JP2005273377A - 混合擁壁及びその製造方法 - Google Patents

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Shigeru Sakamoto
茂 坂本
Takaaki Sugano
孝昭 菅野
Hisashi Kawai
寿 河合
Satoshi Itagaki
聡 板垣
Yutaka Yasunaga
豊 安永
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Abstract

【課題】 耐震性が高く、施工に時間がかかることなく施工後の美観が良い混合擁壁及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 混合擁壁100は、石詰籠10と石詰籠10の上に設けられている補強土50とを備えてなる。そして、石詰籠10は、底面、前面、背面及び側面が金属製の線材で形成されている籠状物11と籠状物11の内部に充填されている中詰材19とを備えてなり、少なくとも法面となる補強土前面に設けられている壁面材51と、補強土底面に設けられている盛土補強材52と、盛土補強材52の上であって壁面材51の後方に盛られている土56とを備えてなり、籠状物11の前面部は、連結固定具1,1を用いて補強土50の壁面材51に連結固定されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、石詰籠の上に補強土を設けてなる混合擁壁及びその製造方法に関するものである。
布団籠や角形じゃかご等と呼ばれる石詰籠は、護岸の形成工事や擁壁の形成に用いられている。例えば、特許文献1には、菱形金網や亀甲金網、溶接金網等からなる矩形の金属製の網を組み合わせて直方体籠状物とし、その直方体籠状物の中に割ぐり石、コンクリート破砕物、土砂などの中詰材を詰め込んで上面に直方体籠状物を形成している網と同質の網で蓋をした石詰籠が開示されている。
一方、補強土は、宅地などの造成盛土や道路の盛土などに用いられている。そして、補強土を施工することにより、比較的急勾配の盛土を安定して形成することができる。例えば、特許文献2には、補強土の一種である補強盛土について開示されている。特許文献2に開示されている補強盛土は、法面となる前面に壁面材が設けられ、補強盛土底面にジオテキスタイルやジオグリッドなどの盛土補強材を設け、その上方に土が盛り上げられた補強土が開示されている。そして、高い盛土を形成するときには、複数段の補強盛土を形成する。
また、山間部の道路の盛土などにおいて、費用的、工期的、強度的な面から石詰籠を数段積み上げてその上に補強土を形成する混合擁壁が用いられることがある。
特開2003−232023号公報(第2〜3頁、第2図) 特開2003−129423号公報(第3頁、第1図)
しかしながら、これまでの混合擁壁では石詰籠の上に単に補強土を載せるだけであった。そのため、地震などにより、詰め込まれた石などと盛土との間の接合面がずれて崩れるため、補強土の耐震性が低いという問題点があった。また、最上段の石詰籠の上に補強土を施工するとき、位置決めが難しいため時間がかかるという問題もあった。それに伴い、法面が面一とならないことが多く、施工後の美観が良くないという問題もあった。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、耐震性に優れ施工に時間がかかることなく施工後の美観が良い混合擁壁及びその製造方法を提供することにある。
本発明の第1の混合擁壁は、石詰籠の上に補強土が設けられてなる混合擁壁であって、
前記石詰籠は、底面、前面、背面及び側面が金属製の線材で形成されている籠状物と、該籠状物の内部に充填されている中詰材とを備えてなり、前記補強土は、少なくとも法面となる補強土前面に設けられている壁面材と、補強土底面に設けられている盛土補強材と、該盛土補強材の上であって該壁面材の後方に盛られている土とを備えてなり、前記籠状物と前記壁面材または前記盛土補強材とは連結されている。
ここで、補強土とは、前面に壁面材が設けられていない補強盛土と前面に壁面材が設けられている補強土壁とを含む上位概念であり、補強盛土は緩やかな斜面を形成し、補強土壁は急な斜面を形成する。なお、施工現場では、緩やかな斜面を形成する場合にも、前面に壁面材を設けることもある。
本発明の第2の混合擁壁は、石詰籠の上に補強土が設けられてなる混合擁壁であって、
前記石詰籠は、底面、前面、背面及び側面が金属製の線材で形成されている籠状物と、該籠状物の内部に充填されている中詰材とを備えてなり、前記補強土は、法面となる補強土前面に設けられている壁面材と、該壁面材を支持する支持材と、該支持材の上であって該壁面材の後方に盛られている土とを備えてなり、前記籠状物と前記壁面材または前記支持材とは連結されている。
また、本発明の第1、2の混合擁壁は、前記石詰籠が複数段に積み上げられ、最上段の石詰籠の上に前記補強土が設けられてなり、前記各石詰籠に充填されている中詰材は、石またはコンクリート破砕物であり、前記最上段の石詰籠に充填されている中詰材の大きさは、該最上段の石詰籠よりも下段の石詰籠に充填されている中詰材の大きさよりも小さくてもよい。
また、本発明の第1の混合擁壁は、前記石詰籠の上に設けられている前記補強土の前記壁面材または前記盛土補強材が、前記籠状物の前面部に連結固定されていてもよい。
また、本発明の第1の混合擁壁は、前記石詰籠の上に設けられている前記補強土の前記壁面材または前記盛土補強材が、前記籠状物の側面部の上辺あるいは前記籠状物内部に設けられた補強枠に連結固定されていてもよい。
また、本発明の第1の混合擁壁は、前記補強土の直ぐ下の石詰籠には蓋があり、前記石詰籠の上に設けられている前記補強土の前記壁面材または前記盛土補強材が、前記蓋に連結固定されていてもよい。
また、本発明の第1の混合擁壁は、前記石詰籠は、前面部の少なくとも一部が側面部及び背面部よりも上に延びてなり、前記石詰籠の上に設けられている前記補強土の前記壁面材または前記盛土補強材が、前記前面部に連結固定されていてもよい。
また、本発明の第2の混合擁壁は、前記石詰籠の上に設けられている前記補強土の前記壁面材または前記支持材が、前記籠状物の前面部に連結固定されていてもよい。
また、本発明の第2の混合擁壁は、前記石詰籠の上に設けられている前記補強土の前記壁面材または前記支持材が、前記籠状物の側面部の上辺あるいは前記籠状物内部に設けられた補強枠に連結固定されていてもよい。
また、本発明の第2の混合擁壁は、前記補強土の直ぐ下の石詰籠には蓋があり、前記石詰籠の上に設けられている前記補強土の前記壁面材または前記支持材が、前記蓋に連結固定されていてもよい。
また、本発明の第2の混合擁壁は、前記籠状物は、前面部の少なくとも一部が側面部及び背面部よりも上に延びてなり、前記石詰籠の上に設けられている前記補強土の前記壁面材または前記支持材が、前記籠状物の前記前面部に連結固定されていてもよい。
本発明の第3の混合擁壁は、石詰籠の上に補強土が設けられてなる混合擁壁であって、
前記石詰籠は、底面、前面、背面及び側面が金属製の線材で形成されている籠状物と、該籠状物の内部に充填されている中詰材とを備えてなり、前記補強土は、補強土底面に設けられている盛土補強材と、該盛土補強材の上に盛られている土とを備えてなり、法面を形成している土は、法面背部の土よりも粘性が高く、前記籠状物と前記盛土補強材とは連結されている。
本発明の第4の混合擁壁は、石詰籠の上に補強土が設けられてなる混合擁壁であって、
