JP6998806B2 - ガスプラズマ殺菌設備 - Google Patents

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Description

本発明は、ガスプラズマ発生装置を使用して粒状物の殺菌を行うガスプラズマ殺菌設備に関する。
この種の殺菌設備の一例として特許文献1に記載の技術を挙げることができる。
この文献に開示の技術は、粒状や粉末状の殺菌対象物(具体的には種子)の種類や特性に応じたプラズマ発生を行い、悪影響を抑制して安定的かつ確実に殺菌を行うことができ、バッチ処理でも殺菌が行える小型化できるプラズマ殺菌装置を提供することを目的としている。
このプラズマ殺菌装置は、段落〔0009〕にも記載されているように、農産物の種子を殺菌対象とする。その課題として、同段落以降に記載されているように、この種の殺菌対象の場合、殺菌特性が異なることがあることから、殺菌対象物100を載置する導電材から成る載置部1と、電源部12に一の電極10と載置部1とを切替える電源切替部2と、接地部13に一の電極10と他の電極11と載置部1とを切替える接地切替部3とを備えることにより、異なった殺菌対象物(農産物の種子)を良好に殺菌する。
このプラズマ殺菌装置は、殺菌容器14内に構成されており、この容器14内に設けられた載置部1への殺菌対象(例えば農産物の種子)の出し入れを必要となる。従って、大量の種子を連続的に処理する用途には向いていない。
特開2017-86705号公報
農産物の種子を殺菌対象とする場合、比較的大量の種子を順次殺菌処理する場合も連続的且つ安定的に処理する必要がある。
さらに、これまでの殺菌方法との比較では、農薬或いは水を使用することは環境問題等との関係から好ましくない。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、農薬、水等を使用することなく、プラズマを使用して種子の殺菌を行う場合において、開空間内で大量の種子を順次殺菌することができる殺菌設備を提供する点にある。
本発明の第1特徴構成は、
プラズマ源となるガスが流れるガス流路に少なくとも一対の電極を備え、前記一対の電極間に交流電圧を印加して、前記一対の電極間でガスプラズマを発生するとともに、発生されたガスプラズマを前記ガス流路の出口から大気中に放出して、当該出口外方に向けてガスプラズマの存続移動領域を形成するガスプラズマ発生装置と、
前記ガスプラズマ発生装置の前記存続移動領域内に種子を保持する保持手段と備え、
前記保持手段により保持された前記種子に、異なった方向から前記ガスプラズマを照射可能に構成され
前記ガス流路の出口が対向して配置される少なくとも一対の前記ガスプラズマ発生装置を備え、
前記保持手段に保持された状態で、前記少なくとも一対の前記ガスプラズマ発生装置で発生される対向位置する少なくとも一対の前記存続移動領域内に種子が保持される構成で、
前記保持手段が、前記種子をコンベア面上に分散保持した状態で、当該コンベア面を貫通して前記ガスプラズマが移動可能な孔を備えたコンベア装置から構成され、
前記コンベア装置が、対向配置される前記ガスプラズマ発生装置間に位置され、コンベア面が停止する停止状態で、前記保持手段として働く点にある。
本特徴構成によれば、ガスプラズマ発生装置は、そのガス流路の出口外側の大気環境にガスプラズマの存続移動領域を形成する。本発明で使用するガスプラズマ発生装置では、少なくとも一対の電極間で発生されたガスプラズマが、ガス流路を流れるガス流に搬送される形態で、出口から放出され、移動しながらプラズマとして存続しつづける。
保持手段は、種子をこの存続移動領域内に保持する。結果、種子に照射されるガスプラズマにより種子の殺菌を良好に行うことができる。この処理は、大気中の開放空間において順次、ガスプラズマの存続移動領域内に種子を搬送・位置保持するものとできるため、連続的な順次処理とできる。
