JP2005271709A - 弾性クローラ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 弾性体によって無端帯状に形成されたクローラ本体1と、このクローラ本体1内にクローラ周方向Xに間隔をおいて埋設されかつクローラ幅方向Y端部に翼部2Aを有する複数の芯金2,5と、前記クローラ本体1の外周面に所定のラグパターンで一体に形成されたラグ群4と、を備えた弾性クローラCにおいて、前記複数の芯金2,5は、その翼部先端2a、5aの位置がクローラ周方向Xにおいて不揃いとなるように配列されている。
【選択図】 図1
Description
クローラ走行装置の運転時において縁石等に乗り上げた際、芯金の翼部先端と縁石との間に前記弾性クローラの外側縁部(以下、クローラ縁部という)が挟まれてしまう。このために、クローラ縁部に変形が繰り返された場合には当該クローラ縁部の切断につながる。このようなクローラ縁部の切断を防止しようとした弾性クローラとして、クローラ本体に埋設された芯金の翼部先端側部をクローラの内周側に向けて傾斜させ、当該翼部先端を船底形部としたものが開示されている(特許文献1参照)。
すなわち、本発明は、弾性体によって無端帯状に形成されたクローラ本体と、このクローラ本体内にクローラ周方向に間隔をおいて埋設されかつクローラ幅方向端部に翼部を有する複数の芯金と、前記クローラ本体の外周面に所定のラグパターンで一体に形成されたラグ群と、を備えた弾性クローラにおいて、前記複数の芯金は、その翼部先端の位置がクローラ周方向において不揃いとなるように配列されていることを特徴とする。
この場合、各芯金の翼部先端のクローラ幅方向位置がクローラ周方向において不揃いとなっているので、クローラが縁石等に乗り上げた際にクローラ縁部にかかる力が一つの直線上に集中しなくなり、クローラ縁部での亀裂の発生及びクローラ周方向の亀裂の成長を抑制することができる。
また、本発明において、1又は2ピッチ程度毎であれば、翼部先端のクローラ幅方向位置が同じ芯金が、クローラ周方向で連続して配列されていてもよいが、クローラ縁部での亀裂の発生及び成長をより確実に防止するためには、翼部先端のクローラ幅方向位置をクローラ周方向で隣り合う芯金同士について必ず異ならせるように当該芯金を配列することが好ましい。
また、この場合には、より多くの芯金の翼部先端がクローラ縁部に入り込むようにすることが好ましいのであるが、少なくとも最も長い芯金がクローラ縁部に入り込むようにすることで達成することができる。
〜図3は、本発明に係る弾性クローラCの一実施形態を示している。本実施形態の弾性クローラCは、農業機械や建設作業機械等の走行部として採用されるクローラ走行装置に用いられるもので、無端帯状に形成してなるクローラ本体1と、このクローラ本体1内にクローラ周方向Xに間隔をおいて埋設されかつクローラ幅方向端部に翼部2Aを有する複数の芯金2と、前記クローラ本体1の外周面に所定のラグパターンで一体に形成されたラグ群4とを備えている。なお、この弾性クローラCは、所定位置に配置された駆動スプロケットと、アイドラと、これら駆動スプロケットとアイドラとの間に配置された複数個の転輪により主構成される図示しないクローラ走行装置の外周に巻き掛けられて用いられる。
図1、2に示すように、芯金2は、そのクローラ本体1のクローラ幅方向Yに長く形成されたもので、同幅方向Yの中央部に位置する肉厚部2Bと、この肉厚部2Bからクローラ幅方向Y外側に延びる両翼部2A、2Aと、クローラ走行装置の転輪(図示せず)の転動経路を一定範囲に規制すべく肉厚部2Bの内周側から突設された左右一対の係合突起2Cとを有している。
本実施形態及び次に説明する第2の実施形態はその一例である。本実施形態においては、図1に示すように、第1の芯金2と、これよりも長さの短い第2の芯金5とが交互に配列されている。つまり図において、上から第1の芯金2、第2の芯金5、第1の芯金2、・・・、というように配列されており、長さの異なる2種類の芯金2,5がクローラ本体1の全周に渡って埋設されている。また、これら第1、第2の芯金は、その翼部先端2a,5aの位置がクローラ周方向Xで不揃いとなっており、クローラ周方向において凹凸状となるように配列されている。
さらに、前記第1の芯金2の長さL1、及び第2の芯金5の長さL2をクローラ幅Lcで除した数値がそれぞれ0.7以上とされている。その理由は、クローラ幅Lcに対する長さ比率が0.7未満である場合には、クローラに必要な抗張体が翼部の平坦面に入りきらなくなるからである。また、図2に示すように、ラグ4の断面は略台形状をなしており、当該ラグ4の両端面4aが接地側に向かって窄まる形状に形成されている。
