JP2005278809A - 高電圧を利用した殺菌装置 - Google Patents

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洋一 甘利
Koichi Sekiguchi
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誉 阿萬
Hiroyuki Mishima
弘之 三島
Toshiyuki Tamura
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Abstract

【課題】食品、医薬品、漢方薬品、化粧品、播種用種子などの殺菌対象物の品質を損なわずに、各種微生物を常温、常圧下で均一に殺菌でき、前処理や後処理が不要で、安全性が高く、オゾン層破壊の問題がない殺菌装置を提供する。
【解決手段】高電圧を発生する電源部2と、発生した高電圧を印加する放電側電極3と接地側電極4を有する処理装置5とを備え、処理装置5の前記電極間に殺菌対象物9を配置させて、前記電極間に高電圧パルスを印加して常温常圧下、ガス雰囲気中で殺菌対象物9を殺菌する殺菌装置1であって、接地側電極4側に多数のガス供給孔7を備えたガス供給手段8を備え、ガス供給孔7から前記ガスを供給して殺菌対象物9を浮動させて殺菌する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、食品、医薬品、漢方薬品、化粧品、播種用種子、飼料、肥料などの固形物全般に適用可能であって、特に加熱不適な食品や胡椒などの香辛料や播種用種子に最適に適用できる高電圧を利用した殺菌装置に関するものである。
従来、食品の殺菌方法としては加熱殺菌が一般的に行われている。しかし加熱殺菌では、成分、香り、味、色等の変質、有効成分の逸散等を伴い、食品そのものの品質を低下させる問題があった。
香辛料などの食品を過熱水蒸気に接触させて殺菌する方法(特許文献1参照)が提案されているが、香り成分の飛散や水蒸気の食品への浸透などによる品質の変化や劣化が起こり易いなどの問題があった。
米などの穀類の殺菌・殺虫には臭化メチルによるくん蒸が行われてきた。しかし、臭化メチルは、引火しやすく危険物に指定されていることや、劇物にも指定され、皮膚に触れると水泡を生じるなど安全性に問題がある上、その高いオゾン破壊の潜在性により大気中に放出されて地球上空のオゾン層に到達すると、オゾン層を破壊する問題がある。
一方、オゾンによる殺菌も行われてるが、殺菌効果が不満足であるという問題がある。
高交流電圧あるいは高電圧をパルス的に印加した放電側電極と接地側電極間に殺菌対象物を介在させて、常温、常圧下、前記電極間でパルスストリーマ放電を発生させることにより芽胞菌などを含む各種微生物を殺菌する装置および方法が提案されている(特許文献2参照)。
特公昭63−50984号公報 特開平11−267183号公報
しかし、従来のパルスストリーマ放電による殺菌は、放電側電極と接地側電極間に介在させた殺菌対象物の均一な殺菌ができず、殺菌にむらがでる問題があった。
玄米、籾などの穀類の貯蔵中、微生物、特にカビなどが増加すると、最悪時には、商品価値を消失させ、食用不適となる。また、米などに付着している芽胞菌は、炊飯時にさえ死滅することは期待できない。
食肉加工製品、魚肉練り製品に使用する胡椒などの香辛料では芽胞菌が1000個/g以下の規定があるが、常法の殺菌方法ではこの規定を満足することは難しいのが現状である。
一方、食品の中には加熱殺菌が不適なものがあり、例えば、日本人の主食の米は加熱殺菌も薬剤処理も適さない。
本発明の目的は、食品、医薬品、漢方薬品、化粧品、播種用種子、飼料、肥料などの殺菌対象物の品質を損なうことなく常温、常圧下で殺菌むらを生じることなく、容易に効率よく均一に殺菌でき、芽胞菌などを含む各種微生物も殺菌でき、前処理および/または後処理が不要であり、安全性が高く、オゾン層破壊の問題がない殺菌装置を提供することである。
