JP2005270961A - 乳化液の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 乳化液の製造方法において、著しく設備負荷を低減できる微小な液滴径を有する乳化物の製造方法の提供。
【解決手段】 水溶性無機塩(a)を含有する水溶液(1)と、界面活性剤(b)、界面活性剤用乳化剤(c)及び親水性粉体(d)を含有する混合液(2)とを、連続的に混合機に投入することにより、界面活性剤(b)が乳化した乳化液を得る、乳化液の製造方法。
【選択図】 図1

Description

本発明は、安定な乳化液を簡易に得る製造方法に関し、特に、洗濯用洗剤、台所用洗剤、住居用洗剤、各種硬質表面等のクリーニング用洗浄剤等の幅広い分野で有用な、液体洗浄剤用乳化液の製造方法に関する。
一般に界面活性剤、特に非イオン性界面活性剤を含有する液体洗浄組成物には、粉粒状の洗浄組成物に対し、洗浄の補助効果を有するアルカリ剤、カルシウム捕捉剤を配合することが望まれている。しかしながら、これらの界面活性剤は、濃厚アルカリ水などの電解質塩を高濃度で含有する水溶液との相溶性が低く、これらを低粘度で安定に配合することは困難であった。
近年、非イオン性界面活性剤を水溶性高分子等の乳化剤存在下、高電解質濃度で乳化することにより、これらの課題を解決する技術が報告されている(特許文献1)。しかし、この乳化組成物は、塩析され油状となった界面活性剤を含む液滴(油相)と、電解質を高濃度で含有する水溶液相(水相)の比重差による分離を抑制することと、乳化液滴の粒径分布幅を小さくし、低粘度化する観点から、乳化液滴を微細化することが必要である。
通常、乳化液の製造は、油相・水相に分層した混合液をホモミキサー等のバッチ式の乳化機や、ラインミキサー等の連続式の乳化機を用いて乳化するか、連続相となる水相中に油相を添加し、同様の乳化装置を用いて乳化する方法が用いられる。しかしながら、バッチ式については、生産性の向上を鑑み、バッチサイズを増加させた場合の設備負荷が著しく大きくなることや、カルシウム捕捉剤等の粉体を配合した場合、乳化機の攪拌部位が摩耗しやすい等が課題である。また、処理量が大きくなるにつれ、同じ乳化液滴径とするために必要な処理時間が増加する等の生産性の低下も課題である。
一方、槽外の配管中に設置した連続式の乳化機に対しても、バッチ式に対してメンテナンス性は改善されるものの、摩耗等の設備負荷や、生産性に課題がある。
これらの課題に対し、特許文献1において、プロペラ式の攪拌機を用い、400rpm程度の比較的低速で十分攪拌しながら水中に乳化用高分子と非イオン性界面活性剤とを予め混合分散したものを加え、次いで、水溶性無機塩を加えて混合攪拌することによって乳化する方法が記載されている。しかしこの技術で得られる乳化液は、その滴径が大きく、得られた乳化液の粘度が高くなるという課題があった。
油相・水相に分層した混合液の乳化機を用いた乳化液滴の微小化は、攪拌翼を通過する際に加わる攪拌の機械力により進行するため、液滴は攪拌開始初期には大粒径の液滴から小粒径の液滴まで粒径分布の幅広いものとなり、これを小粒径化するためには、配合液をどの程度攪拌翼に接触させるかに依存する。すなわち、攪拌の機械力が同等であれば、配合液が増加するに従い、同じ液滴径の分布を得るために必要な攪拌時間は増加する。さらに、液滴径の微小化に対しては、液滴に加わるせん断力によるところが大きく、低攪拌周速で長時間攪拌しても微小な液滴径は得られず、攪拌周速を高くする必要がある。
特開平6−80998号公報
本発明の課題は、乳化液の製造方法において、著しく設備負荷を低減できる微小な液滴径を有する乳化物の製造方法を提供することである。
本発明は、水溶性無機塩(a)を含有する水溶液(1)と、界面活性剤(b)、界面活性剤用乳化剤(c)及び親水性粉体(d)を含有する混合液(2)とを、連続的に混合機に投入することにより、界面活性剤(b)が乳化した乳化液を得る、乳化液の製造方法を提供する。
