、蜜蝋、鯨蝋、キャンデリラ蝋、木蝋、カルバナ蝋等のワックス類、オリーブ油、大豆油、サフラワー油、アーモンド油、椿油、ホホバ油、ひまし油、ゴマ油、椰子油、サザンカ油等の植物性油脂類、牛脂、豚脂、ミンク油、タートル油、鯨油、卵黄油等の動物性油脂類、流動パラフィン、ワセリン、イソパラフィン、セレシン、スクワラン等の炭化水素油類、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸等の脂肪酸類、セタノール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ラノリンアルコール等の高級アルコール類、ミリスチン酸オクチルドデシル、イソオクタン酸セチル、トリイソオクタン酸グリセリル等のエステル類、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等のシリコーン油類、軽油、灯油、重油等の石油類があり、これらの1種以上と水或いはこれらの適宜の組み合わせが用いられる。
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施の形態について図8に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、説明の便宜上、前記の実施の形態の図面に示した部材と同一の機能を有する部材には、同一の符号を付記してその説明を省略する。
30は連続式のエマルション製造装置である。ここでは油中水滴(w/o)型エマルションの製造例を述べる。
第2成分としての液相の油に乳化剤を加えた油タンク36から、液送ポンプ35を使って、第2成分をエマルション生成槽31に、例えばその側面にて、連続的に送り込む。油は、図中、矢印Aのように、エマルション生成槽31の下方へと進む。一方、実施の形態1と同様にして第1成分としての過熱蒸気をノズル5から送り込む。ノズル5の先端部5aは、ちょうど、上記のように第2成分がエマルション生成槽31内に送り込まれてくるところに位置している。そのため、第1成分の気泡6が液滴7になったものが第2成分の液相に分散した状態で、抽出口31aから排出され、エマルション貯蔵槽37に貯まるようになっている。
すなわち、分散相では、蒸留水(第1成分)を沸騰させて飽和水蒸気を得て、蒸気過熱部4で暖めて過熱水蒸気とする。連続相では、乳化剤と油(第2成分)とを混合し、液送ポンプ35によって流量を調節する。そして、油に過熱水蒸気を吹き込んで、油中に分散させ、冷却して過熱水蒸気の凝縮を起こさせて、油中水滴(w/o)型エマルションが得られる。
次に、本発明の実施例について説明する。
〔実施例1〕
図1に示した如き構成の小型のエマルション製造装置20を用いて、次の条件で油中水滴型エマルションの製造を行った。
先ず、蒸気発生装置2に20mlの蒸留水を注入し、格別に加圧することなく略常圧下で電気ヒータを用いて過熱して水蒸気を生成させ、蒸気配管3を通して電気ヒータを巻かれた蒸気過熱装置4に供給し、略常圧で300℃の過熱水蒸気を生成させた。エマルション生成槽1内には、25℃で50mlの灯油(ケロシン)を予め充填しておき、この底部に、先端孔径が0.3mmのノズル5を挿入し、前記過熱水蒸気を0.01g/秒の供給速度で30分間連続注入した。エマルション生成槽1内に注入された過熱水蒸気は、微細な気泡となって灯油中を上昇しつつ冷却されて微細水滴となり、灯油中水滴型エマルションを製造した。
なお、この実施例では、前記エマルション生成槽1には強制撹拌装置は設置しておらず、撹拌は専ら過熱水蒸気の上昇流による対流撹拌のみであり、また、過熱蒸気注入速度が遅いので、前記エマルション生成槽1の冷却も行っていない。
生成したエマルション中の水粒子の粒度分布を、株式会社島津製作所製粒度分布計(型式:SALD−2000J)を用いて測定した。その結果、生成した水粒子の粒度分布は、0.4μm〜20μmであり、その50%平均粒径は、約5μmであった。
〔実施例2〕
灯油中に和光純薬株式会社製乳化剤SPAN80(ソルビタンモノオレート)を50容量%添加した以外は、前記実施例1と同一条件で過熱水蒸気の注入を行ってエマルションを製造し、生成エマルション中の水粒子の粒度分布を実施例1と同一装置で測定した。
その結果、生成した水粒子の粒度分布は、0.3μm〜1.7μmであり、その50%平均粒径は約0.6μmであった。この試験結果から、乳化剤の添加は液滴径の微細化に極めて有効であることが分かる。
〔実施例3〕
図8に示した如き構成のエマルション製造装置30を用いて、次の条件で油中水滴型エマルションの製造を行った。
油相として、市販の大豆白絞油(昭和産業株式会社)を用いた。乳化剤として、上記同様、和光純薬株式会社製乳化剤SPAN80(ソルビタンモノオレート)を油相に対して5wt%加えた。水相として蒸留水を用いた。蒸気過熱部4の温度は300℃、冷却装置としてのジャケット9による冷却温度は10℃とした。
