JP2005276401A - 磁気記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 磁性粒子の分散性、充填性、耐摩耗性、耐熱性等が良好な結合剤を使用することにより走行耐久性、電磁変換特性などが優れた磁気記録媒体を提供する。
【解決手段】 磁性粒子と結合剤からなる磁気記録媒体において、結合剤としてハイパーブランチポリマーを用いたことを特徴とする磁気記録媒体に関するもので、このハイパーブランチポリマーの多分岐構造が下記化学式1)で示される化合物を重縮合して得られる事を特徴とする磁気記録媒体に関する。
化学式1) KR’[(R)mL]n
R:炭素数20未満の2価の有機基
R’:炭素数20未満の(n+1)価の有機基、或いはR”N(R”:炭素数20未満の2価の有機基)で示される基
K、L:互いに異なるエステル結合形成性官能基
m:0又は1
n:2以上の整数
【選択図】 なし

Description

本発明は優れた特性を有する結合剤を用いることにより得られる磁気テープ、磁気ディスク等の磁気記録媒体に関するものである。
汎用的磁気記録材料である磁気テープ、フレキシブルディスクは、長軸1μm以下の針状磁性粒子を分散剤、潤滑剤、帯電防止剤等の添加剤とともに結合剤溶液に分散させて磁性塗料をつくり、これをポリエチレンテレフタレートフィルムに塗布して作られている。
磁性層の結合剤に要求される特性としては、磁性粒子の分散性、充填性、配向性、磁性層の耐久性、耐摩耗性、耐熱性、非磁性支持体との接着性等があげられ、結合剤は非常に重要な役割を果たしている。
磁性層の結合剤としては従来アジペートタイプあるいはポリカプロラクトンタイプのポリウレタン樹脂とニトロセルロースあるいは塩化ビニル系共重合体との混合系が主に用いられている。
塗布型磁気記録媒体における非磁性支持体上に設けた磁性層では耐摩耗性の向上、耐熱性の改良、接着性の改良、耐溶剤性の付与等の目的のために、硬化剤を併用する二液タイプが用いられている。硬化剤としてはポリイソシアネート、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂等が知られている。特に反応性、作業性、性能面からポリイソシアネートが汎用的に使用されている。
磁気記録媒体では、S/N比(シグナル/ノイズ比)の向上、高記録密度化のために、磁性層の表面を平滑にすることや、より微粒子化した磁性粒子を磁性層中に高充填し、高配向することが必要とされ、これらのために磁性粒子の分散が良好な結合剤が求められている。磁性層の表面が平滑になればなる程、摩擦係数が高くなり、磁気テープの走行性、走行耐久性は悪くなる。そのため耐久性、耐摩耗性、耐熱性、非磁性支持体との接着性の良好な結合剤が求められている。
また最近、磁気記録媒体ではS/N比(シグナル/ノイズ比)の向上、高記録密度化のために、より微粒子化した磁性粉、メタル磁性粉のような高抗磁力(Hc)の磁性粉を磁性層中に高充填し高配向することがなされているが、従来の結合剤ではこれらの磁性粉を分散することは困難になっている。分散不良は電磁変換特性の低下だけではなく、磁性層の空隙率の増加を伴い、空隙率の増加は磁性層の走行耐久性を悪化させる。ポリエステル樹脂、あるいはポリウレタン樹脂にスルホン酸金属塩基を導入することは磁性粉の分散性改良に極めて有効であるが(例えば特許文献1、2参照)、スルホン酸金属塩基の導入だけでは高度化する要求を満足できず、従来の結合剤ではこれらの要求に対して不十分である。
特開2001−118240号公報(特許請求の範囲) 特開2000−353312号公報(特許請求の範囲)
本発明の目的は、磁性粒子の分散性、充填性、耐摩耗性、耐熱性等が良好な結合剤を使用することにより走行耐久性、電磁変換特性などが優れた磁気記録媒体を提供することにある。
本発明者等は上記課題について鋭意検討した結果、本発明に到達した。すなわち本発明は磁性粒子と結合剤からなる磁気記録媒体において、結合剤としてハイパーブランチポリマーを用いたことを特徴とする磁気記録媒体に関する。
また、好ましくはハイパーブランチポリマーが、ABX型の分子の重縮合物により形成された上記に記載の磁気記録媒体に関する(ただしA、Bは互いに異なる官能基a、bを有する有機基であり、官能基a、bは互いに化学的に縮合反応、付加反応を起こす事が可能である、Xは2以上の整数を示す)。
本発明の磁気記録媒体には,非磁性支持体上に設けられた磁性層の結合剤成分としてハイパーブランチポリマーを用いる。ハイパーブランチポリマーは優れた磁性粉分散性を有し、かつ架橋密度の高い硬化塗膜が得られる。その結果、磁性層の結合剤としたとき磁性層の充填度が高く、耐摩耗性が良好な磁性塗膜が得られる。
本発明は磁性粒子と結合剤からなる磁気記録媒体において、結合剤としてハイパーブランチポリマーを用いたことを特徴とする。
