JP2005278251A - ハイブリッド車両の発電制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 発電時におけるエンジンの駆動状態を乗員の意思に応じて設定する。
【解決手段】 ハイブリッド車両はエンジンとこれに駆動されるジェネレータを有しており、車室内には乗員に操作されるボリュームスイッチが設けられる。駆動用バッテリの充電状態SOCが下限レベルKsoc1を下回ると(ステップS1)、充電状態SOCに基づいて基本発電量Pelが算出される(ステップS6)。続いて、乗員に操作されるボリュームスイッチからのボリューム電圧Vvに基づいて補正係数klが設定され(ステップS7)、ジェネレータの目標発電量Petが算出される(ステップS8)。そして、目標発電量Petに基づいてエンジンの駆動状態が制御され、ジェネレータによる発電が実行される。よって、発電時におけるエンジンの駆動状態を乗員が設定でき、エンジン回転数を下げてエンジン透過音を抑制したり、ジェネレータの発電量を増やしたりすることができる。
【選択図】 図3
【解決手段】 ハイブリッド車両はエンジンとこれに駆動されるジェネレータを有しており、車室内には乗員に操作されるボリュームスイッチが設けられる。駆動用バッテリの充電状態SOCが下限レベルKsoc1を下回ると(ステップS1)、充電状態SOCに基づいて基本発電量Pelが算出される(ステップS6)。続いて、乗員に操作されるボリュームスイッチからのボリューム電圧Vvに基づいて補正係数klが設定され(ステップS7)、ジェネレータの目標発電量Petが算出される(ステップS8)。そして、目標発電量Petに基づいてエンジンの駆動状態が制御され、ジェネレータによる発電が実行される。よって、発電時におけるエンジンの駆動状態を乗員が設定でき、エンジン回転数を下げてエンジン透過音を抑制したり、ジェネレータの発電量を増やしたりすることができる。
【選択図】 図3
Description
本発明は発電機とこれを駆動するエンジンとを有するハイブリッド車両の発電制御装置に関する。
近年、エンジンおよび電動モータを動力源として搭載するようにしたハイブリッド車両が開発されている。このようなハイブリッド車両は、発進時や低速時の動力源として低回転から高トルクを発生する電動モータを用いることにより、エンジンの使用領域を効率の良い高回転域に限定することができるため、エンジン効率を大幅に向上できるという利点がある(たとえば、特許文献1参照)。
このハイブリッド車両の駆動方式としては、電動モータのみを用いて駆動輪を駆動するようにしたシリーズ方式、電動モータとエンジンとを用いて駆動輪を駆動するようにしたパラレル方式、そしてシリーズ方式とパラレル方式とを組み合わせるようにしたシリーズ・パラレル方式が開発されている。
シリーズ方式やシリーズ・パラレル方式のハイブリッド車両にあっては、エンジンに駆動される発電機が搭載されており、この発電機によって発電された電力は、駆動輪を駆動するために電動モータに供給されるとともに、エンジンが停止している発進時や、電動モータに多くの電力を供給する加速時などに備えて、バッテリに充電されるようになっている。そして、発電時にはエンジンの燃料消費量を節減するため、エンジンを最良の効率で駆動するように、エンジンは所定の回転数領域内で制御されることになる。
国際公開第00/46062号パンフレット
しかしながら、効率良くエンジンを駆動するためには、エンジンを低中回転の高負荷で駆動する必要があるため、発電時には車室内に伝達されるエンジン透過音が大きくなり、車両品質を低下させるおそれがある。しかも、発電制御は車両の走行状況に応じて自動的に開始されるため、たとえば、走行騒音の少ない低速走行時に発電制御が開始された場合には、乗員に対して著しい不快感を与えることになっていた。
また、発電された電力を蓄えるバッテリは、いわゆるメモリー効果を回避するため、バッテリを使い切った状態つまり充電状態を低下させた状態に制御されることも多い。このような充電状態のもとで、高速走行や登坂走行など電動モータに高負荷がかかる走行を行った場合には、バッテリの電力が早期に枯渇して車両の動力性能が大幅に低下してしまうことがあり、乗員に対して違和感を与えるおそれがあった。
本発明の目的は、発電時におけるエンジンの駆動状態や発電機の発電量を、乗員の意思に応じて設定することにより、ハイブリッド車両の車両品質を向上させることにある。
