JP2002159562A - 高電圧を利用した殺菌装置 - Google Patents

高電圧を利用した殺菌装置

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JP2002159562A
JP2002159562A JP2000356281A JP2000356281A JP2002159562A JP 2002159562 A JP2002159562 A JP 2002159562A JP 2000356281 A JP2000356281 A JP 2000356281A JP 2000356281 A JP2000356281 A JP 2000356281A JP 2002159562 A JP2002159562 A JP 2002159562A
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electrodes
needle
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discharge
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JP2000356281A
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English (en)
Inventor
Kensuke Akutsu
顕右 阿久津
Koji Ueki
耕司 植木
Akinori Iwata
顕範 岩田
Hidetoshi Hasegawa
秀翁 長谷川
Koji Takeda
宏治 武田
Yutaka Ueki
裕 植木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Paint Co Ltd
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paint Co Ltd
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 殺菌対象物の品質を損なわずに、各種菌を常
温、常圧下で均一に殺菌でき、前処理や後処理が不要
で、安全性が高く、オゾン層破壊の問題がない殺菌装置
を提供する。 【解決手段】 高電圧を発生する電源部と、発生した高
電圧を印加する放電側電極と接地側電極を有する処理装
置とを備え、前記処理装置の前記電極間に殺菌対象物を
移動させて、前記電極間でパルスストリーマ放電を発生
させることにより連続的に殺菌するにあたり、前記放電
側電極が所定の間隔を置いて千鳥状に多数配設された針
状電極からなり、前記接地側電極が平板状電極からなる
殺菌装置を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、食品、医薬品、
漢方薬品、化粧品、飼料、肥料などの固型物全般に適用
可能であって、特に加熱不適な食品や玄米などの穀類に
は最適に適用できる高電圧を利用した殺菌装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、食品の殺菌方法としては加熱殺菌
が一般的に行われている。しかし加熱殺菌では、成分、
香り、味、色等の変質、有効成分の逸散等を伴い、食品
そのものの品質を低下させる問題があった。食品を過熱
水蒸気に接触させて殺菌する方法(特公昭63−509
84号公報)が提案されているが、香り成分の飛散や水
蒸気の食品への浸透などによる品質の変化や劣化が起こ
り易いなどの問題があった。米の殺菌・殺虫には臭化メ
チルによるくん蒸が行われてきた。しかし、臭化メチル
は、引火しやすく危険物に指定されていることや、劇物
にも指定され、皮膚に触れると水泡を生じるなど安全性
に問題がある上、その高いオゾン破壊の潜在性により大
気中に放出されて地球上空のオゾン層に到達すると、オ
ゾン層を破壊する問題がある。一方、オゾンによる殺菌
も行われてるが、殺菌効果が不満足であるという問題が
あり、また、カビの増加を抑えるため、低温貯蔵(例え
ば、15℃、70〜75%RH)が行われているが、長
期低温貯蔵ではカビの増加が懸念される。
【0003】本発明者等は、先に高交流電圧あるいは高
電圧をパルス的に印加した放電側電極と接地側電極間に
殺菌対象物を介在させて、常温、常圧下、前記電極間で