本来ハイパーブランチポリマーという用語はKimとWebsterが、繰り返し単位の規則性を有する多分岐ポリマーに対して名付けた言葉であり(Polym.Prepr.,29(1988)310参照)、1分子中に互いに反応出来る2種類の置換基を合計3個以上持つ化合物の自己縮合により合成される多分岐高分子と定義される。本発明において述べるハイパーブランチポリマーは、上記KimとWebsterが提唱した用語に当てはまるものである。この様な多分岐ポリマーとしては従来、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリウレタン系、ポリエーテル系、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート系など、種々のタイプが合成されている。
これらハイパーブランチポリマーの樹状に伸びた分子末端には多量の官能基が密集して存在している構造を採っており、これら反応性官能基を利用して種々の機能性官能基を多量にかつ密に導入する事が可能である。
本発明のようにハイパーブランチポリマーを用いる場合、分子末端に無機粒子表面に対して吸着性を有する極性基を多量に導入する事により、直鎖状高分子の側鎖或いは末端に極性基を導入した構造の従来型結合剤樹脂に比較し、微粒子メタル磁性粉の優れた分散性が発現する。同時に多価イソシアネート系硬化剤との反応性を著しく向上させる事が可能となり、ハイパーブランチ構造により形成される高架橋構造は耐久性に優れた硬化磁性塗膜を形成させる。加えて磁気塗料粘度が低く、取扱い作業性に優れると共に、重層塗布工程に適したレオロジー特性を備える事となる。また、炭素数10以上の炭化水素基を有する有機基を上記極性基と共に分子末端に共存させる事で、微粒子メタル磁性粉粒子の再凝集を効果的に抑制し、分散塗料の分散状態を分散直後の状態のまま安定化させる性能を更に高める事が出来る。
上記無機粒子表面に対して吸着性を有する極性基としては、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、スルホン酸金属塩基、ホスホン酸金属塩基、ホスフィン酸金属塩基等、種々極性基が挙げられ、これらの極性基の2種以上を同時に分子末端に共存させても良い。これらの内、水酸基単独或いは水酸基と少量の水酸基以外の上記極性基の組み合わせが好ましい。
本発明で言うハイパーブランチポリマーはその構造において特に限定されないがABX型化合物の重縮合反応或いは重付加反応により得られるものが好ましい。ここでAとBは異なる官能基を有する有機基を示し、ABX型化合物とは一分子中に2種の異なる官能基a、bを併せ持った化合物を意味するものである。これら化合物は分子内縮合、分子内付加はしないが官能基aと官能基bは互いに化学的に縮合反応、付加反応を起こさせる事が可能な官能基である。これら官能基a、bの組み合わせとしては水酸基とカルボキシル基又はカルボキシレート基、アミノ基とカルボキシル基、ハロゲン化アルキル基とフェノール性水酸基、アセトキシ基とカルボキシル基、アセチル基と水酸基、イソシアネート基と水酸基等が挙げられ、反応工程の簡便さ、反応制御の面からカルボキシル基或いはその誘導体と水酸基或いはその誘導体の組み合わせが好ましい。
ABX型化合物の具体的な例としては2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロールブタン酸、ジフェノール酸、5−(2−ヒドロキシエトキシ)イソフタル酸、5−アセトキシイソフタル酸、3,5−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)安息香酸、3,5−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)安息香酸メチルエステル、4,4−(4’−ヒドロキシフェニル)ペンタン酸、5−ヒドロキシシクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸、1,3−ジヒドロキシ−5−カルボキシシクロヘキサン、5−(2−ヒドロキシエトキシ)シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸、1,3−(2−ヒドロキシエトキシ)−5−カルボキシシクロヘキサン、5−(ブロモメチル)−1,3−ジヒドロキシベンゼン、3,5−ジアミノ安息香酸、フェノール−3,5−ジグリシジルエーテル、イソホロンジイソシアネートとジイソプロパノールアミンとの1対1反応生成物、イソホロンジイソシアネートとジエタノールアミンの1対1反応生成物、3,5−ビス(4−アミノフェノキシ)安息香酸等が挙げられる。
