JP2005274702A - 光合分波器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 調芯作業にともなう組立て時間の増大、光損失の増大、適用波長域の制約等を解決した光合分波器を提供する。
【解決手段】
光合分波器の内部の光線分岐素子11〜14と、前記光合分波器に結合され、光線分岐素子11〜14と光線を受け渡しする光ファイバ1〜5とを結ぶ光路上に、反射集光素子6〜10が配置された光合分波器とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光信号を合分波する光合分波器に関し、例えば、光通信に用いられる光通信用モジュールとして用いられるものである。
図20は、従来の光合分波器の一例の概略構成図である(下記、非特許文献1を参照。)。同図に示すように、従来の光合分波器は、光学ブロック100の表面に、特定の波長の光線のみを透過させ、それ以外の波長の光線を反射させる波長特定フィルタ101〜104を複数配置し、光学ブロック100の別の表面に収束リフレクタ105〜107を複数形成する構成となっている。
各波長特定フィルタ101〜104から反射される光線を、収束リフレクタ105〜107を利用して、他の波長特定フィルタ101〜104に向かって再収束させ、リレー式に光線108を各チャネルの波長特定フィルタ101〜104に伝播させる。
各波長特定フィルタ101〜104を透過した光線の光路は、ほぼ45度に傾斜して配置された平面ミラー115〜118によって垂直に屈曲され、レンズ121〜124により集光され、各チャネルに用意された検出器111〜114(または光ファイバ)において、単一波長の光信号として検出される。
この光合分波器の内部を伝播する光線が、マルチモードファイバやフォトダイオードなどに結合する場合は、これらの受光部品の受光モード径は比較的大きいため、光合分波器の製造上・実装上の許容誤差はそれほど厳しくなく、組立て時間やコストが極端に増大することもなかった。
次に、従来の光合分波器の他の例について説明する(下記、非特許文献2を参照。)。この文献における光合分波器は、第1のポートから波長多重光線を入射すると、第1のレンズにより平行光に変換されると共に約5度の傾きを与えられ第1のフィルタに入射する。第1のフィルタでは特定の波長域の光線のみが反射され、反射された光線は第2のレンズにより再集光され第2のポートから出力される。第1のフィルタを透過した波長域の光線は第2のフィルタに至り、第1のフィルタとは異なる波長域の光線が反射され、反射された光線は第3のレンズにより再集光され第3のポートから出力される。
同様の動作を繰り返すことにより分波された単色光線が第2から第5のポートから出力される。逆に、第2から第5のポートのそれぞれに互いに異なる波長域を有する単色光線を入力することにより合波された波長多重光線が第1のポートから出力される。
Lemoff.B.E. et al.,Electronic Components and Technology Conference, 2000.2000 Proceedings.50th,2000 Page(s):711-716 2002年電子情報通信学会総合大会 予稿集C-3-76
しかしながら、上述する従来の光合分波器にはいくつかの課題がある。
<課題1:シングルモードファイバでは製造・実装トレランスが厳しい>
非特許文献1の光合分波器のコモンポートまたはチャネルポートにシングルモードファイバ(SMF)を実装し、光線を光合分波器に入射させたり、光合分波器から受光する場合、光ファイバのモード径はマルチモードファイバのモード径やフォトダイオードなどの受光径と比較して数分の一程度に小さいため、光ファイバのわずかな位置ずれが、伝播光線の大きな光軸ずれをもたらしたり、入射光軸と受光点との急激なモード不整合をもたらしたりして、急激に結合効率が低下する。
したがって、結合効率を低下させないためには、光学ブロックを設計どおりに精度よく製造する必要があり、同様に、各チャネルに配置するレンズ系やSMFも設計どおりに精度よく実装する必要がある。このため、部品の製造および実装コストが増大するという課題がある。
<課題2:合波動作時はトレランスの厳しさも多チャネル化する>
また、光合分波器の内部に光線を入射させる発光点とその直近レンズ系の相対的な位置ずれは、伝播光線の光軸ずれに最も大きな影響を与えるため、細心の注意を払う必要がある。
しかしながら、各チャネルにレーザダイオード(LD)や光ファイバなどを実装し、合波モジュールとして利用する場合、前記の発光点が複数存在するため、発光点を設計どおりに精度よくアライメントする作業が、チャネル数の増大に比例する。したがって、分波モジュールとして利用する場合よりも、製造および実装コストが増大するという課題がある。
<課題3:部品点数とアライメント工数も増大>
さらに、各チャネルに入出力する光線の、光路変換機能と集光機能とを、それぞれ平面ミラーとレンズとが担っているため、部品点数が増大し、それらの光学素子をアライメントする作業も発生するので、製造および実装コストが増大するという課題もある。
次に、非特許文献2の実施形態では、光結合用の集光素子としてレンズを利用している。したがって、レンズ媒質によって透過できる光線の波長帯に制約があり、波長域が広帯域化すると色収差も増大するため、適用波長範囲の拡大が難しいという課題がある。
また、レンズの設計・製造の際は曲率半径以外にも屈折率やレンズ厚みなどのパラメータを考慮する必要があり、目的の焦点距離を有するレンズを精度よく製造するのが難しいという課題がある。
さらに、レンズと光ファイバは別々にアレイ素子として製造された後に組み立てられるため、光軸調芯作業が必要であり、組立て時間が増大するという課題もある。加えて、各チャネルに配置された光ファイバの配置間隔を広げたり、多チャネル化するためには、伝播光線の光路長を伸ばす必要があるため、各チャネルにおける損失のばらつきが増大したり、伝播損失が増大するなどの課題もある。
本発明は、以上述べたような課題、すなわち、(1)適用可能な波長域の制約、(2)集光素子の焦点距離精度の低下、(3)フィルタや光ファイバのアライメント時間の増大、(4)チャネル数の増大にともなうアライメント時間の増大、(5)光損失のチャネル間ばらつきの増大、(6)各チャネルの光学素子の配置間隔の制約、(7)部品点数増大、などの課題を解決することを目的としている。
<第1の発明>
第1の発明にかかる光合分波器は、
光合分波器の内部に、光線分岐素子と、当該光線分岐素子と光線を受け渡しする受発光手段とを有し、前記光線分岐素子と前記受発光手段とを結ぶ光路上に、反射集光素子が配置されていることを特徴とする光合分波器である。
光合分波器とは、例えば複数本の単色光線を一本の波長多重光線に合成する機能及び、例えば一本の波長多重光線を複数本の単色光線に分岐させる機能を有するデバイスである。また、光線分岐素子とは、入射光線のうち、特定の波長域の光線を透過させ、それ以外の波長域の光線を反射させる素子である。また、反射集光素子とは、入射光線を反射させると共に集光させる素子である。
特定の波長域を固定して利用する場合の光線分岐素子の具体例としては、誘電体多層膜を利用したバンドパスフィルタ、エッジフィルタ、また、波長オーダーの微細格子構造が表面に周期的に形成された共振モードフィルタなどが考えられる。
また、透過させる波長域は、外部からの制御により、各光線分岐素子について独立に変化させることも可能であり、その場合は電気光学効果または熱光学効果を利用した波長可変フィルタ、MEMS技術を利用したエタロンフィルタなどが考えられる。
当然、光線分岐素子が透過させる波長域が、入射光線の全ての波長域を含んでいる場合も考えられ、その場合は、光線分岐素子は光学的な透過窓に相当する。逆に、入射光線の全ての波長域を透過させない光線分岐素子は、平面状の反射面と同等の機能を有する。
反射集光素子の具体例としては、凹面状の反射面、平凸レンズの平面側の表面に反射面を形成したもの、フレネルレンズの原理を応用したフレネルミラーなどが考えられる。
本発明を光分波器として利用する場合、外部から入力される複数の信号光は、一本の波長多重光線として内部に入射され、各光線分岐素子に順次、入反射することで内部を伝播する。この際に、各光線分岐素子を透過した光線が、光ファイバあるいはフォトダイオードなどの受光素子に結合し、複数の信号光として再び外部に出力される。
一方、本発明を光合波器として利用する場合、外部から入力される複数の信号光は、別々の光ファイバによって伝達されたり、レーザダイオードなどの別々の発光素子によって光電変換されたりして、複数の単色光線として入力される。これらの単色光線は、当該波長域を透過させるように設計された別々の光線分岐素子に入射・透過することで、それぞれ内部に導入され、光線分岐素子や反射面において順次、入反射することで、順次合波されながら内部を伝播する。そして、最終的に一本の波長多重光線に合波された後、光ファイバ等の受光素子に結合し、再び外部に出力される。
一般的には、これらの合分波の過程において、複数の単色光線の波長域はお互いに重ならないように光学系や素子の設計がなされている。また、光線と光ファイバあるいは受発光素子とを効率よく結合させることや、拡散光線をコリメート光線に変換することなどを目的として、従来は受発光点と光線分岐素子とを結ぶ光路上に光学レンズ系などを配置することが多い。第1の発明は、この光学レンズ系の代わりに反射集光素子を用いていることがその特徴である。
第1の発明が有する効果は以下のとおりである。
<透過材、屈折率、焦点距離トレランス、界面フリー>
光学レンズ系を用いる場合は、ガラスや樹脂などの材質種類に応じた伝播損失が発生するが、反射集光素子を用いると、光線は空気中を伝播するため、伝播損失がほぼ無視できる。したがって、光パワーの損失を大幅に削減することができる。
また、光学レンズ系を用いる場合は、伝播光線の波長域に応じたレンズ媒質を選択する必要があるが、反射集光素子を用いると、光線は媒質表面で反射され媒質中を通過しないため、媒質の屈折率を考慮する必要はなく、任意の媒質を選択して反射集光素子を設計することができる。したがって、適用する材質や表面加工法の選択自由度を大幅に向上させることが可能であり、製造コストの削減や光学性能の向上を実現することができる。
具体的には以下のような効果があげられる。目的の焦点距離を有する光学レンズを製造する場合は、レンズ媒質屈折率、レンズ厚み、レンズの近軸曲率半径の3つの要素を設計し、それぞれの設計値からのばらつきを抑制する必要がある。よって、レンズの歩留まりを向上させるのが難しくなり、製品の焦点距離を測定・評価するのも困難であるため高コスト要因となってしまう。
しかしながら、反射集光素子、その中でも特に凹面ミラーを用いる場合は、凹面の近軸曲率半径のみを設計し、製造の際も近軸曲率半径のばらつきを抑制するだけでよい。製品の焦点距離についても、凹面を形状測定するだけで評価できる。つまり、光学レンズよりも反射集光素子を用いた方が、目的の焦点距離を有する光学素子を高精度かつ低コストに実現できる。