本発明のハイブリッド車両の発電制御装置は、発電機とこれを駆動するエンジンとを有するハイブリッド車両の発電制御装置であって、バッテリの充電状態に基づいて、前記発電機の基本発電量を設定する発電量設定手段と、前記基本発電量を変更するため、乗員に手動で操作される手動操作機構と、前記手動操作機構からの操作信号に基づいて前記基本発電量を変更し、前記発電機の目標発電量を設定する発電量変更手段と、前記目標発電量に基づいて前記エンジンの駆動状態を制御するエンジン制御手段とを有することを特徴とする。
本発明のハイブリッド車両の発電制御装置は、前記充電状態に基づいて前記発電機の下限発電量を設定する下限設定手段を有し、前記目標発電量が前記下限発電量を下回るときには、前記下限発電量に基づいて前記エンジンの駆動状態を制御することを特徴とする。
本発明によれば、乗員が手動操作機構を操作することにより、発電機の基本発電量を任意に変更することができるため、乗員の意思に応じてエンジンの駆動状態や発電機の発電量を設定することができ、車両品質を向上させることが可能となる。つまり、手動操作機構の操作によって基本発電量を減少させるように変更した場合には、発電時におけるエンジン回転数とエンジン負荷を低く抑えることができるため、車室内に伝達されるエンジン透過音を軽減することができ、車両品質を向上させることが可能となる。しかも、充電状態に応じて下限発電量を設定するとともに、この下限発電量を目標発電量が下回る場合には、下限発電量に基づいてエンジンの駆動状態を制御するようにしたので、バッテリが過放電状態に陥ることはなく、動力性能の低下を回避することができるとともに、バッテリの劣化を回避することができる。
また、手動操作機構の操作によって基本発電量を増大させるように変更した場合には、発電機の発電量を増大させることが可能となる。たとえば、高速走行や登坂走行を控えた状況において、発電機の発電量を増大させておくと、高速走行や登坂走行が続いた場合であっても、バッテリの枯渇を回避して電動モータに十分な電力を供給し続けることができるため、動力性能の低下を回避することができ、車両品質を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1はハイブリッド車両の駆動装置10を示す概略図である。図1に示す駆動装置10は、前輪駆動用のハイブリッド車両に適用される駆動装置10であり、動力源として駆動モータ11とエンジン12とを有している。駆動モータ11はモータ側駆動歯車13aが固定されたモータ出力軸14を有しており、これに平行となる前輪駆動軸15にはモータ側駆動歯車13aに噛み合うモータ側従動歯車13bが固定されている。また、前輪駆動軸15の先端には終減速小歯車16が固定されており、この終減速小歯車16に噛み合う終減速大歯車17には図示しないディファレンシャル機構が組み付けられる。ディファレンシャル機構から車幅方向に伸びる車軸18は駆動輪としての前輪に連結されており、駆動モータ11から前輪駆動軸15を介して伝達されるモータ動力は、ディファレンシャル機構を介して左右の前輪に伝達されることになる。
また、エンジン12のクランク軸20には発電機つまりジェネレータ21が取り付けられており、ジェネレータ21のロータ21aにはロータ出力軸22が固定されている。ロータ出力軸22とこれの同軸上に配置されるエンジン出力軸23との間には、エンジン動力を伝達する締結状態と遮断する解放状態とに作動するカップリング24が設けられている。さらに、エンジン出力軸23にはエンジン側駆動歯車25aが固定され、前輪駆動軸15にはエンジン側駆動歯車25aに噛み合うエンジン側従動歯車25bが固定されており、カップリング24を締結状態に切り換えることによって、エンジン動力が前輪駆動軸15を介して前輪に伝達されるようになっている。エンジン動力を伝達するカップリング24としては、図示しない電磁コイルに対する通電制御によって作動する噛み合い式の2ウェイクラッチが使用されているが、通電制御によって作動する摩擦クラッチを設けるようにしても良い。
なお、エンジン12のクランク軸20に連結されるジェネレータ21は、エンジン動力によって発電する機能だけでなく、スタータモータとしての機能を有している。このため、ジェネレータ21をスタータモータとして駆動することにより、エンジン12を始動することができるようになっている。また、駆動モータ11は発電機としての機能を有しており、車両制動時に駆動モータ11を発電機として作動させることで、運動エネルギーを電気エネルギーに変換して回収することができるようになっている。