本発明においては、水溶性無機塩(a)を含有する水溶液(1)と、電解質濃度が低い状態で溶解した界面活性剤(b)及び界面活性剤用乳化剤(c)を含む水溶液中に、粒子状として存在する親水性粉体(d)を混合した混合液(2)とを、連続的に混合機に投入することにより、微細な乳化径を有する乳化液がより短い時間で得られる。
これは、水溶性無機塩(a)を加えていくに従い、界面活性剤(b)の水溶液から、水溶性無機塩(a)を含んだ水溶液が排出され、水滴として分散し、この水溶性無機塩(a)を含んだ水滴中に、親水性粉体(d)が取り込まれ易くなり、親水性粉体(d)が濃縮された状態となる。さらに水溶性無機塩(a)を加えていくと、興味深いことに、界面活性剤(b)の水溶液からの水の排出が進み、やがて界面活性剤(b)を油滴とし、水溶性無機塩(a)を含んだ水滴が連続相となり乳化される。この際、水溶性無機塩(a)を含んだ水滴中に濃縮された親水性粉体(d)は、連続相となる際に、系内に均一に分散するが、この際の分散力が、油滴の微小化に加わる攪拌力を効率的に伝達できていると予想される。したがって、親水性粉体(d)の存在しない場合の同じ攪拌条件と比較して、著しく乳化液滴の微小化が可能であり、より短時間での製造が可能となる。
更に本発明では連続式であるために、コンパクトな混合装置で製造することも可能である。
[水溶性無機塩(a)]
本発明に用いられる水溶性無機塩(a)は、水溶液に溶解した界面活性剤(b)を塩析できるものであれば特に制限はないが、アルカリ金属の硫酸塩、アルカリ金属の炭酸塩、及びアンモニウムもしくはアルキルアンモニウムの塩化物もしくは臭化物等が好ましい。乳化液を洗浄剤として使用する場合を考えると、洗浄性能の面でアルカリ金属の炭酸塩、アルカリ金属の珪酸塩が好ましく、アルカリ金属としてはナトリウム、カリウムが好ましい。
[界面活性剤(b)]
本発明に用いられる界面活性剤(b)は、親水基と疎水基を有し、水溶性無機塩の添加により、その一部又は全てが塩析されるものであればよい。アニオン性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤を含有することが洗浄剤用として特に好ましい。
好ましいアニオン性界面活性剤としては、平均炭素数10〜20のアルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸塩、平均炭素数10〜20の直鎖又は分岐鎖の高級アルコールにエチレンオキサイドを付加したアルキルエーテル硫酸エステル塩、平均炭素数10〜20のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキル又はアルケニル硫酸エステル塩、分岐鎖アルキル硫酸エステル塩、平均炭素数8〜20の脂肪酸塩等が挙げられる。
またこれらのアニオン性界面活性剤の対イオンとしては、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム及びアルカノールアミンなどの陽イオン及びそれらの混合物からなる群から選択することができる。モノメチルジエタノールアミン又はジメチルモノエタノールアミンでも良い。
好ましい非イオン性界面活性剤としては日本国特許庁公報「周知・慣用技術集(衣料用粉末洗剤)の3章の1」記載の公知の非イオン性界面活性剤を用いることができる。例えば、炭素数8〜18を有する直鎖もしくは分岐鎖の第1級又は第2級アルコールにエチレンオキシドを平均5〜20モル付加したポリオキシエチレンアルキルエーテル並びに前記アルコールにエチレンオキシドを平均5〜15モル及びプロピレンオキシドを平均1〜5モル付加したポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル等のポリエチレンオキシド及び/又はポリプロピレンオキシド型の非イオン性界面活性剤や、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、N−ポリオキシエチレンアルキルアミン、蔗糖脂肪酸エステル類、脂肪酸グリセリンモノエステル類、高級脂肪酸アルカノールアミド類、ポリオキシエチレン高級脂肪酸アルカノールアミド類、アミンオキサイド類、アルキルグリコシド類、アルキルグリセリルエーテル類及びN−アルキルグルコンアミド類等が挙げられる。