これらの内、反応によりエステル結合が生成するタイプは得られたハイパーブランチポリマーの耐熱性、他樹脂成分や添加物成分との相溶性の観点から特に好ましく、それら化合物の構造を表す一般式は化学式1で表される。
化学式1) KR’[(R)mL]n
R:炭素数20未満の2価の有機基
R’:炭素数20未満の(b+1)価の有機基、或いはR”N(R”:炭素数20未満の2価の有機基)で示される基
K、L:互いに異なるエステル結合形成性官能基
m:0又は1
n:2以上の整数
上記化学式1で示される化合物としては2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロールブタン酸、ジフェノール酸、5−(2ヒドロキシエトキシ)イソフタル酸、5−アセトキシイソフタル酸、3,5−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)安息香酸、3,5−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)安息香酸メチルエステル、4,4−(4’−ヒドロキシフェニル)ペンタン酸、5−ヒドロキシシクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸、1,3−ジヒドロキシ−5−カルボキシシクロヘキサン、5−(2−ヒドロキシエトキシ)シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸、1,3−(2−ヒドロキシエトキシ)−5−カルボキシシクロヘキサン、5−(ブロモメチル)−1,3−ジヒドロキシベンゼン、N,N−ビス(メチルプロピオネート)モノエタノールアミン、N−(メチルプロピオネート)ジエタノールアミン、N,N−ビス(メチルプロピオネート)−2−(4−ヒドロキシフェニル)エチルアミン等が挙げられるが、これら原料化合物としての汎用性及び重合反応工程の簡便さからは、2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロールブタン酸が好ましい。
また、本発明のハイパーブランチポリマーは、1分子中に2個の水酸基と1個のカルボキシル基を有する化合物を構成成分に含む(すなわち縮合させた)ポリエステル樹脂であることが好ましい。使用される1分子中に2個の水酸基と1個のカルボキシル基を有する化合物より得られるハイパーブランチポリマーは、ポリエステル樹脂の構成成分を100重量%としたとき、ポリエステル樹脂中70重量%以上用いられることが好ましく、より好ましくは80重量%以上である。70重量%未満では、樹状の高分子構造が十分に形成されにくく、結果として十分な分散性が得られにくくなる、或いは汎用溶剤への溶解性が悪くなる場合がある。1分子中に2個の水酸基と1個のカルボキシル基を有する化合物としては、ジメチロールブタン酸、ジメチロールプロパン酸、3,5−ビスヒドロキシエトキシ安息香酸等が挙げられ、これらの中でジメチロールブタン酸、ジメチロールプロパン酸が好ましい。
本発明の結合剤樹脂として用いられるハイパーブランチポリマーの合成方法は、例えば第1段階で上記KR’[(R)mL]n型化合物を縮合させ、末端に多量の水酸基或いはカルボキシル基、或いはこれらの誘導体官能基を有するハイパーブランチポリマーを形成した後、第2段階でこれら分子末端の官能基に炭素数10以上の炭化水素基または水酸基以外の極性基を有した有機基を付加させて得られる。或いは上記第一段階の反応で得られたハイパーブランチポリマーそのものを用いても良い。
上記第1段階の反応は上記KR’[(R)mL]n型化合物を単独で縮合反応触媒の存在下に反応させても良いし、多価ヒドロキシ化合物や多価カルボン酸化合物、或いはそれらを合わせ持つ化合物をハイパーブランチポリマー分子の分岐点として用いても良い。上記多価ヒドロキシ化合物としてはポリエステル樹脂原料として汎用の種々グリコール化合物やトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等の3官能以上の水酸基含有化合物が挙げられる。また、多価カルボン酸化合物としては同様にポリエステル樹脂原料として汎用の種々二塩基酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸等の3官能以上のカルボン酸化合物が挙げられる。更には水酸基とカルボキシル基を合わせ持った化合物例として、グリコール酸、ヒドロキシピバリン酸、3−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸、乳酸、グリセリン酸、リンゴ酸、クエン酸等が挙げられる。