さらに、光学レンズ系を用いる場合は、伝播光線が空気中とレンズ媒質の両者を通過するため、その界面でフレネル損失が発生するが、反射集光素子を用いると、光線は媒質界面を通過しないためフレネル損失が発生しない。もちろん、反射集光素子にも反射損失が存在するが、一般的には、反射損失はフレネル損失よりも小さくすることが容易である。
さらに、光学レンズ系では入射面と出射面の両方でフレネル損失が発生するのに対して、反射集光素子では反射面のみで反射損失が発生する。したがって、反射集光素子の方が光学レンズ系よりも光損失を低減することができる。
また、光学レンズ系においてフレネル損失を抑えるためには、多層膜などの高価な反射防止膜が必要である。一方、反射集光素子では、反射膜として利用できる金属の種類も多く、蒸着、スパッタリングなど反射膜の形成法の自由度もあるため、目的・性能に応じた最適コストの反射膜を形成することができ、製造コストも削減可能である。
<波長無依存(広帯域対応)>
光学レンズ系を用いる場合は、ある曲率半径を有するレンズに入射する光線の波長域が広帯域化すると、色収差が増大する。また、一つのレンズ媒質が光線を透過させることのできる波長域も限られている。
しかしながら、凹面ミラーなどの反射集光素子を用いると、光線の波長域が広帯域化しても色収差は発生しない。また、反射させることのできる光線の波長域も、金属の反射膜などを用いればレンズに比べて大幅に広帯域化することができる。したがって、0.8〜1.55μmなどの広い通信用波長域でも同一の光学系で合分波動作が可能である。
<光軸を曲げることができる>
光学レンズ系を用いる場合は、入射光軸に対して透過光軸を屈曲させるためには、レンズ光軸と入射光軸が一致しない偏心光学系の設計が必要となる。また、屈曲可能な角度量も高々10°程度に限られている。
しかしながら、凹面ミラーなどの反射集光素子を用いると、反射光軸は透過光軸に対して必ず屈曲するため偏心光学系の設計は不要であり、屈曲可能な角度量も反射集光素子の反射曲面を工夫することにより90°程度まで大幅に拡大できる。したがって、複数の単色光線と波長多重光線との相対的な位置関係の自由度を大幅に向上させることが可能であり、光ファイバや受発光素子を簡易かつ正確に位置決めするための構造を実現しやすくなる。
<第2の発明>
第2の発明にかかる光合分波器は、第1の発明にかかる光合分波器において、
前記反射集光素子へ入射する入射光線の光軸と、当該反射集光素子から反射する反射光線の光軸とのなす角度が、90度よりも小さいことを特徴とする光合分波器である。
ミラーアレイブロックに一体形成する反射集光素子が球面形状のミラーである場合、設計に必要なパラメータはミラー中心位置とその曲率半径のみであり、他の形状の反射集光素子と比較すると、設計・製造を容易化できる。
しかし、反射集光素子への入射光線と反射光線の光軸のなす角度が直角程度まで大きくなると、反射集光素子のコマ収差の影響が無視できなくなり、伝播光線が光ファイバに結合する際の損失が増大する。
したがって、上記のコマ収差を低減し、損失を低減するためには、入射光線と反射光線との光軸のなす角度をできるだけ小さくすることが望ましい。この角度としては、許容損失量の設計にも依存するが、入射光線と反射光線の光軸のなす角度が例えば約20°以内に抑えることが望ましい。
このような光学系にすることで、受発光手段として光ファイバを利用する場合などは、光合分波器の伝播光線は、光ファイバを固定するV溝の上部の空間を多重反射することになるため、伝播光線を反射させるためのブロックや平板などを支持する構造をミラーアレイブロックに一体化しやすくなるという利点もある。
第2の発明の効果は以下のとおりである。
<球面ミラーを使っても損失を低減できる>
反射集光素子として球面形状のミラーを利用しても損失を実用上問題ない範囲に抑制することが可能であり、他の形状の反射集光素子と比較すると、設計・製造を容易化できる。
<第3の発明>
第3の発明にかかる光合分波器は、第1又は第2の発明にかかる光合分波器において、
光線分岐素子からの反射光線が他の光線分岐素子に入射するまでの光路上に、反射集光素子が配置されたことを特徴とする光合分波器である。
ある光線分岐素子で反射された光線が、別の光線分岐素子に入射する光路を含む光伝播領域(以下、光導波部と呼ぶ)は、自由空間が望ましいが、ガラスまたは透明樹脂などの光学ブロックを利用する場合もある。
いずれの場合も、全ての光線分岐素子を同一のフィルタアレイ面に配置するためには、光導波部には光線分岐素子以外の反射面が必要であり、第5の発明は、その反射面の一部が反射集光素子と同等の機能を有している場合に相当する。
受発光点の直近に配置される反射集光素子やレンズ系のサイズ、光線分岐素子のサイズ、あるいは、受発光手段の実装形態などの要因により、隣接する単色光線の配置間隔には下限が存在する。したがって、光合分波器のチャネル数を増やしたり、フィルタ特性向上のため光線分岐素子への光線入射角を低減するためには、隣接する光線分岐素子間の光路長や発光点から受光点までの光路長を増加させる必要がある。
しかしながら、光通信で用いられる信号光は一般的にはガウシアンビームであり、光路長が増加するとビームが拡散するため損失が増大する。また、この損失の増大を防ぐために、光合分波器の各チャネルについて受発光点の直近の反射集光素子をそれぞれ光学設計したとしても、反射集光素子から受発光点までの光路長が各チャネルで不均一になるという別の問題が発生する。
これらの問題は、光導波部に光線を集光する機能を有する光学素子を介在させて、各光線分岐素子に入射する光線のビーム径を均一化することで解決可能であり、第3の発明では、光導波部に配置された反射集光素子が上記の機能を有している。
第3の発明が有する効果は以下のとおりである。
<チャネル均質性、入射角・フィルタピッチ自由度、多チャネル化>
光導波部に配置された反射集光素子を光学設計することで、隣接する単色光線の配置間隔、すなわち光線分岐素子の配置間隔や、光線分岐素子への光線入射角に応じて、全ての光線分岐素子に入射する光線のビーム径を同一化できる。
さらに、そのビーム径に対応させて受発光点やその直近の反射集光素子の曲率半径や素子間光路長などを光学設計することにより、全チャネルでの結合効率を向上・均質化することができる。また、この光学設計はチャネル数に依存しないため、光合分波器の多チャネル化についても理論的な制限を取り払うことができる。
上記の光学設計は、光線分岐素子への光線入射角や光線分岐素子の配置間隔に応じて任意に実施可能なので、入射角低減によるフィルタ特性の向上、光線分岐素子の配置間隔の自由度向上も同時に実現可能である。
<位置ずれを補正することができる>
光導波部に反射集光素子が無い場合、発光点の位置ずれは、光路長が伸びるに従い受光点に入射する光線の光軸ずれの増大をもたらし、損失を増大させる。しかしながら、光導波部の光路上に反射集光素子が配置されているので、発光点の位置ずれは、伝播光線が光導波部の反射集光素子に入反射されるたびに補正される。
したがって、光路長が伸びても受光点に入射する光線の光軸ずれを抑制し、光導波部に反射集光素子がない場合と比較すると、受発光点の位置ずれが多少発生しても損失を実用上問題ない範囲に抑制できる。これにより、損失を低減するための受発光点の調芯時間を削減することができる。
<第4の発明>
第4の発明にかかる光合分波器は、第1ないし第3のいずれかの発明にかかる光合分波器において、
前記反射集光素子が配列されたミラーアレイブロックに、前記受発光手段を位置決めするための固定構造を一体形成したことを特徴とする光合分波器である。
ミラーアレイブロックに形成されている反射集光素子の具体的な目的は、受発光手段の発光点から出射された拡散光線をコリメート光線に変換し、光合分波器の内部に伝播させることや、内部の伝播光線を効率よく受発光手段の受光点に結合させることなどである。
したがって、例えば、受発光手段が光ファイバである場合、反射集光素子に対して光ファイバの配置位置や配置角度が設計値からずれると、結合効率の低下や伝播光線の光軸ずれをもたらす。また、光ファイバを設計どおりに配置するための調芯作業に特殊な装置やスキルが必要になると、組立て時間や組立てコストが増大するという問題があり、さらに光合分波器のチャネル数が増加し光ファイバの本数が増加するにつれてその問題が大きくなってしまう。
第4の発明が有する効果は以下のとおりである。
<正確な位置決め、簡易な固定、多チャネル化、部品点数削減、熱特性向上など>
受発光手段を設計どおりに配置・固定するためのV溝と反射集光素子とを、あらかじめ一つのミラーアレイブロックに一体形成しておくことで、例えば光ファイバを押し付け、突き当て、接着するだけで組立てが完了する。
つまり、光ファイバを反射集光素子に対して精度よく配置し、特別な調芯装置やスキルを必要とせず簡易に固定することができる。この場合、反射集光素子の光学設計に用いられる加工精度と光ファイバの位置決め精度がほぼ同程度で実現できるため、非常に高い精度で光ファイバを配置・固定することができる。
また、必要に応じて複数のV溝や複数の反射集光素子を形成しておけば、光ファイバの本数が増大しても組立て時間の増大を抑えることができる。さらに、光ファイバの本数分の反射集光素子を別途用意する必要がないので部品点数も削減できる。
特に、全ての反射集光素子と光ファイバとが同一材料のミラーアレイブロックに一体化された光合分波器は、全ての反射集光素子の熱膨張係数が同一なので、環境温度の変化に伴う光学特性の劣化も抑制できる。
上記の説明では、受発光手段の例として光ファイバを、受発光手段を精度よく簡易に位置決めするための保持構造の例としてV溝を挙げた。しかしながら、配置・固定される受発光手段は光ファイバに限定されるものではなく、TOSAやROSAなどの光パッケージ部品でもよい。もちろん、位置決めするための保持構造についても、V溝に限定されるものではなく、U溝や凹溝をはじめ、その他の形状の構造でも構わない。
<第5の発明>
第5の発明にかかる光合分波器は、第4の発明にかかる光合分波器において、
前記受発光手段は、前記固定構造により位置決めされ、隣接する前記受発光手段の各受発光点を連結してなる直線と、前記受発光手段が受発光する光線の光軸とが直交していることを特徴とする光合分波器である。
受発光点の具体例としては、光ファイバや光導波路の先端面などが考えられる。受光点についてはフォトダイオードの受光面、また、発光点についてはレーザダイオードの発光面なども考えられる。
さらに、これらの光ファイバ、レーザダイオード、フォトダイオードなどと光学レンズ系とが組み合わせられた部品、すなわち、先球ファイバ、ファイバコリメータ、送信系光サブアセンブリ(TOSA)、受信系光サブアセンブリ(ROSA)などの部品を受発光点とみなせる場合も考えられる。
本発明の光合分波器では、光線分岐素子の透過光線と反射光線とを利用して合分波動作を行うため、光線分岐素子に入射(または光線分岐素子を透過)する単色光線の光軸は、光線分岐素子反射面に対して垂直ではなく斜めに配置する必要がある。
このような場合、従来の光合分波器では、複数の光線分岐素子が配置されているとみなせる仮想的な平面(以下、フィルタアレイ面と呼ぶ)と、各光線分岐素子の反射面とが互いに平行である場合、単色光線を受光または出射する隣接する受発光点を結ぶ直線(以下、受発光点連結線と呼ぶ)と、フィルタアレイ面とを平行にするためには、受発光手段の受発光面を受発光点連結線と平行にすることができず、斜めに配置しなければならない。したがって、発光手段がレーザダイオードなどの場合は、発光手段をアレイ状に配置しにくいという問題が発生する。
