JP2005271282A - 感熱記録材料 - Google Patents

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Abstract

【課題】 非画像部(地肌部)の白色性及び該白色性に対する保存安定性(生保存性)に優れ、画像部の発色濃度を損なうことなく良好な画像を安定的に形成することができ、且つ貯蔵安定性に優れる感熱記録材料を提供する。
【解決手段】 支持体上に、マイクロカプセルに内包されたジアゾニウム塩化合物及び該ジアゾニウム塩と熱時反応して発色させるカプラー化合物を含有する感熱記録層を設けた感熱記録材料において、該感熱記録層が上記マイクロカプセルの外側にスチレン系樹脂を含有することを特徴とする感熱記録材料。上記スチレン系樹脂としては、スチレン及び/又はα−メチルスチレンを含有するモノマーの重合により得られた樹脂が好ましく、上記スチレン系樹脂のJIS K7234に規定する環球法により測定された軟化温度が20℃〜200℃であるものが好ましい。
【選択図】 なし

Description

本発明は感熱記録材料に関し、特に、発色感度が高く生保存性に優れた感熱記録材料に関する。
ファクシミリやプリンター等の記録媒体として普及している感熱記録材料として、ジアゾニウム塩化合物を利用した、所謂、ジアゾ型の感熱記録材料が提供されている。このジアゾニウム塩化合物は、フェノール誘導体や活性メチレン基を有する化合物(カプラー)と反応して染料を形成するものであり、同時に感光性も有し、光照射によりその活性を失う性質がある。これらの性質を利用して最近では感熱記録材料に応用され、ジアゾ化合物とカプラーを熱で反応させて画像を形成し、その後、光照射して定着させることができる光定着型感熱記録材料として普及している(例えば、非特許文献1参照)。
しかしながら、この様なジアゾニウム塩化合物を用いた記録材料は、化学的活性が高いため低温であってもジアゾニウム塩化合物とカプラーが徐々に反応し、貯蔵寿命(シェルフライフ)が短いという欠点があった。これに対する一つの解決手段として、ジアゾニウム塩化合物をマイクロカプセルで内包し、カプラー成分や水及び塩基性化合物から隔離する方法が採用されている(例えば、非特許文献2参照)。
また、感熱記録材料の応用分野の一つとして、多色感熱記録材料が注目されている。この感熱記録による多色画像の再現は、電子写真記録方式やインクジェット記録方式に比べて難しいとされてきたが、この点に関しては既に、支持体上に電子供与性染料前駆体と顕色剤を主成分とする感熱発色層、或いはジアゾニウム塩化合物と該ジアゾニウム塩化合物と熱時に反応して発色するカプラーを含有する感熱発色層を2層以上積層することによって、多色感熱記録材料を得られることが知られている。この多色感熱記録材料においても、優れた色再現性と保存安定性を得るためには、マイクロカプセルを含む感熱記録層の熱発色機構性を高度に制御することが必要である。
マイクロカプセルの製法としては、ポリウレタン又はポリウレア壁を有するマイクロカプセルの場合、まず有機溶媒中にジアゾニウム塩や電子供与性染料前駆体を溶解し、これに多価イソシアネート化合物を添加し、この有機相溶液を水溶性高分子の水溶液中で乳化分散させる。その後、水相内に重合反応の促進触媒を添加するか又は乳化液の温度を上げるかして、多価イソシアネート化合物を水等の活性水素を有する化合物で重合させてカプセル壁を形成させる方法が従来から知られている。
例えば、熱応答性に優れたマイクロカプセルを含有する定着型感熱記録材料として、特許文献1には、1分子内に3個以上のイソシアネート基を有する多官能イソシアネート化合物と1分子内に2個のイソシアネート基を有する特定の2官能イソシアネート化合物を反応させてマイクロカプセル壁を形成させたマイクロカプセル中にジアゾニウム塩化合物を含む感熱記録材料が提案されている。
しかしながら、上記のような多価イソシアネート化合物を用いたポリウレア或いはポリウレタンのカプセル壁であっても、前述したジアゾニウム塩化合物を用いた際の短いシェルフライフについては未だ充分に改善されていない。即ち、シェルフライフが充分に長くない感熱記録材料は、製造後から使用するまでの間に、例えば高温高湿の条件下に置かれた場合に、「カブリ」と呼ばれる地肌部の黄色変が現われ、印字画像の視認性を低下させる。この様な問題を解決する為には、例えばマイクロカプセルの壁厚を厚くする等の手段がある。しかしながらこの様な手法を用いると熱印字時の発色感度の低下を引き起こす。従って、高い発色性を維持しながらシェルフライフを更に向上させることは非常に困難であった。
また、前記多色感熱記録材料においては、シアン、マゼンタ及びイエローの感熱記録層が設けられており、これらは異なった加熱温度の付与により印画されることから、通常の感熱記録材料の感熱記録層に比べて更に優れた熱応答性及び保存安定性が求められる。上述の従来のポリウレア或いはポリウレタンのマイクロカプセルを含む感熱記録層だけでは、この更なる要求を充分に満たすレベルには未だ到達していない。
また、感熱記録材料の感熱発色層中には熱感度の向上の為の熱増感剤を添加することが提案されている。この様な熱増感剤としては、p−トルエンスルホンアミド等(例えば、特許文献2参照。)が優れた性能を示す事が知られているが、更に優れた性能を示すものとして特定の置換基を有するアリールスルホンアミド化合物(例えば、特許文献3参照)が挙げられる。多色感熱記録材料においてはその感熱発色層のヘイズを小さくする為に、上記のアリールスルホンアミド化合物を乳化して用いる必要がある。乳化の方法に関しては特に限定されるものではなく、従来の公知の方法を使用することができる。具体的には、上記のアリールスルホンアミド化合物を水に難溶性又は不溶性の有機溶剤に溶解し、これを界面活性剤及び/又は水溶性高分子を保護コロイドとして含む水相と混合し攪拌して、乳化分散物とする(例えば、特許文献4参照)。
しかしながら、かかる熱増感剤は通常結晶性物質であることから、これを含む乳化物は長期間の経時により徐々に結晶の析出が発生する等の問題点を生ずる場合があり、かかる熱増感剤を用いることなしに、あるいは少量の使用で十分な熱感度を有するマイクロカプセルの開発が望まれていた。
また、感熱記録材料における発色濃度の向上には、塗布される感熱記録層用塗布液に含まれるゼラチン量を減少させることが有効であるということが、広く認識されている。しかしながら、上記ゼラチンは、調製した後の感熱記録層液においてマイクロカプセルの凝集防止に効果を発揮することから、該ゼラチン量を減少させると、感熱記録層液中のマイクロカプセルが凝集するという新たな問題が発生する。特に、イエロー層用の感熱記録液においては、このカプセルの凝集が発生しやすい。この様に、マイクロカプセルの凝集が発生した感熱記録層液をそのまま用いた感熱記録材料は、発色濃度や光沢度の低下等の問題が生じる。
以上、述べてきた様に、感熱記録材料において、発色濃度の向上と生保存性の改善との両立は、未だ達成されていないのが現状である。
特開平7−88356号公報 特公平6−55546号公報 特開平9−39389号公報 特開平2−141279号公報 佐藤弘次ら著「画像電子学会誌」(第11巻、第4号、290〜296頁、1982年) 宇佐美智正ら著「電子写真学会誌」(第26巻、第2号、115〜125頁、1987年)
この様な状況を踏まえ、本発明は上記の従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、
本発明は、ジアゾニウム塩化合物をマイクロカプセルに内包する感熱記録材料において、形成画像における画像部の発色濃度が高く且つ生保存時の地肌の着色を効果的に抑制した優れた感熱記録材料を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するための本発明の手段は、下記の通りである。
<1> 支持体上に、マイクロカプセルに内包されたジアゾニウム塩化合物及び該ジアゾニウム塩と熱時反応して発色させるカプラー化合物を含有する感熱記録層を設けた感熱記録材料において、該感熱記録層が上記マイクロカプセルの外側にスチレン系樹脂を含有することを特徴とする感熱記録材料。
<2> 前記スチレン系樹脂がスチレン及び/又はα−メチルスチレンを含有するモノマーの重合により得られた樹脂であることを特徴とする上記<1>に記載の感熱記録材料。
<3> 前記スチレン系樹脂のJIS K7234に規定する環球法により測定された軟化温度が20℃〜200℃であることを特徴とする上記<1>又は<2>に記載の感熱記録材料。
<4> 前記スチレン系樹脂の含有量がカプラ−乳化物の全固形分100部に対して0.5〜50質量部であることを特徴とする上記<1>〜<3>のいずれかに記載の感熱記録材料。
本発明によれば、非画像部(地肌部)の白色性、及び該白色性に対する保存安定性(生保存性)に優れ、且つ画像部の発色濃度を損なうことなく、また高温高湿下でも地肌部の黄変を抑制し貯蔵安定性に優れる感熱記録材料を提供することができる。
本発明の感熱記録材料は、支持体上に、マイクロカプセルに内包されたジアゾニウム塩化合物及び該ジアゾニウム塩と熱時反応して発色させるカプラー化合物を含有する感熱記録層を設けた感熱記録材料であって、該感熱記録層が上記マイクロカプセルの外側にスチレン系樹脂を含有することを特徴とする。