[界面活性剤用乳化剤(c)]
本発明に用いられる界面活性剤用乳化剤(c)は、塩析された界面活性剤を乳化できるものであれば特に制限されない。ここで本発明の乳化剤(c)により界面活性剤が乳化していることは次の試験方法により確認することができる。
界面活性剤を有効分として20質量%、炭酸カリウムを30質量%、乳化剤(c)を有効分として5質量%、水(バランス)となる組成で蓋付きの透明サンプル瓶に配合する。サンプル瓶の蓋を閉め、室温(25℃)の条件下、手で激しく1分間振った後、室温下に3分間静置する。本発明の乳化剤(c)を用いた場合には、全体が白濁した乳化状態を依然呈しているが、界面活性剤を乳化しない剤を添加した場合には、白濁した状態が薄くなり始め、上層と下層に分相し始める。
このような界面活性剤を好適に乳化できる乳化剤(c)としては、水溶性高分子化合物が乳化安定性に優れ好ましい。ここで「水溶性」とは、25℃のイオン交換水に対し1g/L以上溶解することをいうものとする。
好ましい水溶性高分子化合物の重量平均分子量は、2000〜800万で、より好ましくは2000〜700万、更に好ましくは3000〜600万、特に好ましくは5000〜600万である。ここで、重量平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)を用いて測定し、ポリエチレングリコール(PEG)換算で平均分子量を決定したものである。
安定性の点で、水溶性高分子化合物は水溶性無機塩(a)を添加した後の水相中(以下、単に水相と略す)でも溶解していることが好ましく、液滴(主として塩析された界面活性剤(b)を含む)が乳化液中に分散している状態を安定に持続させる機能を有するポリマーが挙げられ、このような機能を有するポリマーであれば好適に使用できる。このような機能を有するポリマーとしては、例えば水相に親和性を有するモノマー由来の構成単位(イ)及び/又は塩析された界面活性剤に親和性を有するモノマー由来の構成単位(ロ)を有するポリマーであって、構成単位(イ)と(ロ)の質量比が(イ)/(ロ)=30/70〜90/10であるポリマー(以下タイプ1と呼ぶ)、あるいは(イ)/(ロ)=100/0〜95/5であるポリマー(以下タイプ2と呼ぶ)、あるいは(イ)/(ロ)=5/95〜0/100であるポリマー(以下タイプ3と呼ぶ)を挙げることができる。このうち安定性、溶解性の点でタイプ1、タイプ2のポリマーが好ましく、タイプ1のポリマーが特に好ましい。
構成単位(イ)は、アニオン性基又はその塩を構成単位中に有するポリマー鎖であることが好ましく、カルボキシ基又はその塩を構成単位中に有するポリマー鎖であることが更に好ましく、スルホン酸基、リン酸基、ホスホン酸基又はこれらの塩が含まれていても良い。構成単位(ロ)は、非イオン性のポリマー鎖又は有機基を有するモノマー由来の構成単位であることが好ましい。
タイプ1のポリマーの好ましい例としては、下記のものが挙げられ、そのうち1.、6.が特に好ましい。
1.ポリアルキレングリコールとカルボキシ基又はその塩を有するビニルモノマーとのエステル(好ましくはモノエステル)と、カルボキシ基又はその塩を有するビニルモノマーとの共重合体
ポリアルキレングリコール(メタ)アクリル酸エステルとカルボキシ基又はその塩を有するビニルモノマーとの共重合体が更に好ましく、ポリアルキレングリコール(メタ)アクリル酸エステルと(メタ)アクリル酸又はその塩との共重合体が特に好ましい。例えば、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステルと(メタ)アクリル酸又はその塩との共重合体、ポリ(エチレングリコール/プロピレングリコール)モノ(メタ)アクリル酸エステルと(メタ)アクリル酸又はその塩との共重合体等が、好ましく挙げられる。