パルスストリーマ放電を発生させることにより芽胞菌な
どを含む各種菌を殺菌する装置および方法を提案した
(特開平11−267183号公報)。この場合、前記
放電側電極と接地側電極はいずれも平板状電極を用いる
のが主流である。しかし、平板状電極を用いると、電極
の表面積が大きくなるために高電圧を発生する電源部の
容量を大きくする必要があり、また両平板状電極は絶対
平行であることが必要であり、平行が保たれないと部分
的に放電が集中する問題があった。一方、前記放電側電
極として1つの針状電極を用い、前記接地側電極として
平板状電極を用いる場合があるが、この場合は前記電極
間に介在された殺菌対象物の広範囲にわたる殺菌ができ
ず殺菌むらがでる問題があった。そこで本発明者等は、
所定の間隔を置いて碁盤の目のように整然と多数配設さ
れた針状電極を用い、接地側電極として平板状電極を用
いる殺菌装置を提案した(特願平11−105240号
明細書)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし特願平11−1
05240号明細書に記載の殺菌装置の場合は、図9に
示すように多数の針状電極を碁盤の目のように整然と配
設した針状電極3を用いたため、各針状電極に高電圧を
かけて放電させた場合、各針状電極から平板状電極4へ
同電位のパルスストリーマ放電が放出されてお互いに干
渉が発生し、図10に示すように平板状電極4上でパル
スストリーマ放電が行われる四角状の箇所aと、パルス
ストリーマ放電が行われない箇所bが現れ、均一な放電
ができないという問題が生じた。この場合、図11に示
すように例えば、殺菌対象物を針状電極3と平板状電極
4間で矢印で示したように移動させて殺菌を行っても、
パルスストリーマ放電が行われる箇所aを通過する殺菌
対象物cは殺菌されるが、パルスストリーマ放電が行わ
れない箇所bを通過する殺菌対象物dは充分に殺菌され
ないため、殺菌むらが生じ均一な殺菌ができないという
問題があった。玄米などの穀類の貯蔵中、微生物、特に
カビなどが増加すると、最悪時には、商品価値を消失さ
せ、食用不適となる。また、米などに付着している芽胞
菌は、炊飯時にさえ死滅することは期待できない。一
方、食品の中には加熱殺菌が不適なものがあり、例え
ば、日本人の主食の米は加熱殺菌も薬剤処理も適さな
い。
【0005】本発明の目的は、食品、医薬品、漢方薬
品、化粧品、飼料、肥料などの殺菌対象物の品質を損な
うことなく常温、常圧下で殺菌むらを生じることなく、
容易に効率よく均一に殺菌でき、米などに付着している
芽胞菌などを含む各種菌も殺菌でき、前処理および/ま
たは後処理が不要であり、安全性が高く、オゾン層破壊
の問題がない殺菌装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、従来の問
題を解決するために鋭意研究した結果、放電側電極とし
て所定の間隔を置いて千鳥状に多数配設された針状電極
を用いることにより課題を解決できることを見出し、こ
の発明を完成するに到った。
【0007】上記課題を解決するため請求項1の発明
は、高電圧を発生する電源部と、発生した高電圧を印加
する放電側電極と接地側電極を有する処理装置とを備
え、前記処理装置の前記電極間に殺菌対象物を移動させ
て、前記電極間でパルスストリーマ放電を発生させるこ
とにより連続的に殺菌する殺菌装置であって、前記放電
側電極が所定の間隔を置いて千鳥状に多数配設された針
状電極からなり、前記接地側電極が平板状電極からなる
ことを特徴とする高電圧を利用した殺菌装置である。
【0008】請求項2の発明は、請求項1記載の殺菌装
置において、前記針状電極が5mmから30mmの範囲
から選ばれる一定の間隔を置いて千鳥状に多数配設され
ていることを特徴とする。
【0009】請求項3の発明は、請求項1あるいは請求
項2記載の殺菌装置において、前記針状電極が前記接地
側電極に対して所定の間隔を置いて配設されていること
を特徴とする。
【0010】請求項4の発明は、請求項1から請求項3
のいずれかに記載の殺菌装置において、前記針状電極が
ステンレス鋼などの耐腐性材料で形成されていることを
特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明においては、針状電極と平
板状電極間で殺菌対象物を移動させて前記電極間にパル