前記石詰籠は、底面、前面、背面及び側面が金属製の線材で形成されている籠状物と、該籠状物の内部に充填されている中詰材とを備えてなり、前記補強土は、補強土底面に設けられている盛土補強材と、該盛土補強材の上に盛られている土とを備え、法面となる補強土前面には植生工が施されており、前記籠状物と前記盛土補強材とは連結されている。
本発明の第5の混合擁壁は、石詰籠の上に補強土が設けられてなる混合擁壁であって、
前記石詰籠は、底面、前面、背面及び側面が金属製の線材で形成され、且つ前面部の少なくとも一部が側面部及び背面部よりも上に延びてなる籠状物と、該籠状物の内部に充填されている中詰材とを備えてなり、前記補強土は、法面となる補強土前面に設けられている壁面材と、補強土底面に設けられている盛土補強材と、該盛土補強材の上であって該壁面材の後方に盛られている土とを備えてなる。
本発明の第6の混合擁壁は、石詰籠が複数段に積み上げられ、最上段の石詰籠の上に補強土が設けられてなる混合擁壁であって、前記石詰籠は、底面、前面、背面及び側面が金属製の線材で形成されている籠状物と、該籠状物の内部に充填されている中詰材とを備えてなり、前記中詰材は、石またはコンクリート破砕物であり、前記最上段の石詰籠に充填されている中詰材の大きさは、該最上段の石詰籠よりも下段の石詰籠に充填されている中詰材の大きさよりも小さく、前記補強土は、法面となる補強土前面に設けられている壁面材と、補強土底面に設けられている盛土補強材と、該盛土補強材の上であって該壁面材の後方に盛られている土とを備えてなる。
本発明の第7の混合擁壁は、石詰籠が複数段に積み上げられ、最上段の石詰籠の上に補強土が設けられてなる混合擁壁であって、前記石詰籠は、底面、前面、背面及び側面が金属製の線材で形成されている籠状物と、該籠状物の内部に充填されている中詰材とを備えてなり、前記中詰材は、石またはコンクリート破砕物であり、前記最上段の石詰籠に充填されている中詰材の大きさは、該最上段の石詰籠よりも下段の石詰籠に充填されている中詰材の大きさよりも小さく、前記補強土は、法面となる補強土前面に設けられている壁面材と、該壁面材を支持する支持材と、該支持材の上であって該壁面材の後方に盛られている土とを備えてなる。
本発明の第8の混合擁壁は、石詰籠が複数段に積み上げられ、最上段の石詰籠の上に補強土が設けられてなる混合擁壁であって、前記石詰籠は、底面、前面、背面及び側面が金属製の線材で形成されている籠状物と、該籠状物の内部に充填されている中詰材とを備えてなり、前記中詰材は、石またはコンクリート破砕物であり、前記最上段の石詰籠に充填されている中詰材の大きさは、該最上段の石詰籠よりも下段の石詰籠に充填されている中詰材の大きさよりも小さく、前記補強土は、補強土底面に設けられている盛土補強材と、該盛土補強材の上に盛られている土とを備えてなり、法面となる補強土前面を形成している土は、法面背部の土よりも粘性が高い。
本発明の第9の混合擁壁は、石詰籠が複数段に積み上げられ、最上段の石詰籠の上に補強土が設けられてなる混合擁壁であって、前記石詰籠は、底面、前面、背面及び側面が金属製の線材で形成されている籠状物と、該籠状物の内部に充填されている中詰材とを備えてなり、前記中詰材は、石またはコンクリート破砕物であり、前記最上段の石詰籠に充填されている中詰材の大きさは、該最上段の石詰籠よりも下段の石詰籠に充填されている中詰材の大きさよりも小さく、前記補強土は、補強土底面に設けられている盛土補強材と、該盛土補強材の上に盛られている土とを備え、法面となる補強土前面には植生工が施されている。
本発明の第1の混合擁壁の製造方法は、金属製の線材で籠状物を形成する工程と、前記籠状物の内部に中詰材を詰め込んで石詰籠を形成する工程と、前記石詰籠の上に設ける補強土の補強土前面を形成する壁面材を、前記籠状物の前面に連結する工程と、前記壁面材の後方であって前記石詰籠の上方に土を盛る工程と、を含む。
本発明の第2の混合擁壁の製造方法は、底面、前面、側面及び背面が金属製の線材で構成され、且つ前面部の少なくとも一部が背面部及び他のいずれの側面部よりも上に延びてなる籠状物の内部に中詰材を詰め込んで石詰籠を形成する工程と、前記石詰籠の上であって前記石詰籠の前面の後方に土を盛る工程と、を含む。
本発明の混合擁壁及びその製造方法により製造された混合擁壁によると、耐震性が向上し、時間をかけることなく施工できるとともに施工後の美観が良い。
以下に本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に示す実施形態は、本発明の一例である。
《発明の実施形態1》
以下、実施形態1について図1、2、3、4、5、6、7を参照しながら説明する。なお、図1は本実施形態における混合擁壁100を示す図、図2は本実施形態における石詰籠10を示す図、図3は補強土50の連結材53を示す図、図4は石詰籠10が複数段積み上げられた上に補強土50が設けられてなる混合擁壁1000の模式図、図5は本実施形態における別の石詰籠20を示す図、図6は本実施形態における別の補強土60を示す図、図7は石詰籠20の上に補強土60を設けてなる混合擁壁100’を示す図、である。また、補強土とは、前面に壁面材が設けられていない補強盛土と前面に壁面材が設けられている補強土壁とを含む上位概念であり、補強盛土は緩やかな斜面を形成し、補強土壁は急な斜面を形成する。なお、施工現場では、緩やかな斜面を形成する場合にも、前面に壁面材を設けることもある。
混合擁壁100は、図1に示すように、石詰籠10と石詰籠10の上に設けられた補強土50とを備えてなる。そして、石詰籠10は、図2(a)に示すように、底面、前面、背面及び側面が、図2(b)に示す金属製の線材により形成され且つ外周に外枠11aを備えている正方形状のパネル11bにより形成されている籠状物11と、籠状物11の内部に充填されている中詰材19とを備えてなる。ここで、籠状物11の底面部は混合擁壁100の底面部を形成し、籠状物11の前面部は混合擁壁100の法面を形成する。また、籠状物11の背面部は籠状物11の前面部に対向する部分であり、籠状物11の側面部は籠状物11の前面部と背面部とを空間的につないでいる部分である。また、中詰材19は、石、コンクリート破砕物、土砂または鉱滓などである。また、補強土50は、図1に示すように、石詰籠10の前面部を覆い且つ法面となる補強土前面に設けられている壁面材51と、補強土底面に設けられている盛土補強材52と、補強土底面に設けられ且つ壁面材51及び盛土補強材52を連結する連結材53と、盛土補強材52の上であって壁面材51の後方に盛られている土56とを備えてなる。そして、Uボルトと2つの孔が設けられた板とを備えてなる連結固定具1,1により、壁面材51が籠状物11の前面部に連結固定されている。
そして、以下において混合擁壁100の施工方法を説明する。混合擁壁100を法面に施工するためには、まず、石詰籠10を形成する籠状物11を法面に施工する。
<籠状物の施工方法>
籠状物11を施工するためには、まず、図2(b)に示す金属製の線材により形成され且つ外周に外枠11aを備えてなる矩形状のパネル11bを6枚用意する。そして、現場施工面の上に、パネル11bを形成する一辺(以下、「底面パネルの前辺」という。)を法面とすべき面に対して平行にして、1枚のパネル11bを設置する。これにより、籠状物11の底面部が形成される。なお、以下において、底面パネルにおいて底面パネルの前辺に対向する辺を底面パネルの後辺といい、それ以外の2辺を底面パネルの側辺ということとする。