2.反応性不飽和基(ラジカル重合可能な不飽和基)を有するポリアルキレングリコールエーテルとカルボキシ基又はその塩を有するビニルモノマーとの共重合体
反応性不飽和基を有するポリアルキレングリコールエーテルと(メタ)アクリル酸又はその塩及び/又はマレイン酸系モノマーとの共重合体が好ましい。例えば、ポリエチレングリコールアリルエーテルとマレイン酸(又はその塩)との共重合体が挙げられる。
3.ポリアルキレングリコールにカルボキシ基を有するモノマー又はその塩をグラフトした共重合体
例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール又はポリ(エチレングリコール/プロピレングリコール)中でアクリル酸とマレイン酸又はそれらの塩とをラジカル重合して得られるグラフトポリマーが好ましく挙げられる。
4.ポリアルキレングリコールマクロアゾ開始剤を使用したカルボキシ基又はその塩を有するビニルモノマーの(共)重合体
好ましくは(メタ)アクリル酸又はその塩をラジカル重合して得られるブロックポリマーが挙げられる。
5.カルボキシ基又はその塩を有するビニルモノマーの重合体と、末端に水酸基を有するポリアルキレングリコールを脱水反応によって連結して得られるグラフトポリマー
好ましくは、ポリ(メタ)アクリル酸又はその塩と、末端に水酸基を有するポリエチレングリコールを脱水反応によって連結して得られるグラフトポリマーが挙げられる。
6.カルボキシ基又はその塩を有するビニルモノマーと、炭素数8〜30の炭化水素基を有するビニルモノマーとの共重合体
(メタ)アクリル酸又はその塩と炭素数8〜30のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体が、好ましく挙げられる。
タイプ2のポリマーは、水相に均一溶解し、且つ液滴には均一溶解しないことが好ましい。タイプ2のポリマーの好ましい例としては、カルボキシ基又はその塩を有するビニルモノマー及び/又はスルホン酸基又はその塩を有するビニルモノマーの(共)重合体、例えばアクリル酸および/又はその塩、メタクリル酸および/又はその塩、スチレンスルホン酸および/又はその塩、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸および/又はその塩、(メタ)アリルスルホン酸および/又はその塩の(共)重合体が挙げられる 。
タイプ3のポリマーとしては、構成単位(ロ)が、アルキレンオキシ基を構成単位とするポリマー鎖を有するポリマーであることが好ましく、液滴に均一溶解し、且つ水相には均一溶解しないことが好ましい。タイプ3のポリマーの好ましい例として、ポリアルキレングリコール、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールが挙げられる。
[親水性粉体(d)]
本発明に用いられる親水性粉体(d)は、粒子自体が親水性であるもののみならず、何らかの処理にて粒子表面が親水性を有する場合も含まれる。この親水性粉体(d)は、混合液(2)中で粒子状として存在する様に用いられるものであればよく、混合液(2)に難溶或いは溶解度以上に添加した場合に水相中に分散する性質のものが好ましい。
親水性粉体(d)の粒子径に関しては、乳化液に懸濁させた際の沈降を抑制する観点から、2次凝集した粒径として20μm以下が好ましい。また、乳化液滴を有効に微小化するという観点から、1μm以上が好ましい。
好ましい親水性粉体(d)としては、洗浄剤として使用する場合を考えると、トリポリリン酸塩やゼオライト等の無機キレート剤を用いることもできる。この際の無機キレート剤は、カルシウム捕捉量200〜600CaCO3mg/g、且つカルシウム安定度定数2〜10である分子量1000以下のキレート剤が好ましい。
