JP2005277109A - 電子部品の保持プレートの製造方法及びその製造用金型 - Google Patents

電子部品の保持プレートの製造方法及びその製造用金型 Download PDF

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Abstract

【課題】 保持プレートの完成時において、矩形の断面を有する電子部品を、その向きを考慮して保持できるような形状に保持孔が形成されている電子部品の保持プレートを提供する。
【解決手段】 芯材プレート12とゴム状弾性体14とを一体成形後硬化前の保持孔15の断面形状の少なくとも対向する一対の長辺は、保持孔15の中心部に向かって凸に湾曲する弧を成しているよう保持孔15の断面形状は形成されており、ゴム状弾性体14を一体成形させて硬化した後の保持プレート10の完成時における保持孔15の断面形状は、対向する一対の長辺が直線状に形成されるようにする。
【選択図】 図4

Description

本発明は、チップコンデンサや抵抗体等の電子部品の端部に外部電極を塗布して形成する際に用いる、電子部品の保持プレートの製造方法とその製造方法に用いる金型の構造に関する。
チップコンデンサや抵抗体等の小型電子部品の端部に外部電極を塗布して形成する方法のひとつに、多数の弾性的な保持孔を形成した保持プレートを用いるものが特許文献1として知られている。保持孔の断面寸法は、保持される小型電子部品の最大断面寸法よりやや小さいものとされる。そして、この保持孔を押し広げて電子部品を収容し、保持孔壁面の弾性力によって電子部品を弾性的に保持するのである。
保持プレートは、典型的には金属等の剛性を有する芯材プレートとゴム状弾性体とによって形成され、保持孔よりやや大きな径を有する芯材孔を予め設けた芯材プレートを金型内部に収容したうえで、金型に流動性のゴム状弾性体、例えばシリコーンゴムを注入して、芯材プレートとゴム状弾性体とを一体成形し、その後熱処理してゴム状弾性体を硬化させる。
保持プレートに弾性的な保持孔を設けるには、小型電子部品に対応する多数の成型ピンを金型のキャビティ側に突出させておき、芯材プレートの芯材孔の各々に成形ピンが挿入されるよう、芯材プレートを金型内部に収容する。この状態でゴム状弾性体を金型に注入すると、成型ピンと芯材孔との空隙にゴム状弾性体が充填される。こうして、芯材プレートとゴム状弾性体とを一体成形する際に、芯材孔の内側に、成形ピンの形状に対応するゴム状弾性体の孔が形成されるので、これを以って弾性的な保持孔とされる。
チップコンデンサ等の小型電子部品に電極を塗布形成する際には、平面部分を重ねて保管・移送される保持プレートが、順次個別に分離されて小型電子部品が保持プレートの保持孔内に挿入され、電極塗布ラインに送給される。電子部品は、保持プレート単位で纏めて電極が塗布形成された後、保持孔数と同数の押しピンにより押し出すことにより一度に落下させて回収する。電子部品はその両端に電極が形成されることもある。
上記の如き、従来の電子部品の保持プレートにおいては、断面が矩形の電子部品を保持する場合にも、保持孔の断面は円形とされてきた。そして、保持孔の断面を円形に形成するために、芯材プレートの芯材孔の断面は円形とされ、また、金型の成形ピンの断面も円形とされてきた。かかる円形断面の保持孔の形状は、電子部品の端面全体に電極塗布する場合など電子部品の保持の向きが問題とされない場合には好適であるが、近年では電子部品の端面に例えば一筋又は複数筋状のパターンに電極塗布する場合があり、そのために電子部品を、向きを考慮して正しく保持する必要が生じている。
断面が矩形の電子部品を、向きを考慮して正しく保持するには、例えば、保持孔の断面は、電子部品の断面形状に概ね相似で、やや小さな寸法の矩形とすればよく、そのためには、芯材孔の断面は従来通り円形とするが、成形ピンの断面は矩形とすればよい。