逆に、受発光点の受発光面と受発光点連結線とを平行にするためには、フィルタアレイ面と受発光点連結線とを平行にすることができず、各光線分岐素子とそれに対応する受発光点との光学距離が同一化できない。したがって、光損失のチャネル間ばらつきが発生したり、そのばらつきを抑えるための光学設計が必要になったりするという問題がある。
しかしながら、本発明の光合分波器においては、単色光線の光路上に反射集光素子が配置されているため、単色光線の光軸を自由に屈曲することが可能であり、フィルタアレイ面と受発光点連結線とを平行に保ちつつ、受発光点連結線と受発光点の受発光面とを平行にする光学設計を可能としている。
第5の発明が有する効果は以下のとおりである。
<V溝、ファイバアレイ、導波路が使いやすく、また、一体形成しやすい>
複数の受発光手段をアレイ状に配置する場合、受発光点連結線と受発光手段の受発光面とが平行、すなわち、受発光点連結線と受発光点で受光または出射される光線の光軸とが垂直に交わるため、汎用的な光ファイバアレイ、光ファイバ位置決め用のV溝アレイ、アレイ状の光導波路などをそのまま用いることが可能であり、これらの部材の端面を斜めに整形する必要が無い。したがって、部材コストを低減することができる。
特に、アレイ状の反射集光素子と受発光手段位置決め用のV溝アレイとを一体形成する場合、隣接する反射集光素子を結ぶ直線に対してV溝を斜めに形成する必要がないので、一体形成部品を高精度かつ低コストに製造することができる。
<位置決めしやすい>
また、結合効率向上のための調芯作業時においては、光ファイバや光導波路の配置位置と配置角度の両方を微調整する必要はなく、配置角度は固定(垂直)として配置位置のみを微調整するだけでよい。したがって、部材の調芯時間を低減することができる。
とくに、アレイ状に配置する発光手段がレーザダイオード(LD)である場合、結合効率は発光点の配置角度および配置位置のずれに敏感であるが、その配置角度の調整を省略する形態が可能であるため、調芯時間低減の効果が大きい。
<第6の発明>
第6の発明にかかる光合分波器は、第4又は第5の発明にかかる光合分波器において、
前記光線分岐素子を保持する光線分岐素子保持構造、または、光線を反射させる領域を有する平板(例えば反射面)を保持する反射面保持構造の少なくとも1つを、前記ミラーアレイブロックに一体形成することを特徴とする光合分波器である。
光線分岐素子などの反射面については、その配置位置や配置角度が設計値からずれると、伝播光線の光軸ずれ、すなわち、結合効率の低下をもたらす。特に、それらの反射面の角度ずれは大きな光軸ずれをもたらすため注意を払う必要がある。
したがって、これらの光線分岐素子や平板状反射面の位置および角度を、正確かつ簡易に決定するための突起や窪み構造をミラーアレイブロックに一体形成できれば、それが望ましい。本発明では、各チャネルの反射集光素子と受発光点とを結ぶ光路と、反射集光素子と光線分岐素子とを結ぶ光路は原理的に重ならないため、受発光点を位置決めする構造と、光線分岐素子や光線反射領域を有する平板を位置決めする構造とが互いに干渉しないような構造を実現できる。
例えば、光ファイバを配置・固定するためのV溝と反射集光素子とが一体形成されたミラーアレイブロックに、さらに、光線分岐素子やその他の反射面を精度よく配置・固定するための構造を一体形成することができる。
もしも、各チャネルの光線分岐素子の面積が小さいために、ミラーアレイブロックに対して各光線分岐素子を、直接に精度よく配置・固定することが難しければ、複数の光線分岐素子がアレイ状に形成された平板などを別途作製し、その平板をミラーアレイブロックに対して配置・固定してもよい。
いずれの場合も、各チャネルの光線分岐素子は平板あるいはミラーアレイブロックに対して独立に配置・固定できる構造が望ましい。なぜならば、光線分岐素子として、サイズと透過スペクトルが規格化された汎用フィルタチップをもちいることができ、それらを載せかえるだけで、任意の合分波スペクトルを有する光合分波器が低コストに実現できるからである。
各チャネルの光線分岐素子を独立に配置・固定できる構成は、フィルタアレイ面と光線分岐素子の表面とが互いに平行でない光合分波器の場合を考えても有利である。
第6の発明が有する効果は以下のとおりである。
<主な光素子を全て一括して正確かつ簡易に位置決めできる>
光線分岐素子などの反射面を精度よく配置・固定するための構造も、あらかじめ1つのミラーアレイブロックに一体形成しておくことで、光線分岐素子などの反射面を押し付け、突き当て、接着するだけで組立てが完了する。つまり、光線分岐素子などの反射面を特別な実装装置やスキルを必要とせず精度よく配置し、簡易に固定することができる。
これにより、受発光手段、反射集光素子、光線分岐素子などの反射面という三者の相対的な位置および角度を、1つのミラーアレイブロックが一括して正確かつ簡易に決めることができるので、光合分波器の組立て時間とコストを大幅に削減できる。
<第7の発明>
第7の発明にかかる光合分波器は、第4又は第5の発明にかかる光合分波器において、
前記ミラーアレイブロックは、板状基板の表面において、当該基板の一端部に直線状に第1のV溝が形成され、当該第1のV溝を構成する一方の傾斜面に複数の凹面ミラーが配列して形成されてなり、
前記固定構造は、前記板状基板の表面において、前記第1のV溝と垂直かつ、前記複数の凹面ミラーと対向して、前記一端部と平行な他端部から前記第1のV溝に繋がるように形成された複数の直線状のV溝であることを特徴とする光合分波器である。
<第8の発明>
第8の発明にかかる光合分波器は、第4又は第5の発明にかかる光合分波器において、
前記ミラーアレイブロックは、板状基板の表面において、当該基板の中央部に直線状の第1及び第2のV溝が平行に形成され、前記第1のV溝を構成する第1の傾斜面に複数の凹面ミラーが配列して形成されると共に、前記第2のV溝を構成し、前記第1の傾斜面に背向する第2の傾斜面に1個の凹面ミラーが形成されてなり、
前記固定構造は、前記板状基板の表面において、前記第1のV溝と垂直かつ、前記複数の凹面ミラーと対向して、前記第1のV溝に繋がるように形成された複数の直線状のV溝と、前記第2のV溝と垂直かつ、前記1個の凹面ミラーと対向して、前記第2のV溝に繋がるように形成された1本の直線状のV溝とからなることを特徴とする光合分波器である。
<第9の発明>
第9の発明にかかる光合分波器は、第4又は第5の発明にかかる光合分波器において、
前記ミラーアレイブロックは、板状基板の表面において、当該基板の一端部に第1の傾斜面が形成され、当該第1の傾斜面に複数の凹面ミラーが配列して形成されると共に、前記基板の同一端部に直線状に第1のV溝が形成され、当該第1のV溝を構成し、前記第1の傾斜面に背向する第2の傾斜面に1個の凹面ミラーが形成されてなり、
前記固定構造は、前記板状基板の表面において、前記第1のV溝と垂直かつ、前記1個の凹面ミラーと対向して、前記一端部と平行な他端部から前記第1のV溝に繋がるように形成された1本の直線状のV溝であることを特徴とする光合分波器である。
<第10の発明>
第10の発明にかかる光合分波器は、第6の発明にかかる光合分波器において、
前記ミラーアレイブロックは、板状基板の表面において、当該基板の一端部に直線状に第1のV溝が形成され、当該第1のV溝を構成する一方の傾斜面に複数の凹面ミラーが配列して形成されてなり、
前記固定構造は、前記板状基板の表面において、前記第1のV溝と垂直かつ、前記複数の凹面ミラーと対向して、前記一端部と平行な他端部から前記第1のV溝に繋がるように形成された複数の直線状のV溝であり、
前記光線分岐素子保持構造は、前記一端部及び前記傾斜面に形成され、前記複数の凹面ミラーを仕切る平面櫛歯状の複数の壁部からなり、前記光線分岐素子は当該複数の壁部の上面に配置されることを特徴とする光合分波器である。
<第11の発明>
第11の発明にかかる光合分波器は、第6の発明にかかる光合分波器において、
前記ミラーアレイブロックは、当該ブロックに形成された傾斜面に複数の凹面ミラーが配列して形成されてなり、
前記固定構造は、前記複数の凹面ミラーのうち、一端の凹面ミラーと対向して、前記傾斜面に繋がるように形成された直線状のV溝であり、
前記光線分岐素子保持構造は、前記傾斜面に形成され、前記複数の凹面ミラーを仕切る平面櫛歯状の複数の壁部からなり、前記光線分岐素子は当該複数の壁部の上面に配置されることを特徴とする光合分波器である。
<第12の発明>
第12の発明にかかる光合分波器は、第6の発明にかかる光合分波器において、
前記ミラーアレイブロックは、板状基板の表面において、当該基板の一端部に直線状に第1のV溝が形成され、当該第1のV溝を構成する一方の傾斜面に複数の凹面ミラーが配列して形成されてなり、
前記固定構造は、前記板状基板の表面において、前記第1のV溝と垂直かつ、前記複数の凹面ミラーと対向して、前記一端部と平行な他端部から前記第1のV溝に繋がるように形成された複数の直線状のV溝であり、
前記光線分岐素子保持構造は、三方を壁面で構成される平面コ字形状であり壁面が形成されていない側を前記V溝に面するようにして前記第1のV溝の上方に形成された構造体の内部における、前記複数の凹面ミラーに対応する位置がそれぞれ切り欠かれた中段の棚であり、前記光線分岐素子は当該切り欠かれた部分に配置され、
前記反射面保持構造は、前記構造体の内部における、上段の保持突起部であり、前記反射面は当該保持突起部に両端を保持されることを特徴とする光合分波器である。
<第13の発明>
第13の発明にかかる光合分波器は、第6の発明にかかる光合分波器において、
前記ミラーアレイブロックは、板状基板の表面において、当該基板の一端部に直線状に第1のV溝が形成され、当該第1のV溝を構成する一方の傾斜面に複数の凹面ミラーが配列して形成されてなり、
前記固定構造は、前記板状基板の表面において、前記第1のV溝と垂直かつ、前記複数の凹面ミラーと対向して、前記一端部と平行な他端部から前記第1のV溝に繋がるように形成された複数の直線状のV溝であり、
前記光線分岐素子保持構造は、前記一端部及び前記傾斜面に形成され、前記複数の凹面ミラーを仕切る平面櫛歯状の複数の壁部からなり、前記光線分岐素子は当該複数の壁部の上面に配置され、
前記反射面保持構造は、前記第1のV溝の両端を跨ぐように形成された、側面コ字形状の構造体であり、前記反射面は当該構造体の天井部の下面に配置されることを特徴とする光合分波器である。
<第14の発明>
第14の発明にかかる光合分波器は、第6の発明にかかる光合分波器において、
前記ミラーアレイブロックは、板状基板の表面において、当該基板の一端部から平行に基板中央部までを切り欠いて形成された溝部と、当該溝部の前記一端部側を形成する傾斜面に複数の凹面ミラーが配列して形成されてなり、
前記固定構造は、前記板状基板の表面において、前記溝部の前記基板中央部側を形成する垂直面に垂直かつ、前記複数の凹面ミラーのうち一端の凹面ミラーと対向して、前記一端部と平行な他端部から前記溝部に繋がるように形成された直線状のV溝であり、