このような駆動モータ11とエンジン12を備えるハイブリッド車両は、モータ動力を駆動輪に伝達するシリーズ走行モード、エンジン動力を駆動輪に伝達するエンジン走行モード、モータ動力とエンジン動力との双方を駆動輪に伝達するパラレル走行モードを備えており、これらの走行モードは走行状態に応じて切り換えられる。たとえば、駆動トルクが要求される低中速時にはシリーズ走行モードが設定され、エンジン12を効率良く駆動することのできる高速時にはエンジン走行モードが設定され、加速時や登坂時などの高負荷時にはパラレル走行モードが設定されるようになっている。
エンジン走行モードやパラレル走行モードを実行する際には、エンジン動力を前輪駆動軸15に伝達するため、カップリング24は締結状態に切り換えられるが、モータ動力を用いたシリーズ走行モードにあっては、カップリング24が解放状態に切り換えられ、エンジン12と前輪駆動軸15とは切り離された状態となる。そして、シリーズ走行モードにおいて、ジェネレータ21による発電が必要になると、ジェネレータ21を用いてエンジン12が始動された後に、エンジン12の駆動状態が制御されることにより、エンジン回転数が効率の良い回転数領域まで引き上げられる。
図2はハイブリッド車両の電気系および制御系を示すブロック図である。図2に示すように、ハイブリッド車両は各種制御ユニット30〜32を備えており、これらの制御ユニット30〜32によって、各作動部の作動状態が検出されるとともに、これらの各作動部に制御信号が出力されている。これらの制御ユニット30〜32は通信ケーブルを介して相互に接続されており、ハイブリッド車両には制御ユニット間で検出信号や制御信号を共有するための通信ネットワーク33が構築されている。なお、各制御ユニット30〜32には、制御信号を演算するCPUが設けられるとともに、制御プログラム、演算式およびマップデータ等を格納するROMや、一時的にデータを格納するRAMが設けられている。
図2に示すように、ハイブリッド車両には、ジェネレータ21によって発電された電力を蓄えるとともに、駆動モータ11に電力を供給するバッテリとしての駆動用バッテリ34が搭載されている。この駆動用バッテリ34にはバッテリ制御ユニット30が設けられており、バッテリ制御ユニット30によって、駆動用バッテリ34の電圧、電流、セル温度等が検出される。そして、電圧、電流、セル温度に基づいて、バッテリ制御ユニット30は駆動用バッテリ34の充電状態SOC(state of charge)を算出するようになっている。なお、バッテリとしては、図示する駆動用バッテリ34に限られることはなく、キャパシタを用いるようにしても良い。
また、駆動用バッテリ34とジェネレータ21との間には、ジェネレータ用のインバータ35が設けられており、交流同期型モータのジェネレータ21によって発電された交流電流は、インバータ35を介して直流電流に変換された後に、駆動用バッテリ34に充電されるようになっている。そして、ジェネレータ21をスタータモータとして駆動する際には、駆動用バッテリ34からの直流電流が、インバータ35を介して交流電流に変換された後に、ジェネレータ21に供給されることになる。
同様に、駆動用バッテリ34と駆動モータ11との間には、駆動モータ用のインバータ36が設けられており、駆動用バッテリ34からの直流電流が、インバータ36を介して交流電流に変換された後に、交流同期型モータの駆動モータ11に供給されるようになっている。そして、回生ブレーキによって発電された交流電流、つまり車両の制動時に駆動モータ11によって発電された交流電流は、インバータ36を介して直流電流に変換された後に、駆動用バッテリ34に充電されることになる。なお、ジェネレータ21や駆動モータ11には、交流同期型モータが用いられているが、他の形式のモータを用いるようにしても良い。
また、エンジン12を制御するためのエンジン制御ユニット31が設けられており、このエンジン制御ユニット31は、エンジン回転数、冷却水温度、吸気温度等を検出する。そして、エンジン制御ユニット31は、図示しないスロットルバルブ、インジェクタ、イグナイタ等に制御信号を出力することによりエンジン12の駆動状態を制御する。つまり、エンジン制御ユニット31はエンジン制御手段として機能するようになっている。
