JP2005274717A - ズームカメラ - Google Patents

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Abstract

【課題】 モータの駆動を利用して撮影レンズの変倍及び合焦を行い、かつファインダー光学系の視野倍率を変更するカメラの視野倍率のずれを補正する。
【解決手段】 モータ14の駆動は撮影レンズ15を移動するレンズ移動機構16に伝達され、レンズ移動機構16の変位に伴う駆動が所定の遅れ位相差をもってファインダレンズ移動機構19に伝達される。制御部40は、変倍動作を行うときにモータ14を一方向に回転して変倍位置を検出してから所定の遅れ位相差の範囲内に応じた回転量の分だけモータ14を一方向に駆動して撮影レンズを変倍位置からオーバーランさせ、その後にモータ14を先の回転量の分だけ逆転して撮影レンズ15を変倍位置に戻す。先のモータの回転量は視野倍率がその時点の変倍位置に応じた視野倍率に一致するように変倍位置ごとに補正している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、単一のモータの駆動を利用して撮影レンズの変倍及び合焦を行うとともに、前記モータの駆動を利用して各変倍位置に応じた視野倍率にファインダー光学系の視野倍率を変更するズームカメラに関するものである。
従来、単一のモータの駆動を利用して撮影レンズの変倍と合焦とを行うズームレンズが知られている(特許文献1)。このズームレンズは、ステップズーム式となっており、撮影レンズを構成する複数のレンズ群を、順に第1の変倍位置、次に第1の変倍位置における合焦範囲、次に第2の変倍位置、そして、第2の変倍位置における合焦範囲・・・となる軌跡上に移動するカムなどの移動手段を備えており、変倍時にモータを駆動させて撮影レンズを変倍位置に移動し、合焦時に再びモータを駆動してその時点の変倍位置に対する合焦位置に撮影レンズを移動する。
このようなズームレンズを用いるカメラでは、撮影倍率に応じて撮影範囲が変わるため、ファインダ光学系の視野倍率を撮影倍率に応じた視野倍率に変更する必要がある。しかも、ファインダ視野倍率を変更するために別にモータを用いることはコストアップとなるため、撮影レンズを移動するためのモータの駆動を利用することが望まれている。しかし、単一のモータの駆動を利用して撮影レンズの移動と共にファインダ視野倍率の変更を行うように構成すると、合焦時のモータの駆動によりファインダ視野倍率が変わってしまうという欠点があった。
そこで、ズームレンズ駆動手段とファインダレンズ駆動手段との間の駆動伝達機構に遊びを設け、合焦時にその遊びの範囲内でモータを駆動させることで、合焦時のファインダ視野倍率の変動を防止するようにしている(特許文献2及び特許文献3)。
特公平6−100707号公報 特開平9−211554号公報 特開平9−251178号公報
しかしながら、上記特許文献2及び3に記載されているようなズームファインダは、単一のモータの駆動を最初にズームレンズ移動機構に伝達し、その駆動によりズームレンズ移動機構が変位することで生じる駆動をファインダレンズ移動機構に伝達する構成となっている。このように、モータからファインダレンズ駆動機構までの駆動伝達系が長いと、その間の駆動伝達系、例えばギヤ列やカム、ヘリコイドなどに生じる組立誤差やガタによって、ズームレンズを変倍するためのモータの回転量をそのままファインダレンズ移動機構に伝達しても、その時点の視野倍率がズームレンズの撮影倍率に応じた視野倍率に一致しないおそれがある。
なお、ズームレンズ及びズームファインダをそれぞれ別のモータで駆動すればこのようなファインダ視野倍率のズレは防ぐことができるが、カメラに組み込むモータの個数が増加することになりローコスト化の妨げとなる。
本発明は、上記問題を解決するためのものであり、単一のモータの駆動を利用してズームレンズの変倍及び合焦を行うタイプで、ファインダ光学系の視野倍率の変更を前記モータの駆動を利用した行うときに生じるファインダ視野倍率のズレを確実に防ぐようにしたズームカメラを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のカメラは、単一のモータの駆動を利用して撮影光学系の一部又は全部を撮影光軸上のうちの予めステップごとに決められた変倍位置、及び各変倍位置における合焦位置に移動するレンズ移動機構と、
ファインダー光学系の一部又は全部をファインダ光軸に沿って移動してファインダ視野倍率を変更するファインダレンズ移動機構と;前記レンズ移動機構の変位に応じた駆動が入力され、その駆動を前記ファインダレンズ駆動機構に伝達するとともに、前記モータの回転方向を切り替えたときには所定の遅れ位相差を持って前記駆動をファインダレンズ駆動機構に伝達する連動機構と;前記撮影レンズの変倍位置を検出する変倍位置検出手段と;ワイド端からテレ端に向けた変倍方向のうちの任意の変倍位置に変倍動作を行うときに、前記変倍位置検出手段が前記変倍位置を検知してから前記モータを前記所定の遅れ位相差の範囲内に応じた回転量の分だけ同方向に回転させて撮影レンズを前記変倍位置から所定量だけオーバーランさせ、その後はファインダレンズ移動機構を変位させないように前記モータを前記回転量の分だけ逆回転して前記撮影レンズを前記変倍位置に戻す片寄せ制御を行う制御部とを備え;前記制御部が片寄せ制御のときに用いる変倍位置から所定量だけオーバーランさせるモータの回転量は、各変倍位置での実際のファインダ視野倍率が各変倍位置ごとに決められた基準のファインダ視野倍率に一致するように、各変倍位置ごとに補正した回転量にしたものである。