前記光線分岐素子保持構造は、前記一端部及び前記傾斜面に形成され、前記複数の凹面ミラーを仕切る平面櫛歯状の複数の壁部からなり、前記光線分岐素子は当該複数の壁部における前記垂直面と対向する面に配置され、
前記反射面保持構造は、前記垂直面であり、前記反射面は当該垂直面に配置されることを特徴とする光合分波器。
<第15の発明>
第15の発明にかかる光合分波器は、第6の発明にかかる光合分波器において、
前記ミラーアレイブロックは、板状基板の表面において、当該基板の一端部に直線状に第1のV溝が形成され、当該第1のV溝を構成する一方の傾斜面に複数の凹面ミラーが配列して形成されてなり、
前記固定構造は、前記板状基板の表面において、前記第1のV溝と垂直かつ、前記複数の凹面ミラーと対向して、前記一端部と平行な他端部から前記第1のV溝に繋がるように形成された複数の直線状のV溝であり、
前記光線分岐素子保持構造は、前記一端部とは垂直な2つの基板端部においてそれぞれ形成され、前記凹面ミラーに背向する面が平坦な傾斜面となった一対の突起部からなり、前記光線分岐素子がアレイ状に配置された枠構造の両端部が当該傾斜面に接面して保持され、
前記反射面保持構造は、前記一端部とは垂直な2つの基板端部における、前記光線分岐素子保持構造よりも前記他端部に近い位置にそれぞれ形成され、前記凹面ミラーに背向する面が平坦な傾斜面となった一対の突起部からなり、前記反射面は、その両端部を当該傾斜面に接面して保持されることを特徴とする光合分波器である。
<第16の発明>
第16の発明にかかる光合分波器は、第6の発明にかかる光合分波器において、
前記ミラーアレイブロックは、基板の3つの端部に側壁部が形成された板状基板の表面において、前記3つの側壁部のうち中央の側壁部に沿って直線状に第1のV溝が形成され、当該第1のV溝を構成する一方の傾斜面に複数の凹面ミラーが配列して形成されてなり、
前記固定構造は、前記板状基板の表面において、前記第1のV溝と垂直かつ、前記複数の凹面ミラーと対向して、前記中央の側壁部が形成された一端部と平行な他端部から前記第1のV溝に繋がるように形成された複数の直線状のV溝であり、
前記光線分岐素子保持構造は、前記中央の側壁部とは垂直な2つの側壁部における、前記一端部と前記他端部とのほぼ中央近傍から前記他端部までをそれぞれ切り欠いて形成され、前記凹面ミラーに背向する面が平坦な一対の傾斜面からなり、
前記反射面保持構造は、前記切り欠かれた2つの側壁部における、前記光線分岐素子保持構造の傾斜面よりも前記他端部に近い部分から前記他端部までをそれぞれ更に切り欠いて形成され、前記凹面ミラーに背向する面が平坦な一対の傾斜面からなり、
前記光線分岐素子がアレイ状に配置された枠構造の両端部は、前記光線分岐素子保持構造の傾斜面に接面して保持され、
長手方向の長さが前記枠構造よりも長い前記反射面は、その両端部を、前記反射面保持構造の傾斜面に接面して保持されることを特徴とする光合分波器である。
光線を反射させる領域を有する平板として、複数の光線分岐素子がアレイ状に形成された平板と反射面が形成された平板の両方を有する場合、この両平板を精度よく簡易に位置決めする構造をミラーアレイブロックに一体形成できれば、受発光手段、反射集光素子、光線分岐素子および反射面の四者相互の相対的な位置および角度を、1つのミラーアレイブロックが一括して正確かつ簡易に決定することができるので、光合分波器の部品点数、組立て時間などを削減できる利点がある。
この場合、これらの平板を保持する箇所としては、平板の長手方向の両端部を利用するのがのぞましい。なぜならば、反射集光素子や受発光点保持構造などと干渉することなく、平板を保持する構造をミラーアレイブロックに一体化できるためである。
しかし、前記の2種類の平板の長手方向の長さがほぼ等しい場合、2種類の平板の両端部を支えるための合計4箇所の保持部を、平板の反射面の法線方向から一度に射影することができない。つまり、これら4箇所の保持部を反射面の法線方向にスライドする金型を用いて射出形成することは不可能である。よって、これら4箇所の保持部を形成するためには、切削加工が必要であり、工程数増加、保持部の形状精度低下などの問題が発生する。
しかしながら、前記の2種類の平板の長手方向の長さが異なる場合、2種類の平板の両端部を支えるための合計4箇所の保持部を、ミラーアレイブロックの両端に2箇所ずつ階段状に形成すれば2種類の平板を保持することが可能であり、さらに、この階段状の保持構造は反射面の法線方向にスライドする金型を用いて射出形成することが可能である。
第16の発明の効果は以下のとおりである。
<位置および角度決めのための部品を単一にできる>
受発光手段、反射集光素子、光線分岐素子および反射面の四者相互の相対的な位置および角度を、1つのミラーアレイブロックが一括して正確かつ簡易に決定することができ、すべての保持構造を射出形成で製造できるので、位置および角度決めの精度を向上させることができる。また、前記保持部を形成するための金型を反射集光素子またはV溝を形成するための金型に同一化できる場合もあるため、金型の種類も削減できる。
<第17の発明>
第17の発明にかかる光合分波器は、第1ないし第16のいずれかの発明にかかる光合分波器において、
前記反射集光素子は、反射面が凹面状の曲面であることを特徴とする光合分波器である。
凹面状の曲面である反射集光素子の具体例としては、回転放物面形状、回転楕円面形状、回転双曲面形状、アナモルフィック非球面形状、球面形状のミラーなどが挙げられる。そのなかでも、球面形状のミラーは形状パラメータが曲率半径ただ1つであり、光学設計を容易化できるメリットがある。
第17の発明が有する効果は以下のとおりである。
<微細加工が不要>
反射集光素子がフレネルレンズの原理を応用したフレネルミラーの場合と比較すると、反射集光素子の反射面を波長オーダーで微細加工する必要がない。したがって、製造コストを削減することが可能である。
<第18の発明>
第18の発明にかかる光合分波器は、第1ないし第16のいずれかの発明にかかる光合分波器において、
前記反射集光素子は、反射面がコマ収差を低減するように光学設計された非球面であることを特徴とする光合分波器である。
ミラーアレイブロックに一体形成する反射集光素子への入射光線と反射光線の光軸のなす角度が直角になるように光学設計する場合、光線分岐素子の反射面と受発光手段の受発光面とが垂直になるような設計が可能であり、光線分岐素子やその他の反射面を保持するための構造をミラーアレイブロックに一体化する際に斜面形状にする必要がないため、高い形状精度で製造できる。
しかし、反射集光素子が球面形状のミラーである場合、反射集光素子のコマ収差の影響が無視できなくなり、伝播光線が光ファイバに結合する際の損失が増大する。そこで、コマ収差を低減し、損失を低減するためには、反射集光素子の反射面がコマ収差を補正する機能を有する非球面であることが望ましい。
具体例としては、回転楕円面、回転双曲面、回転放物面、アナモルフィック面などの非球面が考えられる。
第18の発明の効果は以下のとおりである。
<凹面ミラーで直角光路変換しても損失を低減できる>
ミラーアレイブロックに一体形成する反射集光素子への入射光線と反射光線の光軸のなす角度が直角になるように光学設計しても、損失を実用上問題ない範囲に抑制することが可能であり、光線分岐素子やその他の反射面を保持するための構造をミラーアレイブロックに一体化する際に斜面形状にする必要がないため、高い形状精度で製造できる。
<第19の発明>
第19の発明にかかる光合分波器は、第1ないし第16のいずれかの発明にかかる光合分波器において、
前記凹面ミラーは、ほぼ光線が入反射する面のみに、反射面の面積(反射面の形状)を減縮したことを特徴とする光合分波器である。
以上説明したように、本発明に係る光合分波器によれば、(1)光損失の削減、(2)結合効率の向上およびチャネル間ばらつきの均質化、(3)適用可能な波長域の拡大、(4)光合分波器の多チャネル化、(5)フィルタ特性の向上、(6)任意の合分波スペクトルを容易に実現できる、(7)各チャネルの光学素子の配置間隔の自由度の向上、(8)フィルタや光ファイバの位置決め精度の向上、(9)フィルタや光ファイバの調芯時間の削減、(10)集光素子の焦点距離精度の向上、(11)集光素子の材質および加工法の選択肢の拡大、(12)部品点数の削減、(13)環境温度変化時の特性劣化の抑制などの効果を提供することができる。これらの結果、光合分波器を大幅に低損失化・低コスト化することができる。
以下、図面に基づいて本発明を実施するための最良の形態を具体的に説明するが、以下の実施形態は本発明を限定するものではない。
<第1の実施形態>
図1〜6は、本発明の第1の実施形態に係る光合分波器を説明する図である。図1は、光合分波器の斜視概略内部構造図であり、図2は、図1におけるII矢視方向の概略内部構成図であり、図3は、図1におけるIII矢視方向の概略内部構成図であり、図4は、図1におけるIV矢視方向の概略内部構成図である。なお、図1〜4には、光分波器とした場合の光合分波器内部を伝播する光線を概念的に示してある。
図5は、本実施形態にかかる光合分波器の具体的なミラーアレイブロックの斜視概略外観図である。また、図6は、具体的なミラーアレイブロックと具体的な導波部構造とを組み立ててなる本実施形態にかかる光合分波器の斜視概略外観図である。
図1に示すように、本実施形態にかかる光合分波器は、ミラーアレイブロック25の部分と導波部構造24の部分とから構成され、ミラーアレイブロック25には、反射集光素子である凹面ミラー(曲面を示すために補助線をつけてある)6〜10と、波長多重光線又は単色光線を入出力する光ファイバ1〜5とが設けられ、導波部構造24には、特定の波長域を含む光線を透過すると共に特定の波長域以外の光線を反射する光線分岐素子11〜14と、光線を反射する反射面15〜18とが設けられている。
本実施形態に係る光合分波器を、分波器として利用する場合の動作原理について説明する。光合分波器の外部から入力された波長多重光線は、光ファイバ1を伝播し光合分波器の内部に導かれ、凹面ミラー6に対してやや拡散した波長多重光線として出射される。凹面ミラー6は、この出射された波長多重光線をコリメート化しつつ反射して、反射面15に伝播させる。伝播した波長多重光線は、反射面15において再び反射され、光線分岐素子11に入射する。
光線分岐素子11に入射した波長多重光線は、光線分岐素子11において特定の波長域を含む光線が透過され、単色光線となり凹面ミラー7に伝播した後、凹面ミラー7において反射されると共に集光され、光ファイバ2に結合して、光合分波器の外部へ出力される。
特定の波長域以外の光線からなる波長多重光線は、光線分岐素子11において透過されずに反射され、反射面16に伝播される。反射面16に伝播された波長多重光線は、反射面16において反射され、光線分岐素子12に入射する。
光線分岐素子12入射した波長多重光線は、光線分岐素子12おいて特定の波長域を含む光線が透過され、単色光線となり凹面ミラー8に伝播した後、凹面ミラー8において反射されると共に集光され、光ファイバ3に結合して、光合分波器の外部へ出力される。
以上の過程を繰り返すことで、光ファイバ1から入射された波長多重光線を、分波された複数の単色光線として、光ファイバ2〜5から取り出すことができる。