次に、籠状物11の背面部及び2つの側面部をそれぞれ設ける。籠状物11の背面部を設けるためには、図2(b)に示すパネル11bを籠状物11の底面パネルに対して垂直に設け、且つ、そのパネル11bの一辺を底面パネルの後辺に接しさせて設ける。そして、籠状物固定具12を用いて、設けたパネルと底面パネルとが互いに接する辺同士を固定する。これにより、籠状物11の背面部が形成される。そののち、籠状物11の底面部及び背面部の表面に対して補強枠13を設ける。また、籠状物11の2つの側面部を設けるためには、図2(b)に示すパネル11bを底面パネルに対して垂直にそれぞれ設け、且つ各パネル11bの一辺を法面の上下方向に対して平行に延びている籠状物11の背面部の各辺にそれぞれ接しさせ、上記の各パネルの一辺に直交している他辺を底面パネルの側辺にそれぞれ接しさせて設ける。そして、籠状物固定具12を用いて、設けた2枚のパネルと底面パネルまたは側面パネルとが互いに接する辺同士を固定する。これにより、籠状物11の2つの側面部が形成される。
そして、補強土50の壁面材51となるエキスパンドメタルよりなる平坦な板状部材を一枚用意する。そして、壁面材51となる部材の一辺を法面の上下方向とを一致させて設け且つその部材の一部を籠状物11の前方に覆わせ、残りの部分を籠状物11の上へ立ち上げて設ける。その後、図2(b)に示すパネル11bを用いて、籠状物11の前方を覆っている部分の壁面材51を覆う。そして、Uボルトと2つの孔が設けられた板とを備えてなる連結固定具1,1を用いて、籠状物11の各側面パネル、壁面材51及び新たに設けたパネル11bが互いに接する辺同士を連結する。これにより、籠状物11が形成されるとともに壁面材51が籠状物11の前面部に連結固定される。
<石詰籠の施工方法>
以上の施工方法により形成された籠状物11の内部に中詰材19を詰め込む。そして、図2(b)に示す新たな一枚のパネル11bを用いて籠状物11に蓋をする。これにより、石詰籠10が形成される。
<連結材、盛土補強材及び土の施工方法>
以上の方法により、石詰籠10を施工したのちは、補強土50の連結材53となる部材を用意する。ここで、連結材53となる部材は、図3に示すように、一端に折曲加工が施された数本の壁面材固定部材53a,53a,…と、長手方向の略中点付近に歪曲部53eを備えた複数本の盛土補強材固定部材53b,53b,…と、2本の長尺な棒部材53c,53cとを備えている。詳細には、2本の棒部材53c,53cは互いに平行に設けられている。そして、各壁面材固定部材53aは、一方の棒部材53cを一端とし、他方の棒部材53cを通過して延びるがその後折曲加工が施され、他端が他方の棒部材53c上に設けられてなり、折曲加工が施された結果、各壁面材固定部材53aには、連結材固定用棒挿入孔(以下、「棒挿入孔」)53dが形成される。また、各盛土補強材固定部材53bは、棒部材53c,53cの間に設けられており、長手方向の略中点付近に略「U」字状の歪曲部53eを備えている。この連結材53を壁面材51に固定するためには、各壁面材固定部材53aの折曲加工が施された部分をそれぞれ壁面材51の各網目に通し、且つ全ての棒挿入孔53dを貫通させて長尺な連結材固定用棒54を設ける。このように、壁面材51と連結材53とを連結することにより、連結材53は壁面材51の一部となる。その後、盛土補強材52となる引張強度の大きい樹脂製のネットを用意し、盛土補強材52となるネットの各網目を連結材53の各歪曲部53eに通して、盛土補強材52となるネットを連結材53の各歪曲部53eの丸みを帯びている部分よりも石詰籠10に近づけて位置づける。そして、各歪曲部53e内部であって盛土補強材52となるネットの上に長尺な盛土補強材固定用棒55を設けて、盛土補強材52となるネットを補強土底面の上に固定する。
その後は、壁面材51の後方であって盛土補強材52及び連結材53の上に土56を盛る。これにより、混合擁壁100を施工することができる。
なお、籠状物11を施工するさいに補強枠13を設けない場合もある。また、籠状物固定具12の形状は限定されない。籠状物固定具12を用いて隣接するパネル同士を固定することにより、施工してから長時間が経過しても崩壊しない頑丈な籠状物11を形成できればよい。さらに、壁面材51は、溶接金網、織製金網、亀甲金網、有孔鋼板などからなる平坦な金網板を用いてもよい。また、盛土補強材52は、ジオテキスタイル、ジオグリッドなどからなる引張強度の大きい繊維製のネット、樹脂製または繊維製のシートなどを用いてもよい。
実際に施工現場において混合擁壁を施工するさいには、図4(a)に示すように、現場施工面に複数の石詰籠10,10…を並列させて、複数の籠状物11,11,…の各前面部が面一となるように連ねる。これにより、複数個の石詰籠10,10,…が並列した石詰籠の列が形成される。そして、並列させた石詰籠10,10,…の上に、複数の石詰籠10,10,…を並列させて、2段の石詰籠の列を形成する。そして、2段の石詰籠の列の上に、本実施形態における混合擁壁100の施工方法に従って混合擁壁100を施工する。このようにして施工された混合擁壁1000を横からみると、図4(b)に示すようになる。そして、必要があれば、その上に、補強土の列を形成し、複数段の石詰籠の列の上に複数段の補強土の列が設けられてなる混合擁壁を施工することができる。
以下に、本実施形態1の混合擁壁100及び混合擁壁100の製造方法が奏する効果を示す。石詰籠10を構成する籠状物11の前面部が補強土50の壁面材51に連結固定されているため、施工後、石詰籠10と補強土50とがずれることはない。その結果、耐震性の高い混合擁壁を形成することができる。また、混合擁壁100では、石詰籠10の上面に補強土50がずれることなく施工できる。また、複数の補強土50の壁面材51を容易にかつ短時間で面一にそろえて施工することができ、施工性が向上して施工コストを低減することができる。また、混合擁壁100の前面は面一となるため、施工後の美観が損なわれることはない。特に、施工現場において壁面材51を籠状物11の前面部に連結固定すればよいため、容易に施工できるとともに施工に時間がかからない。また、連結された部材を現場まで運ぶ必要はないため、現場までの移動中に固定がはずれることもなく、また、かさばることなく部材を運搬することができる。
なお、石詰籠10と補強土50との組み合わせは、本実施形態における組み合わせに限定されることはない。例えば、図5(a)に示す石詰籠20と図6に示す補強土60とを用いて図7に示す混合擁壁100’を形成することができる。以下に、その施工方法を示す。
まず、石詰籠20を形成する籠状物21を施工する。籠状物21を施工するためには、金属製の線材により形成された長方形のパネルの長辺方向の略中点付近に対して折曲加工を施すことにより断面略「L」字状となった2枚の断面略「L」字状パネル22,23を用意する。ここで、断面略「L」字状パネル22,23は長辺方向にのみ外枠22a,23aを備えており、各外枠22a,23aは、図5(b)に示すように、一端に「コ」字状に折れ曲がった鉤状部22bを備えており、断面略「L」字状パネル23の各外枠23aは、図5(c)に示すように、一端に鉤状部22bを挿入するための長方形状の鉤状部挿入孔23bを備えている。そして、断面略「L」字状パネル22の鉤状部22bを断面略「L」字状パネル23の鉤状部挿入孔23bに挿入して、鉤状部22bが備えられている断面略「L」字状パネル22の側面と鉤状部挿入孔23bが備えられている断面略「L」字状パネル23の側面とを一体とし、その一体となった断面略「L」字状パネル22の側面及び断面略「L」字状パネル23の側面を籠状物21の底面部とする。また、鉤状部22bが設けられていない断面略「L」字状パネル22の側面を籠状物21の前面部とし、、鉤状部挿入孔23bが設けられていない断面略「L」字状パネル23の側面を籠状物21の背面部として、現場施工面に設置する。