[乳化液の製造方法]
本発明においては、水溶性無機塩(a)を含有する水溶液(1)と、界面活性剤(b)と乳化剤(c)と親水性粉体(d)を含有する混合液(2)とを、連続的に混合機に投入することにより、界面活性剤(b)を乳化させた乳化液を得る。
水溶液(1)中の水溶性無機塩(a)の含有量は、乳化物の安定性の観点から、油相の組成や界面活性剤(b)の種類にもよるが、乳化液全量に対し4〜50質量%が好ましく、5〜32質量%が更に好ましく、6〜20質量%が特に好ましい。混合液(2)中の界面活性剤(b)の含有量は、洗浄剤として用いるという観点から、乳化液全量に対し5〜80質量%が好ましく、10〜60質量%が更に好ましく、20〜60質量%が特に好ましい。混合液(2)中の乳化剤(c)の含有量は、乳化物の安定性の観点から、乳化液全量に対し0.01〜10質量%が好ましく、0.1〜5質量%が更に好ましい。混合液(2)中の親水性粉体(d)の含有量は、微小な液滴径を有する乳化液を効率的に得、また増粘を抑制する観点から、乳化液全量に対し5〜50質量%が好ましく、10〜40質量%が更に好ましい。
また、混合液(2)中には水を含有させても良く、ハンドリングの点から、乳化液全量に対し5〜80質量%配合することが、粘度の調整等ができるので好ましい。また、混合液(2)には、水溶液(1)の一部を配合させてもよい。
水溶液(1)と混合液(2)を投入する際の、それぞれの投入速度は、配合するスケール、混合装置の種類や撹拌条件等によって大きく異なるが、例えば、本発明の実施例のような装置を用いた場合には、製造効率の観点から、水溶液(1)では、50〜200g/minが好ましく、混合液(2)では100〜300g/minが好ましい。
本発明の製造方法に用いられる装置は、水溶性無機塩(a)を含有する水溶液(1)の供給装置、電解質濃度が低い状態で溶解した界面活性剤(b)と乳化剤(c)を含む水溶液中に、粒子状として存在する親水性粉体(d)を混合した混合液(2)の供給装置、乳化を行う混合機から構成される。
混合液(2)の供給装置については、親水性粉体(d)を分散できる配合槽を有する供給装置であれば特に制限はないが、親水性粉体(d)を効率的に分散できる攪拌機が好ましく、設備負荷を低減する観点から、パドル型、プロペラ型、タービン型、ディスパー型等の一般的に使用される攪拌翼を有する攪拌機を装備した配合槽が好ましい。
乳化を行う混合機としては、ホモミキサー(特殊機化)等の高周速タイプの槽型攪拌装置や、ホモミックラインミキサー(特殊機化(株)製)、マイルダー(エバラ製作所(株)製)等のラインミキサーが好ましい。特に、設備の軽減化からラインミキサーが好ましい。混合機の攪拌翼周速については、乳化液滴を効率的に製造する観点から、6〜25m/sが好ましく、13〜25m/sがより好ましい。
本発明に用いられる装置の一例を図1に示す。図1において、Aは水溶液(1)の供給装置、Bは混合液(2)の供給装置、Cは乳化を行う混合機、D及びEは送液ポンプである。
本発明の方法で得られる乳化液の乳化液滴の平均粒径は、0.1〜10μmが好ましい。また、乳化液の粘度は100〜3000mPa・sが好ましい。尚、この乳化液滴の平均粒径及び粘度は、以下の実施例に記載した方法により測定される値である。
本発明においては、混合液(2)が親水性粉体(d)を含有していることから、水溶液(1)と混合機内での乳化工程において、機械的な液分への接触、衝突が起こった場合にその機械力が有効に伝達されることにより乳化液滴の微細化が極めて効率よく行われるものである。
以下の実施例においては、表1に示す各成分を表1に示すような組成となるように用いて液体洗浄剤用の乳化液を製造した。また、乳化液滴の平均粒径及び乳化液の粘度は以下の方法で測定した。
Figure 2005270961
*1 アニオン性界面活性剤;ルナックL−55、花王(株)製