それ以外は、前記実施例1と同一条件で過熱水蒸気の注入を行ってエマルションを製造し、生成エマルション中の水粒子の粒度分布を実施例1と同一装置で測定した。その結果、生成した水粒子の粒度分布は、1μm〜5μmであった。
また、液送ポンプ35を調節して油の流量を変化させたところ、流量が大きくなるに従って、粒子径が大きくなっていることがわかった。このことから、流れている油に水蒸気が吹き込まれるとき、水滴が油に引っ張られるような形になるため、流量が大きいほど粒子径が大きくなると考えられた。
以上の実施例は、油中水滴(w/o)型エマルションの製造例であるが、水中に油脂類の液滴を分散させる(o/w)ような場合には、蒸気発生部2で油脂類の蒸気を生成させ、これを蒸気過熱部4で過熱して過熱蒸気となし、この過熱蒸気を水中に注入することによって油脂類の過熱蒸気の気泡を水中で冷却液化させて液滴となし、これを均一に分散させれば水中油滴型エマルションが製造されることになる。
また、上記実施例では、全体の処理量が少ないので過熱水蒸気(第1成分)の注入による灯油(第2成分)の温度上昇は問題にならないが、大量に高速で第1成分の過熱蒸気を注入する場合には、第1成分の大量の凝縮潜熱が第2成分の液相に加えられることになるので、エマルション生成槽を冷却することが好ましい。特に、過熱蒸気の気泡を速やかに冷却液化するためにも、エマルション生成槽中の第2成分を冷却して、第2成分の温度上昇を抑制するのが好ましい。
なお、本発明に係る液−液系エマルションの製造装置は、
第1成分の微細液粒子を第2成分の液相中に分散させてなる液−液系エマルションの製造装置であって、
所定の圧力で前記第1成分の蒸気を発生させる蒸気発生部(2)と、
該蒸気発生部(2)で発生した前記第1成分の蒸気を過熱する蒸気過熱部(4)と、
前記第2成分を液相で内蔵したエマルション生成槽(1)と、
前記蒸気過熱部(4)で得られた第1成分の過熱蒸気を前記エマルション生成槽(1)内に微細な気泡(6)として注入するノズル(5)と、を有し、
前記過熱蒸気の微細な気泡(6)を前記第2成分で冷却して凝縮液化させる事によって、該第2成分の液相中に微細な第1成分の液相粒子を分散させるように構成してもよい。
また、本発明に係る液−液系エマルションの製造方法は、
第1成分の微細液粒子を第2成分の液相中に分散させてなる液−液系エマルションの製造方法であって、
所定の圧力で第1成分の蒸気を発生させる蒸気発生工程と、
該蒸気発生工程で得られた前記第1成分の蒸気を過熱する蒸気過熱工程と、
該蒸気過熱工程で得られた前記第1成分の過熱蒸気を前記第2成分の液相中に注入して凝縮液化させて分散させるエマルション生成工程とを有するように構成してもよい。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
液−液系エマルションは、食品、化粧品、塗料、接着剤、油剤等の様々な用途にも適用できる。
本発明の実施形態を示すものであり、液−液系エマルションの製造装置の要部構成を示す断面図である。 液−液系エマルションの製造装置の内部の要部構成を示す斜視図である。 本発明の液−液系エマルションの製造装置で使用する撹拌軸と撹拌翼の構成を示す斜視図である。 本発明の液−液系エマルションの製造装置で使用する過熱蒸気注入ノズルの一例を示す斜視図である。 (a)および(b)は、本発明の液−液系エマルションの製造装置で使用する過熱蒸気注入ノズルの一例を示すものであり、(a)は斜視図、(b)は断面図である。 本発明の液−液系エマルションの製造装置で使用する過熱蒸気注入ノズルの一例を示す斜視図である。 本発明の液−液系エマルションの製造装置で使用する過熱蒸気注入ノズルの一例を示す斜視図である。 本発明の実施形態を示すものであり、液−液系エマルションの製造装置の要部構成を示す断面図である。
符号の説明
1 エマルション生成槽
1a ベント口
2 蒸気発生部(加熱蒸気供給部)
3 蒸気配管(加熱蒸気供給部)
4 蒸気過熱部(加熱蒸気供給部)
5 蒸気注入ノズル(加熱蒸気供給部)
5a 先端部
5b 傾斜面
5c 細孔
6、6a、6b、6c 気泡
7 液滴
8 ジャケット(冷却手段)
8a 給水ノズル
8b 排水ノズル
9、9a、9b 邪魔板
10 撹拌軸
11 撹拌翼
12 モータ
20 エマルション製造装置
21 第1成分
22 第2成分
30 エマルション製造装置
31 エマルション生成槽
31a 抽出口
35 液送ポンプ
36 油タンク
37 エマルション貯蔵槽

Claims (19)

  1. 第1成分の微細液粒子を第2成分の液相中に分散させてなる液−液系エマルションの製造装置において、
    前記第2成分を液相で内蔵したエマルション生成槽と、
    第1成分の過熱蒸気を上記エマルション生成槽内の第2成分中に所定の圧力で注入するための加熱蒸気供給部とを備え、