制御部は、ワイド端からテレ端に向けた変倍方向のうちの任意の変倍位置に変倍動作を行うときにモータを一方向に回転する。モータの駆動は、レンズ移動機構に伝達される。この駆動に同期してレンズ移動機構が変位して撮影レンズを移動する。レンズ移動機構の変位に応じた駆動は、所定の遅れ位相差をもってファインダレンズ移動機構に伝達される。ファインダレンズ移動機構もモータの駆動に同期して変位してファインダー光学系のファインダ視野倍率を撮影レンズの変倍位置に応じた視野倍率に変更する。この間、制御部は、変倍位置検出手段から得られる信号を監視、変倍位置検出手段が変倍位置を検出することに応答してからモータを前記所定の遅れ位相差の範囲内に応じた回転量の分だけ同方向に回転させる。
この回転量を、所定の遅れ位相差に応じた回転量にすることで、ファインダ視野倍率をその変倍位置に応じた視野倍率に一致させることができる。しかし、ファインダレンズ移動機構には、前記遅れ位相差以外のメカ的なガタや各部品の寸法のバラツキによって、所定の遅れ位相差に応じたモータの回転量をファインダレンズ移動機構に与えても、ファインダ視野倍率をその変倍位置に応じた視野倍率に一致させることができないおそれがある。
そこで、片寄せ制御のときに用いる回転を、各変倍位置での実際のファインダ視野倍率が各変倍位置ごとに決められた基準のファインダ視野倍率に一致するように、各変倍位置ごとに補正した回転量にしている。撮影レンズの変倍位置を検知後にモータを所定の回転量だけ回転すると、ファインダ視野倍率はその時点の変倍位置に応じた視野倍率になるが、レンズ移動機構が、変倍位置をオーバーランした位置に撮影レンズを移動することになる。このため、制御部は、前記回転量の分だけモータを逆回転させる。このとき、その回転量を、所定の遅れ位相差に応じたモータの回転量と同じか、又はそれ以下にすることで、ファインダレンズ移動機構にその駆動が伝達されることはない。
モータを逆転してから停止すると、所定の遅れ位相差に伴うモータの回転が前記一方向となる。これにより、変倍後に行われる合焦時には、モータを一方向でかつ前記所定の遅れ位相差に応じたモータの回転量以内で駆動することでファインダ視野倍率をそのままの倍率に維持しながら撮影レンズを合焦位置に移動することができる。そして、シャッタレリーズ完了後に、合焦時に移動した回転量の分だけモータを逆転して撮影レンズを元の位置に戻す。
片寄せ制御で撮影レンズを変倍位置からオーバーランさせるモータの回転量は、予め工場で、各変倍位置での実際のファインダ視野倍率が各変倍位置ごとに決められた基準のファインダ視野倍率に一致するように、各変倍位置ごとに割り出される。割り出した回転量に基づき補正後の回転量を各変倍位置ごとに対応付けしてカメラのメモリに記憶する。
本発明のズームカメラによれば、駆動側となるレンズ移動機構と従動側となるファインダレンズ移動機構とを連動する連動機構に積極的に設けた遊びの範囲内に応じた回転量の分だけモータを一方向に駆動して撮影レンズを変倍位置から所定量だけオーバーランさせ、その後にモータを前記回転量の分だけ逆転してファインダ光学系を動かさないで撮影レンズだけを変倍位置に戻す。このとき、撮影レンズを変倍位置からオーバーランさせるモータの回転量を、ファインダ視野倍率がその時点の変倍位置に応じた基準の視野倍率に一致するように補正した回転量を用いるようにしているから、その時点の変倍位置に応じたファインダ視野倍率を正確に得ることができる。
以下、本発明を利用したズームカメラについて図1を参照しながら説明する。このカメラ10は、ズームレンズ部11、ファインダー光学部12、及び、連動機構13などを備えている。ズームレンズ部11は、単一のモータ14、撮影レンズ15、レンズ移動機構16、及びモータ14の駆動をレンズ移動機構16に伝達するギヤ列17などで構成されている。
ファインダー光学部12は、ファインダー光学系18とファインダレンズ移動機構19とで構成されている。連動機構13は、レンズ移動機構16の変位をファインダレンズ移動機構19に伝達する。
撮影レンズ15は、例えば第1ないし第3のレンズ群で構成されている。レンズ移動機構16は、結像面側から順に固定筒、後筒、中間筒、撮影レンズ15を保持する前筒、及び、これら筒に設けたヘリコイドやカムなどで構成されており、単一のモータ14の駆動を利用して各筒をそれぞれ撮影光軸方向に繰り出して撮影レンズを一緒に移動するとともに、これら繰り出しに同期して第3レンズ群に対して第2レンズ群を互いの間隔が変わるように移動することで撮影レンズ15を変倍位置及び各変倍位置に対する合焦位置に移動する。なお、撮影レンズ15は、各筒がカメラボディに収納される収納位置からワイド端に繰り出され、ワイド端とテレ端との間で変倍される。