スストリーマ放電を発生させることにより各種菌を殺菌
する。所定の間隔を置いて千鳥状に多数配設された針状
電極からなる放電側電極に、立ち上がり時間数10nS
(ナノ秒)、持続時間1μS(マイクロ秒)程度以下の
パルス高電圧を印加すると、放電側電極から線状に伸び
るストリーマー放電が発生し、電極間の広い範囲をプラ
ズマ化でき、前記電極間に介在させた殺菌対象物を殺菌
できる。直流電圧印加時のコロナ放電では放電側電極の
ごく近傍が発光するのみであるが、パルスストリーマ放
電でははるかに広い領域をプラズマ化できる。これは、
パルスストリーマ放電では直流コロナ放電でのスパーク
電圧より高い電圧が瞬間的に印加でき高電界領域を広く
できること、また直流コロナではイオン空間電荷により
放電側電極近傍の電離域の電界強度が低下するため放電
が抑制されるが、パルスストリーマ放電では電圧の立ち
上がりが急峻なため空間電荷電界による放電抑制がわず
かであることなどによるものと考えられる。
【0012】以下、図面を参照して本発明の実施形態に
ついて説明する。図1は、本実施形態における高電圧を
利用した殺菌装置の一実施形態の概要を示す構成図であ
る。図1において、本発明の殺菌装置1は、高電圧を発
生する電源部2と、発生した高電圧を印加する放電側電
極となる一定の間隔dを置いて千鳥状に多数配設された
針状電極(例えばステンレス製針状電極で先端が0.5
mmφと非常に細いもの)3と、接地側電極となる平板
状電極4を有する処理装置5とを備えている。
【0013】電源部2において、電源21(AC200
V、50Hz)から入力された電圧をスライダック22
および高電圧トランス23にて昇圧し、全波整流ブリッ
ジ24にて整流する。その後、抵抗25にて電流値を下
げ、コンデンサ26を充電する。コンデンサ26に充電
された電気エネルギーは、ギャップ27を通して瞬間的
に放電され、パルス電圧となって処理装置5の針状電極
3と平板状電極4間に印加される。28は抵抗、29は
接地手段である。電界強度として10〜50KV/cm
程度が好ましい。
【0014】図2に、一定の間隔dを置いて千鳥状に多
数配設された針状電極の一例を示す。図2に示すよう
に、第1列目の針状電極は横方向に一定の間隔d1を置
いて多数配設されており、そして第2列目の針状電極は
第1列目の針状電極から一定の間隔d2を置いて、第1
列目の針状電極の相隣る2つの針状電極の間に第2列目
の1つの針状電極が互い違いに位置するように、そして
横方向には一定の間隔d1を置いて多数配設されてお
り、そして第3列目の針状電極は第2列目の針状電極か
ら一定の間隔d2を置いて、第1列目の針状電極と縦方
向において同一位置になるように配設されており、以下
同様にして針状電極が千鳥状に多数配設されている。
【0015】d1、d2は特に限定されないが、通常は
d2≒1/2d1〜2d1であり、例えば、式:d2=
(√3/2)d1を満足するようにd1、d2を決めて
針状電極を千鳥状に多数配設して、第2列目の針状電極
11が、第1列目の針状電極12および13、第2列目
の針状電極14および15、第3列目の針状電極16お
よび17からそれぞれ略均等に離れて位置するようにす
ることが好ましい。このようにすると各針状電極に高電
圧をかけて放電させた場合、各針状電極から平板状電極
4へ同電位のパルスストリーマ放電が放出されるが放電
干渉が異なった箇所に発生し、図3に示すように平板状
電極4上でパルスストリーマ放電が行われる円形状の箇
所aとパルスストリーマ放電が行われない箇所bが現れ
る。
【0016】しかし、図4に示すように殺菌対象物を針
状電極3と平板状電極4間を矢印で示したように移動さ
せると、針状電極3が千鳥状に多数配置されているため
に、例えば第1列目でパルスストリーマ放電が行われな
い箇所bを通過した殺菌対象物は第1列目では殺菌され
ないが、第2列目においてパルスストリーマ放電が行わ
れる箇所aを通過するので殺菌が行われる。第3列目以
降も同様にして殺菌が行われるので、結果的に図中に殺
菌範囲eで示したように殺菌対象物を殺菌むらなく充分
に均一に殺菌することができる。
【0017】図5は、図1に示した針状電極3と平板状
電極4の説明図である。処理装置5中の平板状電極4の
上にセラミック板(Al23 )6が配設されており、
上記のように針状電極3と平板状電極4上のセラミック
板6との間に殺菌対象物(例えば、玄米などの穀類)を