本発明の感熱記録材料は、感熱記録層のマイクロカプセル外に本発明に係わる上記スチレン系樹脂を含有するにより、発色性能を向上させ地肌部の着色を効果的に抑制することができる。
本発明の感熱記録材料は、上述の様に、マイクロカプセルに内包されたジアゾニウム塩及び該ジアゾニウム塩と反応して熱時発色させるカプラーを含む感熱記録層の少なくとも1層を有するが、本発明の感熱記録材料としては、更に、電子供与性染料前駆体及び該電子供与性染料前駆体と反応して発色させる電子受容性化合物を含む感熱記録層等を有していてもよく、また必要及び目的等に応じて、中間層や保護層や下塗層及びその他の層を有することもできる。
(スチレン系樹脂)
最初に、本発明に係わるスチレン系樹脂について、詳細に説明する。
本発明に用いるスチレン系樹脂は、スチレンモノマー及びスチレン誘導体モノマーの少なくとも1種をその構造単位として有する総ての樹脂化合物を包含し、具体的には、スチレン系モノマーの単独重合体及びスチレン系モノマーと共重合可能な他のモノマーとの任意の共重合体を挙げることができる。
上記のスチレン系モノマーとしては、例えば、スチレン、アルキル化スチレン、ハロゲン化スチレン、アセチル化スチレン、等を挙げることができる。
上記アルキル化スチレンの具体例としては、(o−、m−、p−)メチルスチレン、(o−、m−、p−)エチルスチレン、(o−、m−、p−)プロピルスチレン、(o−、m−、p−)ブチルスチレン、(o−、m−、p−)オクチルスチレン、(α−、β−)メチルスチレン、(α−、β−)エチルスチレン、(α−、β−)プロピルスチレン、(α−、β−)ブチルスチレン、(α−、β−)オクチルスチレン、等が挙げられる。
ここで、上記の(o−、m−、p−)はo−置換体、m−置換体、p−置換体のいずれかを表し、また(α−、β−)もα−置換体、β−置換体のいずれかを表すものであり、以下の表記においても同様である。
上記ハロゲン化スチレンの具体例としては、(o−、m−、p−)クロロスチレン、(o−、m−、p−)ブロモスチレン、(o−、m−、p−)フロロスチレン、(o−、m−、p−)クロロメチルスチレン、(α−、β−)クロロスチレン、(α−、β−)ブロモスチレン、(α−、β−)フロロスチレン、(α−、β−)クロロメチルスチレン、等が挙げられる。
上記アセチル化スチレンの具体例としては、(o−、m−、p−)アセチルスチレン、(o−、m−、p−)プロピオニルスチレン、(o−、m−、p−)ピバロイルスチレン、(o−、m−、p−)クロロアセチルスチレン、(o−、m−、p−)トリクロロアセチルスチレン、(α−、β−)アセチルスチレン、(α−、β−)プロピオニルスチレン、(α−、β−)ピバロイルスチレン、(α−、β−)クロロアセチルスチレン、(α−、β−)トリクロロアセチルスチレン、
等が挙げられる。
上記アルコキシ化スチレンの具体例としては、(o−、m−、p−)メトキシスチレン、(o−、m−、p−)エトキシスチレン、(o−、m−、p−)プロポキシスチレン、(o−、m−、p−)ブトキシスチレン、(o−、m−、p−)ペンチルオキシスチレン、(α−、β−)メトキシスチレン、(α−、β−)エトキシスチレン、(α−、β−)プロポキシスチレン、(α−、β−)ブトキシスチレン、(α−、β−)ペンチルオキシスチレン、等が挙げられる。
前記スチレン系モノマーと共重合可能な他のモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸エステル系モノマー、ビニル系モノマー、不飽和カルボン酸系モノマー、等が挙げられる。
上記(メタ)アクリル酸エステル系モノマーの具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、アセトキシエチル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、2−メトキシ(メタ)アクリレート、2−エトキシ(メタ)アクリレート、2−(2−メトキシエトキシ)(メタ)エチルアクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、クロロ−2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、等が挙げられる。
上記ビニル系モノマーの具体例としては、ビニルトルエン、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルカルバゾール、酢酸ビニル、アクリロニトリル;ブタジエン、イソプレン、クロロプレンなどの共役ジエンモノマー、ハロゲン化ビニル、ハロゲン化ビニリデン、等が挙げられる。
上記不飽和カルボン酸系モノマーの具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、α−エチルアクリル酸、α−エチルメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸、フマル酸、等が挙げられる。
また更に、目的及び必要に応じて2官能性或いは多官能性モノマーが共重合したものでもよい。
本発明で用いられるスチレン系樹脂は、その合成ないし重合方法は特に限定されず、従来より公知の溶液重合法、乳化重合法、バルク重合法、又は高分子反応法等のいずれで合成されたものでも使用できる。
また、本発明におけるスチレン系樹脂として共重合体を用いる場合には、ブロック共重合体でもランダム共重合体でも構わないが、溶解性やコスト面で有利であるランダム共重合であることが好ましい。また、本発明におけるスチレン系樹脂は、線状、分岐状、その他網状の樹脂であってもよい。
上述のスチレン系樹脂の中でも、発色性能及び生保存性を更に向上させる観点より、本発明に用いるスチレン系樹脂としては、スチレンやα−メチルスチレン等の単独重合体及び任意の共重合体が好ましく、特に、スチレン及び/又はα−メチルスチレンを含有するモノマーの重合により得られた樹脂が好ましい。
また、本発明に用いるスチレン系樹脂の軟化温度としては、発色性能及び生保存性を更に向上させる観点より、JIS K7234に規定する環球法により測定された軟化温度において20℃〜200℃であるものが好ましく、該軟化温度が50℃〜200℃のものがより好ましく、特に該軟化温度が50℃〜150℃のものが最も好ましい。スチレン系樹脂の軟化温度が20℃未満であると、感熱記録材料の熱印画時に面荒れが発生することがあり、一方、該軟化温度が200℃を越えると、スチレン系樹脂の溶剤に対する溶解性が低下して製造適性を損なうことがある。
また、本発明に用いるスチレン系樹脂の重量平均分子量としては、発色性能及び生保存性を更に向上させる観点より、300〜5000であることが好ましく、該重量平均分子量が500〜4000のものがより好ましく、特に該重量平均分子量が700〜3000のものが最も好ましい。スチレン系樹脂の重量平均分子量が300未満であると、生保存性の向上効果が不足することがあり、一方、該重量平均分子量が5000を越えると、発色感度を損なうことがある。
尚、本発明の感熱記録材料においては、上記スチレン系樹脂の含有量は、発色性能及び生保存性を更に向上させる観点より、感熱記録層を構成するカプラ−乳化物の全固形分100部に対して0.5〜50質量部が好ましいく、該含有量は、乳化物の全固形分100部に対して2〜30質量部がより好ましく、特に5〜20質量部が最も好ましい。該含有量が乳化物の全固形分100部に対して2質量部未満であると、生保存性の向上効果が不足する場合があり、一方、該含有量が乳化物の全固形分100部に対して50質量部を越えると、感度特性を損なうことがある。
本発明においては、ジアゾニウム塩とカプラーを含有する感熱記録層は、通常、ジアゾニウム塩を内包するマイクロカプセル液とカプラーを含む乳化分散液を混合して感熱記録層の作成用塗布液とし、この塗布液を支持体等に塗布し乾燥することによって形成される。上記感熱記録層には、本発明に係わるスチレン系樹脂が不揮発成分としてカプラ−成分と共にマイクロカプセルの外側に存在する状態で含有されている。
(ジアゾニウム塩)
本発明に用いるジアゾニウム塩としては、Ar−N2 +・X-〔ここで、Arは芳香族残基を表し、X-は酸アニオンを表す。〕で表される化合物が挙げられる。この様な化合物は、熱時に後述するカプラー化合物とカップリング反応を起こして発色すると共に、光によって分解し、カップリング反応性を失活する発色性化合物である。該ジアゾニウム塩は、Ar部分の置換基の種類や位置によってその最大吸収波長を制御することが可能である。
中でも、下記一般式(A)〜(D)で表される化合物が好ましい。
Figure 2005271282
前記一般式(A)中、Ar1は、置換若しくは無置換のアリール基を表す。R51及びR52は、それぞれ独立に、置換若しくは無置換のアルキル基、または置換若しくは無置換のアリール基を表し、同一でも異なっていてもよい。
前記置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、カルボアミド基、スルホニル基、スルファモイル基、スルホンアミド基、ウレイド基、ハロゲン基、アミノ基、ヘテロ環基、等が挙げられ、これら置換基は、更に置換されていてもよい。
前記一般式(B)中、R53、R54及びR55は、それぞれ独立に、置換若しくは無置換のアルキル基、または置換若しくは無置換のアリール基を表し、同一でも異なっていてもよい。R56は、水素原子またはOR57基を表す。ここで、R57は、置換若しくは無置換のアルキル基、または置換若しくは無置換のアリール基を表す。