しかしながら、芯材プレートとゴム状弾性体とを一体成形した後の、ゴム状弾性体を硬化させるための熱処理工程で、一般的にはゴム状弾性体が収縮するのであるが、本発明の発明者は、この過程で保持孔断面の形状が変化し、しかも、その変化の度合いは、保持孔の断面が小さいほど甚だしいことを見出した。すなわち、芯材孔の断面を円形、成形ピンの断面を矩形として、芯材プレートとゴム状弾性体を一体成形すると、ゴム状弾性体を硬化させる前の状態では、確かに保持孔の断面は矩形になっているが、ゴム状弾性体を硬化させた後の、保持プレートの完成時においては、保持孔の断面が変形してしまっており、特に、保持孔の寸法が小さい場合には、完成時での保持孔の断面はもはや矩形とは言い難いのである。このため、矩形状の断面を有する多くの小型電子部品を精度良く保持することができないという問題が生じてきている。
特公昭62−20685号公報
本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、保持プレートの完成時において、矩形の断面を有する電子部品を、その向きを考慮して保持できるような形状に保持孔が形成されている、電子部品の保持プレートの製造方法を提供することを課題とする。
又、電子部品の保持プレートの製造に用いる金型を提供することを課題とする。
さらに、小型電子部品を精度良く保持することが可能な保持プレートの製造に用いる金型を提供することを課題とする。
請求項1に記載の発明は、厚さ方向に貫通する複数の芯材孔が配設された剛性を有する芯材プレートと該芯材プレートの外表面を被覆するゴム状弾性体とが一体成形されることによって、前記芯材孔の内側に前記ゴム状弾性体から成る保持孔が形成され、該保持孔に電子部品を保持する電子部品の保持プレートの製造方法において、前記芯材プレートと前記ゴム状弾性体との一体成形後で前記ゴム状弾性体の硬化前の前記保持孔の断面形状は、少なくとも対向する一対の長辺が前記保持孔の中心部に向かって凸に湾曲する弧を成しており、その後前記ゴム状弾性体の硬化後の前記保持孔の断面形状は、前記保持孔の中心部に向かって凸に湾曲する弧が直線状に形成されるようにしたことを特徴としている。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載した電子部品の保持プレートの製造方法に使用する金型であって、該金型は、該金型内に前記芯材プレートを設置した際に前記芯材孔の各々を貫通し得る複数の成形ピンが配置されており、該成形ピンの断面は前記芯材孔の断面よりも小さく、且つ、前記成形ピンの断面形状は、少なくとも対向する一対の長辺は、前記成形ピンの断面中心部に向かって凸に湾曲する弧を成していることを特徴としている。
請求項3に記載の発明は、前記保持プレートの完成時における前記保持孔の断面形状が対向する一対の長辺と該長辺に直交する位置に配置された対向する一対の短辺とで構成され、その長辺長さ(L)は0.5mm以上4.0mm以下とされ、その短辺長さ(T)に対する長辺長さの比(L/T)が、1.2以上5.0以下とされる場合に、前記成形ピンの断面の前記一対の長辺間の最大差渡し寸法(L1)は、完成時における前記保持孔断面の長辺長さ(L)に対して95.0%以上99.0%以下であり、前記一対の長辺間の最小差渡し寸法(L2)は、完成時における前記保持孔断面の長辺長さ(L)に対して93.0%以上98.0%以下とされ、且つ、前記成形ピンの断面の前記一対の短辺は、前記成形ピンの断面の中心に向かって凸に湾曲しており、前記一対の短辺間の最大差渡し寸法(T1)は、完成時における前記保持孔断面の短辺長さ(T)に対して80.0%以上97.0%以下であり、前記一対の短辺間の最小差渡し寸法(T2)は、完成時における前記保持孔断面の短辺長さ(T)の60.0%以上95.0%以下とされていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、芯材プレートとゴム状弾性体との一体成形後でゴム状弾性体の硬化前の保持孔の断面形状は、少なくとも対向する一対の長辺が保持孔の中心部に向かって凸に湾曲する弧を成しており、その後ゴム状弾性体の硬化後の保持孔の断面形状は、保持孔の中心部に向かって凸に湾曲する弧が直線状に形成されるようにしたので、保持孔の断面形状に対向する一対の直線状の長辺を持たせることで保持孔に方向性を与えた保持プレートの製造方法を提供できる。