その照射形態であるが、本発明においては複数の方向から照射する形態を採るため、種子の外表面を覆う形態で過不足なくガスプラズマを照射して、十分な殺菌を行うことができる。
本特徴構成によれば、ガスプラズマ発生装置が少なくとも一対備えられ、対向位置されるため、一方のガスプラズマ発生装置の照射方向を表側、他方のそれを裏側として、少なくとも表裏両面にガスプラズマを照射して殺菌を行うことができる。
本特徴構成によれば、ガスプラズマ発生装置が保持手段として働くコンベア装置のコンベア面を挟んで一対備えられ、コンベア面が停止する停止状態で、コンベア面に設けられた孔を介して、ガスプラズマをコンベア面の表側及び裏側からガスプラズマを照射して殺菌を行うことができる。
本発明の第特徴構成は、
前記ガスプラズマの存続移動領域内に位置保持された前記種子の姿勢を変更する姿勢変 更手段を備えた点にある。
本特徴構成によれば、種子の姿勢変更手段を設けることで、様々(複数)な方向からガスプラズマを照射して、殺菌を行うことができる
本発明の第特徴構成は、
前記姿勢変更手段が、前記コンベア装置のコンベア面上に分散された前記種子に気流を当てて姿勢変更させる姿勢変更機構と前記コンベア面を振動させる振動機構との何れか一方又はそれらの両方である点にある。
本特徴構成によれば、種子の姿勢変更にあって、種子に気流を当てたり、コンベア面を振動させる操作の一方又は両方を行うことにより、良好に姿勢変更を行える。
本発明の第特徴構成は、
前記保持手段がコンベア装置で構成され、
前記コンベア装置のコンベア面が、前記種子を保持可能な形態で気流の透過を許容する透過型コンベア面として構成され、
前記ガスプラズマ発生装置の前記ガス流路の出口が、前記コンベア面の一方に側に位置されるとともに、前記気流を前記コンベア面の背面側から供給する送風手段を備えた点にある。
本特徴構成によれば、種子をコンベア面に保持した状態で、その一方の側からガスプラズマを照射し、この方向とは背面側となる反対側から気流を流して種子の姿勢を変更しながら、種子に複数の方向からガスプラズマを照射して、殺菌を良好に行うことができる。
本発明の第特徴構成は、
ガスプラズマの放出方向が同一とされる複数のガスプラズマ発生装置を分散配置して備え、
分散配置された前記複数のガスプラズマ発生装置のガスプラズマの存続移動領域間に渡って前記種子が移動して複数の前記存続移動領域において殺菌される点にある。
本特徴構成によれば、複数のガスプラズマの存続移動領域内を順次、種子を移動させて、種子における照射位置、ガスプラズマの発生元を変えて連続的な処理を行うことができる。ここで、例えば、ここのガスプラズマ発生装置の直下に種子が位置することを検出した場合に、移動を一時停止して、照射時間をかせいでもよい。
本発明の第特徴構成は、
前記保持手段が、前記種子をコンベア面上に分散保持した状態で移動させるコンベア装 置から構成され、
前記複数のガスプラズマ発生装置の分散配置方向が、前記コンベア装置の搬送方向とされている点にある。
本特徴構成によれば、コンベア装置の搬送方向とガスプラズマ発生装置の分散配置方向とが一致しているため、コンベア装置を搬送動作させる形態で種子の殺菌処理を実行できる。
第1実施形態に係るガスプラズマ殺菌設備の外観視図 図1に示すガスプラズマ殺菌設備の側面視説明図 ガスプラズマ発生装置の構成説明図 各電極へ印加した交流電圧・電流を示す図 第2実施形態に係るガスプラズマ殺菌設備の外観視図 図5に示すガスプラズマ殺菌設備の側面視説明図 第3実施形態に係るガスプラズマ殺菌設備の外観視図 ガスプラズマの殺菌効果を示す図
本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
1.第1実施形態