ファインダレンズ移動機構19は、連動機構によりファインダー光学系18の視野倍率を撮影倍率に応じた視野倍率に変更する。
ファインダー光学系18は、物体側から順に対物レンズ20、ポロプリズム21、及び、接眼レンズ22からなる実像式ファインダーとなっている。対物レンズ20は、物体側から順に固定レンズ44、第1移動レンズ25、及び第2移動レンズ45とで構成されている。第1及び第2移動レンズ25,45を保持する保持枠27,28は、ファインダー光軸29と平行に設けたガイド棒30によりガイドされてそれぞれ移動する。
各保持枠27,28には、下方に向けて突出したカムピン23,24がそれぞれ設けられている。これらカムピン23,24は、ファインダー光学部12の下に配置したカム部材26に連係している。なお、ファインダー光軸29は、撮影光軸31に対して略平行となっている。
カム部材26は、撮影光軸31に対して直交方向に設けた固定軸32を中心として回転自在に取り付けられている。このカム部材26には、前記各カムピン23,24が各々係合する一対のカム開口33,34と、後筒35に設けた駆動ピン36が遊びをもって係合する被係合部37とがそれぞれ形成されている。後筒35は、変倍時及び合焦時にモータ14の回転に同期して撮影光軸31の方向に直進的に移動し、その移動に同期してカム部材26を回転させる。カム部材26は、回転することで、第1及び第2移動レンズ25,45とを互いの間隔が異なるようにファインダー光軸29に沿って移動させてファインダー視野倍率を撮影倍率に応じた視野倍率に変える。これらカム部材26、駆動ピン36、及び各カムピン23,24などが連動機構13を構成する。
このようにレンズ移動機構16は、モータ14の駆動に同期して変位して撮影レンズ15を変倍及び合焦位置に移動する。一方、ファインダレンズ移動機構19は、連動機構13を構成する駆動ピン36とカム部材26との係合に遊びを設けているため、レンズ移動機構16の駆動に所定の遅れ位相差をもって同期する。合焦時には、前記遊びの範囲内に応じた回転量でモータ14を駆動する。これにより、合焦時には、レンズ移動機構16からファインダレンズ移動機構19に駆動が伝達されず、よってファインダー視野倍率を変倍時の視野倍率に維持することができる。
レンズ移動機構16には、変倍位置検知手段と合焦移動検知手段とが設けられている。変倍位置検知手段は、コード板38、ブラシ39、及び制御部40とで構成されている。コード板38は、ズームレンズ部11を構成する固定筒41に固定されており、後筒35に設けたブラシ39が摺動することで変倍位置に応じたコード信号を制御部40に送る。合焦移動検知手段は、ロータリ・エンコーダ42及び制御部40で構成されている。ロータリ・エンコーダ42は、モータ14の出力軸に固定した羽根車と、羽根車に設けた複数のスリットを検知するフォトセンサとで構成されており、フォトセンサがモータ14の回転角に応じたパルス信号を制御部40に送る。
制御部40は、操作部43からの変倍操作に応答してモータ14を駆動し、変倍操作の終了を検知した後に最初に得られるコード信号に基づいてモータ14の駆動を制御して撮影レンズ15を変倍位置に停止する。この撮影レンズ15を変倍位置に停止するときには、片寄せ制御が行われる。
一般的なズームレンズで行われる片寄せ制御は、ワイド端からテレ端に向けた変倍方向、又はテレ端からワイド端に向けた変倍方向に応じたモータの回転方向に係わらず、撮影レンズを変倍位置に停止させるときのモータの回転方向(停止させる直前のズームレンズの進退方向)を一定に揃えてレンズ移動機構のガタをモータの回転方向のうちの一方向に寄せる制御である。すなわち、一方の変倍方向ではそのまま変倍位置に停止させるのに対し、他方の変倍方向では、いったん変倍位置から一定量だけオーバーランさせてその後にモータを逆転駆動して再びその変倍位置に戻して停止する制御である。このような従来の片寄せ制御では、オーバーランに応じたモータの回転量を、レンズ移動機構のガタ分を超える回転量に設定し、かつ変倍位置に係わらず常に一定に設定している。
しかし、本実施形態でのカメラでは、合焦時にファインダレンズ移動機構19にモータ14の駆動を伝達させないように、駆動ピン36と被係合部37とに遊びを作ってあるため、変倍後に必ず、駆動ピン36と被係合部37との係合状態を、合焦時のモータ14の駆動方向である正転方向に遊びαがある状態にする必要があり、また、前記遊びによってファインダー光学系18の変倍が撮影レンズ15の変倍スタート時間より遅れるため、レンズ移動機構16を各変倍位置に移動させるためのモータ14の回転量をそのままファインダレンズ移動機構19に伝達するだけでは、ファインダー光学系18の視野倍率をその時点の撮影倍率に応じた視野倍率に一致させることができないため、片寄せ制御を行うものである。