ここでの置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、カルボアミド基、スルホニル基、スルファモイル基、スルホンアミド基、ウレイド基、ハロゲン原子、アミノ基、ヘテロ環基等が挙げられる。
中でも、色相調節の点で、R56としては、水素原子、アルコキシ基が好ましい。R53,R54は、一方が炭素数6以上の官能基であるとき、他方はメチル基であることが好ましい。
前記一般式(B)中、R53,R54がアルキル基を表す場合、R53,R54が互いに結合して環構造を形成し、窒素原子を含む、環状基を形成してもよい。該環状基としては、例えば、ピロリジノ基、ピペリジノ基、モルホリノ基、チホモルホリノ基、4−オクタノイルピペラジノ基、4−(2−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ))ブタノイルピペラジノ基、4−(4−ドデシルベンゼンスルホニル)ピペラジノ基、ヘキサメチレンイミノ基、インドリノ基などが挙げられ、ピロリジノ基、ピペリジノ基、ヘキサメチレンイミノ基、インドリノ基が好ましい。
前記一般式(C)中、R58及びR59は、それぞれ独立に、置換若しくは無置換のアルキル基、または置換若しくは無置換のアリール基を表す。R58とR59とは、互いに同一でも異なっていてもよい。
ここでの置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、カルボアミド基、スルホニル基、スルファモイル基、スルホンアミド基、ウレイド基、ハロゲン原子、アミノ基、ヘテロ環基、等が挙げられる。
前記一般式(D)中、R60及びR61は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基を表す。
前記R60またはR61で表されるアルキル基としては、炭素数1〜20のアルキル基が好ましく、無置換でも置換基を有していてもよく、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、3,5,5−トリメチルヘキシル基、n−デシル基、n−ドデシル基、2−クロロエチル基、2−メタンスルホニルエチル基、2−メトキシエチル基、N,N−ジブチルカルバモイルメチル基、2−エトキシカルボニルエチル基、ブトキシカルボニルメチル基、2−イソプロピルオキシエチル基、2−(2,5−ジ−t−アミルフェノキシ)エチル基、2−フェノキシエチル基、1−(4−メトキシフェノキシ)−2−プロピル基、1−(2,5−ジ−t−アミルフェノキシ)−2−プロピル基、アリル基、ベンジル基、α−メチルベンジル基、4−クロロベンジル基、2−クロロベンジル基、3,4−ジクロロベンジル基、4−フルオロベンジル基、トリクロロメチル基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロメチル基、等が好適に挙げられる。R60,R61は、一方が炭素数6以上の官能基であるとき、他方はメチル基であることが好ましい。
前記R60またはR61で表されるアリール基としては、炭素数6〜30のアリール基が好ましく、無置換でも置換基を有していてもよく、例えば、フェニル基、4−メチルフェニル基、2−クロロフェニル基、等が挙げられる。
中でも、炭素数6〜10のアリール基がより好ましく、フェニル基、4−メチルフェニル基は特に好ましい。
前記一般式(D)中、R60及びR61がアルキル基を表す場合、R60及びR61が互いに結合して環構造を形成し、窒素原子を含む環状基を形成していてもよい。該環状基としては、例えば、ピロリジノ基、ピペリジノ基、モルホリノ基、4−オクタノイルピペラジノ基、4−(2−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ))ブタノイルピペラジノ基、4−(2−(n−オクチルオキシ)−5−t−オクチルフェニル)スルホニルピペラジノ基、ヘキサメチレンイミノ基、インドリノ基等が挙げられ、中でも、ピロリジノ基、ヘキサメチレンイミノ基が好ましい。
前記一般式(D)中のR62は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基を表し、塩素原子、エチル基、メチル基、メトキシ基、n−ブトキシ基、フェノキシ基、等が好ましい。
前記一般式(D)中のR63及びR64は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、ハロゲン原子を表す。
ここでのアルキル基及びアリール基は、前記R60及びR61における場合と同義であり、前記R63及びR64のいずれか少なくとも一方がメチル基であることがより好ましい。
前記R62〜R64で表されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ、中でも、フッ素原子、塩素原子が好ましい。
前記一般式(D)中のR65、R66、R67、R68、及びR69は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、アミド基、シアノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基を表す。但し、前記R65〜R69の少なくとも1つはハロゲン原子であることが好ましい。
前記R65〜R69で表される、アルキル基及びアリール基は、前記R60及びR61における場合と同義であり、ハロゲン原子は、前記R62〜R64における場合と同義である。
前記R65〜R69で表されるアルコキシ基としては、炭素数1〜20のアルコキシ基が好ましく、無置換でも置換基を有していてもよく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−ブトキシ基、t−ブトキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、トリフルオロメトキシ基、2−エトキシエトキシ基、2−クロロエトキシ基、2−フェノキシエトキシ基、ベンジルオキシ基、2−クロロベンジルオキシ基、4−クロロベンジルオキシ基、3,4−ジクロロベンジルオキシ基、アリルオキシ−2,4−ジ−t−アミルフェノキシエトキシ基、2,4−ジ−t−アミルフェノキシブトキシ基等が挙げられる。
中でも、炭素数1〜10のアルコキシ基がより好ましく、メトキシ基、エトキシ基、n−ブトキシ基、ベンジルオキシ基は特に好ましい。
前記R65〜R69で表されるアリールオキシ基としては、炭素数6〜20のアリールオキシ基が好ましく、無置換でも置換基を有していてもよく、例えば、フェノキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、2−クロロフェノキシ基、2,4−ジ−t−アミルフェノキシ基等が挙げられる。
中でも、炭素数6〜10のアリールオキシ基がより好ましく、フェノキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基は特に好ましい。
前記R65〜R69で表されるアルコキシカルボニル基としては、炭素数2〜20のアルコキシカルボニル基が好ましく、無置換でも置換基を有していてもよく、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、2−エトキシエトキシカルボニル基、等が挙げられる。
中でも、炭素数2〜10のアルコキシカルボニル基がより好ましく、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基は特に好ましい。
前記R65〜R69で表されるアシルオキシ基としては、炭素数2〜20のアシルオキシ基が好ましく、無置換でも置換基を有していてもよく、例えば、アセチルオキシ基、ブタノイルオキシ基、クロロアセチルオキシ基、フェノキシアセチルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、等が挙げられる。
中でも、炭素数3〜10のアシルオキシ基がより好ましく、アセチルオキシ基、フェノキシアセチルオキシ基、ベンゾイルオキシ基は特に好ましい。
前記R65〜R69で表されるカルバモイル基としては、炭素数1〜20のカルバモイル基が好ましく、無置換でも置換基を有していてもよく、例えば、無置換のカルバモイル基、N,N−ジメチルカルバモイル基、ピペリジノカルボニル基、N,N−ジ(2−エチルヘキシル)カルバモイル基、等が挙げられる。
中でも、炭素数1〜10のカルバモイル基がより好ましく、無置換のカルバモイル基、ピペリジノカルボニル基は特に好ましい。
前記R65〜R69で表されるアミド基としては、炭素数2〜20のアミド基が好ましく、無置換でも置換基を有していてもよく、例えば、アセチルアミノ基、ブタノイルアミノ基、ピバロイルアミノ基、オクタノイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、等が挙げられる。
中でも、炭素数2〜10のアミド基がより好ましく、アセチルアミノ基、ブタノイルアミノ基は特に好ましい。
