JP2005271779A - パワープラント支持構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 パワープラント5を車体に支持するためのパワープラント支持構造であって、車両の前後方向に延在する一対のサイドフレーム1,1と、車両の幅方向に配設されて前記の一対のサイドフレーム1,1に両端が固定されたクロスメンバ2と、パワープラント5とクロスメンバ2とを接続するロッドメンバ6とをそなえ、クロスメンバ2が、ロッドメンバ6を介して入力される荷重方向に対して凸形状となるように形成されるように構成する。
【選択図】 図1
Description
また、請求項1または2記載の内容において、正面視において、該クロスメンバが、上方向に凸形状となるように形成されていることを特徴としている。(請求項3)
また、請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の内容において、該パワープラントは、該パワープラントの該ロッドメンバが接続される箇所が該クロスメンバの配設されている方向にロールするようなロールモードを有していることを特徴としている。(請求項4)
また、平面視において、クロスメンバがパワープラントの配設されている方向に対して凸形状となるように形成されているので、このクロスメンバはパワープラントからクロスメンバに向けて入力される荷重に耐えることができる剛性を得ることが可能となる。(請求項2)
また、正面視において、クロスメンバが上方向に凸形状となるように形成されているので、クロスメンバの下に部品などが配置されても車両の地上高を確保することができる。(請求項3)
また、パワープラントのロールによって生じた荷重はクロスメンバに対し、ロッドメンバを介してクロスメンバの凸方向から入力され、このクロスメンバは入力された荷重に耐えることができる。(請求項4)
図1に示すように、車両の前後方向には、一対のサイドフレーム1,1が延在し、また、車両の幅方向にはクロスメンバ2が配設され、このクロスメンバ2の両端は、上記のサイドフレーム1,1に固定されている。そして、左右のサイドフレーム1,1の間であって且つクロスメンバ2の後方には、エンジン3およびトランスミッション4から成るパワープラント5が設けられている。また、クロスメンバ2とパワープラント5との間にはロールロッド(ロッドメンバ)6が介装され、このロールロッド6によりパワープラント5とクロスメンバ2とが接続されている。
また、クロスメンバ2には、その両端にボルト穴7,7が穿設されるとともに、サイドフレーム1,1内の上記ボルト穴7,7に対応する位置には、それぞれボルト(ウェルドボルト)9,9が溶着されており、ボルト穴7,7に挿入されたボルト9,9に対してナット8,8を螺合させることによって、クロスメンバ2がサイドメンバ1,1に固定されるようになっている。
ロールロッド6は、図1に示すように、その一端6aがクロスメンバ2のロールロッドマウント10にゴムブッシュなどの弾性体を介して回動可能に接続されるとともに、他端6bがパワープラント5に固定されたロールロッドブラケット11(パワープラントのロッドメンバが接続される箇所)を介してパワープラント5に対して回動可能に接続されている。また、図示はしないが、パワープラント5の両側は、エンジンマウントおよびトランスミッションマウント(以下、これらをまとめて「パワープラントマウント」という)により弾性支持されている。
しかしながら、このように構成した場合には、エンジンロール時にはロールロッド6にエンジンロールのモーメント量に応じた圧縮荷重又は引張荷重が作用することとなる。
ここで、図3(a)〜(c)を用いて、一般的な直線状のクロスメンバ102に荷重Wが入力された場合、この直線状のクロスメンバ102に生じるモーメントと、本実施形態における凸形状のクロスメンバ2に対して荷重Wが入力された場合、この凸形状のクロスメンバ2に生じるモーメントの違いについて説明する。
つまり、荷重Wの入力方向に対して凸形状となるようにクロスメンバ2を形成することによって、サイドメンバ1,1に対するクロスメンバ2の取付け点において、が支点反力が生じ、これにより、クロスメンバ2に作用するモーメントを低減することができるのである。なお、これは、クロスメンバ2のキャンセルモーメントが作用し、クロスメンバ2の入力荷重に対する剛性を向上させるということと等価である。
以上が、クロスメンバを車両後方に凸形状となるように形成した理由である。
まず、図1に示すような平面視において、パワープラント5がロールして、クロスメンバ2に対してロールロッド6の軸線方向に圧縮荷重が作用すると、このクロスメンバ2にはモーメントが作用するが、このクロスメンバ2は荷重の入力方向に対して凸となるように形成されているので、図3(b)および(c)に示すように、クロスメンバ2を支持する点R2,R2(即ち、サイドメンバ1,1の両端部)に支点反力F,Fが生じるので、クロスメンバ2にはキャンセルモーメントM3が作用する。したがって、荷重方向に対して凸形状となるように形成されたクロスメンバ2は、直線形状のクロスメンバよりも大幅に高い剛性を得ることができ、簡素な構成で、車両に搭載されたパワープラントを確実に支持することができる。
また、正面視において、クロスメンバ2が上方向に凸形状となるように形成されているので、例えば、本実施形態のように、クロスメンバ2の下方へロールロッドマウント10などを配しても車両の地上高を確保することができる。
例えば、上述の実施形態では、クロスメンバ2を、平面視においてパワープラント5の配設されている方向に対して凸形状となるように形成するとともに、正面視において上方に凸形状となるように形成したが、これは上述した実施形態のエンジン3(又はパワープラント5)のロールモードに対応させたためであり、エンジンのロールモードが本実施形態と異なる場合には、ロールモードに合わせてクロスメンバを形成してもよい。
2 クロスメンバ(車体)
3 エンジン(パワープラント)
4 トランスミッション(パワープラント)
5 パワープラント
6 ロールロッド(ロッドメンバ)
11 ロールロッドブラケット(パワープラントのロッドメンバが接続される箇所)
Claims (4)
- パワープラントを車体に支持するためのパワープラント支持構造であって、
車両の前後方向に延在する一対のサイドフレームと、
該車両の幅方向に配設されて該一対のサイドフレームに両端が固定されたクロスメンバと、
該パワープラントと該クロスメンバとを接続するロッドメンバとをそなえ、
該クロスメンバが、該ロッドメンバを介して入力される荷重方向に対して凸形状となるように形成されている
ことを特徴とする、パワープラント支持構造。 - 平面視において、
該クロスメンバが、該パワープラントが配設されている方向に対して凸形状となるように形成されている
ことを特徴とする、請求項1記載のパワープラント支持構造。 - 正面視において、
該クロスメンバが、上方向に凸形状となるように形成されている
ことを特徴とする、請求項1または2記載のパワープラント支持構造。 - 該パワープラントは、該パワープラントの該ロッドメンバが接続される箇所が該クロスメンバの配設されている方向にロールするようなロールモードを有している
ことを特徴とする、請求項1〜3のうちいずれか1項に記載のパワープラント支持構造。
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