ここで、本実施形態のカメラ10では、モータ14の正転駆動によりワイド端からテレ端に向けた変倍が行われ、また、逆転駆動のときにはテレ端からワイド端に向けた変倍が行われる。そして、合焦時には、モータ14を正転して撮影レンズ15を合焦位置に移動する。
すなわち、図2に示すように、時間t1のときにワイド端からテレ端に向けた変倍操作を行うと、その操作に応答してモータ14を正転駆動することで撮影レンズ15を構成するうちの第1レンズ群111が移動する。その後、例えば時間t3のときに変倍操作を完了し、時間t4のときに制御部40に変倍位置Z3に応じたコード信号が得られたものとする。制御部40は、そのコード信号を得た時間t4のときのモータ14の回転位置(変倍位置Z3)をオーバーランするように前記回転位置から予め決めた所定の駆動パルスの分だけモータ14を正転駆動する。これにより、モータ14が変倍位置z3に応じた回転位置から回転量LPの分だけ駆動する。そして、回転量LPに達した時間t5のときにいったんモータ14の駆動を停止し、直ぐに前記所定の駆動パルスの分だけモータ14を逆転する。したがって、時間t6のときに、前回のコード信号を得た回転位置(変倍位置Z3に応じた回転位置)に撮影レンズ15が戻る。
このような撮影レンズ15を移動するレンズ移動機構16の変位に対し、ファインダレンズ移動機構19は、駆動ピン36と被係合部37との遊びαに応じた時間(t2−t1)だけ遅れて変位する。すなわち、時間t1から遅れて時間t2のときにファインダー光学系18を構成する第1移動レンズ25が移動し始める。このため、片寄せ制御をしないで撮影レンズ15を変倍位置z3(図2に示す時間t4の位置)に停止すると、その時点の撮影倍率に応じたファインダ視野倍率Fz3の位置に到達する前の位置で第1移動レンズ25が停止してしまい、そのときの視野倍率F1がその時点の撮影倍率に応じた視野倍率Fz3とは異なる結果となる。なお、第1移動レンズ25の移動軌跡は実際には曲線となるが、図2では、説明を容易にするために直線的に記載している。
そこで、片寄せ制御で用いる駆動パルスを、ファインダー光学系18の視野倍率がその時点の撮影倍率に応じたファインダ視野倍率Fz3に一致する分のモータの回転量LPに応じた駆動パルスPに設定している。このモータ14の回転量LPは、遊びαに応じたモータ14の回転量である。
このような片寄せ制御によって駆動ピン36と被係合部37との位置関係は、図2で説明した時間t5のとき、すなわち、ファインダー光学系18の視野倍率をその時点の変倍位置に応じた視野倍率に一致させるためにモータ14を回転量LP(オーバーラン量)だけ駆動したときに、駆動ピン36と被係合部37との係合状態が、図3に示すようにモータ14の逆転方向に遊びαがある状態なり、また、図2で説明した時間t6のとき、すなわち前記回転量LP分だけ逆転駆動して撮影レンズ15をその時点の変倍位置に戻したときには図4に示す状態となる。図4に示した状態では、駆動ピン36と被係合部37との係合状態が、モータ14の正転方向に遊びαがある状態となる。これにより、合焦時にモータ14を正転駆動してもモータ14の駆動がファインダレンズ移動機構19に伝達されることはない。
また、図2で説明した変倍位置z3から再びテレ端側の変倍位置z4に変倍する場合にも片寄せ制御が行われる。この変倍位置で片寄せ制御を行うときに用いる駆動パルスは、図5に示すように、ファインダー光学系18の視野倍率が変倍位置z4の撮影倍率に応じたファインダ視野倍率Fz4に一致させる分のモータ14の回転量LPに応じた駆動パルスPになる。
このように、変倍後に、駆動ピン36と被係合部37との係合状態がモータ14の一方向、この実施例では正転方向に遊びαのある状態にするために、モータ14の一方向の回転に応じた変倍、すなわちこの実施例ではワイド端からテレ端に向けた変倍では必ず片寄せ制御を行う。
なお、ワイド端以外の変倍位置のときに、テレ端からワイド端に向けた変倍を行ったときには、図6に示すように、モータ14の駆動方向が逆転になる。このときには、片寄せ制御を行うことなく、変倍位置に応じたコード信号を得た時点t7でモータ14の逆転駆動を停止する。というのは、ワイド端からテレ端に向けた変倍では必ず片寄せ制御が行われ、駆動ピン36と被係合部37との係合状態がモータ14の逆転方向に遊びαのない状態になり、よって、ワイド端以外の変倍位置からモータ14の逆転によって変倍位置に移動するときには、レンズ移動機構16とファインダレンズ移動機構19とが略同じに変位するためである。
ところで、図2、図5、及び図6で説明したファインダー光学系18の移動軌跡は、撮影レンズ15を各変倍位置に移動するモータ14の回転量に対して、その時点の撮影倍率に応じた視野倍率に一致する位置に必ず移動することを前提としている。したがって、カメラ10の設計値どおりの場合には、遊びαに応じた遅れ時間分だけ余計にモータ14を駆動すればよいので、視野倍率をその時点の撮影倍率に応じた視野倍率に一致するための駆動パルスP、及びそれに応じたモータ14の回転量LPは各変倍位置で同じになる。