*2 非イオン性界面活性剤;炭素数12〜14の2級アルコールにエチレンオキサイド(EO)を平均7モル付加させたもの
*3 乳化用ポリマー;ポリエチレングリコールモノメタクリル酸エステル(EO平均付加モル数90)/メタクリル酸=50/50(質量比)共重合体(重量平均分子量5万;GPCによる測定、ポリエチレングリコール換算)
*4 ゼオライト;ゼオビルダー社製A型ゼオライト(メジアン径3.8μm)
*5 ポリアクリル酸Na;重量平均分子量1.5万;GPCによる測定、ポリエチレングリコール換算
<乳化液滴径の平均粒径の測定方法>
8.2mLの遠沈管に49%炭酸カリウム水溶液9gと、得られた乳化液1gを入れ、軽く攪拌して分散させた後、乳化液滴とゼオライトを遠心分離(高速遠心機CR−22G、800rpm、5分、20℃雰囲気下、日立(株)製)した。上層の乳化液滴を49%炭酸カリウム水溶液で希釈し、レーザ回折/散乱式粒度分布測定装置(LA910、バッチセル使用、屈折率1.02;(株)堀場製作所製)にて体積基準の粒径分布及び平均粒径の測定を行った。
<乳化液の粘度の測定法>
200mLビーカーに乳化液200gを満たし、東京計器(株)製B型粘度計により、No.3のローターを用いて60r/minの速度条件(20℃)において粘度を測定した。
実施例1
連続乳化機(マイルダー型;エバラ製作所製)を周速14m/s(9000rpm)で攪拌させ、ここに、49%炭酸カリウム水溶液(1)を102.0g/min、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、乳化用ポリマー、ポリアクリル酸Na、プロピレングリコール、エチレングリコール、イオン交換水、クエン酸、ゼオライト、イオン交換水を混合した混合液(2)を248.6g/minで連続的に投入し、液体洗浄剤用乳化液を1パスで得た。乳化液の乳化液滴径は1.2μm、粘度は430mPa・sであった。
比較例1
実施例1と同じ連続乳化機に、49%炭酸カリウム水溶液(1)を102.0g/min、実施例1と同じ混合液(2)からゼオライトを除いた混合液を176.6g/minで供給し、得られた混合液に、パドル翼を有した攪拌槽において、ゼオライトを混合して液体洗浄剤用乳化液を得た。乳化液の乳化液滴径は2.0μm、粘度は440mPa・sであった。
実施例2
連続乳化機の攪拌周速を4.7m/s(3000rpm)とした以外は、実施例1と同様の方法で液体洗浄剤用乳化液を得た。乳化液の乳化液滴径は2.0μm、粘度は600mPa・sであった。
比較例2
実施例2と同じ撹拌装置を同じ撹拌周速で撹拌させ、ここに比較例1と同じ水溶液(1)及び混合液(2)を同じ投入速度で投入し、乳化液を得た。乳化液の乳化液滴径は3.4μm、粘度は880mPa・sであった。
本発明に用いられる装置の一例を示す略示図である。
符号の説明
A 水溶液(1)の供給装置
B 混合液(2)の供給装置
C 乳化を行う混合機
D 送液ポンプ
E 送液ポンプ

Claims (5)

  1. 水溶性無機塩(a)を含有する水溶液(1)と、界面活性剤(b)、界面活性剤用乳化剤(c)及び親水性粉体(d)を含有する混合液(2)とを、連続的に混合機に投入することにより、界面活性剤(b)が乳化した乳化液を得る、乳化液の製造方法。
  2. 混合液(2)が、さらに、水を含有する請求項1記載の乳化液の製造方法。
  3. 界面活性剤(b)が、アニオン性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤から選ばれる少なくとも1種を含有する請求項1又は2記載の乳化液の製造方法。
  4. 混合機がラインミキサーである請求項1〜3いずれかに記載の乳化液の製造方法。
  5. 製造される乳化液が洗浄剤用乳化液である請求項1〜4いずれか記載の乳化液の製造方法。
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