JP2005270873A - 酸化物微粒子担持触媒及びその製造方法 - Google Patents

酸化物微粒子担持触媒及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 平均粒子径が10nm以下の酸化物微粒子を用いた触媒を提供することを目的とする。
【解決手段】 白金微粒子とそれより卑な金属の酸化物微粒子とが導電性担体に担持された触媒。
【選択図】 図1

Description

本発明は、酸化物微粒子担持触媒及びその製造方法に関する。
白金などの貴金属粒子をアルミナなどの担体に担持させた触媒は、燃料改質触媒、排ガス浄化触媒、自動車用および定置用電源などの広範囲において用いられている。
かような触媒を使用する接触反応は、触媒表面で反応が進行する。従って、従来から貴金属粒子のサイズを10nm以下まで小さくし、粒子表面積が大きい触媒を利用するのが最も有効であるとされている。また、高い触媒性能を示すために、担体上で貴金属粒子が所定の粒径を維持し、均一に分散されているのが望まれる。
前記触媒の一般的な作製方法としては、無機担体に水溶性貴金属化合物の水溶液を含浸し、焼成等を行うことにより、貴金属が無機酸化物担体に担持された触媒を作製する方法である。しかしながら、含浸による方法では、貴金属粒子のサイズが不揃いで、粒子表面積を十分に大きくすることが出来ない問題があった。また、貴金属粒子のサイズを安定的に平均粒子径10nm以下の微粒子サイズにまで小さくすることも困難であった。
また、前記触媒は長期にわたって触媒性能を維持することが求められ、自動車用電源では5000時間、定置用電源では4万時間とも言われている。しかし、貴金属粒子は表面状態が非常に不安定である。そのため、熱的エネルギーが加わると貴金属粒子は、容易に担体表面を移動してシンタリングしたり、担体に固溶したりするため、触媒性能を失活するという問題がある。
これらの問題を解決するための方法として、特許文献1および2に記載されるような逆ミセル法(マイクロエマルジョン法)が挙げられる。マイクロエマルジョン法とは、貴金属などの触媒元素を含む水溶液が超微粒子状の液滴として存在するマイクロエマルジョンを使用し、その貴金属を沈殿もしくは還元して不溶化し、その不溶化した貴金属を含有する溶液を超微粒子状の液滴(マイクロエマルジョン)として分散させた分散液を使用する方法である。これにより、担体表面に貴金属などの触媒元素を所定の粒径で高分散担持させることができる。
例えば、特許文献1には、前記逆ミセル法により貴金属コロイドを得た後、担体前駆体に担持させ焼成し、金属酸化物の担体の表面に貴金属粒子を吸着させた構造を有する触媒が記載されている。
また、特許文献2には、貴金属粒子が担体に埋没した構造を有する触媒が記載されている。前記触媒は、担体の表面にさらに担体と貴金属粒子との反応を抑制するための反応抑制剤が付着している(図示せず)。かような触媒は、特許文献2の実施例8において、触媒元素の貴金属を含む化合物である硝酸パラジウム溶液を含有するマイクロエマルジョンと、パラジウムの還元剤および硝酸バリウムを含むマイクロエマルジョンを混合し、炭酸ガスでバブリングすることにより炭酸バリウムを反応抑制剤として沈殿させ、パラジウムと炭酸バリウムとを凝集させる方法が用いられている。
更に、貴金属、特に白金等は高価であるためPt低減化のため様々な工夫がなされている。具体的には、第2金属を添加して白金と合金化してPt低減化を図る手法などが提案されている(例えば、特許文献3〜7参照のこと。)。
特開平7−246343号公報 特開平10−216517号公報 特開平4−371230号公報 特開平6−176766号公報 特開平8−85896号公報 特開2003−45442号公報 特開平6−29027号公報
しかし、上記特許文献1に記載されている触媒では、担体表面に貴金属粒子のみが担持した構造を有するため、容易に貴金属粒子のシンタリングが起こり易く、シンタリングを抑制するのは困難である。
また、特許文献2に記載されている方法では、担体の表面に貴金属粒子が20〜90%も埋没し、貴金属粒子が担体と反応して固溶する恐れがある。さらに、貴金属粒子の回りに反応抑制剤としてバリウムが担持されているため、貴金属と反応ガスとの接触面積が減り、反応効率が低下する恐れがある。
また、上記特許文献3〜7に記載されているような第2金属を添加して白金と合金化してPt低減化を図る手法でも、高温領域での焼成工程をする必要があり、シンタリングなどの問題がある。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、担体上に担持する触媒金属のシンタリングを抑制し、かつ高価な貴金属(Pt等)の低減化を図ることのできる、新たな金属種担持した触媒およびその製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、高価な貴金属(Pt等)の低減化を図ることのできる、新たな金属種として微粒子化された金属酸化物を担持した触媒およびその製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、平均粒子径が10nm以下で粒子径分布の狭い金属酸化物微粒子を用いた触媒およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、白金微粒子とそれより卑な金属の酸化物微粒子とが導電性担体に担持された触媒を提供することにより上記課題を解決するものである。
本発明の触媒は、微粒子化された白金及び金属酸化物を導電性担体表面に担持させることで、酸素還元反応を迅速に進めることができ、高価な貴金属(Pt等)の低減化を図ることができる。
また、これまでに逆ミセルを用いて貴金属である白金等の貴金属を微粒化することはなされていたが、さらにPt低減化のために白金と併用して用いられる酸化物微粒子の調製方法については、10nm以下の微粒子サイズの金属酸化物を安定して調製できる条件はなく、さらに、粒子径分布の狭い酸化物微粒子を調製できる方法は見出されていなかった。本発明では、逆ミセル法を用いることで、担体表面に白金および金属酸化物が所定の粒径に微粒子化されて担持することができ、高い触媒性能を有効に発現することができる。
また、担体表面に白金および金属酸化物が所定の粒径に微粒子化されて担持されているため、加熱等による白金微粒子のシンタリングを抑制もしくは阻止することができ、さらには、白金微粒子の酸化を防止することができる。
また、白金微粒子と金属酸化物とが独立して導電性担体表面に強く結合しているため、貴金属粒子と反応ガスとの接触面積を充分に確保できる。
従って、前記触媒は高温雰囲気下においても優れた触媒性能を維持することができる。
以下、本発明の触媒の実施形態につき、説明する。
従来法で作製された触媒は、金属アルコキシドの加水分解物を担体原料として用い、これに貴金属粒子を含浸法により担持させた後、焼成工程を経る。焼成工程では、担体原料が、水和物形態から脱水して酸化物形態に変化するに伴い、担体原料に体積変化が起こる。この際に、担体原料に担持された貴金属粒子が移動して容易にシンタリングが起こる恐れがあった。高い触媒活性を示すためには、担体表面の貴金属粒子が所定の粒径を維持し、かつ、均一に分散されていることが望まれる。従って、貴金属粒子のシンタリングは、貴金属粒子の増大、分散性の低下などを招き、触媒活性を劣化させる原因となる。
例えば、上記特許文献1に記載される触媒は、先ず、不溶性の貴金属塩を超微粒子状で含む逆ミセルを作り、次いで、この逆ミセルに還元剤を加えて、その貴金属塩を貴金属コロイドに還元し、この貴金属コロイドを金属酸化物に固定化して得られる。かような触媒は、担体表面に貴金属粒子が吸着した構造であるため、貴金属粒子の移動を阻止もしくは抑制することが困難である。従って、貴金属粒子のシンタリングが起こりやすい。
また、上記特許文献2に記載される触媒は、図2に示すように、貴金属粒子が担体に埋没した構造を有する触媒が記載されている。前記触媒は、担体の表面に担体と貴金属粒子との反応を抑制するための反応抑制剤が付着している。かような触媒の作製方法は、貴金属などの触媒元素を含む化合物を含有する逆ミセルと、貴金属の還元剤および反応抑制物質を含む逆ミセルを混合し、炭酸ガスでバブリングすることにより反応抑制物質を炭酸塩として沈殿させ、貴金属と反応抑制物質とを凝集する方法が用いられている。前記方法により得られる触媒は、担体の表面に貴金属粒子が20〜90%も埋没し、担体上に担持された貴金属の表面に反応抑制物質を担持させているため、貴金属粒子と反応ガスとの接触面積が減り反応効率が低下する問題がある。
しかしながら、本発明の触媒は、後述する製造方法に示す逆ミセル法を用いて、白金微粒子とそれより卑な金属の酸化物微粒子とが導電性担体に(別々に高分散に)担持されたことを特徴とする触媒である。本発明の触媒は、白金微粒子と金属酸化物微粒子が別々に導電性担体と強固に結合しているため(図1、図2の符号124、224参照のこと)、反応ガスとの接触面積を充分に確保することができる。さらに、高温雰囲気下などの厳しい使用条件下でも、金属酸化物が障壁となり白金微粒子のシンタリングを抑制することができる。従って、本発明の触媒は、高い触媒性能および耐熱性を有する。