しかし、実際には、ファインダレンズ移動機構19や連動機構13に含まれるガタ、及びこれら機構13,19を構成する各部品の寸法のバラツキ、特にカム部材26の寸法のバラツキなどによって、撮影レンズ15を各変倍位置に移動するためのモータ14の回転量をファインダレンズ移動機構19に入力しても、図7に示すように、ファインダー光学系18の視野倍率がその時点の撮影倍率に応じた視野倍率に一致しないおそれがある。
そこで、本実施形態のカメラ10では、各変倍位置での実際の視野倍率が撮影倍率に応じた基準の視野倍率に一致するように、片寄せ制御で用いる駆動パルスPを撮影レンズ15の変倍位置ごとで補正したパルスP3に設定している。
図7に示す例では、変倍位置z3の回転位置までモータ14を駆動したときの実際の視野倍率をFz3で示し、また、その時点の撮影倍率に応じた基準の視野倍率をFz3’で示している。この変倍位置z3では、実際の視野倍率Fz3が、変倍位置z3に応じた基準の視野倍率Fz3’よりも大きいため、変倍位置z3の回転位置で、基準の駆動パルスPよりも小さい値の駆動パルスP3でモータ14を駆動し、変倍位置z3の回転位置からモータ14を回転量LP3の分だけオーバーランさせる片寄せ制御を行う。この場合も、変倍位置z3にときに用いる駆動パルスP3の分だけモータ14を逆転して撮影レンズ15を変倍位置z3に戻す。駆動パルスP3に応じたモータ14の回転量LP3は、遊びαに応じたモータ14の回転量LPよりも少ないから、視野倍率が変更されることはない。
なお、各変倍位置において実際の視野倍率Fz3が変倍位置z3に応じた基準の視野倍率Fz3’よりも小さくなることもある。この原因としては、
(1)ファインダと鏡胴の連動系に設計外の嵌合ガタが発生している等、鏡胴系に原因がある場合、
(2)カム部材26もしくはファインダ光学部品等のファインダ系に原因がある場合、
(3)例えば、ファインダと鏡胴とをギヤ列で連結する構成の場合、ギヤ列のうちのいずれかのギヤの組み込みミスにより位相がズレる場合、
が考えられる。このような場合でも以下の理由により本発明を採用することができる。
上記(1)の場合には、設計値よりも遊びαが増えることになるので、[片寄せ時にオ ーバーランさせる回転量LP3]>[遊びαに応じたモータ14の回転量LP]になっても実際の視野倍率Fz3の位置まで駆動したファインダ光学系は鏡胴のズーム片寄せ後に基準の視野倍率FZ3’の位置まで戻る現象が起きないと予想されるので問題はない。上記(2)(3)の場合には、理想状態で[片寄せ時にオーバーランさせる回転量LP3]=[遊びαに応じたモータ14の回転量LP]にした時に、[実際の視野倍率Fz3]>[基準の視野倍率Fz3’]になるように設計していれば、[実際の視野倍率Fz3]<[基準の視野倍率Fz3’]でも[片寄せ時にオーバーランさせる回転量LP3]=[遊びαに応じたモータ14の回転量LP]になるまでの範囲で補正することができるので問題はない。
片寄せ制御で用いる駆動パルスL1,L2・・・のデータは、カメラ10に内蔵したEEPROM(図1参照)50に予め書き込まれている。この書き込みは、カメラ10を組み立てる工場で行われる。工場には、組立ライン、検査ライン、及び調整ラインが順に配され、調整工程で前記駆動パルスのデータを書き込む。書き込む作業は、各変倍位置で用いる駆動パルスの値を調べた後に行う。調査は、撮影レンズ15を各変倍位置に変倍してその時点の実際のファインダ視野倍率を測定して実測したファインダ視野倍率がその時点の変倍位置に応じた基準の視野倍率に一致するようにモータ14を駆動して、その時点の変倍位置から一致するまでのモータ14の回転角に応じたパルスをカウントして行う。
片寄せ制御で用いる駆動パルスの値を書き込むにために、カメラ10には、外部通信用のインターフェース回路51が設けられている。インターフェース回路51は、カメラ10の外部に露呈するコネクタ52とターゲットコントローラ53とからなる。ターゲットコントローラ53は、コネクタ52を通して接続される外部の機器に設けたホストコントローラからの指令に応じて、カメラ10の制御部40を制御して、例えば変倍位置に応じたコード信号及びモータ14の回転角に応じたパルス信号を取り出したり、各変倍位置で用いる駆動パルスをEEPROM50に書き込むためのデータを入力するなどのデータの授受を行う。
調整工程には、図8に示すように、調整装置60が設けられている。調整装置60は、テレビカメラ(撮影レンズ付きのCCD)61、画像処理部62、視野倍率測定部63、比較部64、ROM65、RAM66、調整用制御部67、及び、外部通信用のインターフェース回路68とで構成されている。インターフェース回路68は、外部に露呈して設けたコネクタ69と、ホストコントローラ70とで構成されている。ホストコントローラ70は、カメラ10に設けたターゲットコントローラ53との間での接続を検知すると、双方向での通信を許可する通信許可信号を調整用制御部67に送り、データ通信バスを確立する。調整用制御部67は、その信号を受け取ることで予め決められた調整プログラムを実行する。