図1に本実施形態に係るガスプラズマ殺菌設備100の外観を、図2にその側面視説明図を示した。これらの図は、本実施形態の理解を容易とするため簡略化して描いている。
この図からも判明するように、ガスプラズマ殺菌設備100は、殺菌対象である多数の種子1が分散されて搬送されるコンベア装置2を備えて構成され、そのコンベア装置2の搬送方向Dの特定位置に、複数(図示する例では6個)のガスプラズマ発生装置3を備えて構成されている。このガスプラズマ発生装置3は、種子1が保持されるコンベア面2aを挟んで、上下に対を成して配設されている(図2参照)。
<ガスプラズマ発生装置>
ガスプラズマ発生装置3の具体的構成を図3に示した。
ガスプラズマ発生装置3は、プラズマ源となるガスgが流れるガス流路3aに少なくとも一対の電極3bを備え、これら一対の電極3b間に交流電圧を印加して、一対の電極3b間でガスプラズマを発生する。発生されたガスプラズマはガス流路3aの出口outから大気中に放出され、当該出口out外方に向けてガスプラズマの存続移動領域Zを形成する。
前記ガス流路3aは、後述するように絶縁材料の直管3c内に形成されており、この直管3c内に固定された各電極3bに交流電圧を印加する電圧印加装置3dを備えている。
図1~3に示すように、ガスプラズマ発生装置3を使用することにより、ガス流路3aの出口outから、その長手方向に伸びるガスプラズマの存続移動領域Zが形成される。図面からも判明するように、この存続移動領域Zは先細りとなり、先端に向かうにしたがってプラズマ濃度は低下する。
以上が、ガスプラズマ殺菌設備100に採用しているガスプラズマ発生装置3の概要であるが、以下、さらに詳細に説明する。
ガス
ガス流路3aには、プラズマ源となるガスgを供給するが、このガスgは、特に限定されず、単原子ガス、例えば、ヘリウムやアルゴン等、多原子ガス、例えば、酸素、二酸化炭素、窒素、水素等、複数の成分からなる混合ガス、例えば、空気、前記の単原子分子や前記の多原子分子の任意の組み合わせに係る混合ガス等を挙げることができる。
ガス流路3aへのガスgの供給に関しては、ガス流路3aの上流にマスフローコントローラMFCを備えて、ガス流路3aへのガスgの供給圧及び供給量を制御する。
ガス流路
ガス流路3aは、絶縁材料(例えばガラスやセラミック)からなる直管3c内に形成され、その入口inからガスgが供給される。
このガス流路3a長さは、少なくとも一対の電極3bを配するに十分な長さを有しておればよい。但し、直管3cを長くすることで、電極3b間をガスgが通過に要する時間が増加し、付与されるエネルギー量も増加する。このガス流路3aの長さは、最大10cm程度である。
一方、本発明では、この直管3cの出口outの外側に形成されるガスプラズマの存続移動領域Zにおいて種子1の殺菌を行うため、図2、図3において下側に位置する出口側の電極3bから出口outまでの長さは制限される。
ガス流路3aの内径は、好適には1mm以上である。尚、上限値は、例えば4mm程度である。
電極
電極3bを構成する帯状電極の材質は、銅、銀、ニッケル、アルミニウム、ステンレス等の金属や導電性金属酸化物、カーボン等の有機導電材料を挙げることができる。
その構造は、基本的には、直管3cの内周に沿って円環状に配された一対の帯状電極とされている。
図3からも判明するように、両電極3bはガス流路3aの長手方向に所定長さ(本実施形態の場合は20mm)離間されて配置されている。一方、存続移動領域Zの長さを40mm程度まで確保している。
(電圧印加装置)