ここで、白金微粒子の平均粒子径(B)は、粒子のサイズを10nm以下の微粒子サイズまで小さくし、粒子表面積が大きい触媒を利用するのが最も有効であるとされていることから、10nm以下、好ましくは1〜5nmである。なお、本発明において平均粒子径とは、X線回析における金属の回析ピークの半値幅より求められる結晶子径や透過型電子顕微鏡より調べられる金属の粒子径の平均値で算出することができる。
また、上記白金微粒子の粒子径分布は、特に制限されるものではないが、粒子径分布が狭い方が望ましい。具体的には、白金微粒子の粒子径は、白金微粒子の平均粒子径(B)±1nmの範囲内に存在する確率が80%以上、好ましくは90%以上であることが望ましい。導電性担体表面の貴金属微粒子が所定の粒径及び粒度分布を維持して均一に分散し得るため、高い触媒活性を示すことができる。白金微粒子の平均粒子径(B)±1nmの範囲内に存在する確率が80%未満の場合には、白金粒子のサイズが不揃いで、粒子表面積を十分に大きくすることが出来ない場合がある。白金微粒子の粒子径分布は、透過型電子顕微鏡による観察像よりPt粒子径を計測することにより算出することができる。
上記白金微粒子の担持量は、触媒全量を対して0.1〜60質量%、好ましくは5〜30質量%の範囲である。白金微粒子が0.1質量%未満では触媒活性が不十分である。一方、60質量%を超えるとPtの分散性が低下するので効率的でない。また、白金は高価であるため、さらに含有量を増加することによる更なる効果の発現が期待できず、不経済である。
上記白金微粒子より卑な金属の酸化物の金属元素としては、特に制限されないが、好ましくは、アルミニウム、シリコン、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、ジルコニウム、セリウム、タングステンおよびガリウムよりなる群から選択された一つ以上の金属である。白金微粒子と共にこれらの金属微粒子を導電性担体に担持することで、白金微粒子単身では容易に白金微粒子のシンタリングが起こり易いが、金属微粒子を併用によりシンタリングを抑制することができる点で有利である。また、高価な白金の低減化を図ることができる。
触媒粉末の表面に担持された白金と共存する金属酸化物微粒子の平均粒子径(A)は、1〜10nm、好ましくは1〜5nmの範囲である。導電性担体に白金と共に担持される金属酸化物微粒子の平均粒子径(A)が1nm未満では、触媒重量当たりの触媒性能の効率を考えた場合好ましくないとともに、使用環境により異なるが、触媒の耐久性の面からも劣化が大きくなるため好ましくない。一方、金属酸化物微粒子の平均粒子径(A)が10nmを超える場合には、金属酸化物微粒子の比表面積の低下が大きく、白金と共存することによる効果が低下するため好ましくない。
上記金属酸化物微粒子の粒子径は、金属酸化物微粒子の平均粒子径A±1nmの範囲内に存在する確率が80%以上、好ましくは90%以上であることが好ましい。これにより、導電性担体表面の貴金属微粒子と共に金属酸化物微粒子が所定の粒径及び粒度分布を維持して均一に分散し得るため、高い触媒活性を示すことができる。金属酸化物微粒子の平均粒子径A±1nmの範囲内に存在する確率が80%未満の場合には、金属酸化物微粒子のサイズが不揃いで、粒子表面積を十分に大きくすることが出来ない場合がある。酸化物微粒子の粒子径分布は、透過型電子顕微鏡による観察像よりPt粒子径を計測することにより算出することができる。
上記金属酸化物微粒子の担持量は、本発明の作用効果を有効に発現できるものであれば特に制限されるものではないが、触媒全量を対して1〜30質量%、好ましくは2〜10質量%の範囲である。金属酸化物微粒子の担持量を上記範囲内に調整することで、白金の利用率を上げ、貴金属粒子、特に白金粒子表面と耐酸性金属酸化物粒子表面の反応を大きく促進させることができる。金属酸化物微粒子の担持量は、触媒全量を対して1質量%未満では、高価である白金の低減効果が小さくなり、触媒のコスト低減効果が制限される。一方、30質量%を超えると、金属酸化物微粒子が触媒粒子を構成する導電性担体や白金微粒子表面に存在すると、白金微粒子の大部分を覆ってしまうため、白金の利用率が低下してしまう。
また、金属酸化物微粒子の担持量は、本発明の作用効果を有効に発現できるものであれば特に制限されるものではないが、金属酸化物微粒子担持量:白金微粒子担持量(モル比)=2:1〜1:10の範囲、好ましくは1:1〜1:5の範囲とするのが望ましい。これは、白金と金属酸化物との比がこの範囲を外れると、触媒活性が不十分となる恐れがあるためである。
また、(1)上記白金微粒子と金属酸化物微粒子とは、導電性担体上に互いに独立して高分散に担持されていてもよいし、(2)白金微粒子と金属酸化物微粒子とが導電性担体上に近接して高分散に担持されていてもよいし、(3)金属酸化物微粒子が導電性担体上に高分散に担持され、更に該金属酸化物微粒子上に該白金微粒子が高分散に担持されていてもよいなど特に制限されるものではない。更に、(4)白金微粒子が導電性担体上に高分散に担持され、更に該白金微粒子上に該金属酸化物微粒子が高分散に担持されている形態についても、白金の触媒活性が金属酸化物微粒子の担持によって損なわれない範囲内であれば利用可能である。
本発明触媒において、白金及び金属酸化物を共に(10nm以下の)微粒子形態として、導電性担体上に(高分散に)担持させるとしたのは、以下の理由による。即ち、白金との併用により酸素の酸化還元活性を向上させることのできる金属酸化物粒子であっても、白金粒子を該金属酸化物が被覆する形態(薄膜被覆形態)、或いは粒子どうしが離れて存在する形態の場合には、酸素還元反応サイトが十分でない。また、高温雰囲気下での金属酸化物粒子の成長・凝集により活性促進が十分に発現できなくなる。そのため、白金との併用により酸素の酸化還元反応に対して高活性を示す金属酸化物粒子の特性を十分に発現させることができず、白金の担持量の低減を図るのが困難である。即ち、白金及び金属酸化物を導電性担体上に、好ましくは平均粒子径10nm以下で、更に好ましくは粒度分布の狭い微粒子形態で(高分散に)担持させることで粒子表面積を大きくし、高い触媒性能を示すことを見出し、本発明の形態が最も優れた活性を発現することを知得したことによる。また粒子どうしが離れて存在する形態とは、白金粒子と金属酸化物粒子とが全く接触しない形で孤立した状態で存在する、いわば低分散で担持された形態をいう。
更に、本発明の第1の燃料電池用電極触媒体においては、貴金属(Pt)を酸素還元反応に対し高活性を示す粒子サイズに制御し、導電性担体上に高分散担持させ、さらに耐酸性金属酸化物も同様に酸素還元反応に対し高活性を示す粒子サイズに制御して導電性担体上に高分散担持させることにより、活性向上を図ることができる。
また、本発明の触媒に用いることのできる導電性担体としては、特に制限されるものではなく、従来公知のものを用いることができる。好ましくは炭素材料である。炭素材料としては、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、活性炭などが挙げられる。特に好ましくは比表面積(単位重量あたりの表面積)が高い、VulcanXC72、Ketjen Black EC、Ketjen Black EC600JD Black pearls 2000がよい(いずれも炭素材料である)。
上記導電性担体の比表面積は、本発明の作用効果を有効に発現できるものであれば特に制限されるものではないが、200〜1600m/g、好ましくは500〜1600m/gの範囲であるのが望ましい。比表面積が200〜1600m/gの導電性担体、特にカーボンブラックを燃料電池用の導電性担体として用いることにより、白金微属粒子及び金属酸化物微粒子を高分散に担持させることができ、触媒粒子の凝集抑制、利用率の向上が達成できる。
また、導電性担体の平均粒子径は、50〜1000nm、より好ましくは50〜500の範囲である。1000nmを超える場合には、担体の比表面積が低下するとともに、担持物質の高分散性が低下するため好ましくない。
また、本発明の触媒において、金属酸化物の平均粒子径を(A)とし、導電性担体の平均粒子径(C)とした場合、(C)/(A)を1〜50、特に2〜30となるようにするのがよい。(C)/(A)が1未満の場合、金属酸化物微粒子が導電性担体表面の白金微粒子のシンタリング阻止および抑制効果が発現せず、50を超える場合には、金属酸化物微粒子が相対的に小さくなりすぎるためにシンタリング阻止および抑制効果が維持できなくなる。