上記課題を解決するため請求項1の発明は、高電圧を発生する電源部と、発生した高電圧を印加する放電側電極と接地側電極を有する処理装置とを備え、前記処理装置の前記電極間に殺菌対象物を配置させて、前記電極間に高電圧パルスを印加して常温常圧下、ガス雰囲気中で前記殺菌対象物を殺菌する殺菌装置であって、前記接地側電極側に多数のガス供給孔を備えたガス供給手段を備え、前記多数のガス供給孔から前記ガスを供給して前記殺菌対象物を浮動させて殺菌することを特徴とする高電圧を利用した殺菌装置である。
本発明の請求項2の発明は、高電圧を発生する電源部と、発生した高電圧を印加する放電側電極と接地側電極を有する処理装置とを備え、前記処理装置の前記電極間に殺菌対象物を配置させて、前記電極間に高電圧パルスを印加して常温常圧下、ガス雰囲気中で前記殺菌対象物を殺菌する殺菌装置であって、前記放電側電極側および/または前記接地側電極側に振動発生手段を備え、前記放電側電極側および/または前記接地側電極側の前記殺菌対象物の載置部を振動させながら前記殺菌対象物を動かして殺菌することを特徴とする高電圧を利用した殺菌装置である。
本発明の請求項3の発明は、請求項2記載の高電圧を利用した殺菌装置において、前記放電側電極および/または前記接地側電極を摺動させながら前記殺菌対象物を殺菌することを特徴とする。
本発明の請求項4の発明は、高電圧を発生する電源部と、発生した高電圧を印加する放電側電極と接地側電極を有する処理装置とを備え、前記処理装置の前記電極間に殺菌対象物を配置させて、前記電極間に高電圧パルスを印加して常温常圧下、ガス雰囲気中で前記殺菌対象物を殺菌する殺菌装置であって、前記接地側電極側に多数のガス供給孔を備えたガス供給手段を備え、前記多数のガス供給孔から前記ガスを供給して前記殺菌対象物を浮動させるとともに、前記放電側電極および/または前記接地側電極を摺動させる摺動手段を備え、前記放電側電極および/または前記接地側電極を摺動させながら前記殺菌対象物を殺菌することを特徴とする高電圧を利用した殺菌装置である。
本発明の請求項5の発明は、請求項1あるいは請求項4記載の高電圧を利用した殺菌装置において、前記ガス供給手段が、殺菌対象物搬送手段に、その搬送方向に対して略直角にあるいは斜めに設けた前記多数のガス供給孔を備えていることを特徴とする。
本発明の請求項6の発明は、請求項3あるいは請求項4記載の高電圧を利用した殺菌装置において、前記放電側電極および/または前記接地側電極の摺動が、横方向摺動、縦方向摺動あるいは縦横方向摺動から選ばれるいずれかであることを特徴とする。
本発明の請求項7の発明は、請求項1から請求項6のいずれかに記載の高電圧を利用した殺菌装置において、前記ガスが、酸素、空気、窒素、二酸化炭素、アルゴン、およびヘリウムから選ばれる少なくとも1種のガスであることを特徴とする。
本発明の請求項1の高電圧を利用した殺菌装置は、高電圧を発生する電源部と、発生した高電圧を印加する放電側電極と接地側電極を有する処理装置とを備え、前記処理装置の前記電極間に殺菌対象物を配置させて、前記電極間に高電圧パルスを印加して常温常圧下、ガス雰囲気中で前記殺菌対象物を殺菌する殺菌装置であって、前記接地側電極側に多数のガス供給孔を備えたガス供給手段を備え、前記多数のガス供給孔から前記ガスを供給して前記殺菌対象物を浮動させて殺菌することを特徴とするものであり、前記殺菌対象物を浮動させながら殺菌することにより、
食品、医薬品、漢方薬品、化粧品、播種用種子、飼料、肥料などの殺菌対象物の品質を損なうことなく常温、常圧下で殺菌むらを生じることなく、容易に効率よく均一に殺菌できるようになり、芽胞菌などを含む各種微生物も殺菌でき、前処理および/または後処理が不要であり、安全性が高く、オゾン層破壊の問題がないという、顕著な効果を奏する。