前記R65〜R69で表されるアルキルチオ基としては、炭素数1〜20のアルキルチオ基が好ましく、無置換でも置換基を有していてもよく、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、ブチルチオ基、オクチルチオ基、2−エチルヘキシルチオ基、ドデシルチオ基、ベンジルチオ基等が挙げられる。
中でも、炭素数1〜10のアルキルチオ基がより好ましく、メチルチオ基、エチルチオ基、ブチルチオ基、ベンジルチオ基は特に好ましい。
前記R65〜R69で表されるアリールチオ基としては、炭素数6〜20のアリールチオ基が好ましく、無置換でも置換基を有していてもよく、例えば、フェニルチオ基、4−クロロフェニルチオ基、2−クロロフェニルチオ基、4−メチルチオ基等が挙げられる。
中でも、炭素数6〜10のアリールチオ基がより好ましく、フェニルチオ基、2−クロロフェニルチオ基は特に好ましい。
前記R65〜R69で表されるアルキルスルホニル基としては、炭素数1〜20のアルキルスルホニル基が好ましく、無置換でも置換基を有していてもよく、例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、ブチルスルホニル基、オクチルスルホニル基、ドデシルスルホニル基、ベンジルスルホニル基等が挙げられる。
中でも、炭素数1〜10のアルキルスルホニル基がより好ましく、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、ブチルスルホニル基、ベンジルスルホニル基は特に好ましい。
前記R65〜R69で表されるアリールスルホニル基としては、炭素数1〜20のアリールスルホニル基が好ましく、無置換でも置換基を有していてもよく、例えば、フェニルスルホニル基、4−クロロフェニルスルホニル基、2−クロロフェニルスルホニル基、4−メチルスルホニル基等が挙げられる。
中でも、炭素数6〜10のアリールスルホニル基がより好ましく、フェニルスルホニル基、2−クロロフェニルスルホニル基は特に好ましい。
前記一般式(D)において、前記R60〜R69で表される各基が置換基を有する場合の該置換基としては、既述の一般式(A)で表されるジアゾニウム塩における置換基のいずれであってもよい。即ち、ジアゾニウム塩の二量体またはそれ以上の多量体を形成していてもよい。
前記一般式(A)〜(D)中のX-は、陰イオンを表す。該陰イオンとしては、無機陰イオン、有機陰イオンのいずれであってもよい。
前記無機陰イオンとしては、例えば、ヘキサフルオロリン酸イオン、ホウフッ化水素酸イオン、塩化物イオン、硫酸イオン、硫酸水素イオンが好適に挙げられ、中でも、ヘキサフルオロリン酸イオン、ホウフッ化水素酸イオンが好ましい。
前記有機陰イオンとしては、例えば、ポリフルオロアルキルスルホン酸イオン、ポリフルオロアルキルカルボン酸イオン、テトラフェニルホウ酸イオン、芳香族カルボン酸イオン、芳香族スルホン酸イオン等が好適に挙げられ、中でも、ポリフルオロアルキルスルホン酸イオンがより好ましい。
好適な具体例としては、特開2003−341233号公報に記載されているJ−1〜J−6、K−1〜K−7、L−1〜L−28が挙げられる。但し、本発明においてはこれらに限定されるものではない。
(カプラー化合物)
本発明に用いるカプラー化合物としては、目的に応じて公知のものの中から適宜に選択することができる。カプラー化合物は、前述したジアゾニウム塩とカップリング反応をするに足るだけの高い電子密度を有する炭素原子を有する化合物であり、色相調整など種々の目的に応じて、例えば、電子吸引性基に隣接するメチレン基を有するカプラー、解離基を有する複素芳香環のメチン基を有するカプラー、フェノール類やナフトール類のカプラー、及びこれらの化合物の混合物等が挙げられる。
(1)電子吸引性基に隣接するメチレン基を有するカプラー
電子吸引性基に隣接するメチレン基を有するカプラーとしては、塩基性雰囲気下でジアゾニウム塩とカップリング反応して色素を形成するものであれば、特に制限はなく、本発明の目的に合致する範囲で使用できる。
中でも、乳化物の経時安定性と発色性の点からは、下記一般式(1)で表されるカプラーが好ましい。
Figure 2005271282
前記一般式(1)において、E1及びE2は、それぞれ独立に電子吸引性基を表す。該電子吸引性基としては、Hammettのσp値が正である基が挙げられ、互いに同一であっても異なっていてもよい。具体的には、例えば、R1aCO基、R1aOCO基、R1a2aNCO基、下記構造式で表されるイミデート基、シアノ基、R3aSO2基、R1a2aNSO2基、R4aO(R5aO)PO基、複素環残基が挙げられる。
前記R1a、R2a、R3a、R4a及びR5aは、それぞれ独立に炭素数1〜30のアルキル基を表し、これらは更に置換されていてもよい。
Figure 2005271282
前記E1、E2としては、例えば、アセチル基、プロピオニル基、クロロアセチル基、トリフルオロアセチル基、ピバロイル基、1−メチルシクロプロピルカルボニル基、1−エチルシクロプロピルカルボニル基、ベンゾイル基、4−メトキシベンゾイル基、テノイル基等のアシル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、2−メトキシエトキシカルボニル基、4−メトキシフェノキシカルボニル基等のオキシカルボニル基、N,N−ジエチルカルバモイル基、N−フェニルカルバモイル基、N−2,4−ビス(ペンチルオキシ)フェニルカルバモイル基、モルホリノカルボニル基、等のカルバモイル基、シアノ基、メタンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、トルエンスルホニル基等のスルホニル基、N−モルホリノスルホニル基、3−(N,N−ジエチルアミノ)プロピルアミノスルホニル基等のスルファモイル基、ジエチルホスホノ基等のホスホノ基、ベンゾオキサゾール−2−イル、ベンゾチアゾール−2−イル基、3,4−ジヒドロキナゾリン−4−オン−2−イル基、3,4−ジヒドロキナゾリン−4−スルホン−2−イル基等の複素環基、が好ましい。
また、前記E1、E2で表される電子吸引性基は、互いに結合して環を形成してもよい。形成される環としては、5員ないし6員の炭素環あるいは複素環が好ましい。
前記一般式(1)中、Lは、ジアゾニウム塩とカップリングする際に離脱可能な基を表し、例えば、ハロゲン原子、フェニルチオ基などのアリールチオ基、アセトキシ基などのアシルオキシ基、モルホリノカルボニルオキシ基などのウレタン基、ジメチルアミノメチル基などの置換アミノメチル基、または2−イミダゾリル基などのへテロ環残基が挙げられる。
前記一般式(1)で表されるカプラーの例としては、5,5−ジメチル−1,3−シクロヘキサンジオン、1,3−シクロペンタンジオン、5−(2−n−テトラデシルオキシフェニル)−1,3−シクロヘキサンジオン、5−フェニル−4−メトキシカルボニル−1,3−シクロヘキサンジオン、5−(2,5−ジ−n−オクチルオキシフェニル)−1,3−シクロヘキサンジオン、1,3−ジシクロヘキシルバルビツール酸、1,3−ジ−n−ドデシルバルビツール酸、1−n−オクチル−3−n−オクタデシルバルビツール酸、1−フェニル−3−(2,5−ジ−n−オクチルオキシフェニル)バルビツール酸、1,3−ビス(オクタデシルオキシカルボニルメチル)バルビツール酸、1−フェニル−3−メチル−5−ピラゾロン、1−(2,4,6−トリクロロフェニル)−3−アニリノ−5−ピラゾロン、1−(2,4,6−トリクロロフェニル)−3−ベンズアミド−5−ピラゾロン、
6−ヒドロキシ−4−メチル−3−シアノ−1−(2−エチルヘキシル)−2−ピリドン、2−〔3−〔α−(2,4−ジ−tert−アルミフェノキシ)ブタンアミド〕ベンズアミド〕フェノール、2,4−ビス−(ベンゾイルアセトアミノ)トルエン、1,3−ビス−(ピバロイルアセトアミノメチル)ベンゼン、ベンゾイルアセトニトリル、テノイルアセトニトリル、アセトアセトアニリド、ベンゾイルアセトアニリド、ピバロイルアセトアニリド、2−クロロ−5−(N−n−ブチルスルファモイル)−1−ピバロイルアセトアミドベンゼン、1−(2−エチルヘキシルオキシプロピル)−3−シアノ−4−メチル−6−ヒドロキシ−1,2−ジヒドロピリジン−2−オン、1−(ドデシルオキシプロピル)−3−アセチル−4−メチル−6−ヒドロキシ−1,2−ジヒドロピリジン−2−オン、1−(4−n−オクチルオキシフェニル)−3−tert−ブチル−5−アミノピラゾール、トリフルオロアセトアセトアニリド、4−ヒドロキシクマリン、ピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジンジオン、3−エチル−6−エトキシウラシル、等が挙げられる。
前記一般式(1)で表されるカプラー化合物の具体例としては、特開2003−341233号公報に記載されているA−1〜A−42、C−1〜C−8、D−1〜D−8が挙げられる。但し、本発明においてはこれらに限定されるものではない。
(2)解離基を有する複素芳香環のメチン基を有するカプラー
解離基を有する複素芳香環のメチン基を有するカプラーの例としては、塩基性雰囲気下でジアゾニウム塩とカップリング反応して色素を形成するものであれば、特に制限はなく、本発明の目的に合致する範囲で使用できる。
感熱記録材料の発色性と乳化物の経時安定性の点から、下記一般式(2)または(3)で表されるカプラーが好ましく、これらより選択される少なくとも一種を含む態様が好ましい。