上記したように、本発明における触媒は、導電性担体表面に白金微粒子と金属酸化物微粒子とが(高分散)担持しているため、高温雰囲気下や強い衝撃などによる白金微粒子の移動を抑制することができる。また、白金微粒子と金属酸化物微粒子とは、固溶(合金)化したり薄膜積層化して一体化されずに、別々に担体表面に担持しているため、白金微粒子と反応ガスとの接触面積を充分に確保することができ、反応効率を維持できる。さらに、導電性担体表面に担持された金属酸化物微粒子は、酸素過剰雰囲気下などにおいては、触媒表面の酸素濃度を下げ、白金微粒子の酸化を防ぐことができるため、触媒活性の低下を抑制することができる。
従って、かような各種特性を有する本発明の触媒は、排ガス浄化触媒、燃料改質触媒、自動車用および定置用電源など、厳しい使用環境下でも優れた触媒性能を求められる各種用途に好適に用いることができる。
次に、本発明の触媒の調製方法につき、説明する。
本発明の触媒の調製方法の代表的な実施形態にあっては、金属イオンを含む酸性溶液に沈殿剤としてアルカリ水溶液を投入することにより、その金属の水酸化物微粒子を生成させ、その後、熱処理等により、その金属の酸化物微粒子を生成させる段階にあって、
ミセル内部に金属イオンを含む酸性溶液を包含する逆ミセル溶液Aに、沈殿剤であるアルカリ水溶液を添加することにより、逆ミセル中でその金属の水酸化物微粒子を生成させた後、熱処理等することを特徴とするものである。本発明の触媒調製方法では、逆ミセル法を用いることにより粒子径や粒子径分布を制御した金属の水酸化物微粒子を調製できる。また、本発明の触媒調製方法により金属酸化物微粒子の平均粒子径(A)が1〜10nm、好ましくは1〜5nmの範囲内であって、粒度分布を狭く、具体的には上記に規定するように金属酸化物微粒子の粒子径がA±1nmの範囲内に存在する確率が80%以上、好ましくは90%以上のものを製造することができる。
本発明の触媒の調製方法では、微粒の金属酸化物を調製するためには、金属水酸化物の生成工程が非常に重要である。特に、金属含有酸性溶液と沈殿剤(アルカリ水溶液)との反応を制御する必要がある。1つがアルカり水溶液を逆ミセルで可溶化したものと、金属含有酸性溶液(こちらも逆ミセルで可溶化)とを混合することにより、ナノレベルの反応場で、沈殿反応を生じるため、均一な反応が行える。二つ目は、添加速度により、沈殿反応を制御し、徐々に進行させることにより、粒子径分布の狭い、酸化物微粒子を調製できる。
上記観点から、本発明の触媒の調製方法の代表的な実施形態にあっては、金属イオンを含有する酸性溶液を用い、その酸性溶液に沈殿剤としてアルカリ水溶液を投入することにより含有する金属の水酸化物微粒子を生成させ、ついで、含有する金属の酸化物微粒子を製造する段階にあって、
ミセル内部に金属を含有する酸性溶液を包含する逆ミセル溶液Aに、沈殿剤であるアルカリ水溶液を添加することにより逆ミセル中で金属の水酸化物微粒子を生成させ、その生成物を熱処理することを特徴とするものである。本発明の触媒調製方法では、逆ミセル法を用いることにより粒子径や粒子径分布を制御した金属の水酸化物微粒子を調製できる。また、本発明の触媒調製方法によっても、金属酸化物微粒子の平均粒子径(A)が1〜10nm、好ましくは1〜5nmの範囲内であって、粒度分布を狭く、具体的には上記に規定するように金属酸化物微粒子の粒子径がA±1nmの範囲内に存在する確率が80%以上、好ましくは90%以上のものを製造することができる。さらに、本実施形態では、酸性溶液を包含した逆ミセル溶液に、沈殿剤を添加し金属水酸化物を生成することができる。この際、上記実施形態のように、アルカリ溶液を直接添加することも可能であるが、生成した金属水酸化物の粒子径分布を狭い状態で得るためには、金属水酸化物が生成する際の、反応の均一化が必要である。本実施形態の場合、逆ミセル中に包含されたアルカリ溶液は、溶液中での逆ミセル同士の衝突の際に、徐々に反応が進むために、粒子成長の抑制や粒度分布を狭い状態に維持する効果をもたらすと思われる。また、本実施形態の場合、逆ミセルで可溶化した溶液同士の混合により、反応が均一に進行するために、粒子径分布や平均粒子径などが調整可能である。
「逆ミセル法」とは、後述するように、所望する金属イオンを含む水溶液が超微粒子状の液滴として存在する逆ミセル溶液を使用し、前記金属イオンを沈殿もしくは還元して不溶化し、その不溶化した金属を含有する溶液を超微粒子状の逆ミセルとして高分散させた分散液(逆ミセル溶液)を使用する方法である。
逆ミセル溶液は、例えば、有機溶媒に界面活性剤分子等の両親媒性物質を混合することにより前記両親媒性物質が集合して形成される逆ミセル(図1の105、図2の205参照)を含有、かつ前記ミセル内に所望する金属イオンやアルカリイオンや金属水酸化物微粒子を含有する溶液である。有機溶媒相内で疎水性基を外側すなわち有機溶媒相側に向け、親水性基を内側に向けて配向し、疎水性基と親水性基の配向が水性溶媒相の場合と逆であるため、逆ミセル溶液とする。逆ミセル溶液を模式的に示す図が図1、2の逆ミセル溶液A、B、Cである。このような逆ミセル溶液は、界面活性剤を有機溶媒に溶解した溶液に水溶液を加えて撹拌して調製することができる。親水性基が集まった部分には水などの極性分子を保持する能力がある。前記水溶液は、直径数nm〜数10nm程度の極めて小さな水滴となって有機溶媒中に均一に分散するが、注入した水溶液と界面活性剤のモル比によって逆ミセルの微細組織の大きさを制御することができる。
上記、逆ミセル溶液Cは、いわば、逆ミセル法を用いて調製した金属水酸化物微粒子を包含する逆ミセル溶液といえる。逆ミセル法を用いて調製した金属水酸化物微粒子とは、ミセル内部に金属イオンを包含する酸性溶液を含有する逆ミセル溶液に、前記沈殿剤を添加することにより、ミセル内部で金属イオンが金属水酸化物に還元され、金属イオンの沈殿物(水酸化物)となったものである。本発明において、前記沈殿剤は、金属イオンを水酸化物として沈殿させるものである。金属水酸化物を導電性担体表面に担持させることで、焼成工程において金属水酸化物が脱水して、平均粒子径が1〜10nmの金属酸化物微粒子となり、白金微粒子の酸化を防止して触媒活性を好適に維持することができる。また、沈殿剤を用いてpH6〜10とすることにより、微粒子状の沈殿物とすることができる。
以下、本発明の触媒の調製方法の代表的な実施形態につき、図面を用いて説明する。
図1は、本発明の触媒の調製方法の手順を図解しながら説明した工程概略図である。
本発明の触媒調製方法では、図1に示すように、ミセル内部に金属イオンを含む酸性溶液を包含する逆ミセル溶液Aに、沈殿剤であるアルカリ水溶液を添加することにより、逆ミセル中でその金属の水酸化物微粒子を生成させた後、さらに導電性担体を含有する溶液を添加混合し、導電性担体上に金属水酸化物微粒子を担持させ、その後、熱処理等により、その金属の酸化物微粒子を生成させる。次に、金属の酸化物微粒子を担持する導電性担体を還元剤に添加混合し、これに白金塩水溶液を添加し、乾燥することで、本発明の触媒を調整する方法が挙げられる。
まず、上記金属の酸化物微粒子を生成させる段階(製造方法)で使用するためのミセル内部に金属イオン含む酸性溶液を包含する逆ミセル溶液Aを調製する。すなわち、図1に示すように、有機溶媒101に界面活性剤102を添加し、攪拌混合することで、有機溶媒101中に界面活性剤102が均一に溶解された状態の溶液103を形成する。
この溶液103に金属イオンを含む酸性溶液として金属塩水溶液104を加え更に撹拌することで、親水性基102aを内側に疎水性基102bを外側にする逆ミセル105が形成され、逆ミセル105内部に金属塩水溶液104が内包される逆ミセル溶液Aを調製することができる。金属塩水溶液は、アルカリ水溶液等により沈殿物を生成するものであればよい。
次に、逆ミセル溶液Aに還元剤としてアルカリ水溶液108を添加し、攪拌混合することにより、逆ミセル105中で還元反応が進行し、さらに攪拌を続けて還元反応による沈殿の熟成を行うことにより、逆ミセル中105で金属イオンが金属水酸化物に還元され、その金属イオンの沈殿物(その金属の水酸化物微粒子110)を生成させることができる。逆ミセル105内部では均一な組成の金属水酸化物の超微粒子の分散性に優れ、二種以上の金属イオンを含有させた場合にも極めて均一な組成の金属水酸化物の超微粒子が得られる。
次いで、有機溶媒111に導電性担体112を添加し、攪拌混合して導電性担体含有溶液Eを調製する。この導電性担体含有溶液Eを、逆ミセル105内部に金属の水酸化物微粒子110が内包される逆ミセル溶液Cに添加し、攪拌混合することにより、導電性担体112と金属の水酸化物微粒子110を内包する逆ミセル105が、導電性担体上に吸着または、溶液中に分散した状態にする。
ここに、逆ミセル105を崩壊するための溶媒F113を添加し、攪拌混合する(逆ミセルの崩壊処理工程)ことで、逆ミセル105を崩壊させ、逆ミセル105に包含されていた金属の水酸化物を逆ミセル外に放出させて、該金属の水酸化物微粒子110が導電性担体112表面に吸着された触媒前駆体を生成する。すなわち、逆ミセル105を崩壊させ、導電性担体112上に逆ミセル105内部から外部に出てきた金属水酸化物微粒子110を均一且つ高分散に吸着(担持)された触媒前駆体を形成する。