調整工程では、チャート71に対して一定の撮影距離の位置にカメラ10をセットし、次にコネクタ52,69同士を接続コードで繋ぐ。調整用制御部67は、通信許可信号を受け取ることで、図9に示すように、モータ14を正転駆動する信号を送り、カメラ10の撮影レンズ15を収納位置からワイド端の変倍位置に移動するよう制御する。この間、調整用制御部67は、カメラ10の変倍位置に応じたコード信号を監視し、ワイド端の変倍位置に応じたコード信号を受け取ることでモータ14の正転駆動を停止する。この時、片寄せ制御を行わず、よってワイド端に応じたコード信号を得た時点でモータ14の駆動を停止する。
次に、ワイド端の変倍位置の状態で、ファインダー光学系18の接眼レンズ22を通して見えるチャート71の像をテレビカメラ61で撮像し、撮像した画像を画像処理部62で画像データに変換し、その画像データに基づいて視野倍率測定部63でその時点のファインダー視野倍率の値を測定し、測定した実測視野倍率の値とワイド端での撮影倍率に応じた基準の視野倍率の値とを比較部64で比較しながらモータ14を正転駆動させる。この間、調整用制御部67は、モータ14の回転角に応じたパルスをカウントする。そして、測定視野倍率の値がその時点の基準視野倍率の値に一致した時点でモータ14の正転駆動を停止し、前記ワイド端の変倍位置からモータ14を正転駆動したパルスのカウント値をデータとしてRAM66に記憶しておく。なお、比較するときに用いる基準視野倍率の値は、各変倍位置に対応付けしてROM65に変倍位置の数だけ記憶されている。
次の変倍位置での片寄せパルスの値を割り出すときには、いったん撮影レンズ15を収納位置に戻してから次の変倍位置に移動して前述したと同じにモータ14の回転角のパルスをカウントしてその値をRAM66に記憶する。このようにして全部の変倍位置で、実測視野倍率が基準の視野倍率に一致する分のモータ14の回転角に応じたパルスのカウント値をRAM66に記録する。なお、各変倍位置ごとに対応付けしたモータ14の回転角に応じたパルスのカウント値は、その回転量に一致する分のモータ14の駆動パルスに変換して記憶される。RAM66には、図10に示すように、各変倍位置z1,z2,z3,z4・・・ごとに対応付けした駆動パルスP1,P2,P3,P4・・・の値がデータとして記憶される。これらデータがカメラ10のEEPROM50にダイレクトに書き込まれる。
このようにして片寄せ制御で用いる駆動パルスの値を各変倍位置に対応付けしてEEPROM50に書き込んだ後に、カメラ10は出荷される。なお、当然であるが、これら片寄せ制御時に変倍位置からオーバーランさせるモータ14の回転量は、遊びαに応じたモータ14の回転量LPよりも小さい。また、このように外部から容易に片寄せ制御の駆動パルスの値を書き換えることができるので、カメラ10を修理した後の調整も簡便に行える。
なお、片寄せ制御用の駆動パルスは、遊びαに応じたモータ14の回転量LP分を駆動するための駆動パルスP、すなわち基準の駆動パルスPに、実際のガタなどによるズレを加味して補正量を加えたパルスとなっている。そこで、前述したように、補正量を加味した駆動パルスの値を書き込む代わりに、図11に示すように、予め基準の駆動パルスPを記憶させておき、この基準の駆動パルスPの値に対する補正量の駆動パルス値A,B,C,D,・・・を変倍位置ごとに割り出してそれらを調整工程で書き込むようにしてもよい。この場合、カメラ10の制御部40は、基準の駆動パルスPに補正量の駆動パルスの値A,B,C,D,・・・を加味した駆動パルスを片寄せ制御時にモータ14に与える。
また、上記実施形態では、レンズ移動機構16とファインダレンズ移動機構19との連動機構をカム機構としている。この場合には、個々のカメラ10ごとで部品の寸法のバラツキが少ないので、個々のカメラを調整することは必要なく、例えばカム部材26のロットごとでの調整で良い。
また、連動機構13及びファインダレンズ移動機構19として、ファインダ光学系の一部のレンズを移動するために周面にカムを螺旋状に設けた円筒ギヤと、レンズ移動機構16から得られる回転を円筒ギヤに伝達するギヤ列とで構成することも考えられる。この場合、ギヤ列の一部のギヤ、又は円筒ギヤの駆動側軸と従動側ギヤとの間に空転域を設けておけば遊びαを作ることができる。しかし、このようにギヤを多数用いる機構を採用した場合、組立時のギヤ同士の歯ズレにより個々のカメラの駆動伝達に大きなバラツキが生じる。そこで、このような機構の場合には、個々のカメラ10を調整して各々駆動パルスの値を書き込むのが好適である。
さらに、上記実施形態では、モータ14の駆動を、レンズ移動機構16、連動機構13、及びファインダレンズ移動機構19に順に入力する構成にしているが、本発明ではこれに限らず、モータの駆動をレンズ移動機構に伝達する第1連動機構と、その第1連動機構の一部から得られる駆動をファインダレンズ移動機構に伝達する第2連動機構とからなるパラレル駆動方式の構成にしてもよい。この場合には、第2連動機構に遊びを作っておけばよい。
次に本実施形態のズームレンズ部11の構成について詳しく説明する。ズームレンズ部11は、図12に示すように、後筒80、中間筒81、及び前筒82で構成されている。後筒80は、直進筒83と後回転筒84とで構成され、また、中間筒81は、中間回転筒85と直進ガイド枠86とで構成されており、さらに、前筒82は、回転筒87と移動筒88とで構成されている。