本発明の樹脂として用いられるハイパーブランチポリマー分子の分岐点となる化合物としては上記以外に、二塩基酸成分とグリコール成分の縮合反応で得られる線状のポリエステルオリゴマーやこれらに3官能以上の多価カルボン酸や多価ヒドロキシ化合物を共重合した分岐型ポリエステルオリゴマーを用いても良い。
上記分岐点となりうる線状、或いは分岐型ポリエステルオリゴマーの構成原料としては汎用の種々二塩基酸やグリコール化合物、或いは3官能以上の多価カルボン酸や多価アルコール化合物を用いる事ができる。二塩基酸化合物としては、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン酸等の脂肪族系二塩基酸、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、1,2−ナフタレンカルボン酸、1,6−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族系ニ塩基酸、或いは1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、4−メチル−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族二塩基酸が挙げられる。また上記以外の二塩基酸として5−スルホイソフタル酸ナトリウムの様なスルホン酸金属塩を有した二塩基酸を挙げる事ができる。
また、グリコール成分としてはエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、2,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、2−メチル−1,3−プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピル−2’,2’−ジメチル−3−ヒドロキシプロパネート、2−nブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、3−エチル−1,5−ペンタンジオール、3−プロピル−1,5−ペンタンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、3−オクチル−1,5−ペンタンジオール等の脂肪族系ジオール類や1,3−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(ヒドロキシエチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(ヒドロキシプロピル)シクロヘキサン、1,4−ビス(ヒドロキシメトキシ)シクロヘキサン、1,4−ビス(ヒドロキシエトキシ)シクロヘキサン、2,2ビス(4−ヒドロキシメトキシシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(4ヒドロキシエトキシシクロヘキシル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)メタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン、3(4),8(9)−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカンジメタノール等の脂環族系グリコール類、或いはビスフェノールAのエチレンオキサイドやプロピレンオキサイド付加物等の芳香族系グリコール類が挙げられる。
更に上記3官能以上の多価カルボン酸や多価アルコール化合物としては、トリメリット酸やピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等が挙げられる。
上記第1段階の反応は縮合反応で生成する縮合水をトルエンやキシレンにより共沸脱水させる事で、或いは反応系内に不活性ガスを吹き込み不活性ガスと共に縮合反応で生成した水やモノアルコールを反応系外に吹き出す又は減圧下に溜去する事で進められる。反応に用いられる触媒としては通常のポリエステル樹脂重合触媒同様、チタン系、錫系、アンチモン系、亜鉛系、ゲルマニウム系等の種々金属化合物やp−トルエンスルホン酸や硫酸等の強酸化合物を用いる事が出来る。
次いで第2段階の反応で炭素数10以上の炭化水素基を有した有機基を付加させるための方法として、デシルアルコール、ウンデシルアルコール、ドデシルアルコール等の長鎖アルキル基を有するモノアルコ−ル類や、ドデカン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、不飽和基を有するオレイン酸等の長鎖アルキル、アルケニル基を有するモノカルボン酸類又はそれらのメチルエステル誘導体を第1段階の反応で得られたハイパーブランチポリマーの末端に存在するカルボキシル基や水酸基に縮合付加させる方法が挙げられる。