その後、遠心分離、濾過、洗浄等の方法により金属水酸化物が付着(吸着)された導電性担体を分離し洗浄する濾過工程114を経た後、乾燥工程115において乾燥の後に、塊状物を適当に微粉化して導電性担体112上に金属水酸化物微粒子110を高分散に担持させた触媒前駆体粒子を得、さらに該触媒前駆体粒子を焼成工程116により焼成することで、導電性担体112上に金属酸化物微粒子117を高分散に担持させた粒子118を得ることができる。
次に、エタノールなどの還元剤119に、焼成工程116により得られた粒子118を添加し、攪拌することにより、該粒子118を還元剤119中に均一に分散させる。この溶液に白金塩水溶液120を添加し、攪拌混合する。この際、上記白金塩水溶液120、220を添加前または添加中または添加後に、溶液を所定温度にまで昇温する。これにより、還元反応が進行し、該反応により形成された白金微粒子を、金属酸化物微粒子117を高分散に担持させた導電性担体112表面に高分散に吸着することができる。
その後、遠心分離、濾過、洗浄等の方法により混合物を分離し洗浄する濾過工程121を経た後、乾燥工程122において乾燥の後に、必要に応じて微粉化することで、白金微粒子123とそれより卑な金属の酸化物微粒子117とが導電性担体112に(高分散に)担持された触媒124粉末を得ることができる。
次に、本発明の触媒の調製方法の代表的な他の一実施形態につき、図面を用いて説明する。
図2は、本発明の触媒の調製方法の他の一実施形態による手順を図解しながら説明した工程概略図である。
本発明の触媒調製方法では、図2に示すように、ミセル内部に金属イオンを含む酸性溶液を包含する逆ミセル溶液Aに、沈殿剤であるアルカリ水溶液を予めミセル溶液で包含した逆ミセル溶液Bを調製したのち、逆ミセル溶液Aに逆ミセル溶液Bを1〜100ml/hrの添加速度にて添加し、双方の逆ミセル中でその金属の水酸化物微粒子を生成させた後、さらに導電性担体を含有する溶液を添加混合し、導電性担体上に金属水酸化物微粒子を担持させ、その後、熱処理等により、その金属の酸化物微粒子を生成させる。次に、金属の酸化物微粒子を担持する導電性担体を還元剤に添加混合し、これに白金塩水溶液を添加し、乾燥することで、本発明の触媒を調整する方法が挙げられる。
まず、上記金属の酸化物微粒子を生成させる段階(製造方法)で使用するためのミセル内部に金属イオン含む酸性溶液を包含する逆ミセル溶液Aを調製する。すなわち、図2に示すように、有機溶媒201に界面活性剤202を添加し、攪拌混合することで、有機溶媒201中に界面活性剤202が均一に溶解された状態の溶液203を形成する。
この溶液203に金属イオンを含む酸性溶液として金属塩水溶液204を加え更に撹拌することで、親水性基202aを内側に疎水性基202bを外側にする逆ミセル205が形成され、逆ミセル205内部に金属塩水溶液204が内包される逆ミセル溶液Aを調製することができる。
次に、有機溶媒206に界面活性剤207を添加し、攪拌混合することで、有機溶媒206中に界面活性剤207が均一に溶解された状態の溶液(図2の溶液203と同様につき省略したが、説明の都合上、溶液203’と称する。)を形成する。
この溶液203’に、金属塩水溶液204に代えて還元剤としてアルカリ水溶液208を添加し、攪拌混合することにより、親水性基202aを内側に疎水性基202bを外側にする逆ミセル209が形成され、逆ミセル109内部にアルカリ水溶液208が内包される逆ミセル溶液Bを調製することができる。
次に、逆ミセル溶液Aに逆ミセル溶液Bを1〜100ml/hrの添加速度にて添加し、攪拌混合することにより、双方の逆ミセル205、209同士が衝突する間に、各逆ミセル内部の溶液同士が相互に少しづつ移動し、双方の逆ミセル205、209中で還元反応が進行し、さらに逆ミセル溶液Bを徐々に添加しながら攪拌を続けて還元反応による沈殿の熟成を行うことにより、双方の逆ミセル205、209中でその金属の水酸化物微粒子210を生成させることができる。本発明者らは、この金属の水酸化物微粒子210の形成段階において、逆ミセル溶液Bの添加速度を調整しながら還元反応を進めることで、逆ミセル205と209とが結合して大きなサイズの逆ミセルを形成することなく、各逆ミセル205、209がその粒子サイズを保持した状態で金属の水酸化物微粒子210を形成することができるため、従来では困難であった平均粒子径が10nm以下で、かる粒度分布の狭い極めて均一な粒子径の揃った微粒子が形成しえること見出したものである。よって、双方の逆ミセル205、209内部では、共に均一な組成の金属水酸化物の超微粒子の分散性に優れ、二種以上の金属イオンを含有させた場合にも極めて均一な組成の金属水酸化物の超微粒子が得られる。
次いで、有機溶媒211に導電性担体212を添加し、攪拌混合して導電性担体含有溶液Eを調製する。この導電性担体含有溶液Eを、双方の逆ミセル205、209内部に金属の水酸化物微粒子210が内包される逆ミセル溶液Dに添加し、攪拌混合することにより、導電性担体212と金属の水酸化物微粒子210を内包する逆ミセル205、209が導電性担体上に吸着または、溶液中に分散した状態にする。
ここに、逆ミセル溶液D中の逆ミセル205、209を崩壊するための溶媒F213を添加し、攪拌混合する(逆ミセルの崩壊処理工程)ことで、逆ミセル205、209を共に崩壊させ、導電性担体212上に逆ミセル205、209内部から外部に出てきた金属水酸化物微粒子210を均一かつ高分散に吸着(担持)させる。
その後、遠心分離、濾過、洗浄等の方法により混合物を分離し洗浄する濾過工程214を経た後、乾燥工程215において乾燥の後に、塊状物を適当に微粉化して導電性担体212上に金属水酸化物微粒子210を高分散に担持させた触媒前駆体粒子を得、さらに該触媒前駆体粒子を焼成工程216により焼成することで、導電性担体212上に金属酸化物微粒子217を高分散に担持させた粒子218を得ることができる。
次に、エタノールなどの還元剤219に、焼成工程216により得られた粒子218を添加し、攪拌することにより、該粒子218を還元剤219中に均一に分散させる。この溶液を所定温度に昇温した後、白金塩水溶液220を添加し、攪拌混合することにより、還元反応が進行し、該反応により形成された白金微粒子を、金属酸化物微粒子217を高分散に担持させた導電性担体212表面に高分散に吸着することができる。
その後、遠心分離、濾過、洗浄等の方法により混合物を分離し洗浄する濾過工程221を経た後、乾燥工程222において乾燥の後に、必要に応じて微粉化することで、白金微粒子223とそれより卑な金属の酸化物微粒子217とが導電性担体212に(高分散に)担持された触媒224粉末を得ることができる。
以下、上記図1、2で説明した本発明の触媒調整方法の各構成要件につき、さらに詳しく説明する。
本発明の触媒調整方法に用いることのできる逆ミセルや導電性担体含有溶液の形成に利用可能な有機溶媒101、111、201、206及び211としては、様々な物質が使用可能であるが、一例を挙げると、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、シクロヘプタン、ヘプタノール、オクタノール、ドデシルアルコール、セチルアルコール、イソオクタン、n−ヘプタン、n−ヘキサン、n−デカン、ベンゼン、トルエン、キシレン等がある。また、逆ミセル溶液中の水滴ないし液滴の大きさを調節する目的で、アルコール等を添加してもよい。前記有機溶媒は、1種を単独で使用するほか、2種以上を併用することもできる。更に、逆ミセル溶液Aにも逆ミセル溶液Bの調製にも使用することができ、更に導電性担体を含有する溶液として供給する場合には、これらの溶液の調製にも使用することができる。この際、いずれかの逆ミセル溶液に使用する有機溶媒と他の逆ミセル溶液に使用する有機溶媒とは、同種のものであっても異種のものであってもよい。同様に、導電性担体を含有する溶液に使用する有機溶媒と、各逆ミセル溶液に使用する有機溶媒とも、同種のものであっても異種のものであってもよい。
逆ミセル溶液を形成する界面活性剤102、202及び207としては、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ラウリン酸マグネシウム、カプリン酸亜鉛、ミリスチン酸亜鉛、ナトリウムフェニルステアレ−ト、アルミニウムジカプリレ−ト、テトライソアミルアンモニウムチオシアネ−ト、n−オクタデシルトリn−ブチルアンモニウム蟻酸塩、n−アミルトリn−ブチルアンモニウムヨウ化物、ナトリウムビス(2−エチルヘキシル)琥珀酸塩、ナトリウムジノニルナフタレンスルホネ−ト、カルシウムセチルサルフェート、ドデシルアミンオレイン酸塩、ドデシルアミンプロピオン酸塩、セチルトリメチルアンモニウムブロマイド、ステアリルトリメチルアンムニウムブロマイド、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、ドデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、オクタデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ジドデシルジメチルアンモニウムブロマイド、ジテトラデシルジメチルアンモニウムブロマイド、ジドデシルジメチルアンモニウムクロライド、ジテトラデシルジメチルアンモニウムクロライド、(2−オクチルオキシ−1−オクチルオキシメチル)ポリオキシエチレンエチルエーテル等を挙げることができる。前記界面活性剤も、いずれの逆ミセル溶液の調製にも使用することができ、2種以上を併用することもできる。この際、いずれかの逆ミセル溶液に使用する界面活性剤と他の逆ミセル溶液に使用する界面活性剤とは、同種のものであっても異種のものであってもよい。