固定筒41は、直進筒83を撮影光軸方向に沿って移動自在に支持しており、かつ直進筒83を回転止めする。この回転止めは、固定筒41に設けたキー溝89と直進筒83に設けたキー突起90との係合によって行われている。直進筒83は、外周面で後回転筒84を回転自在に支持する。
後回転筒84は、モータ14の駆動が入力されることで固定筒41及び直進筒83に対して回転しながら、且つ直進筒83を保持したまま撮影光軸方向に沿って移動する。撮影光軸方向への移動は、外周後端に形成された雄ヘリコイド91と固定筒41の内周に設けた雌ヘリコイド92との螺合によって行われる。
モータ14の駆動は、長尺ギヤ93に入力される。長尺ギヤ93は、固定筒41の一部を切り欠いた開口94から内周に露呈しており、後回転筒84の雄ヘリコイド91の頂上に形成したギヤ列95に噛合する。長尺ギヤ93は撮影光軸方向に軸方向が長く伸びるように形成されており、後回転筒84が撮影光軸方向に進退しても長尺ギヤ93とギヤ列95の噛合が解除されることがない。
中間回転筒85には、キー突起96、雄ヘリコイド97、及び雌ヘリコイド98が形成されている。雄ヘリコイド97は、中間回転筒85の外周後端に形成されており、直進筒83の内周に形成された雌ヘリコイド99に螺合する。キー突起96は、雄ヘリコイド97の外周の一部に形成されており、直進筒83に形成された貫通孔100を通過して後回転筒84の内周に形成されたキー溝101に係合している。これにより、後回転筒84の回転が中間回転筒85に伝達され、中間回転筒85は、後回転筒84の回転を利用してヘリコイド97,99のリードに従って撮影光軸方向に移動する。
中間回転筒85は、直進ガイド枠86を回転自在に支持している。直進ガイド枠86は、環状の枠部102、及びその枠部102から撮影光軸方向に突出した直進キー103が形成されている。枠部102には、外周にキー突起104が形成されている。キー突起104は、直進筒83の内周に設けたキー溝105に係合し、直進ガイド枠86を回転止めする。直進キー103は、中間回転筒85の内部を通過して移動筒88に係合する。これにより、直進ガイド枠86は、中間回転筒85と一緒に撮影光軸方向に移動し、かつ移動筒88を回転止めする。
移動筒88は、外周面で回転筒87を回転自在に支持する。回転筒87には、外部にキー突起106が形成されている。キー突起106は、中間回転筒85の内周に設けたキー溝107に係合しており、中間回転筒85の回転を回転筒87に伝達する。移動筒88の外周後端には、雄ヘリコイド108が形成されている。雄ヘリコイド108は、中間回転筒85の内周に設けた雌ヘリコイド98に螺合する。これにより、移動筒88は、直進ガイド枠86に回転止めされた状態でヘリコイド98,108のリードに従って撮影光軸方向に沿って移動する。
移動筒88は、図13に示すように、保持枠110、第1レンズ群111、シャッタブロック112、第2レンズ群113、バネ114、及び第3レンズ群115とで構成されている。シャッタブロック112は、絞り兼用のプログラムシャッタを内蔵している。第1レンズ群111は、保持枠110の先端側に固定され、第3レンズ群115は、保持枠110の後端側にピン止めにより固定される。シャッタブロック112と第2レンズ群113とは、互いに一体化されたユニットを構成しており、これらを以下では第2レンズブロック116と称す。バネ114は、圧縮バネとなっており、第2レンズブロック116と第3レンズ群115を保持する第3レンズ保持枠117との間に介在されている。第2レンズブロック116は、第1及び第3レンズ群111,115との間で回転止めされた状態で撮影光軸方向に移動自在となるように保持枠110の内部に支持されており、バネ114により第1レンズ群111に向けて付勢されている。
第2レンズブロック116の外周には、3個の直進ガイド部材120が設けられている。直進ガイド部材120は、保持枠110に設けた3つの直進ガイド開口121に各々係合して第2レンズブロック116を保持枠110に対して撮影光軸方向に直進移動させる。各直進ガイド部材120の上には、カムフォロワー122が形成されている。これらのカムフォロワー122は、直進ガイド開口121を通過して回転筒87の内周に3箇所形成された第2レンズ群移動用のカム123(図12参照)にそれぞれ係合する。第2レンズ群移動用のカム123は、回転筒87の回転に応じて撮影光軸方向に変位して第2レンズブロック116を保持筒110に対して撮影光軸方向に移動し、第1及び第3レンズ群111,115との間の間隔を変化させる。