本発明の請求項2の高電圧を利用した殺菌装置は、高電圧を発生する電源部と、発生した高電圧を印加する放電側電極と接地側電極を有する処理装置とを備え、前記処理装置の前記電極間に殺菌対象物を配置させて、前記電極間に高電圧パルスを印加して常温常圧下、ガス雰囲気中で前記殺菌対象物を殺菌する殺菌装置であって、前記放電側電極側および/または前記接地側電極側に振動発生手段を備え、前記放電側電極側および/または前記接地側電極側の前記殺菌対象物の載置部を振動させながら前記殺菌対象物を動かして殺菌することを特徴とするものであり、前記放電側電極側および/または前記接地側電極側を振動させながら前記殺菌対象物を動かして殺菌することにより、
食品、医薬品、漢方薬品、化粧品、播種用種子、飼料、肥料などの殺菌対象物の品質を損なうことなく常温、常圧下で殺菌むらを生じることなく、容易に効率よく均一に殺菌できるようになり、芽胞菌などを含む各種微生物も殺菌でき、前処理および/または後処理が不要であり、安全性が高く、オゾン層破壊の問題がないという、顕著な効果を奏する。
本発明の請求項3の発明は、請求項2記載の高電圧を利用した殺菌装置において、前記放電側電極および/または前記接地側電極を摺動させながら前記殺菌対象物を殺菌することを特徴とするものであり、前記放電側電極および/または前記接地側電極を摺動させながら前記殺菌対象物を動かして殺菌することにより、さらに容易に効率よく均一に殺菌できるようになるという、さらなる顕著な効果を奏する。
本発明の請求項4の高電圧を利用した殺菌装置は、高電圧を発生する電源部と、発生した高電圧を印加する放電側電極と接地側電極を有する処理装置とを備え、前記処理装置の前記電極間に殺菌対象物を配置させて、前記電極間に高電圧パルスを印加して常温常圧下、ガス雰囲気中で前記殺菌対象物を殺菌する殺菌装置であって、前記接地側電極側に多数のガス供給孔を備えたガス供給手段を備え、前記多数のガス供給孔から前記ガスを供給して前記殺菌対象物を浮動させるとともに、前記放電側電極および/または前記接地側電極を摺動させる摺動手段を備え、前記放電側電極および/または前記接地側電極を摺動させながら前記殺菌対象物を殺菌することを特徴とするものであり、前記殺菌対象物を浮動させるとともに、前記放電側電極および/または前記接地側電極を摺動させながら前記殺菌対象物を殺菌することにより、
食品、医薬品、漢方薬品、化粧品、播種用種子、飼料、肥料などの殺菌対象物の品質を損なうことなく常温、常圧下でより確実に殺菌むらを生じることなく、容易に効率よく均一に確実に殺菌できるようになり、芽胞菌などを含む各種微生物も確実に殺菌でき、前処理および/または後処理が不要であり、安全性が高く、オゾン層破壊の問題がないという、顕著な効果を奏する。
本発明の請求項5の発明は、請求項1あるいは請求項4記載の高電圧を利用した殺菌装置において、前記ガス供給手段が、殺菌対象物搬送手段に、その搬送方向に対して略直角にあるいは斜めに設けた前記多数のガス供給孔を備えていることを特徴とするものであり、前記殺菌対象物を搬送しながら容易に浮動させることができ、容易に効率よく均一に確実に殺菌できるようになりるという、さらなる顕著な効果を奏する。
本発明の請求項6の発明は、請求項3あるいは請求項4記載の高電圧を利用した殺菌装置において、前記放電側電極および/または前記接地側電極の摺動が、横方向摺動、縦方向摺動あるいは縦横方向摺動から選ばれるいずれかであることを特徴とするものであり、前記殺菌対象物を均一に確実に殺菌できるようになるという、さらなる顕著な効果を奏する。
本発明の請求項7の発明は、請求項1から請求項6のいずれかに記載の高電圧を利用した殺菌装置において、前記ガスが、酸素、空気、窒素、二酸化炭素、アルゴン、およびヘリウムから選ばれる少なくとも1種のガスであることを特徴とするとするものであり、絶縁破壊電圧を低下でき、高電圧パルス放電によるプラズマ中で確実に良好な殺菌を行えるという、さらなる顕著な効果を奏する。
