JP2005276617A - 発電装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発電装置は、燃料に含まれる炭素数2以上の炭化水素を炭素数1以下に分解する予備改質器110と、予備改質された燃料に含まれる炭化水素を分解する本改質器18と、本改質された燃料ガスを空気と反応させて発電する固体酸化物型の燃料電池セルと、燃料電池セルを通過した燃料ガスを燃焼する手段と、燃焼手段で発生した高温の燃焼ガスで被加熱体を加熱することによって燃焼ガスを冷却する手段と、その冷却手段で冷却された燃焼ガスで予備改質器110を加熱する手段とを備えている。
【選択図】図1
Description
燃料電池セルは、セルに送込まれた燃料ガスの全量を空気と反応させて発電に利用することができず、一部の燃料ガスは空気と反応しないで燃料電池セルを通過する。通常は、燃料電池セルを通過した燃料ガスを再度燃料電池セルに送込む。特許文献1の技術では、燃料電池セルを通過した燃料ガスを再度燃料電池セルに送込むのに代えて、燃料電池セルを通過したところで燃焼させて高温の燃焼ガスを得るのに利用する。得られた高温の燃焼ガスを利用して改質器を加熱する。
特許文献1の技術では、燃料電池セルから独立した本改質器を備えておらず、燃料電池セルが本改質器を兼用している。特許文献1の技術では、燃料電池セルを通過した燃料ガスを燃焼させて得られた燃焼ガスを直接に予備改質器に導いて予備改質器を加熱する。
予備改質器で炭素数2以上の炭化水素を炭素数1以下に分解するという場合、炭素数2以上の炭化水素を炭素数1のメタンと水素に改質する。本改質器で炭化水素を分解するという場合、主としてメタンを一酸化炭素と水素に分解することをいうが、予備改質されなかった炭素数2以上の炭化水素が微量に含まれている場合には、それを一酸化炭素と水素に分解することを含む。
被加熱体とは、予備改質器以外で加熱する必要があるものを総称し、後記する本改質器や、空気予熱器や、給湯暖房用の水等の加熱器等が例示される。
本発電装置では、予備改質器を加熱するには高温すぎる燃焼ガスで、予備改質器以外の被加熱体を加熱する。この結果燃焼ガスは冷却され、予備改質器を加熱するのに適した温度まで冷却される。本発電装置では、予備改質器を加熱するのに適した温度まで冷却された燃焼ガスを予備改質器へ供給することで、予備改質器が過熱するのを防止することができる。
本改質器を燃料電池セルから別に設けると、燃料電池セル内で吸熱反応が生じることがなく、燃料電池セルの温度分布を均一化するのに有利である。そこで、燃料電池セルから独立した本改質器を設け、燃焼ガスで本改質器を加熱するようにすると、燃料電池セルの温度分布を均一化しながら、本改質に必要な熱を持続的に得ることができる。本発明者らの研究によって、高温の燃焼ガスで加熱しても本改質器が過熱されることはないことが検証されている。
燃料電池セルへ供給する空気に含まれる酸素は、燃料電池セルを通過して燃料ガスと反応する。燃料電池セルへ供給する空気の温度が低いと、空気と接触する燃料電池セルの温度が低下し、燃料電池セルの発電効率が低下する。燃焼ガスで燃料電池セルへ供給する空気を加熱すると、燃料電池セルへ供給する空気を予熱しておくことができる。燃料電池セルへ供給する空気が予熱されていると、燃料電池セルが発電適温に維持され、発電効率の低下が防止される。
本改質に好適な温度は例えば900℃程度であり、極めて高温である。好ましい空気の予熱温度は例えば650℃程度であり、本改質に好適な温度にくらべて低い。従って、高温の燃焼ガスでまず本改質器を加熱し、次に燃料電池セルに供給する空気を予熱するのが極めて合理的である。
予備改質器を加熱するためには、予備改質器の内側を燃焼ガスが通過することによって予備改質器を内側から加熱することが好ましい。
また、予備改質器の内側を通過した燃焼ガスが次いで予備改質器の外側を通過することによって予備改質器を内外から加熱することが好ましい。
(形態1)燃料電池セル群を収容する燃料電池セル群収容室が発電ユニットの中心に配置されており、その外側を燃焼ガス通過室が取り囲んでいる。
(形態2)燃料電池セル群収容室と燃焼ガス通過室の外形はほぼ六面体であり、側方の4面のみならず上面と底面についても、燃焼ガス通過室が燃料電池セル群収容室を取り囲んでいる。
(形態3)燃焼ガス通過室のさらに外側を有酸素ガス通過室が取り囲んでおり、燃焼ガス通過室と有酸素ガス通過室を仕切る仕切壁の内側および外側に熱交換用フィンが形成されている。