その後、両端に折曲加工が施された籠状物側面部保持具24aと、両端に折曲加工が施され且つ籠状物側面部保持具24aよりは長尺である籠状物側面部保持具24bとを用意し、籠状物21の側面部となる面の長辺方向に対して籠状物側面部保持具24aを設け、籠状物21の側面部となる面の対角線方向に対して籠状物側面部保持具24bを設ける。これにより、籠状物21の前面部の外枠と籠状物21の背面部の外枠とを連結する。そして、金属製の線材により形成された二枚の長方形状のパネル24を用意し、籠状物21の各側面部にそれぞれ設ける。これにより、籠状物21を形成することができる。
続いて、エキスパンドメタルからなる壁面材61となる部材を用意し、籠状物21の内部であり且つ籠状物21の前面部に沿って壁面材61となる部材を設ける。そして、連結固定具1を用いて、壁面材61の対向する各辺を籠状物21の前面部を形成している断面略「L」字状パネル22の各外枠22aにそれぞれ連結固定する。
そののち、籠状物21に中詰材19を詰め込み、籠状物21の上を金属製の線材により形成された一枚の長方形状のパネル25で蓋をして石詰籠20を形成する。
そして、壁面材61を支持する支持材62、支持材62を補強土底面に固定する支持材固定部材63及び壁面材61と支持材固定具63とを連結する壁面材固定具64を用いて、壁面材61を法面に固定する。そののち、壁面材61の後方であって支持材62の上に土56を盛る。これにより図7に示す混合擁壁100’を施工することができる。
なお、石詰籠20は上記の形状に限定されない。例えば、籠状物21の側面部がパネルで覆われていなくてもよく、また蓋が設けられていなくてもよい。
また、石詰籠10の上に補強土60を設けて混合擁壁を施工してもよく、石詰籠20の上に補強土50を設けて混合擁壁を施工してもよい。
《発明の実施形態2》
以下、実施形態2について図8を参照しながら説明する。なお、図8は本実施形態における混合擁壁110を示す図であり、混合擁壁110は、石詰籠30と石詰籠30の上に補強土50’を設けてなる。そして、混合擁壁110は、上記実施形態1における混合擁壁100と異なり、石詰籠30を形成している籠状物31では前面部が籠状物の背面部及び2つの側面部よりも法面の上へ延びており、且つ、連結材53により、補強土50’の壁面材51’は籠状物31の背面部及び2つの側面部よりも法面の上へ延びている籠状物31の前面部(以下、「前面部における延長部」という。)31aに連結固定されている。これら以外の点に関しては、混合擁壁110の構造と上記実施形態1における混合擁壁100の構造とは同一である。よって、上記実施形態1と重複する部分については、本実施形態において詳細な説明を省略する。
そして、混合擁壁110を法面に施工するためには、まず、石詰籠30を形成する籠状物31を法面に施工する。
<前面部における延長部を備えている籠状物の形成方法>
籠状物31を法面に形成するためには、まず、図2(b)に示すパネル11bを5枚用意して、そのうちの一枚のパネル11bの一辺を法面とすべき面に対して平行にして、1枚のパネル11bを設置する。これにより、籠状物31の底面部を形成する。
次に、籠状物31の背面部、2つの側面部及び前面部を設ける。籠状物31の背面部を設けるためには、図2(b)に示すパネル11bを籠状物31の底面パネルに対して垂直に設け、且つ、そのパネル11bの一辺を底面パネルの後辺に接しさせて設ける。そして、籠状物固定具12を用いて、設けたパネルと籠状物31の底面パネルとが互いに接する辺同士を固定する。これにより、籠状物31の背面部が形成される。そして、籠状物31の2つの側面部を設けるためには、図2(b)に示すパネル11bを底面パネルに対して垂直にそれぞれ設け、且つ各パネル11bの一辺を法面の上下方向に対して平行に延びている籠状物31の背面パネルの各辺にそれぞれ接しさせ、上記の各パネル11bの一辺に直交している他辺を底面パネルの側辺にそれぞれ接しさせて設ける。そして、籠状物固定具12を用いて、設けた2枚のパネルと底面パネル及び背面パネルとが互いに接する辺同士を固定する。これにより籠状物31の2つの側面部が形成される。続いて、籠状物31の前面部を設けるためには、一辺の長さが図2(b)に示すパネル11bの辺の長さよりも長い長方形状のパネルを用意し、その長方形状のパネルを籠状物31の底面パネルに対して垂直に設け、且つその長方形状のパネルの短辺を底面パネルの前辺に接して設ける。そして、籠状物固定具12を用いて、籠状物31の底面パネル及び各側面パネルと籠状物31の前面部となるパネルとをそれぞれ固定する。これにより、籠状物31が形成される。
<石詰籠の施工方法>
以上の施工方法により形成された籠状物に中詰材19を詰め込み、図2(b)に示すパネルを一枚用いて籠状物31に蓋をする。これにより、石詰籠30を形成することができる。
<壁面材を石詰籠の上から立ち上げて設ける方法>
上記の施工方法により石詰籠30を形成した後は、補強土50’の壁面材51’となるエキスパンドメタルよりなる平坦な板状部材を一枚用意し、籠状物31の前面部における延長部31aに沿って且つ籠状物31の前面部における延長部31aの裏面に、壁面材51’となる部材を設ける。そして、連結材53となる部材を用意し、各壁面材固定部材53aの折曲加工が施された部分をそれぞれ壁面材51’の各網目及び前面部における延長部31aの各網目に通し、且つ全ての棒挿入孔53dを貫通させて長尺な連結材固定用棒54を設ける。このように、壁面材51’と連結材53とを連結することにより、連結材53は壁面材51’の一部となる。その後は、上記実施形態1に記載した<連結材、盛土補強材及び土の施工方法>における盛土補強材52及び土56の施工方法に従って、盛土補強材52及び土56を施工することにより、混合擁壁110を施工することができる。
本実施形態において得られる効果は上記実施形態1において得られる効果に加え、籠状物31には前面部における延長部31aが設けられているため、前面部における延長部31aに沿って壁面材51’を設置することができ、籠状物30の前面部と補強土50’の壁面材51’との連結を上記実施形態1より容易に行うことができるとともに、上記実施形態1における連結固定具1,1を用いることなく壁面材51’を前面部における延長部31aに連結固定するため部材を一つ減らして施工することができ低コストで施工できるという効果である。
なお、本実施形態において、壁面材51’は前面部における延長部31aに連結固定されていなくても、本実施形態における混合擁壁110が奏する効果と同一の効果を奏する。すなわち、底面、前面、背面及び側面が金属製の線材で形成され、且つ前面部の少なくとも一部が側面部及び背面部よりも上に延びてなる籠状物と、籠状物の内部に充填されている中詰材とを備えてなる石詰籠の上に法面となる補強土前面に設けられている壁面材と、補強土底面に設けられている盛土補強材と、盛土補強材の上であって該壁面材の後方に盛られている土とを備えてなる補強土とが設けられており、壁面材は籠状物の前面部に沿って設けられている混合擁壁であってもよい。そして、この混合擁壁は、壁面材51’を前面部における延長部31aに連結固定するという手順を経ることなく、混合擁壁110の施工方法に従って施工される。
また、本実施形態において、籠状物31の前面部全体において前面部における延長部31aが形成されているとしたが、籠状物31の前面部の少なくとも一部において前面部における延長部31aが形成されていてもよい。