本発明においては、例えば針状放電側電極と平板状接地側電極の間に殺菌対象物を配置させて、接地側電極側からガスを供給して殺菌対象物を浮動、浮遊させながら前記電極間に高電圧パルスを印加して常温常圧下、ガス雰囲気中で各種微生物を殺菌する。
例えば所定の間隔を置いて千鳥状に多数配設された針状放電側電極に、立ち上がり時間数10nS(ナノ秒)、持続時間1μS(マイクロ秒)程度以下のパルス高電圧を印加すると、放電側電極から線状に伸びるストリーマー放電が発生し、電極間の広い範囲をプラズマ化でき、前記電極間に介在させた殺菌対象物を殺菌できる。直流電圧印加時のコロナ放電では放電側電極のごく近傍が発光するのみであるが、パルスストリーマ放電でははるかに広い領域をプラズマ化できる。これは、パルスストリーマ放電では直流コロナ放電でのスパーク電圧より高い電圧が瞬間的に印加でき高電界領域を広くできること、また直流コロナではイオン空間電荷により放電側電極近傍の電離域の電界強度が低下するため放電が抑制されるが、パルスストリーマ放電では電圧の立ち上がりが急峻なため空間電荷電界による放電抑制がわずかであることなどによるものと考えられる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
(第1の実施態様)
図1は、本発明の高電圧を利用した殺菌装置の一実施形態の概要を示す構成図である。図1において、本発明の殺菌装置1は、高電圧を発生する電源部2と、発生した高電圧を印加する放電側電極となる一定の間隔を置いて千鳥状に多数配設された針状電極(例えばステンレス製針状電極で先端が0.5mmφと非常に細いもの)3と、接地側電極となる平板状電極4を有する処理装置5とを備えている。
図2は図1に示した本発明の殺菌装置1の要部を模式的に説明する説明図である。
電源部2において、電源21(AC200V、50Hz)から入力された電圧をスライダック22および高電圧トランス23にて昇圧し、全波整流ブリッジ24にて整流する。その後、抵抗25にて電流値を下げ、コンデンサ26を充電する。コンデンサ26に充電された電気エネルギーは、ギャップ27を通して瞬間的に放電され、パルス電圧となって処理装置5の針状電極3と平板状電極4間に印加される。28は抵抗、29は接地手段である。
電界強度として10〜80KV/cm程度が好ましい。
処理装置5中の平板状電極4の上に例えば、樹脂、ガラスなどの誘電体からなるセラミック板(Al23 )6が配設されており、そしてこのセラミック板6には水平方向に対してほぼ直角に多数のガス供給孔7が貫通して設けられており、ファンなどのガス供給手段8からガスを送りガス供給孔7からガス10を吹き出して、針状電極3と平板状電極4上のセラミック板6との間に配置させた殺菌対象物9(例えば胡椒などの香辛料)をそれにより浮動、浮遊させながら殺菌する。針状電極3と平板状電極4との間隔は特に限定されないが、通常10mm〜50mmから選ばれる所定の間隔である。針状電極3と平板状電極4との間隔を所定の間隔とすることにより、部分的に放電が集中することがなくなり均一にパルスストリーマ放電が行われる。
殺菌対象物9を浮動、浮遊させながら殺菌することにより、殺菌対象物の品質を損なうことなく常温、常圧下で殺菌むらを生じることなく、容易に効率よく均一に殺菌できる。
(第2の実施態様)
図3は本発明の他の殺菌装置の要部を模式的に説明する説明図である。
セラミック板6に水平方向に対して斜めに多数のガス供給孔7が貫通して設けられている以外は図2と同様になっており、ファンなどのガス供給手段8からガスを送り、斜めに設けたガス供給孔7からガス10を吹き出して、殺菌対象物9をそれにより浮動、浮遊、移送させながら殺菌するものであり、図2と同様の効果を得ることができる。
(第3の実施態様)
図4は本発明の他の殺菌装置の要部を模式的に説明する説明図である。