Figure 2005271282
前記一般式(2)〜(3)中、X1、X2、X3、及びX4は、それぞれ独立に、5員芳香族ヘテロ環を形成するのに必要な原子団を表し、該原子団としては、例えば、カルコゲン原子、−SO−基、−SO2−基、−NH−基、−NR1e−基、アゾメチン基、アルキルメチン基、アルコキシメチン基、アルキルチオメチン基、アリールメチン基、アリールオキシメチン基、アリールチオメチン基、アミノメチン基、置換アミノメチン基、ハロメチン基、または上述のE1が連結したメチン基、等が挙げられ、X1、X2及びX3、及びX1、X3及びX4は、これら原子団と他の2つの炭素原子とから完成される5員環ヘテロ環が芳香族性を有するように組合わせが決定される。R1eは、炭素数1〜30のアルキル基を表し、更に他の置換基で置換されていてもよい。
前記X1〜X4で表される原子団の中でも、酸素原子、あるいは硫黄原子などのカルコゲン原子、イミノ基、メチルイミノ基、フェニルイミノ基などの−NR1e−基、アゾメチン基、メチルメチン基、エチルメチン基、シクロプロピルメチン基、t−ブチルメチン基などのアルキルメチン基、メトキシメチン基、2−エチルヘキシロキシメチン基などのアルコキシメチン基、プロピルチオメチン基などのアルキルチオメチン基、フェニルメチン基、3,4−ジクロロフェニルメチン基などのアリールメチン基、トルイルオキシメチン基などのアリールオキシメチン基、フェニルチオメチン基などのアリールチオメチン基、クロロメチン基などのハロメチン基、またはアセチルメチン基、2−エチルヘキサノイルメチン基、エチルスルホニルメチン基、(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチル)シクロヘキシロキシカルボニルメチン基、モルホリノカルバモイルメチン基、2−イミダゾリルメチン基、2−フタルイミド基、ベンゾチアゾール−2−イル基、などの上述のE1が直結したメチン基などが好適な例として挙げられる。
前記一般式(2)及び(3)中のYは、アミノ基、置換アミノ基、水酸基、アルコキシ基、または置換していてもよいアルキル基を表す。X1とYとは、互いに連結して環を形成してもよい。
前記一般式(2)及び(3)中のLは、ジアゾニウム塩とカップリングする際に離脱可能な置換基を表し、前記一般式(1)におけるLと同義である。
前記一般式(2)または(3)で表されるカプラーの具体例としては、特開2003−341233号公報に記載されているF−1〜F−10、G−1〜G−15、H−1〜H−8、I−1〜I−92が挙げられるが、本発明においてはこれらに限定されるものではない。
また、前記「解離基を有する複素芳香環のメチン基を有するカプラー」の互変異性体も好適である。
前記互変異性体とは、既述に代表されるカプラーが、媒体との相互作用により生ずる、極限構造式の別形態として存在するものであって、その両者間では構造が容易に変化しあう関係にあるものをいう。
(3)フェノール類、ナフトール類のカプラー
フェノール類、ナフトール類のカプラーの例としては、塩基性雰囲気下でジアゾニウム塩とカップリング反応して色素を形成するものであれば、特に制限はなく、本発明の目的に合致する範囲で使用できる。
中でも、乳化物の経時安定性の点から、下記一般式(4)または(5)で表されるカプラーが好ましく、これらより選択される少なくとも1種を含む態様が好ましい。
Figure 2005271282
前記一般式(4)中、X5は、6員環芳香環を形成するのに必要な原子団を表し、例えば、アゾメチン基、メチン基、ヒドロキシメチン基、アルキルメチン基、アルコキシメチン基、等が挙げられる。中でも、メチン基、ヒドロキシメチン基、アゾメチン基が好ましい。
前記一般式(4)中、R6及びR7は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アミノ基、置換アミノ基、R1bCO基、R1bOCO基、R1b2bNCO基、シアノ基、R3bSO2基、R1b2bNSO2基、R4bO(R5bO)PO基、複素環残基を表し、互いに同一でも異なってもよい。
前記R1b、R2b、R3b、R4b、及びR5bは、それぞれ独立に炭素数1〜30のアルキル基を表す。
前記R1bCO基、R1bOCO基、R1b2bNCO基、R3bSO2基、R1b2bNSO2基、R4bO(R5bO)PO基、複素環残基の例としては、前記E1、E2における、R1aCO基、R1aOCO基、R1a2aNCO基、R3aSO2基、R1a2aNSO2基、R4aO(R5aO)PO基、複素環残基の例として挙げたものを同様に挙げることができる。
中でも、水素原子、アルキル基、アシル基、スルホニル基が好ましく、例えば、メチル基、前記E1、E2の例として挙げたアシル基またはスルホニル基、が好適である。
前記一般式(4)中のZ1は、水酸基、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アミノ基、置換アミノ基を表す。中でも、水素原子、水酸基、置換アミノ基などが好適な例として挙げられる。
前記一般式(4)中のLは、ジアゾニウム塩とカップリングする際に離脱可能な置換基を表し、前記一般式(1)におけるLと同義である。
前記一般式(5)中、Z2、Z3、及びZ4は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アミノ基、置換アミノ基、R1cCO基、R1cOCO基、HOCO基、R1c2cNCO基、シアノ基、R3cSO2基、HO3S基、R1c2cNSO2基、R4cO(R5cO)PO基、複素環残基を表し、該Z2、Z3及びZ4の少なくとも一つは水酸基を表す。また、これらは同一でも異なってもよい。
前記R1c、R2c、R3c、R4c及びR5cは、それぞれ独立に、炭素数1〜30のアルキル基を表す。
中でも、前記Z2としては、水素原子、水酸基が好ましく、前記Z3としては、水素原子、水酸基、N−プロピルカルバモイル基などのR1c2cNCO基、N−フェニルスルファモイル基などのR1c2cNSO2基、またはベンゾチアゾール−2−イル基、N−フタルイミド基、2−イミダゾリル基などのヘテロ環残基が好ましく、前記Z4としては、水素原子、水酸基、N−プロピルカルバモイル基などのR1c2cNCO基、HO3S基またはN−フェニルスルファモイル基などのR1c2cNSO2基、などが好ましい。HO3S基は、ナトリウム原子などの金属と塩を形成してもよい。
前記一般式(5)中、R8及びR11は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アミノ基、置換アミノ基、(R1dCO)(R2dCO)N基、(R1dSO2)(R2dSO2)N基、ヘテロ環残基を表し、これらは同一でも異なってもよい。ここで、前記R1d及びR2dは、それぞれ独立に、炭素数1〜30のアルキル基を表す。
中でも、水素原子、N,N−ジアセチルアミド基などの(R1dCO)(R2dCO)N基、N,N−ジメシルアミノ基などの(R1SO2)(R2SO2)N基、などが好ましい。
前記一般式(5)中、R9は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、HOCO基、HO3S基を表す。中でも、水素原子、ハロゲン原子、メトキシ基などのアルコキシ基、HO3S基などが好ましい。HO3S基は、ナトリウム原子などの金属と塩を形成してもよい。
前記一般式(5)中、R10は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基を表し、中でも、水素原子、フェニルオキシ基などのアリールオキシ基、などが好ましい。
前記一般式(4)及び(5)中のLは、ジアゾニウム塩とカップリングする際に離脱可能な置換基を表し、既述の一般式(1)におけるLと同義である。
前記カプラーの具体例としては、例えば、レゾルシン、フロログルシン、2,3−ジヒドロキシナフタレン−6−スルホン酸ナトリウム、2−ヒドロキシ−3−ナフタレンスルホン酸ナトリウム、2−ヒドロキシ−3−ナフタレンスルホン酸アニリド、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸モルホリノプロピルアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフタレンスルホン酸モルホリノプロピルアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフタレンスルホン酸−2−エチルヘキシルオキシプロピルアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフタレンスルホン酸−2−エチルヘキシルアミド、5−アセトアミド−1−ナフトール、1−ヒドロキシ−8−アセトアミドナフタレン−3,6−ジスルホン酸ナトリウム、1−ヒドロキシ−8−アセトアミドナフタレン−3,6−ジスルホン酸ジアニリド、1,5−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシナフタレン、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸モルホリノプロピルアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸オクチルアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸アニリド、等が挙げられる。