なお、本実施形態では、第1の芯金2の翼部先端2aに上記曲率半径Rの数値を適用しているが、第2の芯金5にも当該数値を適用して、その翼部先端5aを大きい曲率半径を有する湾曲部としてもよい。この場合には、亀裂の発生がより抑制される。
なお、短い方の芯金5の翼部先端5aがクローラ縁部1fに入り込むようにしてもよい。この場合には、クローラ縁部1fの亀裂の発生をさらに抑制することができる。
各芯金の翼部先端のクローラ幅方向位置をクローラ周方向において不揃いに配列する手段として、前記第1、第2実施形態のように長さが異なる複数種類の芯金が当該芯金の中心位置をクローラ本体の中心線に一致させた状態でクローラ周方向に配列されるようにしてもよいが、他の手段として、例えば同じ長さの1種類の芯金を当該芯金の中心位置をクローラ本体の中心線からずらした状態でクローラ周方向Xに配列されるようにしてもよい。この場合においても、クローラ縁部1fにかかる力が一つの線上に集中しなくなり、クローラ縁部1fでの亀裂の発生及び成長を抑制することができる。
なお、各芯金の配列、クローラ幅方向位置は上記実施形態に限定するものではない。また、長さの異なる4種類以上の芯金を配列してもよい。クローラ本体1やラグ4の形状、抗張体3の位置等をクローラの設計仕様に応じて適宜変更することもできる。
1f 縁部
2、5 芯金
2a、5a 翼部先端
R 曲率半径
M 翼部幅
Claims (6)
- 弾性体によって無端帯状に形成されたクローラ本体と、このクローラ本体内にクローラ周方向に間隔をおいて埋設されかつクローラ幅方向端部に翼部を有する複数の芯金と、前記クローラ本体の外周面に所定のラグパターンで一体に形成されたラグ群と、を備えた弾性クローラにおいて、
前記複数の芯金は、その翼部先端の位置がクローラ周方向において不揃いとなるように配列されていることを特徴とする弾性クローラ。 - 前記複数の芯金は、長さの異なる第1、第2の芯金で構成され、これらの芯金がクローラ周方向に交互に配列されている請求項1に記載の弾性クローラ。
- 前記複数の芯金は、第1の芯金と、これよりも長さの短い第2の芯金と、これよりも長さの短い第3の芯金とで構成され、これらの各芯金がクローラ周方向に第1、第2、第3、第2、第1、第2、・・・・、の順となるように段階的に配列されている請求項1に記載の弾性クローラ。
- 前記各芯金の長さの差が、当該各芯金のうち最も長い芯金の長さの0%を越え20%以内とされ、前記各芯金の長さをクローラ幅で除した数値がそれぞれ0.7以上とされている請求項1〜3のいずれかに記載の弾性クローラ。
- 前記各芯金のうち最も長い芯金の翼部先端がクローラ幅方向外側に膨らむ湾曲形状に形成され、この翼部先端の曲率半径を当該翼部幅で除した数値が0.4以上とされている請求項1〜4のいずれかに記載の弾性クローラ。
- 前記ラグは、その両端面が接地側に向かって窄まる形状に形成され、前記各芯金のうち最も長い芯金は、その翼部先端が前記ラグ接地面のクローラ幅方向端部よりも外側となるように前記クローラ本体内に埋設されている請求項1〜5のいずれかに記載の弾性クローラ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004087133A JP2005271709A (ja) | 2004-03-24 | 2004-03-24 | 弾性クローラ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004087133A JP2005271709A (ja) | 2004-03-24 | 2004-03-24 | 弾性クローラ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005271709A true JP2005271709A (ja) | 2005-10-06 |
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ID=35171819
Family Applications (1)
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JP2004087133A Pending JP2005271709A (ja) | 2004-03-24 | 2004-03-24 | 弾性クローラ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2005271709A (ja) |
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2004
- 2004-03-24 JP JP2004087133A patent/JP2005271709A/ja active Pending
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