請求項2に記載の発明によれば、金型に芯材プレートをセットした際に芯材孔の各々を貫通し得る複数の成形ピンが配置されておいて、成形ピンの断面は芯材孔の断面よりも小さく、且つ、少なくとも対向する一対の長辺は、断面中心部に向かって凸に湾曲する弧を成しているので、保持孔の断面形状に対向する一対の直線状の長辺を持たせることで保持孔に方向性を与えた保持プレートの製造用金型を提供できる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の効果に加えて、成形ピンの形状がゴム状弾性体の成形収縮率を考慮して形成されているので、完成された保持プレートの保持孔の断面形状を小型電子部品を保持するのに適した形状に形成することができるため、精度良く小型電子部品を保持することが可能な保持プレートの製造用金型を提供できる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
[発明の実施の形態1]
以下、図1乃至図6、図9を用いて本発明の実施の形態1を説明する。
本発明の実施の形態1は、保持プレート10の完成時において、ゴム状弾性体14によって形成される保持孔15の断面が矩形となるよう考えられた、電子部品の保持プレート10の製造方法及びそのための金型11に係るものである。
図1は、本発明の実施の形態1に係る金型の斜視図である。図2は、本発明の実施の形態1に係る芯材プレートの斜視図である。図3は、本発明の実施の形態1に係る金型に芯材プレートを設置した時の状況を示す横断面図である。図4は、図3を上部からみた場合の要部断面図である。
図9は、本発明の実施の形態1に係る電子部品の保持プレートの完成時における一部を切り取った斜視図である。
保持プレート10は、多数の芯材孔13が設けられた芯材プレート12と、芯材プレート12と一体成形されたゴム状弾性体14とからなる。芯材プレート12とゴム状弾性体14とが一体成形されているので、各々の芯材孔13の内側には、ゴム状弾性体14から成る保持孔15が形成されている。ゴム状弾性体14の弾性力を以って、保持孔15の各々の内部に電子部品を保持することができる。
芯材プレート12とゴム状弾性体14とを一体成形した後の、ゴム状弾性体14を硬化させる前の状態では、保持孔15の断面は、4つの辺で囲まれており、これら4つの辺のうち、少なくとも対向する一対の長辺は、断面中心部に向かって凸に湾曲する弧を成しているよう形成されている。これによって、ゴム状弾性体14を硬化させた後の、保持プレート10の完成時には、保持孔15の断面形状は、対向する一対の長辺が直線状に形成されている。
本発明の実施の形態1では、保持プレート10の完成時において、保持孔15の断面を矩形に形成することが目的なので、ゴム状弾性体14を硬化させる前は、保持孔15の断面は、4つの辺で囲まれており、これら4つの辺がいずれも断面中心部に向かって凸に湾曲する弧を成しているよう形成される。
金型11には、金型11に芯材プレート12をセットした際に芯材孔13の各々を貫通するよう複数の成形ピン11aが配置されている。図4では、芯材孔13の断面は円形としてある。また、成形ピン11aの断面は、4つの辺によって囲まれているが、これら4つの辺は断面中心部に向かって凸に湾曲する弧を成している。
以下、保持プレート10の製造方法を詳しく説明する。