また、石詰籠10,20の上に補強土50’を設けて混合擁壁を施工してもよく、石詰籠30の上に補強土50,60を設けて混合擁壁を施工してもよい。そして、石詰籠10の上に補強土50’を設ける場合には、連結固定具1,1を用いて盛土補強材52または壁面材51の一部である連結材53を籠状物11の側面部の上辺、籠状物11の補強枠13または石詰籠10の蓋に連結固定すればよい。石詰籠20の上に補強土50’を設ける場合には、連結固定具1,1を用いて盛土補強材52または壁面材51の一部である連結材53を籠状物21の側面部の上辺または石詰籠20の蓋に連結固定すればよい。
《発明の実施形態3》
以下、実施形態3について図9を参照しながら説明する。なお、図9は本実施形態における混合擁壁120の模式図であり、混合擁壁120は、石詰籠30’と石詰籠30’の上に補強土70を設けてなる。本実施形態において、補強土70は壁面材を備えておらず、壁面材の代用として石詰籠30’を形成している籠状物31’の前面部における延長部31a’が利用されている。そして、各壁面材固定部材53aの折曲加工が施された部分を籠状物31’の前面部における延長部31a’の各網目に通し、且つ全ての棒挿入孔53dを貫通させて長尺な連結材固定用棒54を設けることにより、連結材53を籠状物31’の前面部に連結固定する。これ以外の点に関しては、混合擁壁120の構造と上記実施形態2における混合擁壁110の構造とは同一である。よって、上記実施形態1、2と重複する部分について、本実施形態における詳細な説明を省略する。
そして、混合擁壁120を法面に施工するためには、まず、上記実施形態2の<前面部における延長部を備えている籠状物の形成方法>に従って、籠状物31’を施工し、上記実施形態2の<石詰籠の施工方法>に従って石詰籠30’を施工する。
そして、各壁面材固定部材53aの折曲加工が施された部分を籠状物31’の前面部における延長部31a’の各網目に通し、且つ全ての棒挿入孔53dを貫通させて長尺な連結材固定用棒54を設けることにより、連結材53を籠状物31’の前面部における延長部31a’に固定する。これにより、本実施形態においては、連結材53は盛土補強材52の一部となる。その後は、上記実施形態1の<連結材、盛土補強材及び土の施工方法>における盛土補強材52及び土56の施工方法に従って盛土補強材52及び土56を施工し、それにより、混合擁壁120を施工することができる。
本実施形態3において得られる効果は上記実施形態1において得られる効果に加え、以下の効果を奏する。籠状物31’の前面部が籠状物31’の前面部としての機能と補強土70の壁面材としての機能とを併せ持っているため、壁面材を用いることなく混合擁壁120を施工することができる。そのため、混合擁壁120を施工するさいに用いる部品の数が少なくなるため、上記実施形態1、2に比べ更にコストが低減できるとともに施工時間を短縮することができるという効果である。
なお、本実施形態において、籠状物31’の前面部全体において前面部における延長部31a’が形成されているとしたが、籠状物31’の前面部の少なくとも一部において前面部における延長部31a’が形成されていてもよい。
また、石詰籠30’の上に補強土50,50’,60を設けて混合擁壁を施工してもよい。
《発明の実施形態4》
以下、実施形態4について図10を参照しながら説明する。なお、図10は本実施形態における混合擁壁130の模式図であり、混合擁壁130は、石詰籠40と石詰籠40の上に補強土50を設けてなる。そして、石詰籠40を形成している籠状物41は、図2(a)に示す籠状物11と異なり前面部を備えていないが、補強土50は、上記実施形態1で記載したように、壁面材51の一部が籠状物41の前方を覆っている。そのため、本実施形態において、壁面材51は、補強土50の壁面材51として機能するだけでなく、籠状物41の前面部としても機能する。
そして、混合擁壁130の施工するには、まず、上記実施形態1の<籠状物の施工方法>に従って、籠状物41を形成する。なお、上記実施形態1においては、壁面材51を設置後、籠状物11の前面パネルを設けたが、本実施形態においては、壁面材51を設置後、上記実施形態1の<石詰籠の施工方法>に従って、石詰籠40を施工する。
その後は、上記実施形態1の<連結材、盛土補強材及び土の施工方法>に従って、壁面材51の一部である連結材53、盛土補強材52及び土56を施工し、それにより、混合擁壁130を施工することができる。
そして、混合擁壁130は、上記実施形態3における混合擁壁120が奏する効果と同一の効果を奏する。
《発明の実施形態5》
以下、実施形態5について図11、12を参照しながら説明する。なお、図11は本実施形態における混合擁壁140を示す図、図12は補強土80を示す図、である。
混合擁壁140は、図11に示すように、石詰籠10と石詰籠10の上に設けられている補強土80とで構成されている。そして、石詰籠10は、底面、前面、背面及び側面が金属製の線材で形成されている籠状物11と、籠状物11の内部に充填されている中詰材19とを備えてなる。また、補強土80は、図12に示すように、法面となる補強土前面及び補強土底面に設けられている断面略「L」字状の壁面材81と、補強土底面に設けられている盛土補強材52と、盛土補強材52の上であって壁面材81の後方に盛られている土56とを備えてなる。ここで、壁面材81は、長尺な部材であって一端がその長手方向に対して略90度に折れ曲がっており且つ他端が鋭角に折れ曲がっている壁面材固定具83を用いて、法面前面及び補強土底面に固定されている。そして、連結固定具1,1を用いて、補強土底面に設けられている壁面材81の側面部及び盛土補強材52が石詰籠10の蓋に連結固定されている。
そして、混合擁壁140を法面に施工するためには、まず、上記実施形態2の<前面部における延長部を備えている籠状物の形成方法>に従って、籠状物11を施工する。なお、上記実施形態2においては、図2(b)に示すパネル11bよりも大きな長方形状のパネルを用いて籠状物31の前面部を形成したが、本実施形態においては、図2(b)に示すパネル11bを用いて籠状物11の前面部を形成する。そして、上記実施形態1の<石詰籠の施工方法>に従って、石詰籠10を施工する。
<補強土の施工方法>
石詰籠10を施工したのちは、まず、壁面材81となる断面略「L」字状のエキスパンドメタルよりなる平坦な板状部材を用意し、壁面材81となる部材が有する2つの側面のうち、一方の側面を石詰籠10の上に設け、他方の側面を籠状物11の前面部に対して面一に且つ石詰籠10の上へ立ち上げて設ける。そして、連結固定具1を用いて、石詰籠10の上に設けた壁面材81の側面部を石詰籠10の蓋に連結固定する。
続いて、盛土補強材52となる引張強度の大きい樹脂製のネットを用意し、壁面材81よりも法面の後方に、且つ石詰籠10の上に設けた壁面材81の側面部の一部を覆って、盛土補強材52となるネットを設ける。これにより、石詰籠10の上に盛土補強材52が敷設される。そして、連結固定具1を用いて、盛土補強材52を石詰籠10の蓋に連結固定する。その後、長尺な部材であって両端が折曲がっている壁面材固定具83を用意し、略90°に折れ曲がっている壁面材固定具83の端部を盛土補強材52の網目に通してその端面を石詰籠10の蓋に接しさせ、且つ鋭角に折れ曲がっている壁面材固定具83の端部の端面を石詰籠10の上へ立ち上げて設けた壁面材81の側面に接しさせて、壁面材固定具83を設けることにより、壁面材81を固定する。そののち、石詰籠10の上へ立ち上げて設けた壁面材81の側面部よりも後方であって、且つ、石詰籠10の上に設けた壁面材81の側面部及び盛土補強材52の上に土56を盛る。これにより、混合擁壁140を施工することができる。
そして、本実施形態において得られる効果は、上記実施形態1において得られる効果と同一である。