また、本実施形態に係る光合分波器を合波器として利用する場合は、上述する分波動作における波長多重光線及び単色光線の進行方向を逆向きにした場合に相当する。すなわち、光合分波器の外部から、光ファイバ2〜5にそれぞれ単色光線を入力することで、当該複数の単色光線を、合波された波長多重光線として光ファイバ1から取り出すことができる。
なお、本実施形態では、光線分岐素子の数を4個、凹面ミラーの数を5個、反射面の数を4枚、光ファイバの数を5本として説明したが、本発明はこれらの数に限定されない。また、波長多重光線及び単色光線の受発光手段としては、光ファイバに限定されず、一部又は全部の受発光手段がレーザダイオードやフォトダイオードなどの受発光素子であってもよい。さらに、1つの光合分波器に、発光点と受光点とがそれぞれ複数個存在する構成としてもよい。
図1に示すように、本実施形態にかかる光合分波器では、全ての光ファイバ1〜5の受発光点、全ての凹面ミラー6〜10、全ての光線分岐素子11〜14、全ての反射面15〜18がそれぞれ1つの直線上に配置されているため、それぞれの光学素子をアレイ状に一括配置することができ、各光学素子を容易に配置・形成・固定することができる。
図2は、本実施形態にかかる光合分波器の光学系を光ファイバの光軸方向(II矢視方向)から見た状態を示しており、符号1〜5が示す部材は光ファイバであり、符号6〜10が示す部材は凹面ミラーであり、符号11〜14が示す部材は光線分岐素子であり、符号15〜18が示す部材は反射面である。
上述するように、分波動作時は、光ファイバ1に外部から波長多重信号光を入力し、光ファイバ2〜5からそれぞれ単色光線を取り出すことができる。
反射面15〜18と光線分岐素子11〜14との間を伝播する光線の光路については、反射面と光線分岐素子との間の光路長、隣接する光線分岐素子の間隔、光線分岐素子への光線入射角の3つの要素のうち、2つの要素を固定することで一意に決定できる。したがって、一般的には光路長を短くして、光線分岐素子への光線入射角を小さくするのが望ましいが、これらの設計は、光線分岐素子11〜14や凹面ミラー6〜10の大きさにより制約される。
本実施形態では、反射集光素子として凹面ミラー6〜10を採用しているが、特に反射集光素子の表面が球面の場合、入射光線が感じる反射面の曲率半径は、光線の反射面への入射位置に依存しない。したがって、図2に示すように、光線の入反射点を、凹面ミラーの反射面の適当な位置に配置することで、所望の焦点距離を維持しつつ、入射光線の光軸と反射光線の光軸を垂直に設定することができる。
図3は、本実施形態にかかる光合分波器の光学系を側面方向(III矢視方向)から見た状態を示しており、符号1が示す部材は光ファイバであり、符号6が示す部材は凹面ミラーであり、符号11が示す部材は光線分岐素子であり、符号15が示す部材は反射面であり、符号30が示す部分は受発光面である光ファイバ1の端面である。
光ファイバ1の端面30と凹面ミラー6との間は、収束光(合波器の場合)あるいは拡散光(分波器の場合)が伝播することになるので、設計どおりに光線を伝播させるためには、光ファイバ1と凹面ミラー6との相対的な位置と角度を精密に決定する必要がある。
また、凹面ミラー6の曲率半径と、光ファイバ端面30から凹面ミラー6までの光路長は、光ファイバのモード径(NA)と、凹面ミラー6から反射面15までの光路長とを制約条件として最適化する必要があり、凹面ミラー6の有効反射面積も入反射光線のケラレが発生しないように最適化する必要がある。
図4は、本実施形態にかかる光合分波器の光学系を複数の光ファイバを含む面に対して垂直方向(IV矢視方向)から見た状態を示しており、符号1〜5が示す部材は光ファイバであり、符号6〜10が示す部材は凹面ミラーであり、符号11〜14が示す部材は光線分岐素子であり、符号15〜18が示す部材は反射面である。
全チャネルの光ファイバ1〜5は、隣接する端面同士を結ぶ直線と端面を通過する光線の光軸とが直交するように配置され、凹面ミラー6〜10から光ファイバ1〜5の端面までのそれぞれの光路長が全チャネルにおいてほぼ一致している。
したがって、コリメート光の伝播光路が最短光路長のチャネルであっても、最長光路長のチャネルであっても、できるだけ高い結合効率が得られるように、凹面ミラー6〜10の曲率半径を光学設計する必要がある。
図5は、本実施形態にかかる光合分波器を構成する部材のうち、反射集光素子と光ファイバ固定用のV溝とが一体形成されてなるミラーアレイブロック25の具体例を示す斜視概略外観図である。
図5に示すように、ミラーアレイブロック25は、板状基板の表面において一つの基板端部に直線状に形成されたV溝36と、当該V溝36を構成する一方の傾斜面36aにおいてV溝36の直線軸方向に沿って配列して形成された凹面ミラー6〜10と、V溝36の直線軸方向と垂直かつ、凹面ミラー6〜10と対向してV溝36に繋がるように形成された複数の直線状のV溝19〜23とから構成される。複数のV溝19〜23は光ファイバ固定用のV溝であり、それぞれ各凹面ミラー6〜10に対応して対向するように形成されている。
V溝19〜23、V溝36や凹面ミラー6〜10の形成方法としては、板状基板を直接、目的の形状に削りだす切削加工や、目的の形状の鋳型を切削した後、当該鋳型に樹脂などを流し込み加熱・成型を行う射出成型などが考えられるが、同一のミラーアレイブロックを大量に製造する場合には、射出成型法が適している。
図6は、図5に示すミラーアレイブロック25に、反射面と複数の光線分岐素子とを保持するための導波部構造を組み合わせてなる、第1の実施形態にかかる光合分波器の具体例を示す斜視概略外観図である。
図6に示すように、第1の実施形態にかかる光合分波器は、図5に示すミラーアレイブロック25におけるV溝36の上部を覆うように導波部構造24が固定されて構成されている。導波部構造24は、三方を上方にのびる壁面で構成される平面コ字形状の構造体の内部に、光線分岐素子11〜14を設置するための中段の棚部39と、長板状の反射面35を設置するための上段の保持突起部38が形成され、平面コ字形状の構造体の内部が部分的に空洞となった形状となっている。
導波部構造24は、平面コ字形状の構造体における壁面が形成されていない側をV溝19〜23に面するようにして、ミラーアレイブロック25の上に設置される。上段の保持突起部38は長板状の反射面35の両端を支持して、導波部構造24内の上部に反射面35が設置されている。
中段の棚部39は、下方のV溝36に形成された凹面ミラー6〜10に対応する位置がそれぞれ切り欠かれて形成された搭載部24-1〜24-4を有し、搭載部24-1〜24-4にはそれぞれ光線分岐素子11〜14が上から搭載され、下方へ落下しないように保持されている。
本実施形態のように、光線分岐素子11〜14としては、各チャネルに各素子を嵌め込むような形態が考えられ、この場合は素子を載せかえるだけで、任意の合分波スペクトルを有する光合分波器を実現することができる。また、本実施形態のように、反射面35としては、導波部構造24とは別体の一枚の平板を適用することができるが、可能であれば導波部構造24に一体形成してもよい。
本実施形態では、各光線分岐素子11〜14の間を伝播する光線は空間中を伝播するが、例えばガラスまたは透明樹脂などで形成された光学ブロックの内部を光線が伝播する別の実施形態も考えられる。
すなわち、直方体形状の光学ブロックの表面に反射面を形成し、その裏面にアレイ状に光線分岐素子を形成する。そして、この直方体形状の光学ブロックを、例えば図6に示す導波部構造24の平面コ字形状の構造体内部において、反射面35と中段の棚部39と光線分岐素子11〜14の代わりに設置して、光合分波器を構成する実施形態である。このような実施形態にすれば、光線分岐素子と反射面と間の光路長精度を向上させたり、複数の光線分岐素子を一括連続形成できたりするメリットがある。
<第2の実施形態>
図7は、第2の実施形態にかかる光合分波器のミラーアレイブロックの斜視概略外観図であり、第1の実施形態におけるミラーアレイブロックとして適用することができる。
図7に示すように、ミラーアレイブロック25は、板状基板の表面において一つの基板端部に直線状に形成されたV溝36と、当該V溝36を構成する一方の傾斜面36aにおいてV溝36の直線軸方向に沿って配列して形成された凹面ミラー6〜10と、V溝36の直線軸方向と垂直かつ、凹面ミラー6〜10と対向してV溝36に繋がるように形成された複数の直線状のV溝19〜23とから構成される。複数のV溝19〜23は光ファイバ固定用のV溝であり、それぞれ各凹面ミラー6〜10に対応して対向するように形成されている。
本実施形態では、凹面ミラー6〜10の反射面が、平面形状が円形の反射面(例えば、図1の凹面ミラー6〜10を参照。)をほぼ4分の1に分割した形状(扇状)であることが特徴である。このように、実際に光線が入反射する反射面だけを精密加工することで、隣接する光線分岐素子同士の間隔に制約がある場合でも、曲率半径が大きい凹面ミラーを形成することができる。
<第3の実施形態>
図8は、第3の実施形態にかかる光合分波器のミラーアレイブロックの斜視概略外観図であり、第2の実施形態の応用例である。
図8に示すように、ミラーアレイブロック25は、長方形の板状基板からなるが、中央において2分される波長多重光線の伝播部25aと単色光線の伝播部25bとから構成される。
単色光線の伝播部25bは、基板表面においてほぼ中央に直線状に形成されたV溝36と、当該V溝36を構成する一方の傾斜面36aにおいてV溝36の直線軸方向に沿って配列して形成された扇状の凹面ミラー7〜10と、V溝36の直線軸方向と垂直かつ、凹面ミラー7〜10と対向してV溝36に繋がるように形成された複数の直線状のV溝20〜23とから構成される。複数のV溝20〜23は単色光線を伝播する光ファイバ固定用のV溝であり、それぞれ各凹面ミラー7〜10に対応して対向するように形成される。
一方、波長多重光線の伝播部25aは、基板表面においてほぼ中央に直線状に形成されたV溝37と、当該V溝37を構成する一方の傾斜面37aにおいて形成された扇状の凹面ミラー6と、V溝37の直線軸方向と垂直かつ、凹面ミラー6と対向してV溝37に繋がるように形成された直線状のV溝19とから構成される。V溝19は波長多重光線を伝播する光ファイバ固定用のV溝である。
ミラーアレイブロック25は、波長多重光線の伝播部25aにおけるV溝37と単色光線の伝播部25bにおけるV溝36とが基板のほぼ中央において平行に近接するように、波長多重光線の伝播部25aと単色光線の伝播部25bとが一体的に形成されてなる。すなわち、光合分波器に波長多重光線(または単色光線)が入射される際の伝播方向と、光合分波器から単色光線(または波長多重光線)が出射される際の伝播方向とが同方向となるように、波長多重光線の伝播部25aと単色光線の伝播部25bとが一体的に形成されている。
本実施形態は、単色光線を入出力する受発光手段と、波長多重光線を入出力する受発光手段とが、反射集光素子を挟んでそれぞれ両側に配置されるミラーアレイブロックであり、波長多重光線を入出力するための凹面ミラー6の反射面と、単色光線を入出力するための凹面ミラー7〜10の反射面とが、ほぼ直交していることが特徴である。この結果、波長多重光線(または単色光線)の入射方向と単色光線(または波長多重光線)の出射方向とを同方向とすることが可能であり、光ファイバの取出し形態の自由度を向上させることができる。