逆ミセル溶液に使用する有機溶媒に対する界面活性剤の添加量は、有機溶媒100質量部に対して、10〜300質量である。10質量部を下回ると逆ミセルの形成が困難となり、一方300質量部を超えるとロッド状ミセルが形成され、金属酸化物微粒子の平均粒子径Aを1〜10nm、好ましくは1〜5nmの範囲に制御し、平均粒子径A±1nmの範囲内に存在する確率が80%以上、好ましくは90%以上とする狭い粒度分布に制御し、凝集させないと云う観点で不利である。
逆ミセルのサイズは、使用する溶媒や界面活性剤の種類、添加量によって調整することができる。また、ミセルに内包される金属水酸化物の量が少ないほど、担持させる金属水酸化物の粒径が小さくなる傾向がある。従って、所望する粒径が得られるように適宜調製すればよいが、界面活性剤1モルに対して逆ミセル中に含まれる金属水酸化物のモル数を2〜20モル程度にするのがよい。
上記界面活性剤102、202、207を有機溶媒101、201、206中に分散させて溶液103、203、203’を調製するには、いずれの場合にも、通常0.5〜4時間、好ましくは1〜2時間攪拌混合を行うのが望ましい。尚、攪拌混合には、マグネティックスターラーなど適当な攪拌機を適宜利用することができる。
上記〔HOモル数〕/〔界面活性剤のモル数〕=Rw=1〜20が好ましく、Rw=3〜10が望ましい。Rwが1より小さいと逆ミセルが形成され難い。一方、Rwが20よりも大きいと逆ミセル径が大きくなりすぎるため微粒子を調製しづらく、また、異形な逆ミセル構造を形成することもあり、余り適した条件とはいえない。通常Rw=3〜5行うことにより、平均粒子径10nm以下の微粒子を調製するのに適している。なお〔HOモル数〕は逆ミセル溶液を調製するときに使用させた水のモル数(例えば、Pt塩水溶液、硝酸Co水溶液及びアンモニア水に含まれている水のモル数)を表す。
金属イオンを含む酸性溶液は、基本的に、沈殿剤として用いるアルカリ水溶液と反応して沈殿を生成する金属含有の酸性溶液であればよい。
金属イオンを含む酸性溶液として用いることのできる上記金属塩水溶液104、204の金属イオンとしては、白金より卑な金属イオン種であればよく、アルミニウム、シリコン、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、ジルコニウム、セリウム、タングステンおよびガリウムよりなる群から選択された一つ以上の金属イオンが挙げられる。これらの金属イオンを含む酸性溶液として用いた金属元素の塩(金属塩)としては、特に制限されるものではないが、好ましくは上記金属の硝酸塩、炭酸塩、硫酸塩、酢酸塩および塩化物よりなる群から選ばれた少なくとも1種である。これらは、上記したようにこれらを溶解した水溶液の形態で供給するのが望ましいが、金属イオンを含む酸性溶液とし得る他の溶媒に溶解させて用いてもよい。これら金属塩は、溶解する溶媒の種類やpHなどによって適宜選択することができる。
上記金属塩水溶液104、204を溶液103、203中に分散させて逆ミセル溶液、逆ミセル溶液Aを調製するには、いずれの場合にも、通常0.5〜4時間、好ましくは1〜2時間攪拌混合を行うのが望ましい。尚、攪拌混合には、マグネティックスターラーなど適当な攪拌機を適宜利用することができる。
上記沈殿剤は、金属含有酸性溶液と反応し、金属水酸化物の沈殿を生成するアルカリ水溶液であればよい。
上記金属イオンを水酸化物として沈殿させるための沈殿剤として用いられるアルカリ水溶液108、208としては、特に制限されるものではないが、必要以外の金属元素(例えば、Na、Kなどの混入を防ぐ理由から、好ましくはアンモニア水、ヒドラジンまたはテトラメチルアンモニウムヒドロキシドである。ただし、これらに制限されるものではなく、上記金蔵イオンの還元により金属水酸化物の沈殿物を生じさせることができるものを適宜利用することができる。沈殿剤は、基本的に、金属含有酸性溶液と反応し、金属水酸化物の沈殿を生成するアルカリ水溶液であればよく、金属水酸化物の沈殿生成速度をコントロールするための、沈殿剤添加速度を維持すれば、アルカリ水溶液の種類にはよらない。ただし、焼成により、無機物が残るアルカリ水溶液は好ましくない。特に、目的とする金属酸化物源以外のもの、例えば、アルカリ金属やアルカリ土類金属が混入した場合、凝集やシンタリングを起こしやすく、時には、酸化物微粒子の生成に大きな影響を及ぼすことがあるので、避けた方が良い。
また、金属水酸化物微粒子を導電性担体の表面に担持させることで、後工程の焼成工程116、216において、金属水酸化物が脱水して金属酸化物となることにより、触媒として作用させる際に、白金微粒子の酸化を防止して触媒活性を好適に維持する機能を有効に発現させることができる。本発明においては、例えば、該金属水酸化物を導電性担体の表面に担持させることで、焼成工程において金属水酸化物が脱水して金属酸化物となり、白金微粒子の酸化を防止して触媒活性を好適に維持することができる。また、沈殿剤としてアルカリ水溶液を用いてpH6〜10とすることにより、微粒子状の沈殿物とすることができる。このようにして得られた沈殿物は、金属水酸化物が凝集せずに均一に分散することができ、後工程で、導電性担体の表面に金属水酸化物を高分散に担持させることができる。
上記アルカリ水溶液208を溶液203’中に分散させて逆ミセル溶液Bを調製するには、いずれの場合にも、通常0.5〜4時間、好ましくは1〜2時間攪拌混合を行うのが望ましい。尚、攪拌混合には、マグネティックスターラーなど適当な攪拌機を適宜利用することができる。
また、上記沈殿剤のアルカリ水溶液108、208を用いて、逆ミセル水溶液のpHを6〜12、好ましくは7〜10に調製するのが好ましい。これにより、逆ミセル105、205、209中で金属水酸化物微粒子が凝集せずに均一に分散することができ、導電性担体112、212の表面に金属水酸化物を高分散に担持させることができる。アンモニア水、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド等は、濃度0.1〜30質量%の水溶液として直接逆ミセル溶液Aに添加してもよいが、前記溶液を用いて逆ミセル溶液Bを調製して添加してもよいことは、上記したとおりである。なお、濃度0.1〜30質量%の水溶液であれば、逆ミセル内で均一な組成の金属水酸化物微粒子(沈殿物)が得られる。
逆ミセル内で均一な組成の金属水酸化物微粒子(沈殿物)を形成させる際の溶液温度は、特に制限されるものではないが、一般に20〜60℃、好ましくは30〜50℃である。
逆ミセル溶液Aに沈殿剤のアルカリ水溶液108を加えて、逆ミセル105中で還元反応を進行させ、金属水酸化物微粒子110を生成するには、通常0.5〜4時間、好ましくは1〜2時間攪拌混合を行うのが望ましい。尚、攪拌混合には、マグネティックスターラーなど適当な攪拌機を適宜利用することができる。
この場合、沈殿剤(アルカリ水溶液)の添加速度を調整することで、金属水酸化物の生成速度を調製でき、粒子径分布や平均粒子径が変えられる。沈殿剤(アルカリ水溶液)の添加速度は、逆ミセル溶液A100mlに対して、1〜100ml/hr、好ましくは1〜50ml/hrとするのが望ましい。沈殿剤(アルカリ水溶液)を添加する速度が、1ml/hr未満では、添加溶液の蒸発等を考慮すると正確な添加が難しく、正確な添加が出来ないと共に、1ml/hrより遅い添加速度では、金属水酸化物の形成に大きな影響を及ぼす領域ではなく、また、時間的な面からも、適当と云えない。一方、沈殿剤(アルカリ水溶液)を添加する速度が、100ml/hrを超える場合には、平均粒子径として10nm以下の粒子を形成する困難となる場合がある。
一方、逆ミセル溶液Aに逆ミセル溶液Bを加えて、双方の逆ミセル205、209中で還元反応を進行させ、金属水酸化物微粒子210を生成するには、通常0.5〜4時間、好ましくは1〜2時間攪拌混合を行うのが望ましい。尚、攪拌混合には、マグネティックスターラーなど適当な攪拌機を適宜利用することができる。