また、駆動装置10を制御するための駆動系制御ユニット32が設けられており、この駆動系制御ユニット32には、ロータ出力軸22、エンジン出力軸23、前輪駆動軸15等、各種回転軸の回転数が入力されるとともに、車室内に設けられ乗員に操作される手動操作機構としてのボリュームスイッチ37から操作信号が入力されるようになっている。さらに、駆動系制御ユニット32には回転数や操作信号だけでなく、通信ネットワーク33を介して、エンジン12の駆動状態、駆動用バッテリ34の充電状態SOC、ジェネレータ21の駆動状態、駆動モータ11の駆動状態などの様々な信号が入力されることになる。そして、駆動系制御ユニット32は、これらの入力信号に基づいて、カップリング24、エンジン12、ジェネレータ21、駆動モータ11等に対する制御信号を設定するようになっている。
さらに、ハイブリッド車両の走行状態は、車室内に設けられる計器板つまりインストルメントパネル38に表示され、乗員が走行状態を認識できるようになっている。前述した通信ネットワーク33には、ボディ統合制御ユニット39が接続されており、エンジン12、駆動モータ11、およびジェネレータ21の駆動状態、駆動用バッテリ34の充電状態SOC、そしてボリュームスイッチ37の操作状態が、ボディ統合制御ユニット39を介してインストルメントパネル38に出力されている。
なお、ハイブリッド車両には、補機類などの電装品に電流を供給するため、駆動用バッテリ34よりも低電圧の補機用バッテリ40(たとえば、12V)が搭載されている。この補機用バッテリ40を充電するため、補機用バッテリ40と駆動用バッテリ34との間には、DC/DCコンバータ41が設けられており、駆動用バッテリ34用として発電された高電圧電流が、補機用バッテリ40用の低電圧電流に変換されている。
続いて、ハイブリッド車両の発電制御について説明する。図3は発電制御装置によって実行される発電制御処理の手順を示すフローチャートであり、図4(A)〜(D)は発電制御処理において参照される各種マップを示す特性線図である。
図3に示すように、まずステップS1では、バッテリ制御ユニット30によって算出された充電状態SOCが、所定の下限レベルKsoc1を下回るか否かが判定される。充電状態SOCが下限レベルKsoc1を下回る場合には、ジェネレータ21による発電が必要な状況であるため、ステップS2に進み、発電フラグが設定される一方、充電状態SOCが下限レベルKsoc1を上回る場合には、ステップS3に進み、充電状態SOCが上限レベルKsoc2と比較判定される。
ステップS3において、充電状態SOCが上限レベルKsoc2を上回る場合には、ジェネレータ21による発電が不要な状況であるため、ステップS4に進み、発電フラグが解除される一方、充電状態SOCが上限レベルKsoc2を下回る場合には、発電フラグの設定状態または解除状態が維持されることになる。
つまり、充電状態SOCが下限レベルKsoc1を下回ることが発電制御の開始条件となる一方、充電状態SOCが上限レベルKsoc2を上回ることが発電制御の停止条件となっており、駆動用バッテリ34の充電状態SOCが下限レベルKsoc1と上限レベルKsoc2との間に保持されることで、駆動用バッテリ34の過放電状態や過充電状態が回避されるようになっている。
続くステップS5では、発電フラグが設定されているか否かが判定される。発電フラグが設定されている場合には、ジェネレータ21による発電が必要な状況であるため、ステップS6に進み、発電量設定手段としての駆動系制御ユニット32によりジェネレータ21の基本発電量Pelが設定される。この基本発電量Pelは、試験やシミュレーション等に基づいて予め設定される発電量であり、エンジン12を効率の良いエンジン回転数域で駆動した際に得られる発電量となっている。換言すれば、基本発電量Pelに基づいて発電制御を実行することにより、エンジン12は効率の良いエンジン回転数域・エンジントルク域で駆動されることになる。
続いて、ステップS7では、ボリュームスイッチ37から駆動系制御ユニット32に入力される操作信号としてのボリューム電圧Vvに基づいて、駆動系制御ユニット32は係数マップを参照するとともに補正係数klを設定する。ここで、図4(A)は係数マップの一例を示す特性線図であり、図4(A)に示すように、補正係数klはボリューム電圧Vvに比例して増加する1以下の係数となっている。