或いは、ハイパーブランチポリマーの末端水酸基に対し、炭素数10以上の炭化水素基を有するカルボン酸無水物化合物を塩基性触媒存在下に開環付加させる、更にはハイパーブランチポリマーの末端カルボキシル基に対し炭素数10以上の炭化水素基とグリシジル基を有する化合物をトリフェニルホスフィン等の適当な触媒の存在下に反応付加させる事も出来る。これら化合物の具体例として、無水酸化合物としては、ドデセニル琥珀酸無水物やオクタデシル琥珀酸無水物等が挙げられ、グリシジル基を有する化合物としては、フェニルグリシジルエーテル等の種々アリールグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールモノグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールモノグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールモノグリシジルエーテル、その他種々アルキル、アルケニル、アルキニルグリシジルエーテル等のモノグリシジルエーテル類を挙げる事が出来る。
上記ハイパーブランチポリマーの末端基に導入される有機基は炭素数が10以上の炭化水素基を有している事で、微粒子メタル磁性粉分散塗料の分散状態の安定化がより向上する効果が得られる。炭素数10未満の炭化水素基では十分な効果が発現されないことがある。この効果はハイパーブランチポリマー末端に存在するバルキーな置換基が立体障害となり、分散したメタル磁性粉粒子が再凝集しょうとする現象を抑制しているものと考えられる。なお、炭素数が10以上の炭化水素基は直鎖状であっても分岐状であっても良い。また、一部に不飽和結合を有するもの、環状になっているもの、芳香環となっているものでも、もちろん差し支えない。
本発明のハイパーブランチポリマー分子末端へ、水酸基以外の極性基を導入する方法としては例えばオルソ、メタ、パラ−スルホニル安息香酸ナトリウムを上記第1段階の反応で得られた水酸基末端を有するハイパーブランチポリマーに脱水縮合させる事で、スルホン酸金属塩基を分子末端に導入する事が可能である。また、上述した炭素数10以上の炭化水素基を有する酸無水物化合物をハイパーブランチポリマーの末端水酸基に付加させると、反応した酸無水物化合物と等モル量のカルボキシル基が形成される。或いはモノエタノールアミンやアミノ安息香酸等を同様の水酸基に脱水縮合させるとアミノ基を分子末端に導入する事が出来る。
本発明のハイパーブランチポリマーの数平均分子量は500〜40,000が望ましい。好ましくは1,000〜40,000であり、より好ましくは2,000〜20,000であり、最も好ましくは2,000〜10,000である。数平均分子量500未満では硬化剤と未反応の残留オリゴマーの影響で塗膜耐久性が不足することがあり、一方、40,000を越えると、塗料粘度が著しく増大するか或いは汎用溶剤への溶解性が低下し、平滑な塗膜表面を得る事が困難となるおそれがある。
本発明においては、ハイパーブランチポリマーに可撓性の調節、耐寒性・耐熱性の向上等の目的のために他の樹脂を添加するか、および/または架橋剤を混合することが望ましい。他の樹脂としては、セルロース系樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ポリビニルブチラール、アクリロニトリル・ブタジエン共重合体等が挙げられる。一方、架橋剤としてはポリイソシアネート化合物、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、酸無水物等があり、特にこれらの中でポリイソシアネート化合物が好ましい。ポリイソシアネート化合物としてはイソシアネートに多価アルコールやイソシアヌレート環を付加したものが挙げられる。ここでのイソシアネート化合物はTDI(トリレンジイソシアネート)、MDI(ジフェニルメタンジイソシアネート)、IPDI(イソホロンジイソシアネート)、HDI(ヘキサメチレンジイソシアネート)、XDI(キシレンジイソシアネート)、水添XDIなどが挙げられる。
本発明の磁気記録媒体の形状はテープ、ディスク、シート、カードなどが挙げられる。
本発明の磁気記録媒体の層構成は、磁性層または磁性層と下層塗布層を支持体上に、支持体下にバックコート層を設けた物であることが好ましい。支持体上部の層構造としては磁性層単層、磁性層重層、磁性層と非磁性層との重層が挙げられる。本発明の磁気記録媒体は磁性粒子の分散性、表面平滑性、耐摩耗性などが優れるため、高記録密度化に適した磁性層と非磁性層との重層構造を有する磁気記録媒体に適する。本発明のポリエステル樹脂は磁性層の結合剤以外にも非磁性層、バックコート層の結合剤にも適している。