更に、具体例としては特開2003−341233号公報に記載されているE−1〜E−6も挙げることができる。但し、本発明においてはこれらに限定されるものではない。
また、前記「フェノール類、ナフトール類のカプラー」の互変異性体も好適である。前記互変異性体とは、既述に代表されるカプラーが媒体との相互作用して生ずる、極限構造式の別形態として存在するものであって、その両者間では構造が容易に変化しあう関係にあるものをいう。
前記一般式(1)〜(5)で表されるカプラーを含有する際、一般式(1)〜(5)で表されるカプラーより選択される少なくとも一種を含有すればよく、二種以上併用してもよい、また、他のカプラーを併用してもよい。
前記カプラーの感熱感熱記録層における含有量としては、0.70〜0.15g/cm2が好ましく、0.5〜0.2g/cm2がより好ましい。
(塩基性物質)
塩基性物質としては、無機あるいは有機の塩基性化合物のほか、加熱時に分解等を生じアルカリ物質を放出する化合物も含まれる。代表的なものには、有機アンモニウム塩、有機アミン、アミド、尿素及びチオ尿素並びにそれらの誘導体、チアゾール類、ピロール類、ピリミジン類、ピペラジン類、グアニジン類、インドール類、イミダゾール類、イミダゾリン類、トリアゾール類、モルホリン類、ピペリジン類、アミジン類、フォルムアジン類、ピリジン類等の含窒素化合物が挙げられる。
これらの具体例としては、トリシクロヘキシルアミン、トリベンジルアミン、オクタデシルベンジルアミン、ステアリルアミン、アリル尿素、チオ尿素、メチルチオ尿素、アリルチオ尿素、エチレンチオ尿素、2−ベンジルイミダゾール、4−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾリン、2,4,5−トリフリル−2−イミダゾリン、1,2−ジフェニル−4,4−ジメチル−2−イミダゾリン、2−フェニル−2−イミダゾリン、1,2,3−トリフェニルグアニジン、1,2−ジシクロヘキシルグアニジン、1,2,3−トリシクロヘキシルグアニジン、グアニジントリクロロ酢酸塩、N,N’−ジベンジルピペラジン、4,4’−ジチオモルホリン、モルホリニウムトリクロロ酢酸塩、2−アミノベンゾチアゾール、2−ベンゾイルヒドラジノベンゾチアゾール、などが挙げられる。
これらは二種以上を併用してもよい。
(マイクロカプセル化)
マイクロカプセル化の方法としては、従来公知のマイクロカプセルの方法を用いることができる。即ち、呈色剤、添加剤、マイクロカプセル壁前駆体及び本発明における高分子化合物をマイクロカプセルに内包する場合には本発明における高分子化合物を水に難溶または不溶の有機溶剤に溶解し、水溶性高分子の水溶液中に添加しホモジナイザーなどを用いて乳化分散し昇温して、マイクロカプセル壁となる高分子物質を油/水界面に壁膜として形成することにより調製することができる。
前記有機溶剤としては、酢酸エステル、メチレンクロライド、シクロヘキサノン等の低沸点補助溶剤、及び/または、リン酸エステル、フタル酸エステル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、その他のカルボン酸エステル、脂肪酸アミド、アルキル化ビフェニル、アルキル化ターフェニル、アルキル化ナフタレン、ジアリールエタン、塩素化パラフィン、エーテル系、モノオレフィン系、エポキシ系などの高沸点オイルが挙げられる。
前記高沸点オイルとしては、例えば、リン酸トリクレジル、リン酸トリオクチル、リン酸オクチルジフェニル、リン酸トリシクロヘキシル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジラウレート、フタル酸ジシクロヘキシル、オレフィン酸ブチル、ジエチレングリコールベンゾエート、セバシン酸ジオクチル、セバシン酸ジブチル、アジピン酸ジオクチル、トリメリット酸トリオクチル、クエン酸アセチルトリエチル、マレイン酸オクチル、マレイン酸ジブチル、イソアミルビフェニル、塩素化パラフィン、ジイソプロピルナフタレン、1,1’−ジトリルエタン、2,4−ジターシャリアミルフェノール、N,N−ジブチル−2−ブトキシ−5−ターシャリオクチルアニリン、ヒドロキシ安息香酸2−エチルヘキシルエステルなどが挙げられる。
中でも特に、リン酸エステル系、カルボン酸系エステル系、アルキル化ビフェニル、アルキル化ターフェニル、アルキル化ナフタレン、ジアリールエタンが好ましい。
更に、前記高沸点オイルに、ヒンダードフェノール、ヒンダードアミン等の炭化防止剤を添加してもよい。また、オイルとしては、特に不飽和脂肪酸を有するものが望ましく、α−メチルスチレンダイマー等を挙げることができる。α−メチルスチレンダイマーには、例えば、三井東圧化学製の商品名「MSD100」等がある。
前記水溶性高分子としては、ポリビニルアルコールなどの水溶性高分子が用いられるが、疎水性高分子のエマルジョンまたは、ラテックスなどを併用することもできる。該水溶性高分子としては、ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、アミノ変性ポリビニルアルコール、イタコン酸変性ポリビニルアルコール、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ブタジエン−無水マレイン酸共重合体、エチレン−無水マレイン酸共重合体、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリアクリルアミド、ポリスチレンスルホン酸、ポリビニルピロリドン、エチレン−アクリル酸共重合体、ゼラチン、などが挙げられ、中でも特に、カルボキシ変性ポリビニルアルコールまたはゼラチンが好ましい。
疎水性高分子のエマルジョンあるいはラテックスとしては、スチレン−ブタジエン共重合体、カルボキシ変性スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体などが挙げられる。このとき、必要に応じて従来公知の界面活性剤等を加えてもよい。
マイクロカプセルの壁膜となる高分子物質の具体例としては、ポリウレタン樹脂、ポリウレア樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アミノアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリレート共重合体樹脂、スチレン−メタクリレート共重合体樹脂、ゼラチン、ポリビニルアルコール、等が挙げられる。中でも、ポリウレタン・ポリウレア樹脂が好ましい。
ポリウレタン・ポリウレア樹脂からなる壁膜を有するマイクロカプセルは、多価イソシアネート等のマイクロカプセル壁前駆体をカプセル化すべき芯物質中に混合し、ポリビニルアルコールまたはゼラチン等の水溶性高分子の水溶液に乳化分散し、液温を上昇させて油滴界面で高分子形成反応を起こすことによって製造される。
前記多価イソシアネート化合物の具体例の一部を以下に示す。即ち、
例えば、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、ナフタレン−1,4−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、3,3’−ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、キシレン−1,4−ジイソシアネート、4,4’−ジフェニルプロパンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、プロピレン−1,2−ジイソシアネート、ブチレン−1,2−ジイソシアネート、シクロヘキシレン−1,2−ジイソシアネート、シクロヘキシレン−1,4−ジイソシアネート等のジイソシアネート類、4,4’,4’’−トリフェニルメタントリイソシアネート、トルエン−2,4,6−トリイソシアネート等のトリイソシアネート類、4,4’−ジメチルフェニルメタン−2,2’,5,5’−テトライソシアネート等のテトライソシアネート類、ヘキサメチレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとの付加物、2,4−トリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとの付加物、キシリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとの付加物、トリレンジイソシアネートとヘキサントリオールとの付加物等のイソシアネートプレポリマー等が挙げられる。また、必要に応じて二種類以上を併用してもよい。
マイクロカプセル化する方法において、呈色剤、添加剤及びマイクロカプセル壁前駆体を溶解させる有機溶剤としては、乳化分散で示したオイルと同様のものを用いることができ、水溶性高分子についても同様である。
マイクロカプセルの粒径としては、0.1〜1.0μmが好ましく、更に好ましくは0.2〜0.7μmである。
(その他の成分)