<第4の実施形態>
図9は、第4の実施形態にかかる光合分波器のミラーアレイブロックの斜視概略外観図であり、第2の実施形態の応用例である。図9に示すミラーアレイブロック25は、単色光線を入出力する受発光手段として、発光素子または受光素子などの光電変換素子を用いる場合に最適なミラーアレイブロックである。
図9に示すように、ミラーアレイブロック25は、板状基板の表面において一つの基板端部に直線状に形成されたV溝37と、当該V溝37を構成する一方の傾斜面37aにおいて形成された扇状の凹面ミラー6と、V溝37の直線軸方向と垂直かつ、凹面ミラー6と対向してV溝37に繋がるように形成された直線状のV溝19と、前記基板端部に形成された傾斜面36aと、当該傾斜面36aにおいてV溝37の直線軸方向に沿って配列して形成された扇状の凹面ミラー7〜10とから構成される。V溝19は波長多重光線を伝播する光ファイバ固定用のV溝である。
図9に示すミラーアレイブロック25は、図8に示すミラーアレイブロックから単色光線を入出力する光ファイバを固定するためのV溝部分を取り除いた構成に相当する。図9に示すミラーアレイブロック25によれば、複数の単色光線を入出力する際に光ファイバを用いない場合、例えば受光手段としてフォトダイオードなどを用いる場合に、フォトダイオードなどの実装スペースを確保することができる。
<第5の実施形態>
図10は、第5の実施形態に係る光合分波器のミラーアレイブロックの斜視概略外観図であり、光線分岐素子を保持する構造を有している。図11は、第5の実施形態に係る光合分波器の斜視概略外観図である。
図10に示すように、第5の実施形態に係る光合分波器のミラーアレイブロック25は、板状基板の表面において一つの基板端部に直線状に形成されたV溝36と、当該V溝36を構成する一方の傾斜面36aにおいてV溝36の直線軸方向に沿って配列して形成された凹面ミラー6〜10と、V溝36の直線軸方向と垂直かつ、凹面ミラー6〜10と対向してV溝36に繋がるように形成された複数の直線状のV溝19〜23とから構成される。複数のV溝19〜23は光ファイバ固定用のV溝であり、それぞれ各凹面ミラー6〜10に対応して対向するように形成されている。
更に、前記基板端部及び傾斜面36aには、各凹面ミラー6〜10を仕切るようにして設けられた上方へのびる複数の壁部が形成され、平面櫛歯状の光線分岐素子保持構造24aを構成している。光線分岐素子保持構造24aは導波部構造24の一部を構成する。各凹面ミラー6〜10を挟む両側の側壁の上面がそれぞれ搭載部24-1〜24-4となっており、それぞれの搭載部に光線分岐素子が設置される。
図11に示すように、本実施形態にかかる光合分波器は、図10に示すミラーアレイブロック25におけるV溝36(すなわち光線分岐素子保持構造24a)の上部を覆うように導波部構造24の一部である反射面保持構造24bが固定されて構成されている。導波部構造24は、ミラーアレイブロック25に設けられた光線分岐素子保持構造24aと、ミラーアレイブロック25の上部に設置される反射面保持構造24bとからなる。
反射面保持構造24bは、ミラーアレイブロック25のV溝36の直線軸方向の両端部において上方にのびる壁部と、当該2つの壁部の上面にまたがる天井部とからなり、ミラーアレイブロック25のV溝19側からV溝23側まで跨ぐように形成された、側面コ字形状の内部が空洞となった構造体である。天井部の下面には、天井部の下方において設置された光線分岐素子11〜14に対応する位置に、反射面15〜18が形成されている。
本実施形態では、平面櫛歯状の光線分岐素子保持構造24aにおける各チャネルの隔離する壁部の間に、それぞれ凹面ミラー6〜10を形成する必要がある。したがって、ミラーアレイブロック25を直接、目的の形状に削りだす切削加工を適用するよりも、目的形状の鋳型を切削して製造する射出成型の方が、製造方法として適している、
また、導波部構造24は光線分岐素子保持構造24aと反射面保持構造24bとから構成され、光線分岐素子保持構造24aはミラーアレイブロック25と一体的に形成されるため、反射面保持構造24bの加工自由度を向上させることができる。したがって、反射面15〜18を凹面にして、反射面保持構造24bに一体形成する場合に最適である。
また、光線分岐素子保持構造24aを所定の設計に基づいて形成することにより、光線分岐素子保持構造24aの上面に光線分岐素子11〜14を載せるだけで、光線分岐素子11〜14と反射集光素子6〜10との相対的な位置および角度を決定することができる。
<第6の実施形態>
図12は、第6の実施形態に係る光合分波器のミラーアレイブロックの斜視概略外観図であり、第5の実施形態に係る光合分波器のミラーアレイブロックの応用例である。図12に示すミラーアレイブロック25は、図10に示すミラーアレイブロックから単色光線を入出力する光ファイバを固定するためのV溝部分を取り除いた形状となっている。
図12に示すように、ミラーアレイブロック25は、傾斜面36aにおいて配列して形成された凹面ミラー6〜10と、凹面ミラー6と対向して形成された直線状のV溝19と、傾斜面36aに形成され、各凹面ミラー6〜10を仕切るようにして設けられた上方へのびる複数の壁部から構成される平面櫛歯状の光線分岐素子保持構造24aとから構成される。V溝19は波長多重光線用の光ファイバを固定するV溝である。
本実施形態にかかるミラーアレイブロック25によれば、複数の単色光線を入出力する際に光ファイバを用いない場合、例えば受光手段としてフォトダイオードなどを用いる場合に、フォトダイオードなどの実装スペースを確保することができる。更に、全ての受発光手段が凹面ミラー6〜10を挟んで同一側に配置されているため、光合分波器をパッケージの隅などに実装する場合に適している。
<第7の実施形態>
図13,14は、本発明の第7の実施形態に係る光合分波器のミラーアレイブロックの斜視概略構造図であり、図13は、鋸歯状に配列された反射面を臨む方向からの斜視図であり、図14は、光線分岐素子を臨む方向からの斜視図である。なお、図13,14には、光合分波器内部を伝播する光線を概念的に示してある。
これらの図に示すように、ミラーアレイブロック25は、板状基板の表面において一つの基板端部から平行に基板中央部までを切り欠いて形成された溝部53(傾斜面53aと底面53bと垂直面53cとにより形成される。)と、当該溝部53を形成する前記基板端部側の傾斜面53aにおいて長手方向に沿って配列して形成された凹面ミラー6〜9と、溝部53を形成する前記基板中央部側の垂直面53cに垂直かつ、凹面ミラー6と対向して溝部53に繋がるように形成された直線状のV溝19と、傾斜面53a及び前記基板端部に形成され、各凹面ミラー6〜9を仕切るようにして設けられた上方へのびる複数の壁部から構成される平面櫛歯状の光線分岐素子保持構造24aと、垂直面53において長手方向に沿って配列して形成された反射面28-1〜28-3とから構成される。
V溝19は、波長多重光線用の光ファイバを固定するV溝である。また、反射面28-1〜28-3は、それぞれ垂直面53cの表面に対して傾きを有する面であり、かつアレイ状に配列されているため、ミラーアレイブロックの上方から見た平面形状としては鋸歯状となっている。
光線分岐素子保持構造24aを構成する複数の壁部の側面のうち、反射面28-1〜28-3に対向する側面には、それぞれ切り欠き部分27-1〜27-3が形成されており、各切り欠き部分27-1〜27-3にはそれぞれ光線分岐素子11〜13が配置されている。光線分岐素子の配置角度は、各切り欠き部分27-1〜27-3の深さを調整することで決定される。
なお、溝部53の底面53bであって、凹面ミラー6とV溝19とを結ぶ光軸の下方には、V溝19に固定された光ファイバに入出力させる光線を効率よく伝播・結合させるための光学レンズ(図示せず)を位置決めするためのレンズ固定溝29が形成される。
本実施形態では、入出力される単色光線の光軸(図面の上下方向)と、入出力される波長多重光線の光軸(V溝19の直線軸方向)とが直交することを特徴としており、単色光線の受発光手段としては例えばレーザダイオードやフォトダイオードなどの光電変換素子、波長多重光線の受発光手段としては例えば光ファイバなどである場合に適している。
本実施形態において、ミラーアレイブロック25に一体形成されている光線分岐素子保持構造24aは、同時に光電変換素子等の単色光線の受発光手段の保持構造としての機能を有する。すなわち、図13で説明すれば、光線分岐素子保持構造24aの上面には複数の光電変換素子を配置し、側面の切り欠き部分27-1〜27-3に複数の光線分岐素子11〜13を配置する。
また、垂直面53cにおけるV溝直近には、光線分岐素子11〜13の配置角度に対応するように、鋸歯状の反射面28-1〜28-3が形成されており、光合分波器の内部を伝播する光線は、光線分岐素子11〜13と鋸歯状の反射面28-1〜28-3とのあいだで交互に反射され、伝播される。
したがって、切り欠き部分27-1〜27-3の深さや、鋸歯状の反射面28-1〜28-3の角度を適当に調整することで、光線分岐素子11〜13を透過する単色光線の光軸に対して、任意の角度で光線分岐素子11〜13の反射面を配置することができる。したがって、光線分岐素子11〜13の配置間隔や、光線分岐素子11〜13と鋸歯状の反射面28-1〜28-3との光路長の自由度を大幅に向上させることが可能である。
また、光線分岐素子、反射集光素子、光ファイバ、光学レンズの相対的な位置と角度を一括して決定・固定することができるため、組立て時間を大幅に削減することが可能である。さらに、このミラーアレイブロック以外に、別途反射面を保持する構造(例えば、図11の符号24b等)も不要なので、部品点数やモジュールの体積の削減にも寄与できる。
上述する特徴から、面受光および面発光タイプの光電変換素子を用いて多波長合波モジュールや分波モジュールを実現する場合は、特に本実施形態が適している。
<第8の実施形態>
図15〜17は、本発明の第8の実施形態に係る光合分波器を説明する図である。図15は、本実施形態にかかる光合分波器の光学系を示す側面概略構成図である。図16は、本実施形態にかかる光合分波器の具体的なミラーアレイブロックの斜視概略外観図である。また、図17は、具体的なミラーアレイブロックと具体的な導波部構造とを組み立ててなる本実施形態にかかる光合分波器の斜視概略外観図である。なお、図15には、光合分波器内部を伝播する光線を概念的に示してある。
図15において、符号41が示す部材は光ファイバであり、符号43が示す部材は凹面ミラーであり、符号48-1が示す部材は光線分岐素子であり、符号49が示す部材は反射面であり、符号50が示す部分は受発光面である光ファイバ41の端面である。
本実施形態では、図15に示すように、光ファイバ41の端面50を通過する光線の光軸と、光線分岐素子48-1を透過する光線の光軸とのなす角度が90°よりも小さいことが特徴である。したがって、凹面ミラー43に入射する光線の入射角を十分小さくして、コマ収差を低減し、損失を低減することができる。