(形態4)燃料極と固体酸化物電解質と酸素極と燃料ガス通路を有する燃料電池セルを複数個備えており、本改質器が燃料電池セル群に隣接して配列されている。
(形態5)筒状に形成されている予備改質器の内側を燃焼ガスが通過することによって予備改質器を内側から加熱する。
図1から図2に示すように、発電装置2は発電ユニット10と予備改質器110で構成されている。
図1から図3に示すように、発電ユニット10は、内側から外側に向かって第1室44、第2室46、第3室48からなる3重構造となっており、中心部の第1室44とその外側の第2室46を仕切る内仕切壁36と、第2室46とその外側の第3室48を仕切る外仕切壁38と、第3室48と外部を仕切る外壁40を有している。外壁40は断熱部材42で覆われている。
発電ユニット10の中心部の第1室44内には、燃料電池セル12の複数個が配列されて構成されているセルスタック14と、酸素を含む空気をセルスタック14に供給する空気供給部材16と、予備改質ガス内に含まれるメタンを燃料となる水素や一酸化炭素等に改質する本改質器18と、改質された燃料ガスをセルスタック14に供給するマニホールド24等が配設されている。予備改質ガスは、発電ユニット10の外部に配置された予備改質器110によって、炭素数2以上のエタン、プロパン等のガスを主にメタンや水素や一酸化炭素等に改質したガスである。
図4は、図2に示すセルスタック14の断面の拡大図である。図4に示すように、燃料極12aは楕円柱形状に形成され、その周面の半分強が固体電解質層12bで覆われ、固体電解質層12bの更に外側を酸素極12cが覆っている。燃料極12aの周面の酸素極12cと反対側はインターコネクタ12dで覆われている。燃料極12aの内部には長手方向に貫通する5本の燃料ガス通路20が並列に形成されている。
燃料極12aは多孔質であり、ニッケル(Ni)を主成分とするニッケル/YSZサーメット(混合焼結体)からなる。固体電解質層12bは緻密質であり、ジルコニア(ZrO2)にイットリア(Y2O3)を加えた混合物からなる。酸素極12cは多孔質であり、ペロブスカイト型酸化物であるLSM(La1−xSrxMnO3)からなる。インターコネクタ12dは導電性セラミックからなる。
隣り合う燃料電池セル12の一方の酸素極12cと他方の燃料電池セル12のインターコネクタ12dとの間に、集電部材22が介装されている。集電部材22は、蛇腹状に折畳まれた導電性金属部材である。一方の燃料電池セル12の酸素極12cは、集電部材22とインターコネクタ12dを介して、他方の燃料電池セル12の燃料極12aに電気的に接続されている。多数本の燃料電池セル12が直列に接続されてセルスタック14が形成されている。蛇腹状の集電部材22は、図4における上下方向および紙面の垂直方向に空気が通過することを禁止しない。
セルスタック14a、14c、14eの燃料ガス通路20には、本改質器18aで改質された燃料ガスが送り込まれる。セルスタック14a、14c、14eの本改質器18aから遠い方の端部では燃料ガス通路20が開放されており、発電のために消費されなかった燃料ガスが放出される。セルスタック14b、14dの燃料ガス通路20には、本改質器18bで改質された燃料ガスが送り込まれる。セルスタック14b、14dの本改質器18bから遠い方の端部では燃料ガス通路20が開放されており、発電のために消費されなかった燃料ガスが放出される。セルスタック14a、14c、14eは、マニホールド24a、24c、24eによって片持ち状に支持され、セルスタック14b、14dは、マニホールド24b、24dによって片持ち状に支持されている。
セルスタック14a、14c、14eと、セルスタック14b、14dは、反対方向に伸びている。上下方向に多段に配列されているセルスタック14a、14b、14c、14d、14eは、上下方向において、交互に反対向きに配列されている。
上下5段の空気供給部材16a、16b、16c、16d、16eは、両端が空気供給管50によって支持されており、強度が高い。
図3に示すように、セルスタック14の燃料ガス通路20は左右方向に伸びており、空気供給部材16は上下方向に伸びている。両持ち状の空気供給部材16と、片持ち状のセルスタック14が交差する位置関係におかれている。
片持ち状のセルスタック14は、両持ち状の空気供給部材16に対してパッキン62を介して載置されており、片持ち状のセルスタック14は水平に伸びる姿勢で安定的に支持されている。片持ち状のセルスタック14が不用意に傾くことはない。
