JP2005267937A - 燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 アノード21とカソード22の間に電解質膜23が配設され、アノードガス流路3内に供給される燃料ガスとカソードガス流路5内に供給される酸化剤ガスが反応して発電する燃料電池2を備える燃料電池システム1であって、燃料電池2の停止時に、アノードガス流路3内のガス圧を検出する圧力センサ4と、カソードガス流路5内のガス圧を検出する圧力センサ6と、圧力センサ4,6の検出値に基づき、極間差圧を検出する差圧検出手段と、前記差圧検出手段による検出値が、所定値以下であるか否かを判定する差圧判定手段と、前記差圧判定手段による判定結果が所定値を超える場合に前記差圧を所定値以下にする差圧解消手段とを備えた。
【選択図】 図1
Description
そして、燃料電池の運転においては、外気温などの環境温度等により、発電時と発電停止時とで、燃料電池内の環境が大きく変化(氷点下〜80度付近)する。
図5に示すように、従来の極間差圧防止装置100は、燃料電池101の燃料ガス供給通路102と連通するアノード水封器103と、燃料電池101の酸化剤ガス供給通路104と連通するカソード水封器105とを備え、アノード水封器103とカソード水封器105の下端部は連通路106で連通するように構成されている。そして、アノード水封器103とカソード水封器105の内部には水、水銀等の液体が充填されている。
また、前記した極間差圧防止装置100では、アノード水封器103およびカソード水封器105といった新たな種々のデバイスを設けるため、燃料電池システムが全体として大型化してしまうという問題があった。
なお、供給用の専用ガスとしては、窒素ガス、圧縮空気、ヘリウムガス、アルゴンガス等のドライガスが挙げられる。
そして、このような燃料電池システムでは、特別な部品を増設することなく、既存のデバイスのみで、極間差圧を解消・低減することができる。
そして、このような燃料電池システムでは、特別な部品を増設することなく、既存のデバイスのみで極間差圧を解消・低減することができる。また、請求項2または請求項3に記載の燃料電池システムのように、ガスを供給することもないので、燃費を向上させることができる。
燃料電池システム1は、燃料電池2のアノード21に接続されるアノードガス流路3内に供給される燃料ガスとしての水素ガスと、カソード22に接続されるカソードガス流路5内に供給される酸化剤ガスとしての空気とによって水を生成する電気化学反応で電力を発生させる仕組みになっている。本発明では、特に、燃料電池2の停止後、アノードガス流路3内の燃料ガスの圧力とカソードガス流路5内の酸化剤ガスの圧力の差圧(極間差圧)を解消・低減することを目的とする。
アノード21より下流側に位置するアノードガス流路3(オフガス流路)には、前記したバルブV2が設けられている。このバルブV2は、燃料電池2のアノード21側から排出された燃料ガスを外部に排出するためのパージ弁であり、ECU7から送信される信号に基づき、その開閉を制御されている。なお、タンク31、バルブV1、エゼクタ32等が、特許請求の範囲の「ガス供給手段」に、また、バルブV2が、特許請求の範囲の「開放手段」に相当する。
カソード22より下流側に位置するカソードガス流路5(オフガス流路)には、前記したバルブV4が設けられている。このバルブV4は、燃料電池2のカソード22側から排出された酸化剤ガスを外部に排出するためのパージ弁であり、ECU7から送信される信号に基づき、その開閉を制御されている。なお、コンプレッサ51、バルブV3等が、特許請求の範囲の「ガス供給手段」に、また、バルブV4が、特許請求の範囲の「開放手段」に相当する。
図2に示すように、ECU7は、圧力センサ4,6から送信された各検出値に基づいて極間差圧を検出する差圧検出手段71と、圧力センサ4による検出値が圧力センサ6による検出値よりも小さい場合に、その極間差圧が所定値以下であるか否かを判定する第1の差圧判定手段72と、圧力センサ6の検出値が圧力センサ4の検出値よりも小さい場合に、その極間差圧が所定値以下であるか否かを判定する第2の差圧判定手段73と、第1の差圧判定手段72の判定結果に基づいて、バルブV1を駆動するV1駆動回路81、または、バルブV2を駆動するV2駆動回路82に送信する信号を生成する信号生成回路74と、第2の差圧判定手段73の判定結果に基づいて、コンプレッサ51を駆動するコンプレッサ駆動回路83、バルブV3を駆動するV3駆動回路84、または、バルブV4を駆動するV4駆動回路85に送信する信号を生成する信号生成手段75を含んで構成されている。なお、各所定値は、各差圧判定手段72,73の記憶装置に予め記憶されているものであり、この所定値は適宜設定を変更できるものとする。ちなみに、第1・第2の差圧判定手段72,73は一つの差圧判定手段として構成することもできる。
燃料電池システム1は、燃料電池2の停止後は、基本的には、燃料ガスのアノードガス流路3を閉鎖系とするため、バルブV1,V2を閉じており、酸化剤ガスのカソードガス流路5は開放するため、バルブV3,V4を開いているものとする。
燃料電池システム1では、ガス圧が低い方のガス流路(アノードガス流路3またはカソードガス流路5)内に新たにガスを供給するため、ガスを供給されたガス流路内のガス圧が高くなり、極間差圧が解消・低減され、固体高分子電解質膜23への負荷を低減することができる。そのため、固体高分子電解質膜23の劣化を抑制して、耐久性を向上させることができる。
また、燃料電池システム1は、燃料ガスまたは酸化剤ガスを新たに供給し、または、オフガス流路を大気開放するだけなので、特別な部品を増設することなく、既存のシステムで極間差圧を解消・低減することができる。特に、大気開放するだけであれば、余計なガスを使用せず、燃費を向上させることができる。
2 燃料電池
3 ガス流路
4 圧力センサ
5 ガス流路
6 圧力センサ
7 ECU
9 専用ガス供給源
10A ガス流路
10B ガス流路
21 アノードガス流路内
22 カソードガス流路内
23 固体高分子電解質膜
31 高圧水素タンク
32 エゼクタ
51 コンプレッサ
Claims (4)
- アノードとカソードの間に電解質膜が配設され、アノードガス流路内に供給される燃料ガスとカソードガス流路内に供給される酸化剤ガスが反応して発電する燃料電池を備える燃料電池システムであって、
前記燃料電池の停止時に、
前記アノードガス流路内のガス圧を検出する第1の圧力検出手段と、
前記カソードガス流路内のガス圧を検出する第2の圧力検出手段と、
前記圧力検出手段の検出値に基づき、前記アノードガス流路内のガス圧と前記カソードガス流路内のガス圧の差圧を検出する差圧検出手段と、
前記差圧検出手段による検出値が、所定値以下であるか否かを判定する差圧判定手段と、
前記差圧判定手段による判定結果が所定値を超える場合に前記差圧を所定値以下にする差圧解消手段と
を備えたことを特徴とする燃料電池システム。 - 前記差圧解消手段は、前記アノードガス流路内のガス圧と前記カソードガス流路内のガス圧のうち、ガス圧が低い方のガス流路内に、ガスを供給するガス供給手段であることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
- 前記アノードガス流路内に供給されるガスは燃料ガスであり、前記カソードガス流路内に供給されるガスは酸化剤ガスであることを特徴とする請求項2に記載の燃料電池システム。
- 前記差圧解消手段は、前記アノードガス流路内のガス圧と前記カソードガス流路内のガス圧のうち、ガス圧が低い方のガス流路から排出されるオフガスの流路を大気開放する開放手段であることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
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