第1〜第3レンズ群111,113,115は、モータ14の正転回転により収納位置からワイド位置を通ってテレ位置に向けて移動する。図14に示すように、第1及び第3レンズ群111、115は、後筒80、中間筒81、及び前筒82の各繰り出しを合成した繰り出しにより直線状に移動するとともに、第2レンズ群113は、後筒80、中間筒81、及び前筒82の各繰り出しを合成した繰り出しに加えて、第2レンズ群移動用のカム123の変位が合成されてジグザグ状に移動する。この第2レンズ群移動用のカム123は、第2レンズ群113を予め設定された複数の撮影倍率を段階的に変化させるための変倍用カム面と、各撮影倍率毎に被写体距離に応じたピント位置となるように第1レンズ群111または第3レンズ群115との間の間隔を変化させるカム面とが連続的に形成されている。なお図15では、図中下方がモータ14の正回転方向であり、上方が逆回転方向である。
したがって、ワイド端位置とテレ端位置との間のズーム域には、ステップごとに複数のズーム位置Z1〜Znが決められており、本実施形態においては、撮影倍率のステップがワイド端位置からテレ端位置まで計4段階の撮影倍率で段階的に変化するように、n=4としており、4つのズーム位置Z1〜Z4が決められている。そして、各ズーム位置Z1〜Z4でピント調節の領域が設定されており、無限から至近までピント位置が調節される4つのピント調節の領域P1〜P4が設定されている。そしてこのピント調節の領域P1〜P4とそれぞれ隣接するように変倍動作の領域H1〜H3が設定されている。すなわち、モータ14の回転量の変化に応じてピント調節の領域と変倍動作の領域とが交互に位置するように設定されている。
なお、上記実施形態においては、撮影レンズを3つのレンズ群で構成しているが、本発明ではこれに限らず、2つのレンズ群で構成してもよいし、さらには4つ以上のレンズ群で構成してもよい。
本発明を実施したズームカメラの要部を示す斜視図である。 モータの回転量に対する撮影レンズ及びファインダ光学系の移動を示すグラフである。 モータを正転駆動したときの駆動ピンと被係合部との係合状態を示す説明図である。 モータを逆転したときの駆動ピンと被係合部との係合状態を示す説明図である。 図2で説明した変倍位置から再びテレ端方向に変倍したときのモータの回転量に対する撮影レンズ及びファインダ光学系の移動を示すグラフである。 ワイド端に向けて変倍したときのモータの回転量に対する撮影レンズ及びファインダ光学系の移動を示すグラフである。 本発明の片寄せ制御時のモータの回転量に対する撮影レンズ及びファインダ光学系の移動を示すグラフである。 ズームカメラを調整する調整装置の概略を示す説明図である。 調整装置が動作を行うときのシーケンスを説明するフローチャートである。 片寄せ制御時にオーバーランさせるモータの回転量に応じた駆動パルス値を変倍位置毎にメモリに記憶する状態を示す説明図である。 図10で説明した駆動パルスの代わりに、基準の駆動パルス値とこれに対する補正量とを変倍位置毎にメモリに記憶する別の例を示す説明図である。 ズームレンズ部の一例を示す分解斜視図である。 ズームレンズ部を構成する移動筒を示す分解斜視図である。 モータの回転量に対して撮影レンズを構成する3つのレンズ群の移動を示すグラフである。
符号の説明
10 カメラ
11 ズームレンズ部
13 連動機構
14 モータ
15 撮影レンズ
16 レンズ移動機構
18 ファインダー光学系
19 ファインダレンズ移動機構
38,39 変倍位置検知手段
40 制御部

Claims (1)

  1. 単一のモータの駆動を利用して撮影光学系の一部又は全部を撮影光軸上のうちの予めステップごとに決められた変倍位置、及び各変倍位置における合焦位置に移動するレンズ移動機構と、
    ファインダー光学系の一部又は全部をファインダ光軸に沿って移動してファインダ視野倍率を変更するファインダレンズ移動機構と、
    前記レンズ移動機構の変位に応じた駆動が入力され、その駆動を前記ファインダレンズ駆動機構に伝達するとともに、前記モータの回転方向を切り替えたときには所定の遅れ位相差を持って前記駆動をファインダレンズ駆動機構に伝達する連動機構と、
    前記撮影レンズの変倍位置を検出する変倍位置検出手段と、
    ワイド端からテレ端に向けた変倍方向のうちの任意の変倍位置に変倍動作を行うときに、前記変倍位置検出手段が前記変倍位置を検知してから前記モータを前記所定の遅れ位相差の範囲内に応じた回転量の分だけ同方向に回転させて撮影レンズを前記変倍位置から所定量だけオーバーランさせ、その後はファインダレンズ移動機構を変位させないように前記モータを前記回転量の分だけ逆回転して前記撮影レンズを前記変倍位置に戻す片寄せ制御を行う制御部とを備え、
    前記制御部が片寄せ制御のときに用いる変倍位置から所定量だけオーバーランさせるモータの回転量は、各変倍位置での実際のファインダ視野倍率が各変倍位置ごとに決められた基準のファインダ視野倍率に一致するように、各変倍位置ごとに補正した回転量になっていることを特徴とするズームカメラ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008043661A (ja) * 2006-08-21 2008-02-28 Kyoraku Sangyo Kk パチンコ遊技機およびその制御方法
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