電圧印加装置3dは、交流電圧(好適には、一定周期で変化する、正弦波電圧の交流電圧)を一対の帯状電極3b間に印加し、直管3c内に大気圧下でグロー放電を生起させる手段である。同図示した電圧印加装置3dには、直管3c内において入口in側に位置される電極3bに関しては、所定の電圧範囲で交流電圧を印加可能な交流電源部3d1,電圧調整部3d2を備えている。一方、直管3c内において出口out側に位置される電極3bに関しては、当該電極3bを所定の電圧に維持する電圧維持部3d3を備えるととともに、両電極3b間に流れる電流に対して抵抗となる抵抗部3d4を備えている。この構造にあっては、電撃は入口in側から出口out側へ発生する。
交流電源部3d1と電圧維持部3d3との同期は、同期制御装置C3によるものとした。
電圧印加装置3dの使用に際しては、例えば、運転初期に、最大電圧及び/又は周波数を高くしておき、ある条件(例えば、一定時間が経過した後やグロー放電が確認できた場合等)を充足した状態で、電圧及び/又は周波数を順次低くして、ガスプラズマの発生を継続維持する。
正弦波交流電圧
電圧
正弦波交流電圧の最大電圧は、高すぎるとグロー放電からアーク放電になってしまい直管3c等を損傷させる場合があり、低すぎるとグロー放電を生起させない場合がある。また、印加電圧が高すぎる場合には、直管3c外周の隣接する帯状電極3b間で沿面放電が発生してしまう可能性がある。よって、電極2b間最大電圧は、好適には5~25kVp-pであり、より好適には5~15kVp-pである。
周波数
印加する電圧の周波数は、特に制限はなく、数kHzの低周波から数十kHz或いはMHz単位の高周波まで適用できる。しかし、周波数が高くなるほど絶縁が困難となる。よって、周波数は、好適には5kHz~5MHzであり、より好適には5kHz~1MHzであり、特に好適には10~30kHzである。図4は、一対の帯状電極間に正弦波交流電圧を印加した際のタイミングチャート例である。
ガスプラズマ殺菌設備での殺菌処理
本発明にあっては、この存続移動領域Z内に殺菌対象である種子1の少なくとも一部表面があることが必要とする。
そこで、図1、図2に示すように、ガスプラズマ殺菌設備100は、ガス流路3aの出口outが対向して配置される少なくとも一対のガスプラズマ発生装置3を備え、コンベア装置2のコンベア面2aに種子1が保持された状態で、少なくとも一対のガスプラズマ発生装置3で発生せれる対向する少なくとも一対のガスプラズマの前記存続移動領域Z内に種子1が位置されガスプラズマが種子1に上下両面から照射され殺菌処理される。図において、存続移動領域Zの先端のみが種子1に当たっているように図示しているが、これは複数方向から照射されるガスプラズマの照射形態の理解を容易とするためであり、実際は存続移動領域Zは一定の広がりを有し、種子1の表面を包む形態となっている(図2、5,6,7で同じ)。
このようにして、図3に示すように、存続移動領域Zの長さを40mm程度まで確保している。
このガスプラズマ殺菌設備100では、コンベア装置2の搬送方向Dを横断する方向に複数のガスプラズマ発生装置3を並べているため、殺菌対処の種子1に対して、一定時間、ガスプラズマを照射する必要がある。
そこで、コンベア面2a上に種子1を保持する一対の突出ガイド2bgを設けた保持部2bを設け、この保持部2bに保持され状態の種子1が、ガスプラズマ発生装置3の下部及び上部に位置する位相で、コンベア装置2は停止される。そして、所定時間、種子1をガスプラズマの存続移動領域Z内に保持する。よって、少なくともこの保持部2bには、コンベア面2aを表裏方向に貫く複数の孔2cが設けられている。この孔2cは、種子1の落下を防止するため、その孔径は種子1を落下させることのない径とされている。
従って、第1実施形態では、コンベア装置2の運転・停止を伴う順次処理となる。
以上、このガスプラズマ殺菌設備100では、コンベア装置2が、ガスプラズマ発生装置3の存続移動領域Z内に種子1を保持する保持手段となっており、この保持手段により保持された状態にある種子1に、異なった方向からガスプラズマを照射して、種子1の殺菌が可能となっている。
2.第2実施形態