図2に示すように、芯材プレート12は、断面が円形の複数の芯材孔13を有する。芯材プレート12の成形方法は従来の技術によるものと何ら変わるものではなく、金属等の剛性を有する素材から成る板を図2に示す如き所定の形状になるまで研削するなどして成形する。剛性を有する素材としては、格別限定されるものではないが、炭素鋼、アルミニウム合金、マグネシウム合金、ニッケル合金が好ましいものとして挙げられ、加工性、操作性の面から、特にはアルミニウム合金が好適とされる。
この芯材プレート12を金型11に、図3のような状態で、つまり、芯材プレート12の芯材孔13の各々を成形ピン11aが貫通しているような状態で収納する。そして、金型11の内部に流動性を有するゴム状弾性体14を注入して、芯材プレート12とゴム状弾性体14とを一体成形する。この時、芯材孔13と成形ピン11aの間には、図4に示すように空隙があるので、ゴム状弾性体14はこの空隙を充填する。こうして芯材孔13の各々の内側に、成形ピン11aの形状に対応する、ゴム状弾性体14から成る保持孔15が形成される。
ゴム状弾性体14としては、ミラブル型シリコーンゴム、付加型液状シリコーンゴム等、一般的に使用されているシリコーン系材料を用いることができる。また熱硬化性弾性体として、EPDM(エチレンプロピレンジエン三元共重合体)、ブタジエンゴム、フッ素ゴムを用いてもよい。ゴム状弾性体14の芯材プレート12への接着性を高めるために、金型11に収納する前に、芯材プレート12の表面にプライマー処理を施しておくことが望ましい。
図5(a)は、本発明の実施の形態1に係る保持プレートにおいて、芯材プレートとゴム状弾性体とを一体成形した後の、ゴム状弾性体を硬化させる前の要部断面図である。図5(b)は、本発明の実施の形態1に係る保持プレートにおいて、ゴム状弾性体を硬化させた後の、保持プレートの完成時の要部断面図である。
成形ピン11aの断面形状に対応して、図5(a)において、ゴム状弾性体14の断面は、4つの辺で囲まれているが、これら4つの辺は断面中心部に向かって凸に湾曲する弧を成している。一方、保持プレートの完成時には、図5(b)に示す如く、保持孔15の断面を囲む4つの辺は、その各々が直線状となる。つまり、ゴム状弾性体14の硬化後においては、保持孔15の断面は矩形状となる。
完成時の保持孔15の断面形状が、図5(b)に示すように形成される理由については概ね次のように理解される。つまり、ゴム状弾性体14は硬化する際に収縮するが、ゴム状弾性体14は芯材孔13の壁面に密着されているので、保持孔15の断面を囲む各辺は、芯材孔13の壁面に向かって張り付くように変形する。そして、この変形の度合いは、各辺の部分毎に異なる。つまり、硬化時のゴム状弾性体14の体積収縮率が、ゴム状弾性体14の全領域で同一であるとすれば、一般的には、ゴム状弾性体14が肉厚になっている部分ほど変形の量が大きくなる。つまり、図5(a)で辺Aを例に説明すると、辺Aの中央部のほうが辺Aの端部よりゴム状弾性体14が肉厚になっているので、ゴム状弾性体14の硬化時に、辺Aの中央部が芯材孔13の壁面に向かって移動する変形量のほうが、辺Aの端部における変形量より大きいのである。同様の作用が、他の辺B、C、Dでも生ずるので、ゴム状弾性体14の硬化後には、図5(b)の如き、保持孔15の断面形状は直線形状となるのである。
このように、ゴム状弾性体14が硬化する過程で、保持孔15の断面を囲む各辺が芯材孔13の壁面に向かって張り付くように変形し、且つ、その変形量が辺の部分毎に異なることを見越したうえで、ゴム状弾性体14を硬化させる前の状態においては、図5(a)の如き形状とすることとしたのであり、そのために図4に示す如き断面形状を有する成形ピン11aを備えた金型11を用いるのである。