本実施形態では、複数のV溝41、42-1〜42-8(図16,17を参照。)を含む平面に対して、光線分岐素子48-1〜48-8や反射面49(図17を参照。)を、ミラーアレイブロック40の表面に対して精度よく傾斜させて配置する必要があるため、これらの部材を正確かつ簡易に位置決めするための構造的な工夫を施すことが望ましい。この具体例について、図16,17に基づいて説明する。
図16は、本実施形態にかかる光合分波器を構成する部材のうち、反射集光素子と光ファイバ固定用のV溝と、導波部構造の一部が一体形成されてなるミラーアレイブロック40の具体例を示す斜視概略外観図である。
図16に示すように、ミラーアレイブロック40は、板状基板の表面において一つの基板端部に直線状に形成されたV溝51と、当該V溝51を構成する一方の傾斜面51aにおいてV溝51の直線軸方向に沿って配列して形成された凹面ミラー43、44-1〜44-8と、V溝51の直線軸方向と垂直かつ、凹面ミラー43、44-1〜44-8と対向してV溝51に繋がるように形成された複数の直線状のV溝41、42-1〜42-8とから構成される。複数のV溝41、42-1〜42-8は光ファイバ固定用のV溝であり、それぞれ各凹面ミラー43、44-1〜44-8に対応して対向するように形成されている。
更に、前記基板端部とは垂直な2つの基板端部において、V溝51が形成されていない部分であって、V溝43及び44-8の外側に、一対の略角柱突起部である光線分岐素子保持部45と、同様に一対の略角柱突起部である反射面保持部46とが形成されている。光線分岐素子保持部45は、反射面保持部46よりも凹面ミラー側に形成されている。また、光線分岐素子保持部45及び反射面保持部46において、凹面ミラー側の面とは反対側の面は、それぞれ平坦な傾斜面45a、平坦な傾斜面46aとなっている。
傾斜面51aの傾斜角については、凹面ミラー43、44-1〜44-8に入射する光線の入射角を十分小さくするため、図5等に示すミラーアレイの傾斜面よりも比較的切り立った(基板表面に対してほぼ垂直に近い)傾斜面となっている。
ミラーアレイブロック40に光線分岐素子を直接、斜めに配置するための保持構造を形成する場合、配置角度の精度を向上させるためには、光線分岐素子の面積を十分大きくする必要がある。しかし、光線分岐素子の面積を大きくすると製造コストが増大したり、光合分波器のサイズが増大したり、チャネル間隔の増大にともない伝播光線の光路長が長くなり、チャネル間の損失ばらつきが増大したりする問題が発生する。
そこで、これらの問題を回避するためには、複数の光線分岐素子をアレイ状に配置した平板(フィルタアレイ平板)を別途準備し、そのフィルタアレイ平板の位置および角度を精度よく決定するための保持部を、ミラーアレイブロックに一体形成するのが望ましい。
このようにすることで、隣接する光線分岐素子の間に、各光線分岐素子を保持するための櫛歯状構造が不要となり、櫛歯状構造を形成するためにチャネル間隔を拡大する必要もなくなる。また、アレイ化されたV溝の外側に保持部を形成すればよいので、十分大きなサイズの保持部を形成でき、反射領域を有する平板(各チャネルに配置された光線分岐素子や、複数の光線分岐素子がアレイ化形成されてなるフィルタアレイ平板など)の配置角度の精度も向上させることができる。もちろん、この保持部は、光線分岐素子以外の反射面の位置および角度を精度よく決定するためにも利用できる。
図17は、光線分岐素子保持部45及び反射面保持部46に、それぞれフィルタアレイ平板47及び反射面49が保持されてなる、光合分波器を示している。光線分岐素子保持部45及びフィルタアレイ平板47と、反射面保持部46及び保持された反射面49とから導波部構造が構成されている。
フィルタアレイ平板47は、一対の光線分岐素子保持部45の傾斜面45aに両端面で接することにより、傾斜して保持されている。また、平板状の反射面49は、一対の反射面保持部46の傾斜面46aに両端面で接することにより、傾斜して保持されている。フィルタアレイ平板47は、外観が枠状の形状をしており、当該枠内に凹面ミラー44-1〜44-8に対応して光線分岐素子48-1〜48-8が嵌め込まれている。
なお、フィルタアレイ平板47としては、本実施形態のように、各光線分岐素子を物理的な穴にアレイ状に嵌め込んで形成するタイプ以外にも、ガラス板などの光学透明な平板に各光線分岐素子をアレイ状に貼り付けて形成するタイプや、光学透明な平板に透過波長域の異なる誘電体多層膜をアレイ状に直接、形成するタイプなども考えられる。いずれの場合も、全ての光線分岐素子の反射面が同一平面上に配置されるように注意してフィルタアレイ平板を製造する必要がある。
<第9の実施形態>
図18,19は、本発明の第9の実施形態に係る光合分波器を説明する図である。図18は、本実施形態にかかる光合分波器の具体的なミラーアレイブロックの斜視概略外観図である。また、図19は、具体的なミラーアレイブロックと具体的な導波部構造とを組み立ててなる本実施形態にかかる光合分波器の斜視概略外観図である。なお、本実施形態は、第8の実施形態の応用例である。
図18に示すように、ミラーアレイブロック40は、板状基板の表面において、3つの基板端部に形成された側壁部40a,40b,40cと、側壁部40aが形成された基板端部に当該側壁部40aに沿って直線状に形成されたV溝51と、当該V溝51を構成する一方の傾斜面51aにおいてV溝51の直線軸方向に沿って配列して形成された凹面ミラー43、44-1〜44-8と、V溝51の直線軸方向と垂直かつ、凹面ミラー43、44-1〜44-8と対向してV溝51に繋がるように形成された複数の直線状のV溝41、42-1〜42-8とから構成される。複数のV溝41、42-1〜42-8は光ファイバ固定用のV溝であり、それぞれ各凹面ミラー43、44-1〜44-8に対応して対向するように形成されている。
3つの基板端部に形成された側壁部40a,40b,40cにより、光ファイバアレイの両外側と凹面ミラーの上方との三方が囲まれた形状となっている。側壁部40bには、光線分岐素子保持部となる傾斜面45a及び反射面保持部となる傾斜面46aが形成され、同様に側壁部40cにも対応する傾斜面45a,46aが形成されている。光線分岐素子保持部の傾斜面45aは、反射面保持部の傾斜面46aよりも凹面ミラー側に形成されている。また、各傾斜面45a,46aは平坦な傾斜面である。
図19に示すように、複数の光線分岐素子48-1〜48-8がアレイ状に形成されたフィルタアレイ平板47のアレイ方向の長さは、平板状の反射面49の長手方向の長さよりも短くなっており、これに対応して、傾斜面45aと46aとは側壁部の平面形状が階段状となるように側壁部40b,40cに形成されている。
本実施形態では、フィルタアレイ平板47及び反射面49を位置決めするための四箇所の傾斜面は長方形状の平坦面であるが、各長方形状の平面に微小な突起構造を2つずつ形成すれば、面接触ではなく点接触で平板を位置決めできるため、位置決め精度をさらに向上させることができる。
また、本実施形態のように、V溝部分を囲むように三面に側壁を形成し、それらの側面に平板の保持部(傾斜面)、複数の反射集光素子を形成するような構造にすることで、機械的な強度を向上させ、環境温度の変化などに対しても変形しにくいミラーアレイブロックとすることができる。
以上、各実施形態で説明してきた凹面ミラー、光線分岐素子保持構造、V溝などを形成する方法としては、基板を直接、目的の形状に削りだす切削加工や、目的の形状の鋳型を切削した後、当該鋳型に樹脂などを流し込み加熱・成型を行う射出成型などが考えられるが、同一のミラーアレイブロック等を大量に製造する場合には、射出成型法が適している。また、V溝の形状についても、反射集光素子に近い領域の形状精度、反射集光素子との相対的な位置精度にのみ十分注意を払えば、それ以外の部分にはそれほど高い精度は必要ない。
本発明は、上述するように光合分波器に適用した場合を説明したが、入射光線のうち特定の光量の光線を透過させ、残りの光量の光線を反射させる機能を有する光線分岐素子を利用したデバイス、すなわち、光カプラまたは光分配器等に本発明を適用した場合にも、光合分波器における効果とほぼ同様の効果を提供することができる。
第1の実施形態にかかる光合分波器の斜視概略内部構造図である。 第1の実施形態にかかる光合分波器のII矢視方向の概略内部構成図である。 第1の実施形態にかかる光合分波器のIII矢視方向の概略内部構成図である。 第1の実施形態にかかる光合分波器のIV矢視方向の概略内部構成図である。 第1の実施形態にかかる光合分波器の具体的なミラーアレイブロックの斜視概略外観図である。 具体的なミラーアレイブロックと具体的な導波部構造とを組み立ててなる第1の実施形態にかかる光合分波器の斜視概略外観図である。 第2の実施形態にかかる光合分波器のミラーアレイブロックの斜視概略外観図である。 第3の実施形態にかかる光合分波器のミラーアレイブロックの斜視概略外観図である。 第4の実施形態にかかる光合分波器のミラーアレイブロックの斜視概略外観図である。 第5の実施形態に係る光合分波器のミラーアレイブロックの斜視概略外観図であり、光線分岐素子を保持する構造を有している。 第5の実施形態に係る光合分波器の斜視概略外観図である。 第6の実施形態に係る光合分波器のミラーアレイブロックの斜視概略外観図である。 第7の実施形態に係る光合分波器のミラーアレイブロックの斜視概略構造図であり、鋸歯状に配列された反射面を臨む方向からの斜視図である。 第7の実施形態に係る光合分波器のミラーアレイブロックの斜視概略構造図であり、光線分岐素子を臨む方向からの斜視図である。 第8の実施形態にかかる光合分波器の光学系を示す側面概略構成図である。 第8の実施形態にかかる光合分波器の具体的なミラーアレイブロックの斜視概略外観図である。 具体的なミラーアレイブロックと具体的な導波部構造とを組み立ててなる第8の実施形態にかかる光合分波器の斜視概略外観図である。 第9の実施形態にかかる光合分波器の具体的なミラーアレイブロックの斜視概略外観図である。 具体的なミラーアレイブロックと具体的な導波部構造とを組み立ててなる第9の実施形態にかかる光合分波器の斜視概略外観図である。 従来の光合分波器の一例の概略構成図である。
符号の説明
1〜5 光ファイバ
6〜10 凹面ミラー
11〜14 光線分岐素子
15〜18 反射面
19〜23 光ファイバ固定用のV溝
24 反射面と光線分岐素子を保持するための導波部構造
24a 光線分岐素子保持構造
24b 反射面保持構造
24-1〜24-4 搭載部
25 ミラーアレイブロック
25a 波長多重光線の伝播部
25b 単色光線の伝播部
27-1〜27-3 切り欠き部分
28-1〜28-3 鋸歯状の反射面
29 レンズ固定溝
30 光ファイバの端面
35 長板状の反射面
36 凹面ミラー形成用のV溝
36a 傾斜面
37 凹面ミラー形成用のV溝
37a 傾斜面
38 保持突起部
39 中段の棚部
40 ミラーアレイブロック
40a 側壁部
40b,40c 側壁部
41 光ファイバ
42-1〜42-8 光ファイバ
43 凹面ミラー
44-1〜44-8 凹面ミラー
45 光線分岐素子保持部
45a 傾斜面
46 反射面保持部
46a 傾斜面
47 フィルタアレイ平板
48-1〜48-8 光線分岐素子
49 反射面
50 光ファイバの端面
51 凹面ミラー形成用のV溝
51a 傾斜面
53 溝部
53a 傾斜面
53b 底面
53c 垂直面

100 光学ブロック