図5に、この実施形態に係るガスプラズマ殺菌設備101の外観を、図6に側面視説明図を示した。第1実施形態との比較からも明らかなように、第1実施形態においてコンベア装置2の搬送方向Dに直交して、一列に配設していたガスプラズマ発生装置列30を、コンベア装置2の搬送方向Dに複数列(図示する例では30列)としたものである。即ち、複数のガスプラズマ発生装置30がこの搬送方向Dに沿って分散配置されている。
この様に配置することで、第1実施形態では、コンベア装置2の停止を伴った処理とする必要があった種子1の殺菌を、コンベア装置2を停止することなく連続運転した状態で行うことができる。
この実施形態では、コンベア面2aの全面に均等に孔2cを設けている。
3.参考形態
この参考形態のガスプラズマ殺菌設備103を図7に示した。
第1実施形態、第2実施形態に係るガスプラズマ殺菌設備100、101では、コンベア装置2のコンベア面2aに、ガスプラズマが透過可能な孔2cが多数形成しておき、この孔2cをガスプラズマが通過する状態で、対向して発生される少なくとも一対のガスプラズマ存続移動領域Z(上側に発生される存続移動領域Zと下側に発生される存続移動領域Z)内に種子1を挟んで、種子1の殺菌を少なくとも2方向から行うものとした。
さらに、第2実施形態においてコンベア装置2の搬送方向Dにガスプラズマ発生装置3を並べて、複数回、ガスプラズマの存続移動領域Z内を通過(複数回、ガスプラズマを照射)することとした。
しかしながら、ガスプラズマ発生装置3を対向して配置する構造では設備自体が複雑とるとともに大型化する。
そこで、ガスプラズマ発生装置3の配置は、コンベア装置2のコンベア面2a片側(例えば上側)のみとして、種子1の姿勢を変更しようとするのが参考形態である。
この参考形態では、コンベア装置2の上側に位置されるガスプラズマ発生装置群300は、第2実施形態と同様にコンベア装置2の搬送方向Dにも配置している。従って、連続処理が可能である。
この参考形態においては、ガスプラズマ発生装置3を対向配置する代わりに、ガスプラズマの存続移動領域Z内の種子1の姿勢を変更する姿勢変更手段を設けている。具体的には、姿勢変更手段として、コンベア装置2のコンベア面2a上に分散された種子1に気流Wを当てて姿勢変更させる姿勢変更機構の一例としての送風機構400を設けているのである。このようにすることで、気流Wによって種子1のガスプラズマの存続移動領域Z内で姿勢を変更して、ガスプラズマの照射部位を変えて、異なった方向から照射して有効な殺菌を行うことができる。
このような構成を採用する代わりに、図7に破線で示すように、コンベア装置2のコンベア面2aを、種子1をコンベア面2a上に維持した形態で気流の透過を許容する透過型コンベア面(例えば多孔板とする)として構成し、ガスプラズマ発生装置3をガス流路3aの出口out側に位置するとともに、気流Wをコンベア面2aの裏面(ガスプラズマ発生装置3の配置側に対してコンベア面2aの背面となる)から供給する送風機構401を備えた構成としてもよい。
このように気流Wによる姿勢変更を行うことなく、コンベア面を振動させる振動機構(図示省略)を備えて、姿勢変更手段としてもよい。
以下、本発明の有効性を確認するために、発明者らが行った試験に関して説明する。
ガスプラズマ発生装置3の運転条件を以下に箇条書きした。照射は種子1の上方からの片側方向照射とした。
ガス種 :ヘリウムガス
ガス流量 :5 リットル/min
電極間電圧 :11.0 kVp-p
電極間電流 :5.3 mAp-p
交流周波数 :27.0 kHz
入力電力量 :2.6 W(電流電圧特性値から見積もった)
この条件でガスプラズマ発生装置3を運転した場合の電極間電圧及び電極間電流を図4に示した。電流にリップルが現れているが、ヘリウムプラズマの発生に関連して、リップルが出現しているものと理解される。電極間電圧を実線で、電極間電流を点線で示している。