図1から図3に示すように、外仕切壁38の4つの内周面にも、フィン54と同様にフィン56が取付けられている。フィン56の形状もフィン54と同様である。このようにフィン56が取付けられているため、外仕切壁38とフィン56と内仕切壁36によって、外仕切壁38の4つの内周面と内仕切壁36の外面との間の全体に亘って、上下方向に伸びる細い角柱形状の通路が複数本形成される。フィン54は第3室48のサイズを規定し、フィン56は第2室46のサイズを規定する。
外壁40の底板と外仕切壁38の底板の間は、第3室48の一部であり、そこに空気導入管34が連通している。外仕切壁38の底板と内仕切壁36の底板の間は、第2室46の一部であり、そこに燃焼ガス導出管58が連通している。
第3室48は、外部から取り込まれた空気が通過する。第2室46は、第1室44で生成された燃焼ガスが通過する。第1室44は燃料電池セル群収容室として利用される。
空気は第3室48を下方から上方に移動する。燃焼ガスは第2室46を上方から下方に通過する。通過方向が逆であり、両者の間で活発な熱交換が行われる。
第1室44の外形はほぼ立方体である。第2室46の外形もほぼ立方体である。第3室48の外形もほぼ立方体である。発電ユニット10は、最小表面積で最大容積を収容する6面体であり、放熱量が少ない。
後記するように、第1室44は最も高温であり、第2室46は2番目に高温であり、第3室48が3番目に高温である。最も高温な第1室44を、2番目に高温な第2室46で取り囲み、その外側を3番目に高温な第3室48で取り囲む構造となっている。最も高温に維持する必要がある第1室44を最も内側に配置することによって、燃料電池セルを収納する第1室44を最も高温に維持しやすい最適な構造となっている。
予備改質室118は、燃焼ガス導出管58の下側端部から上方に向けて、燃焼ガス導出管58の外側を包囲する金属性の箱であり、燃焼ガス導出管58に対して二重円筒を構成するように配置された円筒状の壁板と、底板と、天板から構成される。予備改質室118の上部は、燃料ガス導入管26と連通しており、予備改質室118の下部は、燃料ガス供給管126と連通している。燃料となる都市ガスまたはLPガスは、装置外で脱硫された後に、燃料ガス供給管126から、予備改質室118内へ供給される。予備改質室118内には、予備改質触媒120が充填されており、燃料ガス供給管126から供給されたガスのうち、炭素数2以上のエタン、プロパン等のガスを、主にメタンや水素や一酸化炭素等に改質する。予備改質室118で予備改質されたガスは、燃料ガス導入管26を経て、本改質器18へ供給される。
燃焼ガス流路146は、予備改質室118の外側を包囲する、円筒状の箱である。燃焼ガス流路146は、予備改質室118の側面だけでなく、上面および下面を包囲している。燃焼ガス流路146は、燃焼ガス導出管58の下端と連通している。また燃焼ガス流路146の上部は、燃焼ガス排出管158と連通している。燃焼ガス導出管58の下端から導出された燃焼ガスは、燃焼ガス流路146へ流入し、予備改質室118と燃焼ガス排出管158を仕切る壁の外面に沿って燃焼ガス流路146内を上方へ移動し、燃焼ガス排出管158から排出される。
燃料ガス供給管126から予備改質器110に供給された脱硫済みの都市ガスまたはLPガスは、予備改質室118内で、メタンと水素と一酸化炭素を含む予備改質ガスに改質され、燃料ガス導入管26へ送られる。
燃料ガス導入管26から本改質器18a、18bに送られた予備改質ガスは、本改質器18a、18b内で、水素と一酸化炭素を含む燃料ガスに改質され、各マニホールド24に送られる。改質された燃料ガスは、各マニホールド24から各燃料電池セル12へ送られ、各燃料電池セル12内の燃料ガス通路20に流入する。
空気導入管34から第3室48に送られた空気は、フィン54の間をすり抜けて上部に達し、外壁40の上面に沿って流れ、第3室48に開口している空気供給管50内に流入する。空気は、空気供給管50を下方に移動しながら、5つの空気供給部材16に流入し、全ての空気供給口16fから流出する。流出する空気は、上方向、若しくは斜め上方向に上昇し、すぐ上のセルスタック14の下側全体に分散される。
酸素は、イオン化して固体電解質層12bを通過して燃料極12aに至り、水素または一酸化炭素と反応し、酸素極12cと燃料極12aの間に電位差を発生させる。すなわち、発電する。