増感剤としては、分子内に芳香族性の基と極性基を適度に有している低融点有機化合物が好ましく、例えば、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、α−ナフチルベンジルエーテル、β−ナフチルベンジルエーテル、β−ナフトエ酸フェニルエステル、α−ヒドロキシ−β−ナフトエ酸フェニルエステル、β−ナフトール−(p−クロロベンジル)エーテル、1,4−ブタンジオールフェニルエーテル、1,4−ブタンジオール−p−メチルフェニルエーテル、1,4−ブタンジオール−p−エチルフェニルエーテル、1,4−ブタンジオール−m−メチルフェニルエーテル、1−フェノキシ−2−(p−トリルオキシ)エタン、1−フェノキシ−2−(p−エチルフェノキシ)エタン、1−フェノキシ−2−(p−クロロフェノキシ)エタン、p−ベンジルビフェニル、等が挙げられる。
本発明においては、耐光性を更に向上させる目的で、以下に示す公知の酸化防止剤を用いることができる。
例えば、ヨーロッパ公開特許第310551号公報、ドイツ公開特許第3435443号公報、ヨーロッパ公開特許第310552号公報、特開平3−121449号公報、ヨーロッパ公開特許第459416号公報、特開平2−262654号公報、特開平2−71262号公報、特開昭63−163351号公報、アメリカ特許第4814262号、特開昭54−48535号公報、特開平5−61166号公報、特開平5−119449号公報、アメリカ特許第4980275号、特開昭63−113536号公報、特開昭62−262047号公報、ヨーロッパ公開特許第223739号公報、ヨーロッパ公開特許第309402号公報、ヨーロッパ公開特許第309401号公報、等に記載のものが挙げられる。具体的には、特開2003−341233号公報に記載されているQ−1〜Q−28が挙げられる。
更に、既に感熱感熱記録材料、感圧感熱記録材料として公知の各種添加剤を用いることも有効である。これらのうち、酸化防止剤の一部として、特開昭60−125470号公報、特開昭60−125471号公報、特開昭60−125472号公報、特開昭60−287485号公報、特開昭60−287486号公報、特開昭60−287487号公報、特開昭62−146680号公報、特開昭60−287488号公報、特開昭62−282885号公報、特開昭63−89877号公報、特開昭63ー88380号公報、特開昭63−088381号公報、特開平01−239282号公報、特開平04−291685号公報、特開平04−291684号公報、特開平05−188687号公報、特開平05−188686号公報、特開平05−110490号公報、特開平05−1108437号公報、特開平05−170361号公報、特開昭63−203372号公報、特開昭63−224989号公報、特開昭63−267594号公報、特開昭63−182484号公報、特開昭60−107384号公報、特開昭60−107383号公報、特開昭61−160287号公報、特開昭61−185483号公報、特開昭61−211079号公報、特開昭63−251282号公報、特開昭63−051174号公報、特公昭48−043294号公報、特公昭48−033212号公報、等に記載の化合物が挙げられる。
具体的には、例えば、6−エトキシ−1−フェニル−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、6−エトキシ−1−オクチル−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、6−エトキシ−1−フェニル−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン、6−エトキシ−1−オクチル−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン、シクロヘキサン酸ニッケル、2,2−ビス−4−ヒドロキシフェニルプロパン、1,1−ビス−4−ヒドロキシフェニル−2−エチルヘキサン、2−メチル−4−メトキシ−ジフェニルアミン、1−メチル−2−フェニルインドール、及び、特開2003−341233号公報に記載されているQ−29〜Q−58が挙げられる。
前記酸化防止剤は、感熱感熱記録層または中間層、光透過率調整層、保護層に添加することができる。前記酸化防止剤などを組合せて使用する場合、例えば、具体例(Q−7)、(Q−45)、(Q−46)または(Q−10)と、具体例(Q−13)との組合せ、等が挙げられる。
(その他の層)
本発明における支持体としては、プラスチックフィルム、紙、プラスチック樹脂ラミネート紙、合成紙、等を用いることができる。
本発明の感熱記録材料においては、支持体上に感熱記録層のほか、光透過率調整層、中間層、保護層などの他の層を積層してもよい。
光透過率調整層は、紫外線吸収剤の前駆体として機能する成分を含有してなり、定着に必要な領域の波長の光照射前は紫外線吸収剤として機能しないので、光透過率が高く、光定着型感熱感熱記録層を定着する際、定着に必要な領域の波長を十分に透過させ、また、可視光線の透過率も高く、感熱感熱記録層の定着に支障は生じない。光透過率調整層の特性は、光定着型感熱感熱記録層の特性に応じて任意に選定することができる。
この紫外線吸収剤の前駆体は、光定着型感熱感熱記録層の光照射による定着に必要な領域の波長の光照射が終了した後、光または熱などで反応することにより紫外線吸収剤として機能するようになり、紫外線領域の定着に必要な領域の波長の光は紫外線吸収剤によりその大部分が吸収され、透過率が低くなり、感熱感熱記録材料の耐光性が向上するが、可視光線の吸収効果がないから、可視光線の透過率は実質的に変わらない。
本発明において、光透過率調整層に含有される化合物として、例えば、特開平9−1928号公報に記載の化合物を用いることができる。
光透過率調整層は、(光定着型)感熱記録材料に少なくとも1層設けることが好ましく、(光定着型)マゼンタ感熱感熱記録層と最外層である保護層との間に形成することが最も好ましい。
各感熱記録層相互間の混色を防ぐ目的で、各感熱記録層間に中間層を設けることもできる。該中間層は、ゼラチン、フタル化ゼラチン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等の水溶性高分子化合物からなるのが好ましく、適宜各種添加剤を含んでいてもよい。
また、支持体としてラミネート紙など酸素透過率の高いものを用いる場合、酸素カット層として下塗り層を設けると、耐光性を改良することができる。
中間層、下塗り層にはより薄層にて混色防止、耐光性を向上させるために特願平7−113825号に記載の膨潤性無機層状化合物を含有させることが有効である。
また、必要に応じて(感熱)感熱記録層上に保護層を設けてもよく、二層以上積層してもよい。
前記保護層に用いる材料としては、例えば、ポリビニルアルコール、カルボキシ変成ポリビニルアルコール、酢酸ビニル−アクリルアミド共重合体、珪素変性ポリビニルアルコール、澱粉、変性澱粉、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ゼラチン類、アラビアゴム、カゼイン、スチレン−マレイン酸共重合体加水分解物、スチレン−マレイン酸共重合物ハーフエステル加水分解物、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体加水分解物、ポリアクリルアミド誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリスチレンスルホン酸ソーダ、アルギン酸ソーダ等の水溶性高分子化合物、及びスチレン−ブタジエンゴムラテックス、アクリロニトリル−ブタジエンゴムラテックス、アクリル酸メチル−ブタジエンゴムラテックス、酢酸ビニルエマルジョン等のラテックス類、等が挙げられる。
前記水溶性高分子化合物は、架橋させることで、より一層保存安定性を向上させることもできる。該架橋剤としては、公知の架橋剤の中から適宜選択することができ、例えば、N−メチロール尿素、N−メチロールメラミン、尿素−ホルマリン等の水溶性初期縮合物;グリオキザール、グルタルアルデヒド等のジアルデヒド化合物類;硼酸、硼砂等の無機系架橋剤;ポリアミドエピクロルヒドリン等が挙げられる。
前記保護層には、さらに公知の顔料、金属石鹸、ワックス、界面活性剤等を使用することもできる。また、公知の紫外線吸収剤やその前駆体を含有させてもよい。
保護層は、支持体上に感熱記録層を形成する場合と同様、上述の公知の塗布方法を用いて塗布形成することができる。
塗布形成する場合、該層形成用の塗布液の塗布量としては、乾燥塗布量で0.2〜5g/m2が好ましく、0.5〜2g/m2がより好ましい。その層厚としては、0.2〜5μmが好ましく、0.5〜2μmがより好ましい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、以下の実施例中において、「部」及び「%」はそれぞれ「質量部」及び「質量%」を表す。
[実施例1]
(フタル化ゼラチン水溶液の調製)
フタル化ゼラチン(ニッビコレーゲン(株)製の商品名「MGPゼラチン」)32部、1,2−ベンゾチアゾリン−3−オン(大東化学工業所(株)製、3.5%メタノール溶液)0.9部、及びイオン交換水367.1部を混合し、温度40℃において溶解して、フタル化ゼラチン水溶液を得た。
(アルカリ処理ゼラチン水溶液の調製)