本発明の磁気記録媒体の磁性層に使用される磁性粒子としては、γ−Fe23、γ−Fe23とFe34の混晶、コバルトを被着したγ−Fe23 またはFe24、バリウムフェライト等の強磁性酸化物、Fe−Co,Fe−Co−Ni等の強磁性合金粉末等を挙げることができる。なお、非磁性層に使用される粒子としては酸化鉄および酸化鉄とカーボンブラック、バックコート層に使用される粒子としてはカーボンブラックを挙げることができる。
磁性粒子としては高記録密度化の点でメタル粉であることが好ましい。メタル粉の長軸長は200nm以下であることが好ましい。下限は1nm以上であることが好ましい。1nm未満であるとメタル粉が極めて微細となるため、本発明のポリエステル樹脂では分散性が不足するおそれがあり、200nmを超えると磁気記録媒体の記録密度の点で性能不十分となる場合があるからである。なお、ここで言う長軸長は楕円上の磁性粒子の長い部分をさすものであり、これを顕微鏡観察し、その任意の測定結果100サンプルを平均化して求めたものである。
本発明の磁気記録媒体にはその他必要に応じてジブチルフタレート、トリフェニルホスフェートのような可塑剤、ジオクチルナトリウムスルホサクシネート、t−ブチルフェノールポリエチレンエーテル、エチルナフタレンスルホン酸ソーダ、ジラウリルサクシネート、ステアリン酸亜鉛、大豆油レシチン、シリコーンオイルのような潤滑剤や種々の帯電防止剤を添加することもできる。
以下実施例により本発明を具体的に例示する。実施例中に単に部とあるのは重量部を示す。樹脂の分析、評価は次の方法により実施した。
(分子量および分子量分布)
テトラヒドロフランを溶離液としたウォーターズ社製ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)150cを用いて、カラム温度35℃、流量1ml/分にてGPC測定を行なった結果から計算して、ポリスチレン換算の測定値を得た。ただしカラムは昭和電工(株)shodex KF−802、804、806を用いた。
(組成分析)
重クロロホルム溶媒中でヴァリアン社製核磁気共鳴分析計(NMR)ジェミニ−200を用いて、1H−NMR分析を行なってその積分比より決定した。
(ガラス転移温度)
サンプル5mgをアルミニウム製サンプルパンに入れて密封し、セイコーインスツルメンツ(株)製示差走査熱量分析計DSC−220を用いて、200℃まで、昇温速度20℃/分にて測定し、ガラス転移温度以下のベースラインの延長線と遷移部における最大傾斜を示す接線との交点の温度で求めた。
(酸価)
下記ポリエステル樹脂G、Hを合成する過程で、反応が理論等量的に進行している事を確認するため、合成途中、及び最終生成物の酸価を測定した。測定用サンプルとして、樹脂固形分重量0.5g分を採取し、20mlのクロロホルムに溶解させた。次いでフェノールフタレインを反応指示薬として、0.1N−KOHのエタノール溶液を用いて滴定した。
ポリエステル樹脂(A)の合成
温度計、攪拌機、リービッヒ冷却管を具備した反応容器に、ペンタエリスリトール7部及びジメチロールブタン酸207部を投入し、触媒としてp−トルエンスルホン酸0.4部を添加した。常圧下140℃で約4時間反応させ、生成する水を溜去し、反応を終了させ、シクロヘキサノンを追加して固形分濃度30%の溶液とした。得られたポリエステル樹脂(A)の特性を表1に示した。なお、表の組成比は重量比である。
ポリエステル樹脂(B)〜(D)の合成
上記ポリエステル樹脂(A)と同様の方法により、表1の組成に従い、ポリエステル樹脂(B)〜(D)を得た。
ポリエステル樹脂(E)の合成
温度計、攪拌機、パーシャルコンデンサーを具備した反応容器に、ジメチロールブタン酸200部、トルエン8部を投入し、触媒としてp−トルエンスルホン酸0.5部を添加した。常圧下140℃で約4時間反応させ、生成する水をトルエンと共沸溜去し、反応を終了させ、シクロヘキサノンを追加して固形分濃度30%の溶液を得た。得られたポリエステル樹脂(E)の特性を表1に示した。
ポリエステル樹脂(F)の合成
温度計、攪拌機、リービッヒ冷却管を具備した反応容器に、テレフタル酸166部、イソフタル酸166部、トリメリット酸64部、ネオペンチルグリコール160部、エチレングリコール100部、及び触媒としてテトラブチルチタネート(TBT)、0.2部を投入し、窒素吹き込み下に240℃で8時間発生する水を溜去して分岐ポリエステルオリゴマーを得た。このポリエステルオリゴマーの数平均分子量は1700であった。次いで温度計、攪拌機、パーシャルコンデンサーを具備した反応容器に上記ポリエステルオリゴマー100部、ジメチロールブタン酸250部、トルエン10部及び触媒としてp−トルエンスルホン酸0.8部を投入し、140℃で発生する水をトルエン共沸により溜去しつつ、4時間反応させ、シクロヘキサノンを添加し、固形分濃度30%のポリエステル樹脂(F)の溶液を得た。ポリエステル樹脂(F)の特性を表1に示した。