これに対し、金型11の成形ピン11aの断面は矩形とした場合には、図6(a)に示す如く、芯材プレート12とゴム状弾性体14とを一体成形した後の、ゴム状弾性体14を硬化させる前の状態では、保持孔15の断面は矩形状となる。そして、ゴム状弾性体14を硬化させた後の、保持プレート10の完成時においては、図6(b)に示す如く、保持孔15の断面を囲む4つの辺は、その各々が断面の外側に向かって凸に湾曲する。そして、この湾曲の度合いが甚だしい場合には、保持孔15の断面は楕円形状になってしまい、完成後の保持プレート10では、断面が矩形の電子部品を、その向きを考慮して正確に保持することができない。
以上説明してきたように、本発明の実施の形態1に係る金型11を用いて、電子部品の保持プレート10を製造すれば、保持プレート10の完成時において、ゴム状弾性体14によって形成される保持孔15の断面は矩形状となる。これによって図9に示すように、矩形状の電子部品の保持精度を向上せしめた保持プレート10を製造することができる。
本発明の実施の形態1に関連し、本発明の発明者は、成形ピン11aの断面の望ましい寸法を特定する目的で、種々の形状の金型11を製作して比較を行った。その結果、保持プレート10の完成時における保持孔15の断面形状が矩形とされ、その長辺A及び長辺Bの長さ(L)は0.5mm以上4.0mm以下とされ、その短辺C及び短辺Dの長さ(T)に対する長辺A及び長辺B長さの比(L/T)が、1.2以上5.0以下とされる場合に、成形ピン11aの断面は、対向する一対の長辺A及び長辺Bと対向する一対の短辺C及び短辺Dによって囲まれており、成形ピン11aの断面の、一対の長辺A及び長辺Bは、各々成形ピン11aの断面の中心に向かって凸に湾曲しており、一対の長辺A及び長辺B間の最大差渡し寸法(L1)は、完成時における保持孔15の断面の長辺A及び長辺Bの長さ(L)に対して95.0%以上99.0%以下であり、一対の長辺A及び長辺B間の最小差渡し寸法(L2)は、完成時における保持孔15の断面の長辺A及び長辺Bの長さ(L)に対して93.0%以上98.0%以下とされ、且つ、成形ピン11aの断面の、一対の短辺C及び短辺Dは、各々成形ピン11aの断面の中心に向かって凸に湾曲しており、一対の短辺C及び短辺D間の最大差渡し寸法(T1)は、完成時における保持孔15断面の短辺C及び短辺Dの長さ(T)に対して80.0%以上97.0%以下であり、一対の短辺C及び短辺D間の最小差渡し寸法(T2)は、完成時における保持孔15断面の短辺C及び短辺Dの長さ(T)の60.0%以上95.0%以下とされるように、成形ピン11aを形成したところ、硬化後の状態においてゴム状弾性体14が芯材孔13の壁面にほぼ均一な厚さで密着されることを見出した。こうして、図9に示されるような、矩形の保持孔15を有する電子部品の電極塗布用保持プレート10を得た。
[発明の実施の形態2]
以下、図7及び図8を用いて本発明の実施の形態2を説明する。
本発明の実施の形態2は、保持プレート10の完成状態において、ゴム状弾性体14によって形成される保持孔15断面の、対向する一対の辺が直線状に形成されるよう考えられた、電子部品の保持プレート10の製造方法及びそのための金型11に係るものである。
図7は、本発明の実施の形態2に係る金型において、成形ピンの断面形状を説明するための要部断面図である。図8(a)は、同実施の形態2に係る保持プレートにおいて、芯材プレートとゴム状弾性体とを一体成形した後のゴム状弾性体を硬化させる前の状態での要部断面図である。図8(b)は、同実施の形態2に係る保持プレートにおいて、ゴム状弾性体を硬化させた後の要部断面図である。
図7においては、芯材孔13の各々を成形ピン11aが貫通するよう芯材プレート12を金型11に収容した状態において、つまり図3に示したのと同じ状態で要部を拡大して示した断面図である。
図7に示すように、金型11には、芯材プレート12の芯材孔13に対応する位置に多数の成形ピン11aが形成されている。成形ピン11aの断面は4つの長辺A、長辺B、短辺C及び短辺Dで囲まれており、これら4つの辺のうち、対向する一対の長辺A及び長辺Bは断面中心部に向かって凸に湾曲する弧を成しているよう形成されている。