    前記過熱蒸気の微細気泡を前記第2成分で冷却して凝縮液化させることによって、該第2成分の液相中に微細な第1成分の液相粒子を分散させることを特徴とする液−液系エマルションの製造装置。
  2. 上記加熱蒸気供給部が、
    第1成分の過熱蒸気を上記エマルション生成槽内の第2成分中に所定の圧力で注入して第2成分中において第1成分の蒸気を膨張させることを特徴とする請求項1に記載の液−液系エマルションの製造装置。
  3. 前記第1成分が水であり、第2成分が非水溶性の油脂類である油中水滴型エマルションを製造することを特徴とする請求項1または2に記載の液−液系エマルションの製造装置。
  4. 前記第1成分が非水溶性の油脂類であり、第2成分が水である水中油滴型エマルションを製造することを特徴とする請求項1または2に記載の液−液系エマルションの製造装置。
  5. 前記エマルション生成槽には撹拌手段を設けており、前記第1成分の過熱蒸気を第2成分の液相中に注入しつつ撹拌するようにしてなることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の液−液系エマルションの製造装置。
  6. 前記エマルション生成槽に冷却手段が設けられていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の液−液系エマルションの製造装置。
  7. 前記ノズルは、微細孔を有するノズル先端部が、前記エマルション生成槽内の底部に配置されているものであることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の液−液系エマルションの製造装置。
  8. 前記ノズルは、前記エマルション生成槽内の底部に突出して配置され、その先端部はノズル軸線に対して傾斜して形成された斜面を有し、該傾斜面に微細孔が形成されており、且つ前記ノズルが、その軸線を中心に回転可能に形成されているものであることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の液−液系エマルションの製造装置。
  9. 前記微細孔は、前記ノズルの先端部に複数個形成されているものであることを特徴とする請求項7または8に記載の液−液系エマルションの製造装置。
  10. 前記微細気泡を細分化して超微細気泡となす気泡破壊手段を備えてなることを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の液−液系エマルションの製造装置。
  11. 第1成分の微細液粒子を第2成分の液相中に分散させてなる液−液系エマルションの製造方法において、
    第1成分の過熱蒸気を第2成分中に注入する加熱蒸気供給工程と、
    前記加熱蒸気供給工程で供給された前記第1成分の過熱蒸気を前記第2成分の液相中にて凝縮液化させて分散させるエマルション生成工程とを有することを特徴とする液−液系エマルションの製造方法。
  12. 上記加熱蒸気供給工程において、第1成分の過熱蒸気を液相の第2成分中に所定の圧力で注入し、
    上記エマルション生成工程において、第1成分の過熱蒸気を液相の第2成分中にて膨張させることを特徴とする請求項11に記載の液−液系エマルションの製造方法。
  13. 前記第1成分が水であり、第2成分が非水溶性の油脂類である油中水滴型エマルションを製造することを特徴とする請求項11または12に記載の液−液系エマルションの製造方法。
  14. 前記第1成分が非水溶性の油脂類であり、第2成分が水である水中油滴型エマルションを製造することを特徴とする請求項11または12に記載の液−液系エマルションの製造方法。
  15. 前記エマルション生成工程では、前記第2成分を撹拌しつつ前記第1成分の過熱蒸気を注入することを特徴とする請求項11ないし13のいずれかに記載の液−液系エマルションの製造方法。
  16. 前記エマルション生成工程では、前記第2成分を冷却しつつ前記第1成分の過熱蒸気を注入することを特徴とする請求項11ないし15のいずれかに記載の液−液系エマルションの製造方法。
  17. 前記エマルション生成工程では、前記第1成分の過熱蒸気を、微細孔を有するノズルから前記第2成分の液相中に注入することを特徴とする請求項11ないし16のいずれかに記載の液−液系エマルションの製造方法。
  18. 前記ノズルを回転させつつ前記第1成分の過熱蒸気を前記第2成分の液相中に注入することを特徴とする請求項17に記載の液−液系エマルションの製造方法。
  19. 前記エマルション生成工程における前記第2成分の液相中に分散剤を予め添加しておくことを特徴とする請求項11ないし18のいずれかに記載の液−液系エマルションの製造方法。
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