介在させて移動させて殺菌する。針状電極3と平板状電
極4との間隔は特に限定されないが、通常10mm〜5
0mmから選ばれる所定の間隔である。針状電極3と平
板状電極4との間隔を所定の間隔とすることにより、部
分的に放電が集中することがなくなり均一にパルススト
リーマ放電が行われる。
【0018】本発明の殺菌装置1において、電源部2に
おいて発生した高電圧は、パルス電圧(例えば、エネル
ギー波を1秒間に約100回発生させる)となって処理
装置5の針状電極3と平板状電極4間に印加され、常
温、常圧下、針状電極3と平板状電極4間でパルススト
リーマ放電を発生させることができ、両電極間に介在さ
せて移動させた殺菌対象物の殺菌が行われる。
【0019】本発明においては、針状電極3は多数の針
状電極を所定の一定の間隔dを置いて千鳥状に配設する
ことが肝要である。前記のように多数の針状電極を用い
る替わりに1つの針状電極を用いた場合は針状電極3と
平板状電極4間に介在させた殺菌対象物を広範囲にわた
って殺菌ができずに殺菌むらが発生し、また、図9に示
したように多数の針状電極3を碁盤の目のように整然と
配設した針状電極3を用いた場合も均一な殺菌ができな
い。
【0020】本発明においては、針状電極3と平板状電
極4間に介在させて移動する殺菌対象物を広範囲にわた
って均一に殺菌できるように、針状電極を多数、所定の
間隔dを置いて千鳥状に配設する。印加電圧、パルス
数、投入エネルギー(cal/cm3 )、電界強度など
が殺菌対象物の種類、形態、菌の種類、形態などによっ
て異なるので間隔dの大きさおよびどの程度千鳥状にす
るか、すなわちどの程度互い違いにするかは特に限定さ
れず、殺菌対象物が本来有する香味、風味、薬効、性
能、分散性などの品質を損なわない範囲において充分に
均一に殺菌できるように、適宜選定して決めるのが好ま
しい。
【0021】しかし、針状電極の間隔dは通常は、5m
mから30mm未満、好ましくは8mmから30mmの
範囲から選ばれることが望ましい。針状電極の間隔dが
5mm未満であると殺菌対象物の殺菌はできるが電源部
2の容量を大きくしなければならず不経済となる。一
方、針状電極の間隔dが30mmを超えると針状電極3
と平板状電極4間に介在させた殺菌対象物を均一に殺菌
ができず殺菌むらがでる。
【0022】一般的には、印加電圧、パルス数、投入エ
ネルギー、電界強度ともに大きい方が殺菌に有効であ
り、またパルス数よりも印加電圧が高い方が有効であ
り、同一投入エネルギーにおいては電界強度が高い方が
有効である。
【0023】また、針状電極3と平板状電極4間を移動
させる殺菌対象物の移動速度、殺菌処理時間、殺菌対象
物の処理量、湿度などの殺菌条件も、殺菌対象物の種
類、形態、菌の種類、形態などによって異なるので適宜
選定して決めるのが好ましく特に限定されない。
【0024】図6は本発明の他の実施形態における高電
圧を利用した殺菌装置の概要を示す構成図である。図6
において、本発明の殺菌装置1Aの処理装置5Aは、高
電圧を発生する電源部2と、発生した高電圧を印加する
多数の針状電極を所定の間隔dを置いて千鳥状に配設し
た図示しない針状電極3と、図示しないセラミック板6
および平板状電極4を設けた電極部分7を備えている。
図示しない平板状電極4は接地手段41によって接地さ
れている。21は電源(AC200V、50Hz)であ
る。上述した殺菌装置1Aを作動させ、殺菌対象物(玄
米)8を処理装置5Aの上部の入口51から内部に供給
すると、殺菌対象物(玄米)8は電極部分7に入り図示
しない針状電極3と平板状電極4間でパルスストリーマ
放電により殺菌される。殺菌された殺菌対象物(玄米)
9は、処理装置5Aの下部の出口52から外部へ排出さ
れて、容器10へ入れられる。このようにして殺菌対象
物(玄米)8を常温、常圧下で連続的に均一に容易に殺
菌することができる。
【0025】図7(A)、(B)は本発明の他の実施形
態における高電圧を利用した殺菌装置の要部概要を示す
構成図である。図7(A)、(B)において、本発明の
殺菌装置1Bは、多数の針状電極を所定の間隔を置いて
千鳥状に配設した針状電極3と、平板状電極4の間にベ
ルトコンベア11を配設してある。電源部2などは図示
しないが図1に示したものと同様になっている。ベルト
コンベア11は、樹脂あるいは合成ゴムなどの体積固有