ステップS8において、駆動系制御ユニット32は基本発電量Pelに補正係数klを乗算することによってジェネレータ21の目標発電量Pet(Pet=Pel×kl)を算出し、続くステップS9では、駆動系制御ユニット32が、充電状態SOCに基づいて最低発電マップを参照するとともに下限発電量Plを設定する。ここで、図4(B)は最低発電マップの一例を示す特性線図であり、図4(B)に示すように、充電状態SOCの上昇に応じて下限発電量Plは低下するようになっている。つまり、駆動用バッテリ34が放電することによって、充電状態SOCが低下した場合には、高い下限発電量Plが設定される一方、駆動用バッテリ34に充電がなされて、充電状態が上昇した場合には、低い下限発電量Plが設定されることになる。このように駆動系制御ユニット32は発電量変更手段や下限設定手段として機能するようになっている。
続くステップS10では、ステップS8で算出された目標発電量Petと、ステップS9で設定された下限発電量Plとが比較判定される。ステップS10において、目標発電量Petが下限発電量Plを下回ると判定された場合には、ステップS11に進み、目標発電量Petが下限発電量Plを満たすように引き上げられる。これは乗員の手動操作に応じて変化するボリューム電圧Vvに基づいて、目標発電量Petが低く設定された場合であっても、所定の発電量を維持して駆動用バッテリ34の過放電を回避するためである。一方、ステップS10において、目標発電量Petが下限発電量Plを上回ると判定された場合には、目標発電量Petがそのまま維持されることになる。
このようにジェネレータ21の目標発電量Petが決定されると、ステップS12において、駆動系制御ユニット32は、目標発電量Petに基づき目標トルクマップを参照して目標エンジントルクTetを設定し、続くステップS13において、目標発電量Petに基づき目標回転数マップを参照して目標エンジン回転数Netを設定する。ここで、図4(C)は目標トルクマップの一例を示す特性線図であり、図4(D)は目標回転数マップの一例を示す特性線図である。図4(C)および(D)に示すように、目標発電量Petの大きさに応じて、目標エンジントルクTetおよび目標エンジン回転数Netは上昇するようになっている。
そして、エンジン制御ユニット31は、エンジントルクが目標エンジントルクTetに収束するように、スロットル開度や燃料噴射量を制御する一方、駆動系制御ユニット32は、エンジン回転数が目標エンジン回転数Netに収束するように、ジェネレータ21の電流を制御する。このように、エンジン制御ユニット31および駆動系制御ユニット32により、乗員の操作に基づいて設定された目標発電量Petに基づいて、エンジン12の駆動状態が制御されることになる。
一方、ステップS5において、発電フラグが設定されていない場合には、ジェネレータ21による発電が不要な走行状況であるため、ステップS14に進み、目標発電量Pet、目標エンジントルクTet、目標エンジン回転数Netがそれぞれ0に設定される。これにより、エンジン12が停止状態となるとともに、ジェネレータ21も停止状態となり、発電制御が停止されることになる。
これまで説明したように、乗員がボリュームスイッチ37を操作することにより、ジェネレータ21の目標発電量Petを減少させるように変更することができるため、発電時におけるエンジン回転数とエンジン負荷(エンジントルク)を低く抑えることができる。これにより、車室内に伝達されるエンジン透過音を軽減することができ、車両品質を向上させることが可能となる。しかも、充電状態SOCに応じて駆動系制御ユニット32は下限発電量Plを設定するとともに、この下限発電量Plを目標発電量Petが下回ることのないように、エンジン12およびジェネレータ21を制御するようにしたので、駆動用バッテリ34が過放電状態に陥ることはなく、動力性能の低下を回避することができるとともに、駆動用バッテリ34の劣化を回避することもできる。
また、前述の説明では、乗員に設定されるボリューム電圧Vvに応じて、1以下の補正係数klが設定されるようになっているが、これに限られることはなく、1以上の補正係数を設定するようにしても良い。このような補正係数を用いて目標発電量Petを増大させると、たとえば、高速走行や登坂走行を控えた状況にあっては、急速に駆動用バッテリ34を充電することができ、高速走行や登坂走行を実行する状況にあっては、駆動用モータに供給する電力を増大させることができる。これにより、高速走行や登坂走行において、駆動用バッテリ34の枯渇を回避するとともに、駆動モータ11に十分な電力を供給することができるため、動力性能の低下を回避することができ、車両品質を向上させることができる。なお、目標発電量Petを増加させる場合には、下限発電量Plに代えて最大発電量を設定することにより、駆動用バッテリ34の過充電状態を回避することが望ましい。