接地側電極側のセラミック板6および接地側電極4に図示しない摺動手段が備えられており、殺菌対象物9の載置部であるセラミック板6および接地側電極4を水平方向および縦方向に摺動させながら殺菌対象物9を殺菌するものであり、図2と同様の効果を得ることができる。
(第4の実施態様)
図5は本発明の他の殺菌装置の要部を模式的に説明する説明図である。
セラミック板6に水平方向に対してほぼ直角に多数のガス供給孔7が貫通して設けられており、かつセラミック板6に図示しない振動発生手段が備えられており、ファンなどのガス供給手段8からガスを送り、ガス供給孔7からガス10を吹き出して、殺菌対象物9をそれにより浮動、浮遊させながら、かつセラミック板6を水平方向および縦方向に振動させて殺菌対象物9を動かしたり、転がしたり、移送しながら殺菌するものであり、図2と同様の効果あるいは、さらに均一で、効果的な殺菌効果を得ることができる。
(第5の実施態様)
図6は本発明の他の殺菌装置の要部を模式的に説明する説明図である。
放電側電極の針状電極3に図示しない摺動手段が備えられており、針状電極3を水平方向に摺動させながら殺菌対象物9を殺菌するものであり、図2と同様の効果あるいは、さらに均一で効果的な殺菌効果を得ることができる。
(第6の実施態様)
図7は本発明の他の殺菌装置の要部を模式的に説明する説明図である。
放電側電極の針状電極3に図示しない摺動手段が備えられており、針状電極3を水平方向および縦方向に摺動、揺動させながら殺菌対象物9を殺菌するものであり、図2と同様の効果あるいは、より均一で効果的な殺菌効果を得ることができる。
(第7の実施態様)
図8(A)、(B)は本発明の他の実施形態における高電圧を利用した殺菌装置の要部概要を示す構成図である。
図8において、本発明の殺菌装置1Bは、多数の針状電極を所定の間隔を置いて千鳥状に配設した針状電極3と、平板状電極4の間に殺菌対象物搬送手段としてのベルトコンベア11を配設してある。電源部2などは図示しないが図1に示したものと同様になっている。
ベルトコンベア11は、樹脂あるいは合成ゴムなどの体積固有抵抗が約1010〜1014Ω・cmあるいはそれ以上の材料で形成されたものが好ましい。
ベルトコンベア11には、殺菌対象物9の搬送方向に対してほぼ直角に多数のガス供給孔7が貫通して設けられており、殺菌対象物9を搬送しながらガス供給手段8からガス10を送り、ガス供給孔7からガス10を吹き出して殺菌対象物9を浮動、浮遊させながら殺菌を行うことができるようになっている。
上述した殺菌装置1Bを作動させ、殺菌対象物(胡椒)9をホッパ12からベルトコンベア11上に供給すると、殺菌対象物(胡椒)9は矢印方向に連続的に搬送され、ガス供給孔7から吹き出すガス10により殺菌対象物9は浮動、浮遊しながら、針状電極3と平板状電極4間でパルスストリーマ放電により連続的に殺菌される。そして殺菌された殺菌対象物(胡椒)9はベルトコンベア11から排出されて容器13中に入れられる。このようにして、殺菌対象物(胡椒)9を常温、常圧下で連続的に均一に容易に殺菌することができる。14はベルトコンベア11を駆動するモータである。
(第8の実施態様)
図9は本発明の他の実施形態における高電圧を利用した殺菌装置の要部概要を示す構成図である。
図9において、本発明の殺菌装置1Cは、多数の針状電極を所定の間隔を置いて千鳥状に配設した針状電極3が、接地側電極である円筒状電極4Aの中心部に設置されており、円筒状電極4Aの内面には樹脂あるいは合成ゴムなどの体積固有抵抗が約1010〜1014Ω・cmあるいはそれ以上の材料で形成されたシート11Aが設置されている。
そして円筒状電極4Aおよびシート11Aには、殺菌対象物9の搬送方向に対してほぼ直角に多数のガス供給孔7が貫通して設けられており、図示しないガス供給手段からガス10を送り、ガス供給孔7からガス10を吹き出して本発明の殺菌装置1C内で殺菌対象物9を浮動、浮遊させながら殺菌を行うことができるようになっている。