抵抗が約1010〜1014Ω・cmあるいはそれ以上の材
料で形成されたものが好ましい。上述した殺菌装置1B
を作動させ、殺菌対象物(玄米)8をホッパ12からベ
ルトコンベア11上に供給すると、殺菌対象物(玄米)
8は矢印方向に連続的に移動して針状電極3と平板状電
極4間でパルスストリーマ放電により連続的に殺菌され
る。そして殺菌された殺菌対象物(玄米)9はベルトコ
ンベア11から排出されて容器10中に入れられる。こ
のようにして、殺菌対象物(玄米)8を常温、常圧下で
連続的に均一に容易に殺菌することができる。13はベ
ルトコンベア11を駆動するモータである。
【0026】図8は本発明の他の実施形態における高電
圧を利用した殺菌装置の要部概要を示す構成図である。
図8において、本発明の殺菌装置1Cは、多数の針状電
極を所定の間隔を置いて千鳥状に配設した針状電極3
と、矢印方向に殺菌対象物を連続的に移動できるベルト
コンベアに類似の構造に形成された平板状電極4を備え
ている。電源部2などは図示しないが図1に示したもの
と同様になっている。上述した殺菌装置1Cを作動さ
せ、殺菌対象物(玄米)8を平板状電極4上に供給する
と、殺菌対象物(玄米)8は矢印方向に連続的に移動し
て針状電極3とこの針状電極3に対応する位置にある平
板状電極4間でパルスストリーマ放電により連続的に殺
菌される。殺菌された殺菌対象物(玄米)9は平板状電
極4から排出される。このようにして殺菌対象物(玄
米)8を常温、常圧下で連続的に均一に容易に殺菌する
ことができる。
【0027】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ものではないので、特許請求の範囲に記載の趣旨から逸
脱しない範囲で各種の変形実施が可能である。
【0028】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明の実用性、有効
性を説明するが、本発明は勿論これらの実施例に何ら限
定されるものではない。 (実施例1)図7に示した殺菌装置1B(針状電極3と
平板状電極4間の距離13mm)を用いて、殺菌対象物
(玄米)を供給してベルトコンベア11を移動させて周
波数100ヘルツ、パルス幅100〜500nm、電界
強度5〜40kV/cmとなる電圧(6.5〜52k
v)、パルスストリーマ放電時間30分の条件で殺菌を
行い、殺菌率を測定した。その結果、殺菌は均一に行わ
れており殺菌率は99%であった。
【0029】(比較例1)図9に示した多数の針状電極
を碁盤の目のように整然と多数配設した針状電極3を備
えた殺菌装置を用いた以外は実施例1と同様にして、殺
菌対象物(玄米)の殺菌を行い、殺菌率を測定した。そ
の結果、殺菌は不均一であり殺菌率は95%であった。
【0030】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の高電圧を利用し
た殺菌装置は、放電側電極が所定の間隔を置いて千鳥状
に多数配設された針状電極からなり、接地側電極が平板
状電極からなるので、食品、医薬品、漢方薬品、化粧
品、飼料、肥料などの殺菌対象物を両電極間を移動させ
て、殺菌対象物の品質を損なうことなく均一に常温、常
圧下で容易に効率よく殺菌できるという顕著な効果を奏
する。本発明の殺菌装置を用いると前処理および/また
は後処理が不要であり、安全性が高く、オゾン層破壊の
問題がない。
【0031】本発明の請求項2記載の殺菌装置は、針状
電極を5mmから30mmの範囲から選ばれる一定の間
隔を置いて千鳥状に多数配設したので、より均一に容易
に効率よく殺菌できるという顕著な効果を奏する。
【0032】本発明の請求項3記載の殺菌装置は、針状
電極を接地側電極に対して所定の間隔を置いて配設した
ので、部分的に放電が集中することがなくなり、むらな
く均一に殺菌できるという顕著な効果を奏する。
【0033】本発明の請求項4記載の殺菌装置は、針状
電極がステンレス鋼などの耐腐性材料で形成されている
ので、両電極間で長期にわたり安定してパルスストリー
マ放電を行えるという顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高電圧を利用した殺菌装置の要部の概
要を示す構成図である。
【図2】図1に示した所定の間隔を置いて千鳥状に多数
配設された針状電極の平面説明図である。
【図3】図1に示した平板状電極上でパルスストリーマ