なお、本実施形態において、連結固定具1,1を用いて、石詰籠10の上に設けた壁面材81の側面部及び盛土補強材52を石詰籠10の蓋に連結固定するとしたが、籠状物11の側面部の上辺または籠状物11の補強枠13に連結固定するとしてもよい。
また、石詰籠20、30、30’の上に補強土80を設けて混合擁壁を施工してもよい。
《発明の実施形態6》
以下、実施形態6について図13を参照しながら説明する。なお、図13は本実施形態における混合擁壁150の模式図であり、混合擁壁150は、石詰籠10と石詰籠10の上に補強土80を設けてなる。そして、上記実施形態5における混合擁壁140と異なる点は、壁面材81が籠状物11の前面部よりも背面側に設けられていることである。そのため、混合擁壁150の施工方法は、上記実施形態5における混合擁壁140の施工方法と略同一であるが、壁面材81を設けるさいに、この断面略「L」字状のエキスパンドメタルよりなる金網が有する2つの側面のうち、一方の側面を石詰籠10の上に設け、他方の側面を石詰籠10の上へ立ち上げて且つ、籠状物11の前面部よりは背面に近づけて位置づけるという点のみを異にする。そして、本実施形態6における効果上記実施形態1における効果と同一である。
なお、上記実施形態5と同様、石詰籠20、30、30’の上に補強土80を設けて混合擁壁を施工してもよい。
《発明の実施形態7》
以下、実施形態7について図14を参照しながら説明する。なお、図14は本実施形態における混合擁壁160の模式図である。
混合擁壁160は、図14に示すように、石詰籠10,30の順に積み上げられ2段目の石詰籠30の上に補強土50を設けてなる。そして、石詰籠10は、底面、前面、背面及び側面が金属製の線材で形成されている籠状物11と、籠状物11の内部に充填されている中詰材19とを備えてなる。また、石詰籠30は、底面、前面、背面及び側面が金属製の線材で形成されている籠状物31と、籠状物31の内部に充填され、且つ籠状物11に充填されている中詰材19の大きさよりも小さい中詰材19’とを備えてなり、籠状物31の前面部は前面部における延長部31aを備えている。そして、補強土50は、石詰籠30の前面部を覆い且つ法面となる補強土前面に設けられている壁面材51と、補強土底面に設けられている盛土補強材52と、壁面材51及び盛土補強材52を連結する連結材53と、盛土補強材52の上であって壁面材51の後方に盛られている土56とを備えてなる。そして、Uボルトと2つの孔が設けられた板とで構成されている連結固定具1,1を用いて、籠状物31の前面部に壁面材51が連結固定されている。
そして、混合擁壁160を施工するためには、まず、上記実施形態2の<前面部における延長部を備えている籠状物の形成方法>に従って、籠状物11を施工する。なお、上記実施形態2においては、図2(b)に示すパネル11bよりも大きな長方形状のパネルを用いて籠状物31の前面部を形成したが、本実施形態においては、図2(b)に示すパネル11bを用いて籠状物11の前面部を形成する。そして、上記実施形態1の<石詰籠の施工方法>に従って、石詰籠10を施工する。
続いて、石詰籠10の上に石詰籠30を施工する。石詰籠30を施工するためには、上記実施形態1における<籠状物の施工方法>に従って籠状物31を施工する。そののち、上記実施形態1における<石詰籠の施工方法>に従って石詰籠30を施工するが、このとき用いるパネルは、一辺の長さが図2(b)に示すパネル11bの辺の長さよりも長い長方形状のパネルである。また、籠状物31に詰め込む中詰材19’は、籠状物11に詰め込んだ中詰材19よりも小さい。このように、最上段の石詰籠を形成する籠状物に詰めこむ中詰材の大きさを、最上段の石詰籠よりも下段の石詰籠に詰めこむ中詰材の大きさよりも小さくすることにより、さらに耐震性が高まり接合面の沈下防止などの効果を得ることができる。
それから、上記実施形態1の<連結材、盛土補強材及び土の施工方法>に従って、壁面材51の一部である連結材53、盛土補強材52及び土56を施工することにより、混合擁壁160を施工することができる。
そして、本実施形態7の混合擁壁160及び本実施形態7の製造方法により製造された混合擁壁160が奏する効果は、上記実施形態1において得られる効果に付け加え、接合面の沈下防止などの効果を得ることができる。
なお、石詰籠の組み合わせは石詰籠10と石詰籠30とに限定されず、石詰籠10、20、30、30’の中から自由に選択することができるが、上段の石詰籠として石詰籠40を選択した場合には補強土は補強土50であることが好ましい。また、補強土は補強土50に限定されることはなく、補強土50’、60、70、80の中から選択することができるが、補強土70を選択した場合には上段の石詰籠は石詰籠30’であることが好ましい。
《発明の実施形態8》
以下、実施形態8について図15を参照しながら説明する。なお、図15は本実施形態における混合擁壁170の模式図である。
混合擁壁170は、図15に示すように、石詰籠10,10’の順に積み上げられ2段目の石詰籠10’の上に補強土50’を設けてなる。そして、石詰籠10は、底面、前面、背面及び側面が金属製の線材で形成されている籠状物11と、籠状物11の内部に充填されている中詰材19とを備えてなり、石詰籠10’は、底面、前面、背面及び側面が金属製の線材で形成されている籠状物11と、籠状物11の内部に充填され且つ下段の籠状物11に充填されている中詰材19の大きさよりも小さい中詰材19’とを備えてなる。そして、補強土50’は、法面となる補強土前面に設けられている壁面材51’と、補強土底面に設けられている盛土補強材52と、壁面材51’及び盛土補強材52を連結する連結材53と、盛土補強材52の上であって壁面材51の後方に盛られている土56とを備えてなる。
そして、混合擁壁170を施工するためには、まず、上記実施形態5の<籠状物の施工方法>に従って、籠状物11を施工する。それから、上記実施形態5の<石詰籠の施工方法>に従って、石詰籠10を施工する。そののち、石詰籠10の上に、上記実施形態5の<籠状物の施工方法>に従って籠状物11を施工し、上記実施形態5の<石詰籠の施工方法>に従って石詰籠10に詰め込まれている中詰材19よりも小さな中詰材19’を籠状物11に詰め込むことにより、石詰籠10’を施工する。
続いて、石詰籠10’の上に補強土50’を施工する。補強土50’の施工方法は、補強土50’の壁面材51’となるエキスパンドメタルよりなる平坦な金網板を一枚用意し、石詰籠11の前面部と面一となるよう壁面材51’となる部材を設ける。その後は、上記実施形態1に記載した<連結材、盛土補強材及び土の施工方法>に従って連結材53、盛土補強材52及び土56を施工することにより、混合擁壁170を施工することができる。なお、本実施形態においては、連結固定具などを用いて壁面材51や盛土補強材52と籠状物11の前面部とを連結することはしない。最上段の石詰籠を形成する籠状物に詰めこむ中詰材を最上段の石詰籠よりも下段の石詰籠に詰めこむ中詰材よりも小さくすることにより、籠状物の前面部と壁面材または盛土補強材とを連結しなくても、耐震性が高まり接合面の沈下防止などの効果を得ることができる。
以下に、本実施形態8における混合擁壁170及び混合擁壁170の製造方法が奏する効果を示す。混合擁壁170では、補強土50’の壁面材51’は籠状物11に固定されていないが、上段の石詰籠10’に下段の石詰籠10の中詰材19よりも小さい中詰材19’を詰め込むことにより、耐震性の向上や接合面の沈下防止という効果を得ることができる。そして、これらの効果は、上記実施形態7において得られる耐震性の向上や接合面の沈下防止の効果と同一である。