結果
図8(a)(b)に試験結果を示した。
同図(a)が大腸菌の結果であり、(b)が黄色ブドウ球菌の結果である。
これら図で、縦軸は「種子重量当たり 生菌数(CFU/g-DRY-Seed)」を示しており、横軸は「ガスプラズマ照射時間(min)」を示している。
結果、
ガスプラズマの照射時間(殺菌処理時間)を長くすること殺菌性を向上できる。
片面処理であっても、10分の処理で菌種によらず約90~99%の殺菌が可能であった。
〔別実施形態〕
(1)上記の実施形態においては、電極3bは帯状とし、それをガス流路3aに周回する構成で設ける例を示したが、例えば、電極の数を多くしてもよい。
1 種子
2 コンベア装置(保持手段)
2a コンベア面
3 ガスプラズマ発生装置
3a ガス流路
3b 電極
100 ガスプラズマ殺菌設備
300 ガスプラズマ発生装置群
400 送風機構(姿勢変更手段)
401 送風機構(姿勢変更手段)
W 気流
Z ガスプラズマの存続移動領域
g ガス
out 出口

Claims (6)

  1. プラズマ源となるガスが流れるガス流路に少なくとも一対の電極を備え、前記一対の電極間に交流電圧を印加して、前記一対の電極間でガスプラズマを発生するとともに、発生されたガスプラズマを前記ガス流路の出口から大気中に放出して、当該出口外方に向けてガスプラズマの存続移動領域を形成するガスプラズマ発生装置と、
    前記ガスプラズマ発生装置の前記存続移動領域内に種子を保持する保持手段と備え、
    前記保持手段により保持された前記種子に、異なった方向から前記ガスプラズマを照射可能に構成され
    前記ガス流路の出口が対向して配置される少なくとも一対の前記ガスプラズマ発生装置を備え、
    前記保持手段に保持された状態で、前記少なくとも一対の前記ガスプラズマ発生装置で発生される対向位置する少なくとも一対の前記存続移動領域内に種子が保持される構成で、
    前記保持手段が、前記種子をコンベア面上に分散保持した状態で、当該コンベア面を貫通して前記ガスプラズマが移動可能な孔を備えたコンベア装置から構成され、
    前記コンベア装置が、対向配置される前記ガスプラズマ発生装置間に位置され、コンベア面が停止する停止状態で、前記保持手段として働くガスプラズマ殺菌設備。
  2. 前記ガスプラズマの存続移動領域内に位置保持された前記種子の姿勢を変更する姿勢変更手段を備えた請求項記載のガスプラズマ殺菌設備。
  3. 前記姿勢変更手段が、前記コンベア装置のコンベア面上に分散された前記種子に気流を当てて姿勢変更させる姿勢変更機構と前記コンベア面を振動させる振動機構との何れか一方又はそれらの両方である請求項記載のガスプラズマ殺菌設備。
  4. 前記コンベア装置のコンベア面に前記種子を面上に保持可能な形態で気流の透過を許容する透過型コンベア面として構成され、
    前記ガスプラズマ発生装置の前記ガス流路の出口側に、前記コンベア面が位置されるとともに、前記気流を、前記ガスプラズマ発生装置の配置側に対して前記コンベア面の背面側から供給する送風手段を備えた請求項記載のガスプラズマ殺菌設備。
  5. ガスプラズマの放出方向が同一とされる複数のガスプラズマ発生装置を分散配置して備え、
    分散配置された前記複数のガスプラズマ発生装置のガスプラズマの存続移動領域間に渡って前記種子が移動して複数の前記存続移動領域において殺菌される請求項1からの何れか一項記載のガスプラズマ殺菌設備。
  6. 前記コンベア装置が、前記種子をコンベア面上に分散保持した状態で移動させ、
    前記複数のガスプラズマ発生装置の分散配置方向が、前記コンベア装置の搬送方向とされている請求項記載のガスプラズマ殺菌設備。
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