本発明の実施の形態1との違いは、成形ピン11aの断面を囲む全ての辺が弧状である必要はないという点にある。そこで、例えば、図7では、長辺A及び長辺Bは、成形ピン11aの断面の中心に向かって凸に湾曲する弧状を成しているが、短辺C及び短辺Dは直線としてある。
ゴム状弾性体14を金型11に注入して、芯材孔13の内側の壁面にゴム状弾性体14を密着させ、その後、ゴム状弾性体14を硬化させる一連の工程は、本発明の実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。
上記の如く成形ピン11aが形成されているので、ゴム状弾性体14の硬化処理を行う前の状態では、図8(a)に示すように、保持孔15の断面を囲む辺は、長辺A及び長辺Bが断面の中央に向かって凸に湾曲しているが、短辺C及び短辺Dは直線状である。そして、ゴム状弾性体14を硬化させた後では、図8(b)に示すように、保持孔15の断面を囲む辺は、長辺A及び長辺Bが直線状であるが、短辺C及び短辺Dは断面の外側に向かってやや凸に湾曲する。ゴム状弾性体14の硬化処理の前後で、保持孔15の形状がこのように変化する理由については本発明の実施の形態1に関連して既に説明したのでここでは省略する。
図8(b)のような断面形状を有する保持孔15に、矩形状の断面を有する電子部品を挿入して保持する場合には、電子部品の断面における2つの長辺を、保持孔15の断面における2つの長辺A及び長辺Bで以って挟み込むことで生ずる弾性力が、電子部品を保持孔15に保持する主要な力となるので、保持孔15の断面における2つの短辺C及び短辺Dが必ずしも直線状に形成されていないとしても、電子部品を保持する上ではそれほど問題とならないのである。
以上説明してきたように、本発明の実施の形態2に係る金型11では、成形ピン11aの断面において、対向する一対の辺が断面の中心に向かって凸に湾曲している構成とするので、本発明の実施の形態1に係る金型11に比べて成形ピン11aの形状が簡略化されており、電子部品をその向きを考慮して精度良く保持する機能を損なうことなく、金型11の製作をより容易にすることができる。
以下、実施例によって本発明の実施の形態1をさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限られるものではない。
芯材プレート12として、アルミニウム合金を縦180mm、横280mm、厚さ10mmに切り出し、外周10mmを残して厚さ方向に両面から2mmずつ研削し、研削した部位に、直径2.5mmの円形の芯材孔13を縦30列、横50列、計1500個設けた芯材プレート12を作成した。
これを収納する金型11にも同数の成形ピン11aを設けた。成形ピン11aの断面は概ね矩形状であって短辺長さを0.7mm、長辺長さを1.2mmとしたが、短辺及び長辺は成形ピン11aの断面の中心に向かって凸にわずかに湾曲させてあり、湾曲の弧の高さは短辺と長辺においてそれぞれ0.02mm及び0.035mmとした。
芯材プレート12の芯材孔13各々の内側に成形ピン11aが収容されるように、金型11に芯材プレート12をインサートする。そして、液状シリコーンゴムKE−1950−50A/B(信越化学工業(株)製、商品名)をインジェクション成形機にて注入し、芯材孔13と成形ピン11aとの間隙及び芯材プレート12の上下両面にシリコーンゴムを被覆させて硬化処理した。これによって、ゴム状弾性体14が一体成形された芯材プレート12が形成された。
硬化処理後、芯材プレート12の両面のシリコーンゴム表面の凹凸や、芯材孔13の縁のバリの除去を行うため、シリコーンゴム表面を平面研削機で研削した。
芯材孔13の内側を観察したところ、芯材孔13の内側でシリコーンゴムがほぼ均一の厚さで密着されていた。実際、こうして製作した保持プレート10に小型電子部品を保持して電極を塗布したところ、不良品は発生せず、小型電子部品の保持精度が良好であることが分かった。