なお、石詰籠の組み合わせは石詰籠10と石詰籠10’とに限定されず、石詰籠10,20,30,30’,40の中から自由に選択することができるが、上段の石詰籠として石詰籠40を選択した場合には補強土は補強土50であることが好ましい。また、補強土は補強土50’に限定されることはなく、補強土50、60、70、80の中から選択することができるが、補強土70を選択した場合には上段の石詰籠は石詰籠30’であることが好ましい。
《発明の実施形態9》
以下、実施形態9について図16を参照しながら説明する。なお、図16は本実施形態における混合擁壁180の模式図である。
混合擁壁180は、石詰籠10の上に補強土90を設けてなる。石詰籠10は、底面、前面、背面及び側面が金属製の線材で形成されている籠状物11と、籠状物11の内部に充填されている中詰材19とを備えてなる。補強土90は、補強土底面に敷かれている盛土補強材52と、盛土補強材52の上に盛られている盛土56とを備えてなり、法面を形成している土93は、法面背部の土94よりも粘性が高い。そして、連結固定具1を用いて、籠状物11の側面部の上辺は盛土補強材52に連結固定されている。
そして、混合擁壁180を施工するためには、まず、上記実施形態5の<籠状物の施工方法>に従って、石詰籠10を施工する。そして、上記実施形態1の<石詰籠の施工方法>に従って、石詰籠10を施工する。そののち、以下に示す方法に従って石詰籠10の上に補強土90を施工する。
補強土90を施工するためには、石詰籠10の上に盛土補強材52を敷設して、連結固定具1を用いて、籠状物11の側面部の上辺に盛土補強材52を連結固定する。それから、盛土補強材52の上に土を盛り、法面背部に盛られた土の前面に、法面背部に盛られた土94よりも粘性の高い土93を盛る。このように、法面背部に盛られた土94よりも粘性の高い土93を用いて法面を形成することにより、盛土補強材52の上に盛られた土が崩れ落ちることを防止する。
以下に、本実施形態9の混合擁壁180及び混合擁壁180の製造方法が奏する効果を示す。混合擁壁180では、籠状物11の側面部の上辺に盛土補強材52が連結固定されている。そのため、施工後、石詰籠10と補強土90とがずれることはなく、耐震性の高い混合擁壁を形成することができる。また、混合擁壁180を形成している補強土90は、壁面材を備えていない。そのため、施工に際し部品数を減らすことができ、その結果、低いコストで施工することができる。また、施工が容易であるため施工に時間がかからない。そして、図16に示すように、混合擁壁180は、壁面材を用いることなく施工されるため、傾斜の緩やかな法面を形成するさいに適している。
なお、本実施形態において、連結固定具1,1を用いて、籠状物11の側面部の上辺に盛土補強材52を連結固定するとしたが、籠状物11の補強枠13または石詰籠10の蓋に盛土補強材52を連結固定してもよい。
また、石詰籠20の上に補強土90を設けて混合擁壁を施工してもよい。
《発明の実施形態10》
以下、実施形態10について図17を参照しながら説明する。なお、図17は本実施形態における混合擁壁190の模式図である。
混合擁壁190は、石詰籠10の上に補強土90’を設けてなる。石詰籠10は、底面、前面、背面及び側面が金属製の線材で形成されている籠状物11と、籠状物11の内部に充填されている中詰材19とを備えてなる。また、補強土90’は、補強土底面に設けられている盛土補強材52と、盛土補強材52の上に盛られている土56とを備え、法面となる補強土前面には植生工が施されている。そして、連結固定具1を用いて、籠状物11の側面部の上辺に盛土補強材52が連結固定されている。
混合擁壁190を施工するためには、まず、上記実施形態5の<籠状物の施工方法>に従って、石詰籠10を施工する。そして、上記実施形態1の<石詰籠の施工方法>に従って、石詰籠10を施工する。そののち、以下に示す方法に従って石詰籠10の上に補強土90’を施工する。
補強土90’を施工するためには、石詰籠10の上に盛土補強材52を敷設して、連結固定具1を用いて、籠状物11の側面部の上辺に盛土補強材52を連結固定する。そして、盛土補強材52の上に土56を盛る。その後、盛られた土56の前面に植生工を施して法面前面に草木97を生育させる。なお、播種により草木97を生育させてもよいし、または苗木から草木97を生育させてもよい。また、播種の手法としては、手動であってもよく、吹付機などの機械を用いてもよく、種子の付いたシートを法面の前面に設けてもよい。そして、法面前面を草木97で覆うことにより、法面前面に設けられた上記実施形態1から8における壁面材や上記実施形態9における粘性の高い土93と同一の機能を示すこととなる。すなわち、草木97が生育することにより、盛土補強材52の上に盛られた土56が崩れ落ちるのを防止することができる。このとき、草木97は生育するまでに時間がかかるため、施工時には、法面前面に対して不織布などの補強材を部分的に設けるほうが好ましい。
以上より、本実施形態10における混合擁壁190が奏する効果は、上記実施形態9における混合擁壁180が奏する効果に付け加え、法面には植物の種子が播かれているため、施工後の法面は草木に覆われることとなり、施工後の美観がよい。また、粘性の高い土93を容易する必要もなく、更にたやすく施工することができる。
なお、石詰籠20の上に補強土90’を設けて混合擁壁を施工してもよい。
《その他の実施形態》
上記実施形態1から10における石詰籠10,10’,20,30,30’,40は、蓋を備えているが、蓋を備えていなくてもよい。
上記実施形態1から7、9、10における連結固定具の形状は連結固定具1の形状に限定されることはない。また、連結固定具ではなく樹脂などを用いて連結固定されていてもよい。
実施形態1における混合擁壁100を横から見た図である。 実施形態1における石詰籠10を示す図である。 実施形態1における補強土50の連結材53を示す図である。 実際の実施例における混合擁壁1000を横から見た図である。 実施形態1における別の石詰籠20を示す図である。 実施形態1における別の補強土60を示す図である。 実施形態1における別の混合擁壁100’を横から見た図である。 実施形態2における混合擁壁110を横から見た図である。 実施形態3における混合擁壁120を横から見た図である。 実施形態4における混合擁壁130を横から見た図である。 実施形態5における混合擁壁140を横から見た図である。 実施形態5における補強土80を横から見た図である。 実施形態6における混合擁壁150を横から見た図である。 実施形態7における混合擁壁160を横から見た図である。 実施形態8における混合擁壁170を横から見た図である。 実施形態9における混合擁壁180を横から見た図である。 実施形態10における混合擁壁190を横から見た図である。
符号の説明
1 連結固定具
10,10’,20,30,30’,40 石詰籠
11,21,31,31’,41 籠状物
19,19’ 中詰材
50,50’,60,70,80,90,90’ 補強土
51,51’,61,81 壁面材
52 盛土補強材
56 土
62 支持材
93 法面を形成している土
97 草木

Claims (17)

  1. 石詰籠の上に補強土が設けられてなる混合擁壁であって、
    前記石詰籠は、底面、前面、背面及び側面が金属製の線材で形成されている籠状物と、該籠状物の内部に充填されている中詰材とを備えてなり、
    前記補強土は、少なくとも法面となる補強土前面に設けられている壁面材と、補強土底面に設けられている盛土補強材と、該盛土補強材の上であって該壁面材の後方に盛られている土とを備えてなり、
    前記籠状物と前記壁面材または前記盛土補強材とは連結されている、混合擁壁。