本実施例の燃料電池では、燃料電池セルが水平方向に伸びているのに対し、空気が上方に移動する関係が得られ、燃料電池セルの温度勾配に交差する有酸素ガスの流れが生み出される。燃料電池セルを冷却する空気に燃料電池を冷却した熱が累積していくことが抑制され、第1室44内の温度差が減少する。
本実施例では、加熱されやすいセルスタック14の下流側に多量の空気が供給され、加熱されにくいセルスタック14の上流側に少量の空気が供給されるように、空気供給口16fの密度と開口面積が調整されている。
熱伝導性の空気供給部材16とセルスタック14の間には、パッキン62が介在しており、直接には接触していない。それでも、熱伝導性の空気供給部材16は、セルスタック14の上流側と下流側の温度差を小さく抑える。加熱されやすいセルスタック14の下流流側では、輻射が活発に起こって熱伝導性の空気供給部材16に熱を伝える。セルスタック14の下流側の温度は低下する。輻射によって加熱された熱伝導性の空気供給部材16は、熱伝導によって低温部を加熱する。加熱された空気供給部材16は、相対的に低温なセルスタック14の上流側に向けて輻射し、セルスタック14の上流部を加熱する。熱伝導性の空気供給部材16がセルスタック14に直接には接触していなくても、近接して位置しているために、熱伝導性の空気供給部材16は、セルスタック14の高温部から低温部に伝えられる熱エネルギーの移動を促進する。
各燃料電池セル12の先端近傍には夫々スパーク電極60が配設されている。スパーク電極60が火花放電することによって、燃料電池セル12の先端から流出する燃料ガスのオフガスと、燃料電池セル12の下流側へ誘導される空気のオフガスが燃焼する。本改質器18は燃料電池セル12の先端に近接していることから、燃料ガスのオフガスと空気のオフガスとの燃焼によって発生する燃焼熱を改質反応の吸熱反応に効率よく利用することができる。
燃焼ガスは極めて高温であり、そのままでは熱交換器に投入しがたい。それほどの高温に耐えられる熱交換器は材質が限られ、高価である。本実施例では、燃焼熱でまず本改質器18を加熱する。改質反応は吸熱反応であり、燃焼ガスの熱は吸熱され、改質に利用される。燃焼熱でまず本改質器18を加熱するために、燃焼ガスの温度は低下する。このために、第2室46を流れる燃焼ガスの温度は適度に冷却されており、仕切り壁36、38に特別の材料を使わなくてもすむ。
上昇した燃焼ガスは、第1室44の上面に沿って第2室46に流入する。第2室46内に流入した燃焼ガスは、上下方向に伸びる複数の細い角柱形状の通路を下方向に通過して第2室46の下部に流入し、燃焼ガス導出管58から発電ユニット10の外部に導出される。
このとき、空気導入管34から導入された予加熱された空気(約200℃)は第3室48内に流入し、上下方向に伸びる複数の細い角柱形状の通路を上方向に通過している。従って、第2室46を通過する燃焼ガスと、第3室48を通過する空気との間で熱交換が行われる。外仕切板38の両面に取付けられたフィン54、56によって、熱交換率は更に高められる。この熱交換によって、空気を約650℃まで予加熱しておくことができる。
第2室46の下部から流出した燃焼ガスは、燃焼ガス導出管58内を下方に向けて流れ、燃焼ガス導出管58の下端から燃焼ガス流路146の下部へ流入する。
このとき、燃料ガス供給管126から予備改質室118に供給された都市ガスまたはLPガスは、予備改質室118内の改質触媒120と接触し、炭素数2以上の炭化水素をメタンや水素や一酸化炭素に改質させている。
燃焼ガス導出管58内を下方に向けて流れる燃焼ガスと、予備改質室118内を上方に向けて流れるガスとの熱交換により、予備改質室118内のガスおよび改質触媒120は加熱され、予備改質反応の吸熱反応に燃焼ガスの熱を効率よく利用することができる。
燃焼ガス導出管58内を通過し、燃焼ガス導出管58の下端から燃焼ガス流路146へ流入した燃焼ガスは、予備改質室118と燃焼ガス流路146を仕切る壁の外面に沿って、燃焼ガス流路146内を上方に向けて移動する。
このとき、燃焼ガス流路146内を上方に向けて流れる燃焼ガスと、予備改質室118内を上方に向けて流れるガスとの熱交換により、予備改質室118内のガスおよび改質触媒120は加熱され、予備改質反応の吸熱反応に燃焼ガスの熱を効率よく利用することができる。
上記したように、予備改質室118内のガスおよび改質触媒120は、燃焼ガス導出管58内を下方へ向けて流れる燃焼ガスによって内側から加熱され、燃焼ガス流路148内を上方へ向けて流れる燃焼ガスによって外側から加熱される。これによって予備改質室118内の温度ムラが抑制され、改質触媒120は均一な温度分布となって、予備改質室118内での予備改質は、好適に行われる。