上述した殺菌装置1Cを作動させ、殺菌対象物9をホッパ12から本発明の殺菌装置1C内に供給すると、殺菌対象物9は矢印方向に連続的に移動して、ガス供給孔7から吹き出すガス10により殺菌対象物9は浮動、浮遊しながら、針状電極3と円筒状電極4A間でパルスストリーマ放電により連続的に殺菌される。そして殺菌された殺菌対象物9は殺菌装置1Cから排出されて容器13中に入れられる。このようにして、殺菌対象物9を常温、常圧下で連続的に均一に容易に殺菌することができる。
本発明の殺菌装置において、電源部において発生した高電圧は、パルス電圧(例えば、エネルギー波を1秒間に約100回発生させる)となって処理装置の針状電極と前記平板状電極などの接地側電極間に印加され、常温、常圧下、針状電極と平板状電極などの接地側電極間でパルスストリーマ放電を発生させることができ、両電極間に介在させて移動させた殺菌対象物の殺菌が行われる。
本発明においては、針状電極と平板状電極などの接地側電極間に介在させて移動する殺菌対象物を広範囲にわたって均一に殺菌できるように、針状電極を多数、所定の間隔dを置いて千鳥状に配設することが好ましい。
印加電圧、パルス数、投入エネルギー(ジュール)、電界強度などが殺菌対象物の種類、形態、菌の種類、形態などによって異なるので間隔dの大きさおよびどの程度千鳥状にするか、すなわちどの程度互い違いにするかは特に限定されず、殺菌対象物が本来有する香味、風味、薬効、性能、分散性などの品質を損なわない範囲において充分に均一に殺菌できるように、適宜選定して決めるのが好ましい。
しかし、針状電極の間隔dは通常は、5mmから100mm未満、好ましくは8mmから50mmの範囲から選ばれることが望ましい。針状電極の間隔dが5mm未満であると殺菌対象物の殺菌はできるが電源部2の容量を大きくしなければならず不経済となる。一方、針状電極の間隔dが100mmを超えると針状電極3と平板状電極4間に介在させた殺菌対象物を均一に殺菌ができず殺菌むらがでる。
一般的には、印加電圧、パルス数、投入エネルギー、電界強度ともに大きい方が殺菌に有効であり、またパルス数よりも印加電圧が高い方が有効であり、同一投入エネルギーにおいては電界強度が高い方が有効である。
また、上記のように殺菌対象物を移動させ連続的に殺菌することもできるが、移動速度、殺菌処理時間、殺菌対象物の処理量、湿度などの殺菌条件は、殺菌対象物の種類、形態、菌の種類、形態などによって異なるので適宜選定して決めるのが好ましく特に限定されない。
上記実施の形態の説明は、本発明を説明するためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定し、或は範囲を減縮するものではない。又、本発明の各部構成は上記実施の形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。
本発明の高電圧を利用した殺菌装置は、高電圧を発生する電源部と、発生した高電圧を印加する放電側電極と接地側電極を有する処理装置とを備え、前記処理装置の前記電極間に殺菌対象物を配置させて、前記電極間に高電圧パルスを印加して常温常圧下、ガス雰囲気中で前記殺菌対象物を殺菌する殺菌装置であって、前記接地側電極側に多数のガス供給孔を備えたガス供給手段を備え、前記多数のガス供給孔から前記ガスを供給して前記殺菌対象物を浮動させて殺菌することを特徴とするものであり、前記殺菌対象物を浮動させながら殺菌することにより、食品、医薬品、漢方薬品、化粧品、播種用種子、飼料、肥料などの殺菌対象物の品質を損なうことなく常温、常圧下で殺菌むらを生じることなく、容易に効率よく均一に殺菌できるようになり、芽胞菌などを含む各種微生物も殺菌でき、前処理および/または後処理が不要であり、安全性が高く、オゾン層破壊の問題がないという、顕著な効果を奏するので、産業上の利用価値が高い。