  2. 請求項1に記載の混合擁壁であって、
    前記石詰籠が複数段に積み上げられ、最上段の石詰籠の上に前記補強土が設けられてなり、
    前記各石詰籠に充填されている中詰材は、石またはコンクリート破砕物であり、
    前記最上段の石詰籠に充填されている中詰材の大きさは、該最上段の石詰籠よりも下段の石詰籠に充填されている中詰材の大きさよりも小さい、混合擁壁。
  3. 請求項1または2に記載の混合擁壁であって、
    前記石詰籠の上に設けられている前記補強土の前記壁面材または前記盛土補強材が、前記籠状物の前面部に連結固定されている、混合擁壁。
  4. 請求項1または2に記載の混合擁壁であって、
    前記石詰籠の上に設けられている前記補強土の前記壁面材または前記盛土補強材が、前記籠状物の側面部の上辺あるいは前記籠状物内部に設けられた補強枠に連結固定されている、混合擁壁。
  5. 請求項1または2に記載の混合擁壁であって、
    前記補強土の直ぐ下の石詰籠には蓋があり、
    前記石詰籠の上に設けられている前記補強土の前記壁面材または前記盛土補強材が、前記蓋に連結固定されている、混合擁壁。
  6. 請求項1または2に記載の混合擁壁であって、
    前記籠状物は、前面部の少なくとも一部が側面部及び背面部よりも上に延びてなり、
    前記石詰籠の上に設けられている前記補強土の前記壁面材または前記盛土補強材が、前記籠状物の前記前面部に連結固定されている、混合擁壁。
  7. 石詰籠の上に補強土が設けられてなる混合擁壁であって、
    前記石詰籠は、底面、前面、背面及び側面が金属製の線材で形成されている籠状物と、該籠状物の内部に充填されている中詰材とを備えてなり、
    前記補強土は、補強土底面に設けられている盛土補強材と、該盛土補強材の上に盛られている土とを備えてなり、
    法面を形成している土は、法面背部の土よりも粘性が高く、
    前記籠状物と前記盛土補強材とは連結されている、混合擁壁。
  8. 石詰籠の上に補強土が設けられてなる混合擁壁であって、
    前記石詰籠は、底面、前面、背面及び側面が金属製の線材で形成されている籠状物と、該籠状物の内部に充填されている中詰材とを備えてなり、
    前記補強土は、補強土底面に設けられている盛土補強材と、該盛土補強材の上に盛られている土とを備え、法面となる補強土前面には植生工が施されており、
    前記籠状物と前記盛土補強材とは連結されている、混合擁壁。
  9. 石詰籠の上に補強土が設けられてなる混合擁壁であって、
    前記石詰籠は、底面、前面、背面及び側面が金属製の線材で形成され、且つ前面部の少なくとも一部が側面部及び背面部よりも上に延びてなる籠状物と、該籠状物の内部に充填されている中詰材とを備えてなり、
    前記補強土は、法面となる補強土前面に設けられている壁面材と、補強土底面に設けられている盛土補強材と、該盛土補強材の上であって該壁面材の後方に盛られている土とを備えてなる、混合擁壁。
  10. 石詰籠が複数段に積み上げられ、最上段の石詰籠の上に補強土が設けられてなる混合擁壁であって、
    前記石詰籠は、底面、前面、背面及び側面が金属製の線材で形成されている籠状物と、該籠状物の内部に充填されている中詰材とを備えてなり、
    前記中詰材は、石またはコンクリート破砕物であり、
    前記最上段の石詰籠に充填されている中詰材の大きさは、該最上段の石詰籠よりも下段の石詰籠に充填されている中詰材の大きさよりも小さく、
    前記補強土は、法面となる補強土前面に設けられている壁面材と、補強土底面に設けられている盛土補強材と、該盛土補強材の上であって該壁面材の後方に盛られている土とを備えてなる、混合擁壁。
  11. 石詰籠が複数段に積み上げられ、最上段の石詰籠の上に補強土が設けられてなる混合擁壁であって、
    前記石詰籠は、底面、前面、背面及び側面が金属製の線材で形成されている籠状物と、該籠状物の内部に充填されている中詰材とを備えてなり、
    前記中詰材は、石またはコンクリート破砕物であり、
    前記最上段の石詰籠に充填されている中詰材の大きさは、該最上段の石詰籠よりも下段の石詰籠に充填されている中詰材の大きさよりも小さく、
    前記補強土は、法面となる補強土前面に設けられている壁面材と、該壁面材を支持する支持材と、該支持材の上であって該壁面材の後方に盛られている土とを備えてなる、混合擁壁。
  12. 石詰籠が複数段に積み上げられ、最上段の石詰籠の上に補強土が設けられてなる混合擁壁であって、
    前記石詰籠は、底面、前面、背面及び側面が金属製の線材で形成されている籠状物と、該籠状物の内部に充填されている中詰材とを備えてなり、
    前記中詰材は、石またはコンクリート破砕物であり、
    前記最上段の石詰籠に充填されている中詰材の大きさは、該最上段の石詰籠よりも下段の石詰籠に充填されている中詰材の大きさよりも小さく、
    前記補強土は、補強土底面に設けられている盛土補強材と、該盛土補強材の上に盛られている土とを備えてなり、
    法面となる補強土前面を形成している土は、法面背部の土よりも粘性が高い、混合擁壁。
  13. 石詰籠が複数段に積み上げられ、最上段の石詰籠の上に補強土が設けられてなる混合擁壁であって、
    前記石詰籠は、底面、前面、背面及び側面が金属製の線材で形成されている籠状物と、該籠状物の内部に充填されている中詰材とを備えてなり、
    前記中詰材は、石またはコンクリート破砕物であり、
    前記最上段の石詰籠に充填されている中詰材の大きさは、該最上段の石詰籠よりも下段の石詰籠に充填されている中詰材の大きさよりも小さく、
    前記補強土は、補強土底面に設けられている盛土補強材と、該盛土補強材の上に盛られている土とを備え、法面となる補強土前面には植生工が施されている、混合擁壁。
  14. 石詰籠の上に補強土が設けられてなる混合擁壁であって、
    前記石詰籠は、底面、前面、背面及び側面が金属製の線材で形成されている籠状物と、該籠状物の内部に充填されている中詰材とを備えてなり、
    前記補強土は、法面となる補強土前面に設けられている壁面材と、該壁面材を支持する支持材と、該支持材の上であって該壁面材の後方に盛られている土とを備えてなり、
    前記籠状物と前記壁面材または前記支持材とは連結されている、混合擁壁。
  15. 請求項14に記載の混合擁壁であって、
    前記石詰籠が複数段に積み上げられ、最上段の石詰籠の上に前記補強土が設けられてなり、
    前記各石詰籠に充填されている中詰材は、石またはコンクリート破砕物であり、
    前記最上段の石詰籠に充填されている中詰材の大きさは、該最上段の石詰籠よりも下段の石詰籠に充填されている中詰材の大きさよりも小さい、混合擁壁。
  16. 金属製の線材で籠状物を形成する工程と、
    前記籠状物の内部に中詰材を詰め込んで石詰籠を形成する工程と、
    前記石詰籠の上に設ける補強土の補強土前面を形成する壁面材を、前記籠状物の前面に連結する工程と、
    前記壁面材の後方であって前記石詰籠の上方に土を盛る工程と、
    を含む、混合擁壁の製造方法。
  17. 底面、前面、側面及び背面が金属製の線材で構成され、且つ前面部の少なくとも一部が背面部及び他のいずれの側面部よりも上に延びてなる籠状物の内部に中詰材を詰め込んで石詰籠を形成する工程と、
    前記石詰籠の上であって前記石詰籠の前面の後方に土を盛る工程と、
    を含む、混合擁壁の製造方法。
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