JP2005271121A - ワーククランプ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ワークの心出しを可能として段取り替えを要しないワーククランプ装置を提供する。
【解決手段】 ワーク30を載せるための支持台12と、この支持台12の周りに周方向に等間隔をおいて配設されその回転カム動作に基づいてワーク30をクランプする4つのクランパ26とを備える。クランパ26は、その回転途中でワーク30の外周縁部に当接しその回転とともにワーク30を求心方向へ押圧する押え面27を備える。支持台12の裏面側には磁力吸着手段が配設される。磁力吸着手段にはカムフォロア45が設けられ、このカムフォロア45はクランパ26の回転軸25上に設けられたカム42と係合し、そのカム作用により磁力吸着手段を支持台12に対して接近又は離間する方向へ移動させる。
【選択図】 図1
Description
また、別の方法として、押付板を基台の基準面に沿って移動可能に配設し、この押付板とその移動方向に対向する壁との間に、基準面上に載せられたワークを挟み付けて位置決め保持するものがあった(例えば、特許文献1を参照)。
これに対して、自動調心性を有するチャックを利用してワークの心出しをする手もあるが、かかるチャック装置は一般的に構造が複雑になるとともにチャックの移動ストロークを大きく確保する必要性等に起因して装置全体が大型化する嫌いがあるため、別なる方法が希求されていた。
支持台にワークを載せてクランパを回転させると、ワークの外周縁部にクランパの押え面が当接しクランパの回転とともにワークを求心方向へ押圧するから、ワークを加工中心に位置決め保持することができる。また、これとは異なる径のワークであってもクランパの回転カム動作に基づき該ワークを加工中心へ誘導できるから、ワークの径が変わる度に段取り替えをしなくて済む。
クランパがほぼ真円形をなす偏心カムによって構成されているから、軸心からの半径が一定でない押え面を備えた異形のものと比べて、位相の調整を容易に行うことができる。また、滑らかなクランプ動作が保障されてワークの心出し精度を高めることができる。
磁力吸着手段を接近位置側に近づけることでワークの吸着保持が可能とされるから、クランパによるクランプと相俟ってワークの加工を安定確実に行える。一方、ワークの加工が終了したときには磁力吸着手段を離間位置側へ遠ざけることでワークを支持台から難なく取り外すことができる。
クランパをクランプ方向へ回転するとカムフォロワがカムのカム面に沿って移動して磁力吸着手段を接近位置に至らしめ、この接近位置にてワークの吸着保持が行われる。一方、クランパをアンクランプ方向へ回転するとカムフォロアがカムのカム面に沿って戻り方向に移動して磁力吸着手段を離間位置に至らしめ、この離間位置にてワークの吸着保持が解除される。したがって、クランパによるクランプ及びアンクランプと磁力吸着手段による吸着保持及び吸着保持解除とを実行するための駆動を一つの回転軸で賄うことができるから、装置全体を簡略化かつ小型化できる。
磁力吸着手段は付勢部材によって常時支持台側へ付勢され、この付勢部材はクランパをアンクランプ方向へ回転すると付勢力を蓄積しつつ弾縮されるようになっているから、離間位置において磁力吸着手段を装置内にがた付きなく保持することができる。
本発明の実施形態1を図1ないし図8によって説明する。本実施形態にかかるワーククランプ装置は、ワーク表面に生じたばり等を除去するブラシ装置に適用された場合の一例であり、図中符号10は、該装置の外枠を構成するハウジングを、50は、該装置が設置されるフレームを示す。
一方、フレーム50にはモータ51が固定されており、このモータ51の作動により歯車52を介して連なる内筒部14が回転するとともにハウジング本体部11が回転するようになっている。また、フレーム50には装着部53が設けられ、この装着部53に外筒部15が縦向きに嵌挿されてボルト54により取付けられるようになっている。
また、クランパ26の回転軸25上にはほぼ真円形をなすカム42が取付けられている。カム42は、その中心に回転軸25を貫通させており、その上面はハウジング本体部11の上壁28下面と僅かな隙間をあけて略平行に配置され、その下面には、図6にも示すように、カム溝43が回転中心周りに設けられている。カム溝43は厚み方向に所定の勾配をもったカム面44を備え、このカム面44に沿って後述する磁力吸着手段に設けられたカムフォロア45が移動可能とされている。
この間、クランパ26もカム42と同期して回転し、この回転によりクランパ26の押え面27がワーク30の外周縁部に当接する。その状態でクランパ26がさらにクランプ方向へ向けて回転すると、図4にも示すように、クランパ26の押え面27が四方からワーク30を求心方向へ押圧しその滑らかなクランプ動作をもって該ワーク30を加工中心に位置決め保持する。そして、ワーク30が一定のクランプ力でクランプされると、アクチュエータ60による回転が自動的に停止される。
次に、本発明の実施形態2を図9によって説明する。実施形態2では、カム42及びカムフォロア45の取付け位置が実施形態1と異なり、付勢部材85が無い点も実施形態1と異なるが、その他は、実施形態1と概ね同じであり、同一部位には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態では、支持台の周りに4つのクランパが配設されていたが、本発明においては、支持台の周りに周方向に等間隔をおいて少なくとも3つのクランパが配設されていればよい。
(2)上記実施形態では、磁力吸着手段がマグネットと取付けプレートとから構成されていたが、本発明においては、磁力吸着手段はマグネットのみで構成されていてもよい。
(3)上記実施形態では、ワークは円盤状に形成されていたが、本発明においては、形状を問わずに種々のワークに適用できる。特に、クランパがワークの外周縁部に当接してワークを求心方向に誘導するので、平板状のワークが好ましい。
12…支持台
13…駆動軸
25…回転軸
26…クランパ
30…ワーク
42…カム
45…カムフォロア
46…マグネット
48…取付けプレート
Claims (5)
- ワークの表面を加工する際に同ワークをクランプするワーククランプ装置であって、
前記ワークを載せるための支持台と、この支持台の周りに周方向に等間隔をおいて配設されその回転カム動作に基づいて前記ワークをクランプする少なくとも3つのクランパとを備え、
前記クランパは、前記ワークの外周縁部に当接しその回転とともに同ワークを求心方向へ押圧可能な押え面を備えることを特徴とするワーククランプ装置。 - 前記クランパは、ほぼ真円形をなす偏心カムによって構成されていることを特徴とする請求項1に記載のワーククランプ装置。
- 前記支持台の裏面側には磁力吸着手段が配設され、この磁力吸着手段は、支持台に対して接近又は離間する方向へ移動可能とされ、接近位置にあるときに前記ワークの吸着保持が可能とされ、離間位置にあるときに前記ワークの吸着保持の解除が可能とされていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のワーククランプ装置。
- 前記クランパの回転軸上に位置する部分及び前記磁力吸着手段のいずれか一方にはカムが設けられ、他方には前記カムと係合し得るカムフォロアが設けられており、前記カムフォロアは、前記クランパのクランプ方向への回転に伴ない前記カムのカム面に沿って移動することで前記磁力吸着手段を前記接近位置側へ向けて移動可能とし、前記クランパのアンクランプ方向への回転に伴ない前記カムのカム面に沿って戻り方向に移動することで前記磁力吸着手段を前記離間位置側へ向けて移動可能としていることを特徴とする請求項3に記載のワーククランプ装置。
- 前記磁力吸着手段は、付勢部材により常時前記支持台側へ付勢されており、前記付勢部材は、前記クランパのアンクランプ方向への回転により付勢力を蓄積しつつ弾縮されるようになっていることを特徴とする請求項4に記載のワーククランプ装置。
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