ここで、逆ミセル溶液Aに逆ミセル溶液Bを加える場合、その添加する逆ミセル溶液Bの添加速度は、逆ミセル溶液A100mlに対して、1〜100ml/hr、好ましくは1〜50ml/hrとするのが望ましい。逆ミセル溶液Bを添加する速度が、1ml/hr未満では、添加溶液の蒸発等を考慮すると正確な添加が難しく、正確な添加が出来ないと共に、1ml/hrより遅い添加速度では、金属水酸化物の形成に大きな影響を及ぼす領域ではなく、また、時間的な面からも、適当と云えない。一方、逆ミセル溶液Bを添加する速度が、100ml/hrを超える場合には、平均粒子径として10nm以下の粒子を形成する困難となる場合がある。なお、逆ミセル溶液Bを添加する速度が、50ml/hrを超える場合であっても100ml/hr以下の範囲内であれば、平均粒子径として10nm以下の粒子を形成することは十分に可能であるが、添加の際に部分的に不均一な金属水酸化物となるための反応が起こるため、粒子径分布は広くなりやすく、特に、10nm以下での粒子径分布を狭く抑えるためには、この範囲を超えない方が好ましい。
また、金属水酸化物微粒子(沈殿物)を形成させる還元反応は、沈殿剤であるアルカリ水溶液あるいは逆ミセル溶液Bの添加終了後0〜12時間、好ましくは1〜8時間攪拌下に20〜60℃、好ましくは30〜50℃に保って還元反応を完結させ、その後0〜3時間、好ましくは1〜2時間前記温度で熟成させるのが良い。
図3、4で示したように、有機溶媒中に界面活性剤を溶解した溶液中に、金属化合物の水溶液を混合して形成された逆ミセル内で、アルカリ水溶液等の添加により不溶化(沈殿処理)し形成された金属水酸化物は、粒子径を小さく、且つ任意に調製できる。また、界面活性剤で保護された金属水酸化物は、溶媒中で分散状態を維持するため、酸化物や伝導性担体に高分散状態で担持できる。その後熱処理したものは、水酸化微粒子単味で熱処理したものに比べ、酸化微粒子の凝集やシンタリングが抑制できるため高分散状態が可能である。
上記導電性担体112、212としては、焼成工程116、216の焼成により損傷しないものであれば特に制限されるべきものではなく、従来公知の各種導電性担体を用いることができる。好ましくは炭素材料である。炭素材料としては、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、活性炭が挙げられる。特に好ましくは比表面積(単位重量あたりの表面積)が高い、VulcanXC72、Ketjen Black EC、Ketjen Black EC600JD Black pearls 2000がよい(いずれも炭素材料である)。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用しても良い。
上記導電性担体112、212の比表面積は、200〜1600m/g、好ましくは500〜1600m/gの範囲である。比表面積が200〜1600m/gの導電性担体、特にカーボンブラックを燃料電池用の導電性担体として用いることにより、貴金属粒子及び耐酸性金属酸化物を微粒子状かつ高分散に担持させることができ、触媒粒子の凝集抑制、利用率の向上が達成できる。
上記導電性担体112、212は、有機溶媒111、211中に分散させた導電性担体含有溶液として用いるのがよい。該有機溶媒111、211は、上記し通り、上記有機溶媒101、201、206と同様のものを用いることができる。この際、導電性担体112、212を有機溶媒111、211中に分散させて導電性担体含有溶液Eとするには、通常0.5〜4時間、好ましくは1〜2時間攪拌混合を行うのが望ましい。尚、攪拌混合には、マグネティックスターラーなど適当な攪拌機を適宜利用することができる。
導電性担体含有溶液Eでは、有機溶媒100質量部に対して、導電性担体を1〜40質量部、好ましくは5〜20質量部となるように添加する。
また、逆ミセル105、205、209内部に金属の水酸化物微粒子110、210が内包される溶液C、Dに、導電性担体含有溶液Eを添加後、導電性担体112、212と金属の水酸化物微粒子110、210を内包する逆ミセル105、205、209が均一に分散された状態にするには、通常0.5〜4時間、好ましくは1〜2時間攪拌混合を行うのが望ましい。尚、攪拌混合には、適当な攪拌機を適宜利用することができる。また、溶液C、Dに導電性担体含有溶液Eを投入するときときには、超音波ホモジナイザーにより分散性を向上させた状態で調製を行うのが望ましい。なお、その後の攪拌混合には、マグネティックスターラーなどを用いることができる。
上記導電性担体112、212表面に担持される金属水酸化物は水和物形態で存在する。従って、これらは、後の焼成工程において、脱水して酸化物形態へと結晶構造が変化するのに伴って、体積変化を生じるが、図1、2に示すように、白金微粒子を焼成工程116、216の後に行うことで、白金微粒子が当該体積変化による影響を受けずに高分散に担持することができる。
尚、図1、2は、本発明の触媒の製造方法の代表的な一実施形態を示したに過ぎず、本発明はこれらになんら制限されるものではない。例えば、また、白金微粒子を従来公知の方法により導電性担体上に担持させた後に、金属酸化物微粒子を担持させてもよい。また、導電性担体を予め逆ミセル溶液AまたはBに添加混入させておき、その後、導電性担体を含む溶液内で、逆ミセル法により金属水酸化物の生成(沈殿処理)を行うようにしてもよいなど、本発明の逆ミセル法により、平均粒子径(A)1〜10nmの金属酸化物微粒子を製造するという目的に影響を及ぼさない範囲内であれば、製造順序の変更、あるいは上記した製造方法を従来公知の製造方法に置換して行うようにしてもよいなど、特に制限されるべきものではない。ここで、上記した製造方法を従来公知の製造方法に置換して行う例として。1例を示せば、図1、2では、白金微粒子の担持方法として、含浸方法を例として示すことができる。
また、上記逆ミセルを崩壊させる溶媒113、213としては、メタノール、エタノールなどのアルコール類が挙げられるが、これらに制限されるものではない。該溶媒の添加量は、使用した有機溶媒量に対して3〜15質量%、好ましくは5〜10質量%程度であれば、十分に逆ミセルを崩壊させることができる。
また、該溶媒Fを添加後、逆ミセル105を崩壊させ、導電性担体112上に逆ミセル105内部から外部に出てきた金属水酸化物微粒子110を均一且つ高分散に吸着(担持)させるには、通常0.5〜4時間、好ましくは1〜2時間攪拌混合を行うのが望ましい。尚、攪拌混合には、適当な攪拌機を適宜利用することができる。また、逆ミセルを崩壊させるために溶媒Fを投入するときには、超音波ホモジナイザーにより分散性を向上させた状態で調製を行うのが望ましい。なお、その後の攪拌混合には、マグネティックスターラーなどを用いることができる。
上記瀘過工程114、214では、濾過、洗浄等の方法により金属水酸化物が付着(吸着)された導電性担体を瀘別し洗浄する。例えば、金属水酸化物が付着(吸着)された導電性担体をろ過法により溶液から分離し、イオン交換水を用いて洗浄するものであるが、本発明では、ろ過物の中に残された界面活性剤を取り除くことが目的であることから、これらの方法に制限されるものではない。
乾燥工程115、215では、金属水酸化物が付着(吸着)された導電性担体を乾燥する。乾燥方法は、例えば自然乾燥、蒸発乾固法、ロータリーエバポレーター、噴霧乾燥機、ドラムドライヤーによる乾燥などを用いることができる。乾燥時間は、使用する方法に応じて適宜選択すればよい。場合によっては、乾燥工程を行わずに、焼成工程において乾燥させることとしてもよい。
焼成工程116、216では、使用する導電性担体の種類によっても異なるが、例えば、導電性担体としてカーボンブラックなどの炭素材料を用いる場合には、前記触媒前駆体粒子を焼成温度100℃〜600℃、好ましくは100〜400℃で行うのがよい。また、焼成は、空気流通雰囲気下で行うのが好ましい。これにより金属酸化物の形成が容易となるからである。しかし、空気流通雰囲気下での焼成は、導電性担体の燃焼が起こる可能性があるため、できるだけ低温で触媒前駆体粒子が酸化される温度で焼成することが望ましい。そのため、図1、2に示すように、白金微粒子の担持を当該焼成工程116、216の後に行うのが望ましいといえる。但し、予め導電性担体に白金微粒子を担持させた後に、上記した金属水酸化物微粒子を吸着させ、焼成する場合には、触媒成分を担持した担体の燃焼、白金の酸化やシンタリングによる活性の低下に十分留意する必要がある。
熱処理条件としては、ヘリウム、アルゴン等の不活性雰囲気で焼成することが望ましい。空気中や酸素含有下での焼成も可能である。ただし、金属水酸化物を担持した担体によっては、燃焼温度以下での加熱処理が必要である。また、不活性雰囲気での熱処理は、酸素存在下での熱処理に比べ、調製した酸化物微粒子の凝集又はシンタリングを抑制する効果が見られ有効である。
従って、前記焼成は、空気流通雰囲気下で焼成を行った後、さらにアルゴン、窒素、ヘリウムなどの不活性ガス雰囲気下において焼成を行うか、あるいは最初から不活性ガス中で焼成するのが好ましい。これにより、金属水酸化物から金属酸化物を形成することができる。さらに、白金が担持されている場合でも、白金が酸化を受けることがなく、触媒活性の低下を防止することができる。また、空気流通雰囲気下と不活性ガス雰囲気下での焼成温度は同じであっても、異なっていてもよい。