さらに、前述の説明では、ボリューム電圧Vvに応じて補正係数klを設定し、この補正係数klに基づいて基本発電量Pelを補正するようにしているが、これに限られることはなく、予め複数の目標発電量Petを設定しておき、適用する目標発電量Petをボリューム電圧Vvに基づいて選択するようにしても良い。
さらに、手動操作機構としてのボリュームスイッチ37は可変抵抗器であり、乗員の操作量に応じてボリューム電圧Vvを連続的に変化させているが、これに限られることはなく、段階的にボリューム電圧Vvを変化させても良い。また、駆動制御ユニットに格納される補正係数klについても、連続的に変化するように設定されているが、これに限られることはなく、段階的に変化するように設定しても良い。なお、手動操作機構としては、ボリュームスイッチ37に限られることはなく、乗員が手動で操作できる構造であれば、いかなるスイッチ等であっても良い。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。たとえば、本発明の発電制御装置は、前輪駆動のハイブリッド車両に適用されているが、これに限られることはなく、後輪駆動や4輪駆動のハイブリッド車両に適用しても良い。また、シリーズ・パラレル方式のハイブリッド車両に限られることはなく、シリーズ方式のハイブリッド車両に本発明を適用しても良い。さらには、エンジン動力の伝達系路に変速機構を設けるようにしたハイブリッド車両に本発明を適用しても良い。
また、前記実施の形態においては、駆動制御ユニットにより、基本発電量Pel、目標発電量Pet、下限発電量Plを設定しているが、他の制御ユニットによってこれらを設定するようにしても良く、専用の制御ユニットを設けるようにしても良いことは言うまでもない。
12 エンジン
21 ジェネレータ(発電機)
31 エンジン制御ユニット(エンジン制御手段)
32 駆動系制御ユニット(発電量設定手段,発電量変更手段,下限設定手段)
34 駆動用バッテリ(バッテリ)
37 ボリュームスイッチ(手動操作機構)
SOC 充電状態
Pel 基本発電量
Vv ボリューム電圧(操作信号)
Pet 目標発電量
Pl 下限発電量
21 ジェネレータ(発電機)
31 エンジン制御ユニット(エンジン制御手段)
32 駆動系制御ユニット(発電量設定手段,発電量変更手段,下限設定手段)
34 駆動用バッテリ(バッテリ)
37 ボリュームスイッチ(手動操作機構)
SOC 充電状態
Pel 基本発電量
Vv ボリューム電圧(操作信号)
Pet 目標発電量
Pl 下限発電量
Claims (2)
- 発電機とこれを駆動するエンジンとを有するハイブリッド車両の発電制御装置であって、
バッテリの充電状態に基づいて、前記発電機の基本発電量を設定する発電量設定手段と、
前記基本発電量を変更するため、乗員に手動で操作される手動操作機構と、
前記手動操作機構からの操作信号に基づいて前記基本発電量を変更し、前記発電機の目標発電量を設定する発電量変更手段と、
前記目標発電量に基づいて前記エンジンの駆動状態を制御するエンジン制御手段とを有することを特徴とするハイブリッド車両の発電制御装置。 - 請求項1記載のハイブリッド車両の発電制御装置において、前記充電状態に基づいて前記発電機の下限発電量を設定する下限設定手段を有し、前記目標発電量が前記下限発電量を下回るときには、前記下限発電量に基づいて前記エンジンの駆動状態を制御することを特徴とするハイブリッド車両の発電制御装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004084985A JP2005278251A (ja) | 2004-03-23 | 2004-03-23 | ハイブリッド車両の発電制御装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004084985A JP2005278251A (ja) | 2004-03-23 | 2004-03-23 | ハイブリッド車両の発電制御装置 |
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