本発明の高電圧を利用した殺菌装置の要部の概要を示す構成図である。 図1に示した本発明の殺菌装置の要部を模式的に説明する説明図である。 本発明の他の殺菌装置の要部を模式的に説明する説明図である。 本発明の他の殺菌装置の要部を模式的に説明する説明図である。 本発明の他の殺菌装置の要部を模式的に説明する説明図である。 本発明の他の殺菌装置の要部を模式的に説明する説明図である。 本発明の他の殺菌装置の要部を模式的に説明する説明図である。 (A)、(B)本発明の高電圧を利用した他の殺菌装置の要部の概要を示す構成図である。 本発明の高電圧を利用した他の殺菌装置の要部の概要を示す構成図である。
符号の説明
1、1A、1B、1C 殺菌装置
2 高電圧を発生する電源部
3 放電側電極(針状電極)
4 接地側電極(平板状電極)
4A 接地側電極(円筒状電極)
5 処理装置
6 セラミック板
7 ガス供給孔
8 カス供給手段
9 殺菌対象物
10 ガス
11 ベルトコンベア
11A シート

Claims (7)

  1. 高電圧を発生する電源部と、発生した高電圧を印加する放電側電極と接地側電極を有する処理装置とを備え、前記処理装置の前記電極間に殺菌対象物を配置させて、前記電極間に高電圧パルスを印加して常温常圧下、ガス雰囲気中で前記殺菌対象物を殺菌する殺菌装置であって、前記接地側電極側に多数のガス供給孔を備えたガス供給手段を備え、前記多数のガス供給孔から前記ガスを供給して前記殺菌対象物を浮動させて殺菌することを特徴とする高電圧を利用した殺菌装置。
  2. 高電圧を発生する電源部と、発生した高電圧を印加する放電側電極と接地側電極を有する処理装置とを備え、前記処理装置の前記電極間に殺菌対象物を配置させて、前記電極間に高電圧パルスを印加して常温常圧下、ガス雰囲気中で前記殺菌対象物を殺菌する殺菌装置であって、前記放電側電極側および/または前記接地側電極側に振動発生手段を備え、前記放電側電極側および/または前記接地側電極側の前記殺菌対象物の載置部を振動させながら前記殺菌対象物を動かして殺菌することを特徴とする高電圧を利用した殺菌装置。
  3. 前記放電側電極および/または前記接地側電極を摺動させながら前記殺菌対象物を殺菌することを特徴とする請求項2記載の高電圧を利用した殺菌装置。
  4. 高電圧を発生する電源部と、発生した高電圧を印加する放電側電極と接地側電極を有する処理装置とを備え、前記処理装置の前記電極間に殺菌対象物を配置させて、前記電極間に高電圧パルスを印加して常温常圧下、ガス雰囲気中で前記殺菌対象物を殺菌する殺菌装置であって、前記接地側電極側に多数のガス供給孔を備えたガス供給手段を備え、前記多数のガス供給孔から前記ガスを供給して前記殺菌対象物を浮動させるとともに、前記放電側電極および/または前記接地側電極を摺動させる摺動手段を備え、前記放電側電極および/または前記接地側電極を摺動させながら前記殺菌対象物を殺菌することを特徴とする高電圧を利用した殺菌装置。
  5. 前記ガス供給手段が、殺菌対象物搬送手段に、その搬送方向に対して略直角にあるいは斜めに設けた前記多数のガス供給孔を備えていることを特徴とする請求項1あるいは請求項4記載の高電圧を利用した殺菌装置。
  6. 前記放電側電極および/または前記接地側電極の摺動が、横方向摺動、縦方向摺動あるいは縦横方向摺動から選ばれるいずれかであることを特徴とする請求項3あるいは請求項4記載の高電圧を利用した殺菌装置。
  7. 前記ガスが、酸素、空気、窒素、二酸化炭素、アルゴン、およびヘリウムから選ばれる少なくとも1種のガスであることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の高電圧を利用した殺菌装置。
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