なお、最初から不活性ガス中で焼成した場合には、系外(雰囲気ガス)からのOの供給がないので、酸化が進まないと考えられていたが、金属水酸化物のOH基が残って酸化物の形態になるため、空気流通雰囲気下のような酸素含有雰囲気中でなくとも金属酸化物にすることができる。この場合、白金が酸化物になる恐れがないため、予め導電性担体に白金微粒子を担持させた後に、上記した金属水酸化物微粒子を吸着させ、焼成するような場合において、特に有効である。また、図1、2の乾燥工程122、222の後に、白金を強固に担持する目的で焼結を行うような場合にも有効である。ここでいうOH基には、金属1モルあたりの水酸化物として含まれるOH基と、配位水(構造水)として含まれるOH基の双方が含まれる。前記水酸基および前記配位水(構造水)の量は、温度や水蒸気圧などを所定の条件にすることにより調製することができる。これにより、最初から不活性ガス中で焼成を行うのに適したOH基の量を保有する金属水酸化物を意図的に設計することもできる。
上記白金イオンの還元剤119、219としては、特に制限されるものではなく、従来公知のものを用いることができる。例えば、水素、ヒドラジン、ホウ素化水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、L−アスコルビン酸、水素化ホウ素ナトリウム、ホルムアルデヒド、メタノール、エタノール、エチレン、一酸化炭素等が挙げられる。ヒドラジン等の水溶液として調製し得るものは、濃度0.1〜40質量%の水溶液として添加してもよい。濃度0.1〜40質量%の水溶液であれば、白金イオンを白金微粒子に還元し、溶液内に分散できる。なお、ホウ素化水素ナトリウムなどの粉末状の物質は、そのまま供給することができる。水素などの常温でガス状の物質は、バブリングで供給することもできる。
上記還元剤119、219に導電性担体112、212上に金属酸化物微粒子117、217を高分散に担持させた粒子118、218を加えて、均一に分散された状態に調製するには、通常0.5〜4時間、好ましくは1〜2時間攪拌混合を行うのが望ましい。尚、攪拌混合には、マグネッティックスターラーなど適当な攪拌機を適宜利用することができる。
白金塩水溶液120、220の形成に用いられる白金元素の供給源としては、特に制限されず広く白金イオンを含有する化合物を使用することができる。このような化合物としては、白金の塩化物、硝酸塩、硫酸塩、塩化物、酢酸塩およびアミン化合物などが例示できる。より具体的には、塩化白金(ヘキサクロロ白金酸六水和物)、ジニトロジアンミン白金硝酸溶液などが挙げられるが、これらに制限されるものではない。白金塩水溶液中の白金イオン濃度は、金属換算で0.1〜50質量%であることが好ましく、より好ましくは0.5〜20質量%である。
上記還元剤119、219に導電性担体112、212上に金属酸化物微粒子117、217を高分散に担持させた粒子118、218を加えて、均一に分散された溶液を白金塩水溶液120、220を添加し、還元反応により白金微粒子を導電性担体112、212上に担持させる。
また、上記白金塩水溶液120、220を添加前または添加中または添加後に、上記溶液の温度を調整して、上記還元反応を行うのが望ましい。
上記瀘過工程121、221でも、遠心分離、濾過、洗浄等の方法により白金微粒子および金属酸化物微粒子が担持された導電性担体を瀘別し洗浄する。例えば、金属水酸化物が付着(吸着)された導電性担体をろ過法により溶液から分離し、イオン交換水を用いて洗浄するものであるが、本発明では、ろ過物の中に残された界面活性剤を取り除くことが目的であることから、これらの方法に制限されるものではない。
乾燥工程122、222でも、白金微粒子および金属酸化物微粒子が担持された導電性担体を乾燥する。乾燥方法は、例えば自然乾燥、蒸発乾固法、ロータリーエバポレーター、噴霧乾燥機、ドラムドライヤーによる乾燥などを用いることができる。乾燥時間は、使用する方法に応じて適宜選択すればよい。場合によっては、乾燥工程を行わずに、焼成工程において乾燥させることとしてもよい。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。なお、本発明は、これらの実施例のみに限定されることはない。
実施例1
界面活性剤として、ポリエチレングリコールモノ−4−ノニルフェニルエーテル6.6gを用い、シクロヘキサンを加え100ml(0.15mol/L)として攪拌混合した。これに、硝酸セリウム六水和物にイオン交換水を加えて調製した40質量%の硝酸セリウム水溶液0.82gを加えて透明になるまで2時間攪拌して逆ミセル溶液Aを調製した。
次に、界面活性剤として、ポリエチレングリコールモノ−4−ノニルフェニルエーテル6.6gを用い、シクロヘキサンを加え100ml(0.15mol/L)攪拌混合した溶液に、28%アンモニア水3mlを投入後、攪拌し調製した逆ミセル溶液Bを20ml/hrの添加速度で、先に調製した逆ミセル溶液Aに攪拌しながら滴下し、逆ミセル内に水酸化セリウムの微粒子を包含した逆ミセル溶液Cを調製した。
次いで、シクロヘキサン50mlにカーボンブラック(ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製ケッチェンブラックEC600JD:BET比表面積1270m/g)を3.3g混合して、1時間攪拌後、これを逆ミセル溶液Cに混合し、2時間攪拌し、逆ミセル溶液Dを調製した。
その後、逆ミセル溶液Dに、メタノールを30ml投入し、逆ミセル構造を崩壊させた後、ろ過により、固形分を分離した。さらに、固形分は減圧下85℃において12時間乾燥した。次いで、ヘリウム雰囲気で300℃で焼成しCeOが担持されたカーボン粉末Aを作製した。
次に先に調製したカーボン粉末A1gに、還元剤としてエタノール50ml、触媒金属粒子原料として白金濃度0.5質量%のジニトロジアミン白金硝酸塩水溶液を200g投入し、攪拌混合し、さらに、85℃にて6時間、攪拌混合しながら保持し、液色は無色透明になるまで還元反応を進行させた後、ろ過を実施し、固形分を分離し、純水にて数回、洗浄を実施した。さらに、80℃において8時間乾燥し、CeO−Pt担持カーボン粉末を得た。
実施例2
実施例1と同様の調製工程において、界面活性剤として、ポリエチレングリコールモノ−4−ノニルフェニルエーテル6.6gを用い、シクロヘキサンを加え100L(0.15mol/L)攪拌混合した溶液に、28%アンモニア水3mlを投入後、攪拌し調製した逆ミセル溶液Bの添加速度が300ml/hrにより逆ミセル溶液Aに攪拌しながら滴下することにより調製したCeO−Pt担持カーボン粉末を得た。
実施例3
金属塩として硝酸鉄(III)九水和物にイオン交換水を加えて調製した40質量%の硝酸鉄(III)水溶液0.82gを加えて透明になるまで2時間攪拌して逆ミセル溶液Eを調製し、次に、界面活性剤として、ポリエチレングリコールモノ−4−ノニルフェニルエーテル6.6gを用い、シクロヘキサンを加え100ml(0.15mol/L)攪拌混合した溶液に、28%アンモニア水3mlを投入後、攪拌し調製した逆ミセル溶液Bを20ml/hrの添加速度で、先に調製した逆ミセル溶液Eに攪拌しながら滴下し、逆ミセル内に水酸化鉄(III)の微粒子を包含した逆ミセル溶液Fを調製した。
次いで、シクロヘキサン50mlにカーボンブラック(ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製ケッチェンブラックEC600JD:BET比表面積1270m/g)を2.1g混合して、1時間攪拌後、これを逆ミセル溶液Fに混合し、2時間攪拌し、逆ミセル溶液Gを調製するところ以外は、実施例1と同様の操作により調製しFe−Pt担持カーボン粉末を得た。
実施例4
金属塩として硝酸ニッケル(II)六水和物にイオン交換水を加えて調製した40質量%の硝酸ニッケル(II)水溶液0.82gを加えて透明になるまで2時間攪拌して逆ミセル溶液Hを調製し、次に、界面活性剤として、ポリエチレングリコールモノ−4−ノニルフェニルエーテル6.6gを用い、シクロヘキサンを加え100ml(0.15mol/L)攪拌混合した溶液に、28%アンモニア水3mlを投入後、攪拌し調製した逆ミセル溶液Bを20ml/hrの添加速度で、先に調製した逆ミセル溶液Hに攪拌しながら滴下し、逆ミセル内に水酸化ニッケル(II)の微粒子を包含した逆ミセル溶液Iを調製した。
次いで、シクロヘキサン50mlにカーボンブラック(ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製ケッチェンブラックEC600JD:BET比表面積1270m/g)を2.5g混合して、1時間攪拌後、これを逆ミセル溶液Iに混合し、2時間攪拌し、逆ミセル溶液Jを調製するところ以外は、実施例1と同様の操作により調製しNiO−Pt担持カーボン粉末を得た。