放電が行われる箇所とパルスストリーマ放電が行われな
い箇所を示す平面説明図である。
【図4】図1に示した平板状電極上で殺菌が行われる領
域を示す平面説明図である。
【図5】図1に示した本発明の殺菌装置の針状電極と平
板状電極の断面説明図である。
【図6】本発明の高電圧を利用した他の殺菌装置の要部
の概要を示す構成図である。
【図7】(A)は本発明の高電圧を利用した他の殺菌装
置の側面からみた要部の概要を示す構成図であり、
(B)は同殺菌装置の正面からみた要部の概要を示す構
成図である。
【図8】本発明の高電圧を利用した他の殺菌装置の要部
の概要を示す構成図である。
【図9】碁盤の目のように整然と多数配設された従来の
針状電極の平面説明図である。
【図10】従来の平板状電極上でパルスストリーマ放電
が行われる箇所とパルスストリーマ放電が行われない箇
所を示す平面説明図である。
【図11】従来の平板状電極上で殺菌が行われる領域と
殺菌が行われない領域を示す平面説明図である。
【符号の説明】
a パルスストリーマ放電が行われる箇所 b パルスストリーマ放電が行われない箇所 c、d 殺菌対象物 e 殺菌範囲 d、d1、d2 間隔 1、1A、1B、1C 殺菌装置 2 高電圧を発生する電源部 3 放電側電極(針状電極) 4 接地側電極(平板状電極) 5、5A 処理装置 6 セラミック板 7 電極部分 8 殺菌対象物 9 殺菌された殺菌対象物 10 容器 11 ベルトコンベア
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 植木 耕司 大阪府寝屋川市池田中町19番17号 日本ペ イント株式会社内 (72)発明者 岩田 顕範 大阪府寝屋川市池田中町19番17号 日本ペ イント株式会社内 (72)発明者 長谷川 秀翁 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 武田 宏治 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 植木 裕 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 Fターム(参考) 4B021 LP10 4C058 AA21 AA22 AA30 BB02 EE23 EE29

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高電圧を発生する電源部と、発生した高
    電圧を印加する放電側電極と接地側電極を有する処理装
    置とを備え、前記処理装置の前記電極間に殺菌対象物を
    移動させて、前記電極間でパルスストリーマ放電を発生
    させることにより連続的に殺菌する殺菌装置であって、
    前記放電側電極が所定の間隔を置いて千鳥状に多数配設
    された針状電極からなり、前記接地側電極が平板状電極
    からなることを特徴とする高電圧を利用した殺菌装置。
  2. 【請求項2】 前記針状電極が5mmから30mmの範
    囲から選ばれる一定の間隔を置いて千鳥状に多数配設さ
    れていることを特徴とする請求項1記載の殺菌装置。
  3. 【請求項3】 前記針状電極が前記接地側電極に対して
    所定の間隔を置いて配設されていることを特徴とする請
    求項1あるいは請求項2記載の殺菌装置。
  4. 【請求項4】 前記針状電極がステンレス鋼などの耐腐
    性材料で形成されていることを特徴とする請求項1から
    請求項3のいずれかに記載の殺菌装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006255674A (ja) * 2005-03-18 2006-09-28 Asahi Breweries Ltd 殺菌装置、液体循環装置および養液栽培システム
JP2009291579A (ja) * 2008-06-05 2009-12-17 Tds:Kk 直流ストリーマ放電の放電素子および有害物質除去装置
JP2012046272A (ja) * 2010-08-25 2012-03-08 Mitsubishi Electric Corp マンコンベア用手摺除菌装置及びマンコンベア

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