101〜104 波長特定フィルタ
105〜107 収束リフレクタ
108 光線
111〜114 検出器
115〜118 平面ミラー
121〜124 レンズ

Claims (19)

  1. 光合分波器の内部に、光線分岐素子と、当該光線分岐素子と光線を受け渡しする受発光手段とを有し、前記光線分岐素子と前記受発光手段とを結ぶ光路上に、反射集光素子が配置されていることを特徴とする光合分波器。
  2. 請求項1に記載する光合分波器において、
    前記反射集光素子へ入射する入射光線の光軸と、当該反射集光素子から反射する反射光線の光軸とのなす角度が、90度よりも小さいことを特徴とする光合分波器。
  3. 請求項1又は2に記載する光合分波器において、
    光線分岐素子からの反射光線が他の光線分岐素子に入射するまでの光路上に、反射集光素子が配置されていることを特徴とする光合分波器。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載する光合分波器において、
    前記反射集光素子が配列されたミラーアレイブロックに、前記受発光手段を位置決めするための固定構造を一体形成したことを特徴とする光合分波器。
  5. 請求項4に記載する光合分波器において、
    前記受発光手段は、前記固定構造により位置決めされ、隣接する前記受発光手段の各受発光点を連結してなる直線と、前記受発光手段が受発光する光線の光軸とが直交していることを特徴とする光合分波器。
  6. 請求項4又は5に記載する光合分波器において、
    前記光線分岐素子を保持する光線分岐素子保持構造、または、反射面を保持する反射面保持構造の少なくとも1つを、前記ミラーアレイブロックに一体形成することを特徴とする光合分波器。
  7. 請求項4又は5に記載する光合分波器において、
    前記ミラーアレイブロックは、板状基板の表面において、当該基板の一端部に直線状に第1のV溝が形成され、当該第1のV溝を構成する一方の傾斜面に複数の凹面ミラーが配列して形成されてなり、
    前記固定構造は、前記板状基板の表面において、前記第1のV溝と垂直かつ、前記複数の凹面ミラーと対向して、前記一端部と平行な他端部から前記第1のV溝に繋がるように形成された複数の直線状のV溝であることを特徴とする光合分波器。
  8. 請求項4又は5に記載する光合分波器において、
    前記ミラーアレイブロックは、板状基板の表面において、当該基板の中央部に直線状の第1及び第2のV溝が平行に形成され、前記第1のV溝を構成する第1の傾斜面に複数の凹面ミラーが配列して形成されると共に、前記第2のV溝を構成し、前記第1の傾斜面に背向する第2の傾斜面に1個の凹面ミラーが形成されてなり、
    前記固定構造は、前記板状基板の表面において、前記第1のV溝と垂直かつ、前記複数の凹面ミラーと対向して、前記第1のV溝に繋がるように形成された複数の直線状のV溝と、前記第2のV溝と垂直かつ、前記1個の凹面ミラーと対向して、前記第2のV溝に繋がるように形成された1本の直線状のV溝とからなることを特徴とする光合分波器。
  9. 請求項4又は5に記載する光合分波器において、
    前記ミラーアレイブロックは、板状基板の表面において、当該基板の一端部に第1の傾斜面が形成され、当該第1の傾斜面に複数の凹面ミラーが配列して形成されると共に、前記基板の同一端部に直線状に第1のV溝が形成され、当該第1のV溝を構成し、前記第1の傾斜面に背向する第2の傾斜面に1個の凹面ミラーが形成されてなり、
    前記固定構造は、前記板状基板の表面において、前記第1のV溝と垂直かつ、前記1個の凹面ミラーと対向して、前記一端部と平行な他端部から前記第1のV溝に繋がるように形成された1本の直線状のV溝であることを特徴とする光合分波器。
  10. 請求項6に記載する光合分波器において、
    前記ミラーアレイブロックは、板状基板の表面において、当該基板の一端部に直線状に第1のV溝が形成され、当該第1のV溝を構成する一方の傾斜面に複数の凹面ミラーが配列して形成されてなり、
    前記固定構造は、前記板状基板の表面において、前記第1のV溝と垂直かつ、前記複数の凹面ミラーと対向して、前記一端部と平行な他端部から前記第1のV溝に繋がるように形成された複数の直線状のV溝であり、
    前記光線分岐素子保持構造は、前記一端部及び前記傾斜面に形成され、前記複数の凹面ミラーを仕切る平面櫛歯状の複数の壁部からなり、前記光線分岐素子は当該複数の壁部の上面に配置されることを特徴とする光合分波器。
  11. 請求項6に記載する光合分波器において、
    前記ミラーアレイブロックは、当該ブロックに形成された傾斜面に複数の凹面ミラーが配列して形成されてなり、
    前記固定構造は、前記複数の凹面ミラーのうち、一端の凹面ミラーと対向して、前記傾斜面に繋がるように形成された直線状のV溝であり、
    前記光線分岐素子保持構造は、前記傾斜面に形成され、前記複数の凹面ミラーを仕切る平面櫛歯状の複数の壁部からなり、前記光線分岐素子は当該複数の壁部の上面に配置されることを特徴とする光合分波器。
  12. 請求項6に記載する光合分波器において、
    前記ミラーアレイブロックは、板状基板の表面において、当該基板の一端部に直線状に第1のV溝が形成され、当該第1のV溝を構成する一方の傾斜面に複数の凹面ミラーが配列して形成されてなり、
    前記固定構造は、前記板状基板の表面において、前記第1のV溝と垂直かつ、前記複数の凹面ミラーと対向して、前記一端部と平行な他端部から前記第1のV溝に繋がるように形成された複数の直線状のV溝であり、
    前記光線分岐素子保持構造は、三方を壁面で構成される平面コ字形状であり壁面が形成されていない側を前記V溝に面するようにして前記第1のV溝の上方に形成された構造体の内部における、前記複数の凹面ミラーに対応する位置がそれぞれ切り欠かれた中段の棚であり、前記光線分岐素子は当該切り欠かれた部分に配置され、
    前記反射面保持構造は、前記構造体の内部における、上段の保持突起部であり、前記反射面は当該保持突起部に両端を保持されることを特徴とする光合分波器。
  13. 請求項6に記載する光合分波器において、
    前記ミラーアレイブロックは、板状基板の表面において、当該基板の一端部に直線状に第1のV溝が形成され、当該第1のV溝を構成する一方の傾斜面に複数の凹面ミラーが配列して形成されてなり、
    前記固定構造は、前記板状基板の表面において、前記第1のV溝と垂直かつ、前記複数の凹面ミラーと対向して、前記一端部と平行な他端部から前記第1のV溝に繋がるように形成された複数の直線状のV溝であり、
    前記光線分岐素子保持構造は、前記一端部及び前記傾斜面に形成され、前記複数の凹面ミラーを仕切る平面櫛歯状の複数の壁部からなり、前記光線分岐素子は当該複数の壁部の上面に配置され、
    前記反射面保持構造は、前記第1のV溝の両端を跨ぐように形成された、側面コ字形状の構造体であり、前記反射面は当該構造体の天井部の下面に配置されることを特徴とする光合分波器。
  14. 請求項6に記載する光合分波器において、
    前記ミラーアレイブロックは、板状基板の表面において、当該基板の一端部から平行に基板中央部までを切り欠いて形成された溝部と、当該溝部の前記一端部側を形成する傾斜面に複数の凹面ミラーが配列して形成されてなり、
    前記固定構造は、前記板状基板の表面において、前記溝部の前記基板中央部側を形成する垂直面に垂直かつ、前記複数の凹面ミラーのうち一端の凹面ミラーと対向して、前記一端部と平行な他端部から前記溝部に繋がるように形成された直線状のV溝であり、
    前記光線分岐素子保持構造は、前記一端部及び前記傾斜面に形成され、前記複数の凹面ミラーを仕切る平面櫛歯状の複数の壁部からなり、前記光線分岐素子は当該複数の壁部における前記垂直面と対向する面に配置され、
    前記反射面保持構造は、前記垂直面であり、前記反射面は当該垂直面に配置されることを特徴とする光合分波器。
  15. 請求項6に記載する光合分波器において、
    前記ミラーアレイブロックは、板状基板の表面において、当該基板の一端部に直線状に第1のV溝が形成され、当該第1のV溝を構成する一方の傾斜面に複数の凹面ミラーが配列して形成されてなり、
    前記固定構造は、前記板状基板の表面において、前記第1のV溝と垂直かつ、前記複数の凹面ミラーと対向して、前記一端部と平行な他端部から前記第1のV溝に繋がるように形成された複数の直線状のV溝であり、
    前記光線分岐素子保持構造は、前記一端部とは垂直な2つの基板端部においてそれぞれ形成され、前記凹面ミラーに背向する面が平坦な傾斜面となった一対の突起部からなり、前記光線分岐素子がアレイ状に配置された枠構造の両端部が当該傾斜面に接面して保持され、
    前記反射面保持構造は、前記一端部とは垂直な2つの基板端部における、前記光線分岐素子保持構造よりも前記他端部に近い位置にそれぞれ形成され、前記凹面ミラーに背向する面が平坦な傾斜面となった一対の突起部からなり、前記反射面は、その両端部を当該傾斜面に接面して保持されることを特徴とする光合分波器。
  16. 請求項6に記載する光合分波器において、
    前記ミラーアレイブロックは、基板の3つの端部に側壁部が形成された板状基板の表面において、前記3つの側壁部のうち中央の側壁部に沿って直線状に第1のV溝が形成され、当該第1のV溝を構成する一方の傾斜面に複数の凹面ミラーが配列して形成されてなり、
    前記固定構造は、前記板状基板の表面において、前記第1のV溝と垂直かつ、前記複数の凹面ミラーと対向して、前記中央の側壁部が形成された一端部と平行な他端部から前記第1のV溝に繋がるように形成された複数の直線状のV溝であり、
    前記光線分岐素子保持構造は、前記中央の側壁部とは垂直な2つの側壁部における、前記一端部と前記他端部とのほぼ中央近傍から前記他端部までをそれぞれ切り欠いて形成され、前記凹面ミラーに背向する面が平坦な一対の傾斜面からなり、
    前記反射面保持構造は、前記切り欠かれた2つの側壁部における、前記光線分岐素子保持構造の傾斜面よりも前記他端部に近い部分から前記他端部までをそれぞれ更に切り欠いて形成され、前記凹面ミラーに背向する面が平坦な一対の傾斜面からなり、
    前記光線分岐素子がアレイ状に配置された枠構造の両端部は、前記光線分岐素子保持構造の傾斜面に接面して保持され、
    長手方向の長さが前記枠構造よりも長い前記反射面は、その両端部を、前記反射面保持構造の傾斜面に接面して保持されることを特徴とする光合分波器。
  17. 請求項1ないし16のいずれかに記載する光合分波器において、
    前記反射集光素子は、反射面が凹面状の曲面であることを特徴とする光合分波器。
  18. 請求項1ないし16のいずれかに記載する光合分波器において、
    前記反射集光素子は、反射面がコマ収差を低減するように光学設計された非球面であることを特徴とする光合分波器。
  19. 請求項1ないし16のいずれかに記載する光合分波器において、
    前記凹面ミラーは、ほぼ光線が入反射する面のみに、反射面の面積を減縮したことを特徴とする光合分波器。
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