例えば、発電装置2内に燃焼ガス冷却用の冷媒を導入し、熱交換によって燃焼ガスを冷却してもよい。このような場合、燃焼ガスから冷媒に回収された熱は、冷媒とともに発電装置2の外部に排出される。
また、発電装置2から排出される燃焼ガスを、発電ユニット10の外部に配置された熱交換器に送り、燃焼ガス冷却用の冷媒との熱交換によって冷却した後、予備改質器110へ送ってもよい。
本発電装置2がコージェネレーションシステムの一部として使用される場合、上記した冷却手段で燃焼ガスを冷却すると、冷媒によって回収された燃焼ガスの熱を蓄熱槽に蓄え、蓄えられた熱を給湯や暖房等に利用することができる。
予備改質器110の温度を好適に保つことが可能であるのみならず、燃焼ガスの排熱を再利用することが可能となり、コージェネレーションシステム全体での熱効率が向上する。
例えば、炭素数2以上の炭化水素を含まない予備改質ガスを、直接燃料電池セルへ供給し、燃料電池セルの燃料極上で改質する場合、すなわち燃料電池セルが本改質器を兼ねる場合がある。このような場合、燃焼ガスを空気との熱交換によって冷却し、予備改質に適した温度まで温度低下した燃焼ガスを予備改質器に供給する。本改質器との熱交換と空気との熱交換の双方を行う場合にくらべ、空気によって回収することが可能な熱量が増加するため、発電装置2の装置外で空気を予熱する際の加熱量を低減することができる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数の目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
10・・・発電ユニット
12・・・燃料電池セル
12a・・・燃料極
12b・・・固体電解質層
12c・・・酸素極
12d・・・インターコネクタ
14・・・セルスタック
14a、14b、14c、14d、14e・・・セルスタック
16・・・空気供給部材
16f・・・空気供給口
18・・・本改質器
18a、18b・・・本改質器
20・・・燃料ガス通路
22・・・集電部材
24・・・マニホールド
24a、24b、24c、24d、14e・・・マニホールド
26・・・燃料ガス導入管
28a、28b・・・渡り配管
30・・・配管
30a、30b、30c、30d、30e・・・配管
34・・・空気導入管
36・・・内仕切壁
36a・・・固定用壁
36b・・・穴
38・・・外仕切壁
38a・・・固定用壁
38b・・・穴
40・・・外壁
42・・・断熱部材
44・・・第1室
46・・・第2室
48・・・第3室
50・・・空気供給管
52a、52b・・・邪魔板
54、56・・・フィン
58・・・燃焼ガス導出管
60・・・スパーク電極
62・・・パッキン
110・・・予備改質器
118・・・予備改質室
120・・・予備改質触媒
126・・・燃料ガス供給管
146・・・燃焼ガス流路
158・・・燃焼ガス排出管
Claims (6)
- 固体酸化物型の燃料電池を用いる発電装置であり、
燃料に含まれる炭素数2以上の炭化水素を炭素数1以下に分解する予備改質器と、
予備改質された燃料に含まれる炭化水素を分解する本改質器と、
本改質された燃料ガスを空気と反応させて発電する固体酸化物型の燃料電池セルと、
燃料電池セルを通過した燃料ガスを燃焼する手段と、
燃焼手段で発生した高温の燃焼ガスで被加熱体を加熱することによって燃焼ガスを冷却する手段と、
その冷却手段で冷却された燃焼ガスで予備改質器を加熱する手段と、
を備えている発電装置。 - 前記冷却手段は、本改質器を加熱することによって燃焼ガスを冷却することを特徴とする請求項1の発電装置。
- 前記冷却手段は、燃料電池セルへ供給する空気を加熱することによって燃焼ガスを冷却することを特徴とする請求項1の発電装置。
- 前記冷却手段は、最初に本改質器を加熱し、次いで燃料電池セルへ供給する空気を加熱することによって燃焼ガスを冷却することを特徴とする請求項1の発電装置。
- 前記予備改質器加熱手段は、予備改質器の内側を燃焼ガスが通過することによって予備改質器を内側から加熱することを特徴とする請求項1の発電装置。
- 前記予備改質器加熱手段は、予備改質器の内側を通過した燃焼ガスが予備改質器の外側を通過することによって予備改質器を内外から加熱することを特徴とする請求項5の発電装置。
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