実施例5
金属塩として硝酸マンガン(II)六水和物にイオン交換水を加えて調製した40質量%の硝酸マンガン(II)水溶液0.82gを加えて透明になるまで2時間攪拌して逆ミセル溶液Kを調製し、次に、界面活性剤として、ポリエチレングリコールモノ−4−ノニルフェニルエーテル6.6gを用い、シクロヘキサンを加え100ml(0.15mol/L)攪拌混合した溶液に、28%アンモニア水3mlを投入後、攪拌し調製した逆ミセル溶液Bを20ml/hrの添加速度で、先に調製した逆ミセル溶液Kに攪拌しながら滴下し、逆ミセル内に水酸化マンガン(II)の微粒子を包含した逆ミセル溶液Lを調製した。
次いで、シクロヘキサン50mlにカーボンブラック(ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製ケッチェンブラックEC600JD:BET比表面積1270m/g)を2.5g混合して、1時間攪拌後、これを逆ミセル溶液Lに混合し、2時間攪拌し、逆ミセル溶液Mを調製するところ以外は、実施例1と同様の操作により調製しMnO−Pt担持カーボン粉末を得た。
比較例1
カーボンブラック(ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製ケッチェンブラックEC600JD:BET比表面積1270m/g)1gに、還元剤としてエタノール50ml、触媒金属粒子原料として白金濃度0.5質量%のジニトロジアミン白金硝酸塩水溶液を200g投入し、攪拌混合し、さらに、85℃にて6時間、攪拌混合しながら保持し、液色は無色透明になるまで還元反応を進行させた後、ろ過を実施し、固形分を分離し、純水にて数回、洗浄を実施した。さらに、80℃において8時間乾燥し、Pt担持カーボン粉末を得た。
(電極触媒の性能評価)
MEA(Membrane Electrode Assembly:膜−電極接合体)の作製については、以下のような手順で行った。
まず、カソードとして各実施例及び比較例に係る電極触媒に精製水とイソプロピルアルコールを加え、更には所定量のNafion(登録商標)溶液を加えてホモジナイザーで良く分散させ、更に脱泡操作を加えることによって触媒スラリーを作製した。これをガス拡散層(GDL)であるカーボンペーパー(東レ株式会社製 TGP−H)の片面にスクリーン印刷法によって所定量印刷し、60℃で24時間乾燥させた後、触媒層を塗布した面を電解質膜に合わせて120℃、0.2MPaで、3分間ホットプレスを行うことによって、それぞれのMEAを作製した。
一方、アノードとしては同様な方法を用いて電極触媒として50%Pt担持カーボンを用いてMEAを作製した。これらのMEAは、アノード、カソードともにPt使用量を見かけの電極面積1cmあたり0.5mgとし、電極面積は300cmとした。また、電解質膜としてNafion112を用いた。
そして、このようにして形成された燃料電池単セルの性能測定を行った。測定に際しては、アノード側に燃料として水素を供給し、カソード側には空気を供給した。両ガスとも供給圧力は大気圧とし、水素は80℃、空気は60℃で飽和加湿し、燃料電池本体の温度は80℃に設定し、水素利用率は70%、空気利用率は40%として、電流密度−セル電圧特性を調べた。その結果として、各実施例及び比較例に係る電極触媒を用いた単セルの質量活性を表1に示す。
Figure 2005270873
(調製法による酸化物微粒子の平均粒径分布)
実施例1〜5の透過型電子顕微鏡観察像より、酸化物微粒子の粒子径を測定し、その平均粒子径(nm)と粒子径分布を測定した結果を下記の表2及び図3に示した。
Figure 2005270873
本発明の触媒の調製方法の手順を図解しながら説明した工程概略図である。 本発明の触媒の調製方法の他の一実施形態による手順(具体的には、実施例1の触媒の調製手順でもある)を図解しながら説明した工程概略図である。 実施例1〜5の透過型電子顕微鏡観察像より、酸化物微粒子の粒子径を測定し、その平均粒子径(nm)と粒子径分布を測定した結果を表した図面である。
符号の説明
101、111、201、206、211 有機溶媒、
102、202、207 界面活性剤、
102a、202a 親水性基、
102b、202b 疎水性基、
103、203、203’ 有機溶媒中に界面活性剤が均一に溶解された状態の溶液、
104、204 金属塩水溶液、
105、109、205、209 逆ミセル、
108、208 アルカリ水溶液、
110、210 金属水酸化物微粒子、
112、212 導電性担体、
113、213 逆ミセルを崩壊させる溶媒、
114、121、214、221 瀘過工程、
115、122、215、222 乾燥工程、
116、216 焼成工程、
117、217 金属酸化物微粒子、
118、218 導電性担体上に金属酸化物微粒子を高分散に担持させた粒子、
119、219 還元剤、
120、220 白金塩水溶液、
123、223 白金微粒子、
124、224 白金微粒子とそれより卑な金属の酸化物微粒子とが導電性担体に担持された触媒、

Claims (12)

  1. 白金微粒子とそれより卑な金属の酸化物微粒子とが導電性担体に担持された触媒。
  2. 前記金属酸化物の金属元素が、アルミニウム、シリコン、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、ジルコニウム、セリウム、タングステンおよびガリウムよりなる群から選択された一つ以上の金属であることを特徴とする請求項1に記載の触媒。
  3. 触媒粉末の表面に担持された白金と共存する金属酸化物微粒子の平均粒子径(A)が1〜10nmであり、該酸化物微粒子の粒子径がA±1nmの範囲内に存在する確率が80%以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の触媒。
  4. 請求項1から3のいずれか1項の触媒調製方法において、
    金属イオンを含む酸性溶液に沈殿剤としてアルカリ水溶液を投入することにより、その金属の水酸化物微粒子を生成させ、その後、熱処理等により、その金属の酸化物微粒子を生成させる段階にあって、
    ミセル内部に金属イオンを含む酸性溶液を包含する逆ミセル溶液Aに、沈殿剤であるアルカリ水溶液を添加することにより、逆ミセル中でその金属の水酸化物微粒子を生成させた後、熱処理等することを特徴とする触媒調製方法。
  5. 前記酸性溶液として用いた金属元素の塩が、硝酸塩、炭酸塩、硫酸塩、酢酸塩および塩化物よりなる群から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする請求項4に記載の調製方法。
  6. 前記沈殿剤として用いたアルカリ水溶液が、アンモニア水又はヒドラジンであることを特徴とする請求項4または5に記載の調製方法。
  7. 請求項1から3のいずれか1項の触媒の調製方法において、
    金属イオンを含有する酸性溶液を用い、その酸性溶液に沈殿剤としてアルカリ水溶液を投入することにより含有する金属の水酸化物微粒子を生成させ、ついで、含有する金属の酸化物微粒子を製造する段階にあって、
    ミセル内部に金属を含有する酸性溶液を包含する逆ミセル溶液Aに、沈殿剤であるアルカリ水溶液を予めミセル溶液で包含した逆ミセル溶液Bを調製したのち、逆ミセル溶液Aに逆ミセル溶液Bを添加し、逆ミセル中で金属の水酸化物微粒子を生成させ、その生成物を熱処理することを特徴とする触媒の調製方法。
  8. ミセル内部に金属イオンを含む酸性溶液を包含する逆ミセル溶液Aに、沈殿剤であるアルカリ水溶液を予めミセル溶液で包含した逆ミセル溶液Bを調製したのち、逆ミセル溶液Aに逆ミセル溶液Bを添加し、水酸化物微粒子を生成させる工程において、
    逆ミセル溶液Bを添加する速度を1〜100ml/hrとすることを特徴とする請求項7に記載の調製方法。
  9. 前記逆ミセル内で金属の水酸化微粒子を生成し、包含させ、分散状態とした溶液Aに、導電性担体を溶液Aと同様の溶媒中に分散させた溶液Eを投入し、
    さらに、逆ミセルを崩壊させる溶媒Fを投入し、逆ミセルに包含されていた金属の水酸化物を逆ミセル外に放出させて、該金属の水酸化物微粒子が導電性担体表面に吸着された触媒前駆体を生成し、
    その後、該触媒前駆体を焼成することを特徴とする請求項7または8に記載の調製方法。
  10. 前記溶液Aに前記溶液Eを投入するとき及び逆ミセルを崩壊させるために溶媒Fを投入するときに、超音波ホモジナイザーにより分散性を向上させた状態で調製を行うことを特徴とする請求項9に記載の調製方法。
  11. 前記触媒前駆体を焼成する工程において、不活性ガス中で焼成することを特徴とする請求項9または10に記載の調製方法。
  12. 前記触媒前駆体を焼成する工程において、焼成温度が100〜600℃であることを特徴とする請求項11に記載の調製方法。
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