アルカリ処理低イオンゼラチン(新田ゼラチン(株)製の商品名「#750ゼラチン」)25.5部、1,2−ベンゾチアゾリン−3−オン(大東化学工業所(株)製、3.5%メタノール溶液)0.7286部、水酸化カルシウム0.153部、及びイオン交換水143.6部を混合し、温度50℃において溶解して、アルカリ処理ゼラチン水溶液を得た。
(ジアゾニウム塩内包マイクロカプセル液の調製)
酢酸エチル16.1部に、下記ジアゾニウム塩化合物(A)(最大吸収波長420nm)4.4部、モノイソプロピルビフェニル4.9部、フタル酸ジフェニル4.9部、及びジフェニル(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フォスフィンオキサイド(BASFジャパン(株)製の商品名「ルシリンTPO」)0.4部を添加して、温度40℃に加熱して均一に溶解した。
上記混合液にカプセル壁材としてキシリレンジイソシアネート/トリメチロールプロパン付加物とキシリレンジイソシアネート/ビスフェノールA付加物との混合物(三井武田ケミカル(株)製の商品名「タケネートD119N」、50%酢酸エチル溶液)6.9部を添加し、均一に混合して混合液(I)を得た。
別途、前記フタル化ゼラチン水溶液58.6部にイオン交換水16.3部及び「Scraph AG−8」(日本精化(株)製、50%溶液)0.34部を添加して、混合液(II)を得た。
上記の混合液(II)に混合液(I)を添加し、日本精機製作所(株)製のホモジナイザーを用いて温度40℃で乳化分散した。得られた乳化分散液に水20部を加え均一化した後、温度40℃で攪拌して酢酸エチルを除去しながら3時間かけてカプセル化反応を行った。この後、イオン交換樹脂「アンバーライトIRA68」(オルガノ(株)製)4.1部、「アンバーライトIRC50」(オルガノ(株)製)8.2部を加え、更に1時間攪拌した。その後、イオン交換樹脂を濾過して取り除き、カプセル液の固形分濃度が20%になる様に濃度を調節して、ジアゾニウム塩内包マイクロカプセル液を得た。ここで得られたマイクロカプセルの粒径は、堀場製作所(株)製の粒径分布測定機「LA−700」で測定した結果、メジアン径で0.36μmであった。
Figure 2005271282
(カプラー乳化分散液の調製)
酢酸エチル50部に、スチレンモノマーの重合により得られた樹脂(環球法による軟化点70℃)9.5部、下記カプラー化合物(B)9.9部、トリフェニルグアニジン(保土ヶ谷化学(株)製)9.9部、4,4’−(m−フェニレンジイソプロピリデン)ジフェノール(三井石油化学(株)製の商品名「ビスフェノールM」)20.8部、3,3,3’,3’−テトラメチル−5,5’,6,6’−テトラ(1−プロピロキシ)−1,1’−スピロビスインダン3.3部、4−(2−エチル−1−ヘキシルオキシ)ベンゼンスルホン酸アミド(マナック(株)製)13.6部、4−n−ペンチルオキシベンゼンスルホン酸アミド(マナック(株)製)6.8部、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム(竹本油脂(株)製の商品名「パイオニンA−41−C」、70%メタノール溶液)4.2部を溶解して、混合液(III)を得た。
別途、前記アルカリ処理ゼラチン水溶液206.3部にイオン交換水107.3部を混合して、混合液(IV)を得た。
上記の混合液(IV)に混合液(III)を添加し、日本精機製作所(株)製のホモジナイザーを用いて温度40℃で乳化分散した。得られた乳化分散物を減圧下に加熱して酢酸エチルを除去した後、固形分濃度が26.5%になる様に濃度を調節した。ここで得られたカプラー乳化物の粒径は、堀場製作所(株)製の粒径分布測定機「LA−700」で測定した結果、メジアン径で0.21μmであった。
上記カプラー乳化物100部に対して、更にSBRラテックス(住化エイビーエスラテックス(株)製の商品名「SN−307」、48%液)を濃度26.5%に調整したもの9部を添加し均一に混合して、カプラー乳化分散液を得た。
Figure 2005271282
(感熱記録層用塗布液の調製)
前記ジアゾニウム塩内包マイクロカプセル液及び上記カプラー乳化分散液を、カプラー化合物/ジアゾニウム塩の質量比が2.2/1になる様に混合して、目的とする感熱記録層用塗布液を得た。
(保護層用塗布液の調製)
イタコン酸変性ポリビニルアルコール((株)クラレ製の「KL−318」、6%水溶液)100部と、エポキシ変性ポリアミド(東邦化学(株)製の「FL−71」、30%分散液)10部を混合した液に、ステアリン酸亜鉛の40%分散液(中京油脂(株)製の「ハイドリンZ」)15部を添加して均一に混合し、保護層用塗布液を調製した。
(感熱記録材料の作製)
上質紙にポリエチレンをラミネートした印画紙用支持体の表面にワイヤーバーを用いて、上記感熱記録層用塗布液、及び前記保護層用塗布液の順に塗布し、温度50℃で乾燥して、本発明の感熱記録材料を作製した。上記の感熱記録層用塗布液及び保護層用塗布液の各塗布量は、固形分塗布量でそれぞれ6.0g/m2及び1.2g/m2であった。
[実施例2]
実施例1において、(カプラー乳化分散液の調製)で用いたスチレン樹脂(軟化点70℃)の代りに、α−メチルスチレンモノマーの重合により得られた樹脂(環球法による軟化点120℃)9.5部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料を作製した。
[実施例3]
実施例1において、(カプラー乳化分散液の調製)で用いたスチレン樹脂(軟化点70℃)の代りに、ビニルトルエンとα−メチルスチレンの共重合により得られた樹脂(環球法による軟化点118℃)9.5部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料を作製した。
[実施例4]
実施例1において、(カプラー乳化分散液の調製)で用いたスチレン樹脂(軟化点70℃)の代りに、スチレンとα−メチルスチレンの共重合により得られた樹脂(環球法による軟化点110℃)9.5部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料を作製した。
[実施例5]
実施例1において、(カプラー乳化分散液の調製)で用いたスチレン樹脂(軟化点70℃)の代りに、α−メチルスチレンモノマーの重合により得られた樹脂(環球法による軟化点25℃)9.5部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料を作製した。
[比較例1]
実施例1において、(カプラー乳化分散液の調製)でスチレン樹脂(軟化点70℃)9.5部を用いなかったこと以外は、実施例1と同様にして比較例の感熱記録材料を作製した。
(感熱記録材料の評価試験)
上記で得られた各感熱記録材料につき、下記方法に従って熱印画した後、画像部及び非画像部の濃度を測定して、発色性と生保存性の評価を行なった。
(1)発色性の評価
京セラ(株)製のサーマルヘッド「KST型」を用いて、単位面積当たりの印字エネルギーが40mJ/mm2及び60mJ/mm2となる様に印画電力及びパルス幅を調整した後、各感熱記録材料を熱印画して画像を記録した。その後、発光中心波長が420nm又は365nmで出力40Wの紫外線ランプを用いて10秒間照射して光定着した。得られた画像の発色部及び地肌部の光学反射濃度(発色部はイエロー又はマゼンタ、地肌部はイエロー)を、X−rite社の光学濃度計で光定着の10分後に測定した。その結果を下記の表1に示す。
(2)生保存性の評価
未印画の各感熱記録材料を、温度60℃相対湿度30%及び温度40℃相対湿度90%の環境条件に調整した恒温恒湿槽内に72時間放置して強制劣化の処理を施した後、上記(1)と同じ条件で光定着し、その10分後に地肌部の光学反射イエロー濃度をX−rite社の光学濃度計で測定した。その結果を下記の表1に示す。
Figure 2005271282
上記の表1から明らかな様に、感熱記録層においてジアゾニウム塩を内包したマイクロカプセルの外側に本発明に係わるスチレン系樹脂を含有した実施例1〜5の感熱記録材料は、比較例1のものに比べて、画像部の濃度を損なうことなく地肌濃度(イエロー着色)を低減させることができた。特に、高温高湿下に強制劣化処理を施した後の地肌部の黄変を抑制する効果が顕著であった。

Claims (4)

  1. 支持体上に、マイクロカプセルに内包されたジアゾニウム塩化合物及び該ジアゾニウム塩と熱時反応して発色させるカプラー化合物を含有する感熱記録層を設けた感熱記録材料において、該感熱記録層が上記マイクロカプセルの外側にスチレン系樹脂を含有することを特徴とする感熱記録材料。
  2. 前記スチレン系樹脂がスチレン及び/又はα−メチルスチレンを含有するモノマーの重合により得られた樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の感熱記録材料。
  3. 前記スチレン系樹脂のJIS K7234に規定する環球法により測定された軟化温度が20℃〜200℃であることを特徴とする請求項1又は2に記載の感熱記録材料。
  4. 前記スチレン系樹脂の含有量がカプラ−乳化物の全固形分100部に対して0.5〜50質量部であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の感熱記録材料。
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