ポリエステル樹脂(G)の合成
温度計、攪拌機、パーシャルコンデンサーを具備した反応容器にジメチロールブタン酸400部、トリメチロールプロパン40部、トルエン15部及び触媒としてp−トルエンスルホン酸1.2部を投入し、140℃で発生する水をトルエン共沸により溜去しつつ、4時間反応させ、ハイパーブランチポリマー(g)を得た。ここで得られたハイパーブランチポリマー(g)の数平均分子量は1250であった。次いで温度計、攪拌機、コンデンサー、窒素吹き込み管を具備したフラスコに上記ハイパーブランチポリマー(g)200部、ドデセニル琥珀酸無水物470部、トルエン500部、触媒としてトリエチルアミン0.4部を投入し、80℃で6時間反応させ、数平均分子量4400、酸価2700eq/tonの末端変性ハイパーブランチポリマー(g’)を得た。引き続き、フェニルグリシジルエーテル265部、トリフェニルホスフィン5部を添加し、130〜140℃で更に6時間反応させ、ポリエステル樹脂(G)を得た。トルエンで希釈し、固形分濃度60%の溶液とした。ポリエステル樹脂(G)の数平均分子量は6100、酸価は50eq/tonであった。ポリエステル樹脂(G)の特性を表1に示した。
ポリエステル樹脂(H)の合成
温度計、攪拌機、パーシャルコンデンサーを具備した反応容器にジメチロールブタン酸400部、トリメチロールプロパン40部、トルエン15部及び触媒としてp−トルエンスルホン酸1.2部を投入し、140℃で発生する水をトルエン共沸により溜去しつつ、4時間反応させ、ハイパーブランチポリマー(g)を得た。ここで得られたハイパーブランチポリマー(g)の数平均分子量は1250であった。次いで温度計、攪拌機、パーシャルコンデンサーを具備したフラスコに上記ハイパーブランチポリマー(g)200部、メタ−スルホニル安息香酸ナトリウム54部、トルエン10部を投入し、140℃で3時間反応させ、発生する縮合水をトルエン共沸により溜去した。次いでトルエン400部、ドデセニル琥珀酸無水物380部、触媒としてトリエチルアミン0.4部を追加し、80℃で6時間反応させ、平均分子量4100、酸価2300eq/tonのハイパーブランチポリマー(h)を得た。引き続き、フェニルグリシジルエーテル217部、トリフェニルホスフィン5部を添加し、130〜140℃で更に6時間反応させ、ポリエステル樹脂(H)を得た。ポリエステル樹脂(H)の数平均分子量は6000、酸価は60eq/tonであった。トルエンで希釈し、固形分濃度60%の溶液とした。ポリエステル樹脂(H)の特性を表1に示した。
ポリエステル樹脂(I)の合成
温度計、撹拌機、リービッヒ冷却管を具備した反応容器にテレフタル酸83部、イソフタル酸83部、エチレングリコール74部、ネオペンチルグリコール83部及びテトラブチルチタネート0.06部を仕込み、180〜220℃で180分間加熱し、エステル化反応を行った後、反応系を20分で5mmHgまで減圧し、この間240℃まで昇温した。更に系内を徐々に減圧し、10分後に0.3mmHg以下とし、240℃で重縮合反応を90分行った。シクロヘキサノンで希釈し、固形分濃度30%の溶液とした。得られたポリエステル樹脂(I)の特性を表1に示した。なお、表の組成比は重量比である。ポリエステル樹脂(I)は、1分子中に2個の水酸基と1個のカルボキシル基を有する化合物を含んでおらず、ハイパーブランチ構造を有さない。
ポリエステル樹脂(J)の合成
上記ポリエステル樹脂(I)と同様の方法により、表1の組成に従い、ポリエステル樹脂(J)を得た。ポリエステル樹脂(J)は、上記ポリエステル樹脂(I)と同様、1分子中に2個の水酸基と1個のカルボキシル基を有する化合物を含んでおらず、ハイパーブランチ構造を有さない。
Figure 2005276401
上記に記載したポリエステル樹脂を用いて磁気塗料を作成した。さらに、下記の手順で磁気テープを作成し、特性の評価を行った。走行耐久性については実際にテープをVTRデッキ上で走行させ、磁気ヘッドの汚れ具合から判断した。電磁変換特性については角形比を調べることによって判断した。以下具体例について説明する。
実施例1