こうして、図9に示されるような、矩形の保持孔15を有する電子部品の電極塗布用保持プレート10を得た。
本発明の実施の形態1に係る金型の斜視図である。 同実施の形態1に係る電子部品の保持プレートの材料である芯材プレートの斜視図である。 同実施の形態1に係る芯材プレートを金型に設置した時の状況を説明するための横断面図である。 同実施の形態1に係わる金型において成形ピンの断面形状を説明するための要部断面図である。 同実施の形態1に係る芯材プレートにゴム状弾性体を注入後硬化前の要部断面図である。 同実施の形態1に係る芯材プレートにゴム状弾性体を硬化した後の要部断面図である。 従来の芯材プレートにゴム状弾性体を注入後硬化前の要部断面図である。 従来の芯材プレートにゴム状弾性体を硬化した後の要部断面図である。 本発明の実施の形態2に係る金型において、成形ピンの断面形状を説明するための要部断面図である。 同実施の形態2に係る芯材プレートにゴム状弾性体を注入後硬化前の要部断面図である。 同実施の形態2に係る芯材プレートにゴム状弾性体を硬化後の要部断面図である。 同実施の形態1に係る電子部品の保持プレートの完成状態における一部を切り取った斜視図である。
符号の説明
10 保持プレート
11 金型
11a 成形ピン
12 芯材プレート
13 芯材孔
14 ゴム状弾性体
15 保持孔

Claims (3)

  1. 厚さ方向に貫通する複数の芯材孔が配設された剛性を有する芯材プレートと該芯材プレートの外表面を被覆するゴム状弾性体とが一体成形されることによって、前記芯材孔の内側に前記ゴム状弾性体から成る保持孔が形成され、該保持孔に電子部品を保持する電子部品の保持プレートの製造方法において、
    前記芯材プレートと前記ゴム状弾性体との一体成形後で前記ゴム状弾性体の硬化前の前記保持孔の断面形状は、少なくとも対向する一対の長辺が前記保持孔の中心部に向かって凸に湾曲する弧を成しており、その後前記ゴム状弾性体の硬化後の前記保持孔の断面形状は、前記保持孔の中心部に向かって凸に湾曲する弧が直線状に形成されるようにしたことを特徴とする電子部品の保持プレートの製造方法。
  2. 請求項1に記載した電子部品の保持プレートの製造方法に使用する金型であって、
    該金型は、該金型内に前記芯材プレートを設置した際に前記芯材孔の各々を貫通し得る複数の成形ピンが配置されており、
    該成形ピンの断面は前記芯材孔の断面よりも小さく、且つ、前記成形ピンの断面形状は、少なくとも対向する一対の長辺は、前記成形ピンの断面中心部に向かって凸に湾曲する弧を成していることを特徴とする電子部品の保持プレートの製造用金型。
  3. 前記保持プレートの完成時における前記保持孔の断面形状が対向する一対の長辺と該長辺に直交する位置に配置された対向する一対の短辺とで構成され、その長辺長さ(L)は0.5mm以上4.0mm以下とされ、その短辺長さ(T)に対する長辺長さの比(L/T)が、1.2以上5.0以下とされる場合に、
    前記成形ピンの断面の前記一対の長辺間の最大差渡し寸法(L1)は、完成時における前記保持孔断面の長辺長さ(L)に対して95.0%以上99.0%以下であり、前記一対の長辺間の最小差渡し寸法(L2)は、完成時における前記保持孔断面の長辺長さ(L)に対して93.0%以上98.0%以下とされ、
    且つ、前記成形ピンの断面の前記一対の短辺は、前記成形ピンの断面の中心に向かって凸に湾曲しており、前記一対の短辺間の最大差渡し寸法(T1)は、完成時における前記保持孔断面の短辺長さ(T)に対して80.0%以上97.0%以下であり、前記一対の短辺間の最小差渡し寸法(T2)は、完成時における前記保持孔断面の短辺長さ(T)の60.0%以上95.0%以下とされていることを特徴とする請求項2に記載の電子部品の保持プレートの製造用金型。
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