下記の配合割合の組成物をボールミルにいれて24時間分散してから、ポリイソシアネート化合物:コロネートL(日本ポリウレタン工業社製)を硬化剤として1部添加し、更に1時間混合して磁性塗料を得た。また、磁気塗料を厚み15μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に、乾燥後の厚みが4μmになるように塗布し5000ガウスの磁場をかけながら乾燥し、80℃、線圧200kg/cmでカレンダーロールに通し磁性層表面の平滑化処理を行い磁気テープを作成した。得られた磁気テープを60℃で1日放置後1/2インチにスリットした。カレンダー処理前の磁性層の表面光沢、及び得られたテープの角形比を測定した。角形比は振動試料型磁力計を使用し、垂直方向の角形比を測定した。カレンダー処理前後の磁性層の表面粗さも測定した。表面粗さは光干渉三次元表面粗度計(WYKO製)を用い、200×200μm2の範囲で測定した。また、市販のVTRデッキで40℃にて100回走行後の磁気ヘッドの状態を観察し、段階で評価した。一方、上記評価に供した磁気塗料を密閉状態で3時間静置した後、同上の方法によりポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗布し、得られた磁性塗膜のカレンダー処理前表面光沢、表面粗さ、角形比を比較した。結果を表2に示す。
配合処方−1
合成例で得られたポリエステル樹脂(A)の溶液 (シクロヘキサノンの30%溶液) 10部
メタル粉
(長軸長0.07μm、BET51m2/g、抗磁力(Hc)2400Oe) 15部
シクロヘキサノン 1部
トルエン 5部
メチルエチルケトン 14部
アルミナ(平均粒径0.05μ) 0.5部
ミリスチン酸 0.4部
ステアリン酸n−ブチル 0.4部
走行耐久性の評価基準
磁気ヘッドの状態が
5:磁気ヘッドに汚れが全く見られない
4:磁気ヘッドにわずかに汚れが見られる。
3:磁気ヘッドの汚れが目立つ
2:磁気ヘッドの汚れが顕著に目立つ
1:磁気ヘッド部が完全に汚れている
実施例2〜7 比較例1〜3
実施例1と同様にして、ただし磁性層の結合剤に使用したポリエステル樹脂(A)の代わりに表1に記載したポリエステル樹脂(B)、(C)、(D)、(E)、(F)、UR8300(東洋紡績社製スルホン酸ナトリウム基含有ポリウレタン樹脂)を結合剤として用いて磁気テープを作成した。評価結果を表2に示す。
実施例8、9
下記の配合割合の組成物をボールミルにいれて24時間分散してから、ポリイソシアネート化合物:IPDI−T1890(ヒュルス(株)社製)を硬化剤として2部添加し、更に1時間混合して磁性塗料を調製し、実施例1と同様の方法により評価した。
配合処方−2
ポリエステル樹脂(G)、(H)の溶液 (トルエンの60%溶液) 5部
メタル粉
(長軸長0.07μm、BET51m2/g、抗磁力(Hc)2400Oe) 15部
シクロヘキサノン 8部
トルエン 3部
メチルエチルケトン 14部
アルミナ(平均粒径0.05μ) 0.5部
ミリスチン酸 0.4部
ステアリン酸n−ブチル 0.4部
Figure 2005276401
本発明のハイパーブランチポリマーを磁性粒子の結合剤として用いることにより、本発明の磁気記録媒体は顔料の分散性、耐摩耗性に起因する走行耐久性、粉落ち耐久性が優れたものが得られる。

Claims (8)

  1. 磁性粒子と結合剤からなる磁気記録媒体において、結合剤としてハイパーブランチポリマーを用いたことを特徴とする磁気記録媒体。
  2. ハイパーブランチポリマーが、1分子中に2個の水酸基と1個のカルボキシル基を有する化合物を縮合したポリエステル樹脂である請求項1に記載の磁気記録媒体。
  3. ポリエステル樹脂の構成成分を100重量%としたとき、1分子中に2個の水酸基と1個のカルボキシル基を有する化合物が70重量%以上用いられている請求項2に記載の磁気記録媒体。
  4. ハイパーブランチポリマーが、ABX型の分子の重縮合物により形成された請求項1に記載の磁気記録媒体(ただしA、Bは互いに異なる官能基a、bを有する有機基であり、官能基a、bは互いに化学的に縮合反応、付加反応を起こす事が可能である、Xは2以上の整数を示す)。
  5. ハイパーブランチポリマーが、下記化学式1)で表される分子の重縮合物により形成された請求項1に記載の磁気記録媒体。
    化学式1) KR’[(R)mL]n
    R:炭素数20未満の2価の有機基
    R’:炭素数20未満の(n+1)価の有機基、或いはR”N(R”:炭素数20未満の2価の有機基)で示される基
    K、L:互いに異なるエステル結合形成性官能基
    m:0又は1
    n:2以上の整数
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の磁気記録媒体において、ハイパーブランチポリマーの末端基の一部或いは全てに、炭素数10以上の炭化水素基を有する有機基が付加している事を特徴とする磁気記録媒体。
  7. 磁性粒子がメタル粉である請求項1〜6のいずれかに記載の磁気記録媒体。
  8. メタル粉の長軸長が200nm以下である請求項7